JP5977050B2 - 絶縁部材製造方法および絶縁部材製造装置 - Google Patents

絶縁部材製造方法および絶縁部材製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、電動機等の固定子のスロットに挿入されている隣接する固定子巻線を絶縁する技術に関する。
機器(例えば、冷蔵庫やエアコン等に設けられている圧縮機、車両、車両に搭載されている車載機器)を駆動する電動機として、永久磁石を有する回転子と、固定子巻線を有する固定子を備えている電動機が用いられている。また、固定子巻線を巻き付ける巻線方式として、固定子巻線をティースに直接巻き付ける集中巻き方式が知られている。固定子巻線が集中巻き方式で巻き付けられた電動機は、例えば、特許文献1(特開2004−112861号公報)に示されている。
近年の電動機の小型化、高性能化の要求にともない、スロット内における固定子巻線の占有率が高まっている。この場合、隣接するティースに巻き付けられている固定子巻線(スロットに挿入されている隣接する固定子巻線)の間隔が小さくなり、隣接する固定子巻線が接触するおそれがある。
また、永久磁石を有する回転子を用いる場合、永久磁石を着磁する方法として、回転子の磁石挿入孔に永久磁石を挿入する前に着磁する方法を用いると作業性が低下するため、組み込み着磁方法が用いられている。組み込み着磁方法は、例えば、未着磁の永久磁石を磁石挿入孔に挿入した回転子を用いた電動機を圧縮機に組み込み、固定子の固定子巻線を着磁巻線として用いて永久磁石を着磁する方法である。この場合、固定子巻線に流れる着磁電流によって、固定子巻線が変形あるいは移動し、スロットに挿入されている隣接する固定子巻線が接触するおそれがある。
このため、隣接するティースに巻き付けられている固定子巻線(スロットに挿入されている隣接する固定子巻線)を絶縁する絶縁部材(「相間絶縁部材」とも呼ばれる)が用いられている。特許文献1には、絶縁特性を有する樹脂により形成され、V字状の断面を有する絶縁部材が示されている。
特開2004−112861号公報
従来、絶縁部材を効率よく製造することができなかった。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、隣接するティースに巻き付けられている固定子巻線(スロットに挿入されている隣接する固定子巻線)を絶縁する絶縁部材を効率よく製造することができる技術を提供することを目的とする。
第1発明は、絶縁部材製造方法に関する。本発明を用いて製造される絶縁部材は、隣接するティースそれぞれに巻き付けられている固定子巻線を絶縁する絶縁部材として用いられる。好適には、固定子巻線が集中巻き方式で巻き付けられている固定子および電動機において、スロットに挿入されている隣接する固定子巻線を絶縁する絶縁部材として用いられる。
本発明では、シート、好適には、絶縁特性を有する樹脂により形成されたシートを加工して絶縁部材を製造する。シートとしては、少なくとも一方向に離れている第1の縁部と第2の縁部を有するシート、好適には、一方向に離れている第1の縁部と第2の縁部、一方向と直交する方向に離れている第3の縁部と第4の縁部を有する四角形状のシートが用いられる。
本発明は、第1〜第3のステップを有している。
第1のステップでは、シートを一方向に沿って第1の端部分、第1の中間部分、第2の中間部分および第2の端部分に区分する第1の折り目線、第2の折り目線および第3の折り目線を形成する。
第2のステップでは、第1の端部分を、第1の折り目線に沿ってシート厚さ方向の一方側に折り曲げるとともに、第2の端部分を、第3の折り目線に沿ってシート厚さ方向の一方側に折り曲げる。例えば、第1〜第3の折り目線が形成されたシートをシート支持部材によって支持した状態で、第1および第2の端部分折り曲げ部材を用いて第1および第2の端部分を折り曲げる。好適には、第2ステップの折り曲げ作業が行われた後、第1の端部分と第1の中間部分との間の角度および第2の端部分と第2の中間部分との間の角度が略90度になるように、第2のステップの折り曲げ作業が行われる。
シート、特に樹脂製のシートを折り曲げる作業は、シートを加熱した状態で行われる。この場合、シートの折り曲げ作業を行った後にシートの温度が低下すると、シートの折り曲げ形状が変化する。本発明では、第1の端部分を第1の中間部分に対して折り曲げる際および第2の端部分を第2の中間部分に対して折り曲げる際に、第1の端部分と第1の中間部分との間の角度θおよび第2の端部分と第2の中間部分との間の角度θを20度〜40度の範囲内、好適には25度〜35度の範囲内に設定している。なお、第1および第2の端部分の折り曲げ角度は、[180―θ]度である。
これにより、第1の端部分の折り曲げ後における第1の端部分と第1の中間部分との間の角度および第2の端部分の折り曲げ後における第2の端部分と第2の中間部分との間の角度を略90度とすることができる。なお、角度θが小さすぎると、折り曲げ作業後の弾性復元力が小さくなり、また、角度θが大きすぎると、弾性復元力によって元の形状に戻ってしまう。
第3のステップでは、第1の中間部分と第2の中間部分の少なくとも一方を、第2の折り目線に沿ってシート厚さ方向の他方側に折り曲げる。本発明では、折り曲げられた第1の端部分と第2の端部分の間の間隔の拡大が規制されるようにシートを支持した状態で、厚さ方向の他方側の表面の第2の折り目線の部分をシート厚さ方向の一方側に押圧する。そして、第1の中間部分と第2の中間部分の少なくとも一方を、第1の中間部分と第2の中間部分の間の間隔が小さくなるように押圧する。
なお、第1〜第3のステップでの作業は、シートの温度が調節された状態で行われる。本発明では、第1〜第3のステップでの作業を、シートの温度を60度〜90度の範囲内、好適には、70度〜90度の範囲内に調節した状態で行っている。シートの温度を調節する方法としては、作業中におけるシートの温度を調節する方法や作業前にシートの温度を調節する方法を用いることができる。
これにより、折り目線を精度よく形成することができ、また、端部分および中間部分を精度よく折り曲げることができる。なお、シートの温度が高すぎる状態で作業を行った場合には、作業後のシートの弾性復元力が小さくなり、また、シートの温度が低すぎる状態で作業を行った場合には、適正な形状とならず、弾性復元力によって元の形状に戻ってしまう。
本発明の絶縁部材製造方法を用いることにより、第1の中間部分と第2の中間部分によって形成されるV字状の断面を有する絶縁部材を、効率よく製造することができる。
本発明の異なる形態では、第1のステップにおいて、第1〜第3の折り目線を、一方の表面に形成した凹部と他方の表面に形成した凸部により構成している。なお、折り曲げた時に内側となる表面に凹部を形成している。すなわち、第1の折り目線と第3の折り目線は、シート厚さ方向の一方側の表面を窪ませることによって形成される凹部と、シート厚さ方向の他方側の表面を突出させることによって形成される凸部により構成している。また、第2の折り目線は、シート厚さ方向の一方側の表面を突出させることによって形成される凸部と、シート厚さ方向の他方側の表面を窪ませることによって形成される凹部によって構成している。
本形態では、折り目線を、折り曲げた時に内側となる表面に形成した凹部と折り曲げた時に外側となる表面に形成した凸部により構成しているため、折り曲げ作業が容易である。
本発明の他の異なる形態では、第1および第2の端部分の折り曲げ作業、第1および第2の中間部分の少なくとも一方の折り曲げ作業を、静電気除去対策が施されている雰囲気中で行っている。「静電気除去対策が施されている雰囲気中で折り曲げ作業を行う」方法としては、例えば、静電気除去装置を設ける方法を用いることができる。静電気除去装置としては、例えば、静電気を除去するマイナスイオンを発生するイオン発生器を用いることができる。
本形態では、シートの折り曲げ作業時に発生する静電気による悪影響を防止することができる。なお、第1〜第3の折り目線の形成作業も静電気除去対策が施されている雰囲気中で行うのが好ましい。
