JP2006222783A - 色変換テーブルの作成 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光電変換素子により得られた画像データを用いた色変換処理における色変換精度を向上させること。
【解決手段】計算機は、注目格子点に対応する均等色彩値RLabを中心とする所定範囲の色相域を所定領域RAとする。計算機は、所定領域RAに含まれる色相を備えるカラーパッチCiiに対応するRGBCCD色彩値とXYZ色彩値の組合せを用いて、個別変換マトリクスPrのマトリクス係数を算出する。計算機は、算出した個別変換マトリクスPrを用いて、注目格子点RCCDに対応する、個別中間色彩値RLUTの値を算出する。全ての注目格子点について個別中間色彩値が求められると、計算機は、所定の変換マトリクスを用いて個別中間色彩値を目標色彩値に変換する。各注目格子点の色彩値と対応する目標色彩値とを対応付けて、CCDのRGB色空間から所望のRGB色空間への色変換テーブルが完成する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、一の色空間から他の色空間へと色空間を変換する際に用いられる色変換テーブルの作成技術に関する。
従来より撮像素子を用いた入力機器における色空間の変換技術が種々、提案されている。例えば、マトリクス変換による色変換では、カラーチャートから得られた一の色空間における色彩値と他の色空間における色彩値とを用いて、例えば、最小二乗法によって色変換マトリクス係数が求められてきた。
特開平10−84550号公報 特開2000−188695号公報
しかしながら、近年、普及してきたディジタルスチルカメラ(DSC)では、撮像素子として光電変換素子、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)が用いられている。これら撮像素子は、例えば、R、G、Bの原色カラーフィルターと共に用いられることによって、光の情報をRGB信号に変換して出力する。これら撮像素子の分光感度特性は通常、人間の分光感度特性に対して完全な線形変換になっていないため(ルータ条件が満たされていないとも言う)、一の色空間における全ての色彩値に対して、1組のマトリクス係数のみを用いた線形的な色変換処理では、十分な色変換精度を得ることができないという問題がある。すなわち、被写体を肉眼で観察した場合の色彩と、DSCによって撮像された被写体を印刷または表示ディスプレイに表示した際の色彩とが色によっては一致しないという問題がある。
なお、この問題は、DSCに限らず、CCDを撮像素子として用いるディジタルビデオカメラ(DVC)、スキャナにおいても生じる同一の問題である。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、光電変換素子により得られた画像データを用いた色変換処理における色変換精度を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の第1の態様は、原色色空間における原色色彩値から目標色空間における目標色彩値に変換するために参照される色変換テーブルの作成方法を提供する。本発明の第1の態様に係る色変換テーブルの作成方法は、複数のカラーパッチの中から、原色色空間における色変換テーブルの注目格子点の近傍の所定の領域に含まれる複数のカラーパッチを選択し、前記選択された複数のカラーパッチについて、光電変換素子を用いて撮像して、前記原色色空間における原色色彩値をそれぞれ取得し、前記選択された複数のカラーパッチを測色して中間色空間における中間色彩値をそれぞれ取得し、前記注目格子点について、前記選択された複数のカラーパッチにおける各カラーパッチから取得された前記原色色彩値と前記中間色彩値との組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への個別変換マトリクス係数を求め、上記処理を繰り返して複数の注目格子点についてそれぞれ前記個別変換マトリクス係数を求め、前記求められた複数の個別変換マトリクス係数を用いて各前記注目格子点に対応する個別中間色彩値をそれぞれ算出し、前記算出された各個別中間色彩値に対応する目標色空間における目標色彩値をそれぞれ求め、前記各注目格子点と前記各目標色彩値とを対応付けて、前記原色色空間から前記目標色空間への色変換テーブルを生成することを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る色変換テーブルの作成方法によれば、複数のカラーパッチの中から、注目格子点を中心とする所定の領域に含まれる複数のカラーパッチを選択し、注目格子点について、選択された複数のカラーパッチにおける各カラーパッチから取得された原色色彩値と中間色彩値との組合せを用いて原色色空間から中間色空間への個別変換マトリクス係数を求める。また、複数の注目格子点についてそれぞれ個別変換マトリクス係数を求め、求められた複数の個別変換マトリクス係数を用いて各注目格子点に対応する各個別中間色彩値をそれぞれ算出し、算出された各個別中間色彩値に対応する目標色空間における目標色彩値をそれぞれ求めて、各注目格子点と各目標色彩値とを対応付けて、原色色空間から目標色空間への色変換テーブルを生成するので、光電変換素子により得られた画像データを用いた色変換処理における色変換精度を向上させることができる。
本発明の第1の態様に係る色変換テーブルの作成方法において、前記所定の領域は、明度、色相、彩度の少なくともいずれかの基準値によって規定された前記注目格子点近傍の領域であっても良い。色の三属性に従って所定の領域を決定することによって、一般的な基準に従って個別変換マトリクスを得ることが可能となり、変換精度の高い色変換テーブルを得ることができる。
本発明の第1の態様に係る色変換テーブルの作成方法において、前記各注目格子点についてそれぞれ選択される複数のカラーパッチは、少なくとも一部の注目格子点において、その注目格子点について選択される複数のカラーパッチと他の注目格子点について選択される複数のカラーパッチとの間で一部重複していても良い。一の注目格子点と他の注目格子点に対して用いられるカラーパッチを重複させることによって、一の注目格子点と他の注目格子点との間における色彩値の相違を抑制または防止することができる。
