JP5982972B2 - 真空パッケージ、センサ、および真空パッケージの製造方法 - Google Patents

真空パッケージ、センサ、および真空パッケージの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5982972B2
JP5982972B2 JP2012089165A JP2012089165A JP5982972B2 JP 5982972 B2 JP5982972 B2 JP 5982972B2 JP 2012089165 A JP2012089165 A JP 2012089165A JP 2012089165 A JP2012089165 A JP 2012089165A JP 5982972 B2 JP5982972 B2 JP 5982972B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
sealing
protrusion
vacuum package
sealing material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012089165A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013219223A (ja
Inventor
淳也 山下
淳也 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2012089165A priority Critical patent/JP5982972B2/ja
Publication of JP2013219223A publication Critical patent/JP2013219223A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5982972B2 publication Critical patent/JP5982972B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Casings For Electric Apparatus (AREA)

Description

本発明は、機能素子を真空封止したパッケージ及びその製造方法に関する。
赤外線センサや、圧力センサ、加速度センサ等の機能デバイスなどは、その性能を高めるために真空状態の密閉容器に収納し、機能させることが望ましい。
赤外線センサを例にすると、熱型の赤外線センサは、赤外線透過窓を透過した赤外線を検出素子の受光部が吸収し、これにより生ずる温度変化に伴う抵抗変化を信号として検出する。このため、センサの高感度に保つには、空気を通じた熱の放出を減少させることが重要である。夜間のセキュリティ用監視カメラや、温度分布を割り出し表示するサーモグラフィなどに用いられる赤外線センサにおいては、信号を高感度に検出するために受光部を熱的に絶縁する構成を採用している。このような熱的絶縁性は、受光部を中空に浮かせたり、赤外線検出素子自体を真空パッケージ内に配置することで得られる。
赤外線センサ等の真空パッケージを封止する方法としては、例えば、特許文献1に、排気のための貫通孔を赤外線透過窓に設け、この貫通孔の開口部に封止材料を置き、パッケージ内を真空とした後に封止材料を加熱溶融させ貫通孔を封止する方法がある。
特許文献2に記載の真空パッケージは、封止材料が貫通孔に固定されるよう貫通孔がテーパ状になっている。貫通孔はチャンバの外面側から内面側に向けて貫通孔の開口面積を縮小する第1テーパ面と、チャンバの内面側から外面側に向けて貫通孔の開口面積を縮小する第2テーパ面とを有し、封止材料を第1テーパ面上に配置して、加熱・減圧しながら貫通孔を封止する
特開平11−326037号公報 特開2009−135296号公報
特許文献1記載の封止方法では、貫通孔の開口の周囲に金属被覆である封止材料用パッドを形成し、貫通孔にハンダボール等の封止材料を配置して減圧・加熱を行う。そのため、内部の気体を排気する時に封止材料が動いて貫通孔の開口部から外れてしまい、封止材料が貫通孔の上に保持されない問題がある。また、封止材料の加熱溶融時においては、封止材料が開口部を避けるように流動したり、貫通孔を通って落下したりして貫通孔を完全に封止することが出来ない問題も生じやすい。
特許文献2に記載の封止技術では、貫通孔の開口面の表面と裏面の両側からテーパ加工を実施する必要がある。このテーパ加工を実現するには、機械で片面を加工した後180度反転させ、同じ加工を実施する必要があり、加工時間が増大するという課題がある。特に、赤外線透過窓や受光素子基板、スペーサなどにしばしば用いられるシリコンやゲルマニウムなどの材料は、非常に割れやすい材料であるため、このような材料にテーパを有する貫通孔を形成すると、クラックによる封止不良が発生する問題が生じやすい。
