本発明の荷物管理システム1のシステム構成の概念図を図1に示す。
本発明の荷物管理システム1は、会員から荷物を預かり,会員からの指示に基づいて,その荷物を回収,配送等を行う企業が利用するサーバやコンピュータ(以下,単に「コンピュータ」という)で実現される。
また荷物管理システム1は,会員が利用する会員端末4(コンピュータのほか,携帯電話,PHS,タブレット型コンピュータなどの可搬型通信端末を含む),荷物を配送するトラックの運転者が所持する携帯端末5,当該企業の担当者が利用する担当者端末6などと,インターネットなどのネットワークを介してデータの送受信が可能である。
荷物管理システム1は、プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置70と、情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置71と、演算装置70の処理結果や記憶装置71に記憶する情報をインターネットやLANなどのネットワークを介して送受信する通信装置74とを少なくとも有している。コンピュータ上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュールなど)が演算装置70に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置71に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置71から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置70における処理に用いる。当該コンピュータには、キーボードやマウスやテンキーなどの入力装置73を有していても良い。図2に荷物管理システム1で用いるコンピュータのハードウェア構成の一例を模式的に示す。コンピュータには、さらに、ディスプレイ(画面)などの表示装置72を備えていることが好ましい。またコンピュータは、複数台に、その機能が分散配置されていても良い。
本発明における各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。
荷物管理システム1は第1システム2と第2システム3とを有している。なお第1システム2と第2システム3は便宜上,システムを設けているだけであり,第1システム2,第2システム3と区別せず,その各機能が一体的に構成されていても良いし,あるいは3以上のシステムにその機能が分散していても良い。
本明細書においては,第1システム2は主に会員との間の処理を行うシステムであり,第2システム3は主に荷物を配送する運転者やそれを管理する担当者との間の処理,オークション処理などを行うシステムである。
荷物管理システム1の第1システム2は,会員処理部20と会員情報記憶部21と注文受付処理部22と注文情報記憶部23と決済処理部24と保管品処理部25と保管品情報記憶部26とを備える。また,荷物管理システム1の第2システム3は,注文指示処理部30とオークション処理部31と結果処理部32とを備える。
会員処理部20は,会員端末4から会員登録の要求や退会の要求を受け付け,会員登録処理,退会処理を行う。
会員登録処理は,会員が所定の方法でアクセスしたトップページ(図6)から,会員端末4で所定の操作が行われることで,会員登録画面(図7)を会員端末4で表示させ,そこに会員の属性情報などを入力させる。なお図6(a)は会員端末4がパーソナルコンピュータである場合の一例であり,図6(b)は会員端末4が携帯電話機などの可搬型通信端末である。
会員登録画面に入力された情報を受け付け,会員処理部20が,それらを会員情報記憶部21に記憶させることで会員登録処理が行える。この際に入力を受け付ける情報としては,氏名,生年月日,性別,住所,電話番号,電子メールアドレス,パスワード,決済をするためのクレジットカード番号,クレジットカードの有効期限,会員の属性に対するアンケート,よく使うお届け先の住所などの情報がある。なお,会員を識別する会員識別情報を任意に割り当て,それを上記各情報に対応づけると良い。
また,会員登録処理の過程において,会員端末4から受け付けたクレジットカード番号,クレジットカードの有効期限の情報を,所定の方法で当該クレジットカード会社の決済システム(図示せず)(以下,「クレジットカード会社システム」とする)に送ることで,クレジットカードの与信の承認要求を行い,それに対する承認結果を受け付けてから,会員登録処理を行っても良い。
会員登録処理を模式的に示すのが図8である。
会員情報記憶部21は,会員処理部20で受け付けた情報を記憶する。
注文受付処理部22は,会員が荷物を預ける,取り寄せる,廃棄する,オークションを行う,など,荷物に対する処理を行う場合に,会員端末4で所定の操作を行い,注文をすることで,対応する処理を実行させる。
会員が荷物を預ける場合には,会員端末4で表示される画面(たとえば図9)から,「新規回収」を,会員が会員端末4で選択する操作を行うことで,会員端末4から荷物管理システム1に対して,新規回収要求が送られる。なお,この際には当該会員を識別する会員識別情報も併せて送られると良い。なお,図9の画面においては,当該会員が既に預けている荷物がある場合には,会員識別情報に基づいて後述する保管品情報記憶部26から,当該会員から預かっている荷物の情報を抽出し,それを表示させると良い。
新規回収要求を受け付けると,回収する荷物の情報,たとえば荷物の種類(段ボール,自転車,スキー板,スノーボード,机,椅子など,預ける荷物の情報),大きさ,個数などの情報を入力するための画面を会員端末4で表示させ,その入力を受け付ける。
