JP5977563B2 - 医療用容器およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内部に薬剤を収納し、薬液投与用の薬剤排出用針管の接続もしくは穿刺針の接続が可能な医療用容器およびその製造方法に関するものである。
医療用容器の薬剤排出用針管の接続が可能な封止部材および薬剤が収納された医療用容器の穿刺針の接続可能な封止部材として、従来より、ゴム材が用いられている。そして、最近では、医療用容器に用いられるゴム材が、容器に収納される薬剤に及ぼす影響についても検討されてきている。影響としては、薬剤の変性、薬剤含有量の減少などの点が検討されている。具体的には、ゴム材(封止部材)表面への薬剤吸着、ゴム材内部への薬剤浸透に起因するゴム材への薬剤収着、さらには、ゴム材からのゴム材形成成分の溶出などがある。
特許文献1(特開2009−82352号公報)に示されるものを本件出願人は提案している。
特許文献1の医療用容器10は、可撓性材料により形成され、薬液が収納された容器本体20と、この容器本体20に固定された排出ポート30とを備える。そして、排出ポート30は、薬剤収納部34と、薬剤収納部34の一端側を閉塞し、かつ、破断により容器本体20内との連通を可能とする破断可能部31cと、破断可能部31cの破断操作を行うための操作部31bとを備える合成樹脂製排出ポート本体31と、薬剤収納部34内に収納されたビタミンD含有薬剤8と、排出ポート本体31の薬剤収納部34の他端側を閉塞し、かつ、穿刺針の刺通による接続が可能な弾性封止部材32を有する排出口33とを備える。
そして、弾性封止部材32は、硫黄非含有架橋ゴムにより形成されている。排出ポート30は、弾性封止部材32と薬剤収納部34内の薬剤8との接触を阻害し、かつ、穿刺針が刺通可能な隔膜35を備えている。隔膜35は、ポート本体31の後端側筒状部31eを封止するように、ポート本体31に固着されている。
特開2009−82352号公報
上記特許文献1の医療用容器では、隔膜35により、弾性封止部材33と薬剤との接触が阻害されており、薬剤の弾性封止部材への吸着、収着を有効に防止できる。しかし、隔膜35は、ポート本体31の後端側筒状部31eに熱融着により固着されており、両者間のシールが十分ではなく、シール不良を生じることがあった。シール不良は、後端側筒状部31eの内縁部と隔膜の内縁部間の未融着部に起因する液漏れ、剥離を生じることがあり、また、隔膜35の外縁の破断不良に起因する弾性封止部材の装着不良を生じることもあった。
そこで、本発明の目的は、上記問題点を解決するものであり、筒状部材(ポート本体)もしくは医療用容器本体の開口端部に、外縁部および内縁部が確実に熱シールされた熱可塑性樹脂製の薄膜を備え、薄膜のシール不良に起因する液漏れ、剥離、さらには、薄膜の外縁の破断不良に起因する弾性封止部材の装着不良を生じることが防止された医療用容器およびその製造方法を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 可撓性材料により形成され、薬剤が収納された容器本体と、前記容器本体に固定された排出ポートとを備える医療用容器であって、前記排出ポートは、開口端部を有する熱可塑性樹脂製の筒状部材と、前記筒状部材の前記開口端部を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜と、前記薄膜が設けられた前記筒状部材の開口端部に取り付けられた薬剤排出用針管の接続が可能な弾性封止部材とを有し、前記筒状部材の開口端部と前記薄膜は、熱シールにより形成された環状シール部を有し、前記環状シール部は、外縁部より内縁に向かって、前記筒状部材の内部方向になだらかに傾斜する環状傾斜融着部と、内縁部に形成され、前記環状傾斜融着部となめらかに連続しつつ、前記環状傾斜融着部に比べて前記筒状部材の内部方向により強く湾曲する環状湾曲融着部とを備え、前記薄膜の外縁は、前記熱シールによる溶融破断外縁となっており、さらに、前記薄膜は、非熱シール部の膜厚に対して、前記環状シール部の膜厚が薄く、かつ、前記環状湾曲融着部において、前記薄膜の非熱シール部に向かって、膜厚が厚くなっている医療用容器。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(2) 筒状の開口端部を有し、内部に薬剤が収納された熱可塑性樹脂製容器本体と、前記開口端部を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜と、前記薄膜が設けられた前記容器本体の開口端部に取り付けられた穿刺針の接続が可能な弾性封止部材とを有する医療用容器であって、前記容器本体の開口端部と前記薄膜は、熱シールにより形成された環状シール部を有し、前記環状シール部は、外縁部より内縁に向かって、前記容器本体の内部方向になだらかに傾斜する環状傾斜融着部と、内縁部に形成され、前記環状傾斜融着部となめらかに連続しつつ、前記環状傾斜融着部に比べて前記容器本体の内部方向により強く湾曲する環状湾曲融着部とを備え、前記薄膜の外縁は、前記熱シールによる溶融破断外縁となっており、さらに、前記薄膜は、非熱シール部の膜厚に対して、前記環状シール部の膜厚が薄く、かつ、前記環状湾曲融着部において、前記薄膜の非熱シール部に向かって、膜厚が厚くなっている医療用容器。
(3) 前記薄膜は、前記非熱シール部の膜厚に対して、前記環状シール部の膜厚が薄く、かつ、前記環状傾斜融着部では、前記環状湾曲融着部に向かって徐々に膜厚が厚くなり、前記環状湾曲融着部において、前記環状傾斜融着部となめらかに連続するとともに、角部を持つことなく、急激に膜厚が厚くなっている上記(1)または(2)に記載の医療用容器。
(4) 前記熱シール前の前記開口端部の外縁は、断面が鋭角である環状エッジとなっており、かつ、前記開口端部の内縁は、断面が鈍角な環状エッジとなっている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の医療用容器。
(5) 前記医療用容器は、前記開口端部の外周部に設けられた環状凹部を有している上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の医療用容器。
(6) 前記筒状部材は、先端側開口端部を閉塞し、かつ、破断により前記容器本体内との連通を可能とする破断可能部と、前記破断可能部の破断操作を行うための操作部と、前記筒状部材内に形成された薬剤収納部と、前記薬剤収納部に収納された薬剤とを有し、前記薄膜により、前記封止部材は、前記薬剤収納部内に収納された薬剤と接触しないものとなっている上記(1)、(3)ないし(5)のいずれかに記載の医療用容器。
(7) 前記容器本体は、剥離可能な弱シール部により形成された区画部により主薬剤室と副薬剤室に区分され、かつ、前記主薬剤室に充填された第1の薬剤と、前記副薬剤室に収納された第2の薬剤とを備えており、
さらに、前記医療用容器は、先端部が前記区画部に当接可能であり、基端部が前記筒状部材内に侵入し、かつ前記区画部の未剥離時における前記筒状部材内への前記薬剤排出用針管の侵入を阻害する針管侵入阻害部材を備えている上記(1)、(3)ないし(6)のいずれかに記載の医療用容器。
(8) 前記区画部は、前記主薬剤室と前記排出ポートとの連通を阻害するとともに小容量の前記副薬剤室を形成する連通阻害用弱シール部である上記(7)に記載の医療用容器。
(9) 前記薄膜の上面は、ほぼ平坦面となっている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の医療用容器。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
10) 開口端部を有する熱可塑性樹脂製の筒状部材と、前記筒状部材の前記開口端部を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜と、前記薄膜が設けられた前記筒状部材の開口端部に取り付けられた薬剤排出用針管の接続が可能な弾性封止部材とを有する医療用容器用排出ポートの製造方法であって、前記筒状部材として、前記開口端部の外縁が、断面が鋭角である外縁側環状エッジとなっており、前記開口端部の内縁は、断面が鈍角な内縁側環状エッジとなっており、かつ前記開口端部に前記外縁側環状エッジから前記内縁側環状エッジに向けて前記筒状部材の内部方向に傾斜する傾斜面を有する筒状部材を準備する工程と、前記筒状部材の前記開口端部を前記薄膜で被覆し、前記薄膜の外側から熱型を押し当てて環状シール部を形成するとともに、前記薄膜の外縁を溶融破断により形成する工程とを有する医療用容器用排出ポートの製造方法。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
11) 筒状の開口端部を有し、内部に薬剤が収納された熱可塑性樹脂製容器本体と、前記開口端部を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜と、前記薄膜が設けられた前記容器本体の開口端部に取り付けられた穿刺針の接続が可能な弾性封止部材とを有する医療用容器の製造方法であって、前記熱可塑性樹脂製容器本体として、前記開口端部の外縁は、断面が鋭角である外縁側環状エッジとなっており、前記開口端部の内縁は、断面が鈍角な内縁側環状エッジとなっており、かつ前記開口端部に前記外縁側環状エッジから前記内縁側環状エッジに向けて前記容器本体の内部方向に傾斜する傾斜面を有する熱可塑性樹脂製容器本体を準備する工程と、前記熱可塑性樹脂製容器本体の前記開口端部を前記薄膜で被覆し、前記薄膜の外側から熱型を押し当てて環状シール部を形成するとともに、前記薄膜の外縁を溶融破断により形成する工程とを有する医療用容器の製造方法。
本発明の医療用容器は、可撓性材料により形成され、薬剤が収納された容器本体と、容器本体に固定された排出ポートとを備える医療用容器であって、排出ポートは、開口端部を有する熱可塑性樹脂製の筒状部材と、筒状部材の開口端部を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜と、薄膜が設けられた筒状部材の開口端部に取り付けられた薬剤排出用針管の接続が可能な弾性封止部材とを有し、筒状部材の開口端部と薄膜は、熱シールにより形成された環状シール部を有し、環状シール部は、外縁部より内縁に向かって、筒状部材の内部方向になだらかに傾斜する環状傾斜融着部と、内縁部に形成され、環状傾斜融着部となめらかに連続しつつ、環状傾斜融着部に比べて筒状部材の内部方向により強く、湾曲しながら傾斜する環状湾曲融着部とを備え、さらに、薄膜の外縁は、熱シールによる溶融破断により形成されている。
このため、熱可塑性樹脂製の薄膜の外縁部および内縁部は、筒状部材本体の開口端部に確実に固着されており、薄膜のシール不良に起因する液漏れ、剥離、さらには、薄膜の外縁の破断不良に起因する弾性封止部材の装着不良を生じることがない。
また、本発明の医療用容器は、筒状の開口端部を有し、内部に薬剤が収納された熱可塑性樹脂製容器本体と、開口端部を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜と、薄膜が設けられた容器本体の開口端部に取り付けられた穿刺針の接続が可能な弾性封止部材とを有する医療用容器であって、容器本体の開口端部と薄膜は、熱シールにより形成された環状シール部を有し、環状シール部は、外縁部より内縁に向かって、開口端部の内部方向になだらかに傾斜する環状傾斜融着部と、内縁部に形成された環状湾曲融着部とを備え、さらに、薄膜の外縁は、熱シールによる溶融破断により形成されている。このため、熱可塑性樹脂製の薄膜の外縁部および内縁部は、筒状部材本体の開口端部に確実に固着されており、薄膜のシール不良に起因する液漏れ、剥離、さらには、薄膜の外縁の破断不良に起因する弾性封止部材の装着不良を生じることがない。
図1は、本発明の医療用容器の一実施例の正面図である。 図2は、図1に示す医療用容器に使用される排出ポートの拡大正面図である。 図3は、図2の排出ポートの縦断面図である。 図4は、図2の排出ポートに用いられる薄膜が固着された筒状部材の反転拡大断面図である。 図5は、図4に示した筒状部材の平面図である。 図6は、図4の部分拡大図である。 図7は、本発明の医療用容器に用いられる一例の筒状部材の部分拡大断面および筒状部材と薄膜との熱シール過程を説明するための説明図である。 図8は、本発明の医療用容器に用いられる他の例の筒状部材の部分拡大断面および筒状部材と薄膜との熱シール過程を説明するための説明図である。 図9は、本発明の医療用容器に用いられる他の例の筒状部材の部分拡大断面および筒状部材と薄膜との熱シール過程を説明するための説明図である。 図10は、本発明の医療用容器に用いられる他の例の筒状部材の部分拡大断面および筒状部材と薄膜との熱シール過程を説明するための説明図である。 図11は、本発明の医療用容器に用いられる他の例の筒状部材の部分拡大断面および筒状部材と薄膜との熱シール過程を説明するための説明図である。 図12は、比較例の医療用容器に用いられる筒状部材の部分拡大断面および筒状部材と薄膜との熱シール過程を説明するための説明図である。 図13は、図12に示した医療用容器の筒状部材と薄膜との固着状態を説明するための説明図である。 図14は、本発明の他の実施例の医療用容器の正面図である。 図15は、図14に示す医療用容器に使用される排出ポートの拡大正面図である。 図16は、図15の排出ポートの縦断面図である。 図17は、本発明の他の実施例の医療用容器の正面図である。 図18は、本発明の他の実施例の医療用容器の正面図である。 図19は、図18に示した医療用容器の縦断面図である。
本発明の医療用容器を図面に示す実施例を用いて説明する。
本発明の医療用容器1は、可撓性材料により形成され、薬剤が収納された軟質容器本体2と、容器本体2に固定された排出ポート3とを備える。排出ポート3は、開口端部38を有する熱可塑性樹脂製の筒状部材31と、筒状部材31の開口端部38を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜34と、薄膜34が設けられた筒状部材31の開口端部38に取り付けられた薬剤排出用針管の接続が可能な弾性封止部材33とを有し、筒状部材31の開口端部38と薄膜34は、熱シールにより形成された環状シール部37を有し、環状シール部37は、外縁部より内縁に向かって、筒状部材31の内部方向になだらかに傾斜する環状傾斜融着部37aと、内縁部に形成され、環状傾斜融着部37aとなめらかに連続しつつ環状傾斜融着部37aに比べて筒状部材31の内部方向により強く、湾曲しながら傾斜する環状湾曲融着部37bとを備え、さらに、薄膜34の外縁は、熱シールによる溶融破断により形成されている。
この実施例の医療用容器1は、可撓性材料により形成され、内部に薬剤収納部である薬剤室11を有する軟質容器本体2と、容器本体2の薬剤室11に取り付けられた薬剤排出ポート3と、薬剤室11に充填された薬液とを備える薬剤入り医療用容器である。
また、図1に示すように、軟質容器本体2の一端側及び他端側には、シール部5,6が設けられている。
医療用容器1の軟質容器本体2は、軟質合成樹脂により形成されている。軟質容器本体2は、インフレーション成形法により筒状に成形されたものが好ましい。なお、軟質容器本体2は、例えば、ブロー成形法、共押出インフレーション法などの種々の方法により製造されたものでもよい。
軟質容器本体2の形成材料としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブタジエン、環状ポリオレフィンのようなポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の各種熱可塑性エラストマーあるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。そして、使用する樹脂材料は、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ滅菌)に耐えられる耐熱性、耐圧性を有していることが好ましい。
軟質容器本体2の形成材料としては、ポリオレフィンを含むものであるのが好ましい。軟質容器本体2の形成材料として、特に好ましいものとして、ポリエチレンまたはポリプロピレンに、スチレン−ブタジエン共重合体やスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体等のスチレン系熱可塑性エラストマーあるいはエチレン−プロピレン共重合体やエチレン−ブテン共重合体,プロピレン−αオレフィン共重合体等のオレフィン系熱可塑性エラストマーをブレンドし柔軟化した軟質樹脂を挙げることができる。この材料は、高強度で柔軟性に富み、耐熱性(特に滅菌時の耐熱性)、耐冷性(寒冷地での輸送、保管)が高く、透明性に優れる他、加工性に優れ、製造コストの低減を図ることができる点で好ましい。
また、容器本体は、前述したような材料よりなる単層構造のもの(単層体)であってもよいし、また種々の目的で、複数の層(特に異種材料の層)を重ねた多層積層体であってもよい。多層積層体の場合、複数の樹脂層を重ねたものであってもよいし、少なくとも1層の樹脂層に金属層を積層したものであってもよい。複数の樹脂層を重ねたものの場合、それぞれの樹脂の利点を併有することができ、例えば、軟質容器本体2の耐衝撃性を向上させたり、耐ブロッキング性、透明性、柔軟性、耐熱性などを付与したりすることができる。また、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の酸化物からなる層を最内層以外の層として備える場合、ガスバリヤー性の向上とともに、軟質容器本体2の透明性を維持することができ、内部の視認性を確保することができる。
軟質容器本体2を構成するシート材の厚さは、その層構成や用いる素材の特性(柔軟性、強度、水蒸気透過性、耐熱性等)等に応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、通常は、100〜500μm程度であるのが好ましく、200〜360μm程度であるのがより好ましい。
また、医療用容器1の容積は、内部に収納する薬剤の種類等によって異なるが、通常は、薬剤室の容積が、50〜5000ml程度であることが好ましい。
薬剤排出ポート3は、軟質容器本体2内に充填された薬剤(薬液)を排出するためのものである。
排出ポート3は、図1ないし図6に示すように、薬剤室11に固定された筒状部材31を備える。そして、筒状部材31の開口端部38には、弾性封止部材33と薬剤室11内の薬剤との接触を阻害し、かつ、穿刺針が刺通可能な薄膜34を備えている。この実施例では、薄膜34は、筒状部材31の後端側開口端部を封止するように、筒状部材に熱シールにより固着されている。
また、排出ポート3は、図1ないし図3に示すように、筒状部材31の後端にキャップ部材32と当接するフランジ部35と、フランジ部35より突出し、キャップ部材32内に収納される筒状部を備えている。この筒状部の後端が、開口端部38となっている。弾性封止部材33は、キャップ部材32内に収納されており、キャップ部材32は、筒状部材31に固着されている。また、弾性封止部材33は、筒状部材31の開口端部38(薄膜34)とキャップ部材32間により、周縁部が押圧されている。そして、この実施例では、筒状部材31の先端部36は、テーパー状に縮径するものとなっている。弾性封止部材33は、薬剤排出用針管(穿刺針)の刺通が可能な弾性部材により形成されている。
そして、弾性封止部材33は、ゴム材が好ましい。ゴム材料としては、イソプレンゴム、ブチルゴム、イソブチルゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム、シリコーンゴム及びフッ素ゴムなどが挙げられる。
筒状部材31、キャップ部材32の形成材料としては、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、エチレン−プロピレンコポリマーなど、ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど、スチレン系樹脂、例えば、ポリスチレン、MS樹脂(メタクリレート−スチレン共重合体)、MBS樹脂(メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体)など、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、例えば、6ナイロン,66ナイロンなどの熱可塑性合成樹脂が使用される。また、筒状部材31は、環状ポリオレフィンなどの薬剤吸着性の低いものが好ましい。筒状部材31の形成材料として環状ポリオレフィン等の融点の高い樹脂を選択したとき、本発明の有用性が特に大きいものとなる。
薄膜34の形成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン,環状ポリオレフィンのようなポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドなどの熱可塑性樹脂製フィルム、さらには、それらの積層体などであることが好ましい。例えば、図6に示す薄膜34のように、基材層34aの一方の面および他方の面に被覆層34b,34cを有する積層フィルムが好ましい。そして、基材層としては、比較的低融点のものを用いることが好ましく、筒状部材31と接触する(言い換えれば、薬剤と接触する)被覆層34bとしては、筒状部材31の形性材料との相溶性の高い材料であることが好ましく、また薬剤吸着性が低いものを用いることが好ましい。被覆層34cとしては、基材層34aと相溶性の高い材料であることが好ましい。
そして、筒状部材31の形成材料として環状ポリオレフィンを選択した場合には、被覆層34bおよび被覆層34cの形性材料としても、環状ポリオレフィン、特に、筒状部材31の形成材料と同じ環状ポリオレフィンを用いることが好ましい。また、基材層としては、被覆層34bおよび被覆層34cを形成する環状ポリオレフィンより融点の低いポリエチレン、ポリプロピレンなどの環状ポリオレフィン以外のポリオレフィンを用いることが好ましい。
そして、筒状部材31の開口端部38には、上述の薄膜34が気密に固着されている。薄膜34の固着は、熱シールにより行われている。そして、筒状部材31の開口端部38と薄膜34は、熱シールにより形成された環状シール部37を有し、環状シール部37は、外縁部より内縁に向かって、筒状部材31の内部方向になだらかに傾斜する環状傾斜融着部37aと、内縁部に形成された環状湾曲融着部37bとを備えている。このように、環状シール部37が、平坦面ではなく、環状傾斜融着部37aと、内縁部に形成された環状湾曲融着部37bとを備えているため、筒状部材31と薄膜34間のシール性が高い。図6に示すように、環状傾斜融着部37aは、緩やかではあるが、筒状部材の内部方向(言い換えれば、筒状部材の他端方向)に向かって傾斜している。そして、この実施例では、環状傾斜融着部37aと連続するように、環状湾曲融着部37bが形成されている。環状湾曲融着部37bは、環状傾斜融着部37aとなめらかに連続しつつ、環状傾斜融着部37aに比べて、筒状部材の内部方向(言い換えれば、筒状部材の他端方向)により強く、湾曲しながら傾斜するものとなっている。言い換えれば、環状湾曲融着部37bは、なだらかな環状傾斜融着部37aに比べて、急激に筒状部材の内部方向(言い換えれば、筒状部材の他端方向)に湾曲しながら傾斜するものとなっている。そして、環状湾曲融着部37bは、上述したように、急激に筒状部材の内部方向に傾斜する形態を有することにより、筒状部材31の内縁部に、ある程度の面積を有する環状シール部を形成している。環状傾斜融着部37aの幅としては、0.2〜3mm程度であることが好ましく、0.5〜1.5mm程度であることがより好ましい。
さらに、この実施例のものでは、薄膜34は、図6に示すように、非熱シール部の膜厚に対して、環状シール部37の膜厚が薄く、さらに、環状傾斜融着部37aは、環状湾曲融着部37bに向かって徐々に膜厚が厚くなり、環状湾曲融着部37bにおいては、環状傾斜融着部37aとなめらかに連続しつつ、環状湾曲融着部の湾曲に沿って更に膜厚が厚くなっている。言い換えれば、環状湾曲融着部37bにおいて、薄膜34は、環状傾斜融着部37aとなめらかに連続するとともに、角部を持つことなく、急激に膜厚が厚くなっている。環状シール部37は、上記のような形態を有することにより、全体として、良好なシール性を有し、かつ、環状湾曲融着部37bも良好な形態を有するものとなる。また、薄膜34の上面は、ほぼ平坦面となっている。
また、この実施例の医療用容器1では、図6に示すように、開口端部38の外周部に設けられた環状凹部39を有している。このため、薄膜34の外縁が、開口端部38の外周より突出することがなく、弾性封止部材33を収納したキャップ部材32の筒状部材31への装着時に薄膜の外縁部が障害となることを防止している。
また、この実施例の医療用容器1では、筒状部材31としては、図7に示すように、筒状部材31の開口端部38は、外縁部より内縁に向かって、筒状部材31の内部方向に傾斜する環状傾斜部51を有するものが用いられており、環状傾斜融着部37aおよび環状湾曲融着部37bは、環状傾斜部51上に薄膜34を熱シールすることにより形成されている。このため、環状シール部37の外縁部での融着が確実なものとなり、かつ、環状シール部37の内縁部に、良好な形態の環状湾曲融着部37bが形成されている。また、開口端部38の全体が、環状傾斜部となっているため、環状シール部37に形成されている環状湾曲融着部37bは、環状傾斜融着部37aとなめらかに連続するものとなっている。
具体的には、図6に示すような環状シールは、例えば、図7に示すような開口端形態を有する筒状部材31を用いることにより、形成することができる。
この実施例の筒状部材31では、開口端部38の外縁は、断面が鋭角である外縁側環状エッジ52aとなっており、開口端部38の内縁は、断面が鈍角な内縁側環状エッジ52bとなっている。そして、開口端部38は、外縁側環状エッジ52aから内縁側環状エッジ52bに到達する傾斜面51となっている。外縁側環状エッジ52aの環状凹部39からの突出高d(図7参照)は、薄膜34の膜厚t(図7参照)の25〜75%とすることが好ましい。開口端部38として、上記のような断面が鋭角である外縁側環状エッジ52aと、断面が鈍角な内縁側環状エッジ52bを設けることにより、熱シール時において、開口端部38を薄膜34で被覆した状態で薄膜34の外面側より押し当てられる熱型18により、薄膜34とともに外縁側環状エッジ52aが最初に溶融し、その後徐々に内縁側エッジ52bに向かって溶融部が拡がって行くため、環状シール部37の外縁部に良好な融着部を形成でき、両者間に空気残留部を形成することなく、環状シール部37の内縁部に、良好な形態の環状湾曲融着部37bを形成することができる。さらに、外縁側環状エッジ52aと当接する部分の薄膜34は、最初から加熱されるため、外縁側環状エッジ52a付近にて肉薄になりやすく、当該部分での溶融破断が容易となり、外縁部における破断不良を防止できる。ここで、溶融破断とは、上記のように外縁側環状エッジ52a付近で薄膜34が溶融し、肉薄になることにより、押し当てた熱型を薄膜34から離した後もしくは離すとほぼ同時に、薄膜34の外縁が破断されることを言う。薄膜34の外縁は、溶融破断外縁である。
また、熱シール開始時の溶融が、断面が鋭角である外縁側環状エッジ52aより開始するため、熱シール温度として、筒状部材の形性材料および筒状部材と接触する部分の薄膜形性材料の融点もしくは融点より若干高い程度の比較的低温状態にてシールすることができる。このため、上記の温度よりも高い温度にて熱シールする場合に発生する薄膜の過剰溶融による薄膜の破断、筒状部材の開口端部の過剰溶融による変形を生じさせることもない。
そして、図7に示すものでは、開口端部38は、外縁側環状エッジ52aから内縁側環状エッジ52bに向かって、直線的に傾斜するものとなっているが、このようなタイプのものに限定されるものではない。例えば、図8に示す筒状部材31aのように、開口端部38aが、外縁側環状エッジ52aから内縁側環状エッジ52bに向かって、湾曲して(曲線状に)傾斜する湾曲傾斜面53であってもよい。
さらに、図9に示す筒状部材31bのように、開口端部38bが、外縁側環状エッジ52aから筒状部材の内部方向に向かって、傾斜する第1傾斜部54aと、内縁側環状エッジ52bから外縁方向に向かって、傾斜する第2傾斜部54bと、第1傾斜部54aと第2傾斜部54b間に設けられた平坦部54cを有するものであってもよい。
また、図10に示す筒状部材31cのように、開口端部38cが、外縁側環状エッジ52aから筒状部材の内部方向に向かって緩やかに傾斜する第1傾斜部55aと、第1傾斜部55aの端部から内縁側環状エッジ52bに向かって、第1傾斜部より強く傾斜する第2傾斜部55bとを有するものであってもよい。
また、図11に示す筒状部材31dのように、開口端部38dが、外縁側環状エッジ52aから筒状部材の内部方向に向かって傾斜する第1傾斜部56aと、内縁側環状エッジ52bから外縁方向に向かって、傾斜する第2傾斜部56bと、第1傾斜部56aの後端と第2傾斜部56bの先端間に形成された段差および第2傾斜部56bの先端に形成された中間エッジ56cとを有するものであってもよい。
図12に参考例の筒状部材31eを示す。参考例の筒状部材31eでは、開口端部38eは、所定長延びる平坦面部分57aと、外縁部に形成された環状凹部39と、内縁部に設けられた短い傾斜部57bとを有している。そして、参考例の筒状部材31eに、薄膜34を熱型18を押し当てることにより、熱シールすると、平坦面部分が、溶融し、平坦状のシール部37が形成される。しかし、平坦部は、全体が同時に溶融するものではく、溶融部にバラツキが生じる。外縁部分での溶融が不十分であると、その場合には、図13に示すように、外縁部にシール不良部位58aが形成され、かつ、薄膜の外縁部が良好に溶融破断されず、残存する場合がある。このような残存外縁部は、キャップ部材の装着時の障害となる。また、内縁側部分での溶融が不十分な場合には、図13に示すように、傾斜部57b部分と薄膜34の底面間に未シール部58bが形成され、薄膜の内縁側シール端部でのシール強度が低く、剥離もしくは破断が生じやすいものとなる。
これに対して、本発明のものでは、上述したように、筒状部材31の開口端部38と薄膜34は、熱シールにより形成された環状シール部37を有し、環状シール部37は、外縁部より内縁に向かって、筒状部材31の内部方向になだらかに傾斜する環状傾斜融着部37aと、内縁部に形成された環状湾曲融着部37bとを備えている。このように、環状シール部37が、平坦面ではなく、環状傾斜融着部37aと、内縁部に形成された環状湾曲融着部37bとを備えているため、両者間のシール性が高い。
また、この実施例の医療用容器1では、軟質容器本体2は、剥離可能な弱シール部により形成された区画部7により主薬剤室11と副薬剤室13に区分され、かつ、主薬剤室11に充填された第1の薬剤と、副薬剤室13に収納された第2の薬剤14とを備えるものとなっている。
さらに、排出ポート3内(正確には、副薬剤室13内)には、先端部41aが区画部7に当接可能であり、基端部が筒状部材31内に侵入し、かつ区画部7の未剥離時における筒状部材31内への薬剤排出用針管(図示せず)の侵入を阻害する針管侵入阻害部材4を備えている。このような針管侵入阻害部材4を備えるため、区画部である連通阻害用弱シール部7の剥離作業、すなわち、主薬剤室と副薬剤室との連通作業を行うことなく、薬液が投与されることを防止できる。この実施例の針管侵入阻害部材4は、図2および図3に示すように、シャフト部41と、シャフト部41の基端部に設けられた針管当接可能部(基端部)44を備えている。針管当接可能部44は、円盤状(言い換えれば、フランジ状)のものとなっている。
