JP5979973B2 - 発光制御装置、その制御方法、および制御プログラム - Google Patents

発光制御装置、その制御方法、および制御プログラム Download PDF

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本発明は、発光制御装置、その制御方法、および制御プログラムに関し、特に、発光ダイオード(LED)を発光部として用いたストロボ装置などの発光装置を制御する発光制御装置に関する。
一般に、LEDを発光部として用いたストロボ装置(以下LEDストロボと呼ぶ)では、大容量キャパシタに蓄積された電気的エネルギーによってLEDを発光させている。このようなLEDストロボでは、所望の発光量を得るためLEDを大電流で所謂多灯制御する必要がある。
一方、大電流でLEDを発光させた際には、大容量キャパシタの等価直列抵抗(以下ESRという)および電流経路における配線抵抗に起因して電圧降下が大きくなる。この際、LEDの両端電圧が順方向電圧を下回らないように制御する必要がある。
このため、大容量キャパシタを備えたLEDストロボにおいて、LEDを大電流で駆動する際、内蔵電池の電圧を昇圧制御して大容量キャパシタを充電し、大容量キャパシタの出力電圧を降圧又は昇圧してLEDを大電流で駆動するようにしたものがある(特許文献1参照)。特許文献1においては、このような制御によって、大容量キャパシタから大電流をLEDに供給してLEDを発光した場合において、LEDの両端電圧が順方向電圧を下回ることがないようにしている。
特開2007−108192号公報
ところで、LEDを発光させる際、その順方向電圧は発光電流に応じて変化し、発光電流が大きい程順方向電圧も大きくなる。ここで、発光の際にLEDの両端(アノード−カソード間)にかかる電圧が順方向電圧を下回ると、ダイオードのn層の電子が拡散電位を有する空乏層をp層側に越え難くなる。この結果、発光電流が低下してしまう。そして、発光電流が所定の発光電流よりも低下すると、所定の発光量が得られないことになって、ストロボ撮影の際に適正な調光精度を得ることができなくなってしまう。
一方、LEDの両端にかかる電圧が大きすぎると、順方向電圧を差し引いた電圧と発光電流の積とによって求まる消費電力の分だけ、LEDで損失する無効電力が増加する。このため、一回の充電で発光可能な時間(発光可能時間)が短くなるばかりでなく、LEDが発熱するという問題が生じる。
加えて、大容量キャパシタの電圧を昇圧制御する際、昇圧比が高い程その入力電流が大きくなって、電源における変換効率が低下する。このため、一回の充電における発光可能時間は短くなる。
発光可能時間を長くしてかつ無効電力を少なくするため、LEDの両端にかかる電圧を一定として発光制御を行っても、LEDに流れる発光電流が少ない場合には無効電力が大きくなって、充電エネルギーを有効的に活用することができない。
従って、本発明の目的は、LEDなどの発光部に流れる発光電流(駆動電流)および発光時間が変化しても、電圧変換による無効電力を少なくすることのできる発光制御装置、その制御方法、および制御プログラムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明による発光制御装置は、光を発光する発光部を発光制御するための発光制御装置であって、電気的エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段と、電源の電圧を電圧変換して前記エネルギー蓄積手段を充電する充電手段と、前記エネルギー蓄積手段に蓄積された電気的エネルギーに応じた電圧を昇圧して昇圧制御電圧とする昇圧手段と、前記昇圧手段の昇圧制御電圧が印加され、発光量および発光時間に基づいて前記発光部に供給する駆動電流を制御する際、前記駆動電流に基づいて前記昇圧手段を制御して前記昇圧制御電圧を調整する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記駆動電流が第1の値のときよりも、前記駆動電流が前記第1の値よりも大きい第2の値のときの方が前記昇圧制御電圧を高くするように前記昇圧手段を制御することを特徴とする。
本発明による制御方法は、電気的エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段と、電源の電圧を電圧変換して前記エネルギー蓄積手段を充電する充電手段と、前記エネルギー蓄積手段に蓄積された電気的エネルギーに応じた電圧を昇圧して昇圧制御電圧とする昇圧手段とを備え、光を発光する発光部を発光制御するための発光制御装置の制御方法であって、前記昇圧手段の昇圧制御電圧によって、発光量および発光時間に基づいて前記発光部に供給する駆動電流を制御する第1のステップと、前記駆動電流に基づいて前記昇圧手段を制御して前記昇圧制御電圧を調整する第2のステップとを有し、前記第2のステップでは、前記駆動電流が第1の値のときよりも、前記駆動電流が前記第1の値よりも大きい第2の値のときの方が前記昇圧制御電圧を高くするように前記昇圧手段を制御することを特徴とする。
本発明による制御プログラムは、電気的エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段と、電源の電圧を電圧変換して前記エネルギー蓄積手段を充電する充電手段と、前記エネルギー蓄積手段に蓄積された電気的エネルギーに応じた電圧を昇圧して昇圧制御電圧とする昇圧手段とを備え、光を発光する発光部を発光制御するための発光制御装置で用いられる制御プログラムであって、前記発光制御装置が備えるコンピュータに、前記昇圧手段の昇圧制御電圧によって、発光量および発光時間に基づいて前記発光部に供給する駆動電流を制御する第1のステップと、前記駆動電流に基づいて前記昇圧手段を制御して前記昇圧制御電圧を調整する第2のステップとを実行させ、前記第2のステップでは、前記駆動電流が第1の値のときよりも、前記駆動電流が前記第1の値よりも大きい第2の値のときの方が前記昇圧制御電圧を高くするように前記昇圧手段を制御することを特徴とする。
本発明によれば、駆動電流(発光電流)が変化した際には、昇圧制御電圧を調整するようにしたので、無効電力を低減して、メインキャパシタなどのエネルギー蓄積手段に蓄積された電気的エネルギーを有効的に活用して、発光可能時間を延伸ことができる。
本発明の第1の実施形態による発光制御装置を備える撮像装置の一例を示すブロック図である。 図1に示す撮像装置で行われるストロボ撮影処理を説明するためのフローチャートである。 図1に示すLEDの順方向電圧と発光電流(順方向電流)との関係の一例を示す図である。 図1に示すCPUで用いられる発光電流値と昇圧制御電圧値(設定値)との関係を規定する設定テーブルの一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態による発光制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図1に示すCPUで用いられる発光電流値とスイッチング周波数(設定値)との関係を規定する設定テーブルの一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態による発光制御装置の一例について図面を参照して説明する。
[第一の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による発光制御装置を備える撮像装置の一例を示すブロック図である。
ここでは、デジタルカメラなどの撮像装置は発光装置(ストロボ装置)を有している。ストロボ装置には発光部としてLED(発光ダイオード)が用いられており、以下の説明ではストロボ装置をLEDストロボと呼ぶことにする。
撮像装置には電池(例えば、リチウム電池などの2次電池)100が備えられており、この電池100は撮像装置に着脱可能である。さらに、撮像装置は、充電発光制御部120、電源部130、CPU140、撮像部150、操作部160、およびROM170を備えている。電池100は電源部130および充電発光制御部120(発光制御装置)に接続されており、電源部100は充電発光制御部120、CPU140、撮像部150、およびROM170に動作用の電源を供給する。
ROM170には、撮像装置を起動するための起動プログラムなどの各種プログラムが格納されている。撮像部150は撮影レンズユニット(図示せず)を有し、撮影レンズユニットを介して入力された光学像に応じた電気信号(画像信号)を画像処理して画像データを得るための画像信号処理ブロックである。
操作部160は、例えば、操作スイッチ(SW)であり、撮像装置の起動、撮像パラメータの設定・変更、および撮影を行うためのものである。CPU140はROM170に格納されたプログラムに応じて、撮像部150および充電発光制御部120を制御する。例えば、CPU140はストロボ発光時間および発光電流量を求めて、充電発光制御部120を制御するための充電信号および発光信号を充電発光制御部120に出力する。
充電発光制御部120には、大容量のメインキャパシタ102および104が接続されており、メインキャパシタ102および104は互いに直列に接続されている。さらに、充電発光制御部120には平滑コンデンサ106および光源であるLED(発光部)108が接続されている。そして、充電発光制御部120は後述するようにして、LED108の発光を制御する。
メインキャパシタ102および104はLED108を閃光発光させるためのキャパシタである。平滑コンデンサ106はメインキャパシタ102および104に充電された充電電圧を昇圧した際に昇圧後の電圧を平滑するために用いられる。
充電発光制御部120は第1の昇圧部110、第2の昇圧部112、電流制御部114、ロジック回路(Logic)116、およびインタフェース(I/F)部118を有している。そして、ロジック回路116はI/F部118を介して、前述の充電信号を受けて第1の昇圧部110を制御し、発光信号を受けて第2の昇圧部112および電流制御部114を制御する。
第1の昇圧部110は電池100に接続され、電池100の電圧(電池電圧)を昇圧(つまり、電圧変換)してメインキャパシタ102および104を充電する(つまり、メインキャパシタ102および104に電気的エネルギーを蓄積する)。第2の昇圧部112はメインキャパシタ102および104の電圧(充電電圧)がストロボ発光中に減圧した際に、LED108の順方向電圧以上の電圧を電流制御部114に供給する。
なお、少なくとも第2の昇圧部112は、スイッチング素子をオンオフ制御して昇圧を行う昇圧回路(例えば、スイッチングレギュレータ)である。
電流制御部114は第2の昇圧部112から印加される電圧に応じてLED108の発光電流(駆動電流)を制御する。ロジック回路116はI/F部118を介してロジック回路116とCPU140とは通信を行う。
図2は、図1に示す撮像装置で行われるストロボ撮影処理を説明するためのフローチャートである。
メインキャパシタ102および104の充電が完了した旨を示す充電完了信号を受けると、CPU140はストロボ撮影処理を開始する。つまり、メインキャパシタ102および104はストロボ撮影処理を行う前に、第1の昇圧部110によって所定の電圧に充電されている。
CPU140はI/F部118を介して、プリ発光信号をロジック回路116に与える。ロジック回路116はプリ発光信号に応答して、予め設定されたプリ発光時間(T1)およびプリ発光電流によって、電流制御部114を制御してLED108のプリ発光を行う(ステップS102)。プリ発光の際には、ロジック回路116は第1の昇圧部110および第2の昇圧部112による昇圧制御を停止する。そして、電流制御部114はメインキャパシタ102および104からプリ発光電流を、設定されたプリ発光時間の間LED108に供給して、LED108を発光制御する。
LED108のプリ発光に応じて、撮影レンズユニットを介して光学像(被写体像)が撮像部150に与えられ、撮像部150は当該光学像に応じた画像データをCPU140に出力する。CPU140はプリ発光による画像データに基づいて本露光の際に必要な発光量を本発光量として求める(ステップS104)。
続いて、CPU140は上記の画像データおよび本発光量に基づいてLED108の本発光時間(T2)を求める(ステップS106)。この際、撮影時の設定がシャッタースピード優先(以下Tv優先と呼ぶ)又は絞り優先(以下Av優先と呼ぶ)の設定で露光時間が所定の時間よりも短くなければ、CPU140は本発光時間を長くする。
一般に、手ブレ又は被写体ブレのない画像を得るためには、露光時間を1/50秒以下で設定することが多い。ここでは、本発光時間の最大値を、撮像部150に備えられた撮像素子(図示せず)の露光時間と同一の20msとする。
続いて、CPU140はステップS104で求めた本発光量およびステップS106で設定した本発光時間に応じて、本発光に必要な本発光電流ILEDを求める(ステップS108)。続いて、CPU140は、本発光電流に基づいて、第2の昇圧部112で定電圧制御を行う際の昇圧制御電圧値(V)を設定する(ステップS110)。
そして、CPU140は、本発光に必要な本発光電流ILEDおよび本発光時間と昇圧制御電圧値を本発光信号とともにI/F部118を介してロジック回路116に与える。ロジック回路116は昇圧制御電圧値(V)で第2の昇圧部112を定電圧制御して、本発光時間および本発光電流に応じて電流制御部114によってLED108の本発光制御を行う(ステップS112)。そして、本発光に応じて撮影が行われて、ストロボ撮影処理は終了する。
ここで、プリ発光を行なって、その結果に応じた本発光量の算出について説明する。
前述のように、LED108のプリ発光に応じて、撮影レンズユニットを介して光学像が撮像部150に与えられ、撮像部150は当該光学像に応じた画像データをCPU140に出力する。CPU140は当該画像データに応じて測光値(輝度値)を求める。いま、外光(定常光)の輝度値(外光輝度値)をYDL、プリ発光の際の輝度値(プリ発光輝度値)をYFLとする。
なお、外光の輝度値YDLはストロボ発光を行なわない場合に、画像データに応じて得られた輝度値であり、予めCPU140によって演算されているものとする。
さらに、基準となる適正輝度値をYrefとすると、外光輝度値YDLと適正輝度値Yrefとの差ΔEvは式(1)によって求めることができる。
ΔEv=Log{(YFL−YDL)/(Yref−YDL)} (1)
上記のプリ発光輝度値YFLは、プリ発光による光ばかりでなく外光を受けた結果である。適正輝度値に対してストロボ光のみによる光量を求めるためには、外光のみの測光から得られた輝度値を、プリ発光の際の測光から得られた輝度値から差し引く必要がある。
プリ発光輝度値YFLの測光に当たっては、外光の影響を低減するため、電子シャッターの速度を速く(露光時間を短く)し、同一のシャッタースピード(露光時間)において露光した結果得られた外光輝度値YDLをプリ発光輝度値から減算する。これによって、プリ発光のみによる輝度値を得ることができる。
絞り制御、シャッター制御、および撮像時のゲインを考慮した際、外光輝度値YDLと適正輝度値Yrefとの差ΔEvは式(2)よって求めることができる。
ΔEv=Log{[(YFL−YDL)・AvDG]/[(Yref・Ka・Kb−YDL・AvTvDG)]} (2)
ここで、AvDGおよびAvTvDGはそれぞれ式(3)および式(4)で表される。
AvDG=2(ΔAv+ΔDG) (3)
AvTvDG=2(ΔAv+ΔTv+ΔDG) (4)
式(2)〜式(4)において、ΔAv、ΔTv、およびΔDGはそれぞれ式(5)〜式(7)で表される。
ΔAv=EFPreAv−EFHAv (5)
ΔTv=EFPreTv−EFHTv (6)
ΔDG=−(EFPreDG−EFHDG) (7)
ここで、Kaは露出補正係数であり、Kbは感度補正係数である。また、EFPreAvはプリ発光測光の際の露出値、EFHAvは本発光測光の際の露出値、EFPreTvはプリ発光測光の際のシャッタースピード(露光時間)、そして、EFHTvは本発光測光の際のシャッタースピード(露光時間)である。また、EFPreDGはプリ発光の際のゲイン、EFHDGは本発光の際のゲインである。
上述のΔEvは、外光輝度値と適正輝度値との差におけるプリ発光輝度値を、2を底とする対数で表しており、必要な光量よりもプリ発光量が小さければ、ΔEvは負の数値となる。また、LEDを光源とした際の発光量はLEDの電流時間積分値、つまり、発光電流と発光時間との積に比例するので、本露光(つまり、本発光)の際に必要な発光量は、式(8)によって求めることができる。
LED_H・T=−ΔEv・ILED_P・T (8)
ここで、ILED_Hは本発光の際の電流値、Tは本発光時間、ILED_Pはプリ発光の際の電流値、そして、Tはプリ発光時間である。
式(8)から、本発光時間Tが決定すれば、本発光の際に必要な発光量をLED108から発光する場合に、LED108に流す本発光電流値を求めることができる。
ここで、図2に示すステップS110における昇圧制御電圧値の設定について詳細に説明する。
LEDストロボでは電気二重層キャパシタを2つ直列接続してメインキャパシタとして用いることが多い。電気二重層キャパシタを用いる場合、ESR(等価直列抵抗)を低くするため、電解液として有機系の電解液が一般的に使用される。
有機系の電解液の電気二重層キャパシタを2つ直列に接続すると、実仕様上の耐圧は約5.0Vであり、この耐圧以上の直流電圧をメインキャパシタ102および104に印加すると、メインキャパシタ102および104の特性劣化が著しい。この結果、ESRの増加および容量の低下によって所望の電気的特性が得られなくなってしまう。よって、電気二重層キャパシタを用いた際の充電制御電圧は約5.0Vとなる。一方、LED108を発光させた際の順方向電圧は、発光電流に応じて変化する。
図3は、図1に示すLED108の順方向電圧と発光電流(順方向電流)との関係の一例を示す図である。
