JP5980569B2 - 野球又はソフトボール用圧縮バット、及び野球又はソフトボール用圧縮バットの製造方法 - Google Patents
野球又はソフトボール用圧縮バット、及び野球又はソフトボール用圧縮バットの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5980569B2 JP5980569B2 JP2012117336A JP2012117336A JP5980569B2 JP 5980569 B2 JP5980569 B2 JP 5980569B2 JP 2012117336 A JP2012117336 A JP 2012117336A JP 2012117336 A JP2012117336 A JP 2012117336A JP 5980569 B2 JP5980569 B2 JP 5980569B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wood
- bat
- compression
- compressed
- long body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
突部が形成された部分を圧縮することにより形成される高密度領域が、圧縮バットの先端から基端に亘って存在しているため、圧縮バット全体に高強度を付与することができる。これにより、圧縮バットにさらなる耐久性を付与することができる。
(圧縮バットの製造方法)
図1(a)に示すように、本実施形態の圧縮バットは、木材を切削した長尺体10を材料木材として形成される。長尺体10は端面11が矩形状の直方体として形成されている。ここでは、長尺体10において、相対する一対の側面のうち図1(a)の上下面に位置する側面12の短手方向の長さlが、他方の一対の側面13の短手方向の長さmよりやや短くなるように形成されている。また、側面12の短手方向の長さlは、最終的に形成される圧縮バットの打球部の直径よりやや長くなるように形成されている。なお、長尺体10の長手方向の長さは、最終製品としての圧縮バットの長手方向の長さよりやや長くなるように形成されている。
加工装置内で型開きされた状態の金型70の下型72の成形面72aに載置された軟化木材20に対し、上型71と下型72との間に圧力を負荷しつつ型締めを行って軟化木材20をプレス加工する。プレス加工時に負荷する圧力は、長尺体10を構成する木材の材質、或いは、長尺体10の断面形状及び大きさ等によって適宜決定することができる。なお、軟化木材20の含水率を保持するために、加工装置内には軟化工程における高圧水蒸気と同程度の温度の高圧水蒸気が充填された状態となっている。
まず、前記圧縮工程で得られた圧縮木材30を金型70の成形空間73内に保持したままの状態で加工装置内の温度をさらに昇温させ、圧縮木材30に対して、軟化工程及び圧縮工程より高温での高圧水蒸気処理を行う。このときの昇温幅は、長尺体10を構成する木材の材質やその断面形状、大きさ等によって適宜決定することができるが、例えば、軟化工程及び圧縮工程における加工装置内の温度からさらに20〜80℃昇温させることが好ましい。なお、木材の耐熱温度の観点から言うと、昇温により加工装置内が200℃以下に設定されるようにすることがより好ましい。高圧水蒸気処理を所定時間行なった後、加熱装置内への高圧水蒸気の導入を停止し、余熱状態で加工装置内を真空にする。この状態で、圧縮木材30を加工装置内に所定時間保持する。その後、加工装置内の真空状態を解除し、加工装置内の温度が常温に戻るまでさらに保持し続ける。これにより、図1(d)に示すように、圧縮木材30の水分が蒸発されてその含水率が低下するとともに、圧縮木材30内部の木材組織の構造が固定化され、その圧縮状態が維持された硬化木材40が得られる。その後、加工装置を開放して内部から金型70とともに硬化木材40を取り出す。ここで得られた硬化木材40は、圧縮バットに適した含水率を備えるとともに、木材組織の内部構造が固定化されて、含水率が変化しない状態に維持されている。
(作用)
以上詳述した本実施形態の圧縮バットの製造方法の作用について以下に説明する。
(効果)
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよく、また、以下の変更例を組み合わせて適用してもよい。
・ 本実施形態では、固定化工程において加工装置内の温度を20〜80℃昇温させたが、このような方法に限定されない。昇温幅をこれと異なるように設定してもよく、或いは、昇温させることなく固定化処理を行なってもよい。
(イ)前記長尺状の木材は、断面多角形状である。
(ロ)木材を圧縮させてなる圧縮バットの製造方法であって、合成樹脂を含浸させる工程を含まない圧縮バットの製造方法。
(実施例)
材料木材としてホオノキを用い、切削することにより長尺体10を形成した。長尺体10は、側面12の短手方向の長さlを65mm、側面13の短手方向の長さmを75mm、長手方向の長さを1000mmとして形成した。長尺体10を加工装置内の金型70内に配置し、該加工装置内の脱気を行った後、加工装置内に120〜160℃の高圧水蒸気を導入した。高圧水蒸気導入後、加工装置内に20〜30分保持すると、水蒸気が長尺体10に含浸され、木質部及び導管部等からなる木材組織が軟化された軟化木材20が得られた。続いて、軟化木材20が載置された金型70の下型72に対して上型71を型閉めし、加工装置内に120〜160℃の高圧水蒸気を充填させた状態を保持しながらプレス加工による圧縮を行った。プレス加工は、徐々に圧力を加えるようにして軟化木材20に急激に過度の負荷が加わらないようにして行い、圧力を加え始めてから5分経過後には最終的に14〜16kg/cm2の圧力となるようにして行った。ここで得られた円筒形状の圧縮木材30を金型70の成形空間73内に保持したまま加工装置内に導入する高圧水蒸気の温度をさらに20〜40℃昇温させて140〜180℃での高圧水蒸気処理を行なった。この状態で圧縮木材30を加工装置内に10〜20分保持し、その後加工装置への高圧水蒸気の導入を停止した。余熱状態のなか、加工装置内の脱気を行って真空状態とし、30〜40分経過後加工装置内の真空状態を解除して加工装置内が常温に戻るまで放置した。常温に戻った後、加工装置内から圧縮木材30の形状が固定された硬化木材40を取り出した。
Claims (3)
- 木材を圧縮させてなる圧縮バットであって、
打球部の周面における周方向には、木材の圧縮率が異なるとともに異なる密度を有する領域が複数存在する圧縮バット。 - 前記異なる密度を有する領域が、打球部の先端からグリップ部基端に至る部分に亘って存在する請求項1に記載の圧縮バット。
- 木材を圧縮させてなる圧縮バットの製造方法であって、
複数の突部が長手方向に延びる長尺状の木材に高圧水蒸気を注入して該木材を軟化木材とする軟化工程と、
前記軟化木材を金型内にて加圧して、径方向の断面が円形状の圧縮木材とする圧縮工程と、
前記圧縮木材から水分を蒸発させて硬化木材とする固定化工程と、
前記硬化木材をバット形状に切削加工する切削工程と、
