JP5988217B2 - 部屋の熱特性推定装置、プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、部屋の熱特性を推定する部屋の熱特性推定装置、コンピュータを部屋の熱特性推定装置として機能させるプログラムに関する。
従来から、室温の推移と予測される外気温とを用いることにより、予定時刻に室温を希望の設定温度にする技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。また、車両の室温に関して、予測した日射量の変化と、計測した外気温および室温とから室温の変化を予測し、室温が所定の閾値に達することが予測される場合に通知する技術が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
特許文献1には、計測される環境の情報が室温であって、計測された室温の履歴に基づいて室温の変化を予測する技術が記載されている。さらに、特許文献1では、予測される室温および外気温の変化と、暖房装置に要求される暖房熱負荷量および暖房能力とから、暖房装置の運転開始時刻および暖房開始時刻が定められている。すなわち、室温と外気温との予測値が求められ、予測値に基づいて室温を希望する設定温度にするための暖房熱負荷量が求められている。
一方、特許文献2には、計測される環境の情報が室温および外気温であって、計測された室温および外気温と併せて予測される日射量を用いることにより、車室内の温度を予測する技術が記載されている。
特開平6−42765号公報 特開2005−343386号公報
特許文献1に記載された構成は、暖房装置熱負荷量を求めるために、室温および外気温を予測することが記載されているが、室温の予測は履歴に基づいており、室温を定める他の要因を用いて室温を予測する技術は記載されていない。
また、特許文献2に記載された構成は、車室内の温度を予測する技術であり、車室内の温度は外気温の変化に短時間で追従するから、外気温および日射量とから車室内の温度を予測することは比較的容易である。しかしながら、建物の部屋の温度は、外気温が変化してもただちに変化することはなく、部屋の断熱性能のような熱特性に依存するから、特許文献2に記載された技術を用いて、建物の室温を外気温から予測することは困難である。
一方、建物の室温を、外気温、建物の断熱性能、日射、換気、降雨、人の存否などの種々の要因から求めるために、コンピュータシミュレーションを行う技術が知られている。しかしながら、この種のコンピュータシミュレーションを行うには、多数の情報が必要である上に、正確な値を得るために別の計測が必要になる情報が含まれることがあるから、室温の予測のために簡便に用いることはできない。
本発明は、計測された環境の情報に基づいてコンピュータシミュレーションを行うことなく部屋の熱特性を反映させて室温を推定する部屋の熱特性推定装置を提供することを目的とし、さらに、コンピュータを部屋の熱特性推定装置として機能させるプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る部屋の熱特性推定装置は、室温計測部から室温のデータを取得する室温取得部と、外気温計測部から外気温のデータを取得する外気温取得部と、前記室温取得部が取得した室温のデータおよび前記外気温取得部が取得した外気温のデータをそれぞれが計測された日時に対応付けて格納する記憶部と、前記記憶部に格納された所定の抽出日における室温および外気温のデータを用い、室温が計測された日時と外気温が計測された日時とを相対的に偏移させることにより、室温のデータと外気温のデータとの相関係数が最大になる時間差を求める評価部と、前記記憶部に格納された前記抽出日における室温および外気温のデータに前記評価部が求めた時間差を付与し、前記時間差を付与した室温のデータと外気温のデータとの関係を表す予測式を生成する予測式生成部と、外気温について予測される推移を取得する予測推移取得部と、前記予測推移取得部が取得した外気温の推移から着目する日時の外気温を求め、求めた外気温と前記評価部が求めた前記時間差とを前記予測式生成部が求めた前記予測式に当て嵌めることにより室温を推定する室温推定部とを備えることを特徴とする。
この部屋の熱特性推定装置において、前記抽出日は、1年を複数に区分した分割期間ごとに定められ、前記室温推定部は、前記分割期間ごとに求められた複数の前記予測式から当該分割期間に関して求めた前記予測式を選択し、選択した前記予測式を用いて室温を推定することが好ましい。
この部屋の熱特性推定装置において、前記抽出日は、1日ないし複数日であることが好ましい。
この部屋の熱特性推定装置において、外気温のほかに室温に影響を与え、かつ複数の状態から選択される補正情報を取得する補正情報取得部をさらに備え、前記室温推定部は、前記補正情報取得部が取得した補正情報の状態ごとに求められた複数の前記予測式から当該状態に関して求めた前記予測式を選択し、選択した前記予測式を用いて室温を推定することが好ましい。
この部屋の熱特性推定装置において、前記予測式生成部は、所定期間ごとに前記予測式を更新し、更新後の前記予測式に含まれる係数を評価値に用いて、前記室温取得部が取得する室温が計測された部屋について断熱性能の劣化の程度を判定する判定部をさらに備えることが好ましい。
