JP5983543B2 - 穴詰栓および加工穴の穴詰方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加工穴を穴詰するための穴詰栓および加工穴の穴詰方法に関する。
従来、金型部材に対して冷却流路循環路等の穴を加工する場合のように、ワークに穴加工する場合には、ワークに既に加工されている加工穴の開口部から穴加工時に用いる切削油が噴出することを防ぐために、前記加工穴を穴詰栓にて閉塞することが行われている。
加工穴を閉塞するための穴詰栓としては、先端部がテーパ状に形成され、加工穴の開口部に打ち込んで圧入することにより加工穴を閉塞する止栓部材が特許文献1に開示されている。
また、図12に示すように、前記穴詰栓として、金型60に形成された加工穴61・62を閉塞する穴詰栓80が用いられている。穴詰栓80は、先端へいくに従って縮径するテーパ形状に形成される穴詰部81と、穴詰部81の基端部から穴詰栓80の基端側へ延出する打ち込み部82とを備えている。
穴詰栓80により加工穴61・62を閉塞する際には、穴詰部81の先端部を開口部61a・62aに嵌合させた状態で打ち込み部82をハンマーにて打ち込んで、穴詰部81を開口部61a・62aに圧入することで、加工穴61・62が閉塞される。
特開2000−81137号公報
前述のように、加工穴61・62の閉塞を、穴詰栓80を開口部61a・62aに打ち込んで圧入することにより行う場合、穴詰栓80の打ち込み強さを強くし過ぎると、穴詰栓80や金型60の破損につながるおそれがある。一方、穴詰栓80の打ち込み強さが弱過ぎると、穴詰栓80の開口部61a・62aに対する圧入度合いが不足して、穴加工中に穴詰栓80が開口部61a・62aから抜け落ちて、切削油が噴出するおそれがある。
そのため、従来の圧入される穴詰栓にてワークに形成された加工穴を閉塞する場合には、穴詰栓による加工穴の閉塞状態が、加工穴の閉塞作業を行う作業者の熟練度合いの影響を受けてしまうこととなる。
そこで、本発明においては、穴詰栓や穴詰されるワークが破損するおそれがなく、かつ作業者の熟練度合いによらず確実に加工穴を閉塞することが可能な穴詰栓および加工穴の穴詰方法を提供するものである。
上記課題を解決する穴詰栓および加工穴の穴詰方法は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、ワークに形成された加工穴に挿入され、前記加工穴を閉塞する穴詰栓であって、前記加工穴に挿入される詰栓本体と、前記詰栓本体に対して、前記詰栓本体の中心軸に対して偏芯した偏芯軸を中心として回転可能に取り付けられ、前記詰栓本体とともに前記加工穴に挿入される偏芯駒とを備え、前記偏芯駒の回転中心となる前記偏芯軸は、前記偏芯駒の中心軸に対して偏芯している。
また、請求項2記載の如く、前記詰栓本体は、前記偏芯軸を軸中心とする支持軸を備え、前記偏芯駒は、前記支持軸が貫装可能な貫装部を備え、前記穴詰栓は、前記偏芯駒の貫装部に前記詰栓本体の支持軸を貫装した状態で、前記支持軸に螺装されることにより、前記貫装部に係止可能となる締結部材を備える。
また、請求項3記載の如く、前記詰栓本体および前記偏芯駒は、同一径の円柱形状に形成され、前記詰栓本体および前記偏芯駒の径の値は、前記詰栓本体および前記偏芯駒が挿入される前記加工穴の径の値よりも、0.1mm以下の値だけ小さい。
また、請求項4記載の如く、前記詰栓本体の中心軸に対する前記偏芯軸の偏芯量と、前記偏芯駒の中心軸に対する前記偏芯軸の偏芯量とは同じであり、前記詰栓本体の中心軸に対する前記偏芯軸の偏芯量、および前記偏芯駒の中心軸に対する前記偏芯軸の偏芯量は、0.5mmより大きく、かつ2.0mmよりも小さい。
また、請求項5記載の如く、加工穴の穴詰方法は、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の穴詰栓における前記詰栓本体と前記偏芯駒とを、前記偏芯軸を中心として相対的に回転させて、前記詰栓本体の中心軸と前記偏芯駒の中心軸とが最も接近する位置に配置する工程と、前記詰栓本体の中心軸と前記偏芯駒の中心軸とが最も接近する位置に配置された前記詰栓本体および前記偏芯駒を、ワークに形成された前記加工穴に挿入する工程と、前記詰栓本体および前記偏芯駒が前記加工穴に挿入された状態で、前記詰栓本体を、前記詰栓本体の中心軸を中心に回転させる工程とを備える。
