以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、一実施形態に係る車両データ処理システム100の利用環境の一例を示す。車両データ処理システム100は、複数の車線Ra〜Rcから成る有料道路Rを走行する車両の情報を含むデータを処理するシステムである。なおまた、有料道路Rは、この発明における「道路」の一例であってよい。
車両データ処理システム100は、車両データ処理装置110、複数の監視カメラ130a〜c(以下、監視カメラ130と総称する。)、複数の路側無線装置140a〜c(以下、路側無線装置140と総称する。)、第1の車両データ生成装置150、第2の車両データ生成装置160、及びサーバ170を備える。なおまた、監視カメラ130は、この発明における「撮像装置」の一例であってよい。また、路側無線装置140は、この発明における「無線装置」の一例であってよい。また、サーバ170は、この発明における「外部装置」の一例であってよい。
車両データ処理装置110は、第1の車両データと、第2の車両データとを処理する装置である。ここで、第1の車両データとは、監視カメラ130が撮像した車両の情報を含むデータである。また、第2の車両データとは、路側無線装置140が車両の車載器から受信した、その車両の情報を含むデータである。より具体的に説明すると、車両データ処理装置110は、第1の車両データ生成装置150、及び第2の車両データ生成装置160と通信接続されている。また、車両データ処理装置110は、サーバ170と、通信回線Nを介して通信接続されている。そして、車両データ処理装置110は、第1の車両データ生成装置150から送信された第1の車両データを受信する。また、車両データ処理装置110は、第2の車両データ生成装置160から送信された第2の車両データを受信する。そして、車両データ処理装置110は、第2の車両データのうち、第1の車両データの対象の車両と同じ車両の可能性がある車両の情報を含む第2の車両データを、その第1の車両データに紐付けする。そして、車両データ処理装置110は、第1の車両データと、第2の車両データとのうち、少なくとも一方に含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する。なおまた、車載器とは、この発明における「車載装置」の一例であってよい。
監視カメラ130は、車両番号の認識に使用する装置である。より具体的に説明すると、監視カメラ130は、有料道路Rの上方に掛け渡された門柱やカンチレバー等の梁Gaの幅員方向に並べて設けられている。また、監視カメラ130は、第1の車両データ生成装置150と電気的に接続されている。そして、監視カメラ130は、斜め下方の撮像範囲Aを経時的に撮像する。本実施形態の場合、監視カメラ130aは、斜め下方の撮像範囲Aaを経時的に撮像する。また、監視カメラ130bは、斜め下方の撮像範囲Abを経時的に撮像する。また、監視カメラ130cは、斜め下方の撮像範囲Acを経時的に撮像する。そして、監視カメラ130は、撮像範囲Aを撮像した画像データを、第1の車両データ生成装置150へ出力する。
路側無線装置140は、車載器と無線通信を行う装置である。より具体的に説明すると、路側無線装置140は、有料道路Rの上方に掛け渡された門柱やカンチレバー等の梁Gbの幅員方向に並べて設けられている。また、路側無線装置140は、第2の車両データ生成装置160と電気的に接続されている。そして、路側無線装置140は、監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ。本実施形態の場合、路側無線装置140aは、監視カメラ130aの撮像範囲Aaに重複する通信範囲Caを持つ。また、路側無線装置140bは、監視カメラ130bの撮像範囲Abに重複する通信範囲Cbを持つ。路側無線装置140cは、監視カメラ130cの撮像範囲Acに重複する通信範囲Ccを持つ。そして、路側無線装置140は、通信範囲Cに進入した車両の車載器から送信されたデータを受信すると、そのデータを、第2の車両データ生成装置160へ出力する。
路側無線装置140は、例えば、車種区分、車載器ID(identifier)、走行制限(Yes or No)、違反内容、及び車両番号の各情報を含むデータを、車載器から受信する。
車種区分の情報は、車載器が取り付けられているべき車両の種類を示す情報である。より具体的に説明すると、車両には、その車両の車種を示す車種区分の情報が格納された車載器が取り付けられる。そして、有料道路Rを走行する車両には、その車種区分の情報によって示される車両の種類に応じた通行料金が課せられる。即ち、正規の車載器が車両に取り付けられている場合、その車両に対しては、その車両の種類に応じた正当な通行料金を課すことができる。しかしながら、その車両の種類とは異なる車両の種類を示す車種区分の情報が格納された車載器が車両に取り付けられている場合、その車両に対しては、その車両の種類に応じた正当な通行料金を課すことができない。
車載器IDの情報は、各車載器を一意に識別するための識別符号を示す情報である。
走行制限(Yes or No)の情報は、車載器が取り付けられているべき車両が有料道路Rの走行制限を受けているか否かを示す情報である。より具体的に説明すると、走行制限(Yes or No)の情報は、有料道路Rに走行制限がある場合に、車載器が取り付けられているべき車両がその走行制限を受けているか否かを示す。例えば、所定時間帯における有料道路Rの通行を制限する走行制限が実施されている場合、走行制限(Yes or No)の値が「Yes」の情報は、その所定時間帯以外の時間帯においてのみ、この発明における「有料道路の走行制限を受けない値の情報」となる。一方、所定時間帯における有料道路Rの通行を制限する走行制限が実施されている場合、走行制限(Yes or No)の値が「No」の情報は、いずれの時間帯においても、この発明における「有料道路の走行制限を受けない値の情報」となる。
違反内容の情報は、課金に関する違反内容を示す情報である。より具体的に説明すると、違反内容の情報は、例えば、課金処理が行われた際に、課金処理に必要なIC(Integrated Circuit)カードが挿入されていなかったことや、ICカードの電子マネーの残高が不足していたこと等が挙げられる。車載器は、例えば、このような違反があった場合に、その違反内容を示す情報を格納する。
車両番号の情報は、車載器が取り付けられているべき車両の車両番号を示す情報である。より具体的に説明すると、車両には、その車両の車両番号を示す車両番号の情報が格納された車載器が取り付けられる。
第1の車両データ生成装置150は、第1の車両データを生成する装置である。より具体的に説明すると、第1の車両データ生成装置150は、及び監視カメラ130と電気的に接続されている。また、第1の車両データ生成装置150は、車両データ処理装置110と通信接続されている。そして、第1の車両データ生成装置150は、監視カメラ130から出力された画像データの入力を受け付ける。そして、第1の車両データ生成装置150は、第1の車両データを生成する。そして、第1の車両データ生成装置は、第1の車両データを、車両データ処理装置110へ送信する。
第1の車両データ生成装置150は、例えば、画像ID、車両番号、車両番号検知領域中心位置、車両検知領域中心位置、撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、監視カメラID、最初の撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、最後の撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、及び車種区分の各情報を含む第1の車両データを生成する。なおまた、画像IDの情報は、この発明における「画像の情報」の一例であってよい。また、監視カメラIDの情報は、この発明における「車両を撮像した撮像装置の情報」、及び「車両の撮像位置の情報」の一例であってよい。
画像IDの情報は、監視カメラ130が撮像した各画像を一意に識別するための識別符号を示す情報である。より具体的に説明すると、監視カメラ130は、例えば、20(枚/秒)程度の所定時間置きに撮像している。そのため、監視カメラ130は、道路Rを走行する車両が撮像範囲A内に進入してから、その撮像範囲Aを通り抜けるまでに、その車両を複数回撮像することになる。第1の車両データ生成装置150は、このようにして撮像された一連の同じ車両が撮像された画像のうち、最も視認し易い画像を保存する。ここで、最も視認し易い画像とは、例えば、車両のナンバープレートが最も大きく写っている画像である。画像IDの情報は、このようにして保存された画像の識別符号を示す情報である。
車両番号の情報は、監視カメラ130によって撮像された車両のナンバープレートの車両番号を示す情報である。より具体的に説明すると、監視カメラ130から入力を受け付けた画像データによって示される画像に車両が写っている場合、その画像を光学文字認識して、その画像に写っている車両のナンバープレートの車両番号を読み取る。車両番号の情報は、このようにして読み取られた車両番号を示す情報である。
車両番号検知領域中心位置の情報は、監視カメラ130によって撮像された画像における、その画像に写っている車両のナンバープレートが占める領域の中心位置を示す情報である。より具体的に説明すると、第1の車両データ生成装置150は、上記のようにして、画像に写っているナンバープレートを認識する。その際、第1の車両データ生成装置は、ナンバープレートとして認識した画像における領域の中心位置の座標を特定する。この座標は、例えば、画像の縦方向をX軸、画像の横方向をY軸とする直交座標系における座標である。車両番号検知領域中心位置の情報は、このようにして特定された座標を示す情報である。
車両検知領域中心位置の情報は、監視カメラ130によって撮像された画像における、その画像に写っている車両が示す領域の中心位置を示す情報である。より具体的に説明すると、第1の車両データ生成装置150は、上記のようにして、画像に写っている車両を認識する。その際、第1の車両データ生成装置は、例えば、車両として認識した画像における領域の中心位置の座標を特定する。この座標は、車両番号検知領域中心位置の情報によって示される座標と同じ直交座標系における座標である。車両検知領域中心位置の情報は、このようにして特定された座標を示す情報である。
撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)の情報は、画像が撮像された時刻を示す情報である。より具体的に説明すると、第1の車両データ生成装置150は、上述したように、最も視認し易い画像を保存する。撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)の情報は、この画像が撮像された時刻を示す情報である。
監視カメラIDの情報は、各監視カメラ130を一意に識別するための識別符号を示す情報である。より具体的に説明すると、第1の車両データ生成装置150は、上述したように、最も視認し易い画像を保存する。監視カメラIDの情報は、この画像を撮像した監視カメラ130の識別符号を示す情報である。
最初の撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)の情報は、監視カメラ130によって撮像された物体が車両として最初に検知された時刻を示す情報である。また、最後の撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)の情報は、その監視カメラ130によってその車両が最後に撮像された時刻を示す情報である。
車種区分の情報は、車両の種類を示す情報である。より具体的に説明すると、例えば、第1の車両データ生成装置150は、車両のナンバープレートの大きさや種類に基づいて、その車両の種類を特定する。車種区分の情報は、このようにして特定された車両の種類を示す情報である。
第2の車両データ生成装置160は、第2の車両データを生成する装置である。より具体的に説明すると、第2の車両データ生成装置160は、路側無線装置140と電気的に接続されている。また、第2の車両データ生成装置160は、車両データ処理装置110と通信接続されている。そして、第2の車両データ生成装置160は、路側無線装置140から出力されたデータの入力を受け付ける。そして、第2の車両データ生成装置160は、第2の車両データを生成する。そして、第2の車両データ生成装置160は、第2の車両データを、車両データ処理装置110へ送信する。
第2の車両データ生成装置160は、例えば、車種区分、受信時刻(年/月/日/時:分:秒)、車載器ID、路側無線装置ID、走行制限(Yes or No)、違反内容、及び車両番号の各情報を含む第2の車両データを生成する。なおまた、路側無線装置IDの情報は、この発明における「第2の車両データの受信位置の情報」の一例であってよい。また、違反内容の情報は、この発明における「取締対象の車両の情報」の一例であってよい。
車種区分、車載器ID、走行制限(Yes or No)、違反内容、及び車両番号の各情報は、路側無線装置140から入力を受け付けたデータに含まれていた情報である。
受信時刻(年/月/日/時:分:秒)の情報は、路側無線装置140が車載器からデータを受信した時刻を示す情報である。
サーバ170は、有料道路Rを走行する車両の情報を含む車両データを収集するコンピュータである。より具体的に説明すると、サーバ170は、車両データ処理装置110から送信された車両データを受信する。そして、サーバ170は、その車両データに含まれる各情報を格納する。有料道路Rの事業者は、例えば、このようにサーバ170に格納された情報を参照することによって、不正車両を特定する。
なおまた、本実施形態においては、説明が煩雑になることを防ぐことを目的として、車両データ処理システム100が車両データ処理装置110、第1の車両データ生成装置150、第2の車両データ生成装置160、及びサーバ170を備える構成について説明する。しかしながら、車両データ処理システム100は、複数の車両データ処理装置110、第1の車両データ生成装置150、第2の車両データ生成装置160、及びサーバ170を備えてよい。