図3において、発光電流が大きくなるにつれて順方向電圧が大きくなり、例えば、2アンペアの発光電流でLED108を発光すると、その順方向電圧は4.2Vとなる。また、1アンペアの発光電流でLED108を発光すると、その順方向電圧は3.8Vとなる。
発光の際にLED108の両端(アノード−カソード間)にかかる電圧が順方向電圧値を下回っていると、必要な順方向電圧が確保できず、LED108のn層側の電子が拡散電位を有する空乏層をp層側に越え難くなる。このため、発光電流が小さくなってしまう。そして、発光電流が小さくなると、所定の発光量が得られなくなって、ストロボ撮影の際に適正な調光精度が得られないことになる。
従って、所定の発光量を得るためには、LED108の順方向電圧を確保することが重要となる。発光電流が流れる経路の配線抵抗値による電圧降下と電流制御部114における電圧降下を考慮して、発光中にLED108のアノードに印加される電圧は式(9)によって求めることができる。
Vm=Vc−(RESR+R)・ILED−Vr−Cm−・∫0→tLEDdt (9)
ここで、VmはLED108のアノードに印加される電圧値(アノード電圧値)、Vcはメインキャパシタ102および104における充電完了電圧値、RESRはメインキャパシタ102および104の等価直列抵抗値、Rは発光経路の配線抵抗値、ILEDは発光電流値、Vrは電流制御部114において降下する電圧値、Cmはメインキャパシタ102および104の容量値、そして、tは発光時間である。
一方、発光の際には、式(10)を満足する必要がある。
Vm≧V (10)
ここで、VはLED108の順方向電圧値である。
いま、充電電圧が5.0V、配線抵抗値が50mΩ、メインキャパシタ102および104のESRが75mΩ、メインキャパシタ102および104の容量が0.4F、そして、電流制御部114において降下する電圧が150mVで、LED108が5灯並列接続であるとする。発光電流が1アンペア(A)でプリ発光時間が2mSであると、発光後のメインキャパシタ102および104の電圧は4.975Vとなる。
その後、発光電流が2Aで本発光時間が20msとなると、発光終了前のVmは3.075Vとなる。発光電流が2Aの際に必要な順方向電圧は4.2Vであるので、例えば、昇圧制御電圧値を4.35Vとして発光制御を行うと、LED108の両端には150mVの無効電圧が印加されることになる。
ここで、発光電流が1Aになると、発光終了前のVmは3.95Vとなる。発光電流が1Aの際に必要な順方向電圧は3.8Vであるので、昇圧制御電圧値が発光電流2Aの場合と同一の4.35Vで固定されていると、LED108の両端には550mVの無効電圧が印加されることになる。
LED108の両端にかかる電圧が大きすぎると、順方向電圧を差し引いた電圧と発光電流との積で求まる消費電力分だけ、LED108における無効電力が増加する。このため、一回の充電で発光可能な時間が短くなるとばかりでなく、LED108が発熱とする問題が生じる。
さらに、メインキャパシタ102および104の電圧を昇圧制御する場合、昇圧比が高い程、入力電流は大きくなって、電源(電池)の変換効率が低下する。従って、同様に一回の充電で発光可能な時間が短くなる。
このような問題に対処するため、ここでは、LED108のアノードに印加される電圧値を、発光電流に応じたLED108の順方向電圧に近づけて制御する。
図4は、図1に示すCPU140で用いられる発光電流値と昇圧制御電圧値(設定値)との関係を規定する設定テーブルの一例を示す図である。なお、図示の設定テーブルは、例えば、不揮発性メモリ(例えば、ROM170)に格納される。
前述のように、ロジック回路116は本発光電流に基づいて、第2の昇圧部112で定電圧制御を行う際の昇圧制御電圧値(V)を設定する。この際、ロジック回路116は設定テーブル(以下電圧設定テーブルと呼ぶ)を参照して、本発光電流(電流値)に対応した昇圧制御電圧値(設定値)を選択する。
ここで、前述のように、充電電圧が5.0V、配線抵抗値が50mΩ、メインキャパシタ102および104のESRが75mΩ、メインキャパシタ102および104の容量が0.4F、そして、電流制御部114において降下する電圧が150mVで、LED108が5灯並列接続であるとする。
