JP5982653B2 - 磁気素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、絶縁基材の表面にコイルが形成された磁気素子及びその製造方法に関する。
特許文献1には、配線層を積み重ねてコイル厚を厚くした高密度インダクタに関する発明が開示されている。また特許文献2には、絶縁層を介してコイル層を重ねたインダクティブ素子に関する発明が開示されている。特許文献2には、各コイル層を直列に接続すると記載されている。このようにコイルを厚く形成すれば、断面外周長さ及び断面積を増大でき、MHz帯域以上(〜GHz帯域)の高周波帯域で使用されるインダクタにおいて特性の面で有利に働く。
しかしながら、コイルを厚く形成することでコイルを構成する各コイルターンの欠損や折損等の問題が生じた。またインダクタの薄型化を促進するには、コイルを厚く形成することはできない。
また、インダクタの小型化やコイルターンの高ピッチ化に伴い、各コイルターンの幅を微細化すると益々、上記したコイルの不具合が顕著化し、また、特許文献3や特許文献4に示すように、エッチングにより各コイルターンの外形形状を整える構成では、オーバーエッチングにより、各コイルターンの断面形状が略台形状となり、コイル厚に対するコイルターン幅の微細化への限界があった(特許文献3の第7図、特許文献4の図2参照)。
パターン溝内にコイルを埋め込んで形成する構成でなく、各コイルターンの両側面をエッチングして所定の外形形状に形成する構成では、各コイルターンの両側面が特許文献3や特許文献4に示すような傾斜面となり、このため、コイル厚さを一定とすれば、断面外周長さ及び断面積が小さくなった。よってインダクタの使用周波数がMHz帯以上に高周波化すると、表皮効果により、電流は表皮深さまでの表面部分しか流れないため、交流抵抗成分Racが増大し、インダクタのQ値が低下する問題があった。またコイルの断面積が小さくなることで直流抵抗Rdcも増大する問題があった。
したがって、コイルターンの両側面が傾斜するコイル構造において、コイル厚を変えずに、MHz帯域以上(〜GHz帯域)の高周波帯域で使用されるインダクタの特性を向上させることが可能なコイル形状が必要であった。
特開2004−253684号公報 特開2001−326120号公報 特開平3−201417号公報 特開2004−319571号公報
そこで本発明は、上記の従来課題を解決するためのものであり、特に、コイルの厚さを変えずに、Q値や直流抵抗のコイル特性を改善することが可能な磁気素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明における磁気素子は、
絶縁基材と、前記絶縁基材の表面に形成されたコイルと、を有し、
前記コイルの各コイルターンの幅方向の両側面は少なくとも一部がエッチング面であり、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて、幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した後、前記幅方向の外側に張り出して再び、前記絶縁基材から離れる方向に向けて、前記幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜しており、前記各コイルターンは、複数の略台形状のコイル層が前記コイルの厚さ方向に重ねられた形状であり、各コイル層は、前記絶縁基材側に位置する下底の幅寸法のほうが、前記絶縁基材から離れた側の上底の幅寸法よりも大きく形成されていることを特徴とするものである。これにより、両側面が下面から上面にまで連続した傾斜面で形成されたコイル形状(従来例)と対比したときに、コイルの厚みを変えずに、断面外周長さ及び断面積を増大させることができる。したがってコイルの厚みを変えずに、駆動周波数における、低抵抗化とQ値の改善を図ることが出来る。
また本発明では、前記絶縁基材の両表面に前記コイルが導通した状態で形成されていることが好ましい。これにより高いインダクタンスを得ることができる。
また本発明では、各コイル層は同じ材質で一体的に形成されていることが好ましい。これにより、コイルの厚みを変えずに、駆動周波数における、低抵抗化とQ値の改善を効果的に図ることが出来る。
上記において、前記各コイル層の間に絶縁層が介在していることが好ましい。コイル断面の外周長さをより長くでき、コイルの厚みを変えずに、より効果的に、駆動周波数における、低抵抗化とQ値の改善を図ることが出来る。
また本発明は、絶縁基材と、前記絶縁基材の表面に形成されたコイルと、を有する磁気素子の製造方法において、以下の工程を用いて、前記コイルの各コイルターンの幅方向の両側面を、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて、幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した後、前記幅方向の外側に張り出して再び、前記絶縁基材から離れる方向に向けて、前記幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜する外形形状で形成し、前記各コイルターンは、複数の略台形状のコイル層が前記コイルの厚さ方向に重ねられた形状であり、各コイル層は、前記絶縁基材側に位置する下底の幅寸法のほうが、前記絶縁基材から離れた側の上底の幅寸法よりも大きいものとすることを特徴とするものである。
前記絶縁基材の表面に、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて幅寸法が徐々に小さくなるように両側面が傾斜した第1のコイル層をエッチングで形成する工程、
前記第1のコイル層の上面から前記第1のコイルの傾斜面上、及び、前記絶縁基材の表面にかけて第2のコイル層を形成する工程、
前記第1のコイル層の上面及び傾斜面と厚さ方向で重なる前記第2のコイル層の表面にマスク層を形成する工程、
前記マスク層に覆われていない前記第2のコイル層を除去し、このとき前記マスク層の幅方向の両端部下に位置する前記第2のコイル層の部分までオーバーエッチングを施す工程、
前記マスク層を除去する工程。
または本発明における磁気素子の製造方法は、絶縁基材と、前記絶縁基材の表面に形成されたコイルと、を有する磁気素子の製造方法において、以下の工程を用いて、前記コイルの各コイルターンの幅方向の両側面を、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて、幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した後、前記幅方向の外側に張り出して再び、前記絶縁基材から離れる方向に向けて、前記幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜する外形形状で形成し、前記各コイルターンは、複数の略台形状のコイル層が前記コイルの厚さ方向に重ねられた形状であり、各コイル層は、前記絶縁基材側に位置する下底の幅寸法のほうが、前記絶縁基材から離れた側の上底の幅寸法よりも大きいものとすることを特徴とするものである。
