JP5983138B2 - 画像処理装置、撮像装置およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、撮像装置およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5983138B2
JP5983138B2 JP2012162765A JP2012162765A JP5983138B2 JP 5983138 B2 JP5983138 B2 JP 5983138B2 JP 2012162765 A JP2012162765 A JP 2012162765A JP 2012162765 A JP2012162765 A JP 2012162765A JP 5983138 B2 JP5983138 B2 JP 5983138B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
signal
hue
image
saturation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012162765A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014023104A (ja
Inventor
村松 勝
勝 村松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2012162765A priority Critical patent/JP5983138B2/ja
Publication of JP2014023104A publication Critical patent/JP2014023104A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5983138B2 publication Critical patent/JP5983138B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、画像処理装置、撮像装置およびプログラムに関する。
カラー画像の色調整について、例えば、変換する領域に重み係数を設定し、色を調整する領域と周囲の領域との間で滑らかな色変換を実現することが提案されている。
特許3173140号公報
しかし、従来の手法は、例えば撮像装置などにハードウェア的に実装する場合には重み係数決定に関する回路規模が大きくなり、ソフトウェア的に実装する場合には演算量が非常に多くなってしまう。
本発明の一例である画像処理装置は、撮像素子から出力されるカラー画像の信号を取得する取得部と、信号変換部と、色調整部とを備える。信号変換部は、カラー画像の信号を輝度信号および色差信号に変換する。色調整部は、カラー画像の注目画素の色差信号に応じて、注目画素の彩度または色相を調整する。また、色調整部は、色差平面を色相別に少なくとも3つの色領域に分割するとともに、各色領域にそれぞれ異なる係数を対応付けする。そして、色調整部は、カラー画像の注目画素の色差信号の値輝度信号の値で規格化して色差平面に写像し、規格化された色差信号が属する色領域の係数を用いて彩度または色相の調整量を求める。また、上記の調整量は、注目画素の彩度の高さに応じて絶対値が大きくなる。
本発明の一例である撮像装置は、カラー画像を撮像する撮像部と、上記の画像処理装置とを備える。
本発明の一例であるプログラムは、撮像素子から出力されるカラー画像の信号を取得する処理と、カラー画像の信号を輝度信号および色差信号に変換する処理と、カラー画像の注目画素の色差信号に応じて、注目画素の彩度または色相を調整する処理と、をそれぞれコンピュータに実行させる。そして、注目画素の彩度または色相を調整するときに、色差平面を色相別に少なくとも3つの色領域に分割するとともに、各色領域にそれぞれ異なる係数を対応付けし、カラー画像の注目画素の色差信号の値輝度信号の値で規格化して色差平面に写像し、規格化された色差信号が属する色領域の係数を用いて彩度または色相の調整量を求める。また、上記の調整量は、注目画素の彩度の高さに応じて絶対値が大きくなる。
本発明によれば、カラー画像の色調整を比較的簡易な構成で高速に行うことができる。
第1実施形態の電子カメラの構成例を示す図 第1実施形態の電子カメラの動作例を示す流れ図 第1の階調変換処理で適用される階調変換曲線G1を示す図 色差平面の分割例を示す図 或る色領域の境界で彩度を変化させた場合を示す図 第2の階調変換処理で適用される階調変換曲線G2を示す図 第2実施形態で或る色領域の境界で彩度を変化させた場合を示す図 第3実施形態で或る色領域の境界で色相を変化させた場合を示す図 第4実施形態で或る色領域の境界で色相を変化させた場合を示す図 第5実施形態での画像処理装置の構成例を示す図