この場合、本発光電流が2Aあると昇圧制御電圧値を4.35Vに調整(つまり、設定)して発光制御が行われ、発光電流が1Aとなると、昇圧制御電圧値を3.95Vに調整(つまり、設定)して、ロジック回路116は当該昇圧制御電圧値で第2の昇圧部112を定電圧制御する。この結果、第2の昇圧部112において無駄な昇圧制御が行われることなく発光が完了する。これによって、LED108における無効電力が0.0375J(=0.0375Ws)削減される。さらに、第2の昇圧部112における昇圧制御が不要であるので、第2の昇圧部112における無効電力分も削減される。
このように、本発明の第1の実施形態では、発光電流に応じて第2の昇圧部112に設定される昇圧制御電圧値を変更して、第2の昇圧部112を定電圧制御するようにしたので、LED108を発光する際の無効電力を低減して、しかも所定の発光量を得ることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態による発光制御装置が用いられた撮像装置について説明する。なお、第2の実施形態における撮像装置の構成は、図1に示す撮像装置と同様であるが、ロジック回路116にはスイッチング周波数を切り替える機能が備えられている。
図5は、本発明の第2の実施形態による発光制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。なお、図5において、図2に示すステップと同一のステップについては同一の参照符号を付して説明を省略する。
図2に関連して説明したように、ステップS110において、電圧設定テーブルを参照して、本発光電流に応じた昇圧制御電圧値が設定される。その後、CPU140は第2の昇圧部112のスイッチング周波数を設定する(ステップS200)。
CPU140は、本発光電流が小さい程、スイッチング周波数を低く設定し、発光電流が大きい程、スイッチング周波数を高く設定する(つまり、スイッチング周波数を切り替える)。第2の昇圧部112におけるスイッチング周波数を高くして昇圧制御を行うと、第2の昇圧部112におけるスイッチング損失は増加するものの、負荷変動による応答性が向上する。
本発光電流が大きい場合に定電圧制御する際には、応答性を良好として昇圧直後の電圧変動を小さくする。これによって、アノード電圧値Vmが順方向電圧V以下とならないようにする。
この結果、昇圧制御電圧値を設定する際、昇圧直後の電圧変動を考慮して昇圧制御電圧値を高めに設定する必要がなくなって、LED108における無効損失をさらに低減することができる。
一方、本発光電流が小さい場合には、スイッチング周波数で低くして、スイッチング損失を低減し、アノード電圧値Vmが順方向電圧値V以下とならないようにする。
図6は、図1に示すCPU140で用いられる発光電流値とスイッチング周波数(設定値)との関係を規定する設定テーブルの一例を示す図である。なお、図示の設定テーブル(以下周波数設定テーブルと呼ぶ)は、例えば、不揮発性メモリに格納される。
前述のステップS200においては、CPU140は周波数設定テーブルを参照して、本発光電流に応じたスイッチング周波数(設定値)を設定して、当該設定したスイッチング周波数をロジック回路116に与える。ロジック回路116は、昇圧制御電圧値で第2の昇圧部112を定電圧制御するとともに、スイッチング周波数で第2の昇圧部112のスイッチング素子をオンオフ制御する。そして、ロジック回路116は本発光時間および本発光電流に応じて電流制御部114によってLED108の本発光制御を行う。
このように、本発明の第2の実施形態では、本発光電流に応じてスイッチング周波数を変更して、第2の昇圧部112を定電圧制御するようにしたので、発光の際の無効電力をさらに低減して、所定の発光量を得ることができる。
上述の説明から明らかなように、図1に示す例においては、メインコンデンサ102および104はエネルギー蓄積手段として用いられる。また、第1の昇圧部110は充電手段として機能し、第2の昇圧部112は昇圧手段として機能する。また、平滑コンデンサ106、電流制御部114、およびロジック回路116は制御手段として機能する。
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
例えば、上記の実施の形態の機能を制御方法として、この制御方法を発光制御装置に実行させるようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有するプログラムを制御プログラムとして、当該制御プログラムを発光制御装置が備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