本発明の第1の態様に係るの色変換テーブルの作成方法において、
前記複数のカラーパッチの選択は、
前記原色色空間における各注目格子点に対応する、均等色空間における均等色彩値をそれぞれ算出し、前記算出された各均等色彩値近傍の所定の範囲の明度領域、色相領域、彩度領域の少なくともいずれかの領域に含まれるカラーパッチを選択することによって実行されても良い。この構成を備えることによって、注目格子点を中心とする所定の範囲の明度、色相、彩度領域を容易に把握することができる。
本発明の第1の態様に係る色変換テーブルの作成方法において、
前記複数の均等色彩値の算出は、
前記複数のカラーパッチについて、光電変換素子を用いて前記原色色空間における原色色彩値をそれぞれ取得し、前記複数のカラーパッチを測色して中間色空間における中間色彩値をそれぞれ取得し、前記カラーパッチの全てについて、同一の前記カラーパッチから取得された前記第1の色彩値と前記中間色彩値との組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への全体変換マトリクス係数を求め、前記求めた全体変換マトリクス係数を用いて前記注目格子点を前記中間色彩値に変換し、前記中間色彩値を前記均等色空間における前記均等色彩値に変換することにより実行されても良い。用いられる光電変換素子に合わせて、原色色空間から中間色空間への色変換に用いられる全体変換マトリクスを作成することができるので、規定の色変換マトリクスを用いる場合と比較して色変換精度をさらに向上させることができる。
本発明の第2の態様は、原色色空間における原色色彩値から目標色空間における目標色彩値に変換するために参照される色変換テーブルの作成方法を提供する。本発明の第2の態様に係る色変換テーブルの作成方法は、複数のカラーパッチについて光電変換素子を用いて原色色空間における原色色彩値をそれぞれ取得し、前記複数のカラーパッチについて測色によって中間色空間における中間色彩値をそれぞれ取得し、前記複数のカラーパッチにおける同一のカラーパッチから取得された前記原色色彩値と前記中間色彩値とをそれぞれ対応付け、前記対応付けられた原色色彩値と中間色彩値との複数の組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への全体変換マトリクス係数を求め、前記全体変換マトリクス係数を用いて、前記原色色空間における複数の注目格子点にそれぞれ対応する前記中間色空間における複数の中間色彩値を算出し、前記複数の中間色色彩値を均等色空間における均等色彩値にそれぞれ変換し、前記複数のカラーパッチの中から、前記各均等色彩値の近傍の所定の領域に含まれる複数のカラーパッチを前記各均等色彩値についてそれぞれ選択し、前記各注目格子点毎に、前記選択された複数のカラーパッチの各カラーパッチに対応する前記原色色彩値と前記中間色彩値との組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への個別変換マトリクス係数をそれぞれ求め、前記求められた各個別変換マトリクス係数を用いて前記各注目格子点に対応する個別中間色彩値をそれぞれ算出し、前記算出された各個別中間色彩値に対応する目標色空間における目標色彩値をそれぞれ求め、前記各注目格子点と前記各目標色彩値とを対応付けて、前記原色色空間から前記目標色空間への色変換テーブルを生成することを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る色変換テーブルを作成方法によれば、本発明の第1の態様に係る色変換テーブルの作成方法と同様の作用効果を得ることができると共に、本発明の第2の態様に係る色変換テーブルの作成方法は、本発明の第1の態様に係る色変換テーブルの作成方法と同様にして種々の態様にて実現され得る。
本発明の第3の態様は、原色色空間における原色色彩値から目標色空間における目標色彩値に変換するために参照される色変換テーブルを構築するためのプログラムを提供する。本発明の第3の態様に係る色変換テーブルを構築するためのプログラムは、原色色空間における注目格子点の入力を受け取る機能と、複数のカラーパッチの中から、前記注目格子点の近傍の所定の領域に含まれる複数のカラーパッチを前記注目格子点について選択する機能と、光電変換素子を用いて、前記選択された複数のカラーパッチをそれぞれ撮像して得られた前記原色色空間における複数の原色色彩値を取得する機能と、前記選択された複数のカラーパッチをそれぞれ測色して得られた中間色空間における複数の中間色彩値を取得する機能と、前記注目格子点について、前記選択された複数のカラーパッチについて各前記カラーパッチについて得られた前記原色色彩値と前記中間色彩値との組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への個別変換マトリクス係数を求める機能と、複数の注目格子点について上記処理を繰り返して実行し、前記複数の注目格子点について前記個別変換マトリクス係数をそれぞれ取得する機能と、前記求められた各個別変換マトリクス係数を用いて前記複数の注目格子点に対応する複数の個別中間色彩値をそれぞれ算出する機能と、前記算出された複数の個別中間色彩値に対応する目標色空間における複数の目標色彩値をそれぞれ求める機能と、入力された全ての前記注目格子点と求められた全ての前記目標色彩値とを対応付けて、前記原色色空間から前記目標色空間への色変換テーブルを生成する機能とをコンピュータによって実現させることを特徴とする。
本発明の第3の態様に係る色変換テーブルを構築するためのプログラムによれば、本発明の第1の態様に係る色変換テーブルの作成方法と同様の作用効果を得ることができると共に、本発明の第3の態様に係る色変換テーブルを構築するためのプログラムは、本発明の第1の態様に係る色変換テーブルの作成方法と同様にして種々の態様にて実現され得る。
