JP2005045446A - 色変換マトリクス算出方法および色補正方法 - Google Patents

色変換マトリクス算出方法および色補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】色相に関して再現色を本来の色に高精度に近似できる色変換マトリクスを得る。
【解決手段】カラーチャートを撮影して複数のカラーパッチに対応する入力色CinのRGB信号を求めるとともに、各カラーパッチの測色値から目標色CmeのRGB信号を求める。この入力色Cinが目標色Cmeに対して色相および彩度が一致するような色変換マトリクスMを減衰最小自乗法により求める。入力色Cinに色変換マトリクスMを作用させて補正色Cesを得、補正色Cesおよび目標色Cmeの色相角差(θme−θes)を求め、全カラーパッチの色相角差の2乗和θrmsが許容誤差以下であれば、色変換マトリクスMを有効であると認定する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体に対する再現カラー画像の色再現性を向上させるために色信号を補正する色補正方法、および色補正に用いる色変換マトリクスを算出する色変換マトリクス算出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像の色情報を異なるメディア間で精度よく伝達するためにデジタル化することが多くなっており、例えばデジタルカメラやスキャナ等の画像入力装置は取り込んだ被写体のカラー画像を光の3原色のRGB信号に変換してこれをモニタやプリンタ等の画像出力装置に出力し、画像出力装置ではRGB信号に基づいてカラー画像を再現する(例えばモニタ画面に表示したり紙等に印刷する)ことが一般的に行われている。画像入力装置で得られるRGB信号は撮影レンズ等の光学系、カラーフィルタおよび撮像素子等の受光センサの撮像特性に依存し、また画像出力装置も再現の仕方によって同じRGB信号を入力しても再現される色が異なるだけでなく、画像入力装置および画像出力装置の特性にはそれぞれ固有の個体差が存在するため、RGB信号に基づく再現カラー画像は被写体に対する色再現性が悪い、即ち正確な色再現が行えない。
【0003】
そこで、近年では画像入力装置及び画像出力装置間で共通化したsRGB規格に準拠した色信号を採用することが多くなっており、画像入力装置では撮像系で得られるRGB信号をsRGB規格に応じて色補正し、これを出力している。これによりsRGB規格対応の画像出力装置では正確な色再現ができる、即ち同じRGB値が与えられれば近似した色味が再現できる。色補正の手法は様々であり、例えば撮像系に設ける光学フィルタの分光特性をsRGB規格に合わせる光学的な補正や、RGB信号をマトリクス演算する電子的な補正によって、再現色を本来の色に近似させている。
【0004】
従来、電子的な色補正で用いる色変換マトリクスの色変換精度を向上させる手法として重回帰分析法が提案されている。重回帰分析法は本来の色と再現色との関係を原因と結果ととらえた統計解析によってマトリクス要素を最適化する、即ち撮像系で得られたRGB信号に色変換マトリクスを作用させることにより予測した再現色と本来の色との信号レベル差が許容値以下となるようなマトリクス要素を求める手法であり、例えば特許文献1には3原色のRGB信号を異なる表色系のXYZ信号に変換するためのマトリクスを重回帰分析により求める技術が示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−164381号公報
【0006】
再現色と本来の色との一致の度合いは、人間の生理的色感に応じた色相、彩度および明度の3つの要素を表すCIE−L表色系のL信号で評価することが多い。しかしながら、L信号で評価することと重回帰分析によるマトリクス算出とを組合せる場合、重回帰分析で求められたマトリクスを作用させたRGB信号をL信号に変換し、色の一致度を評価し、その評価結果をフィードバックさせるためにL信号からRGB信号に逆変換するという煩雑な手順を踏むことになる。特に、RGB信号とL信号とは線形的な関係にないため、相互変換のための演算処理が複雑になるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に鑑みて成されたものであり、特に再現色を本来の色に高精度に近似できる色変換マトリクスを容易に得ることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の色変換マトリクス算出方法は、第1色空間の任意の色信号を第2色空間の色信号に変換するための色変換マトリクスを算出する色変換マトリクス算出方法であって、彩度および色相が段階的に変化する複数のカラーパッチに各々対応する第1色空間の色信号と、カラーパッチに各々対応する第2色空間の色信号とに基づいて、減衰最小自乗法により色変換マトリクスが求められることを特徴とする。
【0009】