本発明によれば、穴詰栓や穴詰されるワークが破損するおそれがなく、かつ作業者の熟練度合いによらず確実に加工穴を閉塞することが可能である。
穴詰栓を示す一部側面断面図である。 各構成部材に分解した状態の穴詰栓を示す側面図である。 詰栓本体および偏芯駒を示す背面図である。 頭部を示す正面図である。 詰栓本体および偏芯駒を、中心軸O1と中心軸O2とが最も接近する位置に配置した状態で、加工穴に挿入された穴詰栓を示す側面図である。 詰栓本体および偏芯駒を、中心軸O1と中心軸O2とが最も接近する位置に配置した状態で、加工穴に挿入された穴詰栓を示す背面断面図である。 加工穴に挿入した詰栓本体および偏芯駒を偏芯させた状態の穴詰栓を示す側面図である。 加工穴に挿入した詰栓本体および偏芯駒を偏芯させた状態の穴詰栓を示す背面断面図である。 金型に形成された加工穴を穴詰栓により閉塞した状態で、穴加工工具により金型に穴加工を行う様子を示す側面断面図である。 従来の穴詰栓を金型に形成された加工穴に圧入した状態で、穴加工工具により金型に穴加工を行う様子を示す側面断面図である。 詰栓本体および偏芯駒の外径寸法と加工穴の開口部からの切削油の漏れ量との関係を示す図である。 従来の穴詰栓を金型に形成された加工穴に圧入する様子を示す側面断面図である。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
図9に示すように、本実施形態における穴詰栓10は、ワークとなる金型60に形成される冷却流路循環路等の加工穴61・62における開口部61a・62aに挿入して、加工穴61・62を閉塞するものである。
穴詰栓10により加工穴61・62を閉塞することで、穴加工工具70を用いて、加工穴61・62と連通する加工穴63を金型60に加工する際に、開口部61a・62aから切削油が噴出することを防ぐことができる。
図1に示すように、穴詰栓10は、加工穴61・62の開口部61a・62aに挿入される詰栓本体20と、詰栓本体20の軸方向一側に配置され詰栓本体20とともに加工穴61・62の開口部61a・62aに挿入される偏芯駒30と、詰栓本体20よりも大径の円板状に形成され詰栓本体20の軸方向他側に配置される頭部40とを備えている。
図2、図3に示すように、詰栓本体20は、円柱状部材である穴詰部21と、穴詰部21の偏芯駒30側端部から偏芯駒30側へ延出する円柱状の軸部材である支持軸22とを備えている。
穴詰部21の外径d1は加工穴61・62の内径D(図5参照)よりも若干小さく形成されており、穴詰部21は加工穴61・62に円滑に挿入可能となっている。
穴詰部21は、詰栓本体20を加工穴61・62に挿入した際に、加工穴61・62の内周面に当接して加工穴61・62を閉塞する、詰栓本体20の主要部材である。
支持軸22は、穴詰部21よりも小径に形成されており、その中心軸は穴詰部21の中心軸O1に対して偏芯した位置に配置されている。つまり、支持軸22は穴詰部21の中心軸O1に対して偏芯した位置に形成されており、支持軸22の中心軸は、穴詰部21の中心軸O1に対する偏芯軸となっている。従って、以降においては、「支持軸22の中心軸」を、「偏芯軸Oe」と記載する。
偏芯軸Oeを軸中心とする支持軸22の偏芯駒30側端面には、偏芯軸Oeに沿って雌螺子穴22aが形成されている。
なお、詰栓本体20の主要部材である穴詰部21の中心軸O1は、詰栓本体20全体の中心軸であるともいえるため、以降においては「中心軸O1」を、適宜「詰栓本体20の中心軸O1」とも記載する。
また、穴詰部21は支持軸22よりも大径に形成されており、穴詰部21の外径d1は詰栓本体20全体の外径であるともいえるため、以降においては「外径d1」を、適宜「詰栓本体20の外径d1」とも記載する。
偏芯駒30は円柱状部材により形成されている。偏芯駒30の外径d2は加工穴61・62の内径D(図5参照)よりも若干小さく形成されており、偏芯駒30は加工穴61・62に円滑に挿入可能となっている。偏芯駒30は、加工穴61・62に挿入した際に加工穴61・62の内周面に当接して、加工穴61・62を閉塞する部材である。