本発明の第4の態様は、画像データを生成する画像データ生成装置を提供する。本発明の第4の態様に係る画像データ生成装置は、光の情報を電気の情報に変換する光電変換素子と、原色色空間における注目格子点の入力を受け取る入力部と、複数のカラーパッチの中から、前記注目格子点を中心とする所定の領域に含まれる複数のカラーパッチを選択する選択部と、前記選択された複数のカラーパッチについて、前記光電変換素子を用いて前記原色色空間における原色色彩値をそれぞれ取得する原色色彩値取得部と、前記選択された複数のカラーパッチをそれぞれ測色して得られた中間色空間における複数の中間色彩値を取得する中間色彩値取得部と、前記注目格子点について、前記選択された複数のカラーパッチにおける各カラーパッチから取得された前記原色色彩値と前記中間色彩値との組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への個別変換マトリクス係数を求める個別変換マトリクス係数算出部と、前記求められた複数の個別変換マトリクス係数を用いて各前記注目格子点に対応する前記個別中間色彩値をそれぞれ算出する個別中間色彩値算出部と、前記算出された各個別中間色彩値に対応する目標色空間における目標色彩値をそれぞれ求め、前記各注目格子点と前記各目標色彩値とを対応付けて、前記原色色空間から前記目標色空間への色変換テーブルを生成する色変換テーブル生成部とを備えることを特徴とする。
本発明の第4の態様に係る画像データ生成装置によれば、本発明の第1の態様に係る色変換テーブルの作成方法と同様の作用効果を得ることができると共に、本発明の第4の態様に係る画像データ生成装置は、本発明の第1の態様に係る色変換テーブルの作成方法と同様にして種々の態様にて実現され得る。
本発明の第5の態様は、画像データを生成する画像データ生成装置を提供する。本発明の第5の態様に係る画像データ生成装置は、光情報を電気情報に変換する光電変換素子と、前記光電変換素子によって得られた電気情報を用いて原色色空間の画像データを生成する画像データ生成部と、本発明の第1または第2の態様に係る色変換テーブルの作成方法により生成された色変換テーブルを用いて、前記生成された画像データを目標色空間の画像データへと変換する色変換部と備えることを特徴とする。
本発明の第5の態様に係る画像データ生成装置によれば、光電変換素子によって得られた画像データに対して、人間の分光感度特性に対して線形性を有する色変換処理を実行することができるので、肉眼で観察したときの色彩とほぼ同一または近似する色彩値を備える画像データを生成することができる。
以下、本発明に係る色変換テーブルの作成方法について図面を参照しつつ、実施例に基づいて説明する。
A.カラーパッチを用いたRGBデータおよびXYZデータの取得:
本実施例において用いられるRGBデータ(RGBCCD色彩値)およびXYZデータ(測色色彩値)の取得について図1および図2を参照して説明する。図1は本実施例において用いられ得るカラーチャートを模式的に示す説明図である。図2はカラーチャートの各カラーパッチからRGBCCD色彩値および測色色彩値を取得する手法の一例を示す模式図である。図3は各カラーパッチについて取得されたRGBCCD色彩値および測色色彩値との対応関係を示すテーブルの一例を示す説明図である。
本実施例においては、カラーフィルタを備える光電変換素子、例えば、CCD、CMOSによって得られたカラーチャートの色彩値(RGBCCD)と測色器を用いて得られたカラーチャートの色彩値(測色値)とを用いて、人間の分光感度特性に対して線形的な色変換処理を可能とする色変換テーブルを作成する。カラーチャート10は図1に示すように複数のカラーパッチを備えており、各カラーパッチCiはそれぞれ異なる色彩値を表している。ディジタルスチルカメラ(DSC)に適したカラーチャートとしては、例えば、237色のカラーパッチを備えるマクベス(Macbeth)社のColorchartDCがある。
図2に示すように、DSC20を用いて、このカラーチャート10を、所定の光源下、例えば、5500K、で撮影する。撮影して得られた画像データから各パッチについてのRGBCCD色彩値を得ることができる。すなわち、(r0, g0, b0)、(r1, g1, b1)...(ri, gi, bi)...(r236, g236, b236)といった237のRGBCCD色彩値を得ることができる。
次に、分光測色器30を用いて、同一の光源下において、カラーチャート10の測定を行い、各カラーパッチについて分光反射率を得る。分光測色器30は、得られた各カラーパッチの分光反射率に対して光源の分光分布およびXYZ表色系の等色関数x(λ)、y(λ)、z(λ)(すなわち、人間の目に対応する分光感度)を掛け合わせて測色値として3刺激値(X,Y,Z)を得る。すなわち、(x0, y0, z0)、(x1, y1, z1)...(xi, yi, zi)...(x236, y236, z236)といった237の測色色彩値を得ることができる。なお、本実施例では、XYZの3刺激値を直接出力可能な分光測色器30を例に取って説明したが、各カラーパッチの分光反射率を出力する分光測色器が用いられても良い。この場合には、上述の計算をユーザが実行することによってXYZの3刺激値を得ることができる。
これらRGBCCD色彩値および測色色彩値は、図3に示すように、各カラーパッチ毎にRGBCCD色彩値と測色色彩値とが組み合わされて、実測テーブルT1として保存される。図3に示す実測テーブルT1では、カラーチャート10上における各カラーパッチCiについて、各カラーパッチCiを示すパッチ番号と、同一のカラーパッチCiから取得されたRGBCCD色彩値とXYZ色彩値(測色色彩値)とが対応付けられている。
B.色変換テーブルの生成処理:
図4〜図10を参照して本実施例に係る色変換テーブルの作成処理について説明する。図4は本実施例に係る色変換テーブルの作成処理において実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。図5は本実施例における、RGBCCD色空間の各注目格子点からXYZ色空間の各中間色彩値への色変換処理を模式的に示す説明図である。図6はLa*b*色空間における均等色彩値の色相の分布を示す説明図である。図7はRGBCCD色空間の各注目格子点の色彩値とXYZ色空間の各個別中間色彩値とを対応付けるテーブルを示す説明図である。図8は本実施例における、XYZ色空間の各個別中間色彩値からRGBTarget色空間の各目標色彩値への色変換処理を模式的に示す説明図である。図9はXYZ色空間の各個別中間色彩値とRGBTarget色空間の各目標色彩値とを対応付けるテーブルを示す説明図である。図10はRGBCCD色空間の各注目格子点の色彩値とRGBTarget色空間の各目標色彩値とを対応付けるテーブルを示す説明図である。