これを受け付けた荷物管理システム1の注文受付処理部22は,当該会員識別情報に基づいて会員情報記憶部21の住所を参照することで,荷物を取りに行く先を特定する。また上記入力を受け付けた荷物の情報に基づいて,費用の見積もりを算出し,それを会員端末4の画面で表示させる。
そして会員端末4から「承諾」の指示を受け付けると,第2システム3の注文指示処理部30にその情報を渡す。
また既に預けている荷物を取り寄せる場合には,注文受付処理部22は,図9に示す,当該会員から預かっている荷物の一覧画面から,特定の荷物の選択を受け付けると,図10に示すように,注文画面を会員端末4において表示させ,そこから「取り寄せ」の選択を受け付ける。なお,この際には当該会員を識別する会員識別情報も併せて送られると良い。
これを受け付けた荷物管理システム1の注文受付処理部22は,当該会員識別情報と配送先となる住所,取り寄せる荷物の情報などを第2システム3の注文指示処理部30に渡す。
また既に預けている荷物を再資源化する場合には,図9に示す荷物の一覧画面から,特定の荷物の選択を受け付け,図10に示すように,注文画面を会員端末4において表示させ,そこから「再資源化」の選択を受け付ける。なお,この際には当該会員を識別する会員識別情報も併せて送られると良い。なお,「再資源化」とは,当該会員が不用とした荷物を引き取り,リユースやリサイクルすることである。そのため,「再資源化」が選択された荷物については,当該会員の所有権は放棄され,再資源化を行う企業などに属することとなる。従って,当該会員から見れば,その荷物を譲渡したことと同じであるが,その荷物が再利用されるという意味においては異なる。
これを受け付けた荷物管理システム1の注文受付処理部22は,当該会員識別情報と再資源化する荷物の情報などを第2システム3の注文指示処理部30に渡す。
なお,「再資源化」の選択のほか,「廃棄」の選択を受け付けても良い。この場合の処理は,不用とした荷物を廃棄することとなる。
さらに既に預けている荷物をオークションに出品する場合には,図9に示す荷物の一覧画面から,特定の荷物の選択を受け付け,図10に示すように,注文画面を会員端末4において表示させ,そこから「オークション出品」の選択を受け付ける。
これを受け付けた荷物管理システム1の注文受付処理部22は,オークションに出品する荷物の情報などを保管品情報記憶部26から抽出し,第2システム3の注文指示処理部30に渡す。
注文情報記憶部23は,注文受付処理部22で受け付けた注文の情報を,それを識別する識別情報に対応づけて記憶する。注文情報としては,注文を行った会員の会員識別情報,注文内容(「取り寄せ」,「再資源化」,「オークション出品」,「廃棄」などの区別や,配送先の情報など)がある。なお,注文受付処理部22で受け付けた注文やその注文に対する処理の状況は,逐次,注文受付処理部22が注文情報記憶部23に記憶させておく。
決済処理部24は,会員からの注文を受け付け,その処理が終了後など所定のタイミングで,当該処理に対する決済処理を実行する。たとえば,第2システム3の結果処理部32から注文に対する処理が終了したことの通知とその注文を行った会員の会員識別情報または注文識別情報を受け取ると,それらの情報に基づいて,当該注文を行った会員の氏名,クレジットカード番号,有効期限など,決済に必要な情報を会員情報記憶部21から抽出し,クレジットカード会社システムに,金額,クレジットカード番号,有効期限,氏名などの情報を送り,クレジットカード決済の処理を行わせる。
保管品処理部25は,荷物の保管を管理する保管品情報記憶部26に,会員が保管スペースに預けている荷物の出入りなどの情報を処理する。
保管品情報記憶部26は,会員が預けている荷物の情報を記憶する。たとえば会員識別情報に対応づけて,荷物の情報(荷物識別情報,名称,荷物の画像情報,画像の撮影日時,荷物の登録日時,撮影者などの情報,荷物の保管場所(保管スペースを識別する情報,保管スペース内で当該会員のスペースを識別する情報など))を記憶している。図11に保管品情報記憶部26の一例を模式的に示す。
注文指示処理部30は,第1システム2の注文受付処理部22から,会員が行った注文の情報を荷物管理システム1の担当者が利用する担当者端末6に送る。そして担当者端末6から注文の情報が,荷物を回収・配送する車両の運転者の利用する携帯端末5に送られる。この場合,荷物の回収先,配送先となる住所に基づき,その住所を担当する運転者の携帯端末5に対して通知を送ることが良い。また,運転者の携帯端末5のGPS機能を利用し,その運転者の現在の位置情報を参照し,回収先となる住所にもっとも近い場所に位置する運転者に対して通知をしても良い。この場合には,運転者の携帯端末5からGPS機能による位置情報を取得,記憶し,回収先となる住所と比較してもっとも近い場所に位置する運転者を特定する。
オークション処理部31は,第1システム2の注文受付処理部22からオークションの処理要求と,荷物の情報とを受け付けると,オークションシステム7に,新たな出品としてその荷物の情報を登録する。これによって,オークションを行うウェブサイトに,当該荷物がオークションとして出品されたことが掲載される。
そしてオークションにおいて所定日時が経過後,落札された場合には,荷物の情報と落札者の届け先の情報とを担当者端末6に送る。そして担当者端末6は,それらの情報を運転者の携帯端末5に通知し,配送を行わせる。一方,落札されなかった場合には,当該会員が荷物に対してあらかじめ設定した再資源化するか,あるいは保管スペースに戻すかの選択情報に従い,再資源化する場合には担当者端末6に対してその旨と荷物の情報とを通知し,それを担当者端末6から運転者の携帯端末5に通知することで当該荷物を回収させる。また,保管スペースに戻す場合には担当者端末6に対してその旨と荷物の情報とを通知し,それらを運転者の携帯端末5に通知することで,当該荷物を保管スペースに戻させる。
