JP5267114B2 - 回転電機用のコア絶縁部材及び回転電機の絶縁構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ステータのコアに巻き付けられたコイルを絶縁する回転電機用のコア絶縁部材、及び該コア絶縁部材で絶縁されたコアにコイルを配置した回転電機の絶縁構造に関する。
一般に、誘導モータ、直流モータ(ジェネレータを含む)等の回転電機は、産業用、車輌用等の動力源等として広く使用されている。このような回転電機のステータでは、U相、V相及びW相の3相のコイルをステータのコアに配置する場合に、3相のコイルを保持してコアの内周側に挿入する治具を用い、ステータコア(以下、単にコアともいう)に形成された複数のスロット内に3相のコイルを配置した後、コアの軸方向端面から突出するコイルエンド導体部を、コアの径方向外方に変形させている。このような回転電機では、ステータに備えた環状のコアが、ヨークから突出した複数のティース間に形成された複数のスロットを備えており、それらスロットにコア絶縁部材を挿入してコアを絶縁しつつ上記コイルを挿入している。
ところで、回転電機のスロットの絶縁を簡略化するため、該スロットの内面に沿って断面U字状に折り曲げた絶縁紙を挿入することが行われている。しかし、この技術では、該絶縁紙が、鉄心端面(つまり、コアの軸方向端面)から突出する折り返し部分がそれぞれ略々一様な筒状に形成されているため、絶縁紙の内側ではコイルを絶縁紙の長手方向に沿わせて略々直線的に収容しなければならなかった。これにより、断面U字状の筒状のスロットからコイルが直線状に突出するため、コイルによる巻線の立ち上がり寸法を小さくするためにコアの軸方向端面から突出するコイルを無理に曲げると、絶縁紙と軸方向端面との当接部分に曲げ応力が集中して亀裂を生じ、耐圧不良になる等の不具合を生じる虞があった。
そこで、上記不具合の発生を回避するために、絶縁紙の突出部分の形状を変えることにより、コアの軸方向端面から突出する巻線の立ち上がり寸法を小さくするようにした電動機の固定子が提案されている(特許文献1参照)。該特許文献1記載の技術では、スロットの内周面に沿って断面U字状に折り曲げた絶縁紙を備え、該絶縁紙の鉄心の両端面からの突出部分の少なくとも一方を漏斗状に広げて形成することで、巻線の立ち上がり部分の寸法を小さくして、高価な銅線の使用量も節約するようにしている。
実開昭57−3350号公報
しかし、上記特許文献1記載の技術にあっては、絶縁紙に熱を加えて漏斗状に成形する等の製造方法が考えられるが、漏斗部分の形状をコア側の状況に合わせて調整するには成形に限界があった。そのため、例えばスロットの軸方向端部が環状コアの径方向外方に反り上がるような傾斜面を有する場合であっても、コアの軸方向端面から突出するコイルを該傾斜面に沿って的確に傾斜するような漏斗状に成形することは難しい。従って、上記傾斜面に沿う傾斜部を比較的簡単に成形することができ、これに伴い、ステータの軸方向端面から突出する巻線の寸法(コイルエンドの寸法)を小さくして、回転電機用そのもののサイズを小型化し得るような構成の実現が切望される。
そこで本発明は、コアのスロットにおける軸方向端面の傾斜面に沿うように屈曲する傾斜部を絶縁シート材により比較的簡単に形成し得るように構成した回転電機用のコア絶縁部材、及び該コア絶縁部材を用いて効果的に絶縁してステータの軸方向サイズを短縮化させ得る回転電機の絶縁構造を提供することを目的としている。
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図10参照)、ヨーク(2c)から突出した複数のティース(7)間に形成された複数のスロット(9)を有して各スロット(9)の端部(例えば2a)が径方向外方に反り上がる傾斜面(2d)を有する環状コア(2)における該スロット(9)に挿入される回転電機用のコア絶縁部材(11,13,19)において、
