JP5978981B2 - サイフォン部 - Google Patents
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Description
これらの耐火物が損耗した場合には補修を要するが、補修時には操業を停止しなければならず、そうすると、炉の稼働率が落ちて、生産性が低減してしまう。
そのため、サイフォン部に施工される耐火物の損耗速度を低減させて、より長期の連続操業を実現させたいという要望が高まっている。
(1)鉄スクラップをコークスを用いて溶解する竪型炉の出銑口に設けられ、溶銑およびスラグを保持するためのサイフォン部であって、マグクロ系耐火物が施工されていることを特徴とする、サイフォン部。
これに対して酸化物系の耐火物の場合、溶銑とスラグとの界面近傍では、耐火物はスラグに濡れるため、耐火物表面にスラグフィルムが形成されるが、このスラグフィルム中に耐火物中の酸化物成分が少量でも溶解すると、組成が大きく変化するため、バルクスラグとスラグフィルムとの間でスラグ成分に濃度勾配が生じる。この濃度勾配によって表面張力勾配が生じると、スラグフィルム部分に流動が誘起されて、溶銑とスラグとの界面近傍の耐火物のスラグによる浸食が促進される。このようにして、酸化物系耐火物の場合においても溶銑とスラグとの界面近傍が特に鋭く侵食され、特にサイフォン部のように、スラグおよびメタルの流動が乏しく、界面位置が一定しているような場合には、他の部位に比べて相対的な損耗速度が非常に大きなものとなる。
すなわち、塩基度が0.8〜1.1程度のスラグに対する耐食性では、アルクロ系耐火物と同程度の耐食性であるマグクロ系耐火物であっても、同じスラグと溶銑とが共存する場合には、アルクロ系耐火物に対して大幅に優れた耐食性を示すことが明らかとなった。
このような現象となる機構は必ずしも明らかではないが、以下のように考えられる。アルクロ系耐火物では酸化クロムはアルミナに固溶しているので、耐火物表面で溶銑により酸化クロムが還元されると、耐火物内部の酸化クロムが表面に拡散してきて、結果として酸化クロムの欠乏層の厚みが大きくなる。これに対して、マグクロ系耐火物では酸化クロムはマグネシアとスピネル鉱物とを形成しているため、表面で酸化クロムが還元されても、内部まではその影響が及ばないことが、上記の耐食性の結果に影響していると考えられる。また、アルクロ系耐火物とクロム含有耐火物とでは、溶銑および溶融スラグに対する濡れ性が異なるため、前述した耐火物表面でのスラグフィルムの形成状況が異なることや、両者ではスラグへの溶出成分や濃度が異なるため、前述したスラグフィルム部分の流動状況が異なることも、上記の耐食性の結果に影響していると考えられる。定性的には、マグクロ系耐火物では溶銑との接触角が比較的小さくなってスラグフィルムが形成されにくくなり、耐火物溶出成分の濃度勾配が誘起する流動が比較的軽微であると考えられる。
マグクロ系耐火物の耐食性はCr2O3含有量に大きく依存する。すなわち、マグクロ系耐火物のCr2O3含有量が少なすぎると、シャフト炉のスラグに対する耐食性が十分でない場合があり、多すぎると、溶銑中のカーボンによってマグクロ系耐火物が還元されて損耗が大きくなる場合がある。シャフト炉で溶製される溶銑中の炭素濃度は3.5〜5.5質量%であり、溶銑温度は1500℃以上であるため、耐火物中のCr2O3が還元されてCr2O3含有量が低下すると、スラグによる侵食速度が増大する場合があるが、特にCr2O3の含有量が35質量%より多い場合に顕著となる。
これに対して、Cr2O3含有量が上記範囲内であれば、マグクロ系耐火物がスラグに対しても十分な耐食性を発揮し、また、溶銑中のカーボンによる損耗を抑制するため、このようなマグクロ系耐火物を施工したサイフォン部の損耗速度をより低減できる。
ダイレクトボンド煉瓦は、高純度の合成マグネシアクリンカーと、天然のクロム鉱との配合物にバインダーを添加してプレス成形し、高温焼成して製造されるものである。
リボンド煉瓦は、マグネシアクリンカーとクロム鉱とを事前に電気炉で溶融、冷却後粉砕した低不純物の電融クリンカーを使用し、上記と同様にして得られるものである。
セミリボンド煉瓦は、ダイレクトボンドとリボンドとの中間的な性質を有し、マグネシアクリンカー、クロム鉱、電融マグクロの配合物を使用するものである。
また、発明例5〜6および比較例7では、下記第1表の組成(単位:質量%)を有する焼成煉瓦を上記台形柱と同形状に切り出し、110℃×24時間乾燥して、サンプルを得た。
試験の前後でサンプルの長手方向10mm毎に厚さを測定し、スラグによる厚さの減少を求めて平均して、サンプル毎の溶損厚さを算出した。各例において、溶損厚さを比較例1のAl2O3−SiC−Cキャスタブル耐火物サンプルの溶損厚さを100としたときの相対的な溶損指数として表した。溶損指数が小さいほど、耐食性は良好であると評価できる。結果を下記第1表に示す。
試験の前後でサンプルの厚さを測定し、最大溶損位置での厚さの減少を求めて、サンプル毎の溶損厚さとした。各例において、溶損厚さを比較例1のAl2O3−SiC−Cキャスタブル耐火物サンプルの溶損厚さを100としたときの相対的な溶損指数として表した。溶損指数が小さいほど、耐食性は良好であると評価できる。結果を下記第1表に示す。
その結果、発明例6のセミリボンドマグクロ煉瓦を施工したサイフォン部では2週間補修無で通銑することができ、さらに、休風時に点検したところ、残厚に十分余裕があった。一方、比較例1のAl2O3−SiC−Cキャスタブル耐火物を施工したサイフォン部では、10,000t通銑した後から、毎日吹付け補修を行うことを要した。
2 炉頂部
3 本体
3a 本体ワーク耐火物
3b 本体永久耐火物
4 羽口
5 炉底部
6 出銑口
7 サイフォン部
7a サイフォン部の出銑口上方領域
Claims (3)
- 鉄スクラップをコークスを用いて溶解する竪型炉の出銑口に設けられ、溶銑およびスラグを保持するためのサイフォン部であって、マグクロ系耐火物が施工されていることを特徴とする、サイフォン部。
- 前記マグクロ系耐火物の組成が、MgO含有量が50〜70質量%であって、Cr2O3含有量が18〜35質量%である、請求項1に記載のサイフォン部。
- 前記マグクロ系耐火物が、マグクロ系煉瓦および/またはマグクロ系キャスタブル耐火物である、請求項1または2に記載のサイフォン部。
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JP2012279084A JP5978981B2 (ja) | 2011-12-22 | 2012-12-21 | サイフォン部 |
Applications Claiming Priority (3)
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JP5978981B2 true JP5978981B2 (ja) | 2016-08-24 |
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Family Applications (1)
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JP2012279084A Expired - Fee Related JP5978981B2 (ja) | 2011-12-22 | 2012-12-21 | サイフォン部 |
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