第2発明は、絶縁部材製造装置に関する。本発明を用いて製造される絶縁部材は、第1発明と同様に、隣接するティースそれぞれに巻き付けられている固定子巻線を絶縁する絶縁部材として用いられる。
本発明では、前述した絶縁部材製造方法で用いられるシートと同様のシートを加工して絶縁部材を製造する。
本発明は、折り目線形成装置、端部分折り曲げ装置、中間部分折り曲げ装置および温度調節装置を備えている。
折り目線形成装置は、一方向に離れている第1の縁部と第2の縁部の間に、シートを一方向に沿って第1の端部分、第1の中間部分、第2の中間部分および第2の端部分に区分する第1の折り目線、第2の折り目線および第3の折り目線を形成するように構成されている。
端部分折り曲げ装置は、第1の端部分を、第1の折り目線に沿ってシート厚さ方向の一方側に折り曲げるとともに、第2の端部分を、第3の折り目線に沿ってシート厚さ方向の一方側に折り曲げるように構成されている。好適には、端部分折り曲げ装置は、第1および第2の端部分を折り曲げた後に、第1の端部分と第1の中間部分との間の角度および第2の端部分と第2の中間部分との間の角度が略90度となるように構成される。
中間部分折り曲げ装置は、第1の中間部分と第2の中間部分の少なくとも一方を、第2の折り目線に沿ってシート厚さ方向の他方側に折り曲げるように構成されている。
本発明では、中間部分折り曲げ装置は、第1の端部分支持部材、第2の端部分支持部材および中間部分押圧部材を有している。第1の端部分支持部材と第2の端部分支持部材は、端部分折り曲げ装置によって折り曲げられた第1の端部分と第2の端部分の間の間隔が広くなるのを規制した状態で、シートの第1の縁部と第2の縁部を支持可能に構成されている。また、第1の端部分支持部材と第2の端部分支持部材の少なくとも一方が、互いに接近する方向および離れる方向に移動可能に構成されている。中間部分押圧部材は、シートが第1の端部分支持部材と第2の端部支持部材に支持されている状態で、シート厚さ方向の他方側の表面の第2の折り目線の部分をシート厚さ方向の一方側に押圧可能に構成されている。
本発明では、離れた位置に配置されている第1の端部分支持装置と第2の端部分支持装置にシートを支持した状態で、中間部分押圧部材によって、シートの第2の折り目線の部分を第1の端部分支持部材と第2の端部分支持部材の間に押し込む。そして、この状態で、第1の端部分支持部材と第2の端部分支持部材の少なくとも一方を互いに接近する方向に移動させて、第1の中間部分と第2の中間部分の少なくとも一方を互いに接近する方向に移動させる。これにより、折り曲げられた第1の端部分と第2の端部分を第1の端部分支持部材と第2の端部分支持部材に支持した状態で、第1の中間部分と第2の中間部分を折り曲げることができるため、中間部分の折り曲げ作業を効率よく行うことができる。
温度調節装置は、シートの温度が調節された状態で、折り目線形成装置による第1〜第3の折り目線の形成作業、端部分折り曲げ装置による第1および第2の端部分の折り曲げ作業、中間部分折り曲げ装置による第1および第2の中間部分の少なくとも一方の折り曲げ作業が行われるように構成されている。温度調節装置は、例えば、シートを加熱する加熱手段、シートの温度を検出する温度検出手段、温度検出手段によって検出されたシートの温度に基づいて加熱手段を制御する制御手段により構成される。なお、温度調節装置としては、シートの加工中にシートの温度を調節する温度調節処置や、シートを加工する前にシートの温度を調節しておく温度調節装置を用いることができる。好適には、温度調節装置は、折り目線を形成する際のシートの温度を調節する温度調節手段、端部分を折り曲げる際のシートの温度を調節する温度調節手段、中間部分を折り曲げる際のシートの温度を調節する温度調節手段等により構成される。
本発明の絶縁部材製造装置を用いることにより、第1の中間部分と第2の中間部分によって形成されるV字状の断面を有する絶縁部材を、効率よく製造することができる。
本発明の異なる形態では、折り目線形成装置は、第1〜第3の折り目線を形成する第1〜第3の折り目線形成手段を有している。本形態では、折り目線形成手段を、折り曲げた時に内側となる一方の表面を窪ませて凹部を形成する凹部形成部材と、他方の表面を突出させて凸部を形成する凸部形成部材により構成している。すなわち、第1の折り目線形成手段は、シート厚さ方向の一方側に配置されている第1の凹部形成部材と、シート厚さ方向の他方側に配置されている第1の凸部形成部材により構成されている。また、第2の折り目線形成手段は、シート厚さ方向の一方側に配置されている第2の凸部形成部材と、シート厚さ方向の他方側に配置されている第2の凹部形成部材により構成されている。また、第3の折り目線形成手段は、シート厚さ方向の一方側に配置されている第3の凹部形成部材と、シート厚さ方向の他方側に配置されている第3の凸部形成部材により構成されている。
本形態では、折り目線を、折り曲げた時に内側となる一方の表面に形成した凹部と他方の表面に形成した凹部により構成しているため、折り曲げ作業が容易である。
本発明の他の異なる形態では、端部分折り曲げ装置は、シート支持部材、第1の加工面および第2の加工面を有している。シート支持部材は、シートを支持するシート支持面、シート支持面に対して傾斜している第1の傾斜面および第2の傾斜面を有している。
シート支持面、第1および第2の傾斜面、第1および第2の加工面は、シート支持面にシートが支持されている状態で、一方向に沿った断面で見て、以下のように構成されている。シート支持面は、第1の折る目線と第3の折り目線が、それぞれシート支持面の一方の縁部と他方の縁部に対向するようにシートを支持可能に構成されている。第1の傾斜面は、シート支持面の一方の縁部からシート厚さ方向の一方側に傾斜し、第2の傾斜面は、シート支持面の他方の縁部からシート厚さ方向の一方側に傾斜している。第1の加工面は、第1の傾斜面と平行(略平行を含む)に形成されているとともに、第1の傾斜面に接近する方向および第1の傾斜面から離間する方向に移動可能に構成されている、第2の加工面は、第2の傾斜面と平行(略平行を含む)に形成されているとともに、第2の傾斜面に接近する方向および第2の傾斜面から離間する方向に移動可能に構成されている。
本形態では、シートをシート支持装置のシート支持面に支持した状態で、第1の加工面および第2の加工面を移動させることによって第1の端部分および第2の端部分を折り曲げることができるため、端部分の折り曲げ作業を効率よく行うことができる。
なお、好適には、シート支持面に支持されているシートの第1および第2の端部分をシート厚さ方向の一方側に押圧する第1および第2の押圧部が端部分折り曲げ装置に設けられる。このような第1および第2の押圧部を用いることにより、第1および第1の端部分の折り曲げ作業をより効率よく行うことができる。
本発明のさらに他の異なる形態では、シート支持面と第1の傾斜面との間の角度およびシート支持面と第2の傾斜面との間の角度が20度〜40度の範囲内、好適には25度〜35度の範囲内に設定されている。
本形態では、第1の端部分および第2の端部分を折り曲げた後の弾性復元力によって、第1の端部分と第1の中間部分との間の角度および第2の端部分と第2の中間部分との間の角度を略90度とすることができる。
本発明の更に他の異なる形態では温度調節装置は、シートの温度を60度〜90度の範囲内、好適には70度〜90度の範囲内に調節する。
本形態では、折り目線を精度よく形成することができ、また、端部分および中間部分を精度よく折り曲げることができる。
本発明更に他の異なる形態では、静電気を除去する静電気除去装置を備えている。そして、第1の端部分と第2の端部分の折り曲げ作業、第1の中間部分と第2の中間部分の少なくとも一方の折り曲げ作業が、静電気除去装置によって静電気が除去される雰囲気中で行われるように構成されている。静電気除去装置としては、例えば、マイナスイオンを発生するイオン発生器が用いられる。