上記色変換マトリクス算出方法において、カラーパッチに各々対応する第1色空間の色信号に色変換マトリクスを作用させて得られる色信号と、カラーパッチに対応する第2色空間の色信号とのCIE−L均等色空間における色差および色相角の差が最小となるように、色変換マトリクスが求められることが好ましい。
【0010】
上記色変換マトリクス算出方法において、例えば第2色空間の色信号がカラーパッチの測色信号である。
【0011】
上記色変換マトリクス算出方法で用いられるカラーパッチは、例えばマクベスカラーチェッカーの18色の有彩色カラーパッチであり、この場合18色の有彩色カラーパッチに対応する第1色空間の色信号は、マクベスカラーチェッカーの6色の無彩色カラーパッチに対応する第1色空間の色信号に基づいてホワイトバランス補正が施されることが好ましい。
【0012】
上記色変換マトリクス算出方法において、例えば第1色空間の色信号はカラーフィルタを設けた撮像素子によって得られた3原色RGB信号であり、第2色空間の色信号がsRGB(スタンダード・レッド・グリーン・ブルー)信号である。
【0013】
また、本発明に係る色補正方法は、画像の第1色空間における任意の色の色信号を色変換マトリクスを用いて第2の色空間における色信号に変換する色補正方法であって、彩度および色相が段階的に変化する複数のカラーパッチに各々対応する第1色空間の色信号と、カラーパッチに各々対応する第2色空間の色信号とに基づいて、減衰最小自乗法により色変換マトリクスが求められることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の色変換マトリクス算出方法および色変換方法の実施形態を示す模式図である。
【0016】
デジタルカメラ10は、撮像素子により被写体のフルカラー画像を得る画像入力装置であり、撮影光学系12と、撮像素子、例えばRGB3原色のカラーチップフィルタ16が撮像面上に設けられた単板式のCCD14とを備える。撮影光学系12により撮像素子に結像された光学的被写体像はCCD14により光電変換された後CCD14から読み出されてアナログ信号処理を受けた後A/D変換され、1フレーム分のRAWデータとしてデジタル信号処理回路20に送られる。
【0017】
デジタル信号処理回路20では、RAWデータから画素毎のRGB信号を生成する色分解処理、白色基準値に応じてR、GおよびBのゲインを調整するホワイトバランス補正処理、第1色空間の色信号である原色RGB信号の色域をsRGB規格で定義された色域に変換することにより再現色を目的の色(例えば被写体本来の色)に近づけるための色補正処理、およびモニタ装置30のγ特性を相殺する様に階調を調整する階調補正処理等を順次施して、第2色空間の色信号であるsRGB信号を生成する。デジタル信号処理回路20は、sRGB信号をUSBケーブル等のインターフェース(図示せず)を介して外部装置、例えばパーソナルコンピュータに接続されたモニタ装置30(CRTディスプレイモニタまたはLCDモニタ)やプリンタ等(図示せず)の画像出力装置に出力できる。
【0018】
sRGB信号はIEC規定の色再現国際規格に準拠した信号であり、sRGB規格では標準のCRTディスプレイモニタ装置に応じて色再現性および色域が規定されている。この場合、ホワイトバランス補正処理においては白基準値がCIE−D65に定められ、色補正処理においてはRGB信号の色域が定義された色域に補正され、階調補正処理においてはγ値が2.2に定められる。
【0019】
デジタル信号処理回路20ではsRGB規格に準じて信号が処理されるが、撮像系(撮影光学系12、CCD14、RGBカラーチップフィルタ16等)にはsRGB規格に準拠した特性値をもつ素子が用いられているわけではなく、このため、被写体の色情報をsRGB規格に合わせて正確に撮ることができず、再現色が本来の色と一致しない現象が生じる。この現象を回避するために撮像系の感度特性をsRGB規格に一致させるための光学的な補正が成されているが十分ではなく、完全に一致させることは実質上困難である。このため、撮像系で得られたRGB信号の信号レベルを調節して電子的に補正するが、撮像系の感度特性は個々のデジタルカメラ10によって異なり、被写体本来の色情報とデジタルカメラ10により得られる色情報との関係に規則性がないことから両者の関係を理論的に定義することは困難であり、個々の色毎に異なる信号処理をしなければならない。R、GおよびB信号が8ビットデータである場合には色数は(2=167777216となり、全色に最適な色補正処理を行うことは現実的ではない。
【0020】
そこで、彩度および色相が段階的に変化する複数の色サンプルから成るカラーチャート、例えば、図1に示すマクベスカラーチャート(登録商標)40の24色のカラーパッチP〜P24(図1では24色のカラーパッチの一部のみに符号を付す)を、色彩計等により正確に測色するとともに個々のデジタルカメラ10によって測色時と同じ照明環境下で撮影し、撮影で得られたRGB信号を測色したRGB信号に一致させるような色変換マトリクスをそれぞれ求めておき、デジタルカメラ10に設定する。被写体を撮影したときには、デジタル信号処理回路20はこの色変換マトリクスによって色補正処理を行っている。これにより測色値に忠実な色再現が行える。