を含む圧縮バットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012117336A JP5980569B2 (ja) | 2012-05-23 | 2012-05-23 | 野球又はソフトボール用圧縮バット、及び野球又はソフトボール用圧縮バットの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012117336A JP5980569B2 (ja) | 2012-05-23 | 2012-05-23 | 野球又はソフトボール用圧縮バット、及び野球又はソフトボール用圧縮バットの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013244025A JP2013244025A (ja) | 2013-12-09 |
JP5980569B2 true JP5980569B2 (ja) | 2016-08-31 |
Family
ID=49844307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012117336A Expired - Fee Related JP5980569B2 (ja) | 2012-05-23 | 2012-05-23 | 野球又はソフトボール用圧縮バット、及び野球又はソフトボール用圧縮バットの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5980569B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017130958A1 (ja) * | 2016-01-27 | 2017-08-03 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 木質成形バット及びその製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5031008A (ja) * | 1973-07-28 | 1975-03-27 | ||
JP3000532B2 (ja) * | 1991-08-26 | 2000-01-17 | 株式会社日阪製作所 | 木材の処理方法および装置 |
JP3078451B2 (ja) * | 1994-07-04 | 2000-08-21 | 横井工業株式会社 | 木材の加工方法 |
JP2002282405A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-10-02 | Mizuno Corp | 木製バット及びその製造方法 |
US10022606B2 (en) * | 2014-03-29 | 2018-07-17 | Ernest Haro | Training bat |
-
2012
- 2012-05-23 JP JP2012117336A patent/JP5980569B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013244025A (ja) | 2013-12-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Shams et al. | Compressive deformation of phenol formaldehyde (PF) resin-impregnated wood related to the molecular weight of resin | |
JP6514392B2 (ja) | 木質積層材及びその製造方法 | |
CN108162105A (zh) | 一种改善竹重组材胶合性能的方法 | |
US20150144226A1 (en) | Method for manufacturing wooden billet, wooden baseball bat and billiard/snooker cues | |
JP5980569B2 (ja) | 野球又はソフトボール用圧縮バット、及び野球又はソフトボール用圧縮バットの製造方法 | |
Seki et al. | Extrusion of solid wood impregnated with phenol formaldehyde (PF) resin: effect of resin content and moisture content on extrudability and mechanical properties of extrudate | |
JP7182101B1 (ja) | 野球バット及び野球バットを製造する製造方法 | |
JP6898660B2 (ja) | 竹繊維の圧縮硬化体の製造方法及びその製造方法により製造した竹繊維の圧縮硬化体 | |
CN106625981B (zh) | 一种应用于结构材的杨木重组木及其制备方法 | |
CN108290357A (zh) | 用浮雕中的压痕制造复合部件的方法及通过这种方法产生的复合部件 | |
JP2014091278A (ja) | 繊維板とその製造方法 | |
KR101165313B1 (ko) | 카본원사 편직구조를 갖는 라켓용 샤프트 및 그 제조방법 | |
US20050127567A1 (en) | Method of manufacturing woody formed body and woody formed body | |
JPWO2017130958A1 (ja) | 木質成形バット及びその製造方法 | |
JP3580537B2 (ja) | 木材成形装置および木材成形方法 | |
JP7015984B2 (ja) | 流動成形用前駆体並びに植物系材料の流動成形前処理方法及びその成形品 | |
JP6448738B1 (ja) | 高密度木質積層材の製造方法 | |
WO2012066907A1 (ja) | 圧縮木製品の製造方法 | |
KR20170021386A (ko) | 치수안정성이 개선된 휨가공목재 제조방법 | |
JP2009255345A (ja) | 木材の成形方法 | |
BE1023759B1 (fr) | Raquette pour jeu de balles et procede correspondant | |
JP6516340B1 (ja) | 改質木材の製造方法、卓球用ラケットの製造方法、改質木材、及び、セルロースナノファイバーを有効成分とする木材改質剤 | |
JPS6033980Y2 (ja) | Frp製バット | |
JP2000190304A (ja) | 突き板単板及びその製造方法 | |
JP3189090U (ja) | 球技用バット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150422 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160412 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160413 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160606 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160628 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160727 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5980569 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |