JP5986840B2 - 通線ワイヤ先端位置推定装置及び通線ワイヤ先端位置推定方法 - Google Patents

通線ワイヤ先端位置推定装置及び通線ワイヤ先端位置推定方法 Download PDF

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Description

本発明は、建物内に通信線等を配線するために予め設けられている管路(以下、配管)に通線を行う作業に用いる通線ワイヤ(通線器・呼び線)の先端位置の推定、および建物配管の形状(取り付けルート)を推定する技術に関する。
建物配管に通線を行う作業に用いる通線ワイヤの位置を推定する技術としては、通線ワイヤ先端部に加速度センサと地磁気センサを設置して通線ワイヤの先端部方向を計測し、通線ワイヤの時々刻々の微小な状態変化を計測し、通線ワイヤ先端部の押し込み移動量をロータリエンコーダで計測して推定を行う方法がある(非特許文献1参照)。
川野友裕 他,"自己位置推定法を用いた通線ワイヤ先端位置特定技術の検討",通信講演論文集2,pp.327,2012
しかしながら、非特許文献1に記載される通線ワイヤ先端部の位置計測方法では、屋内に局所的な地磁気の乱れが存在する場合に、そのまま方位角を計算してしまうと実際の通線ワイヤ先端の方位とは全く違う方位角が計算されてしまう場合があるため、実際の作業現場での適用が難しいという問題があった。
上記の課題に鑑みて、本発明は、通線ワイヤの先端部の位置推定に際して、地磁気の乱れによる方位角の計算への影響を極力小さくし、正確な通線ワイヤの先端位置の特定を可能とする通線ワイヤ先端位置推定装置及び通線ワイヤ先端位置推定方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る通線ワイヤ位置推定装置は、以下の態様で構成される。
(1)配管内に通線ワイヤを挿通させる作業に用いられ、前記通線ワイヤの先端位置の推定を行う通線ワイヤ位置推定装置であって、前記通線ワイヤの先端に取り付けられ、進行方向の水平面に対する傾きと進行方向の方位角を検出するための加速度センサと地磁気センサを備える先端装置と、前記通線ワイヤの前記配管内へ押出した距離を測定する測距手段と、前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報、前記測距手段からの測距情報を伝送する伝送手段と、前記伝送手段を通じて前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報、前記測距情報を入力し、前記加速度センサの検出情報に基づいて前記先端装置の前記傾き情報を取得するとともに、前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報に基づいて前記先端装置の前記方位角情報を取得し、前記傾き情報、前記方位角情報、及び前記距離情報に基づいて座標計算を行って前記先端装置の位置を演算する演算処理装置と、前記演算処理装置で得られた位置情報を表示する表示装置とを具備し、前記演算処理手段は、前記先端装置の測定開始時の位置を取得し、かつ前記測距手段の距離情報および先端装置の傾き情報と方位角情報を初期化し、前記通線ワイヤの移動開始後に前記先端装置の静止を判別し、前記先端装置の静止が判別された場合に、当該静止位置において、前記先端装置が前回の静止位置から移動した距離および前記先端装置の傾き情報と方位角情報を測定するとともに、前記先端装置が静止した状態で当該先端装置の周辺の地磁気の乱れを検出し、地磁気の乱れが検出された場合に、当該静止位置で測定された方位角情報を直前の地磁気の乱れが検出されなかった静止位置で測定された方位角情報に置換し、前記静止ごとに、得られた移動距離と傾き情報及び方位角情報とから前記先端装置の前回の静止位置に対する当該静止位置の位置座標を求め、前記静止ごとに求められた位置座標を順次積算し、前記積算結果を前記表示装置に表示する態様とする。
(2)また、本構成において、前記演算処理手段は、地磁気の乱れが検出された場合に、当該静止位置で測定された方位角情報を、直前の地磁気の乱れが検出されなかった静止位置で測定された方位角情報に置換する代わりに、直前の地磁気の乱れが検出されなかった静止位置で測定された方位角情報と、直後の地磁気の乱れが検出されなかった静止位置で測定された方位角情報との中間値に置換する態様としてもよい。