【0021】
色変換マトリクスは外部の色変換マトリクス算出装置34、例えばパーソナルコンピュータにより算出され、予めデジタルカメラ10のメモリ22に格納される。一方、デジタルカメラ10は、色変換マトリクスを算出するためにマクベスカラーチャート40を撮影して得られるRAWデータを、デジタル信号処理回路20から色変換マトリクス算出装置34に出力する。色変換マトリクスは、デジタルカメラ10の製造工程の終段において色変換マトリクス算出装置34との協働によって求められる3×3のマトリクスであり、個々のデジタルカメラ10の撮像系の色感度特性に応じて9個のマトリクス要素の値が定められる。
【0022】
RAWデータから得られる所定の色を入力色Cin、色変換マトリクスをM、色変換マトリクスMによる色補正処理後の色を補正色Cesと定義すると、それぞれのRGB信号Cin(Rin,Gin,Bin)およびCes(Res,Ges,Bes)について下記の(1)式に示す線形1次式が成り立つ。この(1)式と等価なマトリクス要素による表現式を(2)式に示す。m〜mは色変換マトリクスMのマトリクス要素である。
【0023】
【数1】
Figure 2005045446
【0024】
なお、本実施形態では正確な色再現を行うことを目的としているため、色変換マトリクスMを算出する際に設定される目標値はカラーパッチP〜P24の測色信号であるが、人物の肌色や青空の色等のよく使われる特定色を、正確な色ではなく使用者の望む色に再現する場合には、特定色に関して測色信号を修正した値を目標値に設定してもよい。なお、測色によるRGB信号は、色彩計でR、GおよびBの信号レベルを直接測定して得る他、例えば分光光度計によって分光反射率を測定する、または色彩計によってRGB表色系と異なる表色系で表現されたXYZ信号やL信号を測定して、分光反射率、XYZ信号またはL信号をRGB信号に変換して得てもよい。
【0025】
マクベスカラーチャート40は、市販の既製品であるため手に入れ易く、各カラーパッチP〜P24の測色信号が既知であり測色の手間が省ける。例えば、標準光の照明環境下のもとでの第1番のカラーパッチP(色名;暗い肌色)の測色信号は、x=0.4002、y=0.3504およびY=10.05であり、これら測色信号x、yおよびYを公知の変換式によってRGB信号に変換することができる。但し、x=X/(X+Y+Z)、y=Y/(X+Y+Z)であり、X、YおよびZはXYZ表色系における三刺激値である。第1〜18番のカラーパッチP〜P18は有彩色であり、最終列の第19〜24番のカラーパッチP19〜P24は無彩色である。
【0026】
なお、カラーチャートとしては本実施形態のマクベスカラーチャートに限らず、複数のカラーパッチが均等色空間上に一様に分布するものであればよく、例えばJIS標準色標でもよい。マクベスカラーチャート40に基づいて得た色変換マトリクスは、各カラーパッチP〜P24の色については精度良く色再現できるが、他の色については保障されない。従って、良く使用される特定色(人物の肌色、青空の色、緑など)をカラーパッチにした独自のカラーチャートを作成しておけば、特定色について特に忠実に色再現できることになる。
【0027】
図2および図3を参照して、色変換マトリクス算出方法について説明する。図2には、色温度が6504Kの昼光を代表する標準の光CIE−D65を照明用光源とするCIE−L色空間(以下、Lab色空間と記載する)が示され、このLab色空間において、所定の1色に関する入力色Cinと、入力色Cinおよび色変換マトリクスMに基づいて予測した補正色Cesと、補正すべき目標の色Cme(以下、目標色と記載する)とがそれぞれ点で示されている。なお、説明のために図2では3点の相対距離を強調して示す。目標色CmeのL信号は測色で得られた値である。図3は、色変換マトリクス算出処理の処理流れおよび各種色信号の関係を模式的に示すブロック図である。
【0028】
マトリクス演算では色はRGB信号で扱われるが、色の一致度の評価ではL信号で扱われる。これは、Lab色空間が人間の色知覚と座標上の距離との相関性が良好な均等色空間であることによる。図2に示すLab色空間においては、明度を表すL、色相および彩度を示すa、bの座標により任意の色を表すことができる。明度指数Lは任意の色の相対的な明るさや暗さを示し、黒の0%から白の100%の範囲である。色相はa平面における座標原点周りの角度で示され、0°から360°の範囲である。a軸において正の数字が大きくなる程赤が強くなり、負の数字が大きくなるほど緑が強くなる。b軸において正の数字が大きくなる程黄が強くなり、負の数字が大きくなるほど青が強くなる。また、座標原点からの距離が大きくなるほど彩度が高く、鮮やかな色になる。座標原点は無彩色である。
【0029】