図2は、車両データ処理装置110のブロック構成の一例を示す。車両データ処理装置110は、第1の車両データ受信部111、第2の車両データ受信部112、光学文字認識可否判定部113、文字補完部114、車両番号検索部115、重複範囲検索部116、取締対象検索部117、車種区分検索部118、走行制限検索部119、取締対象判定部120、データ紐付部121、車両データ送信部122、第1の車両データ格納部123、第2の車両データ格納部124、及び車両データ格納部125を有する。以下の説明においては、各構成要素の機能、及び動作を詳述する。
第1の車両データ受信部111は、第1の車両データ生成装置150から送信された第1の車両データを受信する。
第2の車両データ受信部112は、第2の車両データ生成装置160から送信された第2の車両データを受信する。
光学文字認識可否判定部113は、第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列が、文字として認識されているか否かを判定する。
文字補完部114は、第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列のうち、文字として認識されていない部分の文字を補完する。
車両番号検索部115は、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データを検索する。より具体的に説明すると、車両番号検索部115は、第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列の全てが、文字として認識されていると光学文字認識可否判定部113が判定した場合、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データを検索する。また、車両番号検索部115は、第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列の一部が、文字として認識されていないと光学文字認識可否判定部113が判定した場合、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる文字補完部114が文字を補完した車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データを検索する。
重複範囲検索部116は、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる監視カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140を識別する、路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データを検索する。
取締対象検索部117は、第2の車両データの中から、違反内容の情報を含む第2の車両データを検索する。より具体的に説明すると、取締対象検索部117は、重複範囲検索部116が検索した第2の車両データの中から、違反内容の情報を含む第2の車両データを検索する。
車種区分検索部118は、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データを検索する。より具体的に説明すると、車種区分検索部118は、重複範囲検索部116が検索した第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データを検索する。
走行制限検索部119は、第2の車両データの中から、有料道路Rの走行制限を受けない値の情報を含む第2の車両データを検索する。より具体的に説明すると、走行制限検索部119は、重複範囲検索部116が検索した第2の車両データの中から、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データを検索する。
取締対象判定部120は、第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報に基づいて、その車両が取締対象であるか否かを判定する。
データ紐付部121は、第2の車両データのうち、第1の車両データの対象の車両と同じ車両の可能性がある車両の情報を含む第2の車両データを、その第1の車両データに紐付けする。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、車両番号検索部115が検索した第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けする。また、データ紐付部121は、車両番号検索部115が検索した結果、第1の車両データに含まれる車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、車種区分検索部118が検索した第2の車両データと、走行制限検索部119が検索した第2の車両データとを、第1の車両データに仮紐付けする。また、データ紐付部121は、車種区分検索部118と走行制限検索部119とが検索した結果、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報と、道路の走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報とを含む第2の車両データが検索されなかった場合、その第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないことから、車両に車載器が装着されていない不正の疑いがあるものとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。また、データ紐付部121は、重複範囲検索部116が検索した結果、第1の車両データに含まれる監視カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140の情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、その第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。また、データ紐付部121は、車両番号検索部115が検索した結果、第1の車両データに含まれる文字補完部114が文字を補完した車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、取締対象検索部117が検索した第2の車両データを、第1の車両データに仮紐付けする。また、データ紐付部121は、取締対象検索部117が検索した結果、違反内容の情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、車種区分検索部118が検索した第2の車両データと、走行制限検索部119が検索した第2の車両データとを、第1の車両データに仮紐付けする。また、データ紐付部121は、取締対象検索部117が検索した結果、違反内容の情報を含む第2の車両データが検索されず、車種区分検索部118と走行制限検索部119とが検索した結果、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報と、有料道路Rの走行制限を受けない値の情報とを含む第2の車両データが検索されなかった場合、その第1の車両データの対象の車両の不正の可能性は低いとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。また、データ紐付部121は、車種区分検索部118が検索した第2の車両データのうち、走行制限検索部119が検索した第2の車両データを、第1の車両データに仮紐付けする場合、又は第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する場合、取締対象判定部120が判定した結果を示す情報を、その第1の車両データに紐付けする。また、データ紐付部121は、第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けするにあたり、その第2の車両データが他の第1の車両データに仮紐付けされている場合、他の第1の車両データに対するその第2の車両データの仮紐付けを解いて、その第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けする。
車両データ送信部122は、第1の車両データと、第2の車両データとのうち、少なくとも一方に含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する。より具体的に説明すると、車両データ送信部122は、データ紐付部121が第1の車両データに第2の車両データを本紐付けした場合、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する。また、車両データ送信部122は、データ紐付部121が第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了した場合、その第1の車両データに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する。また、車両データ送信部122は、データ紐付部121が第1の車両データに第2の車両データを仮紐付けした場合、その第2の車両データの受信時刻よりも後に、その第2の車両データを受信した路側無線装置140の通信範囲Cに重複する撮像範囲Aを持つ監視カメラ130が所定数の車両を撮像していれば、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報と、その第1の車両データに含まれる画像IDの情報によって示される画像とを含む車両データを、サーバ170へ送信する。また、車両データ送信部122は、データ紐付部121が第1の車両データに第2の車両データを仮紐付けした場合、その第2の車両データの受信時刻から所定時間が経過していれば、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報と、その第1の車両データに含まれる画像IDの情報によって示される画像とを含む車両データを、サーバ170へ送信する。
図3、4は、第1の車両データ格納部123に格納される情報の一例をテーブル形式で示す。第1の車両データ格納部123には、第1の車両データID、画像ID、車両番号、車両番号検知領域中心位置、車両検知領域中心位置、撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、監視カメラID、最初の撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、最後の撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、及び車種区分の各情報が対応付けられて格納される。
第1の車両データIDの情報は、各第1の車両データを一意に識別するための識別符号である。より具体的に説明すると、第1の車両データIDの情報は、第1の車両データに含まれる各情報が第1の車両データ格納部123に格納される際に、これらの各情報に対応付けられて格納される。
画像ID、車両番号、車両番号検知領域中心位置、車両検知領域中心位置、撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、監視カメラID、最初の撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、最後の撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、及び車種区分の各情報は、第1の車両データ生成装置150から受信した第1の車両データに含まれていた情報である。
図5、6は、第2の車両データ格納部124に格納される情報の一例をテーブル形式で示す。第2の車両データ格納部124には、第2の車両データID、車種区分、受信時刻(年/月/日/時:分:秒)、車載器ID、路側無線装置ID、走行制限(Yes or No)、違反内容、及び車両番号の各情報が対応付けられて格納される。
第2の車両データIDの情報は、各第2の車両データを一意に識別するための識別符号である。より具体的に説明すると、第2の車両データIDの情報は、第2の車両データに含まれる各情報が第2の車両データ格納部124に格納される際に、これらの各情報に対応付けられて格納される。
車種区分、受信時刻(年/月/日/時:分:秒)、車載器ID、路側無線装置ID、走行制限(Yes or No)、違反内容、及び車両番号の各情報は、第2の車両データ生成装置160から受信した第2の車両データに含まれていた情報である。
図7は、車両データ格納部125に格納される情報の一例をテーブル形式で示す。車両データ格納部125には、第1の車両データID、第2の車両データID、及び取締対象(Yes or No)の各情報が対応付けられて格納される。
第1の車両データIDの情報は、第2の車両データの紐付処理を終えた第1の車両データを識別する情報である。
第2の車両データIDの情報は、第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに紐付けられた、第2の車両データを識別する情報である。
取締対象(Yes or No)の情報は、第1の車両データIDの情報によって識別される車両が取締対象であるか否かを示す情報である。
図8は、車両データ処理装置110、監視カメラ130、及び第1の車両データ生成装置150の動作シーケンスの一例を示す。この動作シーケンスの説明においては、監視カメラ130が画像を撮像してから、車両データ処理装置110が第1の車両データに含まれる各情報を格納するまでの処理について詳述する。なおまた、この動作シーケンスの説明においては、図1から図7を共に参照する。
監視カメラ130は、斜め下方の撮像範囲Aを経時的に撮像する(S101)。そして、監視カメラ130は、撮像範囲Aを撮像した画像データを、第1の車両データ生成装置150へ出力する(S102)。
第1の車両データ生成装置150は、監視カメラ130から出力された画像データの入力を受け付けると、第1の車両データを生成する(S105)。より具体的に説明すると、第1の車両データ生成装置150は、例えば、画像ID、車両番号、車両番号検知領域中心位置、車両検知領域中心位置、撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、監視カメラID、最初の撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、最後の撮像時刻(年/月/日/時:分:秒)、及び車種区分の各情報を含む第1の車両データを生成する。そして、第1の車両データ生成装置は、第1の車両データを、車両データ処理装置110へ送信する(S106)。
