JP5983881B2 - Vブロック方式の屈折率測定装置並びにこれに用いられる屈折率算出装置及び屈折率算出方法 - Google Patents

Vブロック方式の屈折率測定装置並びにこれに用いられる屈折率算出装置及び屈折率算出方法 Download PDF

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Description

本発明は、Vブロックプリズムを介して試料に測定光を照射することにより試料の屈折率を測定するVブロック方式の屈折率測定装置並びにこれに用いられる屈折率算出装置及び屈折率算出方法に関するものである。
いわゆるVブロック方式の屈折率測定装置では、Vブロックプリズムに形成されているV字状の溝に試料が載置され、Vブロックプリズムを介して試料に測定光を照射することにより、試料を透過した測定光を検出器で検出して試料の屈折率を測定することができるようになっている(例えば、下記特許文献1参照)。
この種の屈折率測定装置には、例えばヘリウムランプ及び水素ランプが測定光の光源として備えられている。これにより、ヘリウムd線、水素C線及び水素F線の各波長における試料の屈折率を測定することができる。主にガラスなどの試料の屈折率を測定するVブロック方式の屈折率測定装置では、ヘリウムd線の波長(587.6nm)が基準波長として用いられ、ナトリウムランプは備えられていないのが一般的である。
これに対して、いわゆるアッベ方式の屈折率測定装置では、JIS K0062−1992、JIS K7105−1985、ISO 489−1983Eなどにも記載されているように、ナトリウムD線の波長(589.3nm)が基準波長として用いられることにより、主に化学製品やプラスチックなどの試料の屈折率を測定することができる。そのため、アッベ方式の屈折率測定装置には、ナトリウムランプが測定光の光源として備えられているのが一般的である。
特開2011−99795号公報
Vブロック方式の屈折率測定装置とアッベ方式の屈折率測定装置とを比較すると、Vブロック方式の方がアッベ方式よりも屈折率の測定精度が高い。そこで、本願発明者らは、Vブロック方式の屈折率測定装置の利用可能範囲を、アッベ方式の屈折率測定装置の利用分野にまで拡大することができないか検討するに至った。
Vブロック方式の屈折率測定装置の中には、光源の数を増やすことができるようになっているものもある。したがって、Vブロック方式の屈折率測定装置の利用可能範囲を、アッベ方式の屈折率測定装置の利用分野にまで拡大したい場合には、光源としてナトリウムランプを追加すれば、ナトリウムD線の波長における試料の屈折率を測定可能にすることができる。しかしながら、光源としてナトリウムランプを追加した場合には、その分のコストがかかるという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、コストをかけることなく、アッベ方式の屈折率測定装置の利用分野にまで利用可能範囲を拡大することができるVブロック方式の屈折率測定装置並びにこれに用いられる屈折率算出装置及び屈折率算出方法を提供することを目的とする。
本願発明者らは、Vブロック方式の屈折率測定装置に一般的に備えられている光源を用いた場合、ナトリウムD線の波長における屈折率を近似式により精度よく算出できることを見出した。
本発明に係る屈折率測定装置は、Vブロックプリズムを介して試料に測定光を照射することにより試料の屈折率を測定するVブロック方式の屈折率測定装置であって、ナトリウムD線以外の少なくとも3つの波長の測定光を照射可能な光源部と、試料を透過した測定光を検出する検出器と、前記検出器における検出強度に基づいて試料の屈折率を測定する屈折率測定処理部と、各波長の測定光で測定した屈折率の測定値を用いて、波長と屈折率との関係を表す所定の近似式に含まれる少なくとも3つの係数を算出する係数算出処理部と、前記係数算出処理部により算出された係数及びナトリウムD線の波長に基づいて、前記近似式によりナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出する屈折率算出処理部とを備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、ナトリウムD線以外の少なくとも3つの波長の測定光で測定した屈折率の測定値を用いて、近似式に含まれる少なくとも3つの係数を算出し、算出された係数及びナトリウムD線の波長に基づいて、近似式によりナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出することができる。これにより、光源としてナトリウムランプを追加することなく、ナトリウムD線の波長における試料の屈折率を測定可能にすることができるため、コストをかけることなく、アッベ方式の屈折率測定装置の利用分野にまで利用可能範囲を拡大することができる。
上記近似式は、ショットの分散式、セルマイヤーの分散式、ヘルツバーガーの分散式又はコンラディの分散式であってもよい。また、上記係数の数が3つである場合には、上記近似式は、ショットの分散式、ヘルツバーガーの分散式又はコンラディの分散式であってもよい。
上記近似式は、測定光の波長の数と同じ数の係数を含んでいてもよい。この場合、上記近似式における係数の数が、測定光の波長の数と同じになるように、一部の項が省略された近似式が用いられてもよい。
前記光源部には、ヘリウムランプが含まれていてもよい。この場合、前記係数算出処理部は、前記ヘリウムランプからの測定光を用いて測定したヘリウムd線の波長における屈折率の測定値を用いて、前記少なくとも3つの係数を算出することが好ましい。
このような構成によれば、ヘリウムd線の波長における屈折率の測定値を用いて、近似式に含まれる少なくとも3つの係数を算出し、算出された係数及びナトリウムD線の波長に基づいて、近似式によりナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出することができる。ヘリウムd線とナトリウムD線は波長が近似しているため、ヘリウムd線の波長における屈折率の測定値を用いることにより、ナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を精度よく算出することができる。
前記光源部には、水素ランプが含まれていてもよい。この場合、前記係数算出処理部は、前記ヘリウムランプからの測定光を用いて測定したヘリウムd線の波長における屈折率の測定値、並びに、前記水素ランプからの測定光を用いて測定した水素C線及び水素F線の各波長における屈折率の測定値を用いて、前記少なくとも3つの係数を算出することが好ましい。
このような構成によれば、ヘリウムd線、水素C線及び水素F線の各波長における屈折率の測定値を用いて、近似式に含まれる少なくとも3つの係数を算出し、算出された係数及びナトリウムD線の波長に基づいて、近似式によりナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出することができる。これにより、Vブロック方式の屈折率測定装置に一般的に備えられているヘリウムランプ及び水素ランプを用いて、ナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を精度よく算出することができるため、コストをかけることなく、アッベ方式の屈折率測定装置の利用分野にまで利用可能範囲を拡大することができる。
本発明に係る屈折率算出装置は、Vブロックプリズムを介して試料に測定光を照射することにより試料の屈折率を測定するVブロック方式の屈折率測定装置に用いられる屈折率算出装置であって、ナトリウムD線以外の少なくとも3つの波長の測定光で測定された屈折率の測定値を用いて、波長と屈折率との関係を表す所定の近似式に含まれる少なくとも3つの係数を算出する係数算出処理部と、前記係数算出処理部により算出された係数及びナトリウムD線の波長に基づいて、前記近似式によりナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出する屈折率算出処理部とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る屈折率算出方法は、Vブロックプリズムを介して試料に測定光を照射することにより試料の屈折率を測定するVブロック方式の屈折率測定装置に用いられる屈折率算出方法であって、ナトリウムD線以外の少なくとも3つの波長の測定光で測定された屈折率の測定値を用いて、波長と屈折率との関係を表す所定の近似式に含まれる少なくとも3つの係数を算出する係数算出ステップと、前記係数算出ステップにより算出された係数及びナトリウムD線の波長に基づいて、前記近似式によりナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出する屈折率算出ステップとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、光源としてナトリウムランプを追加することなく、ナトリウムD線の波長における試料の屈折率を測定可能にすることができるため、コストをかけることなく、アッベ方式の屈折率測定装置の利用分野にまで利用可能範囲を拡大することができる。
本発明の一実施形態に係るVブロック方式の屈折率測定装置の構成例を示す概略平面図である。 図1の屈折率測定装置における制御部の構成例を示すブロック図である。 ショットの分散式を用いて各波長における屈折率の近似値を算出した場合の波長と誤差との関係を示すグラフである。 コンラディの分散式を用いて各波長における屈折率の近似値を算出した場合の波長と誤差との関係を示すグラフである。
図1は、本発明の一実施形態に係るVブロック方式の屈折率測定装置の構成例を示す概略平面図である。この屈折率測定装置は、Vブロックプリズム1を介して試料に測定光を照射することにより試料の屈折率を測定するVブロック方式の屈折率測定装置である。
試料としては、例えばガラス、プラスチック又は液体などを挙げることができる。試料は、Vブロックプリズム1に形成されているV字状の溝11(図1では溝11を真上から見た図を示している。)に載置され、試料を透過した測定光を検出器2で検出することにより試料の屈折率を測定することができるようになっている。
この屈折率測定装置には、上述のVブロックプリズム1及び検出器2に加えて、測定光を照射する光源部3と、光源部3からの測定光をVブロックプリズム1に導く第1光学系4と、Vブロックプリズム1を透過した測定光を検出器2に導く第2光学系5とが備えられている。
光源部3には、複数の光源31が備えられている。光源31としては、例えばヘリウムランプ及び水素ランプが用いられ、ヘリウムd線、水素C線及び水素F線などの異なる波長の測定光を光源部3から照射することができるようになっている。光源31からの測定光は、ミラー32で反射され、光源部3から水平方向に照射される。ミラー32は、垂直方向(図1における紙面前後方向)に延びる回転軸321を中心に回転可能となっており、ミラー32の回転位置に応じた光源31からの測定光を第1光学系4に導くことができる。ただし、光源31は、上記のような種類に限られるものではない。
第1光学系4には、レンズ41、ミラー42,43,44、干渉フィルタ45、スリット46及びコリメータレンズ47などが備えられている。光源部3からの測定光は、レンズ41を通過し、ミラー42,43で順次に反射した後、干渉フィルタ45に入射する。
干渉フィルタ45は複数設けられており、光源31の種類に応じて選択された干渉フィルタ45が光路中に挿入されることにより、その干渉フィルタ45に対応する特定波長の測定光(単色光)のみが干渉フィルタ45を透過し、ミラー44側へと導かれる。ミラー44で反射した測定光は、スリット46を通過し、コリメータレンズ47で平行光とされた後、Vブロックプリズム1に入射する。Vブロックプリズム1に対して一方の端面12から入射した測定光は、V字状の溝11に載置されている試料を透過した後、再びVブロックプリズム1を通り、Vブロックプリズム1と試料の屈折率差に応じた角度で他方の端面13から出射する。
第2光学系5には、ミラー51,52、テレメータレンズ53及びビームスプリッタ54などが備えられている。第2光学系5は、モータ6の回転軸61に取り付けられた円板7に固定されている。具体的には、ミラー51,52及びテレメータレンズ53が、回転軸61に対して偏心した位置で回転軸61に平行に並び、ミラー52及びビームスプリッタ54が、回転軸61に対して垂直方向に並ぶように、それぞれ円板7に固定されている。
ミラー51は、測定光の入射方向に対して反射面が45°傾斜するように配置されることにより、当該ミラー51で反射した測定光は、進行方向が90°変換されてテレメータレンズ53に導かれる。テレメータレンズ53は、Vブロックプリズム1からの測定光を集光させてミラー52に導き、ミラー52で反射した測定光は、ビームスプリッタ54を透過して、円板7に固定された検出器2により検出される。
ミラー51及びテレメータレンズ53は、Vブロックプリズム1からの測定光の入射方向に対して垂直方向に1列に配置され、回転軸61に対して偏心した位置で、テレメータ部50として一体的に円板7に保持されている。したがって、モータ6を回転させることにより、回転軸61を中心に円板7を回転させれば、Vブロックプリズム1に対するテレメータ部50の位置を変化(走査)させ、Vブロックプリズム1からの測定光を異なる角度から受光して検出器2に導くことができる。モータ6は、例えばエンコーダ付きのサーボモータからなり、モータ6の回転角を正確に把握することができる。
一方、ビームスプリッタ54で反射した測定光は、ミラー8で反射した後、レンズ9を通過して接眼部(図示せず)へと導かれ、当該接眼部において測定光の状態を目視することができる。ビームスプリッタ54及びミラー8は、回転軸61上に設けられており、Vブロックプリズム1の位置調整を行う際には、ビームスプリッタ54とミラー8との間の光路上にオートコリメーションプリズム10を挿入可能となっている。
なお、第2光学系5の光路中にビームスプリッタ54とは別のビームスプリッタを設けて、第2光学系5を通過する測定光の一部をCCD(Charge Coupled Device)カメラなどのカメラへと導くことにより、当該カメラで撮像された画像を表示部(図示せず)の表示画面に表示させるような構成とすることもできる。
図2は、図1の屈折率測定装置における制御部100の構成例を示すブロック図である。この屈折率測定装置の動作は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む制御部100により制御される。制御部100は、CPUがプログラムを実行することにより、モータ駆動処理部101、屈折率測定処理部102、係数算出処理部103及び屈折率算出処理部104などとして機能する。
モータ駆動処理部101は、モータ6の駆動を制御するための処理を行う。試料の屈折率を測定する際には、モータ駆動処理部101が一定速度でモータ6を回転させることにより、Vブロックプリズム1に対してテレメータ部50を走査させる。これにより、Vブロックプリズム1からの測定光が異なる角度から受光されて検出器2に導かれるため、モータ6の回転に伴い、検出器2における検出強度が変化することとなる。
屈折率測定処理部102は、モータ駆動処理部101により回転されるモータ6の回転角と検出器2における検出強度とに基づいて、試料の屈折率を測定するための処理を行う。具体的には、モータ6を回転させて、各回転角におけるVブロックプリズム1からの測定光を検出器2で検出することにより、検出強度が最も高くなる回転角を特定し、その回転角とVブロックプリズム1の屈折率とに基づいて試料の屈折率を測定することができる。
本実施形態では、屈折率測定処理部102により測定可能な屈折率、すなわちヘリウムd線、水素C線及び水素F線の各波長における屈折率以外の屈折率についても、波長と屈折率との関係を表す近似式を用いて、近似値を算出することができるようになっている。このような屈折率の近似値の算出に用いられる近似式は、例えばROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)により構成される記憶部200に予め記憶しておくことができる。
係数算出処理部103は、上記近似式に含まれる係数を算出するための処理を行う(係数算出ステップ)。本実施形態では、屈折率測定処理部102においてヘリウムd線、水素C線及び水素F線の各波長の測定光で測定した屈折率の測定値を用いて、上記近似式に含まれる3つの係数を算出することができる。すなわち、測定可能な屈折率の数と同じ数の係数を含む近似式については、その近似式に含まれる全ての係数を係数算出処理部103により算出することが可能である。
屈折率測定処理部102において測定可能な屈折率の数が3つの場合、上記近似式としては、ショットの分散式、ヘルツバーガーの分散式又はコンラディの分散式などを挙げることができる。例えばショット分散式では、波長λと屈折率nとの関係が下記式(1)のような近似式で表される。
Figure 0005983881
しかし、上記のような近似式では、係数a〜aが6つであるため、ヘリウムd線、水素C線及び水素F線の各波長の測定光で測定した3つの屈折率の測定値を用いて、上記近似式に含まれる全ての係数a〜aを算出することができない。このような場合には、下記式(2)のように、近似式における係数の数が、測定光の波長の数と同じになるように、一部の項が省略された近似式を用いることにより、当該近似式に含まれる全ての係数a〜aを算出することができる。
Figure 0005983881
一方、下記式(3)で表されるコンラディの分散式のように、係数n,A,Bが3つの近似式の場合には、測定光の波長の数と同じ数の係数n,A,Bを含んでいるため、一部の項を省略することなく全ての係数n,A,Bを算出することができる。
Figure 0005983881
屈折率算出処理部104は、係数算出処理部103により算出された係数及びナトリウムD線の波長に基づいて、上記近似式によりナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出するための処理を行う(屈折率算出ステップ)。すなわち、記憶部200に記憶されている近似式を読み出し、当該近似式に含まれる係数として係数算出処理部103により算出された係数を代入するとともに、波長λとしてナトリウムD線の波長(589.3nm)を代入することにより、ナトリウムD線の波長における屈折率nの近似値を算出することができる。
このように、本実施形態では、ナトリウムD線以外の3つの波長(ヘリウムd線、水素C線及び水素F線)の測定光で測定した屈折率の測定値を用いて、近似式に含まれる3つの係数を算出し、算出された係数及びナトリウムD線の波長に基づいて、近似式によりナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出することができる。これにより、光源31としてナトリウムランプを追加することなく、ナトリウムD線の波長における試料の屈折率を測定可能にすることができるため、コストをかけることなく、アッベ方式の屈折率測定装置の利用分野にまで利用可能範囲を拡大することができる。
図3は、ショットの分散式を用いて各波長における屈折率の近似値を算出した場合の波長と誤差との関係を示すグラフである。この図3では、ヘリウムd線、水素C線及び水素F線の各波長の測定光で測定した3つの屈折率の測定値を用いて、ショットの分散式の省略式である上記式(2)により、各波長における屈折率の近似値を算出した場合の誤差が示されている。
3種類の試料について、それぞれ屈折率の近似値を算出したところ、ヘリウムd線、水素C線及び水素F線の各波長においては、いずれの試料でも誤差は生じなかったが、それらの波長の中間波長(例えばe線の波長など)においては、各試料で誤差に大小はあるものの、いずれの試料でも誤差が生じた。
図4は、コンラディの分散式を用いて各波長における屈折率の近似値を算出した場合の波長と誤差との関係を示すグラフである。この図4では、ヘリウムd線、水素C線及び水素F線の各波長の測定光で測定した3つの屈折率の測定値を用いて、コンラディの分散式である上記式(3)により、各波長における屈折率の近似値を算出した場合の誤差が示されている。
3種類の試料について、それぞれ屈折率の近似値を算出したところ、ヘリウムd線、水素C線及び水素F線の各波長においては、いずれの試料でも誤差は生じなかったが、それらの波長の中間波長(例えばe線の波長など)においては、各試料で誤差に大小はあるものの、いずれの試料でも誤差が生じた。
ショットの分散式を用いた図3の結果と比べると、図4のようにコンラディの分散式を用いた方が全体的に誤差は小さくなる。しかし、図3及び図4のいずれにおいても、e線の波長のような中間波長においては、算出される屈折率の近似値に大きな誤差が生じることとなる。一方で、ヘリウムd線とナトリウムD線は波長が近似しているため、ヘリウムd線の波長における屈折率の測定値を用いることにより、ナトリウムD線の波長における屈折率の近似値は精度よく算出することができる。
下記表1には、コンラディの分散式及びショットの分散式を用いて、ナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出したときの誤差が示されている。試料としては6種類のガラスA〜Fを使用し、コンラディの分散式については上記式(3)を用いるとともに、ショットの分散式については6つの項を含む上記式(1)の他、3〜5つに項を省略した省略式も用いて誤差を算出した。
Figure 0005983881
この表1の結果から、コンラディの分散式である上記式(3)及びショットの分散式である上記式(1)のいずれにおいても誤差は小さく、ショットの分散式の項を3〜5つに省略した場合であっても同様に誤差は小さいことが分かる。当該誤差は、いずれも1×10−5以下であり、少なくとも3つの波長の測定光で測定した屈折率の測定値を用いれば、ナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を精度よく算出することができることが分かる。
以上の実施形態では、測定光が水平方向に沿って光源部3から検出器2まで導かれるような構成について説明した。しかし、このような構成に限らず、光源部3から検出器2に至る測定光の光路の少なくとも一部が、水平方向に対して傾斜していてもよい。この場合、モータ6の回転軸61は、水平方向に延びるような構成に限らず、水平方向に対して傾斜した方向に延びるような構成であってもよい。
また、光源部3から検出器2に至る測定光の光路中に設けられた光学部材の構成は、上記実施形態において例示した構成に限らず、他の光学部材が設けられていてもよいし、一部の光学部材が省略されていてもよい。
光源部3は、4つ以上の波長の測定光を照射可能な構成であってもよい。この場合、例えば水銀ランプなどの他の光源31が光源部3に備えられていてもよい。水銀ランプが光源31として光源部3に備えられている場合には、水銀e線、水銀g線及び水銀h線などの波長の測定光を光源部3から照射することができる。
以上の実施形態では、屈折率測定処理部102において測定可能な屈折率の数が3つの場合について説明したが、これに限らず、4つ以上であってもよい。このように、屈折率測定処理部102において測定可能な屈折率の数が4つ以上の場合、上記近似式としては、ショットの分散式、ヘルツバーガーの分散式又はコンラディの分散式に限らず、セルマイヤーの分散式などの他の近似式を用いることができる。
また、以上の実施形態では、屈折率測定装置に備えられた制御部100により屈折率の近似値を算出するような構成について説明した。しかし、このような構成に限らず、制御部100の一部(例えば係数算出処理部103及び屈折率算出処理部104)が屈折率測定装置とは分離して構成されることにより、屈折率算出装置として提供されてもよい。また、上記実施形態において係数算出処理部103及び屈折率算出処理部104により実行される屈折率算出方法は、人間が手動で行うことも可能である。
1 Vブロックプリズム
2 検出器
3 光源部
4 第1光学系
5 第2光学系
6 モータ
7 円板
8 ミラー
9 レンズ
10 オートコリメーションプリズム
11 溝
12 端面
13 端面
31 光源
32 ミラー
41 レンズ
42,43,44 ミラー
45 干渉フィルタ
46 スリット
47 コリメータレンズ
50 テレメータ部
51,52 ミラー
53 テレメータレンズ
54 ビームスプリッタ
61 回転軸
100 制御部
101 モータ駆動処理部
102 屈折率測定処理部
103 係数算出処理部
104 屈折率算出処理部
200 記憶部
321 回転軸

Claims (5)

  1. Vブロックプリズムを介して試料に測定光を照射することにより試料の屈折率を測定するVブロック方式の屈折率測定装置であって、
    ナトリウムD線以外の少なくとも3つの波長の測定光を照射可能な光源部と、
    試料を透過した測定光を検出する検出器と、
    前記検出器における検出強度に基づいて試料の屈折率を測定する屈折率測定処理部と、
    各波長の測定光で測定した屈折率の測定値を用いて、波長と屈折率との関係を表す所定の近似式に含まれる少なくとも3つの係数を算出する係数算出処理部と、
    前記係数算出処理部により算出された係数及びナトリウムD線の波長に基づいて、前記近似式によりナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出する屈折率算出処理部とを備えたことを特徴とするVブロック方式の屈折率測定装置。
  2. 前記光源部には、ヘリウムランプが含まれており、
    前記係数算出処理部は、前記ヘリウムランプからの測定光を用いて測定したヘリウムd線の波長における屈折率の測定値を用いて、前記少なくとも3つの係数を算出することを特徴とする請求項1に記載のVブロック方式の屈折率測定装置。
  3. 前記光源部には、水素ランプが含まれており、
    前記係数算出処理部は、前記ヘリウムランプからの測定光を用いて測定したヘリウムd線の波長における屈折率の測定値、並びに、前記水素ランプからの測定光を用いて測定した水素C線及び水素F線の各波長における屈折率の測定値を用いて、前記少なくとも3つの係数を算出することを特徴とする請求項2に記載のVブロック方式の屈折率測定装置。
  4. Vブロックプリズムを介して試料に測定光を照射することにより試料の屈折率を測定するVブロック方式の屈折率測定装置に用いられる屈折率算出装置であって、
    ナトリウムD線以外の少なくとも3つの波長の測定光で測定された屈折率の測定値を用いて、波長と屈折率との関係を表す所定の近似式に含まれる少なくとも3つの係数を算出する係数算出処理部と、
    前記係数算出処理部により算出された係数及びナトリウムD線の波長に基づいて、前記近似式によりナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出する屈折率算出処理部とを備えたことを特徴とする屈折率算出装置。
  5. Vブロックプリズムを介して試料に測定光を照射することにより試料の屈折率を測定するVブロック方式の屈折率測定装置に用いられる屈折率算出方法であって、
    ナトリウムD線以外の少なくとも3つの波長の測定光で測定された屈折率の測定値を用いて、波長と屈折率との関係を表す所定の近似式に含まれる少なくとも3つの係数を算出する係数算出ステップと、
    前記係数算出ステップにより算出された係数及びナトリウムD線の波長に基づいて、前記近似式によりナトリウムD線の波長における屈折率の近似値を算出する屈折率算出ステップとを含むことを特徴とする屈折率算出方法。
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