図4に示す各ステップは、例えば、色変換テーブルを作成するために用いられる計算機によって実行されるステップである。計算機は演算処理装置(CPU)、記憶装置(RAM、ROM、HDD)、入出力インターフェースを備えている。記憶装置には、上述の実測テーブルT1が予め格納されている。
計算機は、RGBCCD色空間からXYZ色空間への全体変換マトリクスMgのマトリクス係数を算出するために、DSC20によって取得された全てのカラーパッチCiの撮像色彩値(RGBCCD色彩値)を取得し(ステップS100)、さらに、分光測色器30によって得られた全てのカラーパッチCiの側色色彩値(XYZ色彩値)を取得する(ステップS102)。なお、本実施例では、記憶装置にRGBCCD色彩値とXYZ色彩値とを関連付ける実測テーブルT1が格納されているので、これらの色彩値を用いることができる。
計算機は実測テーブルT1に含まれている237個のRGBCCD色彩値とXYZ色彩値の組合せを用いて全体変換マトリクスMgのマトリクス係数を算出する(ステップS104)。具体的には、例えば、下記の式(1)を用いて最小二乗法によって全体変換マトリクスMgの係数、p11、p12、p13、p21、p22、p23、p31、p32およびp33を求める。
Figure 2006222783
全体変換マトリクスMgは、図5に示すように、RGBCCD色空間(原色色空間)全体をXYZ色空間(中間色空間)へと一様に色変換するための色変換マトリクスである。
計算機はRGBCCD色空間における注目格子点を1つ決定する。ここで、格子点とは、例えば、RGB色空間であればR、G、B成分をそれぞれ座標軸とした場合のR、G、B成分によって特定される座標(色彩値)を意味する。例えば、階調が8ビットで表される色空間においては、図5に示すように、赤(R)、青(B)、緑(G)といった色彩を示す色彩値[(255,0,0)、(0,0,255)、(0,255,0)]を取る座標が格子点となる。本実施例では、2×2×2=8個の格子点、R(赤)(255,0,0)、G(緑)(0,255,0)、B(青)(0,0,255)、C(シアン)(0,255,255)、M(マゼンタ)(255,0,255)、Y(黄)(255,255,0)、W(白)(0,0,0)およびK(黒)(255,255,255)、を用いて色変換テーブルの作成処理が実行される。なお、注目格子点とはRGBCCD色空間における各格子点を意味し、中間色彩値とは全体変換マトリクスMgを用いて変換されたXYZ色空間において注目格子点に対応する各格子点の色彩値を意味する。
以下の例では、注目格子点として、RCCD(255,0,0)を用いて説明する。計算機は全体変換マトリクスMgを用いて、中間色彩値RXYZを算出する(ステップS108)。すなわち、注目格子点RCCD(255,0,0)に対応するXYZ値を求める。計算機は、算出した中間色彩値RXYZから均等色彩値を算出して、均等色彩値の近傍の所定領域を決定する(ステップS110)。本実施例では、注目格子点を中心とする所定領域を決定するにあたり、所定領域の決定を容易にするために、色相、明度、彩度をパラメータとして備える均等色空間を用いる。すなわち、注目格子点を均等色空間における均等色彩値に変換し、均等色彩値を中心とする、あるいは均等色彩値近傍の所定範囲の色相域を所定領域とする。所定領域としては、この他にも、均等色彩値を中心とする所定範囲の明度域、彩度域が所定領域として用いられても良く、あるいは、色相、明度、彩度を適宜組み合わせた所定範囲を所定領域としても良い。
所定領域の決定に当たって、計算機は均等色彩値RLabの色相角を求める。具体的には、計算機はXYZ色空間の中間色彩値RXYZを均等色空間、例えば、L*a*b*色空間における均等色彩値RLabに変換して、L*値、a*値、b*値をそれぞれ求める。XYZ色空間からL*a*b*色空間への色変換は以下の周知の式(2)〜(4)によって実行される。
L*=116(Y/Yn)1/3−16 式(2)
a*=500{(X/Xn)1/3−Y/Yn)1/3} 式(3)
b*=200{(Y/Yn)1/3−Z/Zn)1/3} 式(4)
ここで、Xn、Yn、Znは完全拡散反射面の三刺激値であり、Yn=100と規格化する。なお、X/Xn≦0.008856、Y/Yn≦0.008856、Z/Zn≦0.008856の場合には修正式が用いられる。
計算機は算出したa*値、b*値を用いて、a*b*平面における色相角θrを下記の式(5)から算出する。
Figure 2006222783
計算機は算出された色相角の+/−45度の範囲の色相域を所定領域に決定する。すなわち、
θr−45deg≦θ<θr+45deg 式(6)
を満たす色相域が所定領域とされる。
図6はL*a*b*色空間に変換された注目格子点、すなわち、均等色彩値を、a*b*平面にて示している。図6において1点鎖線で示されている領域は注目格子点(均等色彩値)Rについての所定領域RAであり、破線で示されている領域は注目格子点(均等色彩値)Yについての所定領域YAである。図6中、Ciiは所定領域RAに含まれる色相のカラーパッチCiを示し、Cioは所定領域RA外の色相のカラーパッチCiを示している。
なお、8個の格子点に対して90度の色相角にて所定領域が決定されるので、少なくとも一部の格子点の所定領域については、隣接する格子点の所定領域と重複する領域DAが存在する。
計算機は、図6に示す、式(6)を満たす色相を備えるカラーパッチCiiに対応するRGBCCD色彩値とXYZ色彩値の組合せを用いて、個別変換マトリクスPrのマトリクス係数を算出する(ステップS112)。具体的には、例えば、下記の式(7)を用いて最小二乗法によって、注目格子点(均等色彩値)近傍に存在する色彩値(RGBCCD色彩値とXYZ色彩値)を用いて、個別変換マトリクスPrの係数を求める。
Figure 2006222783