本発明に係る他の部屋の熱特性推定装置は、室温計測部から室温のデータを取得する室温取得部と、外気温計測部から外気温のデータを取得する外気温取得部と、前記室温取得部が取得した室温のデータおよび前記外気温取得部が取得した外気温のデータをそれぞれが計測された日時に対応付けて格納する記憶部と、前記記憶部に格納された所定の抽出日における室温および外気温のデータを用い、室温が計測された日時と外気温が計測された日時とを相対的に偏移させることにより、室温のデータと外気温のデータとの相関係数が最大になる時間差を求める評価部と、前記記憶部に格納された前記抽出日における室温および外気温のデータに前記評価部が求めた時間差を付与し、前記時間差を付与した室温のデータと外気温のデータとの関係を表す予測式を生成する第1の予測式生成部と、前記記憶部に格納された所定の抽出期間における複数日についてそれぞれ複数の時刻における時刻ごとの室温および外気温のデータを用い、時刻ごとの室温のデータと外気温のデータとの関係を表す複数の回帰予測式をそれぞれ予測式として求める第2の予測式生成部と、外気温について予測される推移を取得する予測推移取得部と、日射の影響を受ける時間帯には、前記予測推移取得部が取得した外気温の推移から着目する時刻の外気温を求め、求めた外気温と前記評価部が求めた前記時間差とを前記第1の予測式生成部が求めた前記予測式に当て嵌めることにより室温を推定し、日射の影響を受けない時間帯には、前記予測推移取得部が取得した外気温の推移を用いて着目する時刻の外気温を前記第2の予測式生成部が求めた当該時刻における前記予測式に当て嵌めることにより室温を推定する室温推定部とを備えることを特徴とする。
この部屋の熱特性推定装置において、前記室温推定部が推定した室温を報知器に出力する報知出力部をさらに備えることが好ましい。
この部屋の熱特性推定装置において、前記外気温取得部は、電気通信回線を通して提供される外気温のデータを取得することが好ましい。
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、上述したいずれかの部屋の熱特性推定装置として機能させるものである。
本発明の構成によれば、コンピュータシミュレーションを行わずに、容易に計測可能な情報のみで、部屋の熱特性を反映させて室温を推定することが可能になるという利点を有する。
実施形態1を示すブロック図である。 同上の原理を説明するための図である。 同上の原理を説明するための図である。 同上の他の構成例を示すブロック図である。 実施形態2を示すブロック図である。 同上に用いる予測式の例を示す図である。
以下では、予測された外気温の推移を用いることにより、室内の冷暖房を行わない場合の室温を推定する技術と、この部屋の断熱性能を評価する技術とを例示する。断熱性能の評価は、断熱性能の評価値を求める技術を含む。冷暖房を行わない状態において、室温を定める要因は、外気温、部屋の断熱性能、日射、換気、降雨、室内の人数などである。
部屋の断熱性能は、住宅の特性であって、住宅の工法や住宅に使用されている建材などから目安は得られるが、定量的に計測することは容易ではない。また、室内の人数は計測できるが、個々人の代謝量や着衣量によって室温を上昇させる程度は一定ではないから、室温に対する人数の関係を理論的に求めることは容易ではない。同様に、日射、換気、降雨は、監視可能であるが、室温への影響を理論的に求めることは容易ではない。
要するに、室温を定める要因を計測することは可能であるが、これらの要因と室温とを結びつける適切なモデルを作成することは容易ではない。したがって、これらの要因についての計測値からコンピュータシミュレーションによって室温を求めることは容易ではない。また、コンピュータシミュレーションで室温を推定する場合には、必要程度の精度を得るために、入力すべき情報が非常に多い上に補正が必要であって、部屋ごとに室温を推定するには専門家による多大な労力を必要とする。
以下では、複雑なモデルを用いたコンピュータシミュレーションを行うことなく、容易に計測できる情報から室温を比較的よい精度で推定する部屋の熱特性推定装置について説明する。
(実施形態1)
本実施形態では、まず簡単な例として、室温を外気温のみにより推定する技術について説明し、その後、日射、換気、降雨、室内の人数を考慮して室温を推定する技術について説明する。室温と外気温との関係は、部屋の熱特性(断熱性、蓄熱性など)に依存していると考えられる。
室温が外気温にのみ依存する場合、部屋を囲む壁、天井、床からなる仕切を通して熱が伝導し、外気温に追従して室温が変化するというモデルが考えられる。このモデルによれば、外気温が室温に及ぼす影響は、仕切の熱伝導の程度および仕切の蓄熱の程度に応じて変化すると考えられる。ただし、室温は、仕切からの輻射熱は考慮せず、室内における空気の温度とする。
上述したモデルによれば、室温は外気温の変化に遅れて変化すると考えられる。本発明者は、実験の結果、外気温の変化と室温の変化とに相関性があり、かつ室温が外気温に対して、仕切の熱特性(断熱性、蓄熱性など)に応じた遅延時間で遅延して変化するという知見を得た。また、この遅延時間を求めることができれば、着目する時刻の室温と、遅延時間だけずらした時刻における外気温との関係を簡単な予測式で表すことができ、この予測式を用いて外気温から室温を推定できることを見出した。