本発明の目的は、かかる問題を解決するためになされたものであり、封止不良を生ずることなく、かつ貫通孔の加工時間の短縮を実現する真空パッケージ及びその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の真空パッケージは、空洞部を排気するための貫通孔と、貫通孔を封止する封止体と、を有し封止体は貫通孔上面を覆う基材部と基材部に設けられた貫通孔より小さい突起部とからなる段付形状であり、基材部と真空パッケージ表面との間に封止材料を挟んで突起部を貫通孔に挿入した状態で貫通孔を封止している。
また、本発明の封止体は、貫通孔上面を覆う基材部と基材部に設けられた貫通孔より小さい突起部とからなる段付形状であり、基材部の突起部が設けられた面には封止材料が配置されている。
また、本発明のセンサは、電磁波を検出する素子と素子を積載する主基板と主基板と対向し電磁波を透過する透過基板と主基板および透過基板の縁部に設けられ、主基板と透過基板とを空間を有して対向するよう設置しているスペーサと透過基板に設けられ、主基板と透過基板とスペーサとで囲まれる空洞部を排気するための貫通孔と貫通孔を封止する封止体とを有し、封止体は貫通孔上面を覆う基材部と基材部に設けられた貫通孔より小さい突起部とからなる段付形状であり、基材部と真空パッケージ表面との間に封止材料を挟んで突起部を貫通孔に挿入した状態で貫通孔を封止している。
また、本発明の真空パッケージの製造方法は、空洞部を排気するための貫通孔に、貫通孔上面を覆う基材部と基材部に設けられた貫通孔より小さい突起部とからなる段付形状の封止体を、基材部と真空パッケージ表面との間に封止材料を挟んだ状態で突起部を貫通孔に挿入し、設置する工程と、真空チャンバ内に、貫通孔に封止体を設置したパッケージをセットする工程と、真空チャンバ内を減圧し、空洞部の排気を行う工程と真空パッケージを加熱し、封止材料を溶解させ、基材部と真空パッケージ表面との間を密閉する工程と、真空パッケージを冷却し、封止材料を固化させて貫通孔を封止する工程と、を含む。
本発明によれば、シール構造体に設けられた突起を貫通孔に挿入することで、真空パッケージ内部を排気する時や封止材料が溶融する時にシール構造体が動くことなく貫通孔開口部上に確実に固定することができるので、封止不良の発生を防止することができる。
また、貫通孔は単なる垂直方向に開けられた単純な穴でよく、これにより加工時間が短縮できる。
第1の実施形態に係るシール構造体を用いた真空パッケージの概略断面図を示す。 第2実施形態に係る真空パッケージの減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。 第2の実施形態に係る貫通孔を封止するシール構造体の側面図、下面図および斜視図を示す。 第2実施形態に係る赤外線センサの概略断面図を示す。 第3実施形態に係る真空パッケージの減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。 第3の実施形態のシール構造体の側面図、下面図および斜視図を示す。 第4実施形態に係る真空パッケージの減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。 第4の実施形態のシール構造体の側面図、下面図および斜視図を示す。 第5実施形態に係る真空パッケージの減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。 第5の実施形態のシール構造体の側面図、下面図および斜視図を示す。 第6実施形態に係る真空パッケージの減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。 第6の実施形態のシール構造体の側面図、下面図および斜視図を示す。 第6実施形態に係る真空パッケージの減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。
以下、本発明の第1実施形態に係る真空パッケージについて説明する。図1に本発明の第1実施形態に係る真空パッケージの概略断面図を示す。
