JP5984447B2 - ガスタービンの車室の変形を防止する方法、これを実行するパージ装置、及びこの装置を備えているガスタービン - Google Patents

ガスタービンの車室の変形を防止する方法、これを実行するパージ装置、及びこの装置を備えているガスタービン Download PDF

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Description

本発明は、ガスタービンの車室内に空気を噴出して、車室の変形を防止する方法、これを実行するパージ装置、及びこの装置を備えているガスタービンに関する。
ガスタービンは、大気を圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機と、燃料に圧縮空気を混合して燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、燃焼ガスにより回転するロータと、ロータを回転可能に覆うケーシングと、を備えている。このガスタービンで、燃焼器への燃料供給が停止された状態では、ケーシングのうちで燃焼器を収納する車室内に高温の気体が滞留し、車室内の上部と下部とに温度差が生じる。この結果、温度の高い車室上部が温度の低い車室下部に対して相対的に膨張し、車室が猫の背中のように変形する、いわゆるキャットバック現象が発生する。
このキャットバック現象が発生すると、ロータと静止体との間の隙間が部分的に狭まり、ロータと静止体とが接触するおそれがある。
そこで、このキャットバック現象を防ぐため、以下の特許文献1では、車室内に空気を噴出するパージ装置を提案している。このパージ装置は、車室内に空気を噴出する第一空気噴出管及び第二空気噴出管を備えている。第二空気噴出管は、ロータ軸に対して垂直な径方向の外側から内側に向かって空気を噴出する。一方、第一空気噴出管は、径方向外側から径方向内側に向かうに連れて上流側、つまり圧縮機側に向かう側に空気を噴射する。
特開2006−342784号公報
特許文献1に記載のパージ装置では、車室内に突出している圧縮機のディフューザの上部が気体流れの淀み部となることから、この淀み部に向かって第一空気噴出管から噴出した空気により積極的に淀み部を撹拌している。一方、第二空気噴出管から噴出した空気により、淀み部を除く車室内上部全体を撹拌している。
このように、このパージ装置では、二種類の空気噴出管を設けることで、淀み部を含む車室内全体の気体を効率的に撹拌し、車室内における温度差を小さくして、車室の変形を抑えている。
しかしながら、特許文献1に記載のパージ装置では、淀み部を含む車室内全体の気体を十分に撹拌しているとは言い難く、局部的に撹拌されない箇所が残ってしまうことがある。また、逆にパージ装置の近傍などを局所的に過冷却してしまうこともある。このため、特許文献1に記載のパージ装置では、車室の変形を十分に抑えることができないおそれがある。
そこで、本発明は、車室内全体を十分に撹拌すると共に、局所的な過冷却を防止して、車室の変形を最小限に抑えることができる方法、これを実行するパージ装置、及びこの装置を備えているガスタービンを提供することを目的とする。
発明者は、特許文献1に記載のパージ装置について研究したところ、車室内全体を十分に撹拌するためには、第一空気噴出管からの噴出空気と第二空気噴出管からの噴出空気とに差別化を図る必要があることを見出した。
具体的に、淀み部を積極的且つ効率的に撹拌するためには、第一空気噴出管から噴出した空気がほぼまっすぐに淀み部に向かう必要がある、つまり、この空気には直進性が要求される。一方、淀み部を除く車室内上部全体を撹拌するためには、局所的に撹拌されない部分が生じず、且つ局所的な過冷却を防止するため、第二空気噴出管から噴出した空気が広く拡散することが要求される。
空気の直進性を高めるためには、空気の噴出速度を高くすることが望ましい。一方、空気の拡散性を高めるためには、空気の噴出速度を低くすることが望ましい。よって、第一空気噴出管からの空気の噴出速度に対して、第二空気噴出管からの空気の噴出速度を相対的に低くすることで、車室内全体を十分に撹拌することが可能になる。
そこで、発明者は、以上のような知見に基づき、以下のパージ装置を提供する。
すなわち、ガスタービンの停止時に、ガスタービンの車室内に空気を噴出して、該車室の変形を防止するパージ装置において、前記空気を供給する空気供給源と、前記車室内で気体の流れが淀む淀み部に向かって、前記空気の一部を淀み部撹拌用空気として噴出する淀み部撹拌用空気口が形成されている淀み部撹拌用空気噴出部と、前記車室内で前記淀み部と異なる部位に向かって、前記空気の一部を全体撹拌用空気として噴出して、該車室内の上部空間に滞留する気体を攪拌する全体撹拌用空気口が形成されている全体撹拌用空気噴出部と、前記全体撹拌用空気口からの前記全体撹拌用空気の噴出速度を前記淀み部撹拌用空気口からの前記淀み部撹拌用空気の噴出速度よりも低くする噴出速度調節手段と、を有することを特徴とする。
当該パージ装置では、淀み部撹拌用空気の噴出速度が、全体撹拌用空気の噴出速度より相対的に高くなる。このため、淀み部撹拌用空気の直進性が高まり、高温の空気が狭い領域に滞留しがちで冷却しにくい淀み部を積極的且つ効果的に撹拌することができる。また、当該パージ装置では、全体撹拌用空気の噴出速度が淀み部撹拌用空気の噴出速度に対して相対的に低くなる。このため、全体撹拌用空気の拡散性が高まり、淀み部を除く車室内中で撹拌されない部分が生じないようにできると共に、局所的な過冷却を防止することができる。
よって、当該パージ装置では、車室内全体の空気を十分に撹拌することができると共に、局所的な過冷却を防止することができることから、車室内の各部における温度差を最小限に抑えることができる。このため、当該パージ装置では、ガスタービン停止状態における車室の変形を最小限に抑えることができる。
ここで、前記パージ装置において、前記噴出速度調節手段は、前記空気供給源からの前記空気が前記全体撹拌用空気口に至る手前の圧力を、前記空気供給源からの前記空気が前記淀み部撹拌用空気口に至る手前の圧力よりも低くする圧力調節機構を有してもよい。
当該パージ装置において、空気供給源からの空気が全体撹拌用空気口に至る手前の圧力は、空気供給源からの空気が淀み部撹拌用空気口に至る手前の圧力よりも低くなる。このため、当該パージ装置では、全体撹拌用空気の噴出速度を淀み部撹拌用空気の噴出速度に対して相対的に低くすることができる。
また、前記パージ装置において、前記圧力調節機構は、前記全体撹拌用空気口の手前に配置され、前記空気供給源からの前記空気が通る貫通孔が形成されているオリフィスを有してもよい。また、前記パージ装置において、前記噴出速度調節手段は、前記全体撹拌用空気口に設けられ、該全体撹拌用空気口の開口面積よりも小さな面積の多数の開口が形成されている網構造体を有してもよい。
また、前記パージ装置において、前記空気供給源からの前記空気が流れ込む空気室が内部に形成されていると共に、前記全体撹拌用空気口及び前記淀み部撹拌用空気口が形成されているバッファタンクを有し、前記噴出速度調節手段は、前記バッファタンクに設けられていてもよい。
当該パージ装置では、噴出速度が互いに異なる二種類の空気を車室内に噴出するが、バッファタンクには一種類の空気のみを供給すればよいので、空気圧縮機、及びこの空気圧縮機から車室まで空気を送るための空気ラインの一元化を図ることができ、パージ装置の製造コストを抑えることができる。
また、前記パージ装置において、前記空気供給源からの空気が通る主ラインと、該主ラインから分岐して前記全体撹拌用空気口と連通している全体撹拌用空気ラインと、該主ラインから分岐して前記淀み部撹拌用空気口と連通している淀み部撹拌用空気ラインと、を有し、前記圧力調節機構は、前記全体撹拌用空気ラインに設けられていてもよい。
また、前記パージ装置において、前記空気供給源は、前記淀み部撹拌用空気となる前記空気を前記淀み部撹拌用空気口に供給する淀み部撹拌用空気供給源と、前記全体撹拌用空気となる前記空気であって、該淀み部撹拌用空気供給源から供給される前記空気よりも圧力の低い空気を前記全体撹拌用空気口に供給する全体撹拌用空気供給源と、を有してもよい。なお、当該パージ装置で、淀み部撹拌用空気供給源及び全体撹拌用空気供給源は、
噴出速度調節手段を構成する。
また、発明者が提供するガスタービンは、
前記パージ装置と、前記車室とを備えていることを特徴とする。
また、発明者が提供する他のガスタービンは、
バッファタンクを有する前記パージ装置と前記車室とを備え、前記車室の上部には、マンホールが形成され、該マンホールは、マンホール蓋により塞がれており、前記バッファタンクは、前記マンホール蓋の前記車室内側に固定されていることを特徴とする。
当該ガスタービンでは、車室内にバッファタンクを設けることになるが、このバッファタンクは、そのほとんどがマンホール内に収まるため、ガスタービン運転中における車室内における圧縮空気の流れをほとんど阻害しない。さらに、このバッファタンクは、マンホール蓋に取り付けられているため、マンホール蓋を車室から外すことで、このバッファタンクを容易に車室外に出すことができる。このため、バッファタンクの修理、変更等を容易に行うことができる。
発明者が提供するガスタービンの車室の変形を防止する方法は、
ガスタービンへの燃料供給を停止するガスタービン停止ステップと、車室内で気体の流れが淀む淀み部に向かって淀み部撹拌用空気を噴出して、該淀み部内の気体を撹拌すると共に、該車室内で該淀み部と異なる部位に向かって、該淀み部撹拌用空気の噴出速度よりも遅い噴出速度で全体撹拌用空気を噴出して、該車室内の上部空間に滞留する気体を攪拌する空気噴出ステップと、を含むことを特徴とする。