本形態では、シートの折り曲げ作業時に発生する静電気による悪影響を防止することができる。なお、第1〜第3の折り目線の形成作業も静電気除去対策が施されている雰囲気中で行うのが好ましい。
前述した本発明の絶縁部材製造方法または絶縁部材製造装置によって製造した絶縁部材を固定子の絶縁部材として用いることにより、あるいは、電動機を構成する固定子の絶縁部材として用いることにより、前述した効果を有する固定子あるいは電動機を得ることができる。
本発明の絶縁部材製造方法あるいは絶縁部材製造装置を用いることにより、絶縁部材を効率よく製造することができる。また、本発明の固定子あるいは電動機を用いることにより、固定子あるいは電動機を効率よく製造することができる。
電動機の固定子の斜視図である。 絶縁部材の斜視図である。 絶縁部材を固定子のスロットに挿入する動作を説明する図である。 固定子巻線および絶縁部材がスロットに挿入されている状態の固定子の軸方向に直角な断面図である。 一実施の形態の絶縁部材製造方法の概要を説明する図である。 一実施の形態の絶縁部材製造装置で用いている折り目線形成装置の構成および動作を説明する図である。 図6をVII−VII線方向から見た図である。 一実施の形態の絶縁部材製造装置で用いている端部分折り曲げ装置の構成および動作を説明する図である。 一実施の形態の絶縁部材製造装置で用いている端部分折り曲げ装置の構成および動作を説明する図である。 一実施の形態の絶縁部材製造装置で用いている端部分折り曲げ装置の構成および動作を説明する図である。 一実施の形態の絶縁部材製造装置で用いている端部分折り曲げ装置の構成および動作を説明する図である。 一実施の形態の絶縁部材製造装置で用いている端部分折り曲げ装置の構成および動作を説明する図である。 一実施の形態の絶縁部材製造装置で用いている中間部分折り曲げ装置の構成および動作を説明する図である。 一実施の形態の絶縁部材製造装置で用いている中間部分折り曲げ装置の構成および動作を説明する図である。 一実施の形態の絶縁部材製造装置で用いている中間部分折り曲げ装置の構成および動作を説明する図である。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。以下では、固定子巻線が集中巻き方式で巻き付けられている固定子と、永久磁石を有する回転子が固定子に対して回転可能に支持されている電動機(永久磁石埋込型電動機)について説明する。勿論、本発明の絶縁部材は、これ以外の種々の構成の電動機に用いることができる。
なお、本明細書では、「軸方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、回転子の回転軸の方向、すなわち、回転中心線の方向を示す。また、「周方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、軸方向に直角な断面でみて、回転中心線を中心とする円周方向を示す。また、「径方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、軸方向に直角な断面でみて、回転中心線に直角な方向を示す。
図1〜図4を用いて、電動機の構成を説明する。なお、図1は、電動機の固定子10の斜視図であり、図2は、絶縁部材50の斜視図であり、図3は、絶縁部材50をスロット25に挿入する動作を説明する図であり、図4は、固定子巻線40および絶縁部材50がスロット25に挿入されている状態の固定子の軸方向に直角な断面図である。図1には回転子が図示されていないが、回転子としては、磁石挿入孔と、磁石挿入孔に収容されている永久磁石を有する回転子が用いられている。回転子は、固定子10に対して回転可能に支持されている。この時、回転子、すなわち、回転子の回転軸は、回転中心線Pを中心に回転する。
固定子10は、図1および図4に示されているように、固定子コア20、スロット絶縁部材30、固定子巻線40、絶縁部材50、端部絶縁部材80を有している。
固定子コア20は、薄板状の電磁鋼板を軸方向に積層し、隣同士の電磁鋼板に凹凸を設けて互いにかしめたオートクランプ等で一体化することによって構成されている。
固定子コア20は、図4に示されているように、軸方向に直角な断面でみて、周方向に沿って延びているヨーク21と、ヨーク21の内側に周方向に沿って配置されている複数のティース22を有している。図1では、ヨーク21は、環状(略環状を含む)に形成されている。また、ティース22は、ヨーク21から径方向に沿って内側(回転子側)に延びているティース基部23と、ティース基部23の先端側(回転子側)に設けられ、周方向に沿って延びているティース先端部24を有している。ティース先端部24には、回転子側にティース先端面22aが形成されている。回転子は、ティース先端面22aによって形成される回転子収容空間20a内に、回転子の外周面とティース先端面22aとの間に空隙を有している状態で回転可能に支持される。
また、ヨーク21と、周方向に隣接する2つのティース22とによってスロット25が形成されている。スロット25は、周方向に隣接する2つのティース22のティース先端部24の間にスロット開口部25aを有している。
スロット25内には、スロット絶縁部材30が挿入されている。スロット絶縁部材30は、絶縁特性を有する樹脂により形成されているとともに、弾性を有するシート(フィルム)により構成されている。シートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等により形成されたシートが用いられる。そして、スロット絶縁部材30がスロット25内に挿入されている状態で、固定子巻線40が集中巻き方式によってティース22に直接に巻き付けられている。すなわち、スロット25内には、スロット25を形成している隣接する2つのティース22それぞれに巻き付けられている固定子巻線40(隣接する固定子巻線40)が挿入される。スロット絶縁部材30は、固定子巻線40を固定子コア20と絶縁する。
また、スロット25内には、隣接する固定子巻線40を絶縁する絶縁部材(巻線絶縁部材)50が挿入されている。
絶縁部材50は、絶縁特性を有する樹脂により形成されているとともに、弾性を有するシート(フィルム)により構成されている。シートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等により形成されたシートが用いられる。
絶縁部材50は、図2および図4に示されているように、縁部100aと100bの間に形成されている第1の折り目線52a、第2の折り目線52bおよび第3の折り目線52cによって第1の端部分51a、第1の中間部分51b、第2の中間部分51cおよび第2の端部分51dに区分されている。第1の中間部分51bと第2の中間部分51cは、第2の折り目線52bに沿って、第2の折り目線52bと反対側が開口するように折り曲げられている。そして、第1の端部分51aは、第1の折り目線52aに沿って、開口部から外側に折り曲げられている。また、第2の端部分51dは、第3の折り目線52cに沿って、開口部から外側に折り曲げられている。これにより、絶縁部材50は、第1の中間部分51bと第2の中間部分51cによってV字状(略V字状を含む)に形成された断面を有する。
また、固定子コア20は、軸方向両側に軸方向端面を有している。端部絶縁部材80は、固定子コア20の軸方向両側に、軸方向端面に対向する位置に配置されている。端部絶縁部材80は、絶縁特性を有する樹脂、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、液晶ポリマー(LCP)により形成される。
端部絶縁部材80は、ティース22のティース先端部24に対向する位置に配置される第1の部材(内壁部材)81、ヨーク21に対向する位置に配置される第2の部材(外壁部材)82、ティース22のティース基部23に対向する位置に配置される連結部材83を有している。連結部材83は、第1の部材81と第2の部材82を連結している。端部絶縁部材80が固定子コア20の軸方向端面に対向するように配置された状態において、軸方向に直角な断面でみて、第1の部材81は、ティース先端部24に沿うように周方向に沿って延び、第2の部材82は、ヨーク21に沿うように周方向に沿って延び、連結部材83は、ティース基部23に沿うように径方向に沿って延びている。また、第1の部材81および第2の部材82は、軸方向に沿って延びている。なお、第1の部材81の周方向両端部には、径方向内側に、軸方向に沿って切欠部81aが形成されている。