以下に、外気温から室温を推定する熱特性推定装置について詳述する。上述したように、室温を推定するには予測式を求める必要があり、予測式は部屋の熱特性によって異なる。すなわち、熱特性推定装置は、予測式を求める構成と、予測式を用いて外気温から室温を推定する構成とを必要とする。
この熱特性推定装置は、プログラムを実行することにより以下の機能を実現するプロセッサを備えたデバイスと、インターフェイス用のデバイスとを主なハードウェア要素として備える。プロセッサを備えるデバイスは、メモリを内蔵するマイコン、メモリが外付されるプロセッサなどが用いられる。また、以下の機能を実現するプログラムを実行するコンピュータを、熱特性推定装置として機能させることが可能である。この種のプログラムは、コンピュータで読取可能な記録媒体として提供されるか、あるいは電気通信回線を通して通信により提供される。
予測式を求めるには、室温と外気温とを日時に対応付けて計測する必要がある。そのため、熱特性推定装置は、図1に示すように、室温計測部21から室温のデータを取得する室温取得部11と、外気温計測部22から外気温のデータを取得する外気温取得部12とを備える。
室温計測部21および外気温計測部22は、サーミスタのように周囲温度に応じたアナログ出力が得られる温度センサと、温度センサの出力を増幅するセンサアンプとをそれぞれ備える。また、室温計測部21および外気温計測部22は、センサアンプの出力をデジタル値のデータに変換する変換部と、変換部から出力されるデジタル値のデータを熱特性推定装置10に送信する通信部とを備える。
室温計測部21および外気温計測部22は、通信部が省略された構成、あるいは変換部および通信部が省略された構成であってもよいが、熱特性推定装置10に計測値を正確に伝送するために、変換部および通信部を備えていることが望ましい。なお、変換部が省略されている場合、室温計測部21および外気温計測部22は、アナログ値のデータを熱特性推定装置10に与えることになる。
室温計測部21および外気温計測部22と熱特性推定装置10との間の通信は、電波を伝送媒体に用いた無線通信路を用いることが望ましいが、有線通信路を用いることも可能である。また、室温計測部21は、熱特性推定装置10と筐体を共用してもよい。室温計測部21が熱特性推定装置10と筐体を共用する場合、室温計測部21に通信部は不要である。
室温取得部11が取得した室温のデータおよび外気温取得部12が取得した外気温のデータは、それぞれが計測された日時に対応付けて記憶部13に格納される。すなわち、記憶部13は、(室温,日時)(外気温,日時)という2種類の対を記憶するか、(室温,外気温,日時)の3つ組を記憶する。後者のほうがデータ量は少なく、記憶部13の記憶容量の節約になる。
記憶部13に格納される日時は、熱特性推定装置10に設けられた時計部14が計時する。室温取得部11および外気温取得部12は、室温および外気温のデータを取得する日時があらかじめ設定されており、時計部14が計時する日時を用いて、たとえば毎正時にデータを取得する。この場合、記憶部13は、(室温,外気温,日時)の3つ組を記憶することが望ましい。
室温取得部11および外気温取得部12がデータを取得する時間間隔は、1時間ごとである必要はなく、10分、15分、30分、2時間などから必要に応じて選択される。時間間隔が短いと情報量が多くなり、推定精度の高い予測式が得られると考えられるが、記憶部13に格納するデータの量も増加する。そのため、データを取得する時間間隔は、1時間を基準として、1時間の数分の1から数倍程度の範囲で設定することが好ましい。
なお、室温計測部21および外気温計測部22に、それぞれ日時を計時する時計部が設けられていてもよい。この場合、室温計測部21および外気温計測部22が、それぞれの時計部が計時している日時に取得した室温および外気温のデータを熱特性推定装置10に対して送信する。すなわち、室温計測部21および外気温計測部22は、それぞれの時計部が計時している日時に、室温および外気温のデータを対応付けて熱特性推定装置10に送信する。
この構成では、記憶部13は、(室温,日時)(外気温,日時)という2種類の対を記憶することが望ましい。ここに、室温計測部21および外気温計測部22が室温および外気温のデータを送信するタイミングは、室温および外気温を計測した日時である必要はなく、たとえば半日分あるいは1日分のデータをまとめて送信することが可能である。
同日時における室温と外気温との関係の例を図2(a)に示す。図示例を一見しただけでは、室温と外気温との間に関連性を見出すことはできない。一方、本実施形態は、上述したように、外気温の変化と室温の変化との間に、部屋の熱特性に応じた遅延時間をもって相関があるという仮定に基づいている。