これらの処理が完了後,オークション処理部31は,オークション処理が終了したこととその結果の情報とを結果処理部32に渡す。
なお,オークションシステム7としては,荷物管理システム1の運営者が運営するオークションシステム7であっても良いし,それとは別に,オークション運営事業者が運営するオークションシステム7であっても良い。
結果処理部32は,運転者の携帯端末5またはオークション処理部31から,当該会員が行った注文に対する処理の結果の情報を受け付け,それを第1システム2の注文受付処理部22に,処理が終了したことの通知を渡す。
つぎに荷物管理システム1の処理プロセスの一例を図3および図4のフローチャートなどを用いて説明する。
まず荷物管理システム1を利用することを希望する場合,会員登録の処理を行う必要がある。この場合,当該ユーザは,所定の方法で荷物管理システム1にアクセスし,会員登録の要求を行う。
すなわち,図8に示すように,所定の方法でアクセスしたトップページ(図6)において,「新規会員申込」などを選択することで,その選択の情報を受け付けた会員処理部20は,会員登録画面(図7)を表示させる。そして会員登録画面(図7)に当該ユーザの属性情報などの入力を行わせ,入力された情報を会員処理部20で受け付ける。
会員処理部20は,当該ユーザに対して任意の会員識別情報を割り当て,その会員識別情報に対応づけて,入力を受け付けた情報を対応づけて会員情報記憶部21に記憶させる。
また,会員処理部20は,会員端末4から受け付けたクレジットカード番号,クレジットカードの有効期限の情報を,所定の方法で当該クレジットカード会社システムに送ることで,クレジットカードの与信の承認要求を行い,それに対する承認結果を受け付ける。なお,承認結果が得られなかった場合には,その旨と利用できないことをユーザの会員端末4に対して通知する。
承認結果が得られた場合には,利用を開始するかの確認の電子メールなどの通知を送り,それに対して承諾の通知を会員端末4から会員処理部20で受け付けることで,会員登録を確定する。これによって当該ユーザは,会員としての地位を得ることとなる。
また,利用開始確認の通知に対する承諾の通知が一定期間内にない場合には,利用開始をしない,あるいはいたずらなどの要因であるとして,会員情報記憶部21に記憶した当該会員情報を削除する。そのため,会員情報記憶部21に,利用開始確認を通知した日時情報を記憶しておき,利用開始の確認の通知が一定期間内にあったかを対比して処理を行うと良い。
次に,当該会員たるユーザが荷物を新規に預け,その回収を依頼する場合の処理プロセスの一例を図3のフローチャートを用いて説明する。
会員は,会員端末4で所定の操作を行うことで,トップページ(図6)にアクセスし,そこから「会員ログイン」を選択して,ID,パスワードなどの認証情報の入力を行う。認証情報が正常に行えた場合,図9に示す画面を会員端末4で表示させる。
また図9に示す画面を表示させる場合には,注文受付処理部22は,当該会員情報に基づいて,保管品情報記憶部26から当該会員が預けている荷物の情報を抽出し,それを画面上に表示させる。
会員が新たに荷物を預ける場合,会員端末4に表示された図9の画面から,「新規回収」を会員が選択する操作を行うと,会員端末4から荷物管理システム1に対して,新規回収要求が会員識別情報とともに送られ,それらを注文受付処理部22が受け付ける(S100)。
新規回収要求を受け付けた注文受付処理部22は,回収する荷物の情報の入力画面を会員端末4で表示させ,そこに入力された情報を受け付ける。また,注文受付処理部22は,会員識別情報に基づいて会員情報記憶部21の氏名,住所,電話番号などの属性情報を参照することで,荷物を取りに行く先を特定するとともに,上記で入力を受け付けた,回収する荷物の情報と住所の情報とに基づいて回収費用の見積もりを算出する。そして注文受付処理部22は,算出した費用の見積もりを会員端末4で表示させる。
なお,費用の見積もりは,荷物の種類,個数,大きさ,回収先の住所などに基づいて,あらかじめ定められた料金表のデータテーブル(図示せず)を参照し,それに基づいて算出する。
会員が,新規回収につき,表示された金額で了承する場合には,上記画面などから「承諾」の選択をすることで,「承諾」の指示が荷物管理システム1に送られる。そして会員端末4から「承諾」の指示を受け付けると,注文受付処理部22は,注文指示処理部30にその情報を渡す。
そして注文指示処理部30は,担当者端末6に受け取った情報を送る。そして担当者端末6の担当者は,当該会員の住所や回収先の住所などに基づいて,その住所を担当するトラックの運転者を特定し,当該運転者が利用する携帯端末5に対して,回収依頼の通知を担当者端末6から行う。トラックの運転者は,あらかじめ担当地域ごとに登録されており,その携帯端末5の電子メールアドレスなども登録されている。また上記回収依頼通知には,新規回収を依頼した会員の氏名,住所などの属性情報や,回収先の住所,荷物の情報(荷物の種類,大きさ,個数など)の情報が含まれている。
以上のようにして,携帯端末5で回収依頼の通知を受け取ったトラックの運転者は,その通知に記載された住所に回収に行き,荷物をピックアップする(S110)。
運転者は,当該住所で荷物の回収を行う際に,撮像装置を備えた上記携帯端末5で荷物の撮像を行う(S120)。撮像を行うことで荷物の画像データを携帯端末5に取り込み,またその荷物に対して一意の識別情報を付与する(S130)。そして携帯端末5において当該荷物に関する情報の入力を受け付ける。
このようにして,荷物の画像データ,荷物識別情報,荷物に関する情報の入力を受け付けると,携帯端末5はそれらの情報を荷物管理システム1に送る。
荷物管理システム1の保管品処理部25では,携帯端末5から受け付けた荷物の画像データ,荷物識別情報,荷物に関する情報に基づいて,荷物識別情報に対応づけてそれらの情報を保管品情報記憶部26に記憶させる(S140)。