前記絶縁基材の表面に、第1のコイル層を形成する工程、
前記第1のコイル層の表面に第2のコイル層を形成する工程、
前記第2のコイル層の表面にマスク層を形成する工程、
前記マスク層に覆われていない前記第2のコイル層をエッチングで除去し、このとき残された前記第2のコイル層に、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した両側面を形成する工程、
残された前記第2のコイル層の両側に位置する前記第1のコイル層をエッチングで除去し、このとき前記第2のコイル層に形成された傾斜面を保ちつつ、残された前記第1のコイル層に、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した両側面を形成する工程、
前記マスク層を除去する工程。
上記において本発明では、不要な前記第1のコイル層を除去する工程を、不要な前記第2のコイル層を除去する際に使用した前記マスク層をそのまま残して行うことができる。あるいは、不要な前記第2のコイル層を除去する際に使用した前記マスク層を第1のマスク層とし、
前記第1のマスク層を除去して、新たに、前記第2のコイル層の表面及び前記第2のコイル層の前記傾斜した両側面を覆うようにして第2のマスク層を形成し、
不要な前記第1のコイル層を除去する工程は、前記第2のマスク層を用いて行うことができる。
上記の製造方法により、各コイルターンを第1のコイル層と第2のコイル層との積層構造で形成できる。このとき、各コイルターンの幅方向の両側面を、前記絶縁基材の表面側から離れる方向に向けて、幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した後、前記幅方向の外側に張り出して再び、前記絶縁基材から離れる方向に向けて、前記幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜する外形形状に簡単且つ適切に形成できる。
また本発明では、前記第1のコイル層の表面に絶縁層を形成した後、前記第2のコイル層を形成し、両側面が傾斜面とされた前記第1のコイル層と前記第2のコイル層との間に前記絶縁層を介在させることが好ましい。第1のコイル層と第2のコイル層の間に絶縁層を介在させることで、略台形状の第1のコイル層と第2のコイル層とが絶縁層を介して重なったコイル形状に形成しやすい。また絶縁層を介在させることで、コイル断面の外周長さをより長くでき、コイルの厚みを変えずに、より効果的に、駆動周波数における、低抵抗化とQ値の改善を図ることが可能な磁気素子を簡単かつ適切に製造することができる。
また本発明では、前記第1のコイル層と前記第2のコイル層とを同じ材質で形成することが好ましい。良好な特性を得ることができるとともに、製造コストの低減を図ることができる。
あるいは、前記第1のコイル層と前記第2のコイル層とを異なる材質で形成することもできる。
また本発明では、前記第1のコイル層を箔層で形成し、前記第2のコイル層をめっき層で形成することが好ましい。これにより、コイルを所望の厚さで且つ所望の断面形状に、簡単且つ適切に形成できる。
また本発明では。前記第1のコイル層を前記箔層で形成し、さらに導電層をめっきすることで前記箔層の厚さを調整することもできる。
また本発明では、前記第1のコイル層及び前記第2のコイル層に対して等方性エッチングによるオーバーエッチングを施して、各コイル層を所定形状に残すことが好ましい。オーバーエッチングにより、第1のコイル及び第2のコイルの各両側面を傾斜面に形成でき、且つ第1のコイルの上面から第2のコイルの下面が幅方向の外側に張り出すように形成できる。
本発明の磁気素子によれば、両側面が下面から上面まで連続した傾斜面で形成されたコイル形状(従来例)と対比したときに、コイルの厚みを変えずに、断面外周長さ及び断面積を増大させることができる。したがってコイルの厚みを変えずに、駆動周波数における、低抵抗化とQ値の改善を図ることが出来る。
また本発明の磁気素子の製造方法によれば、各コイルターンを第1のコイル層と第2のコイル層との積層構造で形成できる。このとき、各コイルターンの幅方向の両側面を、前記絶縁基材の表面側から離れる方向に向けて、幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した後、前記幅方向の外側に張り出して再び、前記絶縁基材から離れる方向に向けて、前記幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜する形状に簡単且つ適切に形成できる。
図1(a)は、本実施形態における薄型インダクタの平面図であり、特に、絶縁基材上に設けられた第1のコイルと、取出電極層の上面部の平面図であり、絶縁基材下に設けられた第2のコイルを点線で示した図であり、図1(b)は、図1(a)に示すA−A線から切断し矢印方向から見た本実施形態における薄型インダクタの縦断面図であり、図1(c)は、絶縁基材下に設けられる第2のコイル及び取出電極層の下面部の平面図である。 図2(a)は、本実施形態におけるコイルターンの拡大縦断面図であり、図2(b)は、従来例におけるコイルターンの拡大縦断面図である。 図3(a)(b)(c)は、別の実施形態におけるコイルターンの拡大縦断面図である。 図4(a)(b)は、別の実施形態におけるコイルターンの拡大縦断面図である。 図5は、図4の実施形態における薄型インダクタの部分拡大縦断面図である。 図6(a)〜図6(g)は、本実施形態におけるコイルターンの製造方法を示す一工程図(縦断面図)である。 図7(a)(b)は、図6(g)工程と同工程を示し、銅めっき層(第2のコイル層)が図6(g)とは異なる形状で残された拡大縦断面図を示す。 図8(a)〜図8(g)は、別の実施形態におけるコイルターンの製造方法を示す一工程図(縦断面図)である。 図9(a)〜図9(g)は、別の実施形態におけるコイルターンの製造方法を示す一工程図(縦断面図)である。 図10は、図9(e)の工程と同工程を示す縦断面図である。 図11(a)〜図11(g)は、図9とは異なるコイルターンの製造方法を示す一工程図(縦断面図)である。
図1(a)は、本実施形態における薄型インダクタの平面図であり、特に、絶縁基材上に設けられた第1のコイルと、取出電極層の上面部の平面図であり、絶縁基材下に設けられた第2のコイルを点線で示した図であり、図1(b)は、図1(a)に示すA−A線から切断し矢印方向から見た本実施形態における薄型インダクタの縦断面図であり、図1(c)は、絶縁基材下に設けられる第2のコイル及び取出電極層の下面部の平面図である。
図1(b)に示すように薄型インダクタ(磁気素子)10は、絶縁基材11と、第1のコイル12と、第2のコイル13と、導通層14と、第1の取出電極層15と、第2の取出電極層16と、第1の磁性シート17と、第2の磁性シート33と、を有して構成される。
絶縁基材11の材質は特に限定しないが、例えば、ガラスエポキシ基板を用いることができる。
図1(b)に示すように、第1のコイル12は、絶縁基材11の上面に形成される。また図1(b)に示すように第2のコイル13は、絶縁基材11の下面に形成される。
