JP2008256504A - 形状測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検物の表面形状を短時間で精度よく測定可能な形状測定装置を提供する。
【解決手段】波長に応じた透過率で光を透過する媒質60中で被検物90を保持する保持部55と、保持部55に保持された被検物90に所定波長の照明光を媒質60中を通過させて照射する照明部10と、照明部10により照明光を照射された被検物90から媒質60中を通過して戻ってくる反射光を受けて被検物90の像を撮像する撮像部20,30と、撮像部20,30で撮像された像の光強度および媒質60の透過率に基づき、被検物90の表面90aの光軸方向における距離を求め、被検物90の表面90aの三次元形状を測定する測定部40と、を有して構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】波長に応じた透過率で光を透過する媒質60中で被検物90を保持する保持部55と、保持部55に保持された被検物90に所定波長の照明光を媒質60中を通過させて照射する照明部10と、照明部10により照明光を照射された被検物90から媒質60中を通過して戻ってくる反射光を受けて被検物90の像を撮像する撮像部20,30と、撮像部20,30で撮像された像の光強度および媒質60の透過率に基づき、被検物90の表面90aの光軸方向における距離を求め、被検物90の表面90aの三次元形状を測定する測定部40と、を有して構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、工業製品等の表面形状を測定するための光学式の形状測定装置に関する。
工業製品等の物体の表面形状を測定する技術は従来から種々提案され、その一つに、被検物を照明して被検物からの反射光を受光し、その反射光について解析して被検物までの距離を測定し、被検物の表面形状を測定する方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方式には、光の伝播時間を検出して被検物までの距離を測定する方法や、変調された照明光を照射して被検物からの反射光との位相差を検出して被検物までの距離を測定する方法等があり、いずれの方法においても検出値と光速度とを用いて被検物までの距離が求められる。
しかしながら、上記のように光速度を用いて反射光の伝播時間や反射光の位相差を検出する方式によると、これらを正確に検出するには測定レンジを大きくする必要があるなど、測定精度を高くすることが難しかった。
このような課題に鑑み、本発明は、被検物の表面形状の測定を精度よく行うことができる形状測定装置を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明は、波長に応じた透過率で光を透過する媒質中で被検物を保持する保持部と、保持部に保持された被検物に所定波長の照明光を媒質中を通過させて照射する照明部と、照明部により照明光を照射された被検物から媒質中を通過して戻ってくる反射光を受ける受光部と、この受光部で受光された光強度および媒質の透過率に基づき、被検物の表面までの媒質の距離を求め、被検物の表面の三次元形状を測定する測定部とを有して構成されている。
このような本発明に係る形状測定装置の構成によると、照明光や反射光が媒質中を通過する過程で、その光強度が媒質中を通過した距離に応じて減衰されるため、受光した反射光の光強度から光が媒質中を通過した距離を求めることができ、この距離に基づいて被検物の表面形状を測定することができる。このように、測定に必要な動作を簡易にして短時間で被検物の表面形状の測定を行うことができ、また、受光した光強度および媒質の透過率に基づいて被検物までの距離を測定する方式であるため、光速度を用いる方式に比べて測定精度を容易に高くすることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。