以上のように荷物の情報を登録するとともに,トラックの運転者は,回収した荷物を保管スペースまで配送し,当該保管スペースの当該会員のスペースに置く。これにより,新規回収の処理が終了する。なお,新規回収が終了した場合には,携帯端末5から所定の操作を行うことで,荷物管理システム1に新規回収終了の通知が送られ,それを結果処理部32で受け付ける。なお,この際に,保管場所の情報の入力を携帯端末5から行い,保管品処理部25でその情報を受け付けてそれを保管品情報記憶部26に記憶させても良い。
結果処理部32で携帯端末5から新規回収終了の通知を受け取ると,それを注文受付処理部22に送り,注文受付処理部22は,当該会員の電子メールアドレスに対して,新規回収終了の通知を送る。なお,新規回収終了の通知を受け取った後,決済処理部24は,当該会員識別情報に基づいてクレジットカード番号,有効期限などの情報を会員情報記憶部21から抽出し,それに基づいてクレジットカード会社システムに対してクレジットカード決済の処理を行う。
以上のようにして荷物の新規回収が終了する。
つぎに,会員が荷物の回収依頼以外の処理を行う場合を図4のフローチャートを用いて説明する。
会員は,会員端末4で所定の操作を行うことでトップページ(図6)にアクセスし,そこから「会員ログイン」を選択して,ID,パスワードの認証情報の入力を行う。認証情報が正常に行えた場合,図9に示す画面を会員端末4で表示させる。
また図9に示す画面を表示させる場合には,注文受付処理部22は,当該会員情報に基づいて,保管品情報記憶部26から当該会員が預けている荷物の情報を抽出し,それを画面上に表示させる。
会員がすでに預けている荷物を取り寄せる場合には,会員は,会員端末4に表示された図7の荷物一覧画面から,取り寄せる荷物を選択する。たとえば,図9の荷物一覧画面から,特定の荷物を選択することで,図10に示すような注文画面を会員端末4で表示し,そこから「取り寄せ」の選択を行う。この選択操作によって,当該荷物の取り寄せの要求と会員識別情報と荷物識別情報とが会員端末4から荷物管理システム1に送られ,それを注文受付処理部22で受け付ける(S210,S220)。
荷物の取り寄せ要求と会員識別情報と荷物識別情報とを受け付けた荷物管理システム1の注文受付処理部22は,当該会員識別情報に基づいて配送先となる住所を会員情報記憶部21に基づいて抽出し,また荷物識別情報に基づいて保管品情報記憶部26から取り寄せる荷物の情報(荷物の種類,個数,保管場所など)を抽出する。そして,注文受付処理部22は,荷物の取り寄せ要求,配送先となる氏名,住所,電話番号などの属性情報や,取り寄せる荷物の情報などを第2システム3の注文指示処理部30に渡す。なお配送先となる住所を会員情報記憶部21からではなく,会員端末4から受け取った場合には,それを渡しても良い。
荷物の取り寄せ要求と配送先となる氏名,住所,電話番号などの属性情報,取り寄せる荷物の情報などを注文受付処理部22から受け取った注文指示処理部30は,それらの情報を担当者端末6に送る。そして担当者は,配送先となる住所などに基づいて,その住所を担当するトラックの運転者を特定し,当該運転者が利用する携帯端末5に対して,荷物の取り寄せ要求があったことの通知を担当者端末6から行う(S230)。
携帯端末5で通知を確認した運転者は,荷物を保管してある保管スペースにいき,荷物をピックアップし(S240),保管スペースから配送先となる住所へ配送する(S250)。配送終了後,運転者は携帯端末5で所定の操作をすることで,取り寄せ作業の完了が終了したことを荷物管理システム1に通知すると,結果処理部32は,それを受け付け,注文受付処理部22にそれを通知する。注文受付処理部22は,その通知を受け付けると,会員の電子メールアドレスに対してその情報を通知するとともに,保管品処理部25は,当該荷物識別情報に基づいて,保管品情報記憶部26に記憶する配送した荷物の情報を変更(預けてある当該荷物のうち一部の取り寄せをした場合)または削除(預けてある当該荷物の全部の取り寄せをした場合)する。
また,決済処理部24は,当該会員識別情報に基づいてクレジットカード番号,有効期限などの情報を会員情報記憶部21から抽出し,それに基づいてクレジットカード会社システムに対してクレジットカード決済の処理を行う。
会員がすでに預けている荷物の再資源化を行う場合には,会員は,会員端末4に表示された図9の荷物一覧画面から,再資源化する荷物を選択する。たとえば,図9の荷物一覧画面から,特定の荷物を選択することで,図10に示すような注文画面を会員端末4で表示し,そこから「再資源化」の選択を行う。この選択操作によって,当該荷物の再資源化の要求と会員識別情報と荷物識別情報とが会員端末4から荷物管理システム1に送られ,それを注文受付処理部22で受け付ける(S210,S220)。
荷物の再資源化要求と会員識別情報と荷物識別情報とを受け付けた荷物管理システム1の注文受付処理部22は,荷物識別情報に基づいて保管品情報記憶部26から再資源化する荷物の情報(荷物の種類,個数,保管場所など)を抽出する。そして,注文受付処理部22は,荷物の再資源化要求,再資源化する荷物の情報などを第2システム3の注文指示処理部30に渡す。
荷物の再資源化要求と再資源化する荷物の情報などを注文受付処理部22から受け取った注文指示処理部30は,それらの情報を担当者端末6に送る。そして担当者は,再資源化を担当するトラックの運転者を特定し,当該運転者が利用する携帯端末5に対して,荷物の再資源化要求と再資源化する荷物の情報の通知を担当者端末6から行う(S260)。
携帯端末5で通知を確認した運転者は,荷物を保管してある所定の保管スペースにいき,荷物をピックアップし(S270),ピックアップした荷物を再資源化を行う作業場へ配送する。作業場ではその荷物を再資源化する作業を行う(S280)。