固定子巻線40は、固定子コア20の軸方向両側に端部絶縁部材80が配置されている端部絶縁部材80の連結部材83とティース22のティース基部23が一体となるように巻き付けられる。
絶縁部材50を固定子コア20のスロット25内に挿入する際には、図3に示されているように、縁部100aと100bの間の間隔が短くなるように弾性変形させる。例えば、第1の折り目線52aと第3の折り目線52cを当接させ、T字状の断面を有するように弾性変形させる。
次に、絶縁部材50の第1の端部分51aと第2の端部分51dを、端部絶縁部材80の第1の部材81の切欠部81aの位置に配置する。そして、この状態で、絶縁部材50を切欠部81aに沿って軸方向に移動させる。この時、絶縁部材50の第1の中間部分51bと第2の中間部分51cは、スロット25内の隣接する固定子巻線40の間に配置される。
絶縁部材50がスロット25内に挿入されると(絶縁部材50が切欠部81aを通過すると)、弾性復元力によって絶縁部材50の第1の端部分51aと第1の端部分51dとの間の間隔が広がる(断面がV字状に戻る)。そして、絶縁部材50の軸方向の縁部が、第1の部材81の周方向端部の固定子コア20側の端面に係止される。
なお、絶縁部材50の第1の端部分51aと第2の端部分51dによって、スロット25内に挿入されている固定子巻線50がスロット開口部25aから飛び出るのが防止される。
一実施の形態の絶縁部材製造方法の概略を、図5を参照して説明する。本実施の形態では、縁部100a〜100dを有する長方形のシート100を用いて絶縁部材50を製造する。なお、図5において、x方向、y方向およびz方向は、それぞれシート100の幅方向、長手方向および厚さ方向を示している。すなわち、シート100は、幅方向(x方向)に沿って離れている第1の縁部100aと第2の縁部100b、幅方向と直交する長手方向(y方向)に沿って離れている第3の縁部100cと第4の縁部100dを有している。長さ方向(y方向)および厚さ方向(z方向)は、絶縁部材50がスロット25に挿入された状態において、それぞれ軸方向および径方向に対応する。
幅方向(x方向)が、本発明の「一方向」に対応し、長手方向(y方向)が、本発明の「一方向に交差する方向」あるいは「軸方向」に対応し、厚さ方向(z方向)が、本発明の「シート厚さ方向」に対応する。
本実施の形態の絶縁部材製造方法は、第1ステップ、第2ステップ、第3ステップを有している。図5(a)、(b)、(c)は、それぞれ第1ステップ、第2ステップ、第3ステップの動作を示している。なお、図5(a)、(b)、(c)において、上の図は、平面図であり、下の図は、幅方向(x方向)に沿った断面図(A−A線断面図,B−B線断面図、C−C線断面図)である。
第1ステップでは、図5(a)に示されているように、送られてきたシート100の第1の縁部100aと第2の縁部100bの間に、長手方向に沿って延びる第1の折り目線52a、第2の折り目線52bおよび第3の折り目線52cを形成する。これにより、シート100は、幅方向に沿って、第1の縁部100aと第1の折り目線52aとの間の第1の端部分51a、第1の折り目線52aと第2の折り目線52bとの間の第1の中間部分51b、第2の折り目線52bと第3の折り目線52cとの間の第2の中間部分51c、第3の折り目線52cと第2の縁部100bとの間の第2の端部分51dに区分される。
本実施の形態では、第1〜第3の折り目線52a〜52cを、シート100の表面100Aと100Bのうち、折り曲げた時に内側となる一方の面を窪ませて形成した凹部と、他方の面を突出させて形成した凸部によって構成している。本実施の形態では、図5(a)の断面図(幅方向に沿った断面図)において、第1の端部分51aと第2の端部分51dを表面100B側に折り曲げ、第1の中間部分51bと第2の中間部分51cを表面100A側に折り曲げる。このため、第1の折り目線52a(第3の折り目線52c)は、表面100Bに形成した凹部52a1(52c1)と表面100Aに形成した凸部52a2(52c2)により構成している。また、第2の折り目線52bは、表面100Bに形成した凸部52b2と表面100Aに形成した凹部52b1により構成している。折り曲げた時に内側となる表面に形成した凹部と折り曲げた時に外側となる表面に形成した凸部によって折り目線を構成することにより、シートを容易、確実に折り曲げることができる。
表面100Bが、本発明の「シート厚さ方向の一方側の表面」に対応し、表面100Aが、本発明の「シート厚さ方向の他方側の表面」に対応する。また、表面100Aから表面100Bの方向が、本発明の「シート厚さ方向の一方側」に対応し、表面100Bから表面100Aの方向が、本発明の「シート厚さ方向の他方側」に対応する。
シート100に第1〜第3の折り目線52a〜52cを形成した後、切断装置により、シート100を所定の長さ(絶縁部材50の長さ)に切断する。なお、シート100を所定の長さに切断した後に第1〜第3の折り目線52a〜52cを形成してもよい。
第2ステップでは、図5(b)に示されているように、シート100の第1の端部分51aと第2の端部分51dを折り曲げる。すなわち、図5(b)の断面図において、第1の端部分51aを、第1の折り目線52aに沿って表面100B側に折り曲げるとともに、第2の端部分51dを、第3の折り目線52cに沿って表面100B側に折り曲げる。
本実施の形態では、シート100を支持した状態で、第1の端部分51aと第2の端部分51dを同時に折り曲げている。
第3のステップでは。図5(c)に示されているように、シート100の第1の中間部分51bと第2の中間部分51cを折り曲げる。すなわち、図5(c)の断面図において、第1の中間部分51bと第2の中間部分51cを、第2の折り目線52bに沿って表面100A側に折り曲げる。
第1ステップでの第1〜第3の折り目線52a〜52cを形成する作業、第2ステップでの第1の端部分51aと第2の端部分51dを折り曲げる作業、第3ステップでの第1の中間部分51bと第2の中間部分51cを折り曲げる作業は、シートの温度を調節した状態で行われる。シートの温度は、60度〜90度の範囲内、好適には70度〜90度の範囲内に設定される。シートの温度が高すぎると、折り曲げ作業を終えた後の弾性復元力が小さい。また、シートの温度が低すぎると、折り曲げ作業を終えた後に弾性復元力によって元の形状に戻ってしまう。
シートの温度を調節する方法としては、例えば、シートを加熱する加熱手段と、シートの温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段によって検出されたシートの温度に基づいて加熱手段を制御する制御手段により構成される温度調節手段を用いることができる。また、シートの加工中にシートの温度を調節する(例えば、加工具に加熱手段を設ける)方法や、シートの加工前に予めシートの温度を調節しておく(予熱しておく)方法を用いることができる。
また、シートの温度を調節した状態で折り曲げ作業を行う場合、折り曲げた状態を設定時間保持するのが好ましい。例えば、0.5秒〜5秒程度保持する。保持時間が短いと、折り曲げ作業を終えた後に弾性復元力によって元の形状に戻ってしまう。保持時間が長すぎると、折り曲げ作業を終えた後の弾性復元力が小さい。
本実施の形態の絶縁部材製造方法で製造する絶縁部材50は、弾性力を利用してスロット25内に挿入するため、弾性復元力を保持した状態で製造する必要がある。