図1に示す形状測定装置1は、ハウジング2の内部に、被検物90に照明光を照射する照明光学系10と、被検物90からの反射光を受けて被検物90の像を結像する第1および第2結像光学系20,30と、各結像光学系20,30により結像された像に基づいて被検物90の三次元形状を測定する測定部40とが設けられて構成されており、純水60(以下、単に水とも称する)が入ったチャンバ50の内部に出し入れ自在に配設される。チャンバ50は、被検物90の製造工程の一つをなす超音波洗浄工程で利用される水槽であり、被検物90を水中で移動自在に保持するホルダ55が設けられている。被検物90は、例えば携帯電話機のケーシングを成型するために用いられる金型などの工業製品であり、形状測定を行うにあたって10μm程度の精度が要求される。
ハウジング2は、照明光学系10が収容された第1鏡筒部2Aと、第1結像光学系20が収容された第2鏡筒部2Bと、第2結像光学系30が収容された第3鏡筒部2Cとを有して構成されている。第2および第3鏡筒部2B,2Cは、それぞれ第1鏡筒部2Aに連なって第1鏡筒部2Aの延びる方向に対して同一の垂直方向に延び、互いに所定距離L3だけ離れて配置されている。
照明光学系10は、光源11と、コンデンサレンズ12と、波長選択フィルタ13とを有して構成されている。光源11は、所定の光強度I0の照明光を照射する。波長選択フィルタ13は、第1および第2フィルタ13a,13bを有して構成されており、矢印Aで示すようにこれらフィルタ13a,13bを移動させていずれかを選択して照明光路に挿入する選択機構(図示略)が備えられている。第1結像光学系20は、第1対物レンズ21と、第1カメラ22とを有して構成されており、第2結像光学系30は、第2対物レンズ31と、第2カメラ32とを有して構成されている。第1および第2対物レンズ21,31は、両結像光学系20,30の倍率が互いに等しくなるように設定されており、各カメラ22,32の撮像面22a,32aには、CCD等の光電変換素子が設けられている。
上記の照明光学系10によると、光源11からの照明光が、コンデンサレンズ12を介して平行光になって波長選択フィルタ13に入射する。図1に示すように第1フィルタ13aが光路に挿入されたときには、第1波長ν1の照明光が第1フィルタ13aから出射する。また、第1フィルタ13aが光路外に退出されて第2フィルタ13bが光路に挿入されたときには、第2波長ν2の照明光が第2フィルタ13bから出射する。このように、この照明光学系10は、異なる2つの波長の照明光を照射可能に構成されている。波長選択フィルタ13を透過した照明光は、第2ハーフミラー17を透過し、第1出入部2aを介してハウジング2の外部、すなわちチャンバ50内の水60の中に進入する。水中を所定距離L3だけ通過すると、第2出入部2bを介して再びハウジング2内に進入する。そして、第1ハーフミラー16を透過し、第3出入部2cを介して再び水中に進入し、被検物90の表面90aを照明する。第3出入部2cから被検物90の表面90aまでの距離Lは、照明光が照射される部分ごとに相違するが、概ね200mm程度に設定されている。
被検物90から戻ってくる反射光のうち第3出入部2cに向かう光は、水中を通過して第3出入部2cを介してハウジング2内に進入し、第1ハーフミラー16に入射する。このうち、第1ハーフミラー16で反射された光は、第2鏡筒部2B内に導かれて第1対物レンズ21を介して集光され、第1カメラ22の撮像面22aに被検物90の像が結像される。一方、第1ハーフミラー16を透過した光は、第2出入部2bを介して再び水中に進入し、第1出入部2aを介して再びハウジング2内に進入し、第2ハーフミラー17に入射する。第2ハーフミラー17で反射された光は、第3鏡筒部2C内に導かれて第2対物レンズ31を介して集光され、第2カメラ32の撮像面32aに被検物90の像が結像される。このように、第2結像光学系30で結像される被検物90から戻ってくる反射光は、第1結像光学系20に比べ、第1および第2出入部2a,2bの対向間隔L3の分だけ水中における光路長(通過距離)が長くなる。
なお、各出入部2a〜2cは、板厚の薄いガラス板で成形され、両側面が光軸に垂直な平面を形成するように設けられている。また、各ハーフミラー16,17は、透過率が50%に設定されている。