車両データ処理装置110の第1の車両データ受信部111は、第1の車両データ生成装置150から送信された第1の車両データを受信すると、その第1の車両データに含まれる各情報に、第1の車両データIDの情報を対応付けて、第1の車両データ格納部123に格納する(S107)。
このようにして、車両データ処理装置110の第1の車両データ格納部123には、図3、4に示すような情報が格納されることになる。
図9は、車両データ処理装置110、路側無線装置140、及び第2の車両データ生成装置160の動作シーケンスの一例を示す。この動作シーケンスの説明においては、路側無線装置140が車載器からデータを受信してから、車両データ処理装置110が第2の車両データに含まれる各情報を格納するまでの処理について詳述する。なおまた、この動作シーケンスの説明においては、図1から図8を共に参照する。
路側無線装置140は、通信範囲Cに進入した車両の車載器から送信されたデータを受信すると(S201)、そのデータを、第2の車両データ生成装置160へ出力する(S202)。
第2の車両データ生成装置160は、路側無線装置140から出力されたデータの入力を受け付けると、第2の車両データを生成する(S203)。より具体的に説明すると、第2の車両データ生成装置160は、例えば、車種区分、受信時刻(年/月/日/時:分:秒)、車載器ID、路側無線装置ID、走行制限(Yes or No)、違反内容、及び車両番号の各情報を含む第2の車両データを生成する。そして、第2の車両データ生成装置160は、第2の車両データを、車両データ処理装置110へ送信する(S204)。
車両データ処理装置110の第2の車両データ受信部112は、第2の車両データ生成装置160から送信された第2の車両データを受信すると、その第2の車両データに含まれる各情報に、第2の車両データIDの情報を対応付けて、第2の車両データ格納部124に格納する。
このようにして、車両データ処理装置110の第2の車両データ格納部124には、図5、6に示すような情報が格納されることになる。
図10から図13は、車両データ処理装置110の動作フローの一例を示す。この動作フローの説明においては、第1の車両データに対して第2の車両データを紐付ける処理について詳述する。なおまた、この動作フローの説明においては、図1から図9を共に参照する。
先ず、車両データ処理装置110の光学文字認識可否判定部113は、第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列が、文字として認識されているか否かを判定する(S301、S311)。より具体的に説明すると、光学文字認識可否判定部113は、第1の車両データ格納部123に各情報が格納されている第1の車両データのうち、第2の車両データを紐付ける対象となる第1の車両データを選択する。そして、光学文字認識可否判定部113は、その第1の車両データの車両番号の情報を、第1の車両データ格納部123から読み出す。そして、光学文字認識可否判定部113は、その車両番号の情報によって示される車両番号の文字列が、文字として認識されているか否かを判定する。光学文字認識可否判定部113は、例えば、車両番号の文字列の中に、文字認識されなかったことを示す「?」のような文字が含まれていた場合、その部分が、文字として認識されていないと判定する。その結果、車両番号の文字列の全てが、文字として認識されていると判定した場合(S301:Yes)、光学文字認識可否判定部113は、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報を、車両番号検索部115へ送る。
車両データ処理装置110の車両番号検索部115は、光学文字認識可否判定部113から送られた第1の車両データIDの情報を受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される上記の第1の車両データに含まれる車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データを検索する(S302)。より具体的に説明すると、車両番号検索部115は、光学文字認識可否判定部113から受け取った第1の車両データIDの情報に対応付けられた車両番号の情報を、第1の車両データ格納部123から読み出す。そして、車両番号検索部115は、その車両番号の情報によって示される車両番号の文字列と同じ文字列の車両番号の情報を、第2の車両データ格納部124から検索する。その結果、同じ車両番号の情報が検索された場合(S303:Yes)、車両番号検索部115は、その車両番号の情報に対応付けられた第2の車両データIDの情報を読み出す。そして、車両番号検索部115は、その第2の車両データIDの情報と、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報とを、データ紐付部121へ送る。
車両データ処理装置110のデータ紐付部121は、車両番号検索部115から送られた第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを受け取ると、その第2の車両データIDの情報によって識別される第2の車両データを、その第1の車両データIDの情報によって識別される上記の第1の車両データに本紐付けする。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、車両番号検索部115から受け取った第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを対応付けて、車両データ格納部125に格納する。そして、データ紐付部121は、第1の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第1の車両データ格納部123から削除する。また、データ紐付部121は、第2の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第2の車両データ格納部124から削除する。
このように、車両データ処理装置110は、第1の車両データの車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データがある場合、その第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けする。これは、監視カメラ130によって撮像された車両のナンバープレートの車両番号と、その車両の車載器から受信したデータに含まれる車両番号とが一致する場合、両データが確実に同一車両のデータであると考えられるからである。
一方、上記のステップS302の検索の結果、同じ車両番号の情報が検索されなかった場合(S303:No)、車両番号検索部115は、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報を、重複範囲検索部116へ送る。
車両データ処理装置110の重複範囲検索部116は、車両番号検索部115から送られた第1の車両データIDの情報を受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される上記の第1の車両データに含まれる、監視カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140を識別する、路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データを検索する(S306)。より具体的に説明すると、重複範囲検索部116は、車両番号検索部115から受け取った第1の車両データIDの情報に対応付けられた監視カメラIDの情報を、第1の車両データ格納部123から読み出す。そして、重複範囲検索部116は、その監視カメラIDの情報によって識別される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140を識別する、路側無線装置IDの情報を、第2の車両データ格納部124から検索する。その結果、該当する路側無線装置IDの情報が検索された場合(S307:Yes)、重複範囲検索部116は、その路側無線装置IDの情報に対応付けられた第2の車両データIDの情報を読み出す。そして、車両番号検索部115は、その第2の車両データIDの情報と、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報とを、車種区分検索部118、及び走行制限検索部119へ送る。
車両データ処理装置110の車種区分検索部118は、重複範囲検索部116から送られた第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを受け取ると、その第2の車両データIDの各情報によって識別される第2の車両データの中から、第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データを検索する(S308)。より具体的に説明すると、車種区分検索部118は、重複範囲検索部116から受け取った第1の車両データIDの情報に対応付けられた車種区分の情報を、第1の車両データ格納部123から読み出す。そして、車種区分検索部118は、重複範囲検索部116から受け取った第2の車両データIDの情報に対応付けられて、第1の車両データ格納部123から読み出した車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を検索する。例えば、第1の車両データ格納部123から読み出した車種区分の情報が「普通車」の場合、車種区分検索部118は、「普通車」以外の車種区分の情報を検索する。その結果、該当する車種区分の情報が検索された場合(S309:Yes)、車種区分検索部118は、その車種区分の情報に対応付けられた第2の車両データIDの情報を読み出す。そして、車種区分検索部118は、その第2の車両データIDの情報と、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報とを、データ紐付部121へ送る。
車両データ処理装置110の走行制限検索部119は、重複範囲検索部116から送られた第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを受け取ると、その第2の車両データIDの情報によって識別される第2の車両データの中から、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データを検索する(S308)。より具体的に説明すると、走行制限検索部119は、重複範囲検索部116から受け取った第2の車両データIDの情報に対応付けられた走行制限(Yes or No)の情報の中から、有料道路Rの走行制限を受けない値の情報を検索する。例えば、所定時間における有料道路Rの通行を制限する走行制限が実施されており、現在時刻がその所定時間内である場合、走行制限検索部119は、「No」の値の走行制限(Yes or No)の情報を検索する。その結果、該当する走行制限(Yes or No)の情報が検索された場合(S309:Yes)、走行制限検索部119は、その走行制限(Yes or No)の情報に対応付けられた第2の車両データIDの情報を読み出す。そして、走行制限検索部119は、その第2の車両データIDの情報と、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報とを、データ紐付部121へ送る。また、走行制限検索部119は、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報を、取締対象判定部120へ送る。
一方、車両データ処理装置110の取締対象判定部120は、走行制限検索部119から送られた第1の車両データIDの情報を受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報に基づいて、その車両が取締対象であるか否かを判定する(S310)。より具体的に説明すると、取締対象判定部120は、走行制限検索部119から受け取った第1の車両データIDの情報に対応付けられた車両の車両番号の情報を、第1の車両データ格納部123から読み出す。そして、取締対象判定部120は、その車両の車両番号の情報に基づいて、その車両が取締対象であるか否かを判定する。例えば、取締対象判定部120は、取締対象の車両の車両番号の一覧を参照して、その車両が取締対象であるか否かを判定する。そして、取締対象判定部120は、判定結果の情報を、データ紐付部121へ送る。
データ紐付部121は、車種区分検索部118、走行制限検索部119から送られた第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報と、取締対象判定部120から送られた判定結果の情報とを受け取ると、その第2の車両データIDの情報によって識別される第2の車両データを、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに仮紐付けする(S304)。その際、データ紐付部121は、取締対象判定部120から受け取った判定結果の情報を、共に紐付けする。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、車種区分検索部118、走行制限検索部119から受け取った第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを対応付けて、車両データ格納部125に格納する。また、データ紐付部121は、取締対象判定部120から受け取った判定結果の情報を更に対応付けて、車両データ格納部125に格納する。そして、データ紐付部121は、上記の第1の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第1の車両データ格納部123から削除する。また、この場合、データ紐付部121は、上記の第2の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第2の車両データ格納部124から削除しない。
このように、第1の車両データの車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データがない場合、車両データ処理装置110は、第1の車両データの車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含み、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データを、第1の車両データに仮紐付けする。これは、車両に正規の車載器以外の車載器が取り付けられている場合、自車の車種区分よりも通行料金の安い車種区分の車両用の車載器が取り付けられているか、有料道路Rの走行制限を受けない設定が成された車載器が取り付けられている可能性が高いと考えられるからである。
一方、上記のステップS306の検索の結果、該当する路側無線装置IDの情報が検索されなかった場合(S307:No)、重複範囲検索部116は、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報を、取締対象判定部120、及びデータ紐付部121へ送る。
取締対象判定部120は、重複範囲検索部116から送られた第1の車両データIDの情報を受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報に基づいて、その車両が取締対象であるか否かを判定する(S310)。そして、取締対象判定部120は、判定結果の情報を、データ紐付部121へ送る。
データ紐付部121は、重複範囲検索部116から送られた第1の車両データIDの情報と、取締対象判定部120から送られた判定結果の情報とを受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する(S304)。その際、データ紐付部121は、取締対象判定部120から受け取った判定結果の情報を、第1の車両データに紐付ける。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、重複範囲検索部116から受け取った第1の車両データIDの情報と、取締対象判定部120から受け取った判定結果の情報とを対応付けて、車両データ格納部125に格納する。そして、データ紐付部121は、上記の第1の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第1の車両データ格納部123から削除する。
このように、第1の車両データの対象車両が撮像された撮像領域Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140を識別する、路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データがない場合、データ紐付部は、第1の車両データに紐付ける第2の車両データは存在しないものとして、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。これは、監視カメラ130によって車両が撮像された場合に、その監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140によって、車載器からのデータが受信されなかったとすれば、車載器からのデータ受信を失敗したか、車載器が取り付けられていないと考えられるからである。
一方、上記のステップS308の検索の結果、該当する車種区分の情報も、該当する走行制限(Yes or No)の情報も検索されなかった場合(S309:No)、車種区分検索部118、又は走行制限検索部119は、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報を、取締対象判定部120、及びデータ紐付部121へ送る。
取締対象判定部120は、車種区分検索部118から送られた第1の車両データIDの情報を受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報に基づいて、その車両が取締対象であるか否かを判定する(S310)。そして、取締対象判定部120は、判定結果の情報を、データ紐付部121へ送る。
データ紐付部121は、車種区分検索部118から送られた第1の車両データIDの情報と、取締対象判定部120から送られた判定結果の情報とを受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する(S304)。その際、データ紐付部121は、取締対象判定部120から受け取った判定結果の情報を、第1の車両データに紐付ける。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、車種区分検索部118から受け取った第1の車両データIDの情報と、取締対象判定部120から受け取った判定結果の情報とを対応付けて、車両データ格納部125に格納する。そして、データ紐付部121は、上記の第1の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第1の車両データ格納部123から削除する。
このように、第1の車両データの車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データがない場合に、第1の車両データの車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データがない場合、車両データ処理装置110は、第1の車両データに紐付ける第2の車両データは存在しないことから、車両に車載器が装着されていない不正の疑いがあるものとして、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。
取締対象判定部120は、走行制限検索部119から送られた第1の車両データIDの情報を受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報に基づいて、その車両が取締対象であるか否かを判定する(S310)。そして、取締対象判定部120は、判定結果の情報を、データ紐付部121へ送る。
データ紐付部121は、走行制限検索部119から送られた第1の車両データIDの情報と、取締対象判定部120から送られた判定結果の情報とを受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する(S304)。その際、データ紐付部121は、取締対象判定部120から受け取った判定結果の情報を、第1の車両データに紐付ける。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、走行制限検索部119から受け取った第1の車両データIDの情報と、取締対象判定部120から受け取った判定結果の情報とを対応付けて、車両データ格納部125に格納する。そして、データ紐付部121は、上記の第1の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第1の車両データ格納部123から削除する。
このように、第1の車両データの車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データがない場合に、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データがない場合、車両データ処理装置110は、第1の車両データに紐付ける第2の車両データは存在しないものとして、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。これは、車両の車載器が不正に取り換えられている場合、自車の車種区分よりも安い車種区分の車両用の車載器が取り付けられている可能性が高いと考えられるからである。
一方、上記の車両番号の文字列が文字として認識されているか否かの判定において、車両番号の文字列の一部が、文字として認識されていないと判定された場合(S301:No→S311:Yes)、光学文字認識可否判定部113は、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報を、文字補完部114へ送る。
車両データ処理装置110の文字補完部114は、光学文字認識可否判定部113から送られた第1の車両データIDの情報を受け取ると、その車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列のうち、文字として認識されていない部分の文字を補完する(S312)。より具体的に説明すると、文字補完部114は、光学文字認識可否判定部113から受け取った第1の車両データIDの情報に対応付けられた車両番号の情報を、第1の車両データ格納部123から読み出す。そして、文字補完部114は、その車両番号の情報によって示される車両番号の文字列のうち、文字として認識されていない部分の文字を補完する。例えば、文字補完部114は、車両番号の文字列と、第2の車両データ格納部124に格納されている車両番号の情報とを比較して、その一致の度合いを算出する。そして、文字補完部114は、算出した一致の度合いが所定のしきい値以上であれば、文字認識されなかったことを示す「?」の部分の文字を、第2の車両データ格納部124に格納されている車両番号の文字に置き換えることによって、文字の補完を行う。そして、文字補完部114は、認識されていない部分の文字を補完した車両番号の文字列を示す車両番号の情報を、第1の車両データ格納部123に格納する。そして、文字補完部114は、その車両番号の情報に対応付けられた第1の車両データIDの情報を読み出す。そして、文字補完部114は、その第1の車両データIDの情報を、車両番号検索部115へ送る。
車両番号検索部115は、文字補完部114から送られた車両データIDの情報を受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される上記の第1の車両データに含まれる、文字補完部114が文字を補完した車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データを検索する(S313)。より具体的に説明すると、車両番号検索部115は、文字補完部114から受け取った第1の車両データIDの情報に対応付けられた車両番号の情報を、第1の車両データ格納部123から読み出す。そして、車両番号検索部115は、その車両番号の情報によって示される車両番号の文字列と同じ文字列の車両番号の情報を、第2の車両データ格納部124から検索する。その結果、同じ車両番号の情報が検索された場合(S314:Yes)、車両番号検索部115は、その車両番号の情報に対応付けられた第2の車両データIDの情報を読み出す。そして、車両番号検索部115は、その第2の車両データIDの情報と、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報とを、データ紐付部121へ送る。
車両データ処理装置110のデータ紐付部121は、車両番号検索部115から送られた第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを受け取ると、その第2の車両データIDの情報によって識別される第2の車両データを、その第1の車両データIDの情報によって識別される上記の第1の車両データに本紐付けする。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、車両番号検索部115から受け取った第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを対応付けて、車両データ格納部125に格納する。そして、データ紐付部121は、第1の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第1の車両データ格納部123から削除する。また、データ紐付部121は、第2の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第2の車両データ格納部124から削除する。
このように、車両データ処理装置110は、第1の車両データの車両番号の情報によって示される文字列のうち、光学文字認識に失敗した文字を補完した上で、その車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データがある場合、その第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けする。これは、光学文字認識に失敗した文字を補完した上でも、車両番号の情報が一致する場合、両データが確実に同一車両のデータであると考えられるからである。
一方、上記の車両番号の文字列が文字として認識されているか否かの判定において、車両番号の文字列の全部が、文字として認識されていないと判定された場合(S301:No→S311:No)、光学文字認識可否判定部113は、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報を、重複範囲検索部116へ送る。
一方、上記のステップS313の検索の結果、同じ車両番号の情報が検索されなかった場合(S314:No)、車両番号検索部115は、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報を、重複範囲検索部116へ送る。
重複範囲検索部116は、光学文字認識可否判定部113、又は車両番号検索部115から送られた第1の車両データIDの情報を受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される上記の第1の車両データに含まれる、監視カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140を識別する、路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データを検索する(S315)。より具体的に説明すると、重複範囲検索部116は、光学文字認識可否判定部113、又は車両番号検索部115から受け取った第1の車両データIDの情報に対応付けられた監視カメラIDの情報を、第1の車両データ格納部123から読み出す。そして、重複範囲検索部116は、その監視カメラIDの情報によって識別される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140を識別する、路側無線装置IDの情報を、第2の車両データ格納部124から検索する。その結果、該当する路側無線装置IDの情報が検索された場合(S316:Yes)、重複範囲検索部116は、その路側無線装置IDの情報に対応付けられた第2の車両データIDの情報を読み出す。そして、車両番号検索部115は、その第2の車両データIDの情報と、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報とを、取締対象検索部117へ送る。