真空パッケージ1は、底面となる基板2と、基板2上部に空隙を確保した状態で基板上を覆う封止カバー3とを備える。封止カバーは真空引きする時に排気の出口となる貫通孔4を備えている。真空パッケージ1は、基板2および封止カバー3を真空中に置き、貫通孔4から封止カバー3内の気体を排気し、その後、貫通孔4をシール構造体5で封止することにより真空パッケージ内を気密にしている。シール構造体5は貫通孔4の開口部上面および内径を封止している。シール構造体5は貫通孔4の上面を覆う基材部6と、貫通孔6の内径を塞ぐ突起部7からなる段付形状の一体構造体に封止部材を配置した構成なっている。シール構造体5は、封止材料8を基材部6と封止カバー3とで挟んだ状態で貫通孔4に突起部7を挿入している。封止材料8は、基材部6の突起部7を有する側の面に配置している。封止材料8は加熱で溶融し冷却で固化する性質を有している。
以下に真空パッケージの封止方法について説明する。まず、封止カバーの貫通孔にシール構造体5の突起部7を挿入し、貫通孔4をシール構造体5で仮封止する。
次に、シール構造体5で仮封止した真空パッケージ1を真空チャンバにセットし、真空チャンバ内を減圧する。真空パッケージ内部が減圧された後、この状態を維持して、真空パッケージ1を封止材料8の融点以上の温度で加熱する。封止材料8が溶融し、基材部6と封止カバー3との隙間が溶解した封止材料8で封止された状態で真空パッケージ1を冷却する。封止材料8が固化し、シール構造体5は真空パッケージ1を減圧状態で封止する。
以上に説明したように、段付き形状のシール構造体の突起部を貫通孔に挿入することで、真空パッケージを減圧、加熱してもシール構造体は安定して貫通孔の開口部に固定しつづけ、真空パッケージの封止を行うことが可能になる。
以下、本発明の第2の実施形態に係る真空パッケージについて、図を参照して説明する。図2に第2実施形態に係る真空パッケージの減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。
真空パッケージ21は、底面となる基板22と、基板22上部に空隙を確保した状態で基板22上を覆う封止カバー23とを備える。基板22と封止カバー23は接着用ハンダ等で接着している。封止カバー23は真空引きする時に排気の出口となる貫通孔24を備えている。貫通孔24はドリル等を利用して封止カバー23に作成する。
真空パッケージ21は、基板22および封止カバー23を真空中に置き、貫通孔24から封止カバー23内の気体を排気し、その後、貫通孔24をシール構造体25で封止することによりパッケージ内を真空にしている。シール構造体25は貫通孔4の上面および内径を封止する。
シール構造体25は貫通孔24の上面を覆う基材部26と、貫通孔24の内径を塞ぐ突起部27からなる段付形状の一体構造体に封止部材28を配置した構成なっている。封止材料28は、基材部26の突起部27が連結している側の面に、突起部27の周囲を取り囲むように接合している。
シール構造体25は、封止材料28を基材部26と封止カバー23とで挟んだ状態で貫通孔24に突起部27を挿入している。図3に第2の実施形態に係る貫通孔24を封止するシール構造体25の側面図、下面図および斜視図を示す。
基材部26と突起部27は共に円柱状であり、突起部27は基材部26の底面の円の中心に基材部26と垂直方向に連結している。基材部26の底面の直径は貫通孔24より大きく、突起部27の底面の直径は貫通孔24より小さい。挿入時での突起部27と封止カバー23との隙間は、減圧時にパッケージ内を排気する際の隙間になる。ただし、加熱溶解した封止材料28は表面張力により、隙間に入るがパッケージ内には落下しない程度の間隔になっている。基材部26と突起部27は、一体となった形状として鋳物やプレス成型で製造する。その他、円柱状の材料から旋盤などの工作機械を用いて削り出して製造してもよい。
なお、基材部26および突起部27の平面形状は、貫通孔24の開口部に突起部27が挿入可能で、貫通孔24の開口部の上辺を基材部26で覆うことができれば円形に限定されることなく、種々の形状を採用することができる。例えば、正方形、楕円形、十字形、平行四辺形、三角形、多角形、長方形、花形等を適用してもよい。突起部27の鉛直方向の高さは、貫通孔24を貫通し、突起部27の先端が基板22まで到達しない程度の長さになっている。
封止材料28は中心に穴を有し、一部が欠けたC型の形状になっている。なお、切り欠き部分は、一部だけでなく複数あってもよい。切り欠き部分は真空引きするための通気口として利用する。
封止材料28は、基材部26の突起部27を有する側の面に配置している。封止材料28はハンダであり、印刷により形成した後、一度溶融固化させてC型形状に製造する。溶融固化で製造する以外に、平板状のハンダ板から金型でプレスして打ち抜いて封止部材を製造してもよい。なお、封止材料28は加熱で溶融し冷却で固化する性質を有していれば、ハンダ以外の材料を用いてもよい。
以下に真空パッケージ21の封止方法について説明する。
まず、封止カバー23の貫通孔24にシール構造体25の突起部27を挿入し、貫通孔24をシール構造体25で仮封止する。