測定部40は、各カメラ22,32から撮像面22a,32aに結像された像の光強度の情報が伝達され、この情報に基づいて被検物90の表面90aの形状を測定するように構成されており、伝達された光強度の情報を記憶する記憶部や、演算によって被検物90の表面90aの形状を測定する演算部等を有して構成されている。
ここで、被検物90の表面90aが光軸方向に対して凹凸を有していれば、照明光が照射された部分のそれぞれ(各測定点)の形状に応じて、光が水中を通過する距離が相違する。このとき、水60は波長に応じた吸収率で光を吸収する性質を有しており、水中の通過距離が長いほどその光強度の減衰が大きくなる。図2には、光が水中を通過する距離を200mmとした場合の波長νと水の透過率a200(0≦a200≦1)との関係を示しており、水の透過率a200は、波長νが長くなるに従って次第に減少する傾向にあるとわかる。本実施例では、第1フィルタ13aから出射される照明光の波長(第1波長)ν1がおよそ920nmに設定され、第2フィルタ13bから出射される照明光の波長(第2波長)ν2がおよそ1060nmに設定されている。このように第1および第2波長ν1,ν2は、近赤外域にあり、第3出入部2cと被検物90の表面90aとの間のおよその距離(本実施例では200mmと想定している)に応じた透過率が約0.1となるように波長が選択されている。また、第1および第2波長ν1,ν2は、波長の変化に対する透過率の変化(da200/dν)が大きい箇所から選択されている。
以下、上記の形状測定装置1を用いて被検物90の表面形状を測定する方法について説明する。この測定は被検物90の洗浄と同時に行われ、測定に際しては、ハウジング2がチャンバ50内に設置され、第1フィルタ13aが光路に選択挿入され、ホルダ55に保持された被検物90に第1波長ν1の照明光が照射される。被検物90からは第1波長ν1の光が反射され、この反射光を受けて各カメラ22,32の撮像面22a,32aに被検物90の表面90aの像が結像される。測定部40には、第1カメラ22の撮像面22aに結像された像の光強度C1ν1の情報が、撮像面22aを構成する画素ごとに伝達され、また、第2カメラ32の撮像面32aに結像された像の光強度C2ν1の情報が、撮像面32aを構成する画素ごとに伝達される。これら伝達された情報は、測定部40の記憶部に記憶される。次に第2フィルタ13bが選択挿入され、被検物90に第2波長ν2の光が照射される。被検物90からは第2波長ν2の光が反射され、この反射光を受けて各カメラ22,32の撮像面22a,32aに被検物90の表面90aの像が結像される。上記と同様にして測定部40には、第1カメラ22の撮像面22aに結像された像の光強度C1ν2の情報が画素ごとに伝達され、第2カメラ32の撮像面32aに結像された像の光強度C2ν2の情報が画素ごとに伝達される。
ハウジング2の第3出入部2cと、被検物90上のある測定点との間の距離をLとしたとき、この測定点の像が結像されている画素で検出された光強度C1ν1,C1ν2は、次式(1),(2)でそれぞれ表される。
C1ν1=I0×Rν1×aν1 2L+L3×α …(1)
C1ν2=I0×Rν2×aν2 2L+L3×α …(2)
C1ν2=I0×Rν2×aν2 2L+L3×α …(2)
なお、I0は照明光の光強度、Rν1は第1波長ν1の照明光に対する被検物90の反射率、Rν2は第2波長ν2の照明光に対する被検物90の反射率、aν1は第1波長ν1の光が水中を単位距離(1mm)だけ通過したときの透過率、aν2は第2波長ν2の光が水中を単位距離だけ通過したときの透過率、αは光がハーフミラー16,17を透過・反射する際、各出入部2a〜2cを透過する際、ハウジング2の内部を通過する際など、ハウジング2の構造や光学系の構成から予め定めることができる光の減衰率である。各式に表されるように、被検物90の表面90aにおいて光軸方向に出っ張った部分については、距離Lが短くなって光強度C1ν1,C1ν2の減衰が小さくなり、第1および第2カメラ22,32の撮像面22a,32aに結像された像が明るくなる。逆に光軸方向に凹んでいる部分については、距離Lが長くなって光強度C1ν1,C1ν2の減衰が大きくなり、第1および第2カメラ22,32の撮像面22a,32aに結像された像が暗くなる。