なお再資源化を行わず廃棄の場合には,ピックアップした荷物をゴミ焼却場や処分場へと運搬し,廃棄する作業を行う。
配送終了後,運転者は携帯端末5で所定の操作をすることで,再資源化または廃棄作業の完了が終了したことを荷物管理システム1に通知すると,結果処理部32は,それを受け付け,注文受付処理部22にそれを通知する。注文受付処理部22は,その通知を受け付けると,会員の電子メールアドレスに対してその情報を通知するとともに,保管品処理部25は,当該荷物識別情報に基づいて,保管品情報記憶部26に記憶する再資源化または廃棄した荷物の情報を変更(預けてある当該荷物のうち一部の再資源化または廃棄をした場合)または削除(預けてある当該荷物の全部の再資源化または廃棄をした場合)する。
結果処理部32で携帯端末5から再資源化または廃棄終了の通知を受け取ると,それを注文受付処理部22に送り,注文受付処理部22は,当該会員の電子メールアドレスに対して,再資源化または廃棄終了の通知を送る。なお,再資源化または廃棄終了の通知を受け取った後,決済処理部24は,当該会員識別情報に基づいてクレジットカード番号,有効期限などの情報を会員情報記憶部21から抽出し,それに基づいてクレジットカード会社システムに対してクレジットカード決済の処理を行う。
さらに,会員がすでに預けている荷物をオークションに出品する場合には,会員は,会員端末4に表示された図9の荷物一覧画面から,オークションに出品する荷物を選択する。たとえば,図9の荷物一覧画面から,特定の荷物を選択することで,図10に示すような注文画面を会員端末4で表示し,そこから「オークション出品」の選択を行う。この選択操作によって,当該荷物のオークション出品の要求と会員識別情報と荷物識別情報とが会員端末4から荷物管理システム1に送られ,それを注文受付処理部22で受け付ける(S210,S220)。
荷物のオークション出品要求と会員識別情報と荷物識別情報とを受け付けた荷物管理システム1の注文受付処理部22は,荷物識別情報に基づいて保管品情報記憶部26からオークションに出品する荷物の情報(荷物の種類,個数など)を抽出する。そして,注文受付処理部22は,荷物のオークション出品要求,オークションに出品する荷物の情報などを第2システム3の注文指示処理部30に渡す。
荷物のオークション出品要求と,オークションに出品する荷物の情報などを注文受付処理部22から受け取った注文指示処理部30は,それらの情報をオークション処理部31に渡し,オークションシステム7に対して,当該荷物について,オークションとして出品するための仮登録処理を行う(S300)。
すなわち,オークションを行うウェブサイトに,受け付けた荷物の情報を掲載する処理を実行させる。なお仮登録処理とは,荷物の定型的な情報,たとえば出品する荷物の種類,画像,個数など,実際に目視により確認することが不要な情報(保管品情報記憶部26に記憶されている,会員が荷物を預けるために登録した情報)を,オークションを管理するための所定のオークションシステム7に登録することで,オークションに仮に出品したことを示す。なお,オークションシステム7そのものは公知のオークションシステムを用いることが出来る。
また,注文指示処理部30は,荷物のオークション出品要求,オークション出品する荷物の情報などを担当者端末6に送る。そして担当者は,トラックの運転者が利用する携帯端末5に対して,上記受け取った情報と荷物のオークション出品要求があったことの通知を担当者端末6から行う(S310)。そしてこの通知を受けた運転者は,当該通知に基づいて,オークション出品の対象となる荷物を保管スペースからピックアップし,オークションに出品する荷物の状態を確認するための作業場まで配送する(S320)。
その後,当該作業場では,実際にオークションに出品する荷物の状態を確認した上で,上記で登録した当該荷物の仮出品時の荷物の情報に加え,目視で確認した荷物の状態(たとえば傷の状態(新品同様,使用感がある,使い込み感があるなど),サイズ,不具合など)の情報をオークションシステム7で対応づけて登録する(S330)。この登録をすることでオークションへの本登録となる。なお,この際には,作業場に設置されているコンピュータからオークションシステム7にアクセスし,オークションに仮出品されている荷物を画面などから特定し,それに対して当該荷物の状態の情報を入力することで,オークションシステム7でその情報を受け付け,上記情報に対応づけて記憶させる。
このように二段階での登録を行うことで,保管スペースへの預入時には登録されていないがオークションでは必要な荷物の状態に関する情報を登録することが出来る。また第三者がその確認を行うことで,荷物の状態についての客観的な評価ともなる。さらに,早めにオークションに出品できるので,落札の機会も増える。
このようにオークションシステム7への登録後,入札期間が経過すると,落札の有無がオークションシステム7で判定される(S340)。
落札があった場合,落札者の情報(住所,氏名,電話番号など)をオークションシステム7からオークション処理部31が取得し,オークション処理部31が担当者端末6に当該落札者の情報と当該荷物の情報を通知する。そしてそれらの情報に基づいて担当者が運転者を特定して,運転者の携帯端末5に通知を送る(S350)。この通知を受けた運転者は,当該通知の情報に基づいて,上記作業場まで行き,そこで当該荷物をピックアップし,それを落札者のもとに配送する(S360)。なお,配送後,オークションにより落札された金額は,従来のオークションシステムと同様,落札者から出品者たる会員に送金等される。