そして、医療用容器1の副薬剤室13内に配置されている針管侵入阻害部材4は、図1に示すように、先端部41aと区画部7の内縁間および基端部44と薄膜34間に実質的なクリアランスを持たないもしくはわずかなクリアランスのみを有し、剥離可能な区画部7が未解除の状態での薬剤排出用針管の穿刺を規制している。
また、医療用容器1の容積は、内部に収納する薬剤の種類等によって異なるが、通常は、薬剤室の容積が、50〜5000ml程度であることが好ましい。また、主薬剤室の容積は、200〜5000mlであることが好ましい、また、主薬剤室に収納する薬剤は、薬液であり、アミノ酸電解質液、ブドウ糖液、生理的食塩水などが使用される。
区画部である連通阻害用弱シール部7は、排出ポート3の上方を取り囲むように形成されている。この連通阻害用弱シール部7により、主薬剤室11から隔離された小容量の副薬剤室13が形成されている。副薬剤室13には、薬剤14が収納されている。副薬剤室に収納される薬剤としては、粉末、顆粒状などの固体状、液体状等いかなるものでもよい。薬剤としては、輸液剤に配合・溶解させるものであって、例えば抗生物質、ビタミン剤(総合ビタミン剤)、各種アミノ酸、ヘパリン等の抗血栓剤、インシュリン、抗腫瘍剤、鎮痛剤、強心剤、静注麻酔剤、抗パーキンソン剤、潰瘍治療剤、副腎皮質ホルモン剤、不整脈用剤、補正電解質、抗ウィルス薬、免疫賦活剤等が挙げられる。
連通阻害用弱シール部(区画部)7は、シート材を帯状に熱シール(熱融着、高周波融着、超音波融着等)することにより形成することができる。弱シール部は、加熱プレスにより行うことが好ましく、金型の温度は、軟質容器本体2の形成材料の溶融温度より10℃以上低い温度で行うことにより形成することができる。
連通阻害用弱シール部7は、図1に示す実施例では、反転したU字形状に形成されている。また、連通阻害用弱シール部は、短辺が上側となる台形状、排出ポートが頂点となる三角形状、排出ポートが底辺となる三角形状、四角形状等の多角形状、略半円形状、略半楕円形状であってもよい。また、連通阻害用弱シール部7は、主薬剤室11を押圧することにより、剥離する。
また、この実施例の医療用容器1は、薬剤室11と連通する混注ポート8を備えているが、混注ポートを備えないものであってもよい。混注ポート8としては、公知のものが使用できる。
本発明の他の実施例の医療用容器について説明する。
図14は、本発明の他の実施例の医療用容器の正面図であり、図15は、図14の医療用容器に使用される排出ポートの拡大正面図である。図16は、図15の排出ポートの縦断面図である。
本発明の医療用容器10は、可撓性材料により形成され、薬液が収納された軟質容器本体2aと、この容器本体2aに固定された排出ポート3aとを備える。そして、排出ポート3aは、薬剤収納部67と、薬剤収納部67の一端側を閉塞し、かつ、破断により容器本体2a内との連通を可能とする破断可能部64と、破断可能部64の破断操作を行うための操作部63とを備える合成樹脂製筒状部材61と、薬剤収納部67内に収納された薬剤68と、筒状部材61の開口端部(薬剤収納部67の他端側開口端部)を閉塞し、かつ、薬剤排出用針管(穿刺針)が刺通可能な薄膜34と、薬剤排出用針管(穿刺針)が刺通可能な弾性封止部材33と、弾性封止部材33を筒状部材61に固定するキャップ部材32とを備える。
そして、この実施例のものでは、薄膜34により、封止部材33は、薬剤収納部67内に収納された薬剤68と接触しないものとなっている。ここで、筒状部材61の開口端部は上述の実施例における筒状部材31の開口端部38と同様であり、また薄膜34は前記同様のものである。そして、上述の実施例同様に熱シールを行うことにより、両者は環状傾斜融着部と環状湾曲融着部とを備える環状シール部を形成し、薄膜34の外縁は、熱シールによる溶融破断により形成されるものとなっている。
この実施例の排出ポート3aは、非連通排出ポートである。排出ポート3aは、図16に示すように、破断されない状態では、薬剤室11内と連通しないものとなっている。
この実施例では、排出ポート3aには、図15および図16に示すように、薬剤68が収容されている。また、排出ポート3aの薬剤収納部67の形成部は、内部の薬剤が目視可能に透明に形成されていることが好ましい。収納される薬剤としては、粉末、顆粒状などの固体状、液体状等いかなるものでもよい。排出ポート内に収納される薬剤としては、輸液剤に配合・溶解させるものであって、例えば抗生物質、ビタミン剤(総合ビタミン剤)、各種アミノ酸、ヘパリン等の抗血栓剤、インシュリン、抗腫瘍剤、鎮痛剤、強心剤、静注麻酔剤、抗パーキンソン剤、潰瘍治療剤、副腎皮質ホルモン剤、不整脈用剤、補正電解質、抗ウィルス薬、免疫賦活剤等が挙げられる。
筒状部材61は、筒状部62と、この筒状部62の一端側を閉塞するとともに、破断により容器本体2aの薬剤室11と筒状部材61内とを連通可能とする破断可能部64および破断可能部64の破断操作を行うための操作部63を備える流通規制部を備えている。
破断可能部64は、クサビ状の環状凹部が形成された部分であり、他の部分に比べて肉薄となっている。このため、破断可能部64は、他の部分に比べて脆弱であり、操作部63を軟質容器本体2aの外方より押すことにより、この破断可能部64部分にて破断し、操作部63は、筒状部材61より分離する。
また、排出ポート3aは、図16に示すように、筒状部材61の後端にキャップ部材32と当接するフランジ部65と、フランジ部65より突出し、キャップ部材32内に収納される筒状部を備えている。この筒状部の後端が、開口端部となっている。弾性封止部材33は、キャップ部材32内に収納されており、キャップ部材32は、筒状部材31に固着されている。また、弾性封止部材33は、筒状部材31の開口端部38(薄膜34)とキャップ部材32間により、周縁部が押圧されている。
そして、弾性封止部材33および薄膜34の形性材料は、上述したものが好適に使用できる。
さらに、この実施例の医療用容器10では、排出ポート3a内に、針管侵入阻害部材4aが収納されている。
この実施例における針管侵入阻害部材4aは、図16に示すように、操作部63の底部下面と当接可能な先端部41aを有するシャフト部41と、シャフト部41の後端部に設けられ、穿刺針の先端が当接可能な基端部44とを有している。