<第1実施形態の説明>
図1は、画像処理装置、撮像装置の一例である第1実施形態の電子カメラの構成例を示す図である。
電子カメラ11は、撮影光学系12と、撮像部13と、画像処理エンジン14と、第1メモリ15と、第2メモリ16と、記録I/F17と、表示部18と、操作部19とを備えている。ここで、撮像部13、第1メモリ15、第2メモリ16、記録I/F17、表示部18および操作部19は、それぞれ画像処理エンジン14と接続されている。
撮像部13は、撮影光学系12によって結像された被写体の像を撮像(撮影)するモジュールである。例えば、撮像部13は、光電変換を行う撮像素子と、撮像素子の出力にアナログ信号処理やA/D変換処理などを施す信号処理回路とを含んでいる。ここで、撮像素子の画素には、例えば公知のベイヤ配列に従ってRGBのカラーフィルタが配置されており、カラーフィルタでの色分解によって各色に対応する画像信号を出力する。これにより、撮像部13は、撮影時にカラーの画像を取得できる。なお、撮像部13で撮影された画像のデータは、画像処理エンジン14に入力される。
画像処理エンジン14は、電子カメラ11の動作を統括的に制御するプロセッサであって、画像のデータに対して、色補間、階調変換、ホワイトバランス補正、輪郭強調、ノイズ除去などの画像処理を施す。また、画像処理エンジン14は、プログラムの実行により、信号変換部21、色調整部22として機能する(信号変換部21、色調整部22の動作については後述する)。
第1メモリ15は、各画像のデータを一時的に記憶するメモリであって、例えば揮発性の記憶媒体であるSDRAMで構成される。また、第2メモリ16は、画像処理エンジン14で実行するプログラムや、このプログラムで使用される各種データを記憶するメモリであって、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成される。
記録I/F17は、不揮発性の記憶媒体20を接続するためのコネクタを有している。そして、記録I/F17は、コネクタに接続された記憶媒体20に対して画像のデータの書き込み/読み込みを実行する。上記の記憶媒体20は、例えば、ハードディスクや、半導体メモリを内蔵したメモリカードである。なお、図1では記憶媒体20の一例としてメモリカードを図示する。
表示部18は、各種画像を表示する表示装置である。表示部18は、例えば、撮像部13の出力による画像のライブビュー表示や、記憶媒体20からの出力による再生表示を行う。また、操作部19は、ユーザの各種操作(例えば被写体の撮影指示や、色調整の設定変更の指示など)を受け付けるスイッチを含む。
次に、図2の流れ図を参照しつつ、第1実施形態の電子カメラの動作例を説明する。第1実施形態では、カラー画像の彩度を調整する例を説明する。なお、図2の処理は、静止画像の撮像時に画像処理エンジン14がプログラムを実行することで開始される。
ステップ#101:画像処理エンジン14は、ユーザの撮影指示に応じて、記録用の静止画像を撮像部13に撮像させる。これにより、画像処理エンジン14は、処理対象のカラー画像を撮像部13から取得する。なお、#101の段階でのカラー画像は色補間前のRAW画像であって、各画素の信号値はRGBのいずれかの成分に対応する。
ステップ#102:画像処理エンジン14は、取得したカラー画像に対して、それぞれ公知のホワイトバランス調整および色補間(ベイヤ補間)を行う。なお、#102の色補間により、カラー画像の各画素でRGB全成分が揃う。
ステップ#103:画像処理エンジン14は、カラー画像のうち、色調整を行う注目画素を指定する。ここで、画像処理エンジン14は、カラー画像の全画素を順次注目画素として指定する。また、画像処理エンジン14は、注目画素を変更するときには、画像の左上隅を起点として1行ずつ左から右に注目画素を順番に指定するものとする。
ステップ#104:画像処理エンジン14は、注目画素の画素値に対して、標準のsRGBガンマの階調変換曲線G1(2.2乗相当)による第1の階調変換処理を施す。なお、第1の階調変換処理で適用される階調変換曲線G1を図3に示す。図3の横軸は、階調変換前の入力画素値(撮像素子の出力)であり、図3の縦軸は、階調変換後の出力画素値である。
ステップ#105:信号変換部21は、注目画素の色空間をRGBからYCbCrへ変換する。なお、#105の処理では、撮像素子の色空間(センサRGB)のままG1で階調変換を施した後のRGB信号値から輝度信号Yを生成している。そのため、上記の処理では、センサRGBからsRGBへの行列変換で生じるような高彩度部での階調段差の発生はない。
例えば、#105での信号変換部21は、以下の式(1)〜式(3)により注目画素のRGBの信号値からYCbCrの信号値を求めればよい。
Y = 0.299*R+0.587*G+0.114*B …(1)
Cb=-0.194*R-0.709*G+0.903*B …(2)
Cr= 0.872*R-0.809*G-0.063*B …(3)
上記の式(1)では、便宜的にYはITU−R BT.601で定義されている係数で変換される。また、上記の式(2)、式(3)でのCb,Crは、色票を用いて最適化された係数が適用されている。
ステップ#106:色調整部22は、注目画素の色差信号(Cb,Cr)の値に応じて、色調整に用いる1組の係数(kscb,kscr)を決定する。#106での色調整部22は、注目画素の色差信号(Cb,Cr)をCbCr色差平面に写像し、色差平面において注目画素の対応座標が属する色領域から上記の係数kscb,kscrを決定する。
(色領域について)
ここで、色調整部22は、色差平面を色相別に6つの色領域に分割し、各色領域にそれぞれ彩度の調整量を決定するための係数を予め対応付けする。例えば、色調整部22は、CbCrの色差平面の原点(Cb,Cr=0)を基準として、上記の色差平面を回転方向に6つの色領域に分割する。
図4は、色差平面の分割例を示す図である。図4では、色差平面の原点を通過する3本の直線によって、赤−黄の色領域(hue=0)、黄−緑の色領域(hue=1)、緑−シアンの色領域(hue=2)、シアン−青の色領域(hue=3)、青−マゼンダの色領域(hue=4)、マゼンダ−赤の色領域(hue=5)で、色差平面が6分割されている。なお、図4の6角形の範囲は、CbCrが取り得る最大の彩度の軌跡を示している。
YCbCrの色空間において、赤(R)、黄(Y)、緑(G)、シアン(C)、青(B)、マゼンダ(M)の頂点の座標はそれぞれ以下の値となる。
R(1,0,0): (y:0.29891; cb:-0.16874; cr: 0.50000)
Y(1,1,0): (y:0.88552; cb:-0.50000; cr: 0.08131)
G(0,1,0): (y:0.58661; cb:-0.33126; cr:-0.41869)
C(0,1,1): (y:0.70109; cb: 0.16874; cr:-0.50000)
B(0,0,1): (y:0.11448; cb: 0.50000; cr:-0.08131)
M(1,0,1): (y:0.41339; cb: 0.33126; cr: 0.41869)
また、図4に示したCbCrの色差平面を分割する3本の直線(直線R−C,直線Y−B,直線G−M)の傾きkは、それぞれ以下の値となる。
k(R-C)=-2.96314
k(Y-B)=-0.16262
k(G-M)= 1.26393
なお、#106での色調整部22は、上記の直線で色差平面を区画する条件式を用いて、色差平面に写像された注目画素の座標がhue=0〜5のいずれの色領域に属するかを判定すればよい。なお、上記のように、色差平面の原点を通過する直線で色差平面を複数の色領域に分割した場合、注目画素の属する色領域を判定するときの演算量は小さくなる。
(色調整の係数について)
また、第1実施形態における1組の係数kscb,kscrは、hue=0〜5の色領域別に6種類準備されている。
ここで、図5を参照しつつ、第1実施形態での係数kscb,kscrの求め方を説明する。図5は、或る色領域の境界で彩度を変化させた場合を示す図である。色領域の境界の座標を(cb1,cr1),(cb2,cr2)とする。そして、座標(cb1,cr1)で彩度のゲイン(satgain)を1からsatgain1に変更し、座標(cb2,cr2)で彩度のゲイン(satgain)を1からsatgain2に変更する場合を考える。
このとき、satgain1は式(4)で示すことができ、satgain2は式(5)で示すことができる。式(4)および式(5)の連立方程式を解くことで、その色領域に対応するkscb,kscrの値を求めることができる。
satgain1=1+kscb*cb1+kscr*cr1 …(4)
satgain2=1+kscb*cb2+kscr*cr2 …(5)
上記の演算を各色領域の座標を用いて行うことで、各色領域のkscb,kscrの値をそれぞれ求めることができる。
なお、図4に示すように色領域の境界の座標は、いずれも隣接する色領域と共通している。上記の係数を決定するときに、色調整部22は、隣接する2つの色領域の間で同じ座標に対する彩度のゲインを同じ値に設定する。この場合には、色領域の境界で彩度調整値が同じになるので、色領域の境界で色の連続性が保たれるようになる。