そのため、熱特性推定装置10は、記憶部13に格納された室温のデータと外気温のデータと日時とを用いて、室温と外気温との相関係数が最大になる遅延時間を求める評価部15を備える。評価部15は、着目する日(「抽出日」という)における室温のデータと外気温のデータとについて、室温が計測された日時と外気温が計測された日時とを相対的に偏移させ、室温のデータと外気温のデータとの相関係数が最大になる遅延時間(以下、「時間差」という)を求める。抽出日は、1日とは限らず、複数日であってもよい。以下では、室温を基準にして外気温を偏移させる例を説明するが、外気温を基準にして室温を偏移させてもよい。
ここでは、日時tにおける室温および外気温のデータをそれぞれθ1(t),θ2(t)と表記し、室温のデータθ1(t)および外気温のデータθ2(t)を取得する時間間隔をpと表記する。日時tは、t=t0+n・pと表され、時間差Δtは、Δt=m・pと表される。t0は抽出日に応じて与えられる基準値であり、m,nは自然数である。
上述した表記法を採用すると、室温のデータは、θ1(t0+p),θ1(t0+2p),θ1(t0+3p),…と表され、外気温のデータは、θ2(t0+p),θ2(t0+2p),θ2(t0+3p),…と表される。また、室温のデータθ1(t0+n・p)に対して時間差Δtだけ前の日時の外気温のデータは、θ2(t0+n・p−Δt)=θ1{t0+(n−m)p}になる。
抽出日の期間を[t0+p,t0+q・p]とすると、抽出日の期間における室温θ1(t)の平均値a(θ1)は、θ1{t0+p},θ1{t0+2p},…,θ1{t0+q・p}の平均値である。また、外気温θ2(t)の平均値a(θ2)は、θ2(t0+(1−m)p),θ2(t0+(2−m)p),…θ2(t0+(q−m)p)の平均値である。なお、[t0+p,t0+q・p]は閉区間であって、t0+p,t0+2p,t0+3p,…,t0+q・pのq個の離散値を表す。
評価部15は、これらの値を用いることにより、日時tの室温θ1(t)と、時間差Δtだけ前の日時(t−Δt)の外気温のデータθ2(t−Δt)との相関係数を求める。相関係数の演算は、一般に知られた演算であって、θ1(t)とθ2(t−Δt)との共分散を、θ1(t)の標準偏差とθ2(t−Δt)の標準偏差との積で除すことにより求められる。ただし、共分散および標準偏差を求めるための平均値a(θ1),a(θ2)は、上述した値が用いられる。室温のデータθ1(t)と外気温θ2(t−Δt)における日時tの範囲は、閉区間[t0+p,t0+q・p]の値が用いられる。
評価部15は、mの値を変化させ、mの値ごとに相関係数を求める。本実施形態において、mの最大値は、時間間隔pとの積m・pが1日を超えないように制限される。たとえば、時間間隔pが1時間である場合、mの最大値は24を超えないように制限される。評価部15は、相関係数が最大になったときのmの値mmを用いて、時間差Δtを、Δt=mm・pとして算出する。
上述のようにして評価部15が求めた時間差Δtを用い、室温θ1(t)と外気温θ2(t−Δt)との関係を求めると、図2(b)のようになる。図示例では、室温θ1(t)と外気温θ2(t−Δt)とがほぼ線形関係になっており、一次関数に当て嵌め可能であることが予想される。
熱特性推定装置10は、図2(b)に示した関係を用いて、外気温から室温を推定するための予測式を生成する予測式生成部16を備える。予測式生成部16は、記憶部13に格納された室温のデータおよび外気温のデータのうち着目する抽出日のデータを抽出し、抽出した外気温のデータに、評価部15が求めた時間差Δtを付与する。さらに、予測式生成部16は、室温θ1(t)と外気温θ2(t−Δt)との関係を線形関係とみなして、θ1(t)=α・θ2(t−Δt)+βという形式で表し、最小二乗法のような周知の演算により係数α,βを決定する。このようにして、評価部15が時間差Δtを求め、予測式生成部16が係数α,βを決定すると、予測式が得られる。
熱特性推定装置10は、上述した構成により予測式を生成し、この予測式を用いて外気温から室温を推定する。以下では、熱特性推定装置10において、外気温から室温を推定する構成について説明する。外気温から室温を推定するために、熱特性推定装置10は、着目する日時に対して評価部15が求めた時間差(遅延時間)だけ遡った日時における外気温のデータを取得する必要がある。ここに、着目する日時は、室温を推定しようとする日時を意味している。
そのため、熱特性推定装置10は、外気温取得部12が外気温計測部22から取得した外気温のデータの時系列を用いて外気温の予想される推移を取得する予想推移取得部17と、外気温の推移から室温を推定する室温推定部18とを備える。
予測推移取得部17は、外気温のデータの時系列を、あらかじめ登録されている複数種類の外気温の推移の典型(テンプレート)のいずれかに当て嵌め、当て嵌めた典型を用いて外気温の推移を予測する。予測推移取得部17は、外気温のデータの時系列を外気温の推移の典型に当て嵌めるに際して、当日の天候や季節を考慮して、当て嵌めるべき典型を絞り込む。
外気温の推移は、外気温取得部12が外気温計測部22から取得した外気温のデータを用いる代わりに、外気温取得部12がインターネットのような電気通信回線を通して取得してもよい。すなわち、外気温取得部12は、地域ごとの天候の情報を提供しているサービス提供者から電気通信回線を通して外気温のデータを取得する機能を有している。この構成を採用する場合、予測推移取得部17は、外気温取得部12がサービス提供者から取得した外気温のデータを用いる。