図1(a)(c)に示すように、第1のコイル12及び第2のコイル13は夫々、内側の巻き始端12a、13aからX1−X2方向(第1の方向)及びX1−X2方向に対して直交するY1−Y2方向(第2の方向)に角部を介して直角に折れ曲がりながら巻回された平面コイルである。なお角部が直角形状でなく、例えば湾曲した形状であってもよい。
本実施形態においてコイルターンとは、巻回された約一周分の導体長さを指し、例えば図1(a)の巻き始端12aから見て、Y1側には4周分の導体があり、コイルターン数は4である。このようにコイルは複数のコイルターンを巻回して形成されている。
図1(b)に示すように絶縁基材11の略中央には、上面から下面にかけて貫通するスルーホール11cが形成されている。図1(b)に示すようにスルーホール11c内には導通層14が設けられている。そして導通層14と第1のコイル12の巻き始端12aとが電気的に接続され、導通層14と第2のコイル13の巻き始端13aとが電気的に接続されている。
図1(b)に示すように、絶縁基材11の第1の側面(X1側面)11d側に第1の取出電極層15が形成されている。また図1(b)に示すように、絶縁基材11の第2の側面(X2側側面)11e側に第2の取出電極層16が形成されている。
図1(b)に示すように第1の取出電極層15は、絶縁基材11の第1の側面11dに形成された第1の側面部15aと、第1の側面部15aから絶縁基材11の上面に延出し、第1のコイル12の巻き終端12bに接続される第1の上面部15bと、第1の側面部15aから絶縁基材11の下面に延出する第1の下面部15cとを有して構成される。
図1(b)に示すように第2の取出電極層16は、絶縁基材11の第2の側面11eに形成された第2の側面部16aと、第2の側面部16aから絶縁基材11の上面に延出する第2の上面部16bと、第2の側面部16aから絶縁基材11の下面に延出し、第2のコイル13の巻き終端13bに接続される第2の下面部16cとを有して構成される。
図1(b)に示す第1の取出電極層15及び第2の取出電極層16は内層18と、表面層19とを有して構成される。内層18は、第1のコイル12及び第2のコイル13と同じ構造で形成されている。例えば、内層18は、銅箔と銅めっきとの積層構造である。また、表面層19はめっき層で形成され例えば銅めっきで構成される。また第1の取出電極層15及び第2の取出電極層16の最表面にはNi/Au層、Ni/Sn層、Ni/はんだ層、Ni/Ag層(いずれもNiが下地)等で形成された薄いはんだランドが形成されることが好適である。
また図1(b)に示すように、第1のコイル12の上面には絶縁層(接着層)31を介して第1の磁性シート17が配置されている。また、図1(b)に示すように、第2のコイル13の下面には絶縁層(接着層)32を介して第2の磁性シート33が配置されている。
また絶縁層(接着層)31,32には、エポキシ系低温硬化剤やアクリル系低温硬化剤を使用することができる。
図1に示す実施形態では、絶縁基材11の上下にコイル12,13が形成されている。コイルを1層としてもよいが、絶縁基材11の上下に電気的に接続されたコイル12,13を設けることで、高いインダクタンスを得ることができる。またコイル12,13を絶縁基材11の上下に形成したことで、各コイル12、13から取出電極層15、16を簡単な構造で引き出すことが出来る。
また本実施形態では、第1の取出電極層15及び第2の取出電極層16には、どちらにも上面部15b,16bと下面部15c,16cとが設けられている。このため、薄型インダクタ10の上下面のどちらを、実装基板(図示せず)に向けても、実装基板に導通接続することができる。
図2(a)は、本実施形態のコイルを構成する各コイルターンの拡大縦断面図であり、図2(b)は、従来例における各コイルターンの拡大縦断面図である。
ここで図2(a)に示すコイルターンの縦断面は、図1に示す第1のコイル12及び第2のコイル13の各コイルターンを延伸方向に対して直交する方向から切断した一つのコイルターン21の拡大縦断面図を示している。
また図2では、X1−X2方向を幅方向とした。なお、図1に示すように各コイルターンは90°ずつ折れ曲がっており、よってコイルターンの向きによっては、Y1−Y2方向が幅方向となるので、Y1−Y2方向が幅方向となるコイルターンの部分については、図2のX1−X2の表示をY1−Y2と置き換える。
図2(a)に示すコイルターンの縦断面の外形形状(輪郭形状)について説明する。図2(a)に示すようにコイルターン21の幅方向(X1−X2)の両側面21a,21aは、絶縁基材11の表面11aから離れる方向(Z1方向)に向けて幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した後(第1の傾斜面22の箇所)、幅方向(X1−X2)の外側に張り出して再び、絶縁基材11から離れる方向(Z1方向)に向けて、幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜している(第2の傾斜面23の箇所)。また図2(a)に示すようにコイルターン21の外形には、XY平面に略平行な面方向に形成され且つコイルの厚さ方向(高さ方向;Z1−Z2)に間隔を空けた下面21b及び上面21cが設けられている。
図2(a)に示すコイルターン21は、下層側コイル層24(第1のコイル層)と上層側コイル層25(第2のコイル層)とが積層された構成である。下層側コイル層24は、絶縁基材11の表面11a側に位置し、下面21b、第1の傾斜面22及び上面24aを備えた略台形状である。また、上層側コイル層25は、絶縁基材11から離れた側に位置して、下層側コイル層24の上面24aよりも幅方向(X1−X2)の外側に張り出した下面25a、前記第2の傾斜面23及び前記上面21cを備えた略台形状である。
図2(a)に示すように、下層側コイル層24の下面21b(台形における下底)は、上面(台形における上底)24aよりも大きい幅寸法で形成されている。また、図2(a)に示すように、上層側コイル層25の下面25a(台形における下底)は、上面(台形における上底)21cよりも大きい幅寸法で形成されている。
下層側コイル層24と上層側コイル層25とは同じ材質、例えば銅で形成されることが好適である。同じ材質であるため、下層側コイル層24と上層側コイル層25とは一体化しており、図2(a)に示す下層側コイル層24と上層側コイル層25との境界が分析できてもできなくてもどちらでもよい。
一方、図2(b)の従来例に示すコイルターン30は、XY平面と平行な方向に形成され、厚さ方向(高さ方向;Z1−Z2)に間隔を空けた下面30a及び上面30bと、下面30aと上面30b間を繋ぎ、下面30aから上面30bに向けて幅寸法が徐々に小さくなる側面(傾斜面)30c,30cとを備えている。
図2(a)(b)では、コイルターン21の下面21b、及びコイルターン30の下面30aは、同じ幅寸法uで形成され、同じ厚さ寸法tで形成され、且つ同じ傾斜角度θ1で形成される。
図2(a)では、下層側コイル層24と上層側コイル層25とが同形であるとする。各寸法は図2(a)(b)に示すように幾何学的に定まる。
