JP2013036898A - 偏心測定装置及び偏心測定方法 - Google Patents

偏心測定装置及び偏心測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被検光学系の被検面の偏心測定の測定時間を短縮する。
【解決手段】測定光を発生させる光源と、測定光を被検光学系の被検面に照射し、その反射光によるスポット像を形成する複数のレンズからなる測定光学系と、測定光学系の複数のレンズの少なくとも1つを光軸方向に移動させる移動部と、スポット像を取得する光検出器と、測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係を予め記憶した測定基準点記憶部と、(1)光検出器によって取得された、被検面からの反射光によるスポット像の位置と、(2)測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つから、測定基準点記憶部に記憶された関係に基づいて算出された測定基準点位置座標と、を用いて被検面の偏心量を算出する偏心量算出部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学系の偏心を測定する偏心測定装置及び偏心測定方法に関する。
一般的な光学系の偏心測定方法のひとつにオートコリメーション法がある。オートコリメーション法は、測定光を被検光学系に照射し、被検光学系の各被検面からの反射光によるスポット像(反射スポット像)の振れ量Δから偏心量を算出する方法である。この振れ量Δは、光検出器により取得された画像内におけるスポット像の位置座標(x,y)と測定の基準となる測定基準点の位置座標(x0,y0)を用いて次式(1)により求められる。
Δ=((x−x02+(y−y021/2 (1)
特許文献1記載の偏心量測定機は、基準軸設定光学系に設けたイメージローテータを回転させたときの、基準軸設定光学系からの反射スポット像の軌跡の回転中心点を測定基準点とする被検光学系静止方式により、測定基準点の座標を測定している。
図8は従来の偏心測定装置500の基本構成を示す図である。光源510より発生した測定光は、レンズ511、ハーフミラー501を介して、測定光学系が備えるレンズ531、532によって被検光学系50の被検面に照射される。移動部540は、被検光学系50の設計曲率半径R・設計面間隔D・硝材屈折率Nから計算される所定の駆動量でレンズ531、532を移動させ、これにより、測定光の被検面からの反射光は、レンズ531、532、ハーフミラー501を介し、レンズ551により光検出器550上で反射スポット像S51を結ぶ(図9)。光検出器550で取得された画像550aは、測定基準点記憶部560に保存され、表示部561で確認することができる。
ここで、図9は、光検出器550により取得される画像550a内における、被検面からの反射スポット像S51の位置を概念的に示す図である。
次に、測定光学系の駆動量を変えずに、すなわち、レンズ531、532を移動させずに、ハーフミラー502で反射させた測定光を測定基準軸設定光学系520に照射する。移動部540の駆動量と対応するように測定基準軸設定光学系520を駆動することにより、測定基準軸設定光学系520からの反射光は光検出器550上でスポット像を結ぶ。このとき、測定基準軸設定光学系520内のイメージローテータ521を測定基準軸設定光学系520の光軸の周りに回転させると、その回転に応じて、光検出器550の画像550a上において、測定基準軸設定光学系520からの反射スポット像S52は測定基準点C52の周りを回転する(図10)。したがって、光検出器550の画像550a上における測定基準点C52の位置を取得することができる。測定基準点C52の位置は測定基準点記憶部560に保存される。ここで、図10は、光検出器550により取得される画像550a内において、測定基準軸設定光学系520からの反射スポット像S52の回転の様子を概念的に示す図である。
以上のように得られ、測定基準点記憶部560に保存された、被検面からの反射スポット像S51の位置と測定基準点C52の位置から、図11に示すように、被検面の振れ量Δを求める。被検光学系50の偏心量は、被検光学系50の各被検面について求めた振れ量Δから算出する。図11は、被検面からの反射スポット像S51の位置と測定基準点C52の位置の振れ量Δを概念的に示す図である。
特開2005−3667号公報
しかしながら、上述の従来の偏心測定装置500には次の課題がある。
この偏心測定装置500においては、異なる被検面からの反射スポット像S51の位置を測定するたびに移動部540の駆動量を変える必要がある。しかし、駆動量の変更にともなって測定光学系のレンズ531、532の位置が変化し、これにより測定基準点C52の座標が変わり得る。このため、ある被検面からの反射スポット像の位置を測定する時における移動部540の駆動量と等しい駆動量で移動部540が測定光学系を駆動した状態で、その状態における測定基準点の位置座標を必ず測定することとしている。すなわち、各被検面を測定するたびに測定基準点を1回測定しているため、異なる被検面の反射スポット像の位置を測定する工程の間には、必ず、測定基準点を測定する工程が必要であった。そして、上述したとおり、測定基準点の測定には、測定基準軸設定光学系520の駆動が必要となるため、被検光学系の被検面の偏心測定に要する時間が長くならざるを得なかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、被検光学系の被検面の偏心測定の測定時間を短縮することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る偏心測定装置は、測定光を発生させる光源と、測定光を被検光学系の被検面に照射し、その反射光によるスポット像を形成する複数のレンズからなる測定光学系と、測定光学系の複数のレンズの少なくとも1つを光軸方向に移動させる移動部と、スポット像を取得する光検出器と、測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係を予め記憶した測定基準点記憶部と、(1)光検出器によって取得された、被検面からの反射光によるスポット像の位置と、(2)測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つから、測定基準点記憶部に記憶された関係に基づいて算出された測定基準点位置座標と、を用いて被検面の偏心量を算出する偏心量算出部と、を備えることを特徴としている。
本発明に係る偏心測定装置は、測定基準点を設定する測定基準点設定部を備えることが好ましい。
本発明に係る偏心測定装置において、測定基準設定部は、測定光が照射される参照光学系と、光検出器によって取得された、参照光学系からの反射光によるスポット像の位置から測定基準点を算出する測定基準点算出部と、を備えることが好ましい。
本発明に係る偏心測定装置において、測定基準点記憶部は、予め記憶した関係に基づいてフィッティングした関数を記憶することが好ましい。
本発明に係る偏心測定方法は、測定光を被検光学系の被検面に照射し、測定光学系によって形成された、反射光によるスポット像を取得する被検光学系測定工程と、(1)被検光学系測定工程において取得された、被検面からの反射光によるスポット像の位置と、(2−1)被検光学系測定工程における、測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つ、及び、(2−2)測定光学系の駆動量および焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係、に基づいて算出された被検光学系測定工程における測定基準点位置座標と、を用いて被検面の偏心量を算出する偏心量算出工程と、を備えることを特徴としている。
本発明に係る偏心測定方法は、被検光学系測定工程の前に、測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係を予め記憶する測定準備工程を備えることが好ましい。
本発明に係る偏心測定方法において、測定準備工程は、参照光学系からの反射光によるスポット像の位置から測定基準点を算出する算出工程を備えることが好ましい。
本発明に係る偏心測定方法において、測定準備工程は、測定準備工程において予め記憶した関係に基づいてフィッティングした関数を記憶する関数記憶工程を備えることが好ましい。
本発明に係る偏心測定装置及び偏心測定方法は、被検光学系の被検面の測定時間を短縮することができる、という効果を奏する。
本実施形態に係る偏心測定装置の基本構成を示す図である。 本実施形態における測定準備工程の流れを示すフローチャートである。 本実施形態における被検光学系測定工程の流れを示すフローチャートである。 本実施形態における偏心量算出工程の流れを示すフローチャートである。 本実施形態における測定光学系の駆動量と測定基準点位置の関係を示すグラフである。 本実施形態における反射スポット像の位置と測定基準点の位置の振れ量を概念的に示す図である。 本実施形態の第2変形例における反射スポット像の位置と測定基準点の位置の移動を概念的に示す図である。 従来の偏心測定装置の基本構成を示す図である。 光検出器により取得される画像内における、被検面からの反射スポット像の位置を概念的に示す図である。 光検出器により取得される画像内において、測定基準軸設定光学系からの反射スポット像の回転の様子を概念的に示す図である。 被検面からの反射スポット像の位置と測定基準点の位置の振れ量を概念的に示す図である。
以下に、本発明のある態様に係る偏心測定装置及び偏心測定方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
本発明のある態様に係る偏心測定装置によれば、測定光を発生させる光源と、測定光を被検光学系の被検面に照射し、その反射光によるスポット像を形成する複数のレンズからなる測定光学系と、測定光学系の複数のレンズの少なくとも1つを光軸方向に移動させる移動部と、スポット像を取得する光検出器と、測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係を予め記憶した測定基準点記憶部と、(1)光検出器によって取得された、被検面からの反射光によるスポット像の位置と、(2)測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つから、測定基準点記憶部に記憶された関係に基づいて算出された測定基準点位置座標と、を用いて被検面の偏心量を算出する偏心量算出部と、を備える。
この構成により、各被検面の測定のたびに測定基準点を測定することがないため、被検光学系の偏心測定時間を短縮することができる。
本発明のある態様に係る偏心測定方法によれば、測定光を被検光学系の被検面に照射し、測定光学系によって形成された、反射光によるスポット像を取得する被検光学系測定工程と、(1)被検光学系測定工程において取得された、被検面からの反射光によるスポット像の位置と、(2−1)被検光学系測定工程における、測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つ、及び、(2−2)測定光学系の駆動量および焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係、に基づいて算出された被検光学系測定工程における測定基準点位置座標と、を用いて被検面の偏心量を算出する偏心量算出工程と、を備える。
これにより、被検光学系の各被検面の測定のたびに測定基準点を測定することが不要となり、これによって、被検光学系の測定時間を短縮することができる。
また、測定基準点の測定時の測定光学系の駆動量と被検面の反射スポット像位置の測定時の測定光学系の駆動量が異なる場合でも、フィッティングした関数から測定基準点の座標を求めることによって、偏心量を計算できる。さらに、被検面の反射スポット像位置の測定前に測定基準点の位置を知ることができるため、被検面の反射スポット像位置と測定基準点の位置から、測定中に被検面の偏心の程度を把握することができる。
図1は本発明のある実施形態に係る偏心測定装置の基本構成を示す図である。
本実施形態の偏心測定装置100は、被検光学系50の偏心を測定する装置であって、測定光を発生する光源110と、測定光学系130と、移動部140と、参照光学系120と、測定基準点記憶部、偏心量算出部、及び測定基準点算出部としての演算記憶部160と、を備える。
なお、測定基準点記憶部が、測定光学系130の駆動量及び焦点距離、並びに、測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係を予め記憶していれば、偏心測定装置100は、参照光学系120を備えない構成も可能である。また、この構成の場合、演算記憶部160は、測定基準点算出部の機能を備えていなくてもよい。
また、本実施形態では、測定基準点記憶部、偏心量算出部、及び測定基準点算出部を一体として演算記憶部160で構成しているが、それぞれを別の機器で構成することもできる。また、測定基準点記憶部、偏心量算出部、及び測定基準点算出部の何れか2つを、一体として、残りの1つを別体としてもよい。また、演算記憶部160は、他の機能を備えていても良い。
光源110で発生した測定光はコリメートレンズ111を経てハーフミラー101で反射されて測定光学系130に入射する。
測定光学系130は、光軸AX1の方向に移動可能な複数のレンズ131、132を備え、入射した測定光を被検光学系50の被検面、及び参照光学系120の少なくとも一方に照射する。移動部140がレンズ131、132を駆動することによって測定光の集光位置、又は、測定光学系130の焦点距離を調整することができる。また、測定光学系130は、被検光学系50を構成するレンズの各被検面、及び参照光学系120の少なくとも一方からの反射光によるスポット像を形成する。光源110から測定光学系130へ入射した測定光のうち、ハーフミラー102を通過した光は被検光学系50に入射し、ハーフミラー102で反射された光は参照光学系120へ入射する。なお、測定光学系130が備えるレンズの構成は図1に例示する構成に限られず、任意に定めることができる。すなわち、測定光学系130は、3枚以上のレンズによって構成されていてもよい。また、測定光学系130の焦点距離とは、測定光学系130を構成するレンズの合成の焦点距離を意味する。
移動部140は、測定光学系130が備えるレンズ131、132の少なくとも一方を、その光軸AX1の方向に沿って、被検光学系50の設計曲率半径R・設計面間隔D・硝材屈折率Nから計算される駆動量に駆動する。これにより、移動部140は、光軸AX1上における、測定光学系130全体の位置、及び、レンズ131、132それぞれの位置を変更する。ここで、図1においては、測定光学系130全体の移動量はD1であり、レンズ131とレンズ132の間隔をD2で示している。
参照光学系120は、イメージローテータ121、レンズ122、及びミラー123を備える。イメージローテータ121は、参照光学系120の光軸の周りを回転可能である。参照光学系120に入射した光は、イメージローテータ121およびレンズ122を透過した後、ミラー123に到達する。ミラー123に到達した測定光は、反射され、再び、レンズ122およびイメージローテータ121を透過した後に、参照光学系120の外部に出射される。参照光学系120は、スポット像を形成し、このスポット像に基づいて、演算記憶部160が測定基準点を設定する。より具体的には、イメージローテータ121が、参照光学系120の光軸の周りを回転すると、その回転に応じて、光検出器150の画像上において、参照光学系120からの反射スポットが、測定基準点の周りを回転する。すなわち、演算記憶部160は、参照光学系120からの反射スポット像の軌跡の回転中心点を測定基準点と設定することができる。このように、参照光学系120と、演算記憶部160の一部の機能である測定基準点算出部により、測定基準点設定部が構成される。
なお、測定基準点設定部は、測定基準点を設定できればよく、参照光学系120と測定基準点算出部による構成以外の構成であってもよい。
参照光学系120のミラー123で反射された光、及び、被検光学系50の被検面で反射された光は、ハーフミラー102、測定光学系130、及びハーフミラー101を経て、集光レンズ151によって光検出器150上でスポット像(反射スポット像)を結ぶ。光検出器150は、このスポット像、及び、その位置を取得する。光検出器150は、例えばCCD(電荷結合素子)を用いることができるが、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)センサや位置情報を求められる他のタイプの光センサでもよい。
演算記憶部160は、例えばパーソナルコンピュータと入出力装置で構成することができ、モニタ161と組み合わせて使用することが好ましい。
演算記憶部160は、測定基準点記憶部として、偏心測定の前に、測定光学系130の駆動量及び焦点距離、並びに、測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係を予め記憶している。このように予め記憶した関係に基づいて、演算記憶部160は、フィッティングした関数を記憶する。
また、演算記憶部160は、偏心量算出部として、(1)光検出器150によって取得された、被検光学系50の被検面からの反射光によるスポット像の位置と、(2)測定基準点の座標と、を用いて被検面の偏心量を算出する。ここで、測定基準点の座標は、測定光学系130の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つから、演算記憶部160に予め記憶された関係に基づいて算出される座標である。
さらに、演算記憶部160は、測定基準点算出部として、参照光学系120に測定光を照射したときに、光検出器150が取得した、参照光学系120からの反射スポット像の位置から測定基準点を算出・設定する。
演算記憶部160は、測定光学系130の駆動の制御、参照光学系120の駆動の制御、イメージローテータ121の回転の制御、光検出器150による撮像の制御等の機能を有する。また、光検出器150で撮像された反射スポット像をパーソナルコンピュータに接続されたモニタ161によって確認できるようになっている。なお、演算記憶部160以外の部材が、測定光学系130の駆動の制御、参照光学系120の駆動の制御、イメージローテータ121の回転の制御、光検出器150による撮像の制御等の機能を有していてもよい。
次に、偏心測定装置100を用いた偏心測定方法について説明する。
図2は、本実施形態における測定準備工程の流れを示すフローチャートである。図3は、本実施形態における被検光学系測定工程の流れを示すフローチャートである。図4は、本実施形態における偏心量算出工程の流れを示すフローチャートである。図5は、測定光学系130の駆動量pと測定基準点位置の関係を示すグラフである。図6は、光検出器150の検出面150aにおける反射スポット像S11の位置と測定基準点C11の位置の振れ量を概念的に示す図である。
偏心測定工程は、図3に示す被検光学系測定工程と、図4に示す偏心量算出工程と、からなり、この順序で実行される。また、偏心測定工程に先立って、図2に示す測定準備工程を実行する。偏心測定方法は、被検光学系50が備える光学素子の複数の被検面について、反射スポット像の位置を測定し、これを用いて偏心量を算出する。
以下、各工程について詳細に説明する。
1.測定準備工程(図2)