なお、電気通信回線を通して提供される外気温のデータは、室温を推定しようとする部屋が存在している地域内の特定地点に関するデータであって当該部屋に対する外気温ではないが、当該部屋に対する外気温とは線形関係であることが予想される。したがって、室温推定部18は、外気温のデータから推定される室温を、室温の実測値に基づいて校正すれば、電気通信回線を通して取得した外気温のデータを用いて室温を推定することが可能である。
室温推定部18は、予測推移取得部17が取得した外気温の予測される推移と、評価部15が求めた時間差とを用い、着目する日時から当該時間差だけ遡った外気温を求める。この外気温が求められると、室温推定部18は、求めた外気温を予測式生成部16が生成した予測式に当て嵌めることにより室温を推定する。すなわち、室温推定部18は、室温を推定しようとする日時から評価部15が求めた時間差だけ遡った時点の外気温を、外気温の予測される推移を用いて求め、この外気温を予測式に当て嵌めることにより、着目する日時の室温を推定する。
ところで、予測式生成部16が生成する予測式は、季節によって変化することが容易に予想される。そのため、予測式を生成するために用いる室温および外気温を計測する抽出日は、季節ごとに定めることが望ましい。そこで、1年を複数に区分した分割期間が設定され、分割期間ごとに抽出日が定められる。分割期間は、1年を4〜24分割(4分割は春夏秋冬を反映した単位、24分割は節気を反映した単位)した期間から適宜に選択される。この場合、予測式生成部16は、分割期間の数に相当する個数の予測式を生成する。
一方、室温推定部18は、分割期間ごとに求められた複数の予測式から同じ分割期間に関して生成した予測式を選択し、選択した予測式を用いて外気温の推移から室温を推定する。なお、部屋の熱特性に経年変化が生じる可能性があるから、室温推定部18は、室温を推定する際に、分割期間ごとに求めた時間差を用いることが望ましい。ただし、室温推定部18は、いずれかの分割期間で求めた時間差を用いて室温を推定することが可能であり、また、複数の分割期間で求めた時間差の平均値を用いて室温を推定することが可能である。
熱特性推定装置10は、室温推定部18が推定した室温を報知器23に出力する報知出力部19を備えることが望ましい。報知器23は、ディスプレイ装置を備える専用装置のほか、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータのように、ディスプレイ装置を備え、かつ通信機能を備えた装置であってもよい。これらの装置を報知器23として用いる場合、報知出力部19は、これらの装置と通信するように構成される。なお、報知器23は、図1に破線で示す報知器23のように、熱特性推定装置10の筐体に一体に設けられていてもよい。
また、室温推定部18が推定した室温は、報知器23によって利用者に通知されるだけではなく、換気扇、空調装置、電動ブラインド、電動カーテン、電動式の窓など、室温に影響を与える装置の制御に用いてもよい。とくに、冷暖房装置(たとえば、空調装置)による冷暖房の制御を行う場合、外気温の推移に基づいて室温を予測すると、冷暖房装置の運転を停止させるタイミングを適切に定めることが可能になり、結果的に冷暖房のために消費するエネルギーの削減が可能になる。
たとえば、夏季であれば夜間に室温が低下し冷房装置を停止させても快適な室温に維持できることが予測される場合に、冷房装置の運転を停止させる時刻が決められることにより、冷房装置の無駄な運転を防止して、省エネルギーを図ることが可能になる。同様に、冬季であれば昼間に室温が上昇し暖房装置を停止させても快適な室温に維持できることが予測される場合に、暖房装置の運転を停止させる時刻が決められることにより、暖房装置の無駄な運転を防止して、省エネルギーを図ることが可能になる。
ところで、評価部15が求める時間差Δtは、外気温が室温に反映されるまでに要する時間であるから、部屋の熱特性(断熱性能)を反映していると言える。また、予測式生成部16が生成する予測式に含まれる係数αは、外気温が室温に及ぼす影響の程度を表しているから、係数αも部屋の熱特性(断熱性能)を反映していると言える。
言い換えると、評価部15が求める時間差Δt、あるいは予測式生成部16が求める係数αの推移がわかれば、部屋の断熱性能の推移を評価することが可能になる。そのため、本実施形態の熱特性推定装置10において、予測式生成部16は、所定期間ごとに予測式を更新する機能を備える。
上述したように予測式は、季節によって変化するから、他の条件に変化がない限り予測式が等しくなると予想される時季に予測式を更新することが好ましい。したがって、予測式を更新する期間は1年を単位とすればよい。すなわち、予測式の更新は、1年ごと、2年ごと、3年ごと、5年ごとなどから選択すればよい。また、部屋の断熱性能の推移を評価するために予測式を更新する場合、少なくとも1つの分割期間について予測式を更新すればよい。