次に、シール構造体25で仮封止したパッケージを真空チャンバのステージ上にセットする。
真空チャンバ内を1×10−6Paまで減圧する。長期間のデバイスの安定性を保つ場合はさらに真空度を高める。ここで、封止材料28の切り欠き部分29が封止材料28の通気口となり、パッケージ内部の気体は突起部27と封止カバー23との隙間と、切り欠き部分29を通じて外部に排気される。
パッケージ内部も1×10−6Paと同様の圧力になった後、この状態を維持して、パッケージ内部またはパッケージ自体を160℃で加熱する。この時、融点が140℃の封止材料28が溶融する。
封止材料28の切り欠き部分である空隙は封止材料28が溶融することで消滅する。シール構造体25は貫通孔24より大きい基材部26と貫通孔24より小さい突起部27の段付き形状であり、シール構造体25の突起部27を貫通孔24に挿入しているので、チャンバ内部を排気する時や封止材料28が溶融する時もシール構造体25は動かない。このため、貫通孔24開口部上に確実にシール構造体25を固定することが可能になる。
空隙が消滅した後、真空パッケージ21内部または真空パッケージ21自体を冷却する。封止材料28が融点以下に達すると封止材料28が固化し、基材部26と封止カバー23は封止材料28で隙間無く一体となった状態で固着する。シール構造体25は真空パッケージ21を真空状態で封止する。
なお、高真空が不要である場合は、封止材料28の切り欠き部分は無くても良い。この場合は、真空パッケージ21を排気中、シール構造体25は気流により浮き上がる。しかし、シール構造体25が浮き上がっても突起部27が貫通孔24に挿入されているので、貫通孔24からシール構造体25が外れることはなく、貫通孔24開口部上にシール構造体5を固定できる。
以上に説明したように、段付き形状のシール構造体25の突起部27を封止カバー23の貫通孔24に挿入することで、真空チャンバ内で減圧、加熱してもシール構造体25は安定して貫通孔24の開口部に固定しつづけ、真空パッケージ21の気密封止を行うことが可能になる。
第2の実施形態の真空パッケージ1について、機能素子として赤外線受光素子を真空封止した赤外線センサを例にして説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係る赤外線センサの概略断面図を示す。
赤外線センサ10、赤外線を検出する赤外線受光素子11と、赤外線受光素子11を搭載する基板12と、赤外線受光素子11が受光できるように赤外線を透過する赤外線透過窓13と、赤外線受光素子11を収容するチャンバ14と、を備える。
チャンバ14は、基板12とスペーサ15、接着用ハンダ16、電極パッド17、赤外線透過窓13、等によって赤外線受光素子11を覆うことで、赤外線受光素子11上に形成している。チャンバ内は、大気圧より減圧され(好ましくは1×10−6Paまで)、気密状態になっている。基板12上には電極パッド17を配置している。赤外線受光素子11は、電極パッド17と電気的に接続されている。電極パッド17は、チャンバ内からチャンバ外へ引き出した形状になっている。これにより、赤外線受光素子11が検出した信号は、ボンディングワイヤ18と電極パッド17を介して、チャンバの外部へ送信可能になっている。
電極パッド17上にはスペーサ15が接合している。スペーサ15は、赤外線受光素子11を取り囲むと共に、基板12と赤外線透過窓13との間に、所定の間隙を確保する。さらに、スペーサ15上には、接着用ハンダ16によって赤外線透過窓103が接合している。赤外線透過窓13は赤外線受光素子11上を覆っている。
赤外線透過窓13は、チャンバ14を排気するために使用する貫通孔19を少なくとも1つ形有している。貫通孔19は赤外線透過窓13に対して垂直に工作機械にて開けられた貫通孔である。シール構造体100は赤外線透過窓13の貫通孔19の開口部と開口部の上辺を封止する。
第2の実施形態と同様、シール構造体100は貫通孔19の上面を覆う基材部101と、貫通孔19の内径を塞ぐ突起部102からなる段付形状の一体構造体に封止部材を配置した構成なっている。なお、基材部111と突起部112の材料は封止材料103および接着用ハンダ16よりも融点の高い金属またはそれに類する硬さの材料を使用する。封止材料113の材料は、接着用ハンダ16より融点が低いハンダを使用する。具体的には、接着用ハンダ16は融点183℃の共昌ハンダで、封止材料113はビスマスが添加されている融点140℃のハンダである。封止材料103に接着用ハンダ16より融点が低いハンダを使用する理由は、赤外線透過窓とスペーサとの接着に使用する接着用ハンダが真空封止する時の加熱で再溶融するのを防止するためである。その他の構成、封止方法については第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