ここでt=45μm、b=45μm、w=20μmとすると、a=64μm、u=110μmである。
図2(a)に示すコイルターン21の断面外周長さは、u+w+2a+2bで示すことができ、図2(b)に示すコイルターン30の断面外周長さは、u+w+2aで示すことができる。また図2(a)に示すコイルターン21の断面積は、(w+b+u)・t/2で示すことができ、図2(b)に示すコイルターン30の断面積は、(w+u)・t/2で示すことができる。
上記した各数式に各パラメータの数値を当てはめてみると、図2(a)に示すコイルターン21の断面外周長さは、348μm、図2(b)に示すコイルターン30の断面外周長さは、258μmであり、また図2(a)に示すコイルターン21の断面積は、3938μm、図2(b)に示すコイルターン30の断面積は、2925μmであった。
よって、実施形態のコイルターン21(コイル)の断面外周長さは、従来例のコイルターン30(コイル)の断面外周長さよりも1.35倍、大きくなり、実施形態のコイルターン21(コイル)の断面積は、従来例のコイルターン30(コイル)の断面積よりも1.35倍大きくなった。
例えば10MHzで通電されたインダクタの場合、コイルターン21の材質が銅であるとき、表皮深さは約20μmである。したがって表皮効果により断面外周付近にのみ電流が流れることになり、断面外周長さが長い断面構造のほうが交流抵抗成分Racを低くできる。また、駆動周波数が高くなるほど表皮深さは薄くなるため、断面外周長さの長い断面構造ほど効果的に交流抵抗成分Racを小さくできる。ちなみに、周波数が20MHzでは、表皮深さは約15μm、周波数が100MHzでは、表皮深さは約6.6μm、周波数が500MHzでは表皮深さは約3μm、周波数が1GHzでは、表皮深さは約2.1μm、周波数が5GHzでは、表皮深さは約0.9μm、周波数が10GHzでは、表皮深さは約0.7μmである。
図2(a)に示す本実施形態のようにコイルターン21の幅方向(X1−X2)の両側面21a,21aが、絶縁基材11の表面11aから離れる方向(Z1方向)に向けて幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した後(第1の傾斜面22の箇所)、幅方向(X1−X2)の外側に張り出して再び、絶縁基材11から離れる方向(Z1方向)に向けて、幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した(第2の傾斜面23の箇所)構造とすることで、図2(b)の従来例に比べて断面外周長さを長く形成でき、表皮効果による交流抵抗成分Racを低減できる。
また本実施形態では従来例に比べてコイル断面の断面積を大きくできる。よって本実施形態のほうが従来例に比べて直流抵抗成分Rdcを低減できる。
以上により、本実施形態によれば、図2(b)の従来例のように、両側面30c,30cが下面30aから上面30bまで連続した傾斜面で形成されたコイル形状と対比したときに、コイルの厚みtを変えずに、コイルの断面外周長さ及び断面積を増大させることができる。したがってコイルの厚みを変えずに、駆動周波数における、低抵抗化(実効抵抗の低減)とQ値の改善を図ることが出来る。
本実施形態では、図2(a)に示す両側面21a,21aはエッチング面である。後述する製造方法を用いることで図2(a)に示すような階段状の両側面21a,21aを簡単且つ適切に形成できる。
図2(a)に示すように、コイルターン21は、下層側コイル層24と、上層側コイル層25との積層構造である。例えば、後述の製造方法で示すように、まず下層側のコイル層を形成した後、上層側のコイル層を形成する。このとき上層側のコイル層を所定形状に残す際、オーバーエッチングを利用することで、上層側コイル層25の下面25aが下層側コイル層24の上面24aよりも幅方向(X1−X2)の外側に張り出すように形成することができる。
図2(a)に示すように、下層側コイル層24及び上層側コイル層25はいずれも略台形状で形成される。ここで台形は、等脚台形であることが好適である。図2(a)に示すように台形状のコイル層を積み重ねたような形状とすることで、従来に比べて、コイルの厚みを変えずに、コイルの断面外周長さ及び断面積を効果的に増大させることができる。
また図2(a)に示すようにコイルターン21が、コイル層24,25の積層構造である場合、下層側コイル層24と上層側コイル層25とは同じ材質であることが好ましい。コイル断面内で電流の流れ易さの偏りを無くすことができ、表皮効果を断面外周全域にて発揮させることができて交流抵抗成分Racを効果的に低減でき且つ低抵抗化(実効抵抗の低減)を実現できる。また、コイル層24,25の双方を同じ材質の例えば銅で形成することで、製造コストの低減を図ることが出来る。
また図3(a)に示すようにコイルターン35を3段以上のコイル層36〜38の積層構造で形成することもできる。各コイル層36〜38はいずれも同形の略台形状である。図3(a)に示すように各コイル層36〜38の幅方向(X1−X2)における両側面36a〜38aは、幅寸法が絶縁基材11の表面11aから離れる方向(Z1)に向けて徐々に小さくなるように傾斜している。この結果、コイルターン35の両側面35a,35aには、絶縁基材11の表面11aから離れるにしたがって幅寸法が小さくなるように傾斜した後、幅方向の外側に張り出し、再び、絶縁基材11から離れるにしたがって幅寸法が小さくなるように傾斜する外形パターンが繰り返されている。
図3(b)では、図2(a)と同様に、コイルターン39が、下層側コイル層40と上層側コイル層41の2層構造であるが、各コイル層40,41の両側面40a,41aが直線状でなく湾曲して傾斜している。
図3(c)に示すコイルターン43では、幅方向(X1−X2)の両側に張り出した庇部分43a,43aの下面43b,43bから絶縁基材11側に位置する傾斜面43cにかけて湾曲した形状となっている。このように庇部分43a,43a付近で緩やかな曲線を描いた状態となっていてもよい。
図4(a)に示す別の実施形態では、下層側コイル層24と上層側コイル層25との間に絶縁層45が介在する点で図2(a)と異なっている。
絶縁層45は、SiOやAlなどであるが、特に材質を限定するものではない。ただし、低誘電性の材質とすることが好適である。絶縁層45はスパッタ法や蒸着法等の既存の方法で形成できる。あるいは金属層を酸化させて絶縁層とすることもできる。
図4(a)に示す実施形態では、絶縁層45は、上層側コイル層25の下面25a全体に設けられているが、下層側コイル層24の上面24aにのみ形成された構成とすることも可能である。
図4(a)に示す下層側コイル層24と上層側コイル層25とは絶縁層45を介して電気的に絶縁されている。
図5に示す部分拡大縦断面図(図1(b)と同じ位置にて切断した縦断面図である)に示すように、下層側コイル層24と上層側コイル層25との間には絶縁層45が介在しているが、例えば上層側コイル層25は導通層14として、第1のコイル12と第2のコイル13とを電気的に接続している。