3)(1)の構成において、前記測距手段は、前記通線ワイヤの通過距離を測定するロータリエンコーダを備える態様とする。
(4)(1)の構成において、さらに、前記演算処理装置により得られた位置情報の履歴を、前記表示装置に時間毎に連続する移動情報として表示することにより、前記配管の形状推定するための情報を提供する配管形状推定手段を備える態様とする。
(5)(1)の構成において、前記先端装置は、前記通線ワイヤの進行方向の配管内部を撮影するカメラを備え、前記伝送手段は、前記カメラで撮影された映像を前記演算処理装置に伝送し、前記演算処理装置は、前記映像を前記表示装置に表示する態様とする。
また、本発明に係る通線ワイヤ位置推定方法は、以下の態様で構成される。
(6)配管内に通線を行う作業に用いられる通線ワイヤの先端に取り付けられ、進行方向の水平面に対する傾きと進行方向の方位角を検出するための加速度センサと地磁気センサを備える先端装置と、前記通線ワイヤの前記配管内へ押出した距離を測定する測距手段と、前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報、前記測距手段からの測距情報を伝送する伝送手段と、前記伝送手段を通じて前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報、前記測距情報を入力し、前記加速度センサの検出情報に基づいて前記先端装置の前記傾き情報を取得すると共に、前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報に基づいて前記先端装置の前記方位角情報を取得し、前記傾き情報、前記方位角情報、及び前記距離情報に基づいて座標計算を行って前記先端装置の位置を演算する演算処理装置と、前記演算処理装置で得られた位置情報を表示する表示装置とを具備する通線ワイヤ位置推定装置が、前記通線ワイヤの先端位置の推定を行う通線ワイヤ先端位置推定方法であって、前記演算処理装置が、前記先端装置の測定開始時の位置を取得し、かつ前記測距手段の距離情報および先端装置の傾き情報と方位角情報を初期化する第1工程と、前記通線ワイヤの移動開始後に前記先端装置の静止を判別する第2工程と、前記先端装置の静止が判別された場合に、当該静止位置において、前記先端装置が前回の静止位置から移動した距離および前記先端装置の傾き情報と方位角情報を測定するとともに、前記先端装置が静止した状態で当該先端装置の周辺の地磁気の乱れを検出する第3工程と、前記第3工程で地磁気の乱れが検出された場合に、当該静止位置で測定された方位角情報を直前の地磁気の乱れが検出されなかった静止位置で測定された方位角情報に置換する第4工程と、前記第3及び第4工程で得られた移動距離と傾き情報及び方位角情報とから前記先端装置の前回の静止位置に対する当該静止位置の位置座標を求める第5工程と、前記第5工程で求められた位置座標を順次積算し、その積算結果を前記表示装置に表示し、前記第2工程に戻る第6工程とを実行する態様とする。
(7)(6)において、前記第1工程で、さらに、前記通線ワイヤの移動開始前に前記先端装置の周辺の地磁気の乱れを検出し、地磁気の乱れ検出された場合に、作業者に地磁気の乱れがあることを警告し作業継続を確認する態様とする
本発明では、通線ワイヤ位置推定装置において、通線ワイヤ先端の移動距離を計測し、通線ワイヤ先端の移動前後の傾きと方位角を計測する際に、屋内に存在する地磁気の乱れを検出し、乱れを検出したときの方位角を直前の地磁気の乱れがなかった場合に計算された方位角で近似することで地磁気の乱れによる方位角の計算への影響を極力小さくする。また、装置先端が微小移動したときその移動距離がどの方向に進んだのかを計算し、演算処理装置でこれら微小移動距離ごとに得られる位置座標を測定開始地点の位置情報に積算して測定開始地点からの相対的な通線ワイヤ先端位置を特定することで、見えない箇所にある通線ワイヤの先端位置の特定を可能とする。