車両データ処理装置110の取締対象検索部117は、重複範囲検索部116から送られた第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを受け取ると、その第2の車両データIDの情報によって識別される第2の車両データの中から、違反内容の情報を含む第2の車両データを検索する(S317)。より具体的に説明すると、取締対象検索部117は、重複範囲検索部116から受け取った第2の車両データIDの情報に対応付けられた違反内容の情報の中から、違反内容を示す値が格納されているものを検索する。その結果、違反内容を示す値が格納された違反内容の情報が検索されなかった場合(S318:No)、取締対象検索部117は、重複範囲検索部116から受け取った第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを、車種区分検索部118、及び走行制限検索部119へ送る。
車種区分検索部118は、取締対象検索部117から送られた第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを受け取ると、その第2の車両データIDの各情報によって識別される第2の車両データの中から、第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データを検索する(S319)。より具体的に説明すると、車種区分検索部118は、取締対象検索部117から受け取った第1の車両データIDの情報に対応付けられた車種区分の情報を、第1の車両データ格納部123から読み出す。そして、車種区分検索部118は、取締対象検索部117から受け取った第2の車両データIDの情報に対応付けられて、第1の車両データ格納部123から読み出した車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を検索する。その結果、該当する車種区分の情報が検索された場合(S320:Yes)、車種区分検索部118は、その車種区分の情報に対応付けられた第2の車両データIDの情報を読み出す。そして、車種区分検索部118は、その第2の車両データIDの情報と、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報とを、データ紐付部123へ送る。
走行制限検索部119は、取締対象検索部117から送られた第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを受け取ると、その第2の車両データIDの情報によって識別される第2の車両データの中から、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データを検索する(S319)。より具体的に説明すると、走行制限検索部119は、取締対象検索部117から受け取った第2の車両データIDの情報に対応付けられた走行制限(Yes or No)の情報の中から、有料道路Rの走行制限を受けない値の情報を検索する。その結果、該当する走行制限(Yes or No)の情報が検索された場合(S320:Yes)、走行制限検索部119は、その走行制限(Yes or No)の情報に対応付けられた第2の車両データIDの情報を読み出す。そして、走行制限検索部119は、その第2の車両データIDの情報と、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報とを、データ紐付部121へ送る。
データ紐付部121は、車種区分検索部118、走行制限検索部119から送られた第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを受け取ると、その第2の車両データIDの情報によって識別される第2の車両データを、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに仮紐付けする(S304)。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、車種区分検索部118、走行制限検索部119から受け取った第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを対応付けて、車両データ格納部125に格納する。そして、データ紐付部121は、上記の第1の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第1の車両データ格納部123から削除する。また、この場合、データ紐付部121は、上記の第2の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第2の車両データ格納部124から削除しない。
このように、第1の車両データの車両番号の情報によって示される文字列のうち、光学文字認識に失敗した文字を補完した上で、第1の車両データの車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データがない場合、車両データ処理装置110は、第1の車両データの車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含み、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データを、第1の車両データに紐付けする。これは、車両に正規の車載器以外の車載器が取り付けられている場合、自車の車種区分よりも通行料金の安い車種区分の車両用の車載器が取り付けられているか、有料道路Rの走行制限を受けない設定が成された車載器が取り付けられている可能性が高いと考えられるからである。
一方、上記のステップS315の検索の結果、該当する路側無線装置IDの情報が検索されなかった場合(S316:No)、重複範囲検索部116は、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報を、データ紐付部121へ送る。
データ紐付部121は、重複範囲検索部116から送られた第1の車両データIDの情報を受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する(S304)。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、重複範囲検索部116から受け取った第1の車両データIDの情報を、車両データ格納部125に格納する。そして、データ紐付部121は、上記の第1の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第1の車両データ格納部123から削除する。
このように、第1の車両データの対象車両が撮像された撮像領域Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140を識別する、路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データがない場合、データ紐付部は、第1の車両データに紐付ける第2の車両データは存在しないものとして、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。これは、監視カメラ130によって車両が撮像された場合に、その監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140によって、車載器からのデータが受信されなかったとすれば、車載器からのデータ受信を失敗したか、車載器が取り付けられていないと考えられるからである。
一方、上記のステップS317の検索の結果、違反内容を示す値が格納された違反内容の情報が検索された場合(S318:Yes)、取締対象検索部117は、その違反内容の情報に対応付けられた第2の車両データIDの情報と、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報とを、データ紐付部121へ送る。
データ紐付部121は、取締対象検索部117から送られた第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報を受け取ると、その第2の車両データIDの情報によって識別される第2の車両データを、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに仮紐付けする(S304)。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、取締対象検索部117から受け取った第1の車両データIDの情報と、第2の車両データIDの情報とを対応付けて、車両データ格納部125に格納する。そして、データ紐付部121は、上記の第1の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第1の車両データ格納部123から削除する。また、この場合、データ紐付部121は、上記の第2の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第2の車両データ格納部124から削除しない。
このように、第1の車両データの車両番号の情報によって示される文字列のうち、光学文字認識に失敗した文字を補完した上で、第1の車両データの車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データがない場合、交通違反した内容を示す情報を含む第2の車両データがあれば、その第2の車両データを、第1の車両データに紐付けする。これは、文字認識結果では一致する車載器情報がなかったものの、その時間、その位置付近に不正と判定された車載器情報が1つ又は複数存在しており、いずれかの車載器情報が、車両データに一致する可能性が高い、且つその車両が不正車両である可能性が高いと考えられるからである。
一方、上記のステップS319の検索の結果、該当する車種区分の情報も、該当する走行制限(Yes or No)の情報も検索されなかった場合(S320:No)、車種区分検索部118、又は走行制限検索部119は、上記の第1の車両データを識別する第1の車両データIDの情報を、データ紐付部121へ送る。
データ紐付部121は、車種区分検索部118から送られた第1の車両データIDの情報を受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する(S304)。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、車種区分検索部118から受け取った第1の車両データIDの情報を、車両データ格納部125に格納する。そして、データ紐付部121は、上記の第1の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第1の車両データ格納部123から削除する。
このように、第1の車両データの車両番号の情報によって示される文字列のうち、光学文字認識に失敗した文字を補完した上で、第1の車両データの車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データがない場合に、第1の車両データの車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データがない場合、車両データ処理装置110は、第1の車両データに紐付ける第2の車両データは存在しないものとして、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。これは、正常車両の可能性が高いと考えられるからである。
データ紐付部121は、走行制限検索部119から送られた第1の車両データIDの情報を受け取ると、その第1の車両データIDの情報によって識別される第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する(S304)。より具体的に説明すると、データ紐付部121は、走行制限検索部119から受け取った第1の車両データIDの情報を、車両データ格納部125に格納する。そして、データ紐付部121は、上記の第1の車両データIDの情報と、それに対応付けられた各情報を、第1の車両データ格納部123から削除する。
このように、第1の車両データの車両番号の情報によって示される文字列のうち、光学文字認識に失敗した文字を補完した上で、第1の車両データの車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データがない場合に、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データがない場合、車両データ処理装置110は、第1の車両データに紐付ける第2の車両データは存在しないものとして、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。これは、正常車両の可能性が高いと考えられるからである。
なおまた、データ紐付部121は、第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けするにあたり、その第2の車両データが他の第1の車両データに仮紐付けされている場合、他の第1の車両データに対するその第2の車両データの仮紐付けを解いて、その第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けする。
車両データ処理装置110の車両データ送信部122は、第1の車両データと、第2の車両データとのうち、少なくとも一方に含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する(S305)。より具体的に説明すると、車両データ送信部122は、データ紐付部121が第1の車両データに第2の車両データを本紐付けした場合、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する。また、車両データ送信部122は、データ紐付部121が第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了した場合、その第1の車両データに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する。また、車両データ送信部122は、データ紐付部121が第1の車両データに第2の車両データを仮紐付けした場合、その第2の車両データの受信時刻よりも後に、その第2の車両データを受信した路側無線装置140の通信範囲Cに重複する撮像範囲Aを持つ監視カメラ130が所定数の車両を撮像していれば、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報と、その第1の車両データに含まれる画像IDの情報によって示される画像とを含む車両データを、サーバ170へ送信する。また、車両データ送信部122は、データ紐付部121が第1の車両データに第2の車両データを仮紐付けした場合、その第2の車両データの受信時刻から所定時間が経過していれば、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報と、その第1の車両データに含まれる画像IDの情報によって示される画像とを含む車両データを、サーバ170へ送信する。
以上、説明したように、監視カメラ130は、有料道路Rを経時的に撮像する。また、路側無線装置140は、監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ。そして、車両データ処理装置110は、第2の車両データのうち、第1の車両データの対象の車両と同じ車両の可能性がある車両の情報を含む第2の車両データを、その第1の車両データに紐付けする。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、GPSを利用した課金システムにおいて、上位のサーバ等へ送信すべき不正車両の特定につながる情報のデータ容量を小さくすることができ、上位のサーバ間のネットワークへの負荷や、上位のサーバにて人為的な処理を行うオペレータの負担を軽減させることができる。また、車両データ処理システム100においては、一の監視カメラ130の撮像範囲Aと、一の路側無線装置140の通信範囲Cとが重複するように、各監視カメラ130と各路側無線装置140とを配置しているので、一の監視カメラ130が撮像した車両の情報を含む第1の車両データに紐付けるべき第2の車両データの対象を、例えば、その一の監視カメラ130に対応する路側無線装置140、又はその両隣の路側無線装置140が車両の車載器から受信した車両の情報を含むものに限定させることができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データを検索する。そして、車両データ処理装置110は、検索した第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けする。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データがある場合に、その第1の車両データと、その第2の車両データとを紐付けることができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報によって示される車両番号の文字列が、文字として認識されているか否かを判定する。そして、車両データ処理装置110は、第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報によって示される車両番号の文字列の全てが、文字として認識されていると判定した場合、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データを検索する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、車両番号の文字列の全てが光学文字認識されていることを確認した上で、その車両番号の情報を含む第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを行うことができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データを検索する。また、車両データ処理装置110は、第2の車両データの中から、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データを検索する。そして、車両データ処理装置110は、第1の車両データに含まれる車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、第1の車両データに含まれる車両の車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データと、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データとを、第1の車両データに仮紐付けする。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、車両に取り付けられている筈の正規の車載器ではない車載器が取り付けられている可能性がある車両の情報を含む第1の車両データと、第2の車両データとを紐付けることができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報と、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報とを含む第2の車両データが検索されなかった場合、その第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないことから、車両に車載器が装着されていない不正の疑いがあるものとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、車載器からデータを受信することができなかった場合や、車両に車載器が取り付けられていなかった場合等に、その車両の情報を含む第1の車両データに、第2の車両データを紐付けないようにすることができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる監視カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140の路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データを検索する。そして、車両データ処理装置110は、検索した第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データを検索し、上記の検索した第2の車両データの中から、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データを検索する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第1の車両データに含まれる監視カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140の路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データのみを、第1の車両データに紐付ける対象とすることができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第1の車両データに含まれる撮像カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140の路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、その第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第1の車両データに含まれる撮像カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140の路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを行わないようにすることができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列のうち、文字として認識されていない部分の文字を補完する。そして、車両データ処理装置110は、第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列の一部が、文字として認識されていないと判定した場合、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる文字を補完した車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データを検索する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列の一部が、文字として認識されていなくても、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを行うことができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第2の車両データの中から、違反内容の情報を含む第2の車両データを検索する。そして、車両データ処理装置110は、第1の車両データに含まれる文字を補完した車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、検索した違反内容の情報を含む第2の車両データを、第1の車両データに仮紐付けする。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第1の車両データに含まれる文字を補完した車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合に、交通違反等をしたことがある車両の情報を含む第2の車両データのみを、第1の車両データに紐付く可能性があるものとすることによって、サーバ170へ送信されるデータ量を抑えることができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第1の車両データに含まれる撮像カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140の路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データの中から、違反内容の情報を含む第2の車両データを検索する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第1の車両データに含まれる監視カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140の路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データのみを、第1の車両データに紐付ける対象とすることができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、違反内容の情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、第1の車両データに含まれる車両の車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データと、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データとを、第1の車両データに仮紐付けする。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、車両に取り付けられている筈の正規の車載器ではない車載器が取り付けられている可能性がある車両の情報を含む第1の車両データと、第2の車両データとを紐付けることができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、違反内容の情報を含む第2の車両データが検索されず、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報と、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報とを含む第2の車両データが検索されなかった場合、その第1の車両データの対象の車両の不正の可能性は低いとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第1の車両データに紐付く第2の車両データがなくても、その第1の車両データの対象車両に不正の疑いがない場合、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了することができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第1の車両データに含まれる車両番号の情報に基づいて、その車両が取締対象であるか否かを判定する。そして、車両データ処理装置110は、第1の車両データに含まれる車両の車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データのうち、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データを、第1の車両データに仮紐付けする場合、又は第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する場合、その車両が取締対象であるか否かを判定した結果を示す情報を、その第1の車両データに紐付けする。