また、第1の端部分51aと第1の中間部分51bとの間の角度および第2の端部分51dと第2の中間部分51cとの間の角度を略90度に設定する必要があるため、第2ステップでの第1の端部分51aと第2の端部分51dの折り曲げ角度は、折り曲げ作業を終えた後の弾性復元を考慮して設定する必要がある。第2ステップでの第1の端部分51aの折り曲げ角度〔=180度−(折り曲げ時の第1の端部分51aと第1の中間部分51bとの間の角度)]および第2の端部分51dの折り曲げ角度[=180度−(折り曲げ時の第2の端部分51dと第2の中間部分51cとの間の角度)]は、140度〜160度の範囲内、好適には145度〜155度の範囲内に設定される。
また、シートに発生する静電気によって、作業効率等が低下する。このため、第1ステップでの第1〜第3の折り目線52a〜52cの形成作業、第2ステップでの第1の端部分51aと第2の端部分51dの折り曲げ作業、第3ステップでの第1の中間部分51bと第2の中間部分51cの折り曲げ作業は、静電気除去対策が施されている雰囲気中で行うのが好ましい。静電気除去対策方法としては、公知の静電気除去装置を設ける方法を用いることができる。例えば、作業を行う箇所に、静電気を除去するマイナスイオンを発生するイオン発生器を設ける方法を用いることができる。
また、第3のステップでは、第1の中間部分51bと第2の中間部分51cの両方を第2の折り目線52bに沿って表面100A側に折り曲げたが、第1の中間部分51bと第2の中間部分51cの少なくとも一方を第2の折り目線52bに沿って表面100A側に折り曲げるように構成してもよい。
次に、一実施の形態の絶縁部材製造装置の構成および動作を、図6〜図15を参照して説明する。
本実施の形態の絶縁部材製造装置は、折り目線形成装置200.端部分折り曲げ装置300および中間部分折り曲げ装置400により構成されている。
折り目線形成装置300は、図6および図7に示されている。図6は、折り目線形成装置300をシート100の幅方向(x方向)に直角な方向から見た図であり、図7は、シート100の長手方向(y方向)に直角な方向から見た図である。
折り目線形成装置300は、第1の縁部100aと第2の縁部100bの間に、幅方向(x方向)に沿って第1〜第3の折り目線52a〜52cを形成する第1〜第3の折り目線形成手段210a〜210cを備えている。
本実施の形態では、折り目線形成手段は、シート100を挟んで厚さ方向(z方向)の両側に配置され、シート100の表面100Aと100Bのうち、折り曲げた時に内側となる一方の表面を窪ませて凹部を形成する凹部形成部材と、他方の表面を突出させて凸部を形成する凸部形成部材により構成している。すなわち、図6に示されているように、第1の折り目線形成手段210a(第2の折り目線形成手段210c)は、表面100B側に配置され、表面100Bに凹部52a1(52c1)を形成する凹部形成部材210a1(210c1)と、表面100A側に配置され、表面100Aに凸部52a2(52c2)を形成する凸部形成部材210a2(210c2)により構成されている。また、第2の折り目線形成手段210bは、表面100A側に配置され、表面100Aに凹部52b1を形成する凹部形成部材210b1と、表面100B側に配置され、表面100Bに凸部52b2を形成する凸部形成部材210b2により構成されている。
なお、凹部形成部材は、軸方向に直角な断面で見て、外側に凸状の外周面を有している。また、凸部形成部材は、軸方向に直角な断面で見て、中心側に凹状の外周面を有している。シート100に折り目線を形成する際には、シート100を挟んで厚さ方向両側に配置されている凹部形成部材と凸部形成部材をシート100の一方の表面と他方の表面に当接させるとともに、回転させる。
図示されていないが、折り目線形成装置200の下流側には、第1〜第3の折り目線52a〜52cが形成されたシート100を所定長さ(絶縁部材50の長さ)に切断する切断装置が設けてもよい。
なお、図7に示されているように、本実施の形態では、第1〜第3の折り目線形成手段210a〜210cより上流側に、シート100を加熱する加熱手段215、シート100の温度を検出する温度検出手段216、温度検出手段216で検出されたシート100の温度に基づいて加熱手段215を制御する制御手段(図示省略)により構成される温度調節手段(第1の温度調節手段)が設けられている。この温度調節手段により、シート100の温度を調整した状態で、折り目線形成装置200によって第1〜第3の折り目線52a〜52cがシート100に形成される。勿論、第1〜第3の折り目線形成手段210a〜210cに温度調節手段を用いてもよい。
端部分折り曲げ装置300は、図8〜図12に示されている。図8〜図12は、端部分折り曲げ装置300の構成および動作を説明する図であり、シート100の幅方向(x方向)に直角な方向から見た図である。
端部分折り曲げ装置300は、図10に示されているように、シート支持部材310、端部分押圧部材320、第1の端部分折り曲げ部材330および第2の端部分折り曲げ部材340を備えている。
シート支持部材310は、図8に示されているように、第1〜第3の折り目線52a〜52cが形成されたシート100を支持するシート支持面311、シート支持面311に対して傾斜している第1の傾斜面312および第2の傾斜面313を有している。
シート支持面311は、第1〜第3の折り目線52a〜52cが形成されたシート100を支持している状態で、シート100の幅方向(x方向)に直角な方向から見て、第1の縁部311aと第2の縁部311bを有している。
なお、以下の説明では、特に断りがない限り、シート100が支持されている状態で、シート100の幅方向(x方向)に直角な方向から見た場合について説明する。
シート支持面311は、シート100の第1の折り目線52aと第3の折り目線52cが、それぞれ第1の縁部311aと第2の縁部311bに対向するように、シート100を支持可能に構成されている。すなわち、シート100の第1の折り目線52aと第2の折り目線52cの間の間隔が、シート支持面311の第1の縁部311aと第2の縁部311bの間の間隔に略等しく設定されている。
第1の傾斜面312は、シート支持面311の第1の縁部311aから、シート100と反対側(厚さ方向の一方側)に、シート支持面311と第1の傾斜面312との間の角度(傾斜角度)がθとなるように傾斜している。第2の傾斜面313は、シート支持面311の第2の縁部311bから、シート100と反対側(厚さ方向の一方側)に、シート支持面311と第2の傾斜面313との間の角度(傾斜角度)がθとなるように傾斜している。本実施の形態では、第1の傾斜面312(第2の傾斜面313)とシート支持面311との間の傾斜角度θが、20度〜40度の範囲内、好適には25度〜35度の範囲内に設定されている。
端部分押圧部材320は、図9に示されているように、本体部321を有している。本体部321には、幅方向(x方向)に離れている第1の押圧部322と第2の押圧部323を有している。また、第1の押圧部322の内壁面322a、第2の押圧部323の内壁面323aと底面321aによって、第1の押圧部322および第2の押圧部323の先端面から窪んでいる凹部321bが形成されている。
第1の押圧部322と第2の押圧部323は、それぞれシート支持面311に支持されているシート100の第1の端部分51aと第2の端部分51dを表面100B側(厚さ方向の一方側)に押圧可能に構成されている。すなわち、第1の押圧部322と第2の押圧部323の間の間隔が、第1の折り目線52aと第3の折り目線52cの間の間隔より長く設定されている。
端部分押圧部材320が、本発明の「シートの第1の端部分と第2の端部分をシート厚さ方向の一方側に押圧する端部分押圧部材」に対応する。また、端部分押圧部材320の第1の押圧部322と第2の押圧部323が、それぞれ本発明の「シートの第1の端部分をシート厚さ方向の一方側に押圧する第1の端部分押圧部材」と「シートの第2の端部分をシート厚さ方向の一方側に押圧する第2の端部分押圧部材」に対応する。