したがって、本発明によれば、通線ワイヤの先端部の位置推定に際して、地磁気の乱れによる方位角の計算への影響を極力小さくし、正確な通線ワイヤの先端位置の特定を可能とする通線ワイヤ先端位置推定装置及び通線ワイヤ先端位置推定方法を提供することができる。
本発明に係る通線ワイヤ位置推定装置の実施形態を示すブロック構成図である。 図1に示す推定装置の装置先端に取り付けた加速度センサと地磁気センサの3軸の向きを説明するための図である。 図1に示す推定装置の位置推定のための処理の流れを示すフローチャートである。 図1に示す推定装置の地磁気センサより検出される地磁気の伏角について説明するための図である。 図1に示す推定装置の装置先端の傾きと方位および角軸の回転方向を説明するための図である。 図1に示す推定装置の装置先端位置Pkの方位値をPk+1の方位値で補正しPk+1の位置を推定する様子を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。尚、以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。
図1は、本発明に係る通線ワイヤ位置推定装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。図1において、通線ワイヤ収容筐体1から引き出された通線ワイヤ2の先端には先端装置100が連結される。この先端装置100には、加速度センサ4と地磁気センサ5が設けられる。ここで、例えば加速度センサ4と地磁気センサ5には、3軸方向の測定結果が出力されるものが用いられる。
上記加速度センサ4の3軸の出力方向をxg,yg,zg、また地磁気センサ5の3軸の出力方向をxm,ym,zmとするとき、加速度センサ4と地磁気センサ5は、図2に示すように同一平面内に設置され、両者の軸方向がそれぞれA,B,C軸に平行となるように配置される。加速度センサ4と地磁気センサ5のA,B,Cの3軸から出力される値を、それぞれ(ag,bg,cg),(am,bm,cm)とする。ここで、B軸は通線ワイヤ2の長手方向であり、A軸はこのB軸と直交し、かつ加速度センサ4と地磁気センサ5の設置された平面と平行な軸である。
これら加速度センサ4と地磁気センサ5それぞれの測定結果は、加速度センサ用信号線8と地磁気センサ用信号線9を介して計算装置7に送られる。この計算装置7は、加速度センサ4と地磁気センサ5から出力される値を解析し、先端装置100の傾きと方位を計算する。これにより、先端装置100が進んだ3次元空間における方向を把握することができる。
また、通線ワイヤ収納筺体1の付近にはロータリエンコーダ3が固定されている。このロータリエンコーダ3は、通線ワイヤ2を押し込んだ際の先端装置100の移動した距離を測定するもので、その測定結果は測距装置用信号線11を介して計算装置7に送られる。
以上の構成により、先端装置100が先端に取り付けられた通線ワイヤ2を挿入した配管の入り口地点から先端装置100が進んだ方向と距離を計算装置7において計算処理することにより、配管の入り口地点を基点とした先端装置100の相対的な位置を推定することが可能となる。
加えて、計算装置7に計算結果を表示する表示装置12を接続し、計算装置7において、随時、先端装置100の位置の移動軌跡をプロットし、表示装置12にその移動軌跡を表示することにより、先端装置100が進んだ軌跡の連続表示から配管の形状(取り付けられているルート)を推定することが可能となる。また、計算装置7にスピーカ200を接続し、不具合が発生した場合にスピーカ200から警告音を発するようにすることにより、より安全な作業が可能となる。尚、計算装置7は専用プロセッサでもよいが、一般的なコンピュータによる演算処理装置でも実現することができる。
さらに、図1に示すように、先端装置100に配管内撮影用のカメラ6を設け、カメラ用信号線10を介して計算装置7に映像信号を送り、表示装置12に表示させる。これにより、配管内部のより詳細な状況把握が可能となる。例えば配管入り口での通線ワイヤ2の押し込み作業中に、押し込みに過剰な抵抗を感じた場合には、先端装置100のカメラ6により撮影した配管内部の映像を観察することにより、配管内の状況を即座にかつ正確に把握することができ、通線ワイヤ2の押し込み作業を継続するか否かを的確に判断をすることが可能となる。
