JP5987554B2 - 非常電話システムおよび通話試験方法 - Google Patents
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Description
このような非常電話システムは、非常電話機のハンドセットを利用者がオフフック操作するだけで、通信回線を介して管理センタを自動呼び出しするものとなっており、管理センタの受付台でオペレータが応答操作することにより、非常電話機と受付台とが通信回線を介して接続されて、利用者とオペレータとの音声通話が開始できる(例えば、特許文献1など参照)。
非常電話機の通話試験を行う場合、実際の使用時と同様に、作業員が非常電話機まで出向き、管理センタを呼び出して音声通話の可否を確認する方法が考えられるが、多くの作業が必要となる。
しかしながら、このような方法では、ハンドセットのマイクで検出した周囲の音を管理センタ側でオペレータがモニタすることにより、音声通話の可否を確認しているため、音声通話の可否を正確に確認することが難しく、人的作業も必要となるという問題点があった。
また、受付台において、回込音声のレベルを測定し、その測定レベルと合格レベル範囲とを比較することにより通話試験合否を判定するようにしたので、オペレータが自分の耳で通話試験合否を判定する必要がなくなる。したがって、人的作業を必要とすることなく通話試験を実施することができる。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる非常電話システム1について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる非常電話システムの構成を示すブロック図である。
次に、図1を参照して、非常電話機10の構成について説明する。
非常電話機10は、全体としてIP電話端末からなり、主な機能部として、通信I/F部11、音声処理部12、ハンドセット13、操作入力部14、表示部15、記憶部16、および電話機制御部17が設けられている。
表示部15は、LCDやLEDなどの表示器からなり、非常電話機10の各種動作状態を表示する機能を有している。
記憶部16で記憶する処理情報としては、自装置、受付台30の電話番号やアドレスなどの処理情報がある。
プログラムは、CPUで実行されることにより、非常電話機10の各種処理動作を実現するプログラムであり、予め外部装置や記録媒体(共に図示せず)から読み込まれて、記憶部16へ格納される。
次に、図1を参照して、受付台30の構成について説明する。
受付台30は、全体としてIP電話端末、パーソナルコンピュータやサーバなどの情報処理端末、あるいはコールセンタで用いられるオペレータ端末からなり、CPUがプログラムを実行して各部を制御することにより、非常電話機10との間でIP通話を行うことにより、非常電話機10側の利用者と受付台30のオペレータとの音声通話を実現する機能を有している。
受付台30には、主な機能部として、通信I/F部31、音声処理部32、送受話器33、操作入力部34、表示部35、記憶部36、および受付台制御部37が設けられている。
表示部35は、LCDやLEDなどの表示器からなり、受付台30の各種動作状態を表示する機能を有している。
記憶部36で記憶する処理情報としては、自装置、非常電話機10の電話番号やアドレス、回込音声に対する合格レベル範囲などの処理情報がある。
プログラムは、CPUで実行されることにより、受付台30の各種処理動作を実現するプログラムであり、予め外部装置や記録媒体(共に図示せず)から読み込まれて、記憶部36へ格納される。
次に、図1を参照して、保守端末40の構成について説明する。
保守端末40は、全体としてパーソナルコンピュータやサーバなどの情報処理端末からなり、CPUがプログラムを実行して各部を制御することにより、非常電話機10と受付台30との間の通話試験を管理する処理動作を行う。
次に、図2を参照して、本実施の形態にかかる非常電話システム1の通話試験動作について説明する。図2は、第1の実施の形態にかかる非常電話システムの通話試験動作を示すシーケンス図である。
ここでは、非常電話機10と受付台30との間で、SIPやH.323などのIP電話用呼制御プロトコルに基づいて、各種制御メッセージをやり取りすることにより、非常電話機10と受付台30との間でVoIPを用いた通話試験用の音声通話路を形成する場合を例として説明する。
また、この通話試験用指示メッセージに、複数の受付台30のうち、どの受付台30と通話試験を行うかを示す、受付台30の識別番号を設定してもよい。これにより、通話試験を行う受付台30を、保守端末40から特定することができる。
この後、非常電話機10の電話機制御部17は、音声処理部12を制御してハンドセット13の受話レベルまたは/および送話レベルを増大させることにより、送受話回込状態に設定するとともに(ステップ106)、受付台30との通話路を形成する(ステップ107)。
したがって、非常電話機10のハンドセット13におけるスピーカSPからマイクMICへの音声の回り込みを利用して通話試験行う場合、上記制限により回込音声のレベルが小さすぎて、通話試験を良好に行えない場合がある。