そして、流通規制部の破断可能部が未破断の状態(図16の状態)において、弾性封止部材33に穿刺針を穿刺した場合、この針の先端は、薄膜34を刺通するものの針管侵入阻害部材4aの基端部44に当接し、針の先端はそれ以上侵入できないか、あるいは若干侵入することにより針管侵入阻害部材4aを上方に押し上げることにより、先端部41aが操作部63に当接するためそれ以上移動不能となる。この例の針管侵入阻害部材では、基端部44が弾性封止部材33(正確には、薄膜34)に接触した状態において、先端部41aと操作部63(操作部の底部下面)間との距離がほとんどなく、実質的に移動できないものとなっている。そして、作業者は、穿刺針が穿刺不能状態であることより、流通規制部が未破断であることを認識する。
そして、流通規制部の破断可能部が未破断の状態(図16の状態)における穿刺針の排出ポートへの穿刺可能長さは、穿刺針の開口が排出ポート内部と連通しない長さであることが好ましい。よって、針管侵入阻害部材4aの排出ポート内における移動可能距離は、使用する穿刺針の形状にもよるが、概ね5mm以下であることが好ましい。この例の針管侵入阻害部材4aでは、先端部41aは、半球状となっている。
また、針管侵入阻害部材の形成材料は、薬剤吸着性が低いものが好ましい。薄膜34は、上述したものと同じであり、薄膜および筒状部材61の形性材料としても上述したものが好適に使用できる。
次に、本発明の他の実施例の医療用容器20について説明する。
図17は、本発明の医療用容器の他の実施例の正面図である。
この実施例の医療用容器20と上述した医療用容器1との相違は、容器本体の相違および容器本体の相違に基づく容器本体内への薬剤収納形態の相違であり、排出ポート3、区画部7および針管侵入阻害部材4については、同じであり、上述の説明を参照するものとする。
この実施例の医療用容器20における軟質容器本体2bは、仕切部9を備えており、これにより、内部が2室に区分されている。仕切部9は、軟質容器本体2bを横方向全体に横切る剥離可能な弱シール部であり、その両端部には、実質的に剥離不能な強シール部15を備えている。その他の部分については、上述した医療用容器1と同じである。
具体的に説明すると、図17に示すように、容器本体2bの一端側及び他端側には、剥離不能な強シール部5,6が設けられている。また、この実施例の医療用容器20は、第1の薬剤室11aに設けられた薬剤排出ポート3を備えている。
医療用容器20の容器本体2bの形成材料等については、上述した容器本体2にて説明したものと同じである。
また、医療用容器20の容積は、内部に収納する薬剤の種類等によって異なるが、通常は、第1の薬剤室11aの容積が、50〜5000ml程度であることが好ましく、第2の薬剤室11bの容積が、50〜5000ml程度であることが好ましい。
それぞれの薬剤室に収納される薬剤としては、薬液、散剤などが考えられる。特に、本発明の医療用容器では、第1の薬剤、第2の薬剤は、いずれかが薬液である。第1の薬剤および第2の薬剤の組合せとしては、例えば、アミノ酸電解質液とブドウ糖液、ブドウ糖液と重曹液等の組み合わせが挙げられ、一方が散剤であってもよい。
この実施例における排出ポート3は、上述した排出ポート3と同じである。そして、排出ポート3は、図17に示すように、第1の薬剤室11aに固定されている。
また、区画部7は、第1の薬剤室11aを押圧することにより、仕切用弱シール部9の剥離とほぼ同時もしくは続いて区画部7が剥離するものであることが好ましい。このようにすることにより、容器本体2bの第1の薬剤室11aを圧迫したとき、区画部7が仕切用弱シール部9より先に剥離することがない。
次に、本発明の他の実施例の医療用容器30について説明する。
図18は、本発明の他の実施例の医療用容器の正面図である。図19は、図18に示した医療用容器の縦断面図である。
この実施例の医療用容器30は、筒状の開口端部38を有し、内部に薬剤78が収納された熱可塑性樹脂製容器本体71と、開口端部38を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜34と、薄膜34が設けられた容器本体71の開口端部38に取り付けられた穿刺針の接続が可能な弾性封止部材82とを有する。容器本体71の開口端部38と薄膜34は、熱シールにより形成された環状シール部37を有し、環状シール部37は、上述した医療用容器1と同様に、外縁部より内縁に向かって、容器本体71の内部方向になだらかに傾斜する環状傾斜融着部と、内縁部に形成された環状湾曲融着部とを備える。さらに、薄膜34の外縁は、熱シールによる溶融破断により形成されている。
このため、熱可塑性樹脂製の薄膜の外縁部および内縁部は、筒状部材本体の開口端部に確実に固着されており、薄膜のシール不良に起因する液漏れ、剥離、さらには、薄膜の外縁の破断不良に起因する弾性封止部材の装着不良を生じることがない。
図18および図19に示すように、医療用容器30は、合成樹脂製容器本体71と、その開口を封止する薄膜34と、薄膜が固着された容器本体71の開口部に装着された弾性封止部材82と、内部に収納された薬剤78とを備える。
薄膜34は、弾性封止部材82と容器本体71内の薬剤78との接触を阻害し、かつ、穿刺針が刺通可能なものとなっている。この実施例では、薄膜34は、容器本体71の後端側開口端部38を封止するように、容器本体71に熱シールにより固着されている。
また、容器本体71は、図18および図19に示すように、容器本体71の後端にキャップ部材73と当接する拡径部72bと、拡径部72bより突出し、キャップ部材73内に収納される筒状部72aを備えている。この筒状部72aの後端が、開口端部38となっている。弾性封止部材82は、キャップ部材73内に収納されており、キャップ部材73は、容器本体71に固着されている。また、弾性封止部材82は、容器本体71の開口端部38(薄膜34)とキャップ部材73間により、周縁部が押圧されている。弾性封止部材82は、薬剤排出用針管(穿刺針)の刺通が可能な弾性部材により形成されている。
そして、弾性封止部材82、薄膜34としては、上述したものが好適に使用できる。また、容器本体71の形成材料としては、上述した筒状部材31にて説明したものが好適に使用できる。また、環状シール部37の形態も上述したもの同様であり、上述したものと同様に形成することが好ましい。
1 医療用容器
2 容器本体
3 排出ポート