部屋の断熱性能を評価する評価値は、予測式に含まれる係数αが用いられる。部屋の断熱性能が高ければ、夏季には、室温が外気温より低くなるから、係数αは部屋の断熱性能が高いほど小さい値になると考えられる。すなわち、図3に示すように、予測式の傾き(係数α)は、経年的に大きくなる(図の矢印の向きは時間の経過を表す)。このことを利用し、本実施形態の熱特性推定装置10は、室温取得部11が取得する室温が計測された部屋の断熱性能の劣化の程度を判定する判定部31を備える。
判定部31は、予測式の係数αが前回の更新時よりも増加していると、部屋の断熱性能が劣化したと判定する。また、判定部31は、係数αを閾値と比較することにより、部屋の断熱性能に関わるリフォームの時期を判定する。すなわち、予測式の係数αが増加することは部屋の断熱性能の低下を表しているから、判定部31は、係数αが閾値を超えるとリフォームの時期と判定する。判定部31の評価結果は、報知出力部19を通して報知器23に提示される。
なお、部屋の断熱性能が高ければ、室温を上昇させた熱エネルギーは外部に放出されにくいから、冬季には、室温より外気温が低くなると考えられる。そのため、冬季には、部屋の断熱性能の劣化に伴って予測式の係数αが減少する。すなわち、予測式を更新する時季が冬季であれば、判定部31は、夏季とは逆に、係数αが前回の更新時よりも減少したときに断熱性能の劣化と判定し、また係数αが閾値を下回るとリフォームの時期と判定する。
また、部屋の断熱性能が低下すると、冷暖房装置の消費エネルギーが増加するから、リフォームの時期を判定する際には、予測式の係数αだけではなく、冷暖房装置の消費エネルギーも併せて判定条件に用いると一層よい。たとえば、冷暖房装置が電力を消費する空調装置、ファンヒータ、電気ストーブ、オイルヒータ、床暖房装置などである場合には、電力の消費量を監視すればよい。また、冷暖房装置がガスを消費する空調装置、ファンヒータ、ガスストーブ、床暖房装置などである場合には、ガスの消費量を監視すればよい。
ここまでの説明では、熱特性推定装置10は、外気温のみによって室温を推定しているが、上述したように、室温を決める要因は、冷暖房を行わない場合、日射、換気、降雨、室内の人数などを含む。なお、冷暖房を行う場合、冷暖房装置が室温を管理する機能を有していると、室温は冷暖房装置の運転状態に依存し、予測式による室温の予測はできないから、以下では、冷暖房を行う場合については考慮しない。
外気温のほかに、日射、換気、降雨、人数の情報を考慮するとすれば、これらの情報と室温とを結びつけるモデルを設定し、これらの情報を数値化してモデルに当て嵌めることが考えられる。しかしながら、このようなモデルは、因果関係が複雑であって、コンピュータシミュレーションが必要になり、結果的に、入力すべきパラメータが増加し、処理負荷も大きくなるという問題が生じる。
そのため、本実施形態は、これらの情報を補正情報とし、補正情報ごとに予測式を設定することによって、パラメータの増加や処理負荷の増加を防止している。つまり、補正情報を用いる場合、予測式生成部16は、補正情報ごとに補正情報を複数段階に区分し、これらの段階の組み合わせに対応付けた予測式を生成する。
たとえば、日射、換気、降雨については、それぞれを有無のみの2段階に分け、また人数については、1人当たり室温を所定温度(たとえば、0.5℃)だけ上昇させるとみなす。このように補正情報の種類を単純化しておけば、補正情報の組み合わせ数は有限であって比較的少数になる。
予測式生成部16は、個々の組み合わせに応じた予測式を設定する。すなわち、外気温から室温を求める予測式の係数α,βを、日射、換気、降雨に応じて補正した予測式を生成する。なお、室内の人数は、予測式の係数βにのみ反映されるから、人数ごとに予測式を生成する必要なく、室温推定部18において、予測式から求めた室温に、所定温度の人数倍を加算する補正を行えばよい。したがって、上の例では、日射、換気、降雨の補正情報から8通りの予測式が生成される。
熱特性推定装置10は、図4に示すように、日射検知部33、換気検知部34、降雨検知部35、人数検知部36から補正情報を取得する補正情報取得部32を備える。
日射検知部33は、フォトダイオード、フォトトランジスタのような受光素子と、受光素子の出力を閾値と比較して光量を判断する判断部とを備えていればよい。また、部屋への日射の影響は、カーテンやシャッタの開閉の状態にも依存するから、日射検知部33は、カーテンやシャッタの開閉状態を検知する機能を備えていることが望ましい。
換気検知部34は、換気扇が運転中か否かを検知する構成、窓の開閉状態を検知する構成、室内の気流を計測する構成などから選択される。降雨検知部35は、所定期間ごとに雨滴を集めて質量を計測する構成、あるいは屋外の画像から雨滴を検出する構成などが採用される。また、降雨に関する補正情報は、サービス提供者がインターネットのような電気通信回線を通して提供している情報によって得るようにしてもよい。人数検知部36は、室内の画像から室内の人数を計測する構成が採用される。
なお、日射、換気、降雨について、有無だけではなく、程度を3段階以上の複数段階で表すようにしてもよい。たとえば、日射について、強、中、弱、微弱の4段階などに分けることが可能である。換気、降雨についても同様であって、3段階以上の複数段階に分けることが可能である。