RGB信号からL信号への変換は下記に示す公知の(3)式および(4)式により行う。(3)式はRGB信号をXYZ信号に変換するための変換式であり、(4)式はXYZ信号をL信号に変換するための変換式である。色の一致度の評価時にはRGB信号はRGB→XYZ→L変換によりL信号に変換される。
【0030】
【数2】
Figure 2005045446
【0031】
【数3】
Figure 2005045446
【0032】
本実施形態では、カラーパッチP〜P18の18色について入力色Cinから予測した補正色Cesの全てがそれぞれ対応する目標色Cmeに略一致するように色変換マトリクスMを最適化する。具体的には、補正色Cesと目標色Cmeとの色差ΔEの18色分の2乗和が許容誤差以下となるような色変換マトリクスMの要素m〜mを、減衰最小自乗法により求める。個々の色相補正色入力色Cinに求めた色変換マトリクスMを作用させて得られる補正色Cesは、対応する目標色Cmeに略一致する。
【0033】
所定の1色について補正色Cesと目標色Cmeの色差ΔEは(5)式により定義され、Lab色空間において評価される。(5)式において、補正色CesのL信号を(Les,aes,bes)、目標色CmeのL信号を(Lme,ame,bme)で表す。
【0034】
【数4】
Figure 2005045446
【0035】
ここで、18色に対応する色差ΔEを区別するために、カラーパッチの番号を添え字として付し、ΔE、ΔE、…、ΔE18として表す。カラーパッチの番号を示すパラメータをi(i=1、2、…、18)とすると、各色差はΔEiで表される。また、マトリクス要素m、m、…、mの順番を示すパラメータをj(j=1、2、…、9)とすると、各マトリクス要素はmjで表される。補正色Cesは上記(1)式または(2)式により入力色Cinに色変換マトリクスMを作用させたものであることから、色差ΔEはマトリクス要素mjをパラメータとする関数ΔEi(mj)とみなすことができる。
【0036】
減衰最小自乗法においては、18色についてそれぞれ求めた色差ΔEi(i=1、2、…、18)の2乗和をメリット関数φとして定義し((6)式参照)、このメリット関数φが所定の閾値以下となるようにマトリクス要素mj(j=1、2、…、9)を最適化する。メリット関数φが極小になるための条件は(7)式で示される9個の式で与えられるが、(6)式は非線形式でありマトリクス要素mjの解を直接求めることはできない。そこで、色差ΔEiをmjに関してその出発点mj0の近傍で線形近似する。このとき、線形近似された色差ΔEiを使った時のメリット関数φはmjに関する2次式となるので、これを(7)式に代入するとメリット関数φの極値は9元連立1次方程式を満たし、これを解くとマトリクス要素mj(j=1、2、…、9)の近似解が得られる。
【0037】
【数5】
Figure 2005045446
【0038】
近似した9元連立1次方程式は最小自乗法の正規方程式と呼ばれ、この正規方程式を出発点mj0から解への移動量Δmjを求める式に変形し、行列で示したものが(8)式である。(8)式において、Δmはmjに関して出発点m10〜m90からそれぞれの解への移動量Δm、Δm、…、Δmを要素とする列ベクトルであり、ΔEは色差ΔE、ΔE、…、ΔE18を要素とする列ベクトルであり、Aは出発点mj0におけるΔEのヤコビ行列である。「( )」は転置行列を示し、「( )−1」は逆行列を示す。従って、(8)式によりベクトルΔEとヤコビ行列Aとに基づいてベクトルΔm即ち解への移動量Δm、Δm、…、Δmを求めることができる。
【0039】
【数6】
Figure 2005045446
【0040】
従って、出発点m10〜m90に既知の初期値を与え、(8)式により移動量Δm〜Δmを求め、得られた移動量Δm〜Δmを出発点m10〜m90に加算すればマトリクス要素m〜mの近似解が得られる。そして、得られた近似解を新たな出発点mj0としてマトリクス要素m〜mの近似解を得るという処理を、メリット関数φが閾値以下に達するまで繰り返し行う。メリット関数φが許容誤差以下に達すると、そのときの近似解を解に収束したものとしてマトリクス要素m〜mに定める。
【0041】
なお、メリット関数φは(6)式に限定されず、例えば下記の(9)式に定義するように、解の収束を保証しつつその効率を高めるためにダンピング因子と呼ばれる係数D(>0)を設定し、Δmjの2乗和とダンピング因子Dとの積を色差ΔEiの2乗和に加算したものをメリット関数φとしてもよい。このダンピング因子Dを用いる手法は公知であり詳述しないが、ダンピング因子Dの値が大きいほど近似誤差が少ないが解への接近速度が遅くなる特徴がある。本実施形態では所定値に固定するが、近似解を繰り返し求める際にダンピング因子Dの値を変化させてもよい。このときの正規方程式は(10)式に示される。(10)式中のIは単位行列である。
【0042】
【数7】
Figure 2005045446
【0043】