図3は、通線ワイヤ2の先端位置を推定するための処理の流れを示すフローチャートである。
まず、工程S0では、初期設定として、測定開始地点情報を取得し、距離情報を初期化し、初期傾き・方位値を取得する。
工程S1では、測定開始地点において、先端装置100周辺に地磁気の乱れがあるかどうかを検出する。例えば、地磁気の乱れの判別方法には以下に述べる2つの方法がある。
一つは、地磁気ベクトルの大きさで判別する方法である。3軸の地磁気センサ5で検出する磁界の大きさMは、3軸の地磁気センサ5の出力値(am,bm,cm)を用いると、式(1)のように表される。この磁界の大きさMが地磁気ベクトルの大きさM0と異なる場合、先端装置100周辺に地磁気の乱れがあると判断できる。
Figure 0005986840
もう一つは、図4に示すように地磁気ベクトルの水平面からの傾きである伏角ξで判別する方法である。伏角ξは、3軸の地磁気センサ5の出力値(am,bm,cm)と後述の傾きθとロール角ωを用いると式(2)のように表される。この伏角ξがその地点の伏角ξ0と異なる場合、先端装置100周辺に地磁気の乱れがあると判断できる。
Figure 0005986840
ここで、地磁気の乱れが検出されない場合は工程S2に進む。しかしながら、地磁気の乱れが検出された場合は、工程S10,S11に示すように、作業者に地磁気の乱れを警告し、作業を継続するかどうかその是非を問う。これは、地磁気の乱れを検知した場合、通線装置100の正確な位置推定が困難であることを警告すると同時に、作業者が屋内高さ方向の情報のみが必要であると判断した場合は、そのまま作業を継続しても何ら支障がないためである。
工程S2では、通線ワイヤ2(先端装置100)の静止判別を行う。
工程S3では、工程S2で通線ワイヤ2が静止状態と判別された場合に先端装置100の微小移動距離Δlkの測定を行う。すなわち、測定開始地点P0から微小移動したP1までの微小移動距離をΔl1、同様にPkからPk+1までの微小移動距離をΔlk+1として測定する。これを先端装置100の移動が終了するまで繰り返し測定する。したがって、先端装置100が移動した全移動距離をlとし、先端装置100が移動を終了するまでにn回測定したとすると、全移動距離lは式(3)のように表される。
Figure 0005986840
工程S4では、先端装置100の微小移動ごとの傾きθkと方位角φkの測定を行う。ここで、先端装置100の傾きと方位角について図5及び図6を用いて説明する。
図5に示すような、x軸正が北、y軸正が西を指し、z軸が重力方向に平行な空間において、先端装置100が例えば図に示すような方向を向いているときのB軸がx-y平面となす角を傾きθとし、A軸をx-z平面に投影したA’軸とx軸とがなす角をロール角ωとし、B軸をx-y平面に投影したB’軸とx軸とがなす角を方位角φとする。また、回転の方向を、各軸方向を見て時計回りを正とする。
図6に示すように、加速度センサ4と地磁気センサ5が位置Pkに存在する場合を想定する。位置Pkで得られる加速度センサ4と地磁気センサ5の3軸方向の出力値を、それぞれ(agk,bgk,cgk),(amk,bmk,cmk)とすると、位置Pkでの傾きθkとロール角ωkと方位角φkは、それぞれ次式(4)、(5)、(6)で表される。
Figure 0005986840
Figure 0005986840
Figure 0005986840
式(6)については、地磁気ベクトルのx-y平面内におけるx成分、y成分の象限を考慮することで、x軸からの角度を360度まで求めることができる。
工程S5では、再び工程S1と同様に、移動後の先端装置100の周辺に地磁気の乱れがあるかどうかを検出する。ここで、地磁気の乱れが検出されない場合は工程S6に進む。しかしながら、地磁気の乱れが検出された場合は、工程S7に示すようにそのときの地磁気センサの出力値で計算される方位角φkは位置推定の計算には用いずに、式(7)に示すように新たにφk’を設定し、そのφk’には直前の地磁気の乱れが検出されなかったときの方位角φk-1を格納する。
Figure 0005986840
また、φk+1で地磁気の乱れが検出されなかった場合はφkに式(8)に示すように直前の方位角φk-1と直後の方位角φk+1の中間値を格納する方法も考えられる。
Figure 0005986840
工程S6では、測定した微小移動距離と移動方向(傾きと方位)から、先端装置100の微小移動後の位置座標を求める。具体的には、前述のx,y,z軸とから構成される3次元空間において、移動距離Δlk+1と、位置Pkで取得した傾きθkと方位角φkから、Pk+1の位置をPkの位置座標を基準に一意に定める。ここで定まるPk+1の位置座標を(Δxk+1,Δyk+1,Δzk+1)とすると、その位置座標は、Δlk+1,θk,φkを用いて、式(9)のように表される。
Figure 0005986840
工程S8では、先端装置100の微小移動を積算し、装置先端の位置と装置先端が移動した配管の形状を推定する。具体的には、先端装置100の移動終了地点Pnの移動開始地点P0を基準とした位置座標(Xn,Yn,Zn)は、式(10)として求めることができ、移動終了地点Pnの移動開始地点P0からの相対的な位置座標を得ることができる。
Figure 0005986840
また、微小移動ごとの装置先端の位置座標をプロットすることにより、装置先端が移動した軌跡から配管の形状を推定し可視化することも可能となる。
以上の工程S2から工程S8により、先端装置100の移動開始位置からの位置座標と移動の軌跡を推測することが可能となる。
ここで、移動開始位置を基点とした相対的な位置を把握するためには、移動開始位置座標を設定しておく必要がある。そこで、工程S1の実施に先がけ、測定開始地点の情報取得を行う必要があることから、工程S0として、移動を行う前に通線ワイヤ2の先端に設けられた先端装置100の測定開始地点情報の取得を行う。
具体的には、先端装置100の移動距離の初期化、測定開始地点の位置座標の設定、初期傾き値、初期方位角値を測定する。測定開始地点の位置座標、初期傾き値および初期方位角値を、それぞれ(x0,y0,z0)、θ0,φ0とする。測定開始地点の位置座標は任意に決定してよい。θ0とφ0に関しては、それぞれ前述の式(4)、式(6)を用いて導出する。この測定開始地点の情報を取得してから、先端装置100の移動距離、傾き値および方位角値を取得し始める。測定開始地点の情報を取得後、先端装置100を配管内に押し込んで先端装置100の移動を開始させる。
また、工程S10において、地磁気の乱れを検出した場合、先端装置100の正確な位置推定は困難となるが、作業者の手入力により初期方位角を設定することで作業を継続する方法も考えられる。
最後に、工程S9で先端装置100の移動が終了したかを確認する。移動が終了していなければ、上述の工程S2から処理を継続する。終了していれば、通線ワイヤ2の先端位置を推定するための処理は終了となる。
本発明は、以上説明したような形態で実施される。通線ワイヤ2の先端に設けた加速度センサ4と地磁気センサ5により、進んだ移動量と方向を計測・計算し、通線ワイヤ2の先端の位置特定を可能とする。
従来のビルの配線作業では、配管ルートが予想と違った場合、通線作業に多くの時間を費やしていた。本発明により通線ワイヤ2の先端位置および配管形状の状況を常に把握できることから、仮に異常な状況が発生しても直ちに適切な処置が可能となる。また、測定開始地点の座標が既知であれば、既存地図と併せて絶対的な位置座標を推定することも可能となる。これにより大幅な作業時間削減効果がある。
また、本発明によれば配線作業以外のガス管、水道管等の点検調査作業においても故障破損箇所の位置を特定する際に効果を発揮することができる。
その他、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成を削除してもよい。さらに、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…通線ワイヤ収納筺体
2…通線ワイヤ
3…ロータリエンコーダ
4…加速度センサ
5…地磁気センサ
6…カメラ
7…計算装置
8…加速度センサ用信号線
9…地磁気センサ用信号線
10…カメラ用信号線
11…測距装置用信号線
12…表示装置
100…先端装置
200…スピーカ

Claims (7)