偏芯駒30には貫装孔31および係止孔32が形成されている。貫装孔31および係止孔32は偏芯駒30の軸方向に沿って連続的に形成されており、貫装孔31と係止孔32とで、全体的に偏芯駒30を貫通している。貫装孔31は係止孔32の穴詰部21側に位置している。
貫装孔31は支持軸22と略同径に形成されており、貫装孔31には支持軸22を回転可能に貫装することが可能となっている。係止孔32は貫装孔31よりも大径に形成されており、貫装孔31と係合孔31との境界部には段差が形成されている。
貫装孔31の中心軸は、偏芯駒30の中心軸O2に対して偏芯した位置に配置されている。つまり、貫装孔31は偏芯駒30に対して偏芯した位置に形成されており、貫装孔31の中心軸は偏芯駒30の中心軸O2に対する偏芯軸となっている。また、貫装孔31の中心軸は、貫装孔31に支持軸22を貫装した際の、支持軸22の偏芯軸Oeと一致する。従って、以降においては、「貫装孔31の中心軸」を「偏芯軸Oe」と記載する。
本実施形態においては、穴詰部21の中心軸O1に対する偏芯軸Oeの偏芯量e1と、偏芯駒30の中心軸O2に対する偏芯軸Oeの偏芯量e2とは同じ値に設定されている。偏芯量e1・e2は、例えば1mmに設定することができる。
また、本実施形態においては、穴詰部21の外径d1と偏芯駒30の外径d2とは同じ値に設定されている。外形d1・d2は、例えば加工穴61・62の内径Dよりも0.1mm小さい値に設定することができる。
頭部40は、詰栓本体20の軸方向他端部に一体的に形成されており、頭部40と詰栓本体20とは、中心軸O1を中心として一体的に回転可能である。
また、頭部40は、加工穴61・62よりも大径に形成されており、詰栓本体20および偏芯駒30を加工穴61・62へ挿入した際に、開口部61a・62aの周縁部に係止して、詰栓本体20および偏芯駒30がそれ以上加工穴61・62の奥側へ侵入しないように規制する部材である。
また、図4に示すように、頭部40の軸方向他端面には、六角穴41が形成されている。
穴詰栓10は、穴詰部21の支持軸22を偏芯駒30の貫装孔31に軸方向他側から貫装し、支持軸22により偏芯駒30を支持した状態で、支持軸22の雌螺子穴22aにボルト50を軸方向一側から螺挿することにより組み立てられる。
支持軸22の軸方向長さは貫装孔31の軸方向長さよりも長く形成されており、支持軸22を貫装孔31に貫装した際には、支持軸22の先端が貫装孔31から係止孔32側へ突出することとなる。
また、ボルト50における頭部の外径は、貫装孔31の内径よりも大きく形成されており、雌螺子穴22aに螺装されたボルト50の頭部は、貫装孔31と係止孔32との境界部に形成される段差部に係止可能となる。
これにより、偏芯駒30が支持軸22に対して軸方向における抜け出る側へ移動すると、前記段差部がボルト50の頭部に係止して、偏芯駒30がそれ以上抜け出ることが防止される。
また、支持軸22の軸方向長さは貫装孔31の軸方向長さよりも長く形成されており、偏芯駒30が穴詰部21とボルト50との間で直接締め付けられることがないため、偏芯駒30の穴詰部21に対する偏芯軸Oeを中心とした回転が妨げられることがない。つまり、穴詰栓10においては、偏芯駒30は詰栓本体20に対して偏芯軸Oeを中心として回転可能に構成されている。
このように、偏芯駒30の貫装孔31および係止孔32が形成された部分は、支持軸22が貫装される貫装部として構成されており、貫装孔31に支持軸22を貫装した状態で、ボルト50を支持軸22に螺装することで、偏芯駒30が詰栓本体20に取り付けられている。これにより、簡単な構成で、偏芯駒30が詰栓本体20に対して抜け出ることなく回転可能に取り付けることが可能となっている。
次に、このように構成される穴詰栓10を加工穴61・62に開口部61a・62aから挿入して、加工穴61・62を閉塞する際の手順について説明する。
まず、詰栓本体20と偏芯駒30とを、偏芯軸Oeを中心として相対的に回転させて、詰栓本体20の中心軸O1と偏芯駒30の中心軸O2とが最も接近する位置に配置する。つまり、偏芯軸Oeと詰栓本体20の中心軸O1とを結ぶ線と、偏芯軸Oeと偏芯駒30の中心軸O2とを結ぶ線とが重なるように、さらには、偏芯軸Oeを中心とした中心軸O1の周方向位置と、中心軸O2の周方向位置とが一致するように、詰栓本体20と偏芯駒30とを配置する。