また、上述のマトリクス最適化においては補正色Cesと目標色Cmeとの色の違いはLab色空間における色差ΔEのみで評価しているが、人間の知覚では色相の違いが彩度の違いに比べて別の色として認識され易いので、色相を優先的に一致させるためにさらに両者の色相角θesおよびθmeの差Δθ(下記の(11)式を参照)を加味してもよい。色相角θesおよびθmeは、補正色Cesおよび目標色Cmeからそれぞれa面に下ろした点のa軸からの原点周りの回転角である(図2参照)。(9)式の右辺第1項に色相角差Δθの2乗和を加算した式を(12)式に示す。なお、色差ΔEに比べて色相角差Δθは相対的に小さい値のため、色相の一致度を高めるために(12)式において色相角差Δθに重みをつけてもよい。
【0044】
【数8】
Figure 2005045446
【0045】
またさらに、(6)式や(9)式および(12)式で定義されるメリット関数φを用いたマトリクス最適化では、各色について補正色Cesと目標色Cmeとの色差がほぼ均等にばらつくが、肌色等の特定色に限定して特定色の色一致の精度を向上させたい場合には、18色についてそれぞれ設定した重み係数Wi(i=1,2,…18)を色差ΔEiに乗算して重み付けをする。重み係数W〜W18の総和は1である。(13)式には(9)式のメリット関数φに重み係数Wiを加味したものを示す。この重み付けにより、重みを大きくした特定色ほど、より忠実な色再現を行うことができる。
【0046】
【数9】
Figure 2005045446
【0047】
最適化計算における出発点m10、m20、…、m90の適正な初期値の設定は、計算時間を短くする。即ち繰り返し行う処理のループ回数を少なくするために、解にできるだけ近い値に設定することが好ましい。本実施形態では、まず補正色Cesと目標色Cmeとが略一致する、即ちRes=Rme、Ges=Gme、Bes=Bmeとなると仮定して出発点m10、m20、…、m90の初期値を順に1、0、0、0、1、0、0、0、1に定め、さらに8つの初期値を固定したままで残り1つの初期値を微少間隔(例えば0.01)毎に1(または0)から一定の範囲(例えば±0.3)で単独に変化させつつそれぞれ最適化計算を行うことにより、個々の初期値に対応した複数の解を得、それら解の中から目的に叶う最良の解を選択する。従来では設計者の経験や過去のデータを参照して定めてられていたが、本実施形態の初期値設定では経験者がいない場合でも容易に解を得ることができる。
【0048】
次に、図4〜図6のフローチャートを参照して、色変換マトリクス算出処理について詳細に説明する。
【0049】
まずステップS102において、24色のカラーパッチP〜P24を有するマクベスカラーチャート40を用意し、これら24個のカラーパッチP〜P24をCIE−D65の照明光源下でデジタルカメラ10により撮影し、得られたRAWデータを色変換マトリクス算出装置34に転送する。
【0050】
色変換マトリクス算出装置34は、RAWデータに基づいて18個の有彩色カラーパッチP〜P18に対応する入力色CinのRGB信号を得る(ステップS104)。ここで、個々の有彩色カラーパッチP〜P18に対応する色データを区別するために、有彩色カラーパッチP〜P18の順番を示すパラメータi(i=1、2、…、18)を設定し、i番目のカラーパッチPiに対応する入力色をCin(i)、そのRGB信号を(Rin(i),Gin(i),Bin(i))で表す。入力色Cin(i)のRGB信号(Rin(i),Gin(i),Bin(i))は、カラーパッチPiに相当する撮像領域から抽出された30×30画素のR、GおよびBの信号レベルのそれぞれの平均値(以下、RGB平均値と記載する)であり、8ビットデータである。RGB平均値の信頼性を高めるために、30×30画素のうち欠陥画素などは取り除かれる。なお、RGB信号(Rin(i),Gin(i),Bin(i))は10ビットデータまたは12ビットデータであってもよい。
【0051】
マクベスカラーチャート40の第19〜24番のカラーパッチP19〜P24は6段階の無彩色カラーパッチであり、詳しくは第19番のカラーパッチP19(色名;白色)、第20番のカラーパッチP20(色名;グレイ8)、第21番のカラーパッチP21(色名;グレイ6.5)、第22番のカラーパッチP22(色名;グレイ5)、第23番のカラーパッチP23(色名;グレイ3.5)、第24番のカラーパッチP24(色名;黒色)から成る。
【0052】
これら無彩色の6個のカラーパッチP19〜P24はグレー階調の補正に用いられる。具体的には、各カラーパッチP19〜P24にそれぞれ相当する撮像領域から抽出された30×30画素のRGB平均値が求められ、6つの無彩色カラーパッチP19〜P24のRGB平均値とそれぞれの目標値(例えば測色信号)との誤差が最小となるようなオフセット値がR、GおよびBのそれぞれについて求められる。ステップS104で有彩色カラーパッチPi(i=1、2、…、18)の入力色Cin(i)のRGB信号(Rin(i),Gin(i),Bin(i))を得る前に、RAWデータのR、GおよびB信号からそれぞれオフセット値が差し引かれ、これにより画像の白基準レベルおよび黒基準レベルが補正されるとともに、グレー階調、即ち色の濃さが適切なレベルに補正される。
【0053】
また、6個の無彩色カラーパッチP19〜P24は、ホワイトバランス補正にも用いられ、RAWデータから得られる各無彩色カラーパッチP19〜P24のRGB平均値に基づいて、R、GおよびBのゲインがそれぞれ決定され、18個の有彩色カラーパッチP〜P18のRGB平均値がゲイン調整される。
【0054】
従って、ステップS104で得られる18色の有彩色カラーパッチPi(i=1、2、…、18)の入力色Cin(i)のRGB信号(Rin(i),Gin(i),Bin(i))は、グレー階調補正およびホワイトバランス補正が施され、γ=1.0で正規化されたものである。
【0055】
ステップS106において既知である18個のカラーパッチP〜P18の測色信号(RGB信号)を色変換マトリクス算出装置34に入力する。なお、入力したデータが、RGB信号でない場合、例えばXYZ信号、L信号、分光反射率等の場合には公知の変換式によりRGB信号に変換しておく。また、測色信号の値が未知の場合には、ステップS106の前に撮影と同じ照明環境下でカラーパッチP〜P18を測色する。
【0056】
そして次のステップS108において、i番目(i=1、2、…、18)のカラーパッチPiの目標色をCme(i)、そのRGB信号を(Rme(i),Gme(i),Bme(i))と定義し、ステップS106で得られた測色信号を目標色Cme(i)のRGB信号(Rme(i),Gme(i),Bme(i))に設定する。本実施形態では正確な色再現を行うことを目的としているので、測色信号を目標色Cme(i)のRGB信号(Rme(i),Gme(i),Bme(i))としているが、特定色を好ましい色に再現することを目的とする場合などでは、目的に応じて任意にRme(i)、Gme(i)、Bme(i)の値を変更する。なお、ステップS106およびS108は次のステップS110の前であればいつ行ってもよい。
【0057】
ステップS110では、ステップS104で得られた18色の入力色Cin(i)のRGB信号(Rin(i),Gin(i),Bin(i))(i=1、2、…、18)を、RGB→XYZ→L変換((3)式および(4)式)によりL信号(Lin(i),ain(i),bin(i))に変換する。同様に、ステップS108で得られた18色の目標色Cme(i)のRGB信号(Rme(i),Gme(i),Bme(i))(i=1、2、…、18)をL信号(Lme(i),ame(i),bme(i))に変換する。
【0058】
ステップS112〜S126では、減衰最小自乗法により色変換マトリクスMの9個のマトリクス要素m、m、…、mの値を求める。ステップS112では、まずRes=Rme、Ges=Gme、Bes=Bmeとなると仮定して最適化計算における出発点m10、m20、…、m90の初期値に1、0、0、0、1、0、0、0、1が与えられる。
【0059】
そしてステップS114では、上述した最小自乗法の正規方程式(8)式により出発点から解への移動量Δm〜Δmを求め、得られた移動量を出発点m10〜m90にそれぞれ加算してマトリクス要素m〜mの近似解を得る。ステップS116では、解が収束しているか否か、具体的には、得られた解をマトリクス要素とする色変換マトリクスMを入力色Cin(1)〜Cin(18)に作用させて得られる補正色Ces(1)〜Ces(18)と、目標色Cme(1)〜Cme(18)とのLab色差ΔE〜ΔE18の2乗和が許容誤差以下に収まるか否かを判定し、解が収束していればステップS114で得られた解を色変換マトリクス算出装置34のメモリ(図示せず)に一時的に保存してステップS124に進む。ステップS116で解が収束していないと判定されると、さらにステップS120においてステップS114の計算回数が10回を超えていないか否かが判定され、超えていなければステップS122において出発点m10〜m90の値が現在の解(m10〜m90の初期値と移動量Δm〜Δmとの和)に更新され、ステップS114に戻る。ステップS114の計算回数が10回を超えると、ステップS120からステップS124に進む。
【0060】
要約すると、ステップS112〜ステップS122では、出発点m10〜m90の初期値を1、0、0、0、1、0、0、0、1に定め、算出したマトリクス要素m〜mの近似解を求め、その解を新たな出発点m10〜m90にするという処理を色差が許容誤差以下となるまで繰り返す。但し、10回繰り返しても収束しないときには最適化計算を終了する。なお、ここでは4〜5回計算すればほぼ解が収束すると予測しているため回数制限は10回に定めているが、特に回数は制限されず、色変換マトリクス算出装置34の性能に応じて変えてもよい。
【0061】