なお、第1および第2波長ν1,ν2に対する被検物90の反射率Rν1,Rν2はほぼ等しく設定されている。第1および第2波長ν1,ν2は、上記のように水の透過率が設定されるように定められているとともに、このように反射率Rν1,Rν2が設定されるように定められている。なお、このような波長の設定は、被検物90の表面90aの材料等の物性を知ることにより行うことができる。以下では便宜上、Rν1,Rν2=R …(3)としており、この式(3)と、式(1),(2)とにより、次式(4)が導かれる。
式(4)のL3は、第1および第2出入部2a,2bの対向間隔であってハウジング2の構造から予め定めることができる値であり、水の透過率aν1,aν2についても、第1および第2波長ν1,ν2の値が定まると、チャンバ50内の水60が純水である限り物性として予め定めることができる値である。これら既知の値と、撮像面22aの光電変換素子により検出された光強度C1ν1,C1ν2の値とを用い、式(4)から、第3出入部2cから計測点までの距離Lが算定される。なお、式(4)を用いて距離Lを算定可能にするため、第1波長ν1に対する水の透過率aν1と第2波長ν2に対する水の透過率aν2とは異なる値に設定されるように第1および第2波長ν1,ν2が選択設定されている。また、式(4)に表されているとおり、式(3)が成立するように第1および第2波長ν1,ν2が設定されているため、照明光の光強度I0や各ハーフミラー16,17等による光の減衰率αとともに被検物90の反射率Rを用いずに距離Lを算定することができるようになっている。このように予め被検物90の照明光に対する被検物90の反射率を考慮して波長を選択しておくことにより、測定段階で被検物90の反射率を考慮しなくても距離Lの算定を行うことができ、安定した測定結果を得ることができるようになる。この距離Lの算定は、各画素に対して行われ、これにより撮像面22aに結像された範囲内で被検物90の表面90aの形状が測定される。
ただし、この形状測定装置1の実用時には、特に本実施例のように洗浄工程に用いられるチャンバ50内に保持された被検物90の形状を測定する場合などに、チャンバ50内の純水60の中に不純物が混入して水の透過率の実際値が不安定になるおそれがある。以下では、水の透過率を実際の状態を反映したものに補正し、求めた透過率の補正値に基づいて第3出入部2cと被検物90上の測定点との距離の補正値L′を求める方法について説明する。
このような形状測定を行うために、第2結像光学系30により第2カメラ32の撮像面32aに結像された像の光強度C2ν1,C2ν2の情報が用いられる。ハウジング2の第3出入部2cと、被検物90上のある測定点との間の距離をLとしたとき、この測定点の像が結像された画素で検出された光強度C2ν1,C2ν2は、式(1),(2)と同様に、次式(5),(6)でそれぞれ表される。
C2ν1=I0×Rν1×aν1′2L+2L3×β …(5)
C2ν2=I0×Rν2×aν2′2L+2L3×β …(6)
C2ν2=I0×Rν2×aν2′2L+2L3×β …(6)
なお、βは、式(1),(2)におけるαと同様に、ハウジング2の構造や光学系の構成から予め定めることができる光の減衰率である。式(4)により算定された距離Lを用い、式(5),(6)から、第1および第2波長ν1,ν2に対する水の透過率aν1′,aν2′が算定される。このようにして算定された水の透過率aν1′,aν2′を用い、式(4)と同様の次式(7)に基づき、第3出入部2cと測定点との距離の補正値L′が改めて求められる。
この距離の補正値Lの算定は各画素に対して行われる。これにより撮像面22aに結像された範囲内で被検物90の表面90aの高さが測定される。なお、ホルダ55に標準器95を設置しておき、標準器95の表面95aと第3出入部2cとの距離を予め所定値(例えば200mm)になるようにハウジング2を配設し、撮像面22a,32aに標準器95の像が結像されるように設定しておくことにより、標準器95の表面95aからの反射光の光強度から求められた距離を基準値とし、各測定点に対して標準器95の表面95aに対する光軸方向への相対距離を求めることができ、この相対距離を用いて被検物90の表面90aの絶対的な形状を測定することも可能になる。