長尺の絶縁シート材(11A)(13A)(19A)の幅方向中央部分に所定間隔(w)を存して平行に延びる二本の第1折り目線(12a)(15a)(20a)で両側部(11a,11b)(13a,13b)(19a,19b)が対向するように略々直角に折曲されて前記スロット(9)に嵌入され得る断面コ字状に形成された収容部(16)と、
前記絶縁シート材(11A)(13A)(19A)の少なくとも一方の端部にて、該絶縁シート材の略々幅方向に延びる少なくとも一組の第2折り目線(12b,12c)(F,F,F,F,F)(20b,20c,20d,20e)で前記スロット端部(2a)の前記傾斜面(2d)に沿うように折り曲げられた傾斜部(11e)(13e)(19e)と、を備え、
前記一組の第2折り目線は、前記絶縁シート材(11A)(13A)(19A)を奥側に折り込む山折り線(12b)(15b,15d,15f,15h,15j)(20b,20e)と、該山折り線に対向する位置に形成されて前記絶縁シート材(11A)(13A)(19A)を手前側に折り込む等脚台形状の谷折り線(12c)(15c,15e,15g,15i,15k)(20c,20d)とにより構成される、
ことを特徴とする回転電機用のコア絶縁部材(11,13,19)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図3ないし図8参照)、前記第2折り目線を複数組(F,F,F,F,F)(20b,20c,20d,20e)有し、それら複数組の前記第2折り目線(F〜F)(20b〜20e)で複数回折り曲げられて前記傾斜部(13e)(19e)の傾斜が徐々に増大されてなる、
請求項1記載の回転電機用のコア絶縁部材(11,13,19)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図2及び図8参照)、前記第1折り目線(12a)(20a)と前記第2折り目線(12b)(20b)との交差部分における前記傾斜部(11e)(19e)の傾き開始部に対応する該第1折り目線(12a)(20a)に、所定長さの切込み(C,C)(C,C)が形成されてなる、
請求項1又は2記載の回転電機用のコア絶縁部材(11,13,19)にある。
請求項4に係る本発明は(例えば図1ないし図10参照)、請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載の回転電機用のコア絶縁部材(11,13,19)を、前記収容部(16)にコイル(3)を収容した状態で前記複数のスロット(9)にそれぞれ嵌入されること、を特徴とする回転電機の絶縁構造にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、コア絶縁部材が、スロットに嵌入され得る断面コ字状に形成された収容部と、少なくとも一組の第2折り目線でスロット端部の傾斜面に沿うように折り曲げられた傾斜部とを備え、該一組の第2折り目線が、山折り線と等脚台形状の谷折り線とにより構成されるので、コア側のスロット端部の傾斜面に沿う傾斜部を比較的簡単に成形することができ、該コア絶縁部材により絶縁されるコイルの軸方向端面から突出する部分を可及的に傾斜面に沿わせて曲げることができる。これにより、コア絶縁部材が破断するようなことなく該コア絶縁部材による確実な絶縁を確保しつつ、ステータの軸方向端部から突出するコイルエンドの寸法を小さくして、回転電機用そのもののサイズを小型化することが可能になる。また、山折り線と谷折り線の単純な組み合わせで、様々な角度の傾斜部を簡単に作製することができる。