ステップS114〜ステップS122の最適化計算によって得られる解は、ステップS112で定められた出発点m10〜m90の初期値に依存し、初期値が変われば通常異なる解が得られる。このため、ここでは8つの初期値を1または0に固定したままで残り1つの初期値を0.01毎に1または0から一定の範囲(±0.3)で単独に変化させた初期値の組を270組(=30×9)用意し、それぞれに対応する解を求める。ステップS124では、全ての初期値の組合せについて最適化計算が終了したか否かが判定され、終了していない場合にはステップS112に戻って、未だ用いられていない組の初期値が設定され、最適化計算が行われる。全ての初期値の組合せについて最適化計算が終了したと判定されるとステップS126に進む。このとき、メモリには18色分の色差ΔE〜ΔE18の2乗和が許容誤差以下となる条件を満たすマトリクス要素m〜mの解の組が複数保存されている。
【0062】
ステップS126では、複数のマトリクス要素m〜mの解の中から最適解を選出する。具体的には、得られた解の組合せをマトリクス要素とする色変換マトリクスMを入力色Cin(1)〜Cin(18)に作用させて得られる補正色Ces(1)〜Ces(18)と、目標色Cme(1)〜Cme(18)との色相角差Δθ〜Δθ18の2乗和が最も小さいという条件を満たす解が選出される。従って、ステップS126で得られたマトリクス要素m〜mは、マクベスカラーチャート40の18色分について、色差ΔE〜ΔE18の2乗和を許容誤差以下にし、なおかつ色相角差Δθ〜Δθ18の2乗和を最も小さくする値である。
【0063】
なお最適解の選出条件としては、本実施形態に限定されず、目的に応じて変更してもよい。例えば、肌色等の特定色に関して色の一致度を優先させたい場合には、その特定色に関する補正色Cesと目標色Cmeとの色差が限りなく零に近い許容誤差以下であることを選出条件に加えればよい。
【0064】
ステップS132〜S142では、得られた色相最適化マトリクスMの有効性が評価される。まず、ステップS132において、得られた解を色変換マトリクスMとして、入力色Cin(1)〜Cin(18)のRGB信号をそれぞれ色変換マトリクスMで変換することにより補正色Ces(1)〜Ces(18)のRGB信号(Res(1),Ges(1),Bes(1))〜(Res(18),Ges(18),Bes(18))を求め(上述の(1)式および(2)式を参照)、さらにステップS134において、(3)式および(4)式のRGB→XYZ→L変換により、補正色Ces(1)〜Ces(18)のL信号(Les(1),aes(1),bes(1))〜(Les(18),aes(18),bes(18))を求める。
【0065】
そしてステップS136において、直前のステップS134で得られた補正色Ces(1)〜Ces(18)のL信号(Les(1),aes(1),bes(1))〜(Les(18),aes(18),bes(18))と、ステップS110で得られた目標色Cme(1)〜Cme(18)のL信号を(Lme(1),ame(1),bme(1))〜(Lme(18),ame(18),bme(18))とに基づいて、上述の(11)式により色相角差Δθ〜Δθ18をそれぞれ求め、その2乗和である色相誤差θrmsを下記の(14)式により求める。
【0066】
【数10】
Figure 2005045446
【0067】
ステップS138では、色相誤差θrmsが許容値α以下であるか否かが判定され、色相誤差θrmsが許容値αを超えた場合はステップS108に戻り、目標色Cme(1)〜Cme(18)のRGB信号のいずれかを変更して新たに色変換マトリクスMを求める。なお、ステップS108に戻って目標色Cme(1)〜Cme(18)のRGB信号を再設定する際は、色相の変化が僅かとなるように、即ちモニタ装置30における再現色の色味が被写体本来の色と変わらないように、各値が定められることが必要である。
【0068】
ステップS138において色相誤差θrmsが許容値α以下であると判定された場合には、入力色Cinを目標色Cmeに対して色相に関して高精度に近似できる色変換マトリクスMが得られたと見做され、ステップS140において色変換マトリクスMの係数が現在の値に確定し、ステップS142において色変換マトリクス算出装置34からデジタルカメラ10へ色変換マトリクスMの係数データを転送してメモリ22に書き込んで終了する。
【0069】
以上のように求められた色変換マトリクスMをデジタルカメラ10の色補正処理で用いると、測色信号に忠実な色再現ができるsRGB信号を得ることができ、モニタ装置30の画面に被写体本来の色に極めて近い色味で被写体像を表示できる。
【0070】
このように、本実施形態では色補正に用いる色変換マトリクスMを減衰最小自乗法によって求めている。この減衰最小自乗法においては、L色空間上で色差や色相が一致することをメリット関数φの収束条件に含めることができる((6)式、(9)式、(12)式、(13)式を参照)ので、RGB色信号を均等色空間(例えばL色空間)の色信号に変換することや、L色空間上での制約条件(色差や色相が一致すること等)を設定することが容易である。また、減衰最小自乗法においては色差ΔEiを線形近似するため、最適化計算が単純化され、計算時間も短縮される。RGB色空間とL色空間との変換は乗数計算が含まれるので極めて複雑であるが、減衰最小自乗法を用いる場合には、入力色Cinに色変換マトリクスMを作用させた補正色Cesと、目標色CmeとのL色空間における一致度の評価結果に基づいて色変換マトリクスMを修正するためにL信号からRGB信号に戻す処理を必要としないので、処理時間の短縮が図れる。