なお、色調整部22は、色領域境界(R、Y、G、C、B、M)での彩度のゲインをユーザの指定操作に応じて変更する。このとき、色調整部22は、予め測色的に設定されたプリセットのパターン(STANDARD,NEUTRAL,VIVID等)をユーザに指定させてもよい。また、色調整部22は、ユーザの指示に応じて任意の色領域境界での彩度のゲインを個別に変更してもよい。
ステップ#107:色調整部22は、#106で決定された係数を用いて、注目画素の彩度を調整する。例えば、第1実施形態の色調整部22は、式(6)により係数kscb,kscrを用いて彩度調整量satgainを決定する。そして、色調整部22は、式(7)および式(8)により、satgainを用いて色調整後のCb,Crの値を求めればよい。
satgain=1+kscb[hue]*cb+kscr[hue]*cr …(6)
cb=satgain*cb …(7)
cr=satgain*cr …(8)
ここで、「kscb[hue]」は、注目画素の属する色領域hueを指定することでkscbの係数値を返す関数であり、「kscr[hue]」は、注目画素の属する色領域hueを指定することでkscrの係数値を返す関数である。
なお、式(7)、式(8)では、式(6)のsatgainにcb,crをそれぞれ乗じている。式(6)で求まるsatgainはcbの項とcrの項を含むため、式(7)で求まる値はcbの二乗に比例して非線形に変化し、式(8)で求まる値はcrの二乗に比例して非線形に変化する。したがって、#107での彩度の調整量は、注目画素の彩度の高さに応じてその絶対値が大きくなり、高彩度の部分ほど彩度が大きく変化する。
ステップ#108:画像処理エンジン14は、注目画素の色調整後の画素値に対して、階調変換曲線G2による第2の階調変換処理を施す。なお、第2の階調変換処理で適用される階調変換曲線G2を図6に示す。図6の横軸は、階調変換前の入力画素値であり、図6の縦軸は、階調変換後の出力画素値である。この階調変換曲線G2は、低輝度部分および高輝度部分での階調変化を小さくするS字状のカーブである。第2の階調変換処理では、画像のコントラスト強調や、低輝度部分の階調を圧縮する黒締めが行われる。
ステップ#109:画像処理エンジン14は、カラー画像の全画素の処理が終了したか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には#110に処理が移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には#103に戻って、画像処理エンジン14は上記の動作を繰り返す。
ステップ#110:画像処理エンジン14は、必要に応じて輪廓強調処理やノイズ除去処理をカラー画像に施した後、記録I/F17を介してカラー画像のデータを記憶媒体20に記録する。以上で、図2の流れ図の説明を終了する。
第1実施形態の電子カメラは、色差平面を色相別に6つの色領域に分割し、各色領域にそれぞれ異なる係数を対応付けする。そして、電子カメラは、注目画素の色差信号を色差平面に写像し、色差信号が属する色領域に対応した彩度の調整量を用いて色調整を行う(#106,#107)。
これにより、第1実施形態では、色領域境界で色の連続性を保持しつつ、特定色の彩度の調整を簡易な構成で行うことができる。
なお、後述の第2実施形態から第4実施形態は、いずれも上記の第1実施形態の変形例である。第2実施形態から第4実施形態の電子カメラの構成は第1実施形態と共通するので、同一符号を付して重複説明は省略する。また、第2実施形態から第4実施形態の動作例については、第1実施形態の説明および図2を前提として、第1実施形態と相違する部分のみを説明し、第1実施形態との重複説明は省略する。
<第2実施形態の説明>
第2実施形態では、注目画素のCb,CrをYで規格化して彩度の調整を行う例を説明する。
ここで、図7を参照しつつ、第2実施形態での係数kscb,kscrの求め方を説明する。図7は、或る色領域の境界で彩度を変化させた場合を示す図である。図7では、Cb,Cr面を、Cb/Y,Cr/Y面とした点で図5と相違がある。
第2実施形態において、色領域の境界の座標を(cb1/Y,cr1/Y),(cb2/Y,cr2/Y)とする。そして、座標(cb1/Y,cr1/Y)で彩度のゲイン(satgain)を1からsatgain1に変更し、座標(cb2/Y,cr2/Y)で彩度のゲイン(satgain)を1からsatgain2に変更する場合を考える。
このとき、satgain1は式(9)で示すことができ、satgain2は式(10)で示すことができる。第2実施形態では、式(9)および式(10)の連立方程式を解くことで、その色領域に対応するkscb,kscrの値を求めることができる。