測定準備工程は、被検光学系50の測定の前に、測定光学系130の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係を予め記憶する工程である。以下の説明では、測定光学系130の駆動量pに対する測定基準点位置座標の関係を予め記憶する例について説明するが、駆動量pに代えて、又は、駆動量pに加えて、測定光学系130の焦点距離又は測定光の集光位置に対する測定基準点位置座標の関係を予め記憶することもできる。
まず、光源110で発生した測定光をハーフミラー102で反射させて参照光学系120に照射する(ステップS101)。測定光の照射は、測定光学系130の駆動量pを所定範囲で変化させて行う。この所定範囲は、少なくとも、被検光学系50の被検面に測定光を照射する場合に対応した駆動範囲を含む。
次に、測定光学系130の駆動量pの範囲の全域又は一部の範囲で、参照光学系120により、測定基準点の位置座標(x0,y0)を求める(ステップS102)。
より具体的には、参照光学系120に入射した測定光が、イメージローテータ121及びレンズ122を経て、ミラー123で反射した光は、光検出器150上において反射スポット像として取得される。演算記憶部160は、光検出器150の検出面上の反射スポット像の位置に基づいて、測定基準点の位置座標を算出し(算出工程)、この位置座標を記憶する。
このような反射スポット像の取得及び測定基準点の位置座標の算出・記憶は、少なくとも、測定光学系130の駆動量pを変化させて複数回実行する。これにより、図5において丸印及び四角印で示す、駆動量pと測定基準点位置座標の関係を得ることができる。これは、測定光学系130の駆動量pに対する測定基準点位置座標の関係に対応する。ここで、図5の丸印(黒い丸)は測定基準点の位置座標x0のデータを、四角印(黒い四角)は測定基準点の位置座標y0のデータを、それぞれ示している。
測定基準点の位置座標の算出・記憶は、被検面に測定光を照射する場合に対応した駆動範囲を等分割した駆動量で行なってもよいし、測定基準点の位置座標が駆動量に対して急峻に変化する範囲では不等分割で細かく行なってもよい。また、測定光学系130の駆動方法が切り替わる場合、切り替わる駆動量のみで行なってもよい。
つづいて、演算記憶部160は、測定光学系130の駆動量pに対する測定基準点の位置座標x0、y0のそれぞれについて、予め算出・記憶したデータに基づいて、フィッティングにより関数x0=f(p)、y0=g(p)を求める(ステップS103)。図5において、f(p)はx0データを結ぶ実線で、g(p)はy0データを結ぶ破線で、それぞれ示される。このように、フィッティングすることで、測定光学系130の駆動量pと、測定基準点と、の対応関係を求めることができる。演算記憶部160は、フィッティングにより求めた関数f(p)とg(p)を記憶し(関数記憶工程)、被検光学系測定工程に進む(ステップS104)。
なお、測定基準点を示す座標系は、直交座標系に限られない。また、フィッティングにより関数x0=f(p)、y0=g(p)を求めることに代えて、多項式近似、線形補間、多項式補間、スプライン補間、前後の数値の平均値の使用などの手法により、測定基準点の位置座標と、測定光学系130の駆動量pと、の関係を求めてもよい。演算記憶部160は、このように求められた測定光学系130の駆動量pと、の関係を記憶してもよい。
また、測定準備工程と、次の被検光学系測定工程は、連続して行っても良いし、測定準備工程から長時間経過後に、被検光学系測定工程を行っても良い。
2.被検光学系測定工程(図3)
被検光学系測定工程は、光検出器150によって、被検光学系50の被検面からの反射光によるスポット像の位置を取得する工程である。スポット像の位置の取得は被検面ごとに実行する。
まず、被検光学系50は、偏心測定装置100の所定位置にマウントされる(ステップS201)。
次に、演算記憶部160は、被検光学系50の設計曲率半径R・設計面間隔D・硝材屈折率Nから、各被検面測定時に必要な測定光学系130の駆動量p1をそれぞれ計算し、記憶する(ステップS202)。
つづいて、移動部140は、測定する被検面に対応する駆動量p1まで測定光学系130を駆動する(ステップS203)。この際、移動部140は、測定光学系130を駆動量p1だけ駆動した後に、更に、測定光学系130の位置を微調整してもよい。この状態で、被検光学系50の被検面に測定光を照射し、光検出器150は、被検光学系50の被検面からの反射光によるスポット像を取得し、演算記憶部160は、光検出器150の検出面上の反射スポット像の位置に基づいて、その位置座標(x,y)を測定し、記憶する(ステップS204)。
なお、測定光学系の駆動量p1が、予め、既知である場合には、必ずしも計算により求める必要はない。この場合、ステップS202は、省略してもよい。そして、ステップS203において、移動部140は、既知の駆動量p1まで測定光学系130を駆動してもよい。
演算記憶部160が、被検光学系50において測定していない被検面があると判断し、次の測定面を測定する場合(ステップS205でY)、上述のステップS203以降を実行する。
なお、S205において、次の被検面を測定するか否かの判断は、測定者が行っても良い。
これに対して、被検光学系50においてすべての被検面の測定が終了していると演算記憶部160が判断した場合(ステップS205でN)、偏心量算出工程に進む(ステップS206)。
3.偏心量算出工程(図4)
偏心量算出工程は、(1)被検面からの反射光によるスポット像の位置と(2)測定光学系130の駆動量p1に対応する測定基準点位置座標と、を用いて被検面の偏心量を算出する工程である。
(1)について、スポット像の位置は、被検光学系測定工程において光検出器150によって取得される。また、(2)について、測定基準点位置座標は、被検光学系測定工程において記憶された、測定光学系130の駆動量p1から、測定準備工程において測定基準点記憶部としての演算記憶部160に記憶された関係に基づいて算出される。偏心量の算出は被検面ごとに実行される。
まず、演算記憶部160は、被検光学系測定工程で記憶した各被検面測定時の駆動量p1を、演算記憶部160に予め記憶された関数f(p)、g(p)(図5)に適用することにより、各被検面測定時の測定基準点の位置座標(x0,y0)を算出し、記憶する(ステップS301)。この位置座標は、図5において、横軸の駆動量がp1であるときの関数f(p)、g(p)上の点でそれぞれ示される座標である。
次に、演算記憶部160は、各被検面について、被検光学系測定工程において取得された反射スポット像の位置と、ステップS301で算出した測定基準点の位置と、から振れ量Δを求め、偏心量を算出する(ステップS302)。より具体的には、振れ量Δは、図6に示す例では、反射スポット像S11の位置座標(x,y)と測定基準点C11の位置座標(x0,y0)のx座標及びy座標について減算を行うことにより算出される。そして、演算記憶部160は、算出された振れ量Δと、振れ量Δと偏心量との間の所定の関係式と、に基づいて偏心量を算出・記憶する。
以上のステップS301、S302を、測定光学系130の各被検面ごとに行うことによって各被検面の偏心量を算出することができる。
偏心量の測定後、ほかの被検光学系を測定する場合(ステップS303でY)、被検光学系測定工程にもどる。ほかの被検光学系を測定しない場合(ステップS303でN)、測定を完了する。
本実施形態によれば、予め、測定準備工程において、演算記憶部160が、測定光学系130の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の対応関係を予め記憶する。そして、実際の偏心測定工程においては、予め記憶された対応関係に基づいて、測定光学系130の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標を算出することができる。従って、実際の偏心測定工程において、測定光学系130の駆動量p1及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つに対応する測定基準点位置座標を求めるために、参照光学系120を調整する工程を省略することができる。より具体的には、本実施形態の偏心測定工程において、1つの被検面の偏心量を算出する工程と、他の被検面の偏心量を算出する工程と、の間で、イメージローテータ121を回転させて測定基準点位置座標を求める工程を省略することができる。このため、偏心測定工程における、測定時間を短縮することができる。
また、測定準備工程においては、フィッティング等によって、測定光学系130の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つと、測定基準点位置座標と、の対応関係を算出することができる。従って、測定準備工程において、測定光学系130の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つを離散的に測定したとしても、測定光学系130の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つと、測定基準点位置座標と、の対応関係を連続的に、算出することができる。この結果、測定準備工程に要する時間も短縮することができる。
本実施形態は、被検面の数が多い被検光学系について偏心量を測定する場合や、測定すべき被検光学系の数が多い場合に、特に、有効である。
(第1変形例)
上述の実施形態では、測定基準点の位置は、図4に示す偏心量算出工程のステップS301で算出されており、反射スポット像の測定と測定基準点の位置の算出は別個の工程で実行している。このため、モニタ161において、反射スポット像の位置と測定基準点の位置は同時には表示されていない。
これに対して、本変形例では、測定基準点の位置の算出を、図3の被検光学系測定工程のステップS203とステップS204の間で行う。これにより、ステップS204において被検面からの反射スポット像の位置の測定中に、測定基準点の位置をモニタ161に表示させることが可能となるため、作業者が振れ量Δを確認しやすくなる。
(第2変形例)
図7は、上述の実施形態の第2変形例における反射スポット像の位置と測定基準点の位置の移動を概念的に示す図である。
第2変形例においては、モニタ161の画面161a内において、光検出器150の検出面150a上の反射スポット像S11と測定基準点C11の位置座標を維持したまま、検出面150aの表示位置を移動させることができる。移動のための計算は演算記憶部160が行い、図7に示す例のように、検出面150aを新たな表示位置150bへ移動し、反射スポット像S11及び測定基準点C11を新たな表示位置S21、C21へそれぞれ移動する。これにより、作業者が、モニタ161の画面161a上において、反射スポット像及び測定基準点を所望の位置に配置することが可能となる。
以上のように、本発明に係る偏心測定装置は、偏心測定の測定時間の短縮に有用である。
50 被検光学系
100 偏心測定装置
110 光源
120 参照光学系
130 測定光学系
131、132 レンズ
140 移動部
150a 検出面
150 光検出器
160 演算記憶部
161 モニタ
AX1 光軸
C11 測定基準点
S11 反射スポット像

Claims (8)

  1. 測定光を発生させる光源と、
    前記測定光を被検光学系の被検面に照射し、その反射光によるスポット像を形成する複数のレンズからなる測定光学系と、
    前記測定光学系の複数のレンズの少なくとも1つを光軸方向に移動させる移動部と、
    前記スポット像を取得する光検出器と、
    前記測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに前記測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係を予め記憶した測定基準点記憶部と、
    (1)前記光検出器によって取得された、前記被検面からの反射光による前記スポット像の位置と、(2)前記測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに前記測定光の集光位置の少なくとも1つから、前記測定基準点記憶部に記憶された関係に基づいて算出された前記測定基準点位置座標と、を用いて前記被検面の偏心量を算出する偏心量算出部と、
    を備えることを特徴とする偏心測定装置。
  2. 測定基準点を設定する測定基準点設定部を備えることを特徴とする請求項1に記載の偏心測定装置。
  3. 前記測定基準点設定部は、
    前記測定光が照射される参照光学系と、
    前記光検出器によって取得された、前記参照光学系からの反射光による前記スポット像の位置から前記測定基準点を算出する測定基準点算出部と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の偏心測定装置。
  4. 前記測定基準点記憶部は、予め記憶した前記関係に基づいてフィッティングした関数を記憶することを特徴とする請求項1に記載の偏心測定装置。
  5. 測定光を被検光学系の被検面に照射し、測定光学系によって形成された、反射光によるスポット像を取得する被検光学系測定工程と、
    (1)前記被検光学系測定工程において取得された、前記被検面からの反射光による前記スポット像の位置と、(2−1)前記被検光学系測定工程における、前記測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つ、及び、(2−2)前記測定光学系の駆動量および焦点距離、並びに測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係、に基づいて算出された前記被検光学系測定工程における前記測定基準点位置座標と、を用いて前記被検面の偏心量を算出する偏心量算出工程と、
    を備えることを特徴とする偏心測定方法。
  6. 前記被検光学系測定工程の前に、前記測定光学系の駆動量及び焦点距離、並びに前記測定光の集光位置の少なくとも1つに対する測定基準点位置座標の関係を予め記憶する測定準備工程を備えることを特徴とする請求項5に記載の偏心測定方法。
  7. 前記測定準備工程は、参照光学系からの反射光による前記スポット像の位置から前記測定基準点を算出する算出工程を備えることを特徴とする請求項6に記載の偏心測定方法。
  8. 前記測定準備工程は、前記測定準備工程において予め記憶した前記関係に基づいてフィッティングした関数を記憶する関数記憶工程を備えることを特徴とする請求項6に記載の偏心測定方法。
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