【0071】
なお、画像入力装置としては本実施形態のデジタルカメラ10の他、デジタルビデオカメラ、スキャナ、電子内視鏡等であってもよい。また、本実施形態では色変換マトリクス算出装置34をデジタルカメラ10と別体にしているが、デジタルカメラ10に色変換マトリクス算出機能を搭載してもよい。またさらに、色変換マトリクスを算出するとともに色補正できる画像処理ソフトウェアとしてパーソナルコンピュータにインストールし、デジタルカメラ10から出力されたRAWデータをパーソナルコンピュータで色補正できるように構成してもよい。
【0072】
本実施形態では、撮像系で得られたRGB信号をsRGB規格に合わせて色補正する色変換マトリクスを求めているが、本発明のマトリクス算出方法は特に色補正を目的とする色変換マトリクスの算出に限定されない。例えば異なる色空間の色信号を相互変換する(RGB信号をXYZ信号や印刷のためのCMYK信号に変換する、補色のCMY信号をRGB信号に変換する等)ための色変換マトリクスの算出にも適用できる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、色相に関して再現色を本来の色に高精度に近似できる色変換マトリクスを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の色変換マトリクス算出方法および色変換方法の実施形態を示す図であって、色変換を行うデジタルカメラと、色変換マトリクスを算出する色変換マトリクス算出装置とを示すブロック図である。
【図2】色変換マトリクス算出の原理を示す図であって、所定の色に関してLab色空間における変換前の入力色と変換すべき目標色との位置を示す図である。
【図3】色変換マトリクス算出処理の処理流れおよび各種色信号の関係を模式的に示すブロック図である。
【図4】色変換マトリクス算出処理を示すフローチャートの第1の部分である。
【図5】色変換マトリクス算出処理を示すフローチャートの第2の部分である。
【図6】色変換マトリクス算出処理を示すフローチャートの最後の部分である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
20 デジタル信号処理回路
30 モニタ装置
34 色変換マトリクス算出装置
40 カラーチャート

Claims (7)

  1. 第1色空間の任意の色信号を第2色空間の色信号に変換するための色変換マトリクスを算出する色変換マトリクス算出方法であって、彩度および色相が段階的に変化する複数のカラーパッチに各々対応する第1色空間の色信号と、前記カラーパッチに各々対応する第2色空間の色信号とに基づいて、減衰最小自乗法により前記色変換マトリクスが求められることを特徴とする色変換マトリクス算出方法。
  2. 前記カラーパッチに各々対応する第1色空間の色信号に前記色変換マトリクスを作用させて得られる色信号と、前記カラーパッチに対応する前記第2色空間の色信号とのCIE−L均等色空間における色差および色相角の差が最小となるように、前記色変換マトリクスが求められることを特徴とする請求項1に記載の色変換マトリクス算出方法。
  3. 前記第2色空間の色信号が前記カラーパッチの測色信号であることを特徴とする請求項1に記載の色変換マトリクス算出方法。
  4. 前記カラーパッチが、マクベスカラーチャートの18色の有彩色カラーパッチであることを特徴とする請求項1に記載の色変換マトリクス算出方法。
  5. 前記18色の有彩色カラーパッチに対応する第1色空間の色信号は、前記マクベスカラーチャートの6色の無彩色カラーパッチに対応する第1色空間の色信号に基づいてホワイトバランス補正が施されることを特徴とする請求項4に記載の色変換マトリクス算出方法。
  6. 前記第1色空間の色信号がカラーフィルタを設けた撮像素子によって得られた3原色RGB信号であり、前記第2色空間の色信号がsRGB(スタンダード・レッド・グリーン・ブルー)信号であることを特徴とする請求項1に記載の色変換マトリクス算出方法。
  7. 画像の第1色空間における任意の色の色信号を色変換マトリクスを用いて第2の色空間における色信号に変換する色補正方法であって、彩度および色相が段階的に変化する複数のカラーパッチに各々対応する第1色空間の色信号と、前記カラーパッチに各々対応する第2色空間の色信号とに基づいて、減衰最小自乗法により前記色変換マトリクスが求められることを特徴とする色補正方法。
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