当該方法では、淀み部撹拌用空気の噴出速度が、全体撹拌用空気の噴出速度より相対的に高くなる。このため、淀み部撹拌用空気の直進性が高まり、淀み部を積極的且つ効果的に撹拌することができる。また、当該方法では、全体撹拌用空気の噴出速度が淀み部撹拌用空気の噴出速度に対して相対的に低くなる。このため、全体撹拌用空気の拡散性が高まり、淀み部を除く車室内中で撹拌されない部分が生じないようにできる。
よって、当該方法では、車室内全体の空気を十分に撹拌することができ、車室内の各部における温度差を最小限に抑えることができる。
本発明では、車室内全体の空気を十分に撹拌することができ、車室内の各部における温度差を最小限に抑えることができる。このため、本発明によれば、ガスタービン停止状態における車室の変形を最小限に抑えることができる。
本発明に係る第一実施形態におけるガスタービンの要部切欠全体側面図である。 本発明に係る第一実施形態におけるガスタービンの要部断面図である。 図2におけるIII−III線断面図である。 本発明に係る第一実施形態におけるバッファタンクの断面図である。 図4におけるV−V線断面図である。 本発明に係る第一実施形態の第一変形例におけるバッファタンクの断面図である。 本発明に係る第一実施形態の第二変形例におけるバッファタンクの断面図である。 本発明に係る第一実施形態の第三変形例におけるバッファタンクの断面図である。 本発明に係る第二実施形態におけるガスタービンの要部断面図である。 本発明に係る第二実施形態の第一変形例におけるパージ装置の構成を示す説明図である。 本発明に係る第二実施形態の第二変形例におけるパージ装置の構成を示す説明図である。
以下、本発明に係るガスタービンの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
「第一実施形態」
以下、本発明に係るガスタービンの第一実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
本実施形態のガスタービンは、図1に示すように、外気を圧縮して圧縮空気Gpを生成する圧縮機1と、燃料供給源からの燃料を圧縮空気Gpに混合して燃焼させ燃焼ガスGcを生成する複数の燃焼器2と、燃焼ガスGcにより駆動するタービン3と、を備えている。
タービン3は、ロータ軸Arを中心に回転するロータ4と、このロータ4を覆うケーシング8とを備えている。このロータ4には、例えば、このロータ4の回転で発電する発電機が接続されている。なお、以下では、ロータ軸Arが延びている方向を軸方向Daとし、この軸方向Daで、タービン3を基準にして圧縮機1が存在する側を上流側、その反対側を下流側とする。また、ロータ軸Arに対する周方向を単に周方向Dc、ロータ軸Arに対する径方向を単に径方向Drとする。
ロータ4は、ロータ軸Arを中心として軸方向Daに延びているロータ本体5と、このロータ本体5に周方向Dcに並んで取り付けられている複数の動翼6と、を有している。ロータ4は、周方向Dcに並んでいる複数の動翼6の集まりである動翼段を複数有している。各動翼段は、軸方向Daに並んでロータ本体5に設けられている。ケーシング8の内周には、複数の動翼段毎の上流側に静翼段が設けられている。各静翼段は、周方向Dcに並ぶ複数の静翼7で構成されている。
複数の燃焼器2は、最上流の静翼段よりも上流側に、周方向Dcに並んで配置されている。これら燃焼器2は、ケーシング8の一部を形成する車室10に収納固定されている。
図2に示すように、車室10の上部には、マンホール11が形成され、このマンホール11がマンホール蓋12により塞がれている。
この車室10内には、上流側から圧縮機1のディフューザ1dの一部が突出している。圧縮機1で生成された圧縮空気Gpは、このディフューザ1dを通って車室10内に流れ込む。この圧縮空気Gpは、燃焼器2の上流側から燃焼器2内に流れ込む。燃焼器2には、前述したように燃料供給源から燃料が供給される。この燃料は、燃焼器2内で圧縮空気Gpと混合されて燃焼する。この燃焼により生成された高温高圧の燃焼ガスGcは、燃焼器2から出ると、静翼7及び動翼6が存在する燃焼ガス流路9に流れ込み、動翼6に接してロータ4を回転させる。
この車室10内には、燃焼器2に燃料が供給されていないガスタービン停止状態でも、タービン3のさらに下流側に設けられている煙突の排気構造によるドラフト効果で、圧縮機1のディフューザ1dから空気が多少流れ込む。この空気は、前述の圧縮空気Gpと同様に、燃焼器2を経由して、燃焼ガス流路9内に流れ込む。周方向Dcに並んでいる複数の燃焼器2のうちの上部の燃焼器2の径方向内側であって、車室10内に突出している圧縮機1のディフューザ1dの径方向外側の領域は、この空気の流れに対する淀み部19を成している。つまり、この淀み部19の空気は、タービン停止状態のときに、ドラフト効果で車室10内に多少の空気の流れがあっても淀んで、燃焼器2内にはあまり流入しない。