したがって第1のコイル12と第2のコイル13との間を電流が流れ、このとき電流iは、絶縁層45により下層側コイル層24と上層側コイル層25とに分岐して流れる。すなわち下層側コイル層24と上層側コイル層25とは並列に接続されている。
このように図2(a)と違って下層側コイル層24と上層側コイル層25とは絶縁層45により一体化しておらず電気的に絶縁されているため、図4(a)におけるコイルターン21の断面外周長さは、下層側コイル層24の全周と上層側コイル層25の全周とを足した値となる。すなわち図2(a)では、断面外周長さが、u+w+2a+2bであったが、図4(a)では、図2(a)よりも更に2w+2b(下層側コイル層24の上面24aの幅寸法と上層側コイル層25の下面25aのうち張り出し部を除いた部分(絶縁層45と対向する部分)の幅寸法とを足した値)だけ長くなる。すなわち図4(a)における断面外周長さは、u+3w+2a+4bとなる。各パラメータの数値を当てはめてみると、図4(a)に示すコイルターン21の断面外周長さは、478μmであり、図2(a)の形態に比べて約1.2倍、図2(b)の形態(従来構造)に比べて約1.8倍に外周長さを長くできた。
なお、図4(a)に示すコイルターン21の断面積は、図2(a)と変わらない。図4(a)におけるコイルターン21の断面外周長さ及び断面積は、絶縁層45が薄いため、絶縁層45を線(厚みがない)とみなして計算した理論値である。実際には絶縁層45に厚みがあるので、コイルターン21の厚みtが図2(a)と図4(a)とで変わらないとすれば、断面外周長さはu+3w+2a+4bから、断面積は(w+b+u)・t/2から、それぞれ若干小さくなる。
一方、絶縁層45の高さ分だけコイルターン21の高さの増加を許容できれば、図4(a)におけるコイルターン21の断面外周長さは、u+3w+2a+4bであり、断面積は(w+b+u)・t/2である。
なお絶縁層45の膜厚は、コイルターン21の厚さtに対して、1/1000〜1/10程度であり、例えば、コイルターンの厚さtが50μmとすれば、絶縁層45の厚さは0.05μm〜5μm程度である。
図4(b)では、下層側コイル層24の上面24aから第1の傾斜面22及び絶縁基材11の表面11aにかけて絶縁層46が形成されている。図4(a)では、上層側コイル層25の下面25aが、下層側コイル層24の上面24aと対向する位置から第1の傾斜面22の途中まで第1の傾斜面22に沿って下方に延出し、そこから外側に向けてX1−X2方向に直線状に張り出した形態となっている。
ただし図4(b)の形態は一例であり、図4(a)と同様に上層側コイル層25の下面25aが直線状(X1−X2方向に平行)で形成されていてもよい。あるいは図3(b)(c)に示したように曲線状となっていてもよい。
図4(b)の形態においても図4(a)と同様に、コイルターン21の断面外周長さを図2(a)(b)より長くできる。また図4(b)においても、図5と同様に絶縁層46が設けられ、電気的には、下層側コイル層24と上層側コイル層25とが絶縁層46により並列に接続された状態となっている。
このように図4の形態とすることで、コイルターン21の断面外周長さをより長くでき、表皮効果による交流抵抗成分Racをより効果的に低減できる。したがって図4の形態とすることで、コイルターン21の厚みtを変えずに、より効果的に、駆動周波数における、低抵抗化とQ値の改善を図ることが出来る。
図6は、図2(a)のコイルの製造方法を示す一工程図(縦断面図)である。なお図6は、図2(a)に示す、ある一つのコイルターンの部分だけを抜き出して図示したものである。
図6(a)に示すように、絶縁基材11の表面11aに銅箔層(第1のコイル層)50が設けられている。ここで図6の製造方法により図2(a)で示した寸法を備えるコイルターン21を形成するとした場合、銅箔層50の厚さはt/2である。
次に図6(b)に示す工程では、銅箔層50の表面50dに所定形状のレジストからなる第1のマスク層51を形成する。第1のマスク層51の幅寸法L1は、オーバーエッチング量を見込んで、図2(a)に示すw+bよりも大きい幅寸法に設定される。
等方性のウエットエッチングにより、第1のマスク層51に覆われていない銅箔層50を除去する。このとき、第1のマスク層51の両端部51a,51a(図6(c)参照)下に位置する銅箔層50もオーバーエッチングの影響を受けて除去されていき、特に第1のマスク層51に近いほど幅方向深くにオーバーエッチングされやすくなる。この結果、図6(c)に示すように、銅箔層50の幅方向(X1−X2)の両側面50a,50aは、絶縁基材11の表面11aから離れる方向(Z1)につれて幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜して形成される。
図6(c)の工程後、第1のマスク層51を除去する。
図6(d)に示すように、図6(a)〜図6(c)の工程を経て絶縁基材11上に残された銅箔層50は、その下面50bの幅寸法がu、傾斜面50aの長さ寸法がa/2、上面50cがw+bとされた略台形状である。
次に、図6(e)に示す工程では、銅箔層50のXY平面に略平行な面である上面50c上から傾斜面50a,50a上及び、絶縁基材11の表面11aにかけて銅めっき層(第2のコイル層)52を形成する。なお、銅めっき層52は、まず下地の無電解めっき層を形成し、続いて電解めっき層を形成することで構成される。これにより銅めっき層52を、銅箔層50上から絶縁基材11上にかけて所定厚で適切に形成することができる。
銅めっき層52をt/2の厚さ寸法で形成する。また、絶縁基材11の略中央に形成されたスルーホール11c内を、銅めっき層52で埋めて導通層14(図1(b)参照)を形成することができる。
図6(e)に示すように、銅めっき層52の表面52aは、銅箔層50の上面50c及び絶縁基材11の表面11aと高さ方向で対向し、XY平面と略平行な面である第1の上面52b及び第2の上面52cと、銅箔層50の傾斜面50aと高さ方向で対向し、第1の上面52bと第2の上面52c間を傾斜して繋ぐ傾斜面52dとを備える。
次に図6(f)の工程では、銅めっき層52の表面52aにレジストからなる第2のマスク層53を形成する。第2のマスク層53を、銅めっき層52の第1の上面52bから傾斜面52dにかけて形成する。さらに第2のマスク層53を、銅めっき層52の第2の上面52cの一部にまで延出して形成するが、第2のマスク層53の幅寸法L2どの程度の長さとするかは、オーバーエッチング量を考慮して最適化される。
そして図6(g)に示す工程では、第2のマスク層53に覆われていない銅めっき層52を等方性のウエットエッチングで除去する。このとき、第2のマスク層53の両端部53a,53a下に位置する銅めっき層52もオーバーエッチングの影響を受けて除去される。また第2のマスク層53に近いほど幅方向深くにオーバーエッチングされやすくなる。この結果、図6(g)に示すように、略台形状の銅箔層50の上に、同じく略台形状の銅めっき層52が重ねられたコイルターンを形成することができる。そして第2のマスク層53を除去する。図6(g)における銅めっき層52の上面52bの幅寸法はw+bであり、傾斜面52dの長さ寸法はa/2である。