以上に説明したように、段付き形状のシール構造体の突起部を貫通孔に挿入することで、真空チャンバ内で減圧、加熱してもシール構造体は安定して貫通孔の開口部に固定しつづけ、赤外線センサの気密封止を行うことが可能になる。また、封止材料に排気のための通気口となる切り欠きを設けたことにより、高真空の赤外線センサを製作することも可能になる。
次に、本発明の第3の実施形態〜第7の実施形態に係る真空パッケージ1について説明する。第3実施形態〜第7実施形態におけるシール構造体5および貫通孔4周辺以外の、その他の構成については第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
本発明を好適に実施した第3の実施形態について説明する。図5に第3実施形態に係る真空パッケージ1の減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。
第3の実施形態においては、封止材料に溝を形成している。
封止材料38は中心に円筒系の孔を有したOの字型の形状になっており、外縁から内縁まで貫通する溝39を有している。図6に第3の実施形態のシール構造体35の側面図、下面図および斜視図を示す。
第2の実施形態では、封止材料の切り欠き部分の空隙を排気する通気口として利用するが、第3の実施形態においては、封止材料38の溝39の空隙を排気する通気口として利用する。
シール構造体35の突起部37を貫通孔34に挿入した際、封止材料38の溝39以外の面は封止カバー33の上面に接触するが、封止材料38の溝39は空隙となる。突起部37と封止カバー33との隙間と、封止材料38の溝39の空隙を通じて真空引きを行う。
なお、溝の形状、大きさ、数等は、真空引きを行える空隙が確保されていれば種々の形状を採用することができる。溝39を有する封止材料38は平板状のハンダ板から金型プレスで打ち抜いて製作する。その他の構成については第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
本発明を好適に実施した第4の実施形態について説明する。図7に第4実施形態に係る真空パッケージ41の減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。第4の実施形態においては、封止材料48の突起部47側の表面が凹凸形状になっている。
第2の実施形態では、封止材料の切り欠き部分の空隙を排気する通気口として利用するが、第4の実施形態においては、表面が凹凸になった封止材料の無い凹部分の隙間を排気する通気口として利用する。表面が波型の凹凸の封止材料を例とする。図8に第4の実施形態のシール構造体45の側面図、下面図および斜視図を示す。
シール構造体45を貫通孔44に挿入した際、封止材料48の波型の頂点が封止カバー43の上面に接触し、封止材料48と封止カバー43との間に空隙が設けられる。突起部47と封止カバー43の隙間と、封止材料48の無い凹部分の隙間を通じてチャンバ内の気体を排気する。なお、封止カバー43と封止材料48とが当接する面に真空引きを行える空隙が確保されていれば、封止材料48の突起部47側の表面の波形は振幅、波長、数等は種々の形状を採用することができる。また、特に波形でなくとも封止カバー43と封止材料48とが当接する面に凹凸があり、真空引きを行える空隙が確保されていれば表面の形状は種々採用することができる。その他の構成については第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
本発明を好適に実施した第5の実施の形態について説明する。図9に第5実施形態に係る真空パッケージ51の減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。第5の実施形態においては、封止材料を数個のハンダボールで構成する。
基材部56は、ハンダボールの半球が入る程度の穴を有している。ハンダボール58は、その基材部56の半球状の溝に固定されており、抜け落ちることはない。図10に第5の実施形態のシール構造体55の側面図、下面図および斜視図を示す。突起部57を封止カバー53の貫通孔54に挿入した際、ハンダボールの頂点が封止カバー53の上面に接触しハンダボールのない部分に空隙が設けられる。突起部57と封止カバー53との隙間と、このハンダボールのない部分の空隙を通じてチャンバ内の気体を排気する。
なお、基材部56と封止カバー53が間隔を有して略平行に対向させるために、ハンダボールは3個以上を等間隔で配置することが好ましい。ただし、封止カバー53と封止材料58とが当接する面に真空引きを行える空隙が確保されていれば、配置する個数およびハンダボールの大きさ、形状は種々採用することができる。