ところで、本実施形態のガスタービンは、さらに、車室10内に空気を噴出するパージ装置20を備えている。このパージ装置20は、空気供給源として空気圧縮機21と、空気圧縮機21からの空気Gaが流れ込む空気室が内部に形成されているバッファタンク30と、空気圧縮機21からの空気Gaをバッファタンク30に送るための空気ライン22と、を有している。
バッファタンク30は、マンホール蓋12の車室10内側に固定されている。このため、このバッファタンク30は、そのほとんどがマンホール11内に収まっている。また、空気ライン22の端部は、マンホール蓋12に接続されている。バッファタンク30は、円筒状のタンク本体31と、タンク本体31内を第一空気室S1と第二空気室S2とに仕切る仕切壁36と、空気Gaを噴出するノズル40と、を有している。
タンク本体31は、図4及び図5に示すように、円筒状に形成された胴部32と、胴部32の一方の端部を塞ぐ底部34と、胴部32の他方の端部から内周側に突出するフランジ部35と、を有している。このタンク本体31は、フランジ部35を貫通するボルト39によりマンホール蓋12に固定されている。なお、以下では、円筒状の胴部32の中心軸をタンク軸Atとする。
仕切壁36は、タンク本体31の胴部32の内周側にタンク軸Atを中心として円筒状に形成されている円筒壁37と、この円筒壁37の一方の端部から外周側に突出する円板壁38と、を有している。この円筒壁37の他方の端部はタンク本体31の底部34に固定されている。また、円板壁38の外周縁はタンク本体31の胴部32に固定されている。タンク本体31内であって、この仕切壁36の円筒壁37とタンク本体31の胴部32との間であって、この仕切壁36の円板壁38とタンク本体31の底部34との間の空間が、前述の第二空気室S2を形成する。
仕切壁36の円板壁38(オリフィス板)には、第一空気室S1から第二空気室S2へ貫通する複数の貫通孔53が形成されている。また、胴部32(全体撹拌用空気噴出部)には、第二空気室S2内の空気Gaを全体撹拌用空気Ga1として車室10内に噴出する複数の全体撹拌用空気口51が形成されている。
ノズル40は、一方の開口が車室10内に臨み、他方の開口がタンク本体31内の第一空気室S1内に臨むよう、タンク本体31の底部34に着脱可能に固定されている。このノズル40は、図2及び図3に示すように、その中心軸の延長線上に前述の淀み部19が位置するよう、径方向Drに対して傾斜し、且つ周方向Dcで隣り合う2つの燃焼器2の間を向く状態で、タンク本体31の底部34に固定されている。すなわち、このノズル40は、一方の開口から噴出した空気Gaが淀み部19に向かうようタンク本体31に固定されている。よって、このノズル40の一方の開口は、淀み部19に向かって、第一空気室S1内の空気Gaを淀み部撹拌用空気Ga2として噴出する淀み部撹拌用空気口52を形成している。
次に、以上で説明したパージ装置20の作用について説明する。
燃焼器2に燃料が供給されていないガスタービン停止状態では、以上で説明したように、車室10内の下部に対して上部に高温の空気が滞留する。しかも、淀み部19中の空気は、車室10内に多少の空気流れがあっても、そこにほとんど滞留し続ける。
本実施形態では、以上のようなガスタービン停止状態の際、パージ装置20から車室10内に空気Gaを噴射し、車室10内の空気を撹拌する。具体的に、パージ装置20の空気圧縮機21からの空気Gaは、空気ライン22を経て、バッファタンク30の第一空気室S1内に流入する。第一空気室S1内に流入した空気Gaの一部は、ノズル40の淀み部撹拌用空気口52から淀み部撹拌用空気Ga2として、淀み部19に向かって噴出され、淀み部19を撹拌する。
また、第一空気室S1内に流入した空気Gaの他の一部は、仕切壁36の円板壁38に形成されている複数の貫通孔53を経て、第二空気室S2内に流れ込む。この際、空気Gaは、貫通孔53を通る過程で圧力損失する。よって、第二空気室S2内の圧力は、第一空気室S1内の圧力よりも低くなる。第二空気室S2内に流入した空気Gaは、タンク本体31の胴部32に形成されている複数の全体撹拌用空気口51から全体撹拌用空気Ga1として車室10内に噴出される。この際、全体撹拌用空気Ga1は、円筒状のタンク本体31からタンク軸Atに対する放射方向に均等に噴出され、車室10の上部内壁面に沿って流れ、ほぼ車室上部全体を撹拌する。
ある開口から気体が噴出する場合、この気体の噴出速度は、この開口の上流側と下流側との圧力差に依存する。つまり、開口の下流側の圧力が一定の場合、開口の上流側の圧力が高ければ高いほど、その開口から噴出する気体の噴出速度が高まり、開口の上流側の圧力が低ければ低いほど、その開口から噴出する気体の噴出速度が低くなる。このため、第一空気室S1内の空気Gaが淀み部撹拌用空気口52から車室10内に噴出した際の噴出速度に対して、第一空気室S1内よりも圧力が低い第二空気室S2内の空気Gaが全体撹拌用空気口51から車室10内に噴出した際の噴出速度は低い。つまり、淀み部撹拌用空気Ga2の噴出速度に対して、全体撹拌用空気Ga1の噴出速度は相対的に低い。