satgain1=1+kscb*cb1/Y+kscr*cr1/Y …(9)
satgain2=1+kscb*cb2/Y+kscr*cr2/Y …(10)
また、第2実施形態において、#107での色調整部22は、#106で決定された係数を用いて、注目画素の彩度を調整する。例えば、第2実施形態の色調整部22は、式(6)の代わりに、式(11)により係数kscb,kscrを用いて彩度調整量satgainを決定する。色調整後のCb,Crの値は、第1実施形態と同様に式(7)、式(8)で求めればよい。
satgain=1+kscb[hue]*cb/Y+kscr[hue]*cr/Y …(11)
第2実施形態の場合には、上記の第1実施形態の作用効果に加えて、以下の効果を得ることができる。一般に、画像の低輝度部分ではCbCrの値が小さく、彩度が調整されない場合が多い。しかし、第2実施形態の場合にはCbCrをYで規格化することで、輝度によらず高彩度部分の彩度調整を行うことができる。
<第3実施形態の説明>
第3実施形態では、カラー画像の色相を調整する例を説明する。第3実施形態において、#106での色調整部22は、注目画素の色差信号(Cb,Cr)の値に応じて、色調整に用いる1組の係数(khcb,khcr)を決定する。#106での色調整部22は、注目画素の色差信号(Cb,Cr)をCbCr色差平面に写像し、色差平面において注目画素の対応座標が属する色領域から上記の係数khcb,khcrを決定する。第3実施形態での色領域は、第1実施形態と同様であるので重複説明は省略する。
ここで、図8を参照しつつ、第3実施形態での係数khcb,khcrの求め方を説明する。図8は、或る色領域の境界で色相を変化させた場合を示す図である。
第3実施形態において、色領域の境界の座標を(cb1,cr1),(cb2,cr2)とする。そして、座標(cb1,cr1)で色相の調整量(dhue)を0からdhue1に変更し、座標(cb2,cr2)で色相の調整量(dhue)を0からdhue2に変更する場合を考える。
このとき、dhue1は式(12)で示すことができ、dhue2は式(13)で示すことができる。第3実施形態では、式(12)および式(13)の連立方程式を解くことで、その色領域に対応するkhcb,khcrの値を求めることができる。
dhue1=khcb*cb1+khcr*cr1 …(12)
dhue2=khcb*cb2+khcr*cr2 …(13)
また、第3実施形態において、#107での色調整部22は、#106で決定された係数を用いて、注目画素の色相を調整する。例えば、第3実施形態の色調整部22は、式(14)により係数khcb,khcrを用いて色相の調整量dhueを決定する。そして、色調整部22は、式(15)および式(16)により、dhueを用いて色調整後のCb,Crの値を求めればよい。
dhue=khcb[hue]*cb+khcr[hue]*cr …(14)
cb=cb-dhue*cr …(15)
cr=cr+dhue*cb …(16)
ここで、「khcb[hue]」は、注目画素の属する色領域hueを指定することでkhcbの係数値を返す関数であり、「khcr[hue]」は、注目画素の属する色領域hueを指定することでkhcrの係数値を返す関数である。
なお、式(15)、式(16)では、式(14)のdhueにcb,crをそれぞれ乗じている。式(14)で求まるdhueはcbの項とcrの項を含むため、式(15)で求まる値はcrの二乗に比例して非線形に変化し、式(16)で求まる値はcbの二乗に比例して非線形に変化する。したがって、#107での色相の調整量は、注目画素の彩度の高さに応じてその絶対値が大きくなり、高彩度の部分ほど色相が大きく変化する。
この第3実施形態では、色領域境界で色の連続性を保持しつつ、特定色の色相の調整を簡易な構成で行うことができる。
<第4実施形態の説明>
第4実施形態では、注目画素のCb,CrをYで規格化して色相の調整を行う例を説明する。
ここで、図9を参照しつつ、第4実施形態での係数khcb,khcrの求め方を説明する。図9は、或る色領域の境界で色相を変化させた場合を示す図である。図9では、Cb,Cr面を、Cb/Y,Cr/Y面とした点で図8と相違がある。
第4実施形態において、色領域の境界の座標を(cb1/Y,cr1/Y),(cb2/Y,cr2/Y)とする。そして、座標(cb1/Y,cr1/Y)で色相の調整量(dhue)を0からdhue1に変更し、座標(cb2/Y,cr2/Y)で色相の調整量(dhue)を0からdhue2に変更する場合を考える。
このとき、dhue1は式(17)で示すことができ、dhue2は式(18)で示すことができる。第4実施形態では、式(17)および式(18)の連立方程式を解くことで、その色領域に対応するkhcb,khcrの値を求めることができる。