シート100がシート支持面311に支持されている状態で、端部分押圧部材320を、第1の押圧部322と第2の押圧部323が、それぞれシート100の第1の端部分51aと第2の端部分51dに当接する方向に移動させる。これにより、シート100の第1の端部分51aと第2の端部分51dは、図10に示されているように、第1の折り目線52aと第3の折り目線52cに沿って表面100B側に傾斜する。端部分押圧部材320の移動は、第1の端部分51aと第2の端部分51dの傾斜角度が、後述する、第1の端部分折り曲げ部材330と第2の端部分折り曲げ部材340による第1の端部分51aと第2の端部分51dの折り曲げ作業を容易に行うことができる設定傾斜角度になる位置で停止される。本実施の形態では、端部分押圧部材320の底面321aがシート100の表面100Aに当接した位置で端部分押圧部材320の移動が停止するように構成されている。ここで、第1の押圧部322の内壁面322aと第2の押圧部323の内壁面323aの長さ(凹部321bの深さ)は、端部分押圧部材320の底面321aがシート100の表面100Aに当接した時に、第1の端部分51aと第2の端部分51dの傾斜角度が設定傾斜角度となるように設定されている。
なお、シート支持部材310には、シート100を加熱する加熱手段315、シート100の温度を検出する温度検出手段316、加熱手段315を制御する制御手段(図示省略)により構成される温度調節手段(第2の温度調節手段)が設けられている。これにより、シート100の温度が調節された状態で、シート100の第1の端部分51aと第2の端部分51dを傾斜させる作業が行われる。
第1の端部分折り曲げ部材330は、図10に示されているように、第1の加工面331を有している。第1の加工面331は、シート支持部材310の第1の傾斜面312と平行(略平行を含む)に形成されている。そして、第1の端部分折り曲げ部材330は、第1の加工面331が第1の傾斜面312と当接する方向および第1の傾斜面312から離間する方向に移動可能に構成されている。
第2の端部分折り曲げ部材340は、第2の加工面341を有している、第2の加工面341は、シート支持部材310の第2の傾斜面313と平行(略平行を含む)に形成されている。そして、第2の端部分折り曲げ部材340は、第2の加工面341が第2の傾斜面313と当接する方向および第2の傾斜面313から離れる方向に移動可能に構成されている。
端部分押圧部材320によって第1の端部分51aと第2の端部分51dが傾斜している状態で、第1の加工面331が第1の傾斜面312に当接する方向に第1の端部分折り曲げ部材330を移動させるとともに、第2の加工面341が第2の傾斜面313に当接する方向に第2の端部分折り曲げ部材340を移動させる。これにより、シート100の第1の端部分51aが第1の傾斜面312に当接するように第1の折り目線52aに沿って折り曲げられるとともに、第2の端部分51dが第2の傾斜面313に当接するように第3の折り目線52cに沿って折り曲げられる。この時、第1の端部分51a(第2の端部分51d)は、第1の端部分51aと第1の中間部分51bとの間の角度(第2の端部分51dと第2の中間部分51cとの間の角度)がθとなるように折り曲げられる。すなわち、第1の端部分51a(第2の端部分51d)は、[180度−θ]度折り曲げられる。
なお、第1の端部分折り曲げ部材330(第2の端部分折り曲げ部材340)には、シート100を加熱する加熱手段335(345)、シート100の温度を検出する温度検出手段336(346)、加熱手段335(345)を制御する制御手段(図示省略)により構成される温度調節手段(第3の温度調節手段、第4の温度調節手段)が設けられている。これにより、シート100の温度が調節されている状態で、シート100の第1の端部分51aと第2の端部分51dを折り曲げる作業を行うことができる。
図11に示されている状態を設定時間(例えば、0.5秒〜5秒)保持した後、端部分押圧部材320、第1の端部分折り曲げ部材330および第2の端部分折り曲げ部材340をシート支持部材310から離すと、弾性復元力によって、図12に示されているように、第1の端部分51aと第1の中間部分51bとの間の角度および第2の端部分51dと第2の中間部分51cとの間の角度が略90度となる。
中間部分折り曲げ装置400は、図13〜図15に示されている。図13〜図15は、中間部分折り曲げ装置400の構成および動作を説明する図である。
中間部分折り曲げ装置400は、図13に示されているように、第1の端部分支持部材410、第2の端部分支持部材420および中間部分押圧部材430により構成されている。
第1の端部分支持部材部分410は、第1の本体部411を有している。また、第1の本体部411は、第1の端部分位置規制部材412と、第1の中間部分位置規制部材413を有している、同様に、第2の端部分支持部材420は、第2の本体部421、第2の端部分位置規制部材422、第2の中間部分位置規制部材423を有している。
第1の本体部411と第2の本体部421は、第1の端部分51aと第2の端部分51dが折り曲げられたシート100の第1の縁部100aと第2の縁部100bそれぞれを支持可能である。また、第1の本体部411と第2の本体部421は、互いに接近する方向および離れる方向(x方向)に移動可能に構成されている。第1の端部分位置規制部材412と第2の端部分位置規制部材422は、シート100の、折り曲げられた第1の端部分51aと第2の端部分51dの間隔が大きくなるのを規制するように構成されている。また、第1の中間部分位置規制部材413は、シート100の第1の中間部分51bが本体部411と離れる方向(厚さ方向)に移動するのを規制する。第2の中間部分位置規制部材423は、シート100の第2の中間部分51cが本体部421と離れる方向(厚さ方向)に移動するのを規制する。
中間部分押圧部材430は、シート100が第1の端部分支持部材411と第2の端部分支持部材421に支持されている状態で、表面100Aの第2の折り曲げ線52bの部分を表面100B側に押圧するように、厚さ方向に移動可能に構成されている。
シート100の第1の中間部分51bと第2の中間部分51cを折り曲げる際には、図13に示されているように、第1の端部分位置規制部材412と第2の端部分位置規制部材422の間の間隔が、シート100の第1の中間部分51bの長さと第2の中間部分51cの長さの和に対応する長さになるように、第1の端部分保持部材410(第1の本体部411)と第2の端部分保持部材420(第2の本体部421)の位置を設定する。そして、送られてくる、第1の端部分51aと第2の端部分51dが折り曲げられたシート100を、第1の端部分支持部材410と第2の端部分支持部材420により支持する。この時、第1の端部分51aと第2の端部分51dは、第1の端部分位置規制部材412と第2の端部分位置規制部材422によって、幅方向(x方向)に沿って両者の間隔が広くなる方向に移動するのが規制される。また、第1の中間部分51bと第2の中間部分51cは、第1の中間部分位置規制部材413と第2の中間部分位置規制部材423によって、表面100A側への移動(厚さ方向に沿った他方側への移動)が規制される。
この状態で、中間部分押圧部材430をシート100の表面100Aに当接する方向(厚さ方向の一方側)に移動させ、シート100の表面100Aの第2の折り目線52bの部分を表面100B側(厚さ方向の一方側)に押圧する。そして、図14に示されているように、第2の折り目線52bの部分を第1の端部分支持部材410の本体部411と第2の端部分支持部材420の本体部421の間の空間S内に挿入する。
そして、図15に示されているように、第2の折り目線52bの部分を第1の本体部411と第2の本体部421の間の空間S内に挿入した状態で、中間部分押圧部材430をシート100から離れる方向に移動させる。さらに、第1の端部分支持部材410(第1の本体部411)と第2の端部分支持部材420(第2の本体部421)を、互いに接近する方向に移動させる。これにより、シート100の第1の中間部分51bと第2の中間部分51cは、第1の本体部411と第2の本体部421により押圧され、両者が接触するように折り曲げられる。