本実施形態の場合、穴詰部21の外径d1と偏芯駒30の外径d2とを同じ値に設定するとともに、偏芯軸Oeの中心軸O1に対する偏芯量e1と、偏芯軸Oeの中心軸O2に対する偏芯量e2とを同じ値に設定しているため、詰栓本体20と偏芯駒30とを、中心軸O1と中心軸O2とが最も接近する位置に配置した場合、中心軸O1と中心軸O2とが一致する。つまり、詰栓本体20と偏芯駒30とが同芯状態となるように配置されることとなる。
次に、図5、図6に示すように、同芯状態に配置された(中心軸O1と中心軸O2とが最も接近する位置に配置された)詰栓本体20および偏芯駒30を、加工穴61・62に挿入する。
この場合、詰栓本体20の外径d1および偏芯駒30の外径d2は加工穴61・62の内径Dよりも若干小さく形成されているため、詰栓本体20および偏芯駒30は、圧入することなく、小さな力で円滑に加工穴61・62へ挿入することが可能である。
さらに、詰栓本体20および偏芯駒30を加工穴61・62に挿入した状態で、詰栓本体20を、中心軸O1を中心として回転させる。
詰栓本体20を回転させる際には、例えば、頭部40に形成された六角穴41に六角レンチを嵌合させて、当該六角レンチを回転方向に操作することで、頭部40とともに詰栓本体20を回転させることができる。
図7、図8に示すように、詰栓本体20を中心軸O1を中心として回転させると、詰栓本体20が偏芯駒30に対して偏芯軸Oeを中心として相対的に回転し、詰栓本体20および偏芯駒30の外周面が加工穴61・62の内周面に圧接する。
つまり、偏芯駒30が詰栓本体20に対して偏芯軸Oeを中心として相対的に回転すると、偏芯軸Oeは中心軸O1・O2に対して偏芯しているため、中心軸O1と中心軸O2とが円周方向の異なる位置に配置される偏芯状態となる。これにより、偏芯駒30の外周の一部が詰栓本体20の外周からはみ出すこととなって、穴詰栓10における加工穴61・62に挿入された部分(詰栓本体20および偏芯駒30)の、回転後の全体的な最大外径dm(図8参照)が、回転前の全体的な最大外径(本実施形態においては穴詰部20および偏芯駒30の外径d1・d2となる)よりも大きくなり、詰栓本体20および偏芯駒30が加工穴61・62に圧接することとなる。
このように、加工穴61・62に挿入された詰栓本体20および偏芯駒30の外周面を加工穴61・62の内周面に圧接させることで加工穴61・62を閉塞して、加工穴61・62の穴詰を行っている。
なお、図8においては、偏芯駒30が詰栓本体20に対して、同芯状態から180°回転した状態を示している。
また、詰栓本体20の穴詰部21および偏芯駒30の外周面における軸方向途中部には、周方向に沿った円環状の溝が一または複数形成されているが、このような溝を形成することにより、穴詰部21および偏芯駒30の外周面の加工穴61・62に対する圧接度合いが高められている。
このように、詰栓本体20と偏芯駒30との相対的な回転により、詰栓本体20および偏芯駒30の全体的な最大外径が増大して、詰栓本体20および偏芯駒30が加工穴61・62に圧接することにより、穴詰栓10が加工穴61・62に対して固定され、穴詰栓10により加工穴61・62を確実に閉塞することが可能となっている。
これにより、図9に示すように、穴加工工具70を用いて、金型60に加工穴61・62と連通する加工穴63を加工する際に、開口部61a・62aから切削油が噴出することを確実に防ぐことができる。
また、穴詰栓10の加工穴61・62への挿入は、同芯状態に配置された(中心軸O1と中心軸O2とが最も接近する位置に配置された)詰栓本体20および偏芯駒30を加工穴61・62に挿入することで行うため、人の手などで軽く押し込む程度で穴詰栓10を加工穴61・62へ確実に挿入することが可能となり、穴詰栓10をハンマーにて打ち込む等して加工穴61・62の開口部61a・62aに圧入する必要がない。
これにより、穴詰栓10や穴詰されるワークである金型60が破損するおそれがなく、かつ作業者の熟練度合いによらず確実に加工穴61・62を閉塞することが可能となっている。