dhue1=khcb*cb1/Y+khcr*cr1/Y …(17)
dhue2=khcb*cb2/Y+khcr*cr2/Y …(18)
また、第4実施形態において、#107での色調整部22は、#106で決定された係数を用いて、注目画素の色相を調整する。例えば、第4実施形態の色調整部22は、式(14)の代わりに、式(19)により係数khcb,khcrを用いて色相の調整量dhueを決定する。色調整後のCb,Crの値は、第3実施形態と同様に式(15)、式(16)で求めればよい。
dhue=khcb[hue]*cb/Y+khcr[hue]*cr/Y …(19)
第4実施形態の場合には、上記の第3実施形態の作用効果に加えて、以下の効果を得ることができる。一般に、画像の低輝度部分ではCbCrの値が小さく、色相が調整されない場合が多い。しかし、第4実施形態の場合にはCbCrをYで規格化することで、輝度によらず高彩度部分の色相調整を行うことができる。
<第5実施形態の説明>
図10は、第5実施形態での画像処理装置の構成例を示す図である。第5実施形態での画像処理装置は、入力画像に対して色調整処理を施すプログラムがインストールされたコンピュータである。
図10に示すコンピュータ31は、データ読込部32、記憶装置33、CPU34、メモリ35および入出力I/F36、バス37を有している。データ読込部32、記憶装置33、CPU34、メモリ35および入出力I/F36は、バス37を介して相互に接続されている。さらに、コンピュータ31には、入出力I/F36を介して、入力デバイス38(キーボード、ポインティングデバイスなど)とモニタ39とがそれぞれ接続されている。なお、入出力I/F36は、入力デバイス38からの各種入力を受け付けるとともに、モニタ39に対して表示用のデータを出力する。
データ読込部32は、処理対象のカラー画像(色補間前のRAW画像)のデータや、プログラムを外部から読み込むときに用いられる。データ読込部32は、例えば、着脱可能な記憶媒体からデータを取得する読込デバイス(光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスクの読込装置など)や、公知の通信規格に準拠して外部の装置と通信を行う通信デバイス(USBインターフェース、LANモジュール、無線LANモジュールなど)である。
記憶装置33は、例えば、ハードディスクや、不揮発性の半導体メモリなどの記憶媒体である。この記憶装置33には、上記のプログラムや、プログラムの実行に必要となる各種データが記憶されている。なお、記憶装置33には、データ読込部32から読み込んだ画像のデータなどを記憶しておくこともできる。
CPU34は、コンピュータ31の各部を統括的に制御するプロセッサである。このCPU34は、プログラムの実行によって、第1実施形態から第4実施形態の画像処理エンジン14、信号変換部21、色調整部22として機能する。
メモリ35は、プログラムでの各種演算結果を一時的に記憶する。このメモリ35は、例えば揮発性のSDRAMである。
ここで、第5実施形態での画像処理装置では、CPU34が、データ読込部32または記憶装置33から処理対象のカラー画像を取得する。そして、CPU34は、第1実施形態から第4実施形態の#102〜#109の処理を実行する。かかる第5実施形態においても、第1実施形態から第4実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
<実施形態の補足事項>
(補足1):上記実施形態では、画像のYCbCrデータを用いて被写体抽出を行う例を説明した。しかし、本発明はYCbCr色空間に限定されず、他の色空間(Lなど)の場合にも適用できる。
(補足2):上記の第1実施形態から第4実施形態では、彩度又は色相の一方の調整を行う例を説明した。しかし、本発明の画像処理装置は、上記の実施形態の処理を組み合わせて彩度と色相とを同時に調整してもよい。
(補足3):上記実施形態では色差平面を6つの色領域に分割する例を説明したが、本発明において色差平面の分割数は適宜変更してもよい。例えば、RGBの座標を色領域の境界として、色差平面を3つの色領域で分割するようにしてもよい。
(補足4):上記実施形態では、画像処理装置の各機能をプログラムによってソフトウェア的に実現する例を説明した。しかし、本発明の画像処理装置は、信号変換部21、色調整部22の各機能を、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)を用いてハードウェア的に実現するものであってもよい。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲が、その精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図する。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずであり、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物によることも可能である。