図15に示されている状態を設定期間(例えば、0.5秒〜5秒)保持した状態で第1の端部分支持部材410(第1の本体部411)と第2の端部分支持部材420(第2の本体部421)を、互いに離れる方向に移動させる。この時、弾性復元力によって、第1の中間部分51bと第2の中間部分51cが第2の折り目線52bに沿って互いに離れる方向に移動する。これにより、第1の中間部分51bと第2の中間部分51cによって形成されたV字状の断面を有する絶縁部字50が製造される。
なお、第1の端部分支持部材410の第1の本体部411(第2の端部分支持部材420の第2の本体部421)には、シート100を加熱する加熱手段415(425)、シート100の温度を検出する温度検出手段416(426)、温度検出手段416(426)で検出されたシート100の温度に基づいて加熱手段415(425)を制御する制御手段(図示省略)により構成される温度調節手段(第5の温度調節手段、第6の温度調節手段)が設けられている。
シート100として樹脂製のシートを用いる場合には、作業中にシートに静電気が発生し易い。シートに静電気が発生すると、シートが加工装置に付着し、作業効率が低下し、また、加工精度が低下するおそれがある。また、製造された絶縁部材同士が付着し、取り扱いが困難になり、作業効率が低下する。また、製造された絶縁部材を固定子や電動機に組み込む際に、静電気で付着した埃がケース内に侵入するおそれがある。このため、少なくとも、第2ステップ(端部分折り曲げ装置300)での第1の端部分51aと第2の端部分51dの折り曲げ作業や第3のステップ(中間部分折り曲げ装置400)での第1の中間部分51bと第2の中間部分51cの折り曲げ作業を、静電気除去対策が施されている雰囲気中で行うのが好ましい。静電気除去対策が施されている雰囲気中で作業を行う方法としては、例えば、静電気除去装置を設ける方法を用いることができる。静電気除去装置としては、公知の種々の静電気除去措置を用いることができる。例えば、静電気を除去するマイナスイオンを発生するイオン発生装置を用いることができる。
以上では、絶縁部材を製造する絶縁部材製造方法および絶縁部材製造装置について説明したが、本発明は、前述した絶縁部材製造方法あるいは絶縁部材製造装置により製造した絶縁部材を用いた固定子あるいは電動機として構成することもできる。
本発明は、実施の形態で説明した構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。
第1の中間部分と第2の中間部分の両方を第2の折り目線に沿って折り曲げたが、第1の中間部分と第2の中間部分の少なくとも一方を第2の折り目線52bに沿って折り曲げてもよい。
第1ステップの構成や折り目線形成装置200の構成は、第1〜第3の折り目線を形成することができる範囲内で種々変更可能である。例えば、第1〜第3の折り目線を形成する方法として、実施の形態で説明した方法以外の方法を用いることができる。
第2のステップの構成や端部分折り曲げ形成装置300の構成は、第1の端部分と第2の端部分を折り曲げることができる範囲内で種々変更可能である。例えば、第1の端部分や第2の端部分を折り曲げる方法として、実施の形態で説明した方法以外の方法を用いることができる。
第3のステップの構成や中間部分折り曲げ装置400の構成は、第1の中間部分と第2の中間部分の少なくとも一方を折り曲げることができる範囲内で種々変更可能である。例えば、第1の中間部分と第2の中間部分の少なくとも一方を折り曲げる方法として、実施の形態で説明した方法以外の方法を用いることができる。
シート100としては、樹脂以外の種々の材料により形成されたシートを用いることができる。
10 固定子
20 固定子コア
20a 回転子収容空間
22 ティース
22a ティース先端面
23 ティース基部
24 ティース先端部
25 スロット
25a スロット開口部
30 スロット絶縁部材
40 固定子巻線
50 絶縁部材(巻線絶縁部材)
51a、51d 端部分(第1の端部分、第2の端部分)
51b、51c 中間部分(第1の中間部分、第2の中間部分)
52a〜52c 折り目線(第1の折り目線、第2の折り目線、第3の折り目線)
52a1、52b1、52c1 凹部
52a2、52b2、52c2 凸部
80 端部絶縁部材
81 内壁部材(第1の部材)
82 外壁部材(第2の部材)
83 連結部材
100 シート
100A、100B 表面(第1の表面、第2の表面)
100a〜100d 縁部(第1の縁部、第2の縁部、第3の縁部、第4の縁部)
200 折り目線形成装置
210a、210b、210c 折り目線形成手段(第1の折り目線形成手段、第2の折り目線形成手段、第3の折り目線形成手段)
210a1、210b1、210c1 凹部形成部材
210a2、210b2、210c2 凸部形成部材
215、315、335、345、415、425 加熱手段
216、316、336、346、416、426 温度検出手段
300 端部分折り曲げ装置
310 シート支持部材
311 シート支持面
311a、311b 縁部(第1の縁部、第2の縁部)
312、313 傾斜面(第1の傾斜面、第2の傾斜面)
320 端部分押圧部材
321 本体部
322、323 押圧部(第1の押圧部、第2の押圧部)
330、340 端部分折り曲げ部材(第1の端部分折り曲げ部材、第2の端部分折り曲げ部材)
331、341 加工面(第1の加工面、第2の加工面)
400 中間部分折り曲げ装置
410、420 端部分支持部材(第1の端部分支持部材、第2の端部分支持部材)
412、422 端部分位置規制部材(第1の端部分位置規制部材、第2の端部分位置規制部材)
413、423 中間部分位置規制部材(第1の中間部分位置形成部材、第2の中間部分位置規制部材)
430 中間部分押圧部材

Claims (11)

  1. 隣接するティースそれぞれに巻き付けられている固定子巻線を絶縁する絶縁部材を製造する絶縁部材製造方法であって、
    シートの温度を60度〜90度の範囲内に調節した状態で、前記シートを一方向に沿って第1の端部分、第1の中間部分、第2の中間部分および第2の端部分に区分する第1の折り目線、第2の折り目線および第3の折り目線を形成する第1のステップと、
    前記シートの温度を60度〜90度の範囲内に調節した状態で、前記第1の端部分を、前記第1の折り目線に沿って、前記第1の端部分と前記第1の中間部分との間の角度が20度〜40度の範囲内となるようにシート厚さ方向の一方側に折り曲げるとともに、前記第2の端部分を、前記第3の折り目線に沿って、前記第2の端部分と前記第2の中間部分との間の角度が20度〜40度の範囲内となるようにシート厚さ方向の前記一方側に折り曲げる第2のステップと、
    前記シートの温度を60度〜90度の範囲内に調節した状態で、前記折り曲げられた第1の端部分と第2の端部分の間の間隔の拡大が規制されるように前記シートを支持し、シート厚さ方向の他方側の表面の前記第2の折り目線の部分をシート厚さ方向の前記一方側に押圧し、前記第1の中間部分と前記第2の中間部分の少なくとも一方を、前記第1の中間部分と前記第2の中間部分の間の間隔が小さくなるように押圧して前記第2の折り目線に沿ってシート厚さ方向の前記他方側に折り曲げる第3のステップを備え、
    前記第1の中間部分と前記第2の中間部分によって形成されるV字状の断面を有する絶縁部材を製造することを特徴とする絶縁部材製造方法。
  2. 請求項1に記載の絶縁部材製造方法であって、
    前記第1のステップでは、シート厚さ方向の前記一方側の表面を窪ませて凹部を形成するとともに、シート厚さ方向の前記他方側の表面を突出させて凸部を形成することによって前記第1の折り目線および前記第3の折り目線を形成し、シート厚さ方向の前記一方側の表面を突出させて凸部を形成するとともに、シート厚さ方向の前記他方側の表面を窪ませて凹部を形成することによって前記第2の折り目線を形成することを特徴とする絶縁部材製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の絶縁部材製造方法であって、