  1. 配管内に通線ワイヤを挿通させる作業に用いられ、前記通線ワイヤの先端位置の推定を行う通線ワイヤ位置推定装置であって、
    前記通線ワイヤの先端に取り付けられ、進行方向の水平面に対する傾きと進行方向の方位角を検出するための加速度センサと地磁気センサを備える先端装置と、
    前記通線ワイヤの前記配管内へ押出した距離を測定する測距手段と、
    前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報、前記測距手段からの測距情報を伝送する伝送手段と、
    前記伝送手段を通じて前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報、前記測距情報を入力し、前記加速度センサの検出情報に基づいて前記先端装置の前記傾き情報を取得するとともに、前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報に基づいて前記先端装置の前記方位角情報を取得し、前記傾き情報、前記方位角情報、及び前記距離情報に基づいて座標計算を行って前記先端装置の位置を演算する演算処理装置と、
    前記演算処理装置で得られた位置情報を表示する表示装置と
    を具備し、
    前記演算処理手段は、
    前記先端装置の測定開始時の位置を取得し、かつ前記測距手段の距離情報および先端装置の傾き情報と方位角情報を初期化し、
    前記通線ワイヤの移動開始後に前記先端装置の静止を判別し、
    前記先端装置の静止が判別された場合に、当該静止位置において、前記先端装置が前回の静止位置から移動した距離および前記先端装置の傾き情報と方位角情報を測定するとともに、前記先端装置が静止した状態で当該先端装置の周辺の地磁気の乱れを検出し、
    地磁気の乱れが検出された場合に、当該静止位置で測定された方位角情報を直前の地磁気の乱れが検出されなかった静止位置で測定された方位角情報に置換し、
    前記静止ごとに、得られた移動距離と傾き情報及び方位角情報とから前記先端装置の前回の静止位置に対する当該静止位置の位置座標を求め、
    前記静止ごとに求められた位置座標を順次積算し、
    前記積算結果を前記表示装置に表示する
    ことを特徴とする通線ワイヤ先端位置推定装置。
  2. 配管内に通線ワイヤを挿通させる作業に用いられ、前記通線ワイヤの先端位置の推定を行う通線ワイヤ位置推定装置であって、
    前記通線ワイヤの先端に取り付けられ、進行方向の水平面に対する傾きと進行方向の方位角を検出するための加速度センサと地磁気センサを備える先端装置と、
    前記通線ワイヤの前記配管内へ押出した距離を測定する測距手段と、
    前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報、前記測距手段からの測距情報を伝送する伝送手段と、
    前記伝送手段を通じて前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報、前記測距情報を入力し、前記加速度センサの検出情報に基づいて前記先端装置の前記傾き情報を取得するとともに、前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報に基づいて前記先端装置の前記方位角情報を取得し、前記傾き情報、前記方位角情報、及び前記距離情報に基づいて座標計算を行って前記先端装置の位置を演算する演算処理装置と、
    前記演算処理装置で得られた位置情報を表示する表示装置と
    を具備し、
    前記演算処理手段は、
    前記先端装置の測定開始時の位置を取得し、かつ前記測距手段の距離情報および先端装置の傾き情報と方位角情報を初期化し、
    前記通線ワイヤの移動開始後に前記先端装置の静止を判別し、
    前記先端装置の静止が判別された場合に、当該静止位置において、前記先端装置が前回の静止位置から移動した距離および前記先端装置の傾き情報と方位角情報を測定するとともに、前記先端装置が静止した状態で当該先端装置の周辺の地磁気の乱れを検出し、
    地磁気の乱れが検出された場合に、当該静止位置で測定された方位角情報を、直前の地磁気の乱れが検出されなかった静止位置で測定された方位角情報と、直後の地磁気の乱れが検出されなかった静止位置で測定された方位角情報との中間値に置換し、