11…電子カメラ、12…撮影光学系、13…撮像部、14…画像処理エンジン、15…第1メモリ、16…第2メモリ、17…記録I/F、18…表示部、19…操作部、20…記憶媒体、21…信号変換部、22…色調整部、31…コンピュータ、32…データ読込部、33…記憶装置、34…CPU、35…メモリ、36…入出力I/F、37…バス、38…入力デバイス、39…モニタ

Claims (4)

  1. 撮像素子から出力されるカラー画像の信号を取得する取得部と、
    前記カラー画像の信号を輝度信号および色差信号に変換する信号変換部と、
    前記カラー画像の注目画素の色差信号に応じて、前記注目画素の彩度または色相を調整する色調整部と、を備え、
    前記色調整部は、色差平面を色相別に少なくとも3つの色領域に分割するとともに、各色領域にそれぞれ異なる係数を対応付けし、前記カラー画像の注目画素の色差信号の値前記輝度信号の値で規格化して色差平面に写像し、規格化された前記色差信号が属する色領域の係数を用いて彩度または色相の調整量を求め、
    前記調整量は、前記注目画素の彩度の高さに応じて絶対値が大きくなる画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記信号変換部は、カラー画像の信号をYCbCrの信号に変換する画像処理装置。
  3. カラー画像を撮像する撮像部と、
    請求項1に記載の画像処理装置と、
    を備える撮像装置。
  4. 撮像素子から出力されるカラー画像の信号を取得する処理と、
    前記カラー画像の信号を輝度信号および色差信号に変換する処理と、
    前記カラー画像の注目画素の色差信号に応じて、前記注目画素の彩度または色相を調整する処理と、をそれぞれコンピュータに実行させ、
    前記注目画素の彩度または色相を調整するときに、色差平面を色相別に少なくとも3つの色領域に分割するとともに、各色領域にそれぞれ異なる係数を対応付けし、前記カラー画像の注目画素の色差信号の値前記輝度信号の値で規格化して色差平面に写像し、規格化された前記色差信号が属する色領域の係数を用いて彩度または色相の調整量を求め、
    前記調整量は、前記注目画素の彩度の高さに応じて絶対値が大きくなるプログラム。
JP2012162765A 2012-07-23 2012-07-23 画像処理装置、撮像装置およびプログラム Active JP5983138B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012162765A JP5983138B2 (ja) 2012-07-23 2012-07-23 画像処理装置、撮像装置およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012162765A JP5983138B2 (ja) 2012-07-23 2012-07-23 画像処理装置、撮像装置およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014023104A JP2014023104A (ja) 2014-02-03
JP5983138B2 true JP5983138B2 (ja) 2016-08-31

Family

ID=50197496

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012162765A Active JP5983138B2 (ja) 2012-07-23 2012-07-23 画像処理装置、撮像装置およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5983138B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106570881B (zh) * 2016-10-25 2019-08-13 重庆金山医疗器械有限公司 基于色度的颜色和空间不均匀的纹理差异双通道医学图像的分割方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06225328A (ja) * 1993-01-27 1994-08-12 Hitachi Ltd 被写体抽出装置