図6(g)に示す銅箔層50は、図2(a)に示す下層側コイル層24に該当し、銅めっき層52は、図2(a)に示す上層側コイル層25に該当する。
図6(g)では、オーバーエッチングにより銅めっき層52は、銅箔層50上にのみ残されたが、図7(a)に示すように、銅箔層50の側面50aに一部、銅めっき層52が残されていてもよい。
また図7(b)に示すように、オーバーエッチングによって、第2のマスク層53の両端部53a下の銅めっき層52が除去されるとき、幅方向の奥方向に向ってゆるやかな曲線を描きながら銅めっき層52が除去されると、図3(c)に示したような断面外形を有するコイルターンが完成する。
上記の製造方法により、コイルを銅箔層50(第1のコイル層)と銅めっき層52(第2のコイル層)との積層構造で形成できる。このとき、コイルターンの幅方向の両側面を、絶縁基材11の表面11aから離れる方向に向けて、幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した後、前記幅方向の外側に張り出して再び、前記絶縁基材から離れる方向に向けて、前記幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜する形状に簡単且つ適切に形成できる。
上記した製造方法では、コイルを同じ材質の銅箔層50(第1のコイル層)と銅めっき層52(第2のコイル層)との積層構造で形成している。これにより、コイル断面内で電流の流れ易さの偏りを無くすことができ、表皮効果を断面外周全域にて発揮させることができて交流抵抗成分Racを効果的に低減でき且つ低抵抗化(実効抵抗の低減)を実現できる。また、第1のコイル層と第2のコイル層とを同じ材質の例えば銅で形成することで、製造コストの低減を図ることが出来る。
上記の製造方法で示したように、第1のコイル層を箔層で形成し、第2のコイル層をめっき層で形成することで、コイルを所望の厚さで且つ所望の断面形状に、簡単且つ適切に形成できる。
また本実施形態では、銅箔層50及び銅めっき層52に対するエッチングを、等方性のウエットエッチングにより行う。これにより、オーバーエッチングが生じて、銅箔層50(第1のコイル)及び銅めっき層52(第2のコイル)の各側面50a,52dを傾斜面に形成でき、且つ銅箔層50(第1のコイル)の上面50bから銅めっき層52(第2のコイル)の下面が幅方向の外側に張り出すように形成できる。
また、本実施形態では、銅箔層50の厚さを調整するために、銅箔層50の表面50d全面に電解めっきもしくは無電解めっきにて銅などで形成されためっき導電層をめっきすることも可能である。この場合は、このめっき導電層の上に銅めっき層52(第2のコイル)を所定の厚さで形成することとなる。
なお等方性エッチングはドライエッチングであってもよい。
図8は、図6とは別の実施形態におけるコイルの製造方法を示す一工程図(部分縦断面図)である。
図8(a)〜図8(c)は、図6(a)〜図6(c)と同じ工程である。
図8(c)の工程後、第1のマスク層51を除去した後、銅箔層50(第1のコイル層)の上面50cから両側面50a,50a及び絶縁基材11の表面11aにかけて絶縁層46を形成する。絶縁層46をスパッタ法、蒸着法等で形成することができる。絶縁層46をSiOやAl等で形成できるが材質を限定するものでない。絶縁層46を例えばAlで形成する場合、絶縁層46の表面にAl層を成膜後、陽極酸化を行い、Al層にすることができる。
次に図8(e)では、絶縁層46の表面に銅めっき層(第2のコイル層)52を形成する。なお、銅めっき層52は、まず下地の無電解めっき層を形成し、続いて電解めっき層を形成することで構成される。これにより銅めっき層52を絶縁層46の表面に所定厚で適切に形成することができる。このとき、絶縁基材11の略中央に形成されたスルーホール11c内を、銅めっき層52で埋めて導通層14(図1(b)参照)を形成することができる。
図8(e)に示すように、銅めっき層52の表面52aは、銅箔層50の上面50c及び絶縁基材11の表面11aと高さ方向で対向し、XY平面と略平行な面である第1の上面52b及び第2の上面52cと、銅箔層50の傾斜面50aと高さ方向で対向し、第1の上面52bと第2の上面52c間を傾斜して繋ぐ傾斜面52dとを備える。
続いて図8(e)に示すように、銅めっき層52の表面52aにレジストからなる第2のマスク層53を形成する。
次に図8(f)の工程では、第2のマスク層53に覆われていない銅めっき層52を等方性のウエットエッチングで除去する。このとき、第2のマスク層53の両端部53a,53a下に位置する銅めっき層52もオーバーエッチングの影響を受けて除去される。また第2のマスク層53に近いほど幅方向(X1−X2)深くにオーバーエッチングされやすくなる。この結果、図8(f)に示すように、略台形状の銅箔層50の上に、同じく略台形状の銅めっき層52が重ねられたコイルターンを形成することができる。
図8(g)の工程では、第2のマスク層53を除去する。これにより、略台形状の銅箔層50と銅めっき層52との間に絶縁層46が介在するコイル形状に形成できる。
図8の工程では、図8(d)で銅箔層50の表面全体に絶縁層46を形成しているため、図8(f)の不要な銅めっき層52をエッチングする工程にて、エッチングの影響を銅箔層50が受けることはなく(銅めっきに対するエッチングレートが高く、絶縁層46に対してはエッチングレートは低いエッチング液を使用)、したがって絶縁層46を介して略台形状の銅箔層50と銅めっき層52とが重なったコイル形状を適切かつ容易に形成することが可能になる。
図9は図8と異なる製造方法により、銅箔層50と銅めっき層52との間に絶縁層45を介在させている。
図9(a)では、図6(a)、図8(a)と同じ工程である。図9(b)では、銅箔層50(第1のコイル層)の表面50dに絶縁層45をスパッタ法や蒸着法等の既存の方法で形成する。絶縁層45をSiOやAl等で形成できるが材質を限定するものでない。絶縁層45を例えばAlで形成する場合、絶縁層45の表面にAl層を成膜後、陽極酸化を行い、Al層にすることができる。
図9(b)では、絶縁層45を平坦な表面50d全体に形成している。
図9(c)に示す工程では、絶縁層45の表面45aに銅めっき層52(第2のコイル層)を形成している。図9(c)に示すように、銅めっき層52を平坦な表面45a全体に形成する。
続いて図9(d)の工程では、銅めっき層52の表面にレジストからなるマスク層60を形成し、図9(e)に示すように、マスク層60に覆われていない銅めっき層52を等方性のウエットエッチングで除去する。このとき、マスク層60の両端部60a,60a下に位置する銅めっき層52もオーバーエッチングの影響を受けて除去される。また絶縁層45は、銅めっき層52へのエッチング工程に対するストッパ面となり、銅箔層50は銅めっき層52へのエッチング工程の影響を受けない。
図9(e)に示すように、銅めっき層52は、マスク層60に近いほど幅方向(X1−X2)深くにオーバーエッチングされやすくなる。この結果、図9(e)に示すように、銅めっき層52の幅方向(X1−X2)の両側面52d,52dは、絶縁基材11の表面11aから離れる方向(Z1)につれて幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜して形成される。