請求項2に係る本発明によると、第2折り目線を複数組有し、それら複数組の第2折り目線で複数回折り曲げられて傾斜部の傾斜が徐々に増大されるので、作製にあたって第2折り目線の組数の増減で傾斜部の傾斜を容易に調整することができ、従って、コア側の傾斜面の傾斜状況に合わせた様々な傾斜面を容易に実現することができる。
請求項3に係る本発明によると、第1折り目線と第2折り目線との交差部分における傾斜部の傾き開始部に対応する該第1折り目線に所定長さの切込みが形成されるので、所定長さの切込みに対応する部分が折り返されてコアの傾斜面に接近した状態にでき、これにより、コイルエンドを傾斜面に沿うように一層折り曲げて、ステータの軸方向端面から突出するコイルエンド寸法をより小さくすることができる。
請求項4に係る本発明によると、前記回転電機用のコア絶縁部材を、収容部にコイルを収容した状態で複数のスロットにそれぞれ嵌入されるように構成されるので、コア絶縁部材を用いて効果的に絶縁してステータの軸方向サイズを短縮化させ得る回転電機の絶縁構造を簡単に実現することができる。
以下、本発明に係る回転電機用のコア絶縁部材及び回転電機の絶縁構造の実施の形態及び変形例を、図1ないし図10に沿って説明する。本発明に係るステータ1は、回転電機としてのモータ、ジェネレータ、モータジェネレータのいずれにも適用し得るものであり、図9に示す状態でその中心部分には不図示のロータが挿通されるため、同図における上下方向をロータの回転軸の方向(軸方向L)とし、かつ環状のコア2の直径に沿う方向を径方向Rとする。また、同図における3相のコイルは、それぞれ断面略四角形状を有する角線導体や、断面扁平形状を有する角線導体等を用いて構成され得るものである。
なお、図9は、本発明に係る回転電機のステータ1の全体を示す斜視図である。図10は図9におけるコア(ステータコアともいう)2を示す図であり、図10(a)はコイル3を装着しない状態のコア2を上方から見下ろした状態で示す平面図、図10(b)は図10(a)のb−b線で切断して矢視方向に見た状態を示す断面図である。
本ステータ1は、ハイブリッドカー又は電気自動車等の3相交流モータに用いられるものであり、図9及び図10に示すように、環状(リング状)のコア2を有しており、該コア2の周方向Qに沿うように形成された多数の(複数の)スロット9に、U相、V相及びW相の3相のコイル3U,3V,3Wが分布巻き状態で組み付けて構成されている。以下、これらコイル3U,3V,3Wを総称してコイル3とも呼ぶ。
上記ステータ1のコア2は、図10(a)に示すように、環状のヨーク2cと、該ヨーク2cからその内周側に突出した多数のティース7と、該ティース7の間に形成されたスロット9を有している。該スロット9は、コア2の軸方向Lに沿って略U字状に彫り込むように周方向Qに連続的に形成されている。
また、図10(b)に示すように、コア2のヨーク2cは、電磁鋼板を多数積層して形成されている。該コア2の外周面2eは、軸方向Lに直線的に延びて周方向Qに連続する曲面を描くように形成されているが、内周面2f側は以下のようになっている。即ち、コア2のヨーク2cにおける上部数枚の電磁鋼板は、内周面2f側が僅かずつ外周面2e側に後退して段差2gを形成し、内周面2f側から外周面2e側に向かって上昇するように傾斜して構成されている。図10(b)における符号2dで示す一点鎖線は、各段差2gの頂部を繋げた傾斜面である。
上記コイル3U,3V,3Wは、同相のスロット9内において同相の複数本のコイル導体3c(図6参照)が径方向Rに並ぶように配置されており、図9に示すように、コア2の軸方向一端部2bから突出した一端側コイルエンド部3bでは、同相の複数本のコイル導体3cがコア2の径方向R又は軸方向Lに並んで配置され、コア2の軸方向他端部2aから突出した他端側コイルエンド部3aでは、同相の複数本のコイル導体3cがコア2の内周側に屈曲すると共に、コア2の径方向Rに並ぶように配置されている。
<第1の実施の形態>