    前記第2のステップでの前記第1の端部分と前記第2の端部分の折り曲げ、前記第3のステップでの前記第1の中間部分と前記第2の中間部分の少なくとも一方の折り曲げを、静電気除去対策が施されている雰囲気中で行うことを特徴とする絶縁部材製造方法。
  4. 隣接するティースそれぞれに巻き付けられている固定子巻線を絶縁する絶縁部材を製造する絶縁部材製造装置であって、
    折り目線形成装置、端部分折り曲げ装置、中間部分折り曲げ装置および温度調節装置を備えており、
    前記折り目線形成装置は、一方向に沿って離れている第1の縁部と第2の縁部を有するシートを、一方向に沿って第1の端部分、第1の中間部分、第2の中間部分および第2の端部分に区分する第1の折り目線、第2の折り目線および第3の折り目を前記シートに形成可能に構成されており、
    前記端部分折り曲げ装置は、前記第1の端部分を、前記第1の折り目線に沿ってシート厚さ方向の一方側に折り曲げるとともに、前記第2の端部分を、前記第3の折り目線に沿ってシート厚さ方向の前記一方側に折り曲げ可能に構成されており、
    前記中間部分折り曲げ装置は、第1の端部分支持部材、第2の端部分支持部材および中間部分押圧部材を有しており、
    前記第1の端部分支持部材と前記第2の端部分支持部材は、前記折り曲げられた第1の端部分と第2の端部分の間の間隔が大きくなるのを規制した状態で前記シートを支持可能であるとともに、少なくとも一方が、互いに接近する方向および離間する方向に移動可能に構成されており、
    前記中間部分押圧部材は、前記シートが前記第1の端部分支持部材と前記第2の端部分支持部材により支持されている状態において、シート厚さ方向の他方側の表面の前記第2の折り目線の部分をシート厚さ方向の前記一方側に押圧可能に構成されており、
    前記折り曲げられた第1の端部分と前記折り曲げられた第2の端部分が、離れて配置されている前記第1の端部分支持部材と前記第2の端部分支持部材により支持されている状態で、前記中間部分押圧部材によって、シート厚さ方向の前記他方側の表面の前記第2の折り目線の部分をシート厚さ方向の前記一方側に押圧することにより、前記第2の折り目線の部分を前記第1の端部分支持部材と前記第2の端部分支持部材の間に押し込み、さらに、前記第1の端部分支持部材と前記第2の端部分支持部材の少なくとも一方を互いに接近する方向に移動させることによって、前記第1の中間部分と第2の中間部分の少なくとも一方を、前記第2の折り目線に沿ってシート厚さ方向の前記他方側に折り曲げ可能に構成されており、
    前記温度調節装置は、前記第1の折り目線、前記第2の折り目線および前記第3の折り目線を形成する際の前記シートの温度、前記第1の端部分と前記第2の端部分を折り曲げる際の前記シートの温度、前記第1の中間部分と前記第2の中間部分の少なくとも一方を折り曲げる際の前記シートの温度を調節可能に構成されており、
    前記第1の中間部分と前記第2の中間部分によって形成されるV字状の断面を有する絶縁部材を製造することを特徴とする絶縁部材製造装置。
  5. 請求項に記載の絶縁部材製造装置であって、
    前記折り目線形成装置は、前記第1の折り目線を形成する第1の折り目線形成手段、前記第2の折り目線を形成する第2の折り目線形成手段および前記第3の折り目線を形成する第3の折り目線形成手段を有しており、
    前記第1の折り目線形成手段は、前記シートを挟んで、シート厚さ方向の前記一方側に配置され、シート厚さ方向の前記一方側の表面を窪ませて凹部を形成する第1の凹部形成部材と、シート厚さ方向の前記他方側に配置され、シート厚さ方向の前記他方側の表面を突出させて凸部を形成する第1の凸部形成部材により構成されており、
    前記第2の折り目線形成手段は、前記シートを挟んで、シート厚さ方向の前記一方側に配置され、シート厚さ方向の前記一方側の表面を突出させて凸部を形成する第2の凸部形成部材と、シート厚さ方向の前記他方側に配置され、シート厚さ方向の前記他方側の表面を窪ませて凹部を形成する第2の凹部形成部材により構成されており、
    前記第3の折り目線形成手段は、前記シートを挟んで、シート厚さ方向の前記一方側に配置され、シート厚さ方向の前記一方側の表面を窪ませて凹部を形成する第3の凹部形成部材と、シート厚さ方向の前記他方側に配置され、シート厚さ方向の前記他方側の表面を突出させて凸部を形成する第3の凸部形成部材により構成されていることを特徴とする絶縁部材製造装置。
  6. 請求項またはに記載の絶縁部材製造装置であって、
    前記端部分折り曲げ装置は、シート支持部材、第1の加工面および第2の加工面を有しており、
    前記シート支持部材は、前記シートを支持するシート支持面、前記シート支持面に対して傾斜している第1の傾斜面および第2の傾斜面を有しており、
    前記シート支持面に前記シートが支持されている状態で、前記一方向に沿った断面で見て、
    前記シート支持面は、前記第1の折り目線と前記第3の折り目線が、それぞれ前記シート支持面の一方の縁部と他方の縁部に対向する位置に前記シートを支持可能に構成されており、
    前記第1の傾斜面は、前記シート支持面の前記一方の縁部からシート厚さ方向の前記一方側に傾斜しており、
    前記第2の傾斜面は、前記シート支持面の前記他方の縁部からシート厚さ方向の前記一方側に傾斜しており、
    前記第1の加工面は、前記第1の傾斜面と平行に形成されているとともに、前記第1の傾斜面に接近する方向および前記第1の傾斜面から離間する方向に移動可能に構成されており、
    前記第2の加工面は、前記第2の傾斜面と平行に形成されているとともに、前記第2の傾斜面に接近する方向および前記第2の傾斜面から離間する方向に移動可能に構成されており、
    前記シートが、前記シート支持部材のシート支持面に、前記第1の折り目線と前記第3の折り目線が、それぞれ前記シート支持面の前記一方の縁部と前記他方の縁部に対向するように配置されている状態で、前記第1の加工面によって前記第1の端部分を前記第1の傾斜面に押し付けることにより、前記第1の端部分を前記第1の折り目線に沿って折り曲げ、また、前記第2の加工面によって前記第2の端部分を前記第2の傾斜面に押し付けることにより、前記第2の端部分を前記第3の折り目線に沿って折り曲げることを特徴とする絶縁部材製造装置。
  7. 請求項に記載の絶縁部材製造装置であって、
    前記シート支持面と前記第1の傾斜面との間の角度および前記シート支持面と前記第2の傾斜面との間の角度が20度〜40度の範囲内に設定されていることを特徴とする絶縁部材製造装置。
  8. 請求項のいずれかに記載の絶縁部材製造装置であって、
    前記温度調節装置は、前記シートの温度を60度〜90度の範囲内に調節することを特徴とする絶縁部材製造装置。
  9. 請求項のいずれかに記載の絶縁部材製造装置であって、
    静電気を除去する静電気除去装置を備えており、
    前記第1の端部分と前記第2の端部分の折り曲げおよび前記第1の中間部分と前記第2の中間部分の少なくとも一方の折り曲げが、前記静電気除去装置によって静電気が除去される雰囲気中で行われるように構成されていることを特徴とする絶縁部材製造装置。
  10. 周方向に沿って配置されている複数のティースと、隣接するティースによって形成される複数のスロットと、前記各ティースに巻き付けられている固定子巻線と、スロットを形成するティースそれぞれに巻き付けられている固定子巻線を絶縁する絶縁部材を備える固定子であって、
    前記絶縁部材として請求項4〜9のいずれかの絶縁部材製造装置により製造された絶縁部材が用いられていることを特徴とする固定子。
  11. 固定子と、前記固定子に対して回転可能に支持されている回転子を備える電動機であって、
    前記固定子として請求項10に記載の固定子が用いられていることを特徴とする電動機。
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