次に図9(f)の工程では、マスク層60に覆われていない絶縁層45をエッチングして除去する。このときのエッチング工程では、絶縁層45は除去されるが、銅めっき層52及び銅箔層50は影響を受けないようにエッチング条件が選択されている。図9(f)に示すように絶縁層45は銅めっき層52の下面52eにのみ残される。
次に図9(g)の工程では、図9(f)にて銅めっき層52の両側に位置する銅箔層50を等方性のウエットエッチングで除去する。このとき、銅めっき層52は、その表面がマスク層60に覆われているので、ウエットエッチングの影響を受けにくい。またこのとき、銅箔層50をオーバーエッチングすることで絶縁層45の両端部45b,45b下の銅箔層50もエッチングの影響を受けて除去される。絶縁層45は、銅箔層50へのエッチングに対するマスク層としても機能している。よって銅箔層50をオーバーエッチングした際、絶縁層45の両端部45b,45b下に位置する銅箔層50がオーバーエッチングの影響を受けて除去される。
銅箔層50は、絶縁層45に近いほど幅方向(X1−X2)深くにオーバーエッチングされやすくなる。この結果、図9(g)に示すように、銅箔層50の幅方向(X1−X2)の両側面50a,50aは、絶縁基材11の表面11aから離れる方向(Z1)につれて幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜して形成される。
図9では、銅箔層50の部分に相当する第1のコイル層(以下、第1のコイル層50と称する)と、銅めっき層52の部分に相当する第2のコイル層(以下、第2のコイル層52と称する)とを同じ材質とすることもできるが、第1のコイル層50へのオーバーエッチングの影響が第2のコイル層52にも及ぶと、第2のコイル層52も削れて、第2のコイル層52の外側への張り出し部分が小さくなり、あるいは無くなってしまうことがある。このため、第1のコイル層50と第2のコイル層52とを異なる材質とし、第1のコイル層50に対するエッチング工程が第2のコイル層52に対して影響を受けないエッチング条件を選択することで、図9(g)のように簡単かつ適切に、略台形状の第1のコイル層50と第2のコイル層52とが絶縁層45を介して重なったコイル形状にすることができる。また、図9(e)における第2のコイル層52をエッチングする際に、図10に示すように、マスク層60の幅と第2のコイル層52の上面の幅が同じになった時点でエッチングを終え、続いて絶縁層45と第1のコイル層50をエッチングすることで第2のコイル層52のオーバーエッチング量を調整し、これにより図9(g)と同様に、所望の形状を得ることが可能である。この場合、第1のコイル層50と第2のコイル層52を同じ材質であっても、図9(g)のような幅が均一な第1のコイル層50及び第2のコイル層52を形成することが可能である。
また図9の工程では図9(b)で絶縁層45を形成しているが、絶縁層45を形成せず、第1のコイル層50の表面に第2のコイル層52を重ねて形成することができる。ただし、かかる場合、第1のコイル層50と第2のコイル層52とが同じ材質であると、第2のコイル層52のエッチングの影響を第1のコイル層50も受けて、図2に示すようなコイル形状にすることができないので、第1のコイル層50と第2のコイル層52とを異なる材質で形成して、第2のコイル層52のエッチングの影響を第1のコイル層50が受けず、第1のコイル層50のエッチングの影響を第2のコイル層52が受けないエッチング条件を選択することが好適である。
図11では、図9と異なる製造方法によりコイルターンを形成している。
図11(a)は図9(a)と同じ工程を示している。図11(b)では、銅箔層50(第1のコイル層)の表面50dに、銅めっき層52(第2のコイル層)を形成する。このように図9と異なって、銅箔層50と銅めっき層52との間に絶縁層45を介在させていない。
続いて銅めっき層52の表面にレジストからなる第1のマスク層70を形成する。そして、図9(c)では、第1のマスク層70に覆われていない銅めっき層52を等方性のウエットエッチングで除去する。このとき、第1のマスク層70の両端部70a,70a下に位置する銅めっき層52もオーバーエッチングの影響を受けて除去される。第1のマスク層70に覆われていない銅めっき層52を除去したらウエットエッチングを停止する。図11(c)に示すように残された銅めっき層52の両側には、銅箔層50が露出する。このとき、銅箔層50の表面部分少し削られた状態になっていてもよい。
図11(c)に示すように、銅めっき層52は、第1のマスク層70に近いほど幅方向(X1−X2)深くにオーバーエッチングされやすくなる。この結果、図11(c)に示すように、銅めっき層52の幅方向(X1−X2)の両側面52d,52dは、絶縁基材11の表面11aから離れる方向(Z1)につれて幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜して形成される。
図11(d)の工程では、第1のマスク層70を除去する。
続いて、図11(e)の工程では、レジストからなる第2のマスク層71を銅めっき層52の表面52aから傾斜面52d,52dにかけて形成する。このように露出する銅めっき層52全体を第2のマスク層71で覆う。第2のマスク層71の両端部71a,71aは、銅箔層50の表面に接触している。
続いて図11(f)の工程では、第2のマスク層71により保護された銅めっき層52の両側に位置する銅箔層50を等方性のウエットエッチングにより除去する。このとき銅めっき層52は第2のマスク層71により保護されているので、エッチングの影響を受けない。またこのとき、銅箔層50をオーバーエッチングすることで第2のマスク層71の両端部71a,71a下の銅箔層50もエッチングの影響を受けて除去される。
銅箔層50は、上面側ほど幅方向(X1−X2)深くにオーバーエッチングされやすくなる。この結果、図11(f)に示すように、銅箔層50の幅方向(X1−X2)の両側面50a,50aは、絶縁基材11の表面11aから離れる方向(Z1)につれて幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜して形成される。
そして図11(g)では、第2のマスク層71を除去する。
図11では、銅箔層50の部分に相当する第1のコイル層(以下、第1のコイル層50と称する)と、銅めっき層52の部分に相当する第2のコイル層(以下、第2のコイル層52と称する)とを同じ材質とすることもできる。図11では図9と違ってマスク層70,71を2回用いないといけないが、第1のコイル層50と第2のコイル層52との間に絶縁層45を介在させなくても、第2のコイル層52の両端部に張り出し部分を形成することが可能である。
本実施形態は、高周波部品(インダクタやトランス等)や高周波用プリント回路基板などの磁気素子として適用される。
10 薄型インダクタ
11 絶縁基材
11c スルーホール
12 第1のコイル
13 第2のコイル
14 導通層