ついで、図1に沿って、上述したステータ1のスロット9に挿入(嵌入)されるコア絶縁部材11について詳細に説明する。なお、図1は、本第1の実施の形態におけるコア絶縁部材11を示す図であり、同図(a)は折り形成した後の状態を示す側面図、同図(b)は折り形成する前の広げた状態を示す正面図、同図(c)は同図(a)のc−c線で切断して矢視方向に見た状態を示す断面図である。
本実施の形態における回転電機用のコア絶縁部材11は、ヨーク2cから突出した複数のティース7間に形成された複数のスロット9を有して各スロット9の軸方向他端部(端部)2aが径方向外方に反り上がる傾斜面2dを有するコア2の該スロット9に挿入されるように構成される。なお、該傾斜面2dは軸方向一端部2b側に設けられていてもよく、その場合、コア絶縁部材11の該軸方向一端部2b側に対応する部分にも後述の傾斜部11eが形成される。この点は、後述する変形例及び他の実施の形態においても同様である。
上記コア絶縁部材11は、図1(b)に示すように、全体的に可撓性を有する長尺の絶縁シート材(シート状の絶縁紙やシート状の合成樹脂材)11Aにより構成され、かつ該絶縁シート材11Aの幅方向中央部分に所定間隔wを存して平行に延びる二本の第1折り目線12aで左側部11aと右側部11bの両側部が対向するように略々直角に折曲されてスロット9に嵌入され得る断面コ字状に形成された収容部16を有している。更に、コア絶縁部材11は、絶縁シート材11Aの少なくとも一方の端部(上端部)にて、該絶縁シート材11Aの略々幅方向に延びる少なくとも一組の第2折り目線12b,12cで軸方向他端部(スロットの端部)2aの傾斜面2dに沿うように折り曲げられた傾斜部11eを有している。なお、図1(b)の一点鎖線で示す折り目はいわゆる谷折りを示し、二点鎖線で示す折り目はいわゆる山折りを示しているが、これらの点は、以下に説明する変形例及び他の実施の形態においても同様である。
コア絶縁部材11の絶縁シート材11Aは、図1(b)に示す折り形成前の状態にあっては、全体的に同図上下方向に長い矩形状を呈しており、同図の左右幅方向(短手方向)の中央部から同図の上下方向(長手方向)に延びるように折りクセを付けられた二本の平行な第1折り目線12aと、長手方向の同図上側において該折り目12aと左右幅方向に直交するように延びる第2折り目線12bと、該第2折り目線12bの左右端部から上方に向けて所定角度で延びて等脚台形を描く第2折り目線12cと、同図下端部において僅かな幅だけ折り返されるように左右幅方向に直交するように延びる第3折り目線12dとを有している。
上記構成を有するコア絶縁部材11は、下端部11cが第3折り目線12dで山折り状に折り込まれた状態で、二本の第1折り目線12aで略々直角に谷折り状に折り込まれつつ、第2折り目線12bで山折り状に折り込まれ、かつ等脚台形状の第2折り目線12cで谷折り状に折り込まれて、図1(a)のように形を整えられる。
そして、同図に示されるコア絶縁部材11は、二本の第1折り目線12aの背面側の平坦な背面部11dをスロット9内の内周面2f(図10(b)参照)に沿わせ、対向する左側部11aと右側部11bとの間の収容部16内にコイル導体3cを挟み込んだ状態でスロット9内に嵌入される。この際、コア絶縁部材11は、折り返された下端部11cを、コア2の軸方向一端部2b(図9参照)に当接させると共に、第1折り目線12aの上部側にて、軸方向他端部2a側における傾斜面2d(図10(b)参照)に、背面部11dに対して傾斜角度αで傾斜する傾斜部11eを沿わせる。