室温推定部18は、補正情報取得部32が取得した補正情報に基づいて予測式を選択し、選択した予測式を用いて外気温から室温を推定する。なお、日射、換気、降雨、人数に応じた係数α,βの補正量は、実測値に基づいて統計的に定められる。
(実施形態2)
実施形態1は、日射の影響を室温に反映させるために基本の予測式を補正している。ただし、日射の影響がある昼間と、日射の影響を考慮する必要がない夜間とのどちらにも、同じ予測式を用いている。これに対して、本実施形態は、夜間に日射の影響を考慮する必要がない点に着目し、日射が室温に影響しない時間帯(日射のない時間帯)と、日射が室温に影響する時間帯とで、予測式を変更する構成を採用している。したがって、熱特性推定装置10における予測式生成部16は、2種類の予測式を生成する機能を備える。
すなわち、熱特性推定装置10は、図5に示すように、実施形態1と同様の技術を用いて予測式を生成する第1の予測式生成部161と、複数日の特定の時刻における室温および外気温のデータを用いることにより、当該時刻の予測式を生成する第2の予測式生成部162とを備える。第1の予測式生成部161は、実施形態1における予測式生成部16と同様にして予測式を生成する。第1の予測式生成部161は、記憶部13に格納された所定の抽出日における室温および外気温のデータを用いて、評価部15が時間差を求め、この時間差を付与した室温のデータと外気温のデータとから生成する。ただし、本実施形態における第1の予測式生成部161は、日射が室温に影響する時間帯における室温と外気温とのデータを用いて予測式を生成する。
一方、第2の予測式生成部162は、記憶部13に格納された所定の抽出期間における複数日について特定の時刻の室温および外気温のデータを抽出し、複数日における同時刻の室温および外気温のデータから回帰予測式を求める。すなわち、図6に示すように、複数日について、室温が日照の影響を受けない時間帯の特定の時刻における室温および外気温のデータを集めると、室温と外気温とは線形関係になることが予想される。抽出期間は、実施形態1において説明した分割期間と同程度の日数を含んでいればよい。
すなわち、第2の予測式生成部162は、図6に示すように、抽出期間における特定の時刻tにおける室温θ1(t)と外気温θ2(t)との間に線形関係が成立することを利用して、θ1(t)=α・θ2(t)+βという形式の予測式を生成する。予測式の生成に際しては、最小二乗法のような周知の方法を用いて室温θ1(t)と外気温θ2(t)とを一次関数に当て嵌める。なお、係数α,βは、通常は、第1の予測式生成部161が生成する予測式に含まれる係数α,βとは異なる値になる。
このことを利用し、第2の予測式生成部162は、室温と外気温との関係に当て嵌まる回帰予測式を求める。なお、図6において、左側は冬季における室温と外気温との関係を表し、右側は夏季における室温と外気温との関係を示す。この回帰予測式は、当該時刻の外気温を説明変数とし、当該時刻における室温を従属変数とする。ただし、回帰予測式を求める時刻は、室温が日射の影響を受けずに、外気温にのみ依存する時間帯であって、かつ外気温の変動が比較的緩やかである時間帯から選択される。すなわち、日の出前の早朝の時間帯が望ましい。
第2の予測式生成部162は、上述のようにして求めた回帰予測式を、外気温から室温を求める予測式に用いる。また、第2の予測式生成部162は、複数の時刻について回帰予測式をそれぞれ求め、各時刻における予測式に用いる。
上述したように第2の予測式生成部162は、室温が日射の影響を受けない時間帯における室温および外気温のデータから予測式を求めているから、この予測式は室温が日射の影響を受けない時間帯にのみ適用される。一方、第1の予測式生成部162が生成した予測式は、室温に日射が影響する時間帯の室温および外気温のデータを用いて生成されるから、室温が日射の影響を受ける時間帯に適用される。
したがって、室温推定部18は、時計部14が計時している日時によって、室温が日射の影響を受けない時間帯か室温が日射の影響を受ける時間帯かを判断する。室温が日射の影響を受けない時間帯には、第2の予測式生成部162が生成した予測式が採用され、室温が日射の影響を受ける時間帯には、第1の予測式生成部161が生成した予測式が採用される。
第1の予測式生成部161が生成した予測式を採用する場合、実施形態1で説明したように、予測推移取得部17が取得した外気温の推移から、評価部15が求めた時間差だけ異なる外気温が予測式に当て嵌められる。一方、第2の予測式生成部162が生成した予測式を採用する場合、予測推移取得部17が取得した外気温の推移から着目する時刻の外気温を求め、当該外気温が予測式に当て嵌められる。第2の予測式生成部162は時刻ごとの予測式を生成しているから、着目する時刻に応じた予測式が選択される。
以上説明したように、本実施形態の室温推定部18は、室温が日射の影響を受けるか否かに応じて異なる予測式を用い、予測式に代入する外気温も異ならせているから、実施形態1の構成に比較すると、室温の予測精度が高められる可能性がある。他の構成および動作は実施形態1と同様である。
10 熱特性推定装置
11 室温取得部
12 外気温取得部
13 記憶部
14 時計部
15 評価部
16 予測式生成部
17 予測推移取得部
18 室温推定部
19 報知出力部
21 室温計測部
22 外気温計測部
23 報知器
31 判定部
32 補正情報取得部
161 第1の予測式生成部
162 第2の予測式生成部

Claims (9)

  1. 室温計測部から室温のデータを取得する室温取得部と、
    外気温計測部から外気温のデータを取得する外気温取得部と、
    前記室温取得部が取得した室温のデータおよび前記外気温取得部が取得した外気温のデータをそれぞれが計測された日時に対応付けて格納する記憶部と、
    前記記憶部に格納された所定の抽出日における室温および外気温のデータを用い、室温が計測された日時と外気温が計測された日時とを相対的に偏移させることにより、室温のデータと外気温のデータとの相関係数が最大になる時間差を求める評価部と、
    前記記憶部に格納された前記抽出日における室温および外気温のデータに前記評価部が求めた時間差を付与し、前記時間差を付与した室温のデータと外気温のデータとの関係を表す予測式を生成する予測式生成部と、
    外気温について予測される推移を取得する予測推移取得部と、
    前記予測推移取得部が取得した外気温の推移から着目する日時の外気温を求め、求めた外気温と前記評価部が求めた前記時間差とを前記予測式生成部が求めた前記予測式に当て嵌めることにより室温を推定する室温推定部とを備える
    部屋の熱特性推定装置。
  2. 前記抽出日は、1年を複数に区分した分割期間ごとに定められ、
    前記室温推定部は、前記分割期間ごとに求められた複数の前記予測式から当該分割期間に関して求めた前記予測式を選択し、選択した前記予測式を用いて室温を推定する
    請求項1記載の部屋の熱特性推定装置。
  3. 前記抽出日は、1日ないし複数日である請求項1又は2記載の部屋の熱特性推定装置。
  4. 外気温のほかに室温に影響を与え、かつ複数の状態から選択される補正情報を取得する補正情報取得部をさらに備え、
    前記室温推定部は、前記補正情報取得部が取得した補正情報の状態ごとに求められた複数の前記予測式から当該状態に関して求めた前記予測式を選択し、選択した前記予測式を用いて室温を推定する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の部屋の熱特性推定装置。
  5. 前記予測式生成部は、所定期間ごとに前記予測式を更新し、
    更新後の前記予測式に含まれる係数を評価値に用いて、前記室温取得部が取得する室温が計測された部屋について断熱性能の劣化の程度を判定する判定部をさらに備える
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の部屋の熱特性推定装置
  6. 室温計測部から室温のデータを取得する室温取得部と、
    外気温計測部から外気温のデータを取得する外気温取得部と、
    前記室温取得部が取得した室温のデータおよび前記外気温取得部が取得した外気温のデータをそれぞれが計測された日時に対応付けて格納する記憶部と、
    前記記憶部に格納された所定の抽出日における室温および外気温のデータを用い、室温が計測された日時と外気温が計測された日時とを相対的に偏移させることにより、室温のデータと外気温のデータとの相関係数が最大になる時間差を求める評価部と、
    前記記憶部に格納された前記抽出日における室温および外気温のデータに前記評価部が求めた時間差を付与し、前記時間差を付与した室温のデータと外気温のデータとの関係を表す予測式を生成する第1の予測式生成部と、
    前記記憶部に格納された所定の抽出期間における複数日についてそれぞれ複数の時刻における時刻ごとの室温および外気温のデータを用い、時刻ごとの室温のデータと外気温のデータとの関係を表す複数の回帰予測式をそれぞれ予測式として求める第2の予測式生成部と、
    外気温について予測される推移を取得する予測推移取得部と、
    日射の影響を受ける時間帯には、前記予測推移取得部が取得した外気温の推移から着目する時刻の外気温を求め、求めた外気温と前記評価部が求めた前記時間差とを前記第1の予測式生成部が求めた前記予測式に当て嵌めることにより室温を推定し、日射の影響を受けない時間帯には、前記予測推移取得部が取得した外気温の推移を用いて着目する時刻の外気温を前記第2の予測式生成部が求めた当該時刻における前記予測式に当て嵌めることにより室温を推定する室温推定部とを備える
    部屋の熱特性推定装置。
  7. 前記室温推定部が推定した室温を報知器に出力する報知出力部をさらに備える
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の部屋の熱特性推定装置。
  8. 前記外気温取得部は、電気通信回線を通して提供される外気温のデータを取得する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の部屋の熱特性推定装置。
  9. コンピュータを、請求項1〜8のいずれか1項に記載の部屋の熱特性推定装置として機能させるプログラム。
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