計算機は算出した個別変換マトリクスPrを式(7)に適用して、注目格子点RCCD(255,0,0)に対応する、個別中間色彩値RLUTの値を算出する(ステップS114)。ここで、個別中間色彩値とは、均等色彩値を中心とする所定領域の色彩値を用いて算出された個別変換マトリクスPrを用いることによって、全体変換マトリクスMgを用いて算出された中間色彩値よりも、人間の分光感度特性に対してより線形的な色彩値を意味する。すなわち、全ての注目格子点および中間色彩値を考慮することなく、注目格子点(均等色彩値)近傍の所定領域に含まれる近傍色彩値のみを用いて各注目格子点(各均等色彩値)毎に個別のマトリクス係数を算出することで、局所的な特性を反映したマトリクス係数を得ることができる。
なお、注目格子点WCCD(0,0,0)およびKCCD(255,255,255)に対応する個別中間色彩値WLUTおよびKLUTは、式(1)にそれぞれWCCD(0,0,0)およびKCCD(255,255,255)を代入することで予め算出される。
計算機はWおよびKを除く6個全ての注目格子点に対する個別変換マトリクス係数の取得が完了するまて上記ステップS106〜S114を繰り返し実行する(ステップS116:No)。計算機は、6個全ての注目格子点に対する個別変換マトリクス係数の取得が完了すると(ステップS116:Yes)、所定の変換マトリクスを用いて個別中間色彩値を目標色彩値に変換する(ステップS118)。具体的には、例えば、以下の式(8)および変換マトリクスPtを用いて色変換処理が実行される。
Figure 2006222783
すなわち、図8に示すように、目標色空間への変換マトリクスMTargetを用いて、8個の格子点に対する色変換処理が実行される。ここで用いられる変換マトリクスMTargetは、変換先の色空間に依存するXYZ−RGBTarget色変換を実現するためのマトリクスである。このとき求められた目標色彩値(RTarget、GTarget、BTarget、CTarget、MTarget、YTarget、KTarget、WTarget)と個別中間色彩値の色彩値(RLUT、GLUT、BLUT、CLUT、MLUT、YLUT、KLUT、WLUT)との対応関係は図9のテーブルに示すとおりとなる。
計算機は、各注目格子点の色彩値(RCCD、GCCD、BCCD、CCCD、MCCD、YCCD、KCCD、WCCD)と対応する目標色彩値(RTarget、GTarget、BTarget、CTarget、MTarget、YTarget、KTarget、WTarget)とを対応付けて、図10に示す色変換テーブルを生成し(ステップS120)、本処理ルーチンを終了する。この結果、CCDの特性を有するRGB色空間から所望のRGB色空間への色変換テーブルが完成する。
以上説明したように本実施例に係る色変換テーブルの作成方法によれば、カラーフィルターを介して色信号を取得する光電変換素子によって得られたRGBCCD色彩値と測色により得られた測色色彩値とを用いて色変換テーブルを作成する際に、注目格子点(均等色彩値)を中心とする所定領域に存在する色彩値を用いて原色色空間から中間色空間への個別色変換マトリクス係数を算出する。すなわち、注目格子点近傍の所定領域内に含まれる色彩値を用いることによって、注目格子点の色彩値に近い値を有する近傍の色彩値のみが考慮されるので、注目格子点が有する色特性に特化された個別変換マトリクスのマトリクス係数を算出することが可能となる。したがって、原色色空間(CCDの特性を示すRGB色空間)に含まれる全ての色彩値を考慮して作成される単一の全体色変換マトリクスを用いる場合と比較して、各注目格子点についての中間色空間(人間の分光感度特性を示すXYZ色空間)への色変換精度を向上させることができる。なお、注目格子点近傍の所定領域として注目格子点を中心とする所定領域とすれば更に色変換精度を向上させることができる。
また、各注目格子点について得られた複数の個別変換マトリクスを用いて原色色空間から中間色空間への色変換テーブルが作成されるので、原色色空間から目標とする色空間への色変換精度の高い色変換テーブルを作成することができる。したがって、こうして得られた色変換テーブルを用いれば、光電変換素子によって得られた画像データを、人間の分光感度特性に対して線形的な画像データへと変換することができるので、撮影時において肉眼によって認識された撮影対象物の色彩とDSC20を用いた撮像によって得られた画像データにおける撮影対象物の色彩との相違を低減または解消することができる。
さらに、所定領域は、少なくとも一部の所定領域において、隣接する所定領域と重複しているので、各注目格子点間における色彩値のジャンプを低減または解消することができる。すなわち、所定領域が重複する隣接注目格子点においては、重複する色彩値を用いて各個別変換マトリクス係数が算出されるので、注目格子点に特化することに起因する隣接格子点間における色彩値のジャンプを軽減または解消することができる。
C.画像データ生成装置:
上記計算機は、画像データ生成装置、例えば、DSC20、スキャナとして実現され得る。以下、DSC20を例にとって図11および図12を参照して本発明に係る画像データ生成装置について説明する。図11は本実施例に係るDSCの内部回路構成を模式的に示す機能ブロック図である。図12はDSCの色変換テーブル作成部に含まれる各種モジュールを示す説明図である。
DSC20は、光電変換素子21、A/D変換部22、色変換部23、画像処理部24、入出力(I/O)インターフェース25、制御部26および色変換テーブル作成部27を備えている。これら各機能部はそれぞれバス接続されている。なお、各機能部には、中央処理装置(CPU)が備えられており、更に、必要に応じて記憶装置が備えられている。
光電変換素子21は、例えば、CCD、CMOSであり、図示しないレンズを介して入射された光学的情報を所定の色成分、例えば、(R、G、B)、(C、M、Y)に分けるためのカラーフィルタ211を備えている。カラーフィルタ211を介して光電変換素子21に入力された光学的情報は、電気的なアナログ画像信号に変換されて出力される。
光電変換素子21から出力されたアナログ画像信号は、A/D変換部22においてディジタル化される。このときディジタル化された画像信号は、光電変換素子21から出力された生のRGBデータ、すなわち、RAWデータである。