さらに、本実施形態の穴詰栓10では、穴詰栓10を加工穴61・62へ挿入した際に、開口部61a・62aから外部へ突出する部分となる頭部40を、厚みの小さな円板状に形成しているため、開口部61a・62aからの突出量が少なくなっており、加工穴62の近くに加工穴63を加工する際にも、穴詰栓10と穴加工工具70とが干渉することもない。
一方、従来の加工穴61・62に圧入するタイプの穴詰栓80では、図10に示すように、打ち込み部82が加工穴61・62の開口部61a・62aから大きく突出しているので、加工穴62の近くに加工穴63を加工する際には、穴詰栓80と穴加工工具70とが干渉して、加工穴63の加工に影響を及ぼすこととなる。
また、穴詰栓80は、加工穴61・62へ圧入する際の打ち込み強さによって、加工穴61・62への圧入度合いにばらつきが生じる。従って、例えば圧入度合いが小さいと、図10の加工穴61に圧入された穴詰栓80のように、穴加工工具70による加工穴63の加工中に、加工穴61・62内に供給される切削油の圧力により開口部61aから外れてしまい、開口部61aから切削油が噴き出してしまうおそれがある。
また、前述のように、本実施形態においては、中心軸O1に対する偏芯軸Oeの偏芯量e1、および中心軸O2に対する偏芯軸Oeの偏芯量e2を1mmに設定しているが、偏芯量e1・e2は、0.5mmより大きく、かつ2.0mmよりも小さい値に設定することが可能である。
これは、偏芯量e1・e2を0.5mmに設定した場合には、詰栓本体20および偏芯駒30を加工穴61・62に挿入するとともに詰栓本体20を回転させて、詰栓本体20と偏芯駒30とを偏芯状態としたときに、偏芯駒30の詰栓本体20からのはみ出し量が少なくなって、偏芯駒30および詰栓本体20の加工穴61・62に対する圧接強さが小さくなるため、十分な圧接力での加工穴61・62の閉塞が実現できないためである。
従って、十分な圧接力で確実に加工穴61・62を閉塞するために、偏芯量e1・e2を0.5mmよりも大きい値に設定することが好ましい。
また、偏芯量e1・e2を2mmに設定した場合には、詰栓本体20および偏芯駒30を加工穴61・62に挿入するとともに詰栓本体20を回転させて、詰栓本体20と偏芯駒30とを偏芯状態としたときに、小さな回転角度で偏芯駒30の詰栓本体20からのはみ出し量が多くなる、例えば詰栓本体20が偏芯駒30に対して10°回転した時点で偏芯駒30および詰栓本体20が加工穴61・62に対して十分な圧接強さにて圧接するほどのはみ出し量になるからである。
つまり、詰栓本体20が偏芯駒30に対して10°回転した時点で偏芯駒30および詰栓本体20が加工穴61・62に対して十分な圧接強さにて圧接すると、詰栓本体20をそれ以上回転させることが困難になるが、詰栓本体20の回転角度が10°程度であると、詰栓本体20を回転操作した作業者が、回転操作により加工穴61・62の閉塞が確実に行われたか否かの確認を行うことが困難である。
従って、詰栓本体20および偏芯駒30を加工穴61・62に挿入した際の、詰栓本体20の回転可能角度を大きくするために、偏芯量e1・e2を2mmより小さい値に設定することが好ましい。
このように、偏芯量e1・e2を、0.5mmより大きく、かつ2.0mmよりも小さい値に設定することにより、詰栓本体20および偏芯駒30を加工穴61・62に挿入するとともに詰栓本体20を回転させて、穴詰栓10による加工穴61・62の閉塞を行う際に、確実な操作で確実に加工穴61・62を閉塞することが容易になっている。
また、本実施形態では、穴詰部21の外径d1、および偏芯駒30の外径d2を、それぞれ加工穴61・62の内径Dよりも0.1mm小さい値に設定しているが、これは以下の理由によるものである。
つまり、図11に示すように、外径d1・d2の値を互いに異なる値に設定して作成した複数の穴詰栓10により加工穴61・62を閉塞して、加工穴61・62に切削油を供給した際の、開口部61a・62aからの切削油の漏れ量の経過時間による変化を測定した結果、外径d1・d2と内径D(D>d1・d2)との差が0.1mm以下であれば切削油の漏れ量に差がなかったため、切削油の漏れを防止しつつ、穴詰栓10の加工穴61・62に対する挿入性を向上させるべく、外径d1・d2と内径Dとの差を0.1mmに設定している。