4 針管侵入阻害部材
7 区画部
31 筒状部材
32 弾性封止部材
34 薄膜

Claims (11)

  1. 可撓性材料により形成され、薬剤が収納された容器本体と、前記容器本体に固定された排出ポートとを備える医療用容器であって、
    前記排出ポートは、開口端部を有する熱可塑性樹脂製の筒状部材と、前記筒状部材の前記開口端部を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜と、前記薄膜が設けられた前記筒状部材の開口端部に取り付けられた薬剤排出用針管の接続が可能な弾性封止部材とを有し、
    前記筒状部材の開口端部と前記薄膜は、熱シールにより形成された環状シール部を有し、前記環状シール部は、外縁部より内縁に向かって、前記筒状部材の内部方向になだらかに傾斜する環状傾斜融着部と、内縁部に形成され、前記環状傾斜融着部となめらかに連続しつつ、前記環状傾斜融着部に比べて前記筒状部材の内部方向により強く湾曲する環状湾曲融着部とを備え、前記薄膜の外縁は、前記熱シールによる溶融破断外縁となっており、さらに、前記薄膜は、非熱シール部の膜厚に対して、前記環状シール部の膜厚が薄く、かつ、前記環状湾曲融着部において、前記薄膜の非熱シール部に向かって、膜厚が厚くなっていることを特徴とする医療用容器。
  2. 筒状の開口端部を有し、内部に薬剤が収納された熱可塑性樹脂製容器本体と、前記開口端部を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜と、前記薄膜が設けられた前記容器本体の開口端部に取り付けられた穿刺針の接続が可能な弾性封止部材とを有する医療用容器であって、
    前記容器本体の開口端部と前記薄膜は、熱シールにより形成された環状シール部を有し、前記環状シール部は、外縁部より内縁に向かって、前記容器本体の内部方向になだらかに傾斜する環状傾斜融着部と、内縁部に形成され、前記環状傾斜融着部となめらかに連続しつつ、前記環状傾斜融着部に比べて前記容器本体の内部方向により強く湾曲する環状湾曲融着部とを備え、前記薄膜の外縁は、前記熱シールによる溶融破断外縁となっており、さらに、前記薄膜は、非熱シール部の膜厚に対して、前記環状シール部の膜厚が薄く、かつ、前記環状湾曲融着部において、前記薄膜の非熱シール部に向かって、膜厚が厚くなっていることを特徴とする医療用容器。
  3. 前記薄膜は、前記非熱シール部の膜厚に対して、前記環状シール部の膜厚が薄く、かつ、前記環状傾斜融着部では、前記環状湾曲融着部に向かって徐々に膜厚が厚くなり、前記環状湾曲融着部において、前記環状傾斜融着部となめらかに連続するとともに、角部を持つことなく、急激に膜厚が厚くなっている請求項1または2に記載の医療用容器。
  4. 前記熱シール前の前記開口端部の外縁は、断面が鋭角である環状エッジとなっており、かつ、前記開口端部の内縁は、断面が鈍角な環状エッジとなっている請求項1ないし3のいずれかに記載の医療用容器。
  5. 前記医療用容器は、前記開口端部の外周部に設けられた環状凹部を有している請求項1ないし4のいずれかに記載の医療用容器。
  6. 前記筒状部材は、先端側開口端部を閉塞し、かつ、破断により前記容器本体内との連通を可能とする破断可能部と、前記破断可能部の破断操作を行うための操作部と、前記筒状部材内に形成された薬剤収納部と、前記薬剤収納部に収納された薬剤とを有し、前記薄膜により、前記封止部材は、前記薬剤収納部内に収納された薬剤と接触しないものとなっている請求項1、3ないし5のいずれかに記載の医療用容器。
  7. 前記容器本体は、剥離可能な弱シール部により形成された区画部により主薬剤室と副薬剤室に区分され、かつ、前記主薬剤室に充填された第1の薬剤と、前記副薬剤室に収納された第2の薬剤とを備えており、
    さらに、前記医療用容器は、先端部が前記区画部に当接可能であり、基端部が前記筒状部材内に侵入し、かつ前記区画部の未剥離時における前記筒状部材内への前記薬剤排出用針管の侵入を阻害する針管侵入阻害部材を備えている請求項1、3ないし6のいずれかに記載の医療用容器。
  8. 前記区画部は、前記主薬剤室と前記排出ポートとの連通を阻害するとともに小容量の前記副薬剤室を形成する連通阻害用弱シール部である請求項7に記載の医療用容器。
  9. 前記薄膜の上面は、ほぼ平坦面となっている請求項1ないし8のいずれかに記載の医療用容器。
  10. 開口端部を有する熱可塑性樹脂製の筒状部材と、前記筒状部材の前記開口端部を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜と、前記薄膜が設けられた前記筒状部材の開口端部に取り付けられた薬剤排出用針管の接続が可能な弾性封止部材とを有する医療用容器用排出ポートの製造方法であって、
    前記筒状部材として、前記開口端部の外縁が、断面が鋭角である外縁側環状エッジとなっており、前記開口端部の内縁は、断面が鈍角な内縁側環状エッジとなっており、かつ前記開口端部に前記外縁側環状エッジから前記内縁側環状エッジに向けて前記筒状部材の内部方向に傾斜する傾斜面を有する筒状部材を準備する工程と、
    前記筒状部材の前記開口端部を前記薄膜で被覆し、前記薄膜の外側から熱型を押し当てて環状シール部を形成するとともに、前記薄膜の外縁を溶融破断により形成する工程とを有する医療用容器用排出ポートの製造方法。
  11. 筒状の開口端部を有し、内部に薬剤が収納された熱可塑性樹脂製容器本体と、前記開口端部を封止する熱可塑性樹脂製の薄膜と、前記薄膜が設けられた前記容器本体の開口端部に取り付けられた穿刺針の接続が可能な弾性封止部材とを有する医療用容器の製造方法であって、
    前記熱可塑性樹脂製容器本体として、前記開口端部の外縁は、断面が鋭角である外縁側環状エッジとなっており、前記開口端部の内縁は、断面が鈍角な内縁側環状エッジとなっており、かつ前記開口端部に前記外縁側環状エッジから前記内縁側環状エッジに向けて前記容器本体の内部方向に傾斜する傾斜面を有する熱可塑性樹脂製容器本体を準備する工程と、
    前記熱可塑性樹脂製容器本体の前記開口端部を前記薄膜で被覆し、前記薄膜の外側から熱型を押し当てて環状シール部を形成するとともに、前記薄膜の外縁を溶融破断により形成する工程とを有する医療用容器の製造方法。
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