色変換部23は、得られたRAWデータを所定の色空間、例えば、sRGB、AdobeRGBといった色空間のRGBデータへと変換する。すなわち、後に画像処理装置において実行される画像処理を考慮して、一般的に用いられる色空間の画像データへと変換される。色変換部23は、上述の作成方法によって生成された色変換テーブルを有しており、この色変換テーブルを用いて画像データに対する色変換処理を実行する。
色変換テーブルは8つの格子点情報しか有していないので、例えば、画像データの各成分が256階調で表されている場合には、格子点情報が不足する。かかる場合には、各格子点間における色彩値は、補間演算によって近傍の格子点情報を用いて体積比によって算出される、
画像処理部24は、色変換部23によって色変換された画像データに対して、例えば、画素補間、ホワイトバランスの処理を実行する。画素補間処理は、光電変換素子21の素子欠陥によって画像信号を得ることができなかった素子が存在する場合に、周りの素子によって得られた素子データを用いて、素子欠陥によって得られなかった画素データを生成する処理である。
ホワイトバランスは、人間の視覚が最も敏感に識別可能な画像データのグレーバランスを整える処理であり、撮影時における光源(ホワイトバランス)が指定されている場合には、指定された光源が白色となるように画像データのカラーバランスを調整する。一方、撮影時における光源が指定されていない場合、例えば、オートホワイトバランスに設定されている場合には、画像データの平均値がグレーまたは白となるようにカラーバランスが調整される。カラーバランスの調整は、例えば、周知のトーンカーブをR、G、Bの各成分について調整することによって実現される。
画像処理部24は、ホワイトバランス、画素補間処理が施された画像データに対してガンマ補正を行い、画像データのガンマ特性を線形化する。画像処理部24は、線形化された画像データをYCbCr色空間のデータへと変換し、圧縮処理を行ってJpegフォーマットに準拠するJpeg画像データとする。画像処理部24は、生成されたJpeg画像データを一旦、内部メモリ26に格納する。内部メモリ26は、格納された画像データを、順次、図示しない記録媒体に格納する。
入出力インターフェース25は、例えば、記録媒体に格納されている画像データを外部の画像処理装置、例えば、プリンタ、パーソナルコンピュータへと送信する。
色変換テーブル作成部27は、図4を参照して説明した色変換テーブル作成処理を実行するための機能部である。色変換テーブル作成部27は、DSC20において、色変換テーブルを動的に作成する場合に備えられる機能部である。
色変換テーブル作成部27は、入力または指定された注目格子点に対応する中間色彩値を算出するための中間色彩値算出モジュールM1、注目格子点(均等色彩値)を中心とする所定領域を選択するための選択モジュールM2、カラーパッチCiを予め撮像することによって、あるいは、動的に撮像することによって得られる原色色彩値(RGBCCD色彩値)を取得するための原色色彩値取得モジュールM3、カラーパッチCiを測色することによって得られる中間色彩値(測色色彩値)を取得するための中間色彩値取得モジュールM4を備えている。色変換テーブル作成部27はさらに、各注目格子点(各均等色彩値)毎に選択された所定領域に含まれる色彩値を用いて、各注目格子点(均等色彩値)毎に最適な原色色空間から中間色空間への色変換マトリクスを算出するための個別変換マトリクス算出モジュールM5、個別変換マトリクスを用いて各注目格子点に対応する個別中間色彩値を算出するための個別中間色彩値算出モジュールM6、算出された個別中間色彩値を目標とする色空間の目標色彩値への変換し、注目格子点と目標色彩値とを対応付けることによって色変換テーブルを作成する色変換テーブル作成モジュールM7を備えている。
なお、これら各モジュールによって実行される処理は、図4を参照して説明した色変換テーブル作成処理と同様であるから、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、本実施例に係る画像データ生成装置によれば、人間の分光感度特性に対して線形な特性を有する色変換テーブルを用いて色変換処理を実行することができるので、撮影時に肉眼によって確認された被写体の色彩と、撮像によって得られた画像データによって表される画像における被写体の色彩との差を低減または解消することができる。
さらに、画像データ生成装置が、色変換テーブル作成部27を備える場合には、画像データ生成装置によってカラーパッチCiの色彩値を直接、取得することが可能となり、上記の特性を有する色変換テーブルをより簡便に作成することができる。
D.その他の実施例:
(1)上記実施例では、色相を用いて所定領域を決定する場合について説明したが、色相に加えて、明度、彩度を考慮して所定領域をさらに細分化しても良い。かかる場合には、より人間の分光感度特性に対してマッチング精度の高い色変換テーブルを作成することができる。また、色相に代えて、明度、彩度のみを考慮して所定領域が決定されても良い。
(2)上記実施例では、8つの格子点を考慮しているが、さらに多くの格子点、例えば、3×3×3の格子点、あるいは、より少ない格子点を考慮しても良い。格子点の数が増えれば変換精度をより向上させることが可能となり、格子点の数が減れば演算速度を向上させることができる。
(3)上記実施例では、原色色空間(RGBCCD色空間)から中間色空間(XYZ色空間)への変換マトリクスとして3×3のマトリクスを用いてるが、より高次なマトリクス係数を備える変換マトリクス、例えば、3×24のマトリクスを用いても良い。
(4)上記実施例では、原色色空間(RGBCCD色空間)から中間色空間(XYZ色空間)への全体変換マトリクス係数を、DSC20によって得られた実測値および分光測色器30によって得られた測色値を用いて求めているが、マトリクスが既知の場合には、既知のRGB−XYZマトリクスを用いても良い。また、マトリクスが詳細に特定できない場合であっても、標準的なRGB−XYZマトリクスを用いても良い。このような場合であっても、本実施例では、注目格子点を中心とする所定の領域に存在する色彩値を用いて個別変換マトリクス係数を求めるので、変換精度の高い色変換テーブルを作成することができる。