15 第1の取出電極層
16 第2の取出電極層
17、33 磁性シート
21、30、35、39 コイルターン
24、40 下層側コイル層
25、41 上層側コイル層
36〜38 コイル層

Claims (16)

  1. 絶縁基材と、前記絶縁基材の表面に形成されたコイルと、を有し、
    前記コイルの各コイルターンの幅方向の両側面は少なくとも一部がエッチング面であり、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて、幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した後、前記幅方向の外側に張り出して再び、前記絶縁基材から離れる方向に向けて、前記幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜しており、前記各コイルターンは、複数の略台形状のコイル層が前記コイルの厚さ方向に重ねられた形状であり、各コイル層は、前記絶縁基材側に位置する下底の幅寸法のほうが、前記絶縁基材から離れた側の上底の幅寸法よりも大きく形成されていることを特徴とする磁気素子。
  2. 前記絶縁基材の両表面に前記コイルが導通した状態で形成されている請求項1記載の磁気素子。
  3. 各コイル層は同じ材質で一体的に形成されている請求項1または2記載の磁気素子。
  4. 前記各コイル層の間に絶縁層が介在している請求項1または2記載の磁気素子。
  5. 前記絶縁基材に隣接するコイル層のみにおいて、前記両側面がエッチング面である請求項3または4記載の磁気素子。
  6. 前記絶縁層の両側の各コイル層において、前記両側面がエッチング面である請求項3または4記載の磁気素子。
  7. 絶縁基材と、前記絶縁基材の表面に形成されたコイルと、を有する磁気素子の製造方法において、以下の工程を用いて、前記コイルの各コイルターンの幅方向の両側面を、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて、幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した後、前記幅方向の外側に張り出して再び、前記絶縁基材から離れる方向に向けて、前記幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜する外形形状で形成し、前記各コイルターンは、複数の略台形状のコイル層が前記コイルの厚さ方向に重ねられた形状であり、各コイル層は、前記絶縁基材側に位置する下底の幅寸法のほうが、前記絶縁基材から離れた側の上底の幅寸法よりも大きいものとすることを特徴とする磁気素子の製造方法。
    前記絶縁基材の表面に、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて幅寸法が徐々に小さくなるように両側面が傾斜した第1のコイル層をエッチングで形成する工程、
    前記第1のコイル層の上面から前記第1のコイルの傾斜面上、及び、前記絶縁基材の表面にかけて第2のコイル層を形成する工程、
    前記第1のコイル層の上面及び傾斜面と厚さ方向で重なる前記第2のコイル層の表面にマスク層を形成する工程、
    前記マスク層に覆われていない前記第2のコイル層を除去し、このとき前記マスク層の幅方向の両端部下に位置する前記第2のコイル層の部分までオーバーエッチングを施す工程、
    前記マスク層を除去する工程。
  8. 絶縁基材と、前記絶縁基材の表面に形成されたコイルと、を有する磁気素子の製造方法において、以下の工程を用いて、前記コイルの各コイルターンの幅方向の両側面を、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて、幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した後、前記幅方向の外側に張り出して再び、前記絶縁基材から離れる方向に向けて、前記幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜する外形形状で形成し、前記各コイルターンは、複数の略台形状のコイル層が前記コイルの厚さ方向に重ねられた形状であり、各コイル層は、前記絶縁基材側に位置する下底の幅寸法のほうが、前記絶縁基材から離れた側の上底の幅寸法よりも大きいものとすることを特徴とする磁気素子の製造方法。
    前記絶縁基材の表面に、第1のコイル層を形成する工程、
    前記第1のコイル層の表面に第2のコイル層を形成する工程、
    前記第2のコイル層の表面にマスク層を形成する工程、
    前記マスク層に覆われていない前記第2のコイル層をエッチングで除去し、このとき残された前記第2のコイル層に、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した両側面を形成する工程、
    残された前記第2のコイル層の両側に位置する前記第1のコイル層をエッチングで除去し、このとき前記第2のコイル層に形成された傾斜面を保ちつつ、残された前記第1のコイル層に、前記絶縁基材の表面から離れる方向に向けて幅寸法が徐々に小さくなるように傾斜した両側面を形成する工程、
    前記マスク層を除去する工程。
  9. 不要な前記第1のコイル層を除去する工程を、不要な前記第2のコイル層を除去する際に使用した前記マスク層をそのまま残して行う請求項8記載の磁気素子の製造方法。
  10. 不要な前記第2のコイル層を除去する際に使用した前記マスク層を第1のマスク層とし、
    前記第1のマスク層を除去して、新たに、前記第2のコイル層の表面及び前記第2のコイル層の前記傾斜した両側面を覆うようにして第2のマスク層を形成し、
    不要な前記第1のコイル層を除去する工程は、前記第2のマスク層を用いて行う請求項8記載の磁気素子の製造方法。
  11. 前記第1のコイル層の表面に絶縁層を形成した後、前記第2のコイル層を形成し、両側面が傾斜面とされた前記第1のコイル層と前記第2のコイル層との間に前記絶縁層を介在させる請求項7ないし10に記載の磁気素子の製造方法。
  12. 前記第1のコイル層と前記第2のコイル層とを同じ材質で形成する請求項7ないし11のいずれか1項に記載の磁気素子の製造方法。
  13. 前記第1のコイル層と前記第2のコイル層とを異なる材質で形成する請求項7ないし11のいずれか1項に記載の磁気素子の製造方法。
  14. 前記第1のコイル層を箔層で形成し、前記第2のコイル層をめっき層で形成する請求項7ないし13のいずれか1項に記載の磁気素子の製造方法。
  15. 前記第1のコイル層を前記箔層で形成し、さらに導電層をめっきすることで前記箔層の厚さを調整する請求項14に記載の磁気素子の製造方法。
  16. 前記第1のコイル層及び前記第2のコイル層に対して等方性エッチングによるオーバーエッチングを施して、各コイル層を所定形状に残す請求項7ないし15のいずれか1項に記載の磁気素子の製造方法。
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