ここで、淀み部51はパージ装置20からみて燃焼器2の反対側に位置しており、且つ距離も遠い。そのため、淀み部19を積極的に撹拌するためには、淀み部撹拌用空気口52から噴出した淀み部撹拌用空気Ga2がほぼまっすぐに淀み部19に向かう必要がある、つまり、この淀み部撹拌用空気Ga2には直進性が要求される。一方、淀み部19を除く車室10内上部全体を撹拌するためには、局所的に撹拌されない部分が生じないようにすると共に、局所的な過冷却を防止しなければならないため、全体撹拌用空気口51から噴出した全体撹拌用空気Ga1が広く拡散することが要求される。
空気の直進性を高めるためには、空気の噴出速度を高くすることが望ましい。一方、空気の拡散性を高めるためには、空気の噴出速度を低くすることが望ましい。
そこで、本実施形態では、以上の知見に基づき、淀み部撹拌用空気Ga2の噴出速度を全体撹拌用空気Ga1の噴出速度より相対的に高くして、淀み部撹拌用空気Ga2の直進性を高めて、淀み部19を積極的に撹拌している。さらに、本実施形態では、全体撹拌用空気Ga1の噴出速度を淀み部撹拌用空気Ga2の噴出速度に対して相対的に低くして、全体撹拌用空気Ga1の拡散性を高めて、淀み部19を除く車室10内上部中で撹拌されない部分が生じないようにしている。
よって、本実施形態では、車室10内上部全体の空気を十分に撹拌することができ、車室10内の各部における温度差を最小限に抑えることができる。このため、本実施形態では、ガスタービン停止状態における車室10の変形を最小限に抑えることができる。
また、本実施形態では、噴出速度が互いに異なる二種類の空気Ga1,Ga2を車室10内に噴出しているが、バッファタンク30には一種類の空気Gaのみを供給すればよいので、空気圧縮機21及び空気ライン22の一元化を図ることができ、パージ装置20の製造コストを抑えることができる。
また、本実施形態では、車室10内にバッファタンク30を設けているが、このバッファタンク30は、そのほとんどがマンホール11内に収まっているため、ガスタービン運転中における車室10内における圧縮空気Gpの流れをほとんど阻害しない。さらに、このバッファタンク30は、マンホール蓋12に取り付けられているため、マンホール蓋12を車室10から外すことで、このバッファタンク30を容易に車室10外に出すことができる。このため、バッファタンク30の修理、変更等を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、バッファタンク30のタンク本体31に、淀み部撹拌用空気Ga2を噴出するノズル40が着脱可能に設けられているため、このノズル40を交換等することで、淀み部撹拌用空気Ga2の流量やその噴出方向を容易に調節することができる。但し、ノズル40は、タンク本体31に対して着脱可能でなる必要性はなく、タンク本体31と一体形成されていてもよい。
なお、本実施形態では、タンク本体31内における仕切壁36の円板壁38に貫通孔53を設けているが、仕切壁36の円筒壁37に貫通孔53を設けてもよい。但し、この場合、タンク軸Atを基準とする周方向において、円筒壁37の貫通孔53の位置とタンク本体31における胴部32の全体撹拌用空気口51との位置とが一致しないことが好ましい。これは、円筒壁37の貫通孔53を通過した空気Gaが直進して、その直進先に存在する全体撹拌用空気口51から多くの空気Gaが噴出し、他の全体撹拌用空気口51から空気Gaがあまり噴出しなくなることを防ぐためである。
「第一実施形態の第一変形例」
次に、第一実施形態の第一変形例について、図6を参照して説明する。
本変形例は、ノズル40にオリフィス41を設けたもので、その他の構成に関しては第一実施形態と同様である。
本変形例は、このように、ノズル40にオリフィス41を設けることで、ノズル40から噴出する淀み部撹拌用空気Ga2の噴出速度を調節することができる。但し、前述したように、淀み部撹拌用空気Ga2の噴出速度は、全体撹拌用空気Ga1の噴出速度よりも高い必要があるため、ノズル40内のオリフィス41と淀み部撹拌用空気口52との間の圧力は、第二空気室S2の圧力より高くなるよう、オリフィス41の貫通孔径が定められている。
「第一実施形態の第二変形例」
次に、第一実施形態の第二変形例について、図7を参照して説明する。
第一実施形態では、第一空気室S1内の空気Gaが全体撹拌用空気口51に至る前にこの空気Gaの圧力を下げるため、オリフィス板としての円板壁38に複数の貫通孔53を形成している。本変形例は、この替わりに、多数の微小孔が形成されている多孔質体54を圧力調節機構として、全体撹拌用空気口51よりも第一空気室S1側に設けたものである。
本変形例でも、第一空気室S1内の空気Gaが全体撹拌用空気口51に至る前にこの空気Gaの圧力を下げることができるため、第一実施形態と同様に、全体撹拌用空気Ga1の噴出速度を淀み部撹拌用空気Ga2の噴出速度に対して相対的に低くすることができる。
このように、第一空気室S1内の空気Gaが全体撹拌用空気口51に至る前にこの空気Gaの圧力を下げるための圧力調節機構は、オリフィスに限らず、空気Gaの流れに対する抵抗となり、その下流側での圧力を低下させるものであれば如何なるものでもよい。このため、例えば、一方の端部が第一空気室S1内に開口し、他方の端部が全体撹拌用空気口51に接続されている配管を圧力調節機構としてタンク本体31に設けてもよい。この場合、この配管は、ノズル40よりも圧力損失が大きい必要があるため、その内径がノズル40の内径よりも小さい、及び/又はその長さがノズル40より長い必要がある。
「第一実施形態の第三変形例」
次に、第一実施形態の第三変形例について、図8を参照して説明する。
第一実施形態では、第一空気室S1内の空気Gaが全体撹拌用空気口51に至る前にこの空気Gaの圧力を下げるため、オリフィス板としての円板壁38に複数の貫通孔53を形成している。本変形例は、この替わりに、全体撹拌用空気口51に網構造体55を設けたものである。
この網構造体55には、全体撹拌用空気口51の開口面積よりも小さな面積の多数の開口が形成されている。
このように、全体撹拌用空気口51に網構造体55を設けても、全体撹拌用空気Ga1の噴出速度を淀み部撹拌用空気Ga2の噴出速度に対して相対的に低くすることができる。
なお、本変形例では、全体撹拌用空気口51の手前で圧力を下げる空間を確保する必要性がないため、タンク本体31a内に第一実施形態における仕切壁36は設けられていない。
「第二実施形態」
次に、本発明に係るガスタービンの第二実施形態について、図9を参照して説明する。
本実施形態は、第一実施形態に対し、主としてパージ装置が異なっている。そこで、以下では、主として、本実施形態のパージ装置20aについて詳細に説明する。
本実施形態のパージ装置20aは、空気供給源として第一空気圧縮機21a及び第二空気圧縮機21bと、第一空気圧縮機21aからの空気を車室10内に全体撹拌用空気Ga1として噴出する複数の全体撹拌用空気噴出管(全体撹拌用空気噴出部)45と、第一空気圧縮機21aからの空気を複数の全体撹拌用空気噴出管45に送る全体撹拌用空気ライン22aと、第二空気圧縮機21bからの空気を車室10内に淀み部撹拌用空気Ga2として噴出する淀み部撹拌用空気噴出管(淀み部撹拌用空気噴出部)46と、第二空気圧縮機21bからの空気を淀み部撹拌用空気噴出管46に送る淀み部撹拌用空気ライン22bと、を備えている。
第二空気圧縮機21bは、淀み部撹拌用空気供給源を成す。また、第一空気圧縮機21aは、全体撹拌用空気供給源を成し、第二空気圧縮機21bから供給される空気Gaよりも圧力の低い空気を供給する。
淀み部撹拌用空気噴出管46の先端側の開口は車室10内で開口しており、淀み部撹拌用空気口52を形成している。また、全体撹拌用空気噴出管45の先端側の開口も車室10内で開口しており、全体撹拌用空気口51を形成している。
淀み部撹拌用空気噴出管46は、第一実施形態のノズル40と同様、その中心軸の延長線上に淀み部19が位置するよう、径方向Drに対して傾斜し、且つ周方向Dcで隣り合う2つの燃焼器2の間を向く状態で、車室10の上部に固定されている。一方、全体撹拌用空気噴出管45は、径方向Drの外側から径方向Drの内側に向かっており、ロータ軸Arに対してほぼ垂直である。複数の全体撹拌用空気噴出管45の各全体撹拌用空気口51は、車室10の内壁面に周方向Dcに並んでいる。
ところで、本実施形態のガスタービンは、圧縮機1からの圧縮空気Gpを燃焼器2の中流部に供給する空気バイパス装置60を備えている。燃焼器2は、高温高圧の燃焼ガスGcをタービン3の燃焼ガス流路9に送る尾筒2bと、この尾筒2b内に燃料及び圧縮空気Gpを供給する燃料供給器2aと、を有している。空気バイパス装置60は、この燃焼器2の尾筒2b内に車室10内の圧縮空気Gpを供給するためのバイパス配管61と、バイパス配管61に流れ込む圧縮空気Gpの流量を調節するグリッド弁62と、を備えている。
バイパス配管61は、周方向Dcに並んでいる複数の燃焼器2の尾筒2bのそれぞれに接続されている。グリッド弁62は、各バイパス配管61に流れ込む圧縮空気Gpの流量を調節する弁である。このため、グリッド弁62は、ロータ軸Arを中心として環状を成す弁ケーシング63と、ロータ軸Arを中心として円板状を成し、この弁ケーシング63に接して周方向Dcに移動する弁体65と、を有している。環状の弁ケーシング63には、各バイパス配管61との接続部分に開口64が形成されている。また、円板板上の弁体65には、弁ケーシング63の開口64の数量と同じ数量の開口66が形成されている。グリッド弁62は、弁ケーシング63に対して弁体65が周方向Dcに相対移動することで、弁体65の開口66から弁ケーシング63の開口64を経てバイパス配管61に流れ込む流量が調節される。