(5)上記画像データ生成装置としてのDSC20は、各機能部をハードウェア回路として備えているが、1つの制御回路を備えて各機能部によって実現される機能をソフトウェアを実行することによって実現しても良い。この場合、制御回路は中央演算装置(CPU)、メモリ、入出力インターフェースを備え、メモリには各機能部によって実現される機能を実現するためのプログラム、モジュールが格納されている。
(6)上記実施例では、画像データ生成装置としてDSC20およびスキャナを例示しているが、この他にも、カラーフィルタと共に光電変換素子を用いることによって画像データを得る画像データ生成装置であれば同様の効果を得ることができる。すなわち、人間の分光感度特性に対して非線形な特性を示す画像データを生成する画像データ生成装置であれば、上記実施例の色変換テーブルの作成処理に従って色変換テーブルを作成することによって、精度の高い色変換処理を実行することが可能となり、撮影時に認識されていた色彩と同様の色彩を有する画像データを得ることができる。
以上、いくつかの実施例に基づき本発明に係る色変換テーブルの作成方法、作成プログラム、画像データ生成装置を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
本実施例において用いられ得るカラーチャートを模式的に示す説明図である。 カラーチャートの各カラーパッチからRGBCCD色彩値および測色色彩値を取得する手法の一例を示す模式図である。 各カラーパッチについて取得されたRGBCCD色彩値および測色色彩値との対応関係を示すテーブルの一例を示す説明図である。 本実施例に係る色変換テーブルの作成処理において実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。 本実施例における、RGBCCD色空間の各注目格子点からXYZ色空間の各中間色彩値および個別中間色彩値への色変換処理を模式的に示す説明図である。 La*b*色空間における均等色彩値の色相の分布を示す説明図である。 RGBCCD色空間の各注目格子点の色彩値とXYZ色空間の各個別中間色彩値とを対応付けるテーブルを示す説明図である。 本実施例における、XYZ色空間の各個別中間色彩値からRGBTarget色空間の各目標色彩値への色変換処理を模式的に示す説明図である。 XYZ色空間の各個別中間色彩値の色彩値とRGBTarget色空間の各目標色彩値とを対応付けるテーブルを示す説明図である。 RGBCCD色空間の各注目格子点の色彩値とRGBTarget色空間の各目標色彩値とを対応付けるテーブルを示す説明図である。 本実施例に係るDSCの内部回路構成を模式的に示す機能ブロック図である。 DSCの色変換テーブル作成部に含まれる各種モジュールを示す説明図である。
符号の説明
10…カラーチャート
20…ディジタルスチルカメラ
21…CCD
22…A/D変換部
23…色変換部
24…画像処理部
25…I/Oインターフェース
26…メモリ
27…色変換テーブル作成部
30…分光測色器
Ci…カラーパッチ
M1…中間色彩値算出モジュール
M2…選択モジュール
M3…原色色彩値取得モジュール
M4…中間色彩値取得モジュール
M5…個別変換マトリクス算出モジュール
M6…個別中間色彩値算出モジュール
M7…色変換テーブル作成モジュール

Claims (10)

  1. 原色色空間における原色色彩値から目標色空間における目標色彩値に変換するために参照される色変換テーブルの作成方法であって、
    複数のカラーパッチの中から、原色色空間における注目格子点の近傍の所定の領域に含まれる複数のカラーパッチを選択し、
    前記選択された複数のカラーパッチについて、光電変換素子を用いて撮像して前記原色色空間における原色色彩値をそれぞれ取得し、
    前記選択された複数のカラーパッチを測色して中間色空間における中間色彩値をそれぞれ取得し、
    前記注目格子点について、前記選択された複数のカラーパッチにおける各カラーパッチから取得された前記原色色彩値と前記中間色彩値との組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への個別変換マトリクス係数を求め、
    上記処理を繰り返して複数の注目格子点に対応する前記個別変換マトリクス係数をそれぞれ求め、
    前記求められた複数の個別変換マトリクス係数を用いて各前記注目格子点に対応する個別中間色彩値をそれぞれ算出し、
    前記算出された前記個別中間色彩値に対応する目標色空間における目標色彩値をそれぞれ求め、
    前記各注目格子点と前記各目標色彩値とを対応付けて、前記原色色空間から前記目標色空間への色変換テーブルを生成する色変換テーブルの作成方法。
  2. 請求項1に記載の色変換テーブルの作成方法において、
    前記所定の領域は、明度、色相、彩度の少なくともいずれかの基準値によって規定された前記注目格子点近傍の領域である色変換テーブルの作成方法。
  3. 請求項2に記載の色変換テーブルの作成方法において、
    前記各注目格子点についてそれぞれ選択される複数のカラーパッチは、少なくとも一部の注目格子点において、その注目格子点について選択される複数のカラーパッチと他の注目格子点について選択される複数のカラーパッチとの間で一部重複している色変換テーブルの作成方法。
  4. 請求項1に記載の色変換テーブルの作成方法において、
    前記複数のカラーパッチの選択は、
    前記原色色空間における各注目格子点に対応する、均等色空間における均等色彩値を それぞれ算出し 、
    前記算出された各均等色彩値の近傍の所定の範囲の明度領域、色相領域、彩度領域の 少なくともいずれかの領域に含まれるカラーパッチを選択することによって実行される色変換テーブルの作成方法。
  5. 請求項4に記載の色変換テーブルの作成方法において、
    前記複数の均等色彩値の算出は、
    前記複数のカラーパッチについて、光電変換素子を用いて前記原色色空間における原 色色彩値をそれぞれ取得し、
    前記複数のカラーパッチを測色して中間色空間における中間色彩値をそれぞれ取得し 、
    前記カラーパッチの全てについて、同一の前記カラーパッチから取得された前記第1 の色彩値と前記中間色彩値との組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への全体 変換マトリクス係数を求め、