また、外径d1・d2の値は、内径Dの値よりも0.1mm以下の値だけ小さく設定することも可能である。
なお、本実施形態においては、中心軸O1に対する偏芯軸Oeの偏芯量e1と、中心軸O2に対する偏芯軸Oeの偏芯量e2とを同じ値に設定するとともに、穴詰部21の外径d1と偏芯駒30の外径d2とを同じ値に設定しているが、偏芯量e1と偏芯量e2、および外径d1と外径d2とは、必ずしも同じ値に設定する必要はない。
つまり、偏芯量e1と偏芯量e2、および外径d1と外径d2とを異なる値に設定した場合でも、詰栓本体20と偏芯駒30とを、中心軸O1と中心軸O2とが最も接近する位置に配置された状態から相対的に回転させた際に、詰栓本体20および偏芯駒30の全体的な最大外径が増大する構成であれば、穴詰栓10を構成することは可能である。
但し、詰栓本体20および偏芯駒30の加工穴61・62への挿入容易性、ならびに穴詰栓10により加工穴61・62を閉塞したときの加工穴61・62の密閉性(開口部61a・62aからの切削油の漏れ防止性能)の両方を向上させる観点からは、偏芯量e1と偏芯量e2、および外径d1と外径d2とを同じ値に設定することが好ましい。
10 穴詰栓
20 詰栓本体
21 穴詰部
22 支持軸
30 偏芯駒
31 貫装孔
32 係止孔
40 頭部
50 ボルト
d1 穴詰部の外径
d2 偏芯駒の外径
O1 詰栓本体(穴詰部)の中心軸
O2 偏芯駒の中心軸
Oe 偏芯軸

Claims (5)

  1. ワークとなる金型に形成された冷却流路循環路の加工穴に挿入され、前記加工穴を閉塞する穴詰栓であって、
    前記加工穴に挿入される詰栓本体と、
    前記詰栓本体に対して、前記詰栓本体の中心軸に対して偏芯した偏芯軸を中心として回転可能に取り付けられ、前記詰栓本体とともに前記加工穴に挿入される偏芯駒とを備え、
    前記偏芯駒の回転中心となる前記偏芯軸は、前記偏芯駒の中心軸に対して偏芯し、
    前記詰栓本体は、前記偏芯駒に対して前記偏芯軸を中心として相対的に回転し、前記詰栓本体及び前記偏芯駒の外周面が前記加工穴の内周面に圧接して、前記加工穴を閉塞し、前記加工穴の穴詰を行う、
    ことを特徴とする穴詰栓。
  2. 前記詰栓本体は、前記偏芯軸を軸中心とする支持軸を備え、
    前記偏芯駒は、前記支持軸が貫装可能な貫装部を備え、
    前記穴詰栓は、前記偏芯駒の貫装部に前記詰栓本体の支持軸を貫装した状態で、前記支持軸に螺装されることにより、前記貫装部に係止可能となる締結部材を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の穴詰栓。
  3. 前記詰栓本体および前記偏芯駒は、同一径の円柱形状に形成され、
    前記詰栓本体および前記偏芯駒の径の値は、前記詰栓本体および前記偏芯駒が挿入される前記加工穴の径の値よりも、0.1mm以下の値だけ小さい、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の穴詰栓。
  4. 前記詰栓本体の中心軸に対する前記偏芯軸の偏芯量と、前記偏芯駒の中心軸に対する前記偏芯軸の偏芯量とは同じであり、
    前記詰栓本体の中心軸に対する前記偏芯軸の偏芯量、および前記偏芯駒の中心軸に対する前記偏芯軸の偏芯量は、0.5mmより大きく、かつ2.0mmよりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の穴詰栓。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の穴詰栓における前記詰栓本体と前記偏芯駒とを、前記偏芯軸を中心として相対的に回転させて、前記詰栓本体の中心軸と前記偏芯駒の中心軸とが最も接近する位置に配置する工程と、
    前記詰栓本体の中心軸と前記偏芯駒の中心軸とが最も接近する位置に配置された前記詰栓本体および前記偏芯駒を、ワークに形成された前記加工穴に挿入する工程と、
    前記詰栓本体および前記偏芯駒が前記加工穴に挿入された状態で、前記詰栓本体を、前記詰栓本体の中心軸を中心に回転させる工程とを備える、
    ことを特徴とする加工穴の穴詰方法。
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