前述の複数の全体撹拌用空気口51は、このグリット弁の径方向Dr外周側に配置されている。
次に、本実施形態のパージ装置20の作用について説明する。
淀み部撹拌用空気供給源を成す第二空気圧縮機21bからの空気は、淀み部撹拌用空気ライン22b、淀み部撹拌用空気噴出管46を経て淀み部撹拌用空気口52から、淀み部撹拌用空気Ga2として車室10内に噴出される。この淀み部撹拌用空気Ga2は、淀み部19に向かって進み、淀み部19内を撹拌する。
また、全体撹拌用空気供給源を成す第一空気圧縮機21aからの空気は、全体撹拌用空気ライン22a、全体撹拌用空気噴出管45を経て、全体撹拌用空気口51から、全体撹拌用空気Ga1として車室10内に噴出される。この全体撹拌用空気Ga1は、全体撹拌用空気口51から径方向Drの内側に向かって進み、全体撹拌用空気口51の径方向Drの内側に配置されているグリッド弁62に当たって拡散する。
第二空気圧縮機21bの吐出圧は、前述したように第一空気圧縮機21aの吐出圧よりも高いため、淀み部撹拌用空気Ga2の噴出速度は全体撹拌用空気Ga1の噴出速度よりも高い。このため、淀み部撹拌用空気Ga2は、その直進性が高く、淀み部19を積極的に撹拌することができる。一方、第一空気圧縮機21aの吐出圧は、第二空気圧縮機21bの吐出圧よりも低いため、全体撹拌用空気Ga1の噴出速度は淀み部撹拌用空気Ga2の噴出速度より低い。このため、全体撹拌用空気口51から噴出した全体撹拌用空気Ga1は、拡散しつつ、グリッド弁62に当たってさらに拡散する。しかも、全体撹拌用空気Ga1は、グリッド弁62に当たる速度が相対的に低いために、グリッド弁62の内周側にも回り込める。
よって、本実施形態でも、車室10内上部全体を十分に撹拌することができ、ガスタービン停止状態における車室10の変形を最小限に抑えることができる。
なお、グリッド弁62が設けられていない場合であっても、十分な流量の全体撹拌用空気Ga1を低速で車室10内に供給すれば、局所的な過冷却を起こすことなく、車室10内上部に滞留している高温の空気を全体攪拌要空気Ga1で置換することがでる。よって、グリッド弁62が設けられていない場合であっても、局所的な過冷却を防止しながら車室10を冷却することができ、車室10の変形を抑えることができる。
「第二実施形態の第一変形例」
次に、第二実施形態の第一変形例について、図10を参照して説明する。
本変形例のパージ装置20cは、空気供給源としての空気圧縮機21と、空気圧縮機21からの空気の一部を車室10内に全体撹拌用空気Ga1として噴出する複数の全体撹拌用空気噴出管45と、この空気の他の一部を車室10内に淀み部撹拌用空気Ga2として噴出する淀み部撹拌用空気噴出管46と、空気圧縮機21からの空気を全体撹拌用空気噴出管45及び淀み部撹拌用空気噴出管46に送るための空気主ライン23と、この空気主ライン23から分岐し、空気主ライン23からの空気を全体撹拌用空気噴出管45に送る全体撹拌用空気ライン22cと、空気主ライン23から分岐し、空気主ライン23からの空気を淀み部撹拌用空気噴出管46に送る淀み部撹拌用空気ライン22dと、全体撹拌用空気ライン22cに設けられているオリフィス48と、を有している。
オリフィス48は、圧力調節機構として、このオリフィス48を基準にして全体撹拌用空気口51側の圧力を低下させるために設けられている。このため、本変形例においても、第二実施形態と同様に、全体撹拌用空気口51から噴出された全体撹拌用空気Ga1の噴出速度は、淀み部撹拌用空気口52から噴出された淀み部撹拌用空気Ga2の噴出速度より低い。このため、本変形例でも、第二実施形態と同様、車室10内上部全体を十分に撹拌することができ、ガスタービン停止状態における車室10の変形を最小限に抑えることができる。
また、本変形例では、第一変形例と比べて、空気圧縮機21及び空気ラインの一部の共有化を図っているため、パージ装置20cの製造コストを抑えることができる。
なお、本変形例では圧力調節機構としてオリフィス48を用いているが、圧力調節機構は、第一実施形態の第二変形例で説明したように、空気の流れに対する抵抗となり、その下流側での圧力を低下させるものであれば如何なるものでもよい。
「第二実施形態の第二変形例」
次に、第二実施形態の第二変形例について、図11を参照して説明する。
本変形例のパージ装置20dは、第一変形例の更なる変形例で、第一変形例におけるオリフィス48の替わりに、全体撹拌用空気口51に網構造体55を設けたものである。この網構造体55は、第一実施形態の第三変形例で示した網構造体55と同様のもので、全体撹拌用空気口51の開口面積よりも小さな面積の多数の開口が形成されている。
本変形例においても、全体撹拌用空気Ga1の噴出速度を淀み部撹拌用空気Ga2の噴出速度に対して相対的に低くすることができ、ガスタービン停止状態における車室10の変形を最小限に抑えることができる。
1:圧縮機、2:燃焼器、3:タービン、4:ロータ、5:ロータ本体、6:動翼、7:静翼、8:ケーシング、9:燃焼ガス流路、10:車室、11:マンホール、12:マンホール蓋、19:淀み部、20,20a,20c,20d:パージ装置、21:空気圧縮機、21a:第一空気圧縮機、22b:第二空気圧縮機、22:空気ライン、23:主空気ライン、22a,22c:全体撹拌用空気ライン、22b,22d:淀み部撹拌用空気ライン、30:バッファタンク、40:ノズル、41,48:オリフィス、45:全体撹拌用空気噴出管、46:淀み部撹拌用空気噴出管、51:全体撹拌用空気口、52:淀み部撹拌用空気口、53:貫通孔、54:多孔質体、55:網構造体

Claims (10)

  1. ガスタービンの停止時に、ガスタービンの車室内に空気を噴出して、該車室の変形を防止するパージ装置において、
    前記空気を供給する空気供給源と、
    前記車室内で気体の流れが淀む淀み部に向かって、前記空気の一部を淀み部撹拌用空気として噴出する淀み部撹拌用空気口が形成されている淀み部撹拌用空気噴出部と、
    前記車室内で前記淀み部と異なる部位に向かって、前記空気の一部を全体撹拌用空気として噴出して、該車室内の上部空間に滞留する気体を攪拌する全体撹拌用空気口が形成されている全体撹拌用空気噴出部と、
    前記全体撹拌用空気口からの前記全体撹拌用空気の噴出速度を前記淀み部撹拌用空気口からの前記淀み部撹拌用空気の噴出速度よりも低くする噴出速度調節手段と、
    を有することを特徴とするパージ装置。
  2. 請求項1に記載のパージ装置において、
    前記噴出速度調節手段は、前記空気供給源からの前記空気が前記全体撹拌用空気口に至る手前の圧力を、前記空気供給源からの前記空気が前記淀み部撹拌用空気口に至る手前の圧力よりも低くする圧力調節機構を有する、
    ことを特徴とするパージ装置。
  3. 請求項2に記載のパージ装置において、
    前記圧力調節機構は、前記全体撹拌用空気口の手前に配置され、前記空気供給源からの前記空気が通る貫通孔が形成されているオリフィスを有する、
    ことを特徴とするパージ装置。
  4. 請求項1に記載のパージ装置において、
    前記噴出速度調節手段は、前記全体撹拌用空気口に設けられ、該全体撹拌用空気口の開口面積よりも小さな面積の多数の開口が形成されている網構造体を有する、
    ことを特徴とするパージ装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のパージ装置において、
    前記空気供給源からの前記空気が流れ込む空気室が内部に形成されていると共に、前記全体撹拌用空気口及び前記淀み部撹拌用空気口が形成されているバッファタンクを有し、
    前記噴出速度調節手段は、前記バッファタンクに設けられている、
    ことを特徴とするパージ装置。
  6. 請求項2又は3に記載のパージ装置において、
    前記空気供給源からの空気が通る主ラインと、該主ラインから分岐して前記全体撹拌用空気口と連通している全体撹拌用空気ラインと、該主ラインから分岐して前記淀み部撹拌用空気口と連通している淀み部撹拌用空気ラインと、を有し、
    前記圧力調節機構は、前記全体撹拌用空気ラインに設けられている、
    ことを特徴とするパージ装置。
  7. 請求項1に記載のパージ装置において、
    前記空気供給源は、前記淀み部撹拌用空気となる前記空気を前記淀み部撹拌用空気口に供給する淀み部撹拌用空気供給源と、前記全体撹拌用空気となる前記空気であって、該淀み部撹拌用空気供給源から供給される前記空気よりも圧力の低い空気を前記全体撹拌用空気口に供給する全体撹拌用空気供給源と、を有している、
    ことを特徴とするパージ装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載のパージ装置と、前記車室とを備えている、
    ことを特徴とするガスタービン。
  9. 請求項5に記載のパージ装置と、前記車室とを備え、
    前記車室の上部には、マンホールが形成され、該マンホールは、マンホール蓋により塞がれており、
    前記バッファタンクは、前記マンホール蓋の前記車室内側に固定されている、
    ことを特徴とするガスタービン。
  10. ガスタービンの車室の変形を防止する方法において、
    前記ガスタービンへの燃料供給を停止するガスタービン停止ステップと、
    前記車室内で気体の流れが淀む淀み部に向かって淀み部撹拌用空気を噴出して、該淀み部内の気体を撹拌すると共に、該車室内で該淀み部と異なる部位に向かって、該淀み部撹拌用空気の噴出速度よりも遅い噴出速度で全体撹拌用空気を噴出して、該車室内の上部空間に滞留する気体を攪拌する空気噴出ステップと、
    を含む、
    ことを特徴とする車室の変形を防止する方法。
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