JP2005142637A (ja) * 2003-11-04 2005-06-02 Canon Inc 信号処理装置および撮像装置
JP4423226B2 (ja) * 2005-04-25 2010-03-03 シャープ株式会社 色調整方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014023104A (ja) 2014-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8890974B2 (en) Methods and systems for automatic white balance
US9160935B2 (en) Sensor arrangement for transforming color space representation in a digital color image
JP4395789B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法およびプログラム
EP3054675B1 (en) Imaging systems with clear filter pixels
US20060146064A1 (en) Hexagonal color pixel structure with white pixels
US20080253650A1 (en) Image Processing Device, Image Processing Method, Image Processing Program Product, and Image-Capturing Device
JPWO2002060186A1 (ja) 画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置
TW200530949A (en) Image data processing in color spaces
JP3972816B2 (ja) 画像処理装置および表色系変換方法
US7812870B2 (en) Color space conversion in the analog domain
JP2016006954A (ja) 色補正パラメータ算出方法、色補正パラメータ算出装置および画像出力システム
US20100194918A1 (en) Methods and Systems for Automatic White Balance
US20120188399A1 (en) Methods and Systems for Automatic White Balance
KR101650842B1 (ko) 영상 처리 장치, 영상 처리 방법, 및 이를 실행하기 위해 프로그램을 저장한 기록 매체
JP2014033273A (ja) 色域変換装置、デジタルカメラ、色域変換プログラムおよび色域変換方法
JP2003102031A (ja) 画像処理方法、画像処理装置、撮影装置評価方法、画像情報保存方法、画像処理システム、および画像データファイルにおけるデータ構造
JP5664261B2 (ja) 画像処理装置、および画像処理プログラム
JP6413210B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置およびプログラム
JP5983138B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置およびプログラム
JP5983137B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置およびプログラム
JP2006222783A (ja) 色変換テーブルの作成
JP5962169B2 (ja) デジタルカメラ、色変換プログラムおよび記録制御プログラム
JP6318497B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置およびプログラム
JP4784097B2 (ja) 信号処理方法、信号処理装置、信号処理手順を格納した記憶媒体
JP2019022228A (ja) 画像処理装置、撮像装置およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150715

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5983138

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250