なお、被検物90が第1および第2カメラ20,30の視野内に収まらない場合には、図1に矢印Bで示すように保持部55を光軸方向に垂直な方向に移動させて適宜被検物90上の測定点を視野内に収まるように被検物90が走査される。また、被検物90の表面形状の凹凸が、第1および第2カメラの焦点深度を越えるような場合には、図1に矢印Cで示すように保持部55を光軸方向に移動させて適宜デフォーカスを行い、各画素に結像される各測定点の像を合焦状態にするように構成してもよい。
本実施例の形状測定装置1によると、水60の中に保持された被検物90に対して照明光を照射し、被検物90からの反射光の像を得て、この像の光強度から被検物90の表面90aまでの距離を測定し、この距離に応じて被検物90の表面90aの形状について高さが計測される。このように、光強度によって被検物90の高さの情報を一括して得ることができるため、測定点ごとに合焦動作を必要とする方式に比べ、測定に必要な動作が簡易になって被検物90の形状測定を短時間で行うことができるようになる。また、光強度の違いに基づいて測定点までの距離を算定しており、光の伝播時間や位相差を計測してその結果に基づいて距離を算定する方式に比べ、容易に測定レンジを小さくすることができるようになり、測定精度が向上される。
また、水の透過率を補正し、補正された透過率を用いて測定点までの距離を改めて算定し、その距離に基づいて被検物90の表面90aの形状を測定するようになっており、水60の中に不純物が混入されている場合にも安定した測定を行うことができる。
なお、本発明の範囲は上記構成に限られない。例えば、上記形状測定装置1は、水の透過率を補正するために水中の通過距離が異なる反射光から被検物90の像を得ており、そのために2つの結像光学系を有して構成されているが、この構成に限られず、例えば単一の結像光学系を有して形状測定装置1のハウジング2や被検物90を光軸方向に移動自在に構成し、水中を通過する反射光の光路長を変更可能な構成としてもよい。これにより、上記の実施例と同様にして、水の透過率を補正して被検物90の形状測定を正確に行うことができるようになる。さらには、被検物90が光軸と平行でない回転軸を中心にして回転自在に保持されていてもよい。逆に、光源11を回転自在に設けてもよい。また、波長フィルタ13を2種以上のフィルタから構成し、被検物90に2種以上の波長の照明光を照射できるように構成してもよい。また、被検物90が保持される空間内を満たす媒質は、水に限らず、その他の液体や気体であってもよい。この媒質の変更に合わせ、波長フィルタによって設定される照明光の波長についても、光が媒質中を通過する間に光強度が適切に減衰されるように適宜変更される。
なお、上記の式(1)〜(6)を利用することにより、反射率と同様にして、水の透過率を考慮することなく第3出入部2cと被検物90上の測定点との距離Lを求めることも可能であり、以下ではその形状測定方法について説明する。上記式(1)〜(6)を利用することからもわかるように、この方法においても、第1および第2波長の照明光を照射可能に構成されるとともに、この第1および第2波長の照明光に対する被検物の反射率は等しくなるように設定されている。
式(5),(6)と式(3)とにより、式(4)と同様にして次式(8)が導かれるが、この式(8)と、式(4)とにより、次式(9)が導かれる。
式(9)を用いれば、各カメラ22,32の撮像面22a,32aに結像された像の光強度C1ν1,C1ν2,C2ν1,C2ν2と、ハウジング2の構造によって予め定められる第1および第2出入部2a,2bの対向間隔であって第1撮像部20と第2撮像部30との間での水中における光路長の差L3とのみに基づいて、第3出入部2cから被検物90上の測定点までの距離Lを求めることができるようになる。この方法においては、水の透過率を用いることなく距離Lが算定され、媒質中に不純物の混入があっても安定した形状測定を行うことができるようになる。
1 形状測定装置 10 照明光学系(照明部)
20 第1結像光学系(第1の撮像部) 30 第2結像光学系(第2の撮像部)
40 測定部 55 ホルダ(保持部)
60 純水(媒質) 90 被検物
20 第1結像光学系(第1の撮像部) 30 第2結像光学系(第2の撮像部)
40 測定部 55 ホルダ(保持部)
60 純水(媒質) 90 被検物
Claims (4)
- 波長に応じた透過率で光を透過する媒質中で被検物を保持する保持部と、
前記保持部に保持された被検物に、所定波長の照明光を前記媒質中を通過させて照射する照明部と、
前記照明部により照明光を照射された前記被検物から前記媒質中を通過して戻ってくる反射光を受ける受光部と、
前記受光部で受光された光強度および前記媒質の透過率に基づき、前記被検物の表面までの前記媒質の距離を求め、前記被検物の表面の三次元形状を測定する測定部と、を有して構成されていることを特徴とする形状測定装置。 - 前記照明部は、第1の波長ν1の照明光および第2の波長ν2の照明光をそれぞれ照射可能に構成されており、前記被検物に対して前記第1の波長ν1の照明光の反射率Rν1と、前記第2の波長ν2の照明光の反射率Rν2とが等しくなるように設定しており、
前記測定部は、
式C1ν1=I0×Rν1×aν1 LおよびC1ν2=I0×Rν2×aν2 Lの関係(但し、C1ν1は前記第1の波長ν1の照明光を照射された被検物から戻ってくる反射光を受光した光強度、C1ν2は前記第2の波長ν2の照明光を照射された被検物から戻ってくる反射光を受けて受光された光強度、I0は照明光の光強度、aν1は第1の波長ν1の光が前記媒質中を単位距離通過したときの前記媒質の透過率、aν2は第2の波長ν2の光が前記媒質中を単位距離通過したときの前記媒質の透過率、Lは前記媒質中における光路長)から、
前記光強度C1ν1,C1ν2および前記媒質の透過率aν1,aν2に基づいて前記媒質中における光路長Lを求めることにより、前記被検物の表面の三次元形状を計測することを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。 - 前記受光部は、前記媒質中を通過する反射光の光路長が所定の長さとなるように設置された第1の受光部と、前記第1の受光部に対して前記媒質中を通過する反射光の光路長が予め定めた所定値だけ相違するように設置された第2の受光部とを有して構成され、
前記測定部は、前記第1の受光部で受光された光強度および前記媒質の透過率に基づいて前記被検物の表面の光軸方向における距離を求め、求めた当該距離、前記第2の受光部で受光された光強度および前記所定値に基づいて前記媒質の透過率を求め、求めた当該媒質の透過率に基づいて前記被検物の表面までの前記媒質の距離を補正して求めることにより、前記被検物の表面の三次元形状を計測することを特徴とする請求項1又は2に記載の形状測定装置。 - 前記受光部は、前記媒質中を通過する反射光の光路長を第1の光路長、および、前記第1の光路長に対して所定値だけ相違する第2の光路長とで変更可能に設置され、
前記測定部は、前記媒質中の光路長が第1の光路長であるときに前記受光部で受光された光強度および前記媒質の透過率に基づいて前記被検物の表面の光軸方向における距離を求め、求めた当該距離、前記媒質中の光路長が第2の光路長であるときに前記受光部で受光された光強度および前記所定値に基づいて前記媒質の透過率を求め、求めた当該媒質の透過率に基づいて前記被検物の表面までの前記媒質の距離を補正して求めることにより、前記被検物の表面までの前記媒質の距離を測定するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の形状測定装置。
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2007
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