    前記静止ごとに、得られた移動距離と傾き情報及び方位角情報とから前記先端装置の前回の静止位置に対する当該静止位置の位置座標を求め、
    前記静止ごとに求められた位置座標を順次積算し、
    前記積算結果を前記表示装置に表示する
    ことを特徴とする通線ワイヤ先端位置推定装置。
  3. 前記測距手段は、前記通線ワイヤの通過距離を測定するロータリエンコーダを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の通線ワイヤ先端位置推定装置。
  4. さらに、前記演算処理装置により得られた位置情報の履歴を、前記表示装置に時間毎に連続する移動情報として表示することにより、前記配管の形状を推定するための情報を提供する配管形状推定手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の通線ワイヤ先端位置推定装置。
  5. 前記先端装置は、前記通線ワイヤの進行方向の配管内部を撮影するカメラを備え、
    前記伝送手段は、前記カメラで撮影された映像を前記演算処理装置に伝送し、
    前記演算処理装置は、前記映像を前記表示装置に表示する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の通線ワイヤ先端位置推定装置。
  6. 配管内に通線を行う作業に用いられる通線ワイヤの先端に取り付けられ、進行方向の水平面に対する傾きと進行方向の方位角を検出するための加速度センサと地磁気センサを備える先端装置と、前記通線ワイヤの前記配管内へ押出した距離を測定する測距手段と、前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報、前記測距手段からの測距情報を伝送する伝送手段と、前記伝送手段を通じて前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報、前記測距情報を入力し、前記加速度センサの検出情報に基づいて前記先端装置の前記傾き情報を取得するとともに、前記加速度センサ及び前記地磁気センサの検出情報に基づいて前記先端装置の前記方位角情報を取得し、前記傾き情報、前記方位角情報、及び前記距離情報に基づいて座標計算を行って前記先端装置の位置を演算する演算処理装置と、前記演算処理装置で得られた位置情報を表示する表示装置とを具備する通線ワイヤ位置推定装置が、前記通線ワイヤの先端位置の推定を行う通線ワイヤ先端位置推定方法であって、
    前記演算処理装置が、
    前記先端装置の測定開始時の位置を取得し、かつ前記測距手段の距離情報および先端装置の傾き情報と方位角情報を初期化する第1工程と、
    前記通線ワイヤの移動開始後に前記先端装置の静止を判別する第2工程と、
    前記先端装置の静止が判別された場合に、当該静止位置において、前記先端装置が前回の静止位置から移動した距離および前記先端装置の傾き情報と方位角情報を測定するとともに、前記先端装置が静止した状態で当該先端装置の周辺の地磁気の乱れを検出する第3工程と、
    前記第3工程で地磁気の乱れが検出された場合に、当該静止位置で測定された方位角情報を直前の地磁気の乱れが検出されなかった静止位置で測定された方位角情報に置換する第4工程と、
    前記第3及び第4工程で得られた移動距離と傾き情報及び方位角情報とから前記先端装置の前回の静止位置に対する当該静止位置の位置座標を求める第5工程と、
    前記第5工程で求められた位置座標を順次積算し、その積算結果を前記表示装置に表示し、前記第2工程に戻る第6工程と
    を実行することを特徴とする通線ワイヤ先端位置推定方法。
  7. 前記第1工程で、さらに、前記通線ワイヤの移動開始前に前記先端装置の周辺の地磁気の乱れを検出し、地磁気の乱れが検出された場合に、作業者に地磁気の乱れがあることを警告し作業継続を確認することを特徴とする請求項記載の通線ワイヤ先端位置推定方法。
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