100 電池
102,104 メインキャパシタ
106 平滑コンデンサ
108 LED(発光ダイオード)
110,112 昇圧部
114 電流制御部
116 ロジック回路
130 電源部
140 CPU
150 撮像部

Claims (7)

  1. 光を発光する発光部を発光制御するための発光制御装置であって、
    電気的エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段と、
    電源の電圧を電圧変換して前記エネルギー蓄積手段を充電する充電手段と、
    前記エネルギー蓄積手段に蓄積された電気的エネルギーに応じた電圧を昇圧して昇圧制御電圧とする昇圧手段と、
    前記昇圧手段の昇圧制御電圧が印加され、発光量および発光時間に基づいて前記発光部に供給する駆動電流を制御する際、前記駆動電流に基づいて前記昇圧手段を制御して前記昇圧制御電圧を調整する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記駆動電流が第1の値のときよりも、前記駆動電流が前記第1の値よりも大きい第2の値のときの方が前記昇圧制御電圧を高くするように前記昇圧手段を制御することを特徴とする発光制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記駆動電流が大きくなるに従って前記昇圧制御電圧を高くするように前記昇圧手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の発光制御装置。
  3. 前記発光部は発光ダイオードであり、
    前記制御手段は前記発光ダイオードのアノードに印加される電圧が前記駆動電流によって規定される順方向電圧に近づくように、前記昇圧手段を制御して前記昇圧制御電圧を調整することを特徴とする請求項1に記載の発光制御装置。
  4. 前記昇圧手段は、スイッチング素子を備え、該スイッチング素子のオンオフ制御によって昇圧を行う昇圧回路であり、
    前記制御手段は、前記駆動電流に応じて前記スイッチング素子をオンオフするスイッチング周波数を変更することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記駆動電流が大きくなるに従って、前記スイッチング周波数を高くすることを特徴とする請求項4に記載の発光制御装置。
  6. 電気的エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段と、電源の電圧を電圧変換して前記エネルギー蓄積手段を充電する充電手段と、前記エネルギー蓄積手段に蓄積された電気的エネルギーに応じた電圧を昇圧して昇圧制御電圧とする昇圧手段とを備え、光を発光する発光部を発光制御するための発光制御装置の制御方法であって、
    前記昇圧手段の昇圧制御電圧によって、発光量および発光時間に基づいて前記発光部に供給する駆動電流を制御する第1のステップと、
    前記駆動電流に基づいて前記昇圧手段を制御して前記昇圧制御電圧を調整する第2のステップとを有し、
    前記第2のステップでは、前記駆動電流が第1の値のときよりも、前記駆動電流が前記第1の値よりも大きい第2の値のときの方が前記昇圧制御電圧を高くするように前記昇圧手段を制御することを特徴とする制御方法。
  7. 電気的エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段と、電源の電圧を電圧変換して前記エネルギー蓄積手段を充電する充電手段と、前記エネルギー蓄積手段に蓄積された電気的エネルギーに応じた電圧を昇圧して昇圧制御電圧とする昇圧手段とを備え、光を発光する発光部を発光制御するための発光制御装置で用いられる制御プログラムであって、
    前記発光制御装置が備えるコンピュータに、
    前記昇圧手段の昇圧制御電圧によって、発光量および発光時間に基づいて前記発光部に供給する駆動電流を制御する第1のステップと、
    前記駆動電流に基づいて前記昇圧手段を制御して前記昇圧制御電圧を調整する第2のステップとを実行させ、
    前記第2のステップでは、前記駆動電流が第1の値のときよりも、前記駆動電流が前記第1の値よりも大きい第2の値のときの方が前記昇圧制御電圧を高くするように前記昇圧手段を制御することを特徴とする制御プログラム
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