一方,上記のオークションにおいて,落札がなかった場合であって(S340),落札がなかった場合には荷物を保管スペースに戻す選択をしていた場合(S370),オークション処理部31は,オークションシステム7から落札がなかったことの通知を受け取ると,それを担当者端末6に送る。そして担当者は,上記荷物の情報(荷物の種類,個数,保管スペースの場所など)を運転者の携帯端末5に対して,担当者端末6から通知する。(S380)。そして,その通知を受けた運転者は,当該通知の情報に基づいて,上記作業場まで行き,そこで当該荷物をピックアップし,それを保管スペースの下に再び配送する(S390)。
この際に,決済処理部24は,オークションの手数料として,当該会員識別情報に基づいてクレジットカード番号,有効期限などの情報を会員情報記憶部21から抽出し,それに基づいてクレジットカード会社システムに対してクレジットカード決済の処理を行ってもよい。
また,上記のオークションにおいて,落札がなかった場合であって(S340),落札がなかった場合には再資源化する選択をしていた場合(S370),オークション処理部31は,オークションシステム7から落札がなかったことの通知を受け取ると,再資源化を行う担当者(好ましくは作業場の担当者)に対して,荷物の情報と再資源化を行うことの通知を行うことで,再資源化をS280と同様に行わせる。
以上のようにオークション処理の終了後,運転者は携帯端末5で所定の操作をすることで,オークションの処理が終了したことを荷物管理システム1に通知すると,結果処理部32は,それを受け付け,注文受付処理部22にそれを通知する。注文受付処理部22は,その通知を受け付けると,会員の電子メールアドレスに対してその情報を通知するとともに,保管品処理部25は,当該荷物識別情報に基づいて,保管品情報記憶部26に記憶するオークションに出品した荷物の情報を変更(預けてある当該荷物のうち一部のオークションに出品した場合)または削除(預けてある当該荷物の全部をオークションに出品した場合)する。
結果処理部32で携帯端末5からオークション処理終了の通知を受け取ると,それを注文受付処理部22に送り,注文受付処理部22は,当該会員の電子メールアドレスに対して,オークション処理終了の通知を送る。なお,オークション処理終了の通知を受け取った後,決済処理部24は,当該会員識別情報に基づいてクレジットカード番号,有効期限などの情報を会員情報記憶部21から抽出し,それに基づいてクレジットカード会社システムに対してクレジットカード決済の処理を行う。
以上のような処理を実行することで,会員は,自らが一度,荷物を回収することもなく,自己が預けた荷物をオークションに出品することが可能となる。また,オークションの際には,預けた荷物の情報に基づいて仮に出品登録をし,その後,オークションに必要な荷物の状態を登録させる。荷物を預ける場合には,通常,預けるのに必要な情報しか登録をしないが,オークションの場合には,さらに,傷の状態など,オークション独自の情報が必要となる。従って,本発明のように最初に預けた荷物の情報に基づいて登録をし,その後,傷の状態等の荷物の状態の情報を登録させることで,オークションの目的を達することが出来る。
上述の実施例では,会員が預けた荷物に対してオークションの処理を選択した場合,オークションシステム7に仮登録され,その後,トラックの運転者に通知され,運転者が当該荷物をピックアップし,作業場まで配送し,作業場で荷物の状態についてチェックした後,その状態の情報が登録されることでオークションへの本登録となっていた。
しかし,オークションは必ず落札されるとは限らず,落札されない場合にまで配送を行うのは,無駄が大きい。そこで,落札後に,配送を行うように構成することもできる。この場合の処理プロセスの一例を図5のフローチャートに示す。
なお,図5においてS200乃至S280は図4と同様であるので説明を省略する。
会員がすでに預けている荷物のオークションを行う場合には,会員は,会員端末4に表示された図9の荷物一覧画面から,オークションに出品する荷物を選択する。たとえば,図9の荷物一覧画面から,特定の荷物を選択することで,図10に示すように注文画面を会員端末4で表示し,そこから「オークション出品」の選択を行う。この選択操作によって,当該荷物のオークション出品の要求と会員識別情報と荷物識別情報とが会員端末4から荷物管理システム1に送られ,それを注文受付処理部22で受け付ける(S210,S220)。
荷物のオークション出品要求と会員識別情報と荷物識別情報とを受け付けた荷物管理システム1の注文受付処理部22は,荷物識別情報に基づいて保管品情報記憶部26からオークションに出品する荷物の情報(荷物の種類,個数など)を抽出する。そして,注文受付処理部22は,荷物のオークション出品要求,オークションに出品する荷物の情報などを第2システム3の注文指示処理部30に渡す。
荷物のオークション出品要求と,オークションに出品する荷物の情報などを注文受付処理部22から受け取った注文指示処理部30は,それらの情報をオークション処理部31に渡し,当該荷物について,オークションとして出品するための登録処理を行う(S400)。
以上のようにすることで,会員が預けている荷物をオークションに出品することができる。なお,上述のように,オークションの場合には,出品した荷物の状態が重要である。しかし,本実施例では落札後に荷物の配送を行うため,荷物は保管スペースに預けられたままである。そこでオークション処理部31は,会員端末4に対して,オークションに出品したこと,および当該荷物の傷の状態等,荷物の状態の情報の入力を促す通知を行っても良い。そして,その通知に対して,会員端末4から荷物の状態の情報の入力を受け付け,それをオークションシステム7に上記出品した荷物に対応づけて荷物の状態を登録させることで,不足している情報を補充可能としても良い。
このようにオークションシステム7への登録後,入札期間が経過すると,落札の有無がオークションシステム7で判定される(S410)。
落札があった場合,落札者の情報(住所,氏名,電話番号など)をオークションシステム7からオークション処理部31が取得し,オークション処理部31が担当者端末6にそれらの情報を通知する。そして担当者が運転者を特定し,運転者の携帯端末5に当該荷物の出品者たる会員の情報と当該落札者の情報と当該荷物の情報を通知する(S420)。この通知を受けた運転者は,当該通知の情報に基づいて,上記保管スペースまで行き,そこで当該荷物をピックアップし,それを落札者のもとに配送する(S430)。なお,配送後,オークションにより落札された金額は,従来のオークションシステムと同様,落札者から出品者たる会員に送金等される。
一方,上記のオークションにおいて,落札がなかった場合であって(S410),落札がなかった場合には再資源化する選択をしていた場合(S420),オークション処理部31は,オークションシステム7から落札がなかったことの通知を受け取ると,再資源化を行う担当者(好ましくは作業場の担当者)に対して,出品者たる会員の情報と荷物の情報と再資源化を行うことの通知を行う(S260)。そしてS260以降の処理を実行することで,実施例1と同様に,再資源化を行わせる。
なおオークションにおいて落札がなかった場合には(S410),そのまま荷物を保管スペースに預けておく場合には,もともと荷物を配送していないので,特に荷物の配送処理を行わなくても良い。
以上のようにオークション処理の終了後,運転者は携帯端末5で所定の操作をすることでオークションの処理が終了したことを荷物管理システム1に通知すると,結果処理部32は,それを受け付け,注文受付処理部22にそれを通知する。注文受付処理部22は,その通知を受け付けると,会員の電子メールアドレスに対してその情報を通知するとともに,保管品処理部25は,当該荷物識別情報に基づいて,保管品情報記憶部26に記憶するオークションに出品した荷物の情報を変更(預けてある当該荷物のうち一部のオークションに出品した場合)または削除(預けてある当該荷物の全部をオークションに出品した場合)する。
また,落札者がなかった場合であってそのまま保管スペースに置いておく場合にはオークションで落札がなかったことの通知をオークションシステム7が荷物管理システム1に通知すると,結果処理部32は,それを受け付け,注文受付処理部22にそれを通知する。注文受付処理部22は,その通知を受け付けると,会員の電子メールアドレスに対してその情報を通知する。
結果処理部32で携帯端末5からオークション処理終了の通知を受け取ると,それを注文受付処理部22に送り,注文受付処理部22は,当該会員の電子メールアドレスに対して,オークション処理終了の通知を送る。なお,オークション処理終了の通知を受け取った後,決済処理部24は,当該会員識別情報に基づいてクレジットカード番号,有効期限などの情報を会員情報記憶部21から抽出し,それに基づいてクレジットカード会社システムに対してクレジットカード決済の処理を行う。
実施例1および実施例2では,オークションに出品する荷物がある場合,担当者端末6から運転者の携帯端末5に通知をし,運転者が保管スペースから荷物の確認作業を行う作業場所まで運搬し,作業場所で確認を行っている。しかし,運搬が不要な場合,すなわち,保管スペースで荷物の状態の確認が可能な場合には,上記処理に代えて,その保管スペースの担当者が利用するコンピュータに対して,荷物の確認作業の依頼の通知を行うことで,当該担当者に荷物の状態の確認を行わせても良い。
本発明の荷物管理システム1を用いることによって,会員は,保管スペースに預けてある荷物を管理することができる。しかし従来は,預けてある荷物の種類,その個数,といったように,荷物の概略を登録できるに過ぎない。従って,たとえば段ボール箱に複数の雑貨類を入れて預ける場合には,段ボール箱,あるいは雑貨類といったような具合に,その概略を把握できるに過ぎない。そのため,段ボール箱には何が入っているのか,どのような雑貨類があるのか,といった点を把握することができなかった。
そこで本実施例では,たとえば段ボール箱に複数の雑貨類を預けたような場合にも,詳細に預けてある荷物を管理可能とする場合を説明する。
保管品情報記憶部26には,上述のように会員が預けている荷物の情報として,より詳細な情報を記憶できるようにしておく。保管品情報記憶部26の一例を図12に模式的に示す。図12(a)の保管品情報記憶部26では,さらに段ボール箱における収納物など,荷物識別情報に対応づけられた荷物に何が含まれているかを識別する詳細荷物識別情報と,それに対応する名称,荷物の説明などを,荷物の情報として備えている。
すなわち,図12(a)に示すように,荷物識別情報「1」の段ボール箱は,荷物識別情報「1」であって,さらに詳細荷物識別情報が「1」および「2」の物が含まれていることを示している。そのため,荷物識別情報「1」の荷物には「ウクレレ 青」と「おもちゃ」の2つの荷物が入っていることを特定出来る。
このような登録を行う場合,たとえば会員端末4で表示する一覧画面から,特定の商品を選択することで,その商品に対する「タグ付け」の処理の画面を表示する。そして,図13(a)に示すように,タグ付けの画面で表示される荷物の画像情報から,特定の荷物をマウスなどの入力装置73で領域を囲むなどすることによって,一つの領域(閉領域)を設定する。この状態を示すのが図13(b)である。そしてその領域に対応づけて名称,個数,説明などを入力する。この入力は,会員端末4から荷物管理システム1に送られ,保管品処理部25で受け取る。そして保管品処理部25が,当該荷物識別情報に対応づけられて設定された領域が初めてであれば詳細荷物識別情報として「1」を設定し,さらに入力された名称,個数,説明などの情報を保管品情報記憶部26に記憶させる。また,当該荷物識別情報に対応づけられて設定された領域がすでにある場合には,当該荷物識別情報のうちの詳細荷物識別情報の最大値を抽出してインクリメントして,新たに荷物識別情報として設定する。そして,入力された名称,個数,説明などの情報を保管品情報記憶部26に記憶させる。
以上のようにすることで,当該画像に荷物の詳細な情報を関連づけることができるので,会員が段ボール箱に何が入っているのかを確認することができる。また,会員端末で当該画像が表示される場合には,その画像で設定された領域を会員が選択したり,マウスなどの入力装置でカーソルをその領域上に置いたりすると,その領域に対応づけられた荷物の名称,個数,説明などの情報が表示される。これによって,会員は,詳細な情報を知ることもできる。また,逆に,会員端末4から,名称などを検索キーワードとして入力を受け付けることで,保管品情報記憶部26から検索して,どの荷物にその物が入っているかを画像とともに検索することも可能となる。
また本実施例における「タグ付け」の機能は,段ボール箱の内容物を管理する場合のほか,複数の物を一つの画像で撮像して管理する場合にも同様に利用することができる。すなわち,一つの撮像した画像に複数の物が含まれている場合でも,そこに写っている各物をそれぞれ個々の物としてタグ付けをすることで,区別して管理をすることができる。
たとえば一つの画像にドライヤー,携帯電話,デジタルカメラなどが写っている場合,図12(b)に示すように,荷物識別情報「1」の集合物には,荷物識別情報「1」であって,さらに詳細荷物識別情報が「1」乃至「3」の物が含まれていることを示している。そのため,荷物識別情報「1」の「小物家電」には,「ドライヤー」と「携帯電話」と「デジタルカメラ」の3つの物が含まれることが特定出来る。
このような登録を行う場合,たとえば会員端末4で表示する一覧画面から,特定の商品を選択することで,その商品に対する「タグ付け」の処理の画面を表示する。そして,図13(c)に示すように,タグ付けの画面で表示される荷物の画像情報から,特定の荷物をマウスなどの入力装置73で領域を囲むなどすることによって,一つの領域(閉領域)を設定する。この状態を示すのが図13(d)である。そしてその領域に対応づけて名称,個数,説明などを入力する。この入力は,会員端末4から荷物管理システム1に送られ,保管品処理部25で受け取る。そして保管品処理部25が,当該荷物識別情報に対応づけられて設定された領域が初めてであれば詳細荷物識別情報として「1」を設定し,さらに入力された名称,個数,説明などの情報を保管品情報記憶部26に記憶させる。また,当該荷物識別情報に対応づけられて設定された領域がすでにある場合には,当該荷物識別情報のうちの詳細荷物識別情報の最大値を抽出してインクリメントして,新たに荷物識別情報として設定する。そして,入力された名称,個数,説明などの情報を保管品情報記憶部26に記憶させる。
以上のようにすることで,当該画像に複数の物が含まれている場合であっても,それぞれの物の詳細な情報を関連づけることができる。この場合,会員は複数の物を一つの画像で撮像することができるので,撮像回数を減らすことが出来るので利便性が高くなる。また,会員端末で当該画像が表示される場合には,その画像で設定された領域を会員が選択したり,マウスなどの入力装置でカーソルをその領域上に置いたりすると,その領域に対応づけられた物の名称,個数,説明などの情報が表示される。これによって,会員は,詳細な情報を知ることもできる。また,逆に,会員端末4から,名称などを検索キーワードとして入力を受け付けることで,保管品情報記憶部26から検索して,どの荷物にその物が入っているかを画像とともに検索することも可能となる。なお,上述では,ドライヤー,携帯電話,デジタルカメラなどのような小物家電の場合を説明したが,それ以外にも,机上に設置されたコンピュータとプリンターなどのように,接続を取り外すのに手間がかかるような物であっても良いし,ほかの物であっても良い。
さらに本発明の別の実施態様として,荷物管理システムにおいて,オークション処理部31における過去の落札結果を記憶する落札結果記憶部(図示せず)を備えていても良い。落札結果記憶部は,落札された荷物の名称,その落札金額など,オークションの際に登録されていた情報を記憶している。
そして,一覧画面(図9)から一つの商品を選択した場合の注文画面などにおいて,その荷物と同種の荷物の過去の落札金額を落札結果記憶部から取得して表示させても良い。この場合の一例が図14である。
図14の場合,荷物の名称として「ダイニングセット」が登録されているとすると,「ダイニングセット」に対応する過去の落札金額を落札結果記憶部から取得する。落札金額が複数ある場合にはその平均落札金額を算出し,図14に示すように表示をさせることができる。また,平均落札金額以外にも,落札された荷物およびその落札金額の一覧を落札結果記憶部から取得して表示させるようにしても良い。
このように過去の平均落札金額などを表示させることで,会員がオークションをした場合の大まかな目安を知ることができるので,単に預けているのみならず,積極的にオークションに出品を行うなどの契機とすることができる。
この場合,さらに,会員が当該荷物を預けるのに要する保管料などをあわせて表示させても良い。この一例を図15に示す。保管料はあらかじめ定まった金額なので,落札金額を保管料で除することで,落札金額を超えるまでの期間をも表示させることができる。この場合,期間が表示されることで,荷物として保管しておくよりも,オークションに出品して現金化につなげることが有益である,との認識を持たせることにも繋がり,結果,積極的にオークションに出品することを促すことができる。
なお,上述では落札結果記憶部を備える場合を説明したが,落札結果をオークションシステムにおいて記憶しておき,オークションシステムに対して同種の荷物の過去の落札金額を問い合わせることによって,同種の荷物の過去の落札金額を取得し手表示させても良い。