    前記求めた全体変換マトリクス係数を用いて前記注目格子点を前記中間色空間におけ る中間色彩値に変換し、
    前記中間色色彩値を前記均等色空間における前記均等色彩値に変換することにより実行される色変換テーブルの作成方法。
  6. 原色色空間における原色色彩値から目標色空間における目標色彩値に変換するために参照される色変換テーブルの作成方法であって、
    複数のカラーパッチについて光電変換素子を用いて原色色空間における原色色彩値をそれぞれ取得し、
    前記複数のカラーパッチについて測色によって中間色空間における中間色彩値をそれぞれ取得し、
    前記複数のカラーパッチにおける同一のカラーパッチから取得された前記原色色彩値と前記中間色彩値とをそれぞれ対応付け、
    前記対応付けられた原色色彩値と中間色彩値との複数の組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への全体変換マトリクス係数を求め、
    前記全体変換マトリクス係数を用いて、前記原色色空間における複数の注目格子点にそれぞれ対応する前記中間色空間における複数の中間色彩値を算出し、
    前記複数の中間色彩値を均等色空間における均等色彩値にそれぞれ変換し、
    前記複数のカラーパッチの中から、前記各均等色彩値近傍の所定の領域に含まれる複数のカラーパッチを前記各均等色彩値についてそれぞれ選択し、
    前記各注目格子点毎に、前記選択された複数のカラーパッチの各カラーパッチに対応する前記原色色彩値と前記中間色彩値との組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への個別変換マトリクス係数をそれぞれ求め、
    前記求められた各個別変換マトリクス係数を用いて前記各注目格子点に対応する個別中間色彩値をそれぞれ算出し、
    前記算出された各個別中間色彩値に対応する目標色空間における目標色彩値をそれぞれ求め、
    前記各注目格子点と前記各目標色彩値とを対応付けて、前記原色色空間から前記目標色空間への色変換テーブルを生成する色変換テーブルの作成方法。
  7. 原色色空間における原色色彩値から目標色空間における目標色彩値に変換するために参照される色変換テーブルを構築するためのプログラムであって、
    原色色空間における注目格子点の入力を受け取る機能と、
    複数のカラーパッチの中から、前記注目格子点近傍の所定の領域に含まれる複数のカラーパッチを前記注目格子点について選択する機能と、
    光電変換素子を用いて、前記選択された複数のカラーパッチをそれぞれ撮像して得られた前記原色色空間における複数の原色色彩値を取得する機能と、
    前記選択された複数のカラーパッチをそれぞれ測色して得られた中間色空間における複数の中間色彩値を取得する機能と、
    前記注目格子点について、前記選択された複数のカラーパッチについて各前記カラーパッチについて得られた前記原色色彩値と前記中間色彩値との組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への個別変換マトリクス係数を求める機能と、
    複数の注目格子点について上記処理を繰り返して実行し、前記複数の注目格子点にについて前記個別変換マトリクス係数をそれぞれ取得する機能と、
    前記求められた各個別変換マトリクス係数を用いて前記複数の注目格子点に対応する、前記中間色空間における複数の個別中間色彩値をそれぞれ算出する機能と、
    前記算出された複数の個別中間色彩値に対応する目標色空間における複数の目標色彩値をそれぞれ求める機能と、
    入力された全ての前記注目格子点と求められた全ての前記目標色彩値とを対応付けて、前記原色色空間から前記目標色空間への色変換テーブルを生成する機能とをコンピュータによって実現させる色変換テーブルを構築するためのプログラム。
  8. 請求項7に記載の色変換テーブルを構築するためのプログラムにおいて、
    前記所定の領域は、明度、色相、彩度の少なくともいずれかの基準値によって規定された前記注目格子点の近傍領域である色変換テーブルの作成方法。
  9. 画像データを生成する画像データ生成装置であって、
    光の情報を電気の情報に変換する光電変換素子と、
    原色色空間における注目格子点の入力を受け取る入力部と、
    複数のカラーパッチの中から、前記注目格子点近傍の所定の領域に含まれる複数のカラーパッチを選択する選択部と、
    前記選択された複数のカラーパッチについて、前記光電変換素子を用いて前記原色色空間における原色色彩値をそれぞれ取得する原色色彩値取得部と、
    前記選択された複数のカラーパッチをそれぞれ測色して得られた中間色空間における複数の中間色彩値を取得する中間色彩値取得部と、
    前記注目格子点について、前記選択された複数のカラーパッチにおける各カラーパッチから取得された前記原色色彩値と前記中間色彩値との組合せを用いて前記原色色空間から中間色空間への個別変換マトリクス係数を求める個別変換マトリクス係数算出部と、
    前記求められた複数の個別変換マトリクス係数を用いて各前記注目格子点に対応する前記中間色空間における各個別中間色彩値をそれぞれ算出する個別中間色彩値算出部と、
    前記算出された各個別中間色彩値に対応する目標色空間における目標色彩値をそれぞれ求め、前記各注目格子点と前記各目標色彩値とを対応付けて、前記原色色空間から前記目標色空間への色変換テーブルを生成する色変換テーブル生成部とを備える画像データ生成装置。
  10. 画像データを生成する画像データ生成装置であって、
    光情報を電気情報に変換する光電変換素子と、
    前記光電変換素子によって得られた電気情報を用いて原色色空間の画像データを生成する画像データ生成部と、
    請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の色変換テーブルの作成方法により生成された色変換テーブルを用いて、前記生成された画像データを目標色空間の画像データへと変換する色変換部と、
    を備える画像データ生成装置。
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