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第1の車両データに第2の車両データを本紐付けすることができない場合に、その第1の車両データの対象車両が取締対象であるか否かを明らかにしておくことによって、その車両が不正を行っているか否かの判断材料とすることができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けするにあたり、その第2の車両データが他の第1の車両データに仮紐付けされている場合、他の第1の車両データに対するその第2の車両データの仮紐付けを解いて、その第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けする。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第2の車両データを、本来紐付くべき第1の車両データとは異なるデータに紐付けた場合にも、その後、本来紐付くべき第1の車両データが明らかになった場合、そのデータに紐付けし直すようにしたので、仮紐付けされたままのデータ数を抑えて、サーバ170間のネットワークへの負荷や、サーバ170に集約されたデータを人為的に処理するオペレータへの負担を軽減させることができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第1の車両データと、第2の車両データとのうち、少なくとも一方に含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、複数の有料道路Rにおける不正車両の特定につながる情報を、サーバ170に集約することができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第1の車両データに第2の車両データを本紐付けした場合、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、紐付けられた第1の車両データと第2の車両データに含まれる情報を、同じ車両に関する情報として、サーバ170に集約することができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了した場合、その第1の車両データに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第1の車両データに紐付ける第2の車両データがない場合、その第1の車両データに含まれる情報を、その対象車両に関する情報として、サーバ170に集約することができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第1の車両データに第2の車両データを仮紐付けした場合、その第2の車両データの受信時刻よりも後に、その第2の車両データを受信した路側無線装置140の通信範囲Cに重複する撮像範囲Aを持つ監視カメラ130が所定数の車両を撮像していれば、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報と、その第1の車両データに含まれる画像IDの情報によって示される画像とを含む車両データを、サーバ170へ送信する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第2の車両データを本紐付けし得る可能性のない第1の車両データに含まれる情報と、仮紐付けされている第2の車両データに含まれる情報とを、その対象車両の画像と共に、サーバ170へ集約することができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、第1の車両データに第2の車両データを仮紐付けした場合、その第2の車両データの受信時刻から所定時間が経過していれば、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報と、その第1の車両データに含まれる画像IDの情報によって示される画像とを含む車両データを、サーバ170へ送信する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第2の車両データを本紐付けし得る可能性のない第1の車両データに含まれる情報と、仮紐付けされている第2の車両データに含まれる情報とを、その対象車両の画像と共に、サーバ170へ集約することができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、違反内容の情報を含む第2の車両データがいずれの第1の車両データにも紐付いていない場合、その第2の車両データの受信時刻よりも後に、その第2の車両データを受信した路側無線装置140の通信範囲Cに重複する撮像範囲Aを持つ監視カメラ130が所定数の車両を撮像していれば、その第2の車両データに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第1の車両データに紐付けし得る可能性のない第2の車両データに含まれる情報を、サーバ170へ送信することができる。
また、上述したように、車両データ処理装置110は、違反内容の情報を含む第2の車両データがいずれの第1の車両データにも紐付いていない場合、その第2の車両データの受信時刻から所定時間が経過していれば、その第2の車両データに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する。
このようにして、車両データ処理システム100によっては、第1の車両データに紐付けし得る可能性のない第2の車両データに含まれる情報を、サーバ170へ送信することができる。
なおまた、上述した実施形態においては、重複範囲検索部116が、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる監視カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140を識別する、路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データを検索する例について説明した。このような方法に代えて、重複範囲検索部116は、例えば、有料道路Rの幅員方向をx軸座標として、各路側無線装置140の通信範囲Cのx軸座標における範囲と路側無線装置IDとが対応するテーブルを参照して、そのx軸座標における車両の検知位置に対する路側無線装置IDを特定するようにしてもよい。
また、車両データ送信部122は、違反内容の情報を含む第2の車両データがいずれの第1の車両データにも紐付いていない場合、その第2の車両データの受信時刻よりも後に、その第2の車両データを受信した路側無線装置140の通信範囲Cに重複する撮像範囲Aを持つ監視カメラ130が所定数の車両を撮像していれば、その第2の車両データに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信するようにしてもよい。また、車両データ送信部122は、違反内容の情報を含む第2の車両データがいずれの第1の車両データにも紐付いていない場合、その第2の車両データの受信時刻から所定時間が経過していれば、その第2の車両データに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信するようにしてもよい。
図14は、本実施形態に係る車両データ処理装置110を構成するコンピュータ800のハードウェア構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ800は、ホストコントローラ801により相互に接続されるCPU(Central Processing Unit)802、RAM(Random Access Memory)803、グラフィックコントローラ804、及びディスプレイ805を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ806により相互に接続される通信インターフェース807、ハードディスクドライブ808、及びCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ809を有する入出力部と、入出力コントローラ806に接続されるROM(Read Only Memory)810、フレキシブルディスクドライブ811、及び入出力チップ812を有するレガシー入出力部とを備える。
ホストコントローラ801は、RAM803と、高い転送レートでRAM803をアクセスするCPU802、及びグラフィックコントローラ804とを接続する。CPU802は、ROM810、及びRAM803に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィックコントローラ804は、CPU802等がRAM803内に設けたフレームバッファ上に生成する画像データを取得し、ディスプレイ805上に表示させる。これに代えて、グラフィックコントローラ804は、CPU802等が生成する画像データを格納するフレームバッファを、内部に含んでもよい。
入出力コントローラ806は、ホストコントローラ801と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェース807、ハードディスクドライブ808、及びCD−ROMドライブ809を接続する。ハードディスクドライブ808は、コンピュータ800内のCPU802が使用するプログラム、及びデータを格納する。CD−ROMドライブ809は、CD−ROM892からプログラム、又はデータを読み取り、RAM803を介してハードディスクドライブ808に提供する。
また、入出力コントローラ806には、ROM810と、フレキシブルディスクドライブ811、及び入出力チップ812の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM810は、コンピュータ800が起動時に実行するブートプログラム、及び/又はコンピュータ800のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスクドライブ811は、フレキシブルディスク893からプログラム、又はデータを読み取り、RAM803を介してハードディスクドライブ808に提供する。入出力チップ812は、フレキシブルディスクドライブ811を入出力コントローラ806へと接続すると共に、例えばパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ806へと接続する。
RAM803を介してハードディスクドライブ808に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク893、CD−ROM892、又はIC(Integrated Circuit)カード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM803を介してコンピュータ800内のハードディスクドライブ808にインストールされ、CPU802において実行される。
コンピュータ800にインストールされ、コンピュータ800を車両データ処理装置110として機能させるプログラムは、コンピュータ800を、ステップS304において、第2の車両データのうち、第1の車両データの対象の車両と同じ車両の可能性がある車両の情報を含む第2の車両データを、その第1の車両データに紐付けするデータ紐付部121として機能させる。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、ステップS302において、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データを検索する車両番号検索部115と、車両番号検索部115が検索した第2の車両データを、ステップS304において、第1の車両データに本紐付けするデータ紐付部121として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、ステップS301において、第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列が、文字として認識されているか否かを判定する光学文字認識可否判定部113と、第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列の全てが、文字として認識されていると光学文字認識可否判定部113が判定した場合、ステップS302において、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データを検索する車両番号検索部115として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、ステップS308において、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データを検索する車種区分検索部118と、ステップS308において、第2の車両データの中から、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報を含む第2の車両データを検索する走行制限検索部119と、車両番号検索部115が検索した結果、第1の車両データに含まれる車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、車種区分検索部118が検索した第2の車両データと、走行制限検索部119が検索した第2の車両データとを、ステップS304において、第1の車両データに仮紐付けするデータ紐付部121として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、車種区分検索部118と走行制限検索部119とが検索した結果、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報と、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報とを含む第2の車両データが検索されなかった場合、ステップS304において、その第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないことから、車両に車載器が装着されていない不正の疑いがあるものとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了するデータ紐付部121として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、ステップS306において、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる監視カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140の路側無線装置ID情報を含む第2の車両データを検索する重複範囲検索部116と、重複範囲検索部116が検索した第2の車両データの中から、ステップS308において、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報を含む第2の車両データを検索する車種区分検索部118と、重複範囲検索部116が検索した第2の車両データの中から、ステップS308において、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or