この試験音声は、非常電話機10の音声処理部12を介してハンドセット13のスピーカSPから出力され、これがマイクMICへ回り込み、この回込音声が音声処理部12を介して受付台30へ送信される(ステップ111)。
ここで、受付台制御部37は、回込音声レベルが合格レベル範囲に含まれる場合には合格と判定し、回込音声レベルが合格レベル範囲外である場合には不合格と判定する。
また、電話機制御部17は、通信I/F部11から通信網50を介して保守端末40へ、通話試験合否(RESULT)を含む通話試験終了メッセージを送信し(ステップ117)、一連の通話試験動作を終了する。
このように、本実施の形態は、非常電話機10が、保守端末40からの通話試験開始指示メッセージに応じて、受付台30へ通話試験用発信メッセージを送信し、当該受付台30からの応答メッセージに基づきハンドセット13を用いた受付台30との音声通話を開始し、受付台30からの終話メッセージに基づき当該音声通話を終了し、当該終話メッセージで通知された通話試験合否を含む通話試験終了メッセージを保守端末40へ送信し、受付台30が、非常電話機10からの通話試験用発信メッセージに応じて、当該非常電話機10へ応答メッセージを返送するとともに当該非常電話機10と音声通話を開始した後、当該非常電話機10へ試験音声を送信し、当該試験音声が当該非常電話機10のハンドセット13で回り込んで得られた回込音声を当該非常電話機10から受信してレベル測定し、当該回込音声の測定レベルと合格レベル範囲とを比較することにより通話試験合否を判定した後、当該通話試験合否を含む終話メッセージを当該非常電話機10へ通知するようにしたものである。
これにより、受付台30から送信されてハンドセット13のスピーカSPから出力された試験音声が、ハンドセット13のマイクMICへ十分なレベルで回り込むことになる。したがって、ハウリング発生を回避するため受話レベルまたは/および送話レベルが制限されている場合でも、通話試験を良好に行うことができる。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる非常電話システム1について説明する。
本実施の形態では、受付台30で測定された回込音声の測定レベルに基づき、非常電話機10におけるハンドセット13の送話レベルまたは/および受話レベルを調整するようにしたものである。
また、非常電話機10は、受付台30からの終話メッセージで通知されたレベル調整値に基づき、ハンドセット13の送話レベルまたは/および受話レベルを調整する機能を有している。
非常電話システム1におけるこの他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図3を参照して、本実施の形態にかかる非常電話システム1の通話試験動作について説明する。図3は、第2の実施の形態にかかる非常電話システムの通話試験動作を示すシーケンス図であり、図2と同じまたは同様部分には、同一符号を付してある。
図3のうち、ステップ100〜ステップ112までの処理については、図2と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
また、電話機制御部17は、通信I/F部11から通信網50を介して保守端末40へ、レベル調整値(GAIN)を含む通話試験終了メッセージを送信し(ステップ205)、一連の通話試験動作を終了する。
このように、本実施の形態は、受付台30が、回込音声の測定レベルと基準レベルとのレベル差を検出し、当該レベル差からなるレベル調整値を終話メッセージで非常電話機10へ通知し、非常電話機10が、終話メッセージで通知されたレベル調整値に基づき、ハンドセット13の送話レベルまたは/および受話レベルを調整するようにしたものである。
これにより、非常電話機10におけるハンドセット13の送話レベルまたは/および受話レベルを適正値へ自動調整することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
これにより、専用の保守端末40を必要とすることなく、通話試験を実施することができ、システム全体の構成を簡素化することができ、コストダウンに繋がる。
Claims (6)
- 複数の非常電話機と、通信網を介してこれら非常電話機と音声通話を行う受付台とを含む非常電話システムであって、
前記非常電話機へ前記通信網を介して通話試験開始指示メッセージを送信する保守端末を備え、
前記非常電話機は、前記通話試験開始指示メッセージに応じて、前記通信網を介して前記受付台へ通話試験用発信メッセージを送信し、当該受付台からの応答メッセージに基づきハンドセットを用いた当該受付台との音声通話を開始し、当該受付台からの終話メッセージに基づき当該音声通話を終了し、当該終話メッセージで通知された通話試験合否を含む通話試験終了メッセージを前記保守端末へ送信し、
前記受付台は、前記非常電話機からの通話試験用発信メッセージに応じて、当該非常電話機へ応答メッセージを返送するとともに当該非常電話機と音声通話を開始した後、当該非常電話機へ試験音声を送信し、当該試験音声が当該非常電話機のハンドセットで回り込んで得られた回込音声を当該非常電話機から受信してレベル測定し、当該回込音声の測定レベルと合格レベル範囲とを比較することにより通話試験合否を判定した後、当該通話試験合否を含む終話メッセージを当該非常電話機へ通知する
ことを特徴とする非常電話システム。 - 請求項1に記載の非常電話システムにおいて、
前記非常電話機は、前記通話試験用発信メッセージに応じて前記音声通話を開始する際に前記ハンドセットの受話レベルまたは/および送話レベルを増大させ、前記終話メッセージに応じて当該音声通話を終了する際に当該ハンドセットの受話レベルまたは/および送話レベルを元に戻すことを特徴とする非常電話システム。 - 請求項1または請求項2に記載の非常電話システムにおいて、
前記受付台は、前記回込音声の測定レベルと基準レベルとのレベル差を検出し、当該レベル差からなるレベル調整値を前記終話メッセージで前記非常電話機へ通知し、
前記非常電話機は、前記終話メッセージで通知された前記レベル調整値に基づき、前記ハンドセットの送話レベルまたは/および受話レベルを調整する
ことを特徴とする非常電話システム。 - 複数の非常電話機と、通信網を介してこれら非常電話機と音声通話を行う受付台とを含む非常電話システムであって、
前記非常電話機へ前記通信網を介して通話試験開始指示メッセージを送信する保守端末を備え、
前記非常電話機は、前記通話試験開始指示メッセージに応じて、前記通信網を介して前記受付台へ通話試験用発信メッセージを送信し、当該受付台からの応答メッセージに基づきハンドセットを用いた当該受付台との音声通話を開始し、当該受付台からの終話メッセージに基づき当該音声通話を終了し、当該終話メッセージで通知されたレベル調整値に基づき当該ハンドセットの送話レベルまたは/および受話レベルを調整して、通話試験終了メッセージを前記保守端末へ送信し、
前記受付台は、前記非常電話機からの通話試験用発信メッセージに応じて、当該非常電話機へ応答メッセージを返送するとともに当該非常電話機と音声通話を開始した後、当該非常電話機へ試験音声を送信し、当該試験音声が当該非常電話機のハンドセットで回り込んで得られた回込音声を当該非常電話機から受信してレベル測定し、当該回込音声の測定レベルと基準レベルとのレベル差を検出し、当該レベル差からなるレベル調整値を前記終話メッセージで前記非常電話機へ通知する
ことを特徴とする非常電話システム。 - 複数の非常電話機と、通信網を介してこれら非常電話機と音声通話を行う受付台とを含む非常電話システムで用いられる通話試験方法であって、
保守端末が、前記非常電話機へ前記通信網を介して通話試験開始指示メッセージを送信するステップと、
前記非常電話機が、前記通話試験開始指示メッセージに応じて、前記通信網を介して前記受付台へ通話試験用発信メッセージを送信するステップと、
前記受付台が、前記非常電話機からの通話試験用発信メッセージに応じて、当該非常電話機へ応答メッセージを返送するとともに当該非常電話機と音声通話を開始した後、当該非常電話機へ試験音声を送信するステップと、
前記非常電話機が、前記受付台からの応答メッセージに基づきハンドセットを用いた当該受付台との音声通話を開始するステップと、
前記受付台が、前記試験音声が前記非常電話機のハンドセットで回り込んで得られた回込音声を当該非常電話機から受信してレベル測定し、当該回込音声の測定レベルと合格レベル範囲とを比較することにより通話試験合否を判定した後、当該通話試験合否を含む終話メッセージを当該非常電話機へ通知するステップと、
前記非常電話機が、前記受付台からの終話メッセージに基づき当該音声通話を終了し、当該終話メッセージで通知された通話試験合否を含む通話試験終了メッセージを前記保守端末へ送信するステップと
を備えることを特徴とする通話試験方法。 - 複数の非常電話機と、通信網を介してこれら非常電話機と音声通話を行う受付台とを含む非常電話システムで用いられる通話試験方法であって、
保守端末が、前記非常電話機へ前記通信網を介して通話試験開始指示メッセージを送信するステップと、
前記非常電話機が、前記通話試験開始指示メッセージに応じて、前記通信網を介して前記受付台へ通話試験用発信メッセージを送信するステップと、
前記受付台が、前記非常電話機からの通話試験用発信メッセージに応じて、当該非常電話機へ応答メッセージを返送するとともに当該非常電話機と音声通話を開始した後、当該非常電話機へ試験音声を送信するステップと、
前記非常電話機が、前記受付台からの応答メッセージに基づきハンドセットを用いた当該受付台との音声通話を開始するステップと、
前記受付台が、前記試験音声が前記非常電話機のハンドセットで回り込んで得られた回込音声を当該非常電話機から受信してレベル測定し、当該回込音声の測定レベルと基準レベルとのレベル差からなるレベル調整値を、前記音声通話の終了を指示する終話メッセージで当該非常電話機へ通知するステップと、
前記非常電話機が、前記受付台からの終話メッセージに基づき当該音声通話を終了し、当該終話メッセージで通知されたレベル調整値に基づき当該ハンドセットの送話レベルまたは/および受話レベルを調整して、通話試験終了メッセージを前記保守端末へ送信するステップと
を備えることを特徴とする通話試験方法。
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