なお、その他の構成については第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
本発明を好適に実施した第6の実施の形態について説明する。図11に第6実施形態に係る真空パッケージ61の減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。
第6の実施形態においては、基材部66の下面に外縁から内縁まで貫通する溝69が設けられている。封止材料68は基材部66の突起部67が連結している側の面に、突起部67の周囲を取り囲むように接合している。図12に第6の実施形態のシール構造体65の側面図、下面図および斜視図を示す。第6の実施形態においては、封止材料68は一部切り欠きを有するC型の形状や、側面の溝、下面の凹凸形状などは必要ない。突起部67を封止カバー63の貫通孔64に挿入した際、基材部66の溝69によって基材部66と封止材料68の間に空隙が設けられる。基材部66の溝69および突起部7と封止カバー3との隙間が真空引きの通気口となる。
真空パッケージ61を減圧・加熱した時に、基材部66の溝69は溶解した封止材料68により埋められる。
なお、溝の形状、大きさ、数等は、真空引きを行える空隙が確保されていれば種々の形状を採用することができる。その他の構成については第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
本発明を好適に実施した第7の実施の形態について説明する。図13に第7実施形態に係る真空パッケージ1の減圧条件下における仮封止状態での概略断面図を示す。第7の実施形態においては、真空パッケージ71は、封止カバー73上面の貫通孔74周辺部に突出部を有している。
シール構造体75の突起部77を貫通孔74に挿入した際、封止カバー73の突出部79が封止材料78の下面に接触する。このため封止カバー73と封止材料78の間に空隙ができる。突起部77と封止カバー73との隙間と、封止カバー73と封止材料78の間の空隙を通じて真空引きを行う。
真空パッケージ71を減圧・加熱した時に、突起による封止カバー73と封止材料78の間に空隙は溶解した封止材料78により埋められる。なお、突出部の形状、大きさ、数等は、真空引きを行える空隙が確保され、基材部76と封止カバー73が間隔を有して略平行に対向する配置であれば種々の形状を採用することができる。その他の構成については第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
なお、本発明は、上記実施形態を基に説明したが、上記実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変更、変形、改良等を含むことはいうまでもない。また、本発明の範囲内において、開示した要素の多様な組み合わせ、置換ないし選択が可能である。
上記実施形態においては、機能素子として赤外線受光素子を使用する赤外線センサに係る真空パッケージについて説明したが、本発明の機能素子は赤外線受光素子に限定されることなく、圧電素子や振動素子等の真空封止が必要な種々の機能素子を本発明に適用することができる。すなわち、本発明の真空パッケージは、赤外線センサの他にも、圧力センサや加速度センサにも適用できることはいうまでもない。
1、21、31、41、51、61、71 真空パッケージ
2、22、32、42、52、62、72 基板
3、23、33、43、53、63、73 封止カバー
4、24、34、44、54、64、74 貫通孔
5、25、35、45、55、65、75 シール構造体
6、26、36、46、56、66、76 基材部
7、27、37、47、57、67、77 突起部
8、28、38、48、58、68、78 封止材料
29 切り欠き部分
38、69 溝
79 突出部
10 赤外線センサ
11 赤外線受光素子
12 基板
13 赤外線透過窓
14 チャンバ
15 スペーサ
16 接着用ハンダ
17 電極パッド
18 ボンディングワイヤ
19 貫通孔
100 シール構造体
101 基材部
102 突起部
103 封止材料

Claims (5)

  1. 減圧封止された真空パッケージの貫通孔を封止する封止体において、
    前記封止体は、前記貫通孔上面を覆う基材部と前記基材部に設けられた前記貫通孔より小さい突起部とからなる段付形状であり、前記基材部の前記突起部が設けられた面には封止材料が配置されており、
    前記基材部の突起部が設けられた面は平面であり、
    前記封止材料は前記突起部の周囲に前記基材部の突起部が設けられた面に対して略平行な
    面を有するよう形成され、少なくとも一部に前記基材部の外縁から前記突起部まで貫通す
    る切り欠きを有することを特徴とする封止体。
  2. 減圧封止された真空パッケージの貫通孔を封止する封止体において、
    前記封止体は、前記貫通孔上面を覆う基材部と前記基材部に設けられた前記貫通孔より小さい突起部とからなる段付形状であり、前記基材部の前記突起部が設けられた面には封止材料が配置されており、
    前記基材部の突起部が設けられた面は平面であり、前記封止材料は前記突起部の周囲に前
    記基材部の突起部が設けられた面に対して略平行な面を有するよう形成され、少なくとも
    一部に前記基材部の外縁から前記突起部まで貫通する溝を有することを特徴とする封止体。
  3. 減圧封止された真空パッケージの貫通孔を封止する封止体において、
    前記封止体は、前記貫通孔上面を覆う基材部と前記基材部に設けられた前記貫通孔より小さい突起部とからなる段付形状であり、前記基材部の前記突起部が設けられた面には封止材料が配置されており、
    前記封止材料は球面体であり、前記基材部は、前記球面体の一部を収容する穴を有していることを特徴とする封止体。
  4. 減圧封止された真空パッケージの貫通孔を封止する封止体において、
    前記封止体は、前記貫通孔上面を覆う基材部と前記基材部に設けられた前記貫通孔より小さい突起部とからなる段付形状であり、前記基材部の前記突起部が設けられた面には封止材料が配置されており、
    前記基材部は、前記基材部の突起部が設けられた面に少なくとも一部に前記基材部の外縁
    から前記突起部周辺まで貫通する溝を有することを特徴とする封止体。
  5. 減圧封止された空洞部を有する真空パッケージの製造方法において、
    前記空洞部を排気するための貫通孔に、前記貫通孔上面を覆う基材部と前記基材部に設けられた前記貫通孔より小さい突起部とからなる段付形状の封止体を、前記基材部と前記真空パッケージ表面との間に封止材料を挟んだ状態で前記突起部を前記貫通孔に挿入し、設置する工程と、
    真空チャンバ内に、前記貫通孔に前記封止体を設置したパッケージをセットする工程と、
    前記真空チャンバ内を減圧し、前記真空パッケージ表面と前記封止材料との間の空隙を通じて前記空洞部の排気を行う工程と
    前記真空パッケージを加熱し、前記封止材料を溶解させ、前記基材部と前記真空パッケージ表面との間を密閉する工程と、
    前記真空パッケージを冷却し、前記封止材料を固化させて前記貫通孔を封止する工程と、を含むことを特徴とする真空パッケージの製造方法。
JP2012089165A 2012-04-10 2012-04-10 真空パッケージ、センサ、および真空パッケージの製造方法 Active JP5982972B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012089165A JP5982972B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 真空パッケージ、センサ、および真空パッケージの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012089165A JP5982972B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 真空パッケージ、センサ、および真空パッケージの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013219223A JP2013219223A (ja) 2013-10-24
JP5982972B2 true JP5982972B2 (ja) 2016-08-31

Family

ID=49590990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012089165A Active JP5982972B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 真空パッケージ、センサ、および真空パッケージの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5982972B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7177328B2 (ja) * 2017-09-29 2022-11-24 日亜化学工業株式会社 発光装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS618957A (ja) * 1984-06-25 1986-01-16 Hitachi Ltd 電子装置の組立方法
JPS62149155A (ja) * 1985-09-02 1987-07-03 Hitachi Ltd 封止電子装置
JP3074773B2 (ja) * 1991-05-15 2000-08-07 日本電気株式会社 固体撮像素子
JP2693694B2 (ja) * 1992-11-10 1997-12-24 日本碍子株式会社 半導体素子収納用パッケージのキャップ封止方法
FR2879184B1 (fr) * 2004-12-15 2007-03-09 Commissariat Energie Atomique Dispositif et procede de fermeture hermetique d'une cavite d'un compose electronique.
JP2007306068A (ja) * 2006-05-08 2007-11-22 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶デバイス
JP4665959B2 (ja) * 2007-11-30 2011-04-06 日本電気株式会社 真空パッケージ
JPWO2010097907A1 (ja) * 2009-02-25 2012-08-30 セイコーインスツル株式会社 パッケージの製造方法、並びにパッケージ、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013219223A (ja) 2013-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7045430B2 (ja) ウェハレベルパッケージ内の熱赤外線センサアレイ
JP4665959B2 (ja) 真空パッケージ
CA2179052C (en) Integrated silicon vacuum micropackage for infrared devices
US7485956B2 (en) Microelectronic package optionally having differing cover and device thermal expansivities
US20010022207A1 (en) Method for fabricating a sealed-cavity microstructure
US20080164413A1 (en) Infrared Sensor
JP5293655B2 (ja) ウェハレベルパッケージ構造体、センサエレメント、センサデバイス、及びそれらの製造方法
CN101863449B (zh) 具有红外线聚焦功能的mems红外传感器的封装方法
TWI518844B (zh) 封裝結構及其製法
JP4475976B2 (ja) 気密封止パッケージ
CN105271101A (zh) 基于吸气剂的mems高真空封装结构
JP5982972B2 (ja) 真空パッケージ、センサ、および真空パッケージの製造方法
JP5889540B2 (ja) 圧力センサ
KR101529543B1 (ko) 멤즈 소자의 진공 패키징 방법
JP2007509320A5 (ja)
JP2008235864A (ja) 電子装置
CN107084807B (zh) 一种压阻式的微机械压力传感器芯片及其制备方法
JP5982973B2 (ja) 真空パッケージ、真空パッケージの製造方法およびセンサ
JP2011035436A (ja) 真空パッケージの製造方法
JP6036113B2 (ja) 気密封止構造の製造方法
JP5867817B2 (ja) 光学デバイスの製造方法
JP6384081B2 (ja) 気密封止パッケージの製造方法、および赤外線検知器の製造方法
JP2007228347A (ja) 真空パッケージおよびその製造方法
KR20180033542A (ko) 마이크로전자 매체 센서 어셈블리를 위한 제조 방법 및 마이크로전자 매체 센서 어셈블리
US20120120622A1 (en) Airtight assembly of two components and method for producing such an assembly

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150320

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5982972

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150