NO)の情報を含む第2の車両データを検索する走行制限検索部119として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、重複範囲検索部116が検索した結果、第1の車両データに含まれる監視カメラIDの情報によって示される監視カメラ130の撮像範囲Aに重複する通信範囲Cを持つ路側無線装置140の路側無線装置IDの情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、ステップS304において、その第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了するデータ紐付部121として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、ステップS312において、第1の車両データに含まれる車両の車両番号の情報によって示される車両番号の文字列のうち、文字として認識されていない部分の文字を補完する文字補完部114と、第1の車両データに含まれる車両番号の情報によって示される車両番号の文字列の一部が、文字として認識されていないと光学文字認識可否判定部113が判定した場合、第2の車両データの中から、第1の車両データに含まれる文字補完部114が文字を補完した車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データを、ステップS313において検索する車両番号検索部115として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、ステップS317において、第2の車両データの中から、違反内容の情報を含む第2の車両データを検索する取締対象検索部117と、車両番号検索部115が検索した結果、第1の車両データに含まれる文字補完部114が文字を補完した車両番号の情報と同じ車両番号の情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、取締対象検索部117が検索した第2の車両データを、ステップS304において、第1の車両データに仮紐付けするデータ紐付部121として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、重複範囲検索部116が検索した第2の車両データの中から、ステップS317において、違反内容の情報を含む第2の車両データを検索する取締対象検索部117として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、取締対象検索部117が検索した結果、違反内容の情報を含む第2の車両データが検索されなかった場合、車種区分検索部118が検索した第2の車両データと、走行制限検索部119が検索した第2の車両データとを、ステップS304において、第1の車両データに仮紐付けするデータ紐付部121として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、取締対象検索部117が検索した結果、違反内容の情報を含む第2の車両データが検索されず、車種区分検索部118と走行制限検索部119とが検索した結果、第1の車両データに含まれる車種区分の情報とは異なる車種区分の情報と、有料道路Rの走行制限を受けない値の走行制限(Yes or No)の情報とを含む第2の車両データが検索されなかった場合、ステップS304において、その第1の車両データの対象の車両の不正の可能性は低いとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了するデータ紐付部121として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、ステップS310において、第1の車両データに含まれる車両番号の情報に基づいて、その車両が取締対象であるか否かを判定する取締対象判定部120と、車種区分検索部118が検索した第2の車両データのうち、走行制限検索部119が検索した第2の車両データを、第1の車両データに仮紐付けする場合、又は第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了する場合、取締対象判定部120が判定した結果を示す情報を、ステップS304において、その第1の車両データに紐付けするデータ紐付部121として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、ステップS304において、第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けするにあたり、その第2の車両データが他の第1の車両データに仮紐付けされている場合、他の第1の車両データに対するその第2の車両データの仮紐付けを解いて、その第2の車両データを、第1の車両データに本紐付けするデータ紐付部121として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、ステップS305において、第1の車両データと、第2の車両データとのうち、少なくとも一方に含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する車両データ送信部122として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、データ紐付部121が第1の車両データに第2の車両データを本紐付けした場合、ステップS305において、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する車両データ送信部122として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、データ紐付部121が第1の車両データに紐付けするべき第2の車両データが存在しないとして、その第1の車両データに第2の車両データを紐付けすることなく、その第1の車両データに対する第2の車両データの紐付けを終了した場合、ステップS305において、その第1の車両データに含まれる車両の情報を含む車両データを、サーバ170へ送信する車両データ送信部122として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、データ紐付部121が第1の車両データに第2の車両データを仮紐付けした場合、ステップS305において、その第2の車両データの受信時刻よりも後に、その第2の車両データを受信した路側無線装置140の通信範囲Cに重複する撮像範囲Aを持つ監視カメラ130が所定数の車両を撮像していれば、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報と、その第1の車両データに含まれる画像IDの情報によって示される画像とを含む車両データを、サーバ170へ送信する車両データ送信部122として機能させてもよい。
更に、当該プログラムは、コンピュータ800を、データ紐付部121が第1の車両データに第2の車両データを仮紐付けした場合、ステップS305において、その第2の車両データの受信時刻から所定時間が経過していれば、その第1の車両データとその第2の車両データとに含まれる車両の情報と、その第1の車両データに含まれる画像IDの情報によって示される画像とを含む車両データを、サーバ170へ送信する車両データ送信部122として機能させてもよい。
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ800に読み込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である第1の車両データ受信部111、第2の車両データ受信部112、光学文字認識可否判定部113、文字補完部114、車両番号検索部115、重複範囲検索部116、取締対象検索部117、車種区分検索部118、走行制限検索部119、取締対象判定部120、データ紐付部121、車両データ送信部122、第1の車両データ格納部123、第2の車両データ格納部124、及び車両データ格納部125として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ800の使用目的に応じた情報の演算、又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の車両データ処理装置110が構築される。
一例として、コンピュータ800と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU802は、RAM803上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェース807に対して通信処理を指示する。通信インターフェース807は、CPU802の制御を受けて、RAM803、ハードディスクドライブ808、フレキシブルディスク893、又はCD−ROM892等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェース807は、ダイレクトメモリアクセス方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU802が転送元の記憶装置、又は通信インターフェース807からデータを読み出し、転送先の通信インターフェース807、又は記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
また、CPU802は、ハードディスクドライブ808、CD−ROM892、フレキシブルディスク893等の外部記憶装置に格納されたファイル、又はデータベース等の中から、全部、又は必要な部分をダイレクトメモリアクセス転送等によりRAM803へと読み込ませ、RAM803上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU802は、処理を終えたデータを、ダイレクトメモリアクセス転送等により外部記憶装置へと書き戻す。
このような処理において、RAM803は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM803、及び外部記憶装置等をメモリ、記憶部、又は記憶装置等と総称する。本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なおまた、CPU802は、RAM803の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM803の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM803、メモリ、及び/又は記憶装置に含まれるものとする。
また、CPU802は、RAM803から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索、置換等を含む各種の処理を行い、RAM803へと書き戻す。例えば、CPU802は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数、又は定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、又は等しい等の条件を満たすかどうかを判断し、条件が成立した場合、又は不成立であった場合に、異なる命令列へと分岐し、又はサブルーチンを呼び出す。
また、CPU802は、記憶装置内のファイル、又はデータベース等に格納された情報を検索することができる。例えば、第1属性の属性値に対し第2属性の属性値がそれぞれ対応付けられた複数のエントリが記憶装置に格納されている場合において、CPU802は、記憶装置に格納されている複数のエントリの中から第1属性の属性値が指定された条件と一致するエントリを検索し、そのエントリに格納されている第2属性の属性値を読み出すことにより、所定の条件を満たす第1属性に対応付けられた第2属性の属性値を得ることができる。
以上に示したプログラム、又はモジュールは、外部の記憶媒体に格納されてもよい。記憶媒体としては、フレキシブルディスク893、CD−ROM892の他に、DVD(Digital Versatile Disk)、又はCD(Compact Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto−Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワーク、又はインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク、又はRAM等の記憶媒体を記録媒体として使用して、ネットワークを介してプログラムをコンピュータ800に提供してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更、又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更、又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示したシステム、方法、装置、プログラム、及び記録媒体における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現し得ることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。