以上の本実施の形態では、コア絶縁部材11が、スロット9に嵌入され得る断面コ字状の収容部16と、一組の第2折り目線12b,12cで軸方向他端部2aの傾斜面2dに沿うように折り曲げられた傾斜部11eとを備え、該一組の第2折り目線12b,12cが、山折り線と等脚台形状の谷折り線とにより構成されるので、コア2側の傾斜面2dに沿う傾斜部11eを比較的簡単に成形することができ、該コア絶縁部材11により絶縁されるコイル3の軸方向他端部2aから突出する部分(コイルエンド部分)を可及的に傾斜面2dに沿わせて曲げることができる。これにより、コア絶縁部材11が破断するようなことなく該コア絶縁部材11による確実な絶縁を確保しつつ、ステータ1の軸方向他端部2aから突出するコイルエンドの寸法を小さくして、回転電機用そのもののサイズを小型化することが可能になる。
また、本実施の形態では、一組の第2折り目線は、絶縁シート材11Aを奥側に折り込む山折り線(12b)と、該山折り線(12b)に対向する位置に形成されて絶縁シート材11Aを手前側に折り込む等脚台形状の谷折り線(12c)とにより構成されるので、山折り線と谷折り線の単純な組み合わせで、様々な角度の傾斜部11eを簡単に作製することができる。この効果は、後述する変形例及び他の実施の形態においても同様に得られる。
ここで、図2は、第1の実施の形態におけるコア絶縁部材11の構成を一部変更した変形例を示す図であり、同図(a)は折り形成した後の状態を示す側面図、同図(b)は折り形成する前の広げた状態を示す正面図である。なお、本変形例は、図1に示した実施の形態に比して、切込みを加えた構成が異なるだけで、他の部分は略々同一であるため、主要部分に同一符号を付して説明を省略する。
すなわち、本変形例におけるコア絶縁部材11は、図2(a),(b)に示すように、第1折り目線12aと第2折り目線12bとの交差部分における傾斜部11eの傾き開始部に対応する該第1折り目線12aに、所定長さの切込みC,Cが形成されている。これにより、図2(b)における切込みC,Cの上端部と第2折り目線12cとの間の部位aが、図2(a)に示す折り形成後の符号aで示す部位に位置し、傾斜面2dに沿うコイル3の傾斜部3dに接触する部分は、第2折り目線12bで山折り状に2つ折りされつつその両側が切込みC,Cで切り込まれることで、該傾斜部3dとともに矢印D方向に倒れることになる。
本変形例によると、第1の実施の形態と同様の効果が得られると共に、所定長さの切込みC,Cに対応する部分が折り返されてコア2の傾斜面2dに極めて近接した状態になり、コイルエンドを傾斜面2dに沿うように一層折り曲げることができ、ステータ1の軸方向他端部2aから突出するコイルエンド寸法をより小さくすることができる。なお、所定長さの切込みC,Cを形成しない場合には、傾斜部11eの傾き開始部に対応して、傾斜面2dに沿うように傾斜する傾斜部3dに接触する部分を予め切り抜くことにより、コイルエンドを傾斜面2dに沿うように一層折り曲げることが可能になる。
<第2の実施の形態>
図3は、本第2の実施の形態におけるコア絶縁部材13を示す図であり、同図(a)は折り形成した後の状態を示す側面図、同図(b)は折り形成する前の広げた状態を示す正面図である。
すなわち、本実施の形態におけるコア絶縁部材13は、前述したコア絶縁部材11と同様の材質及び形状の絶縁シート材13Aからなり、図3(b)に示すように、該絶縁シート材13Aの幅方向中央部分に所定間隔wを存して平行に延びる二本の第1折り目線15aで、左側部13aと右側部13bとが同図紙面手前側に互いに対向するように略々直角に折り曲げられた状態にて、絶縁シート材13Aの略々幅方向に延びる5組の第2折り目線F,F,F,F,Fで傾斜面2dに沿うように折り曲げられた傾斜部13eを備えている。本実施の形態のコア絶縁部材13も、先のコア絶縁部材11の場合と同様、二本の第1折り目線15aで左側部13aと右側部13bが対向するように略々直角に折曲されてスロット9に嵌入され得る断面コ字状に形成された収容部16を有している。該収容部16は、後述する第3の実施の形態及びその変形例においても、左側部19aと右側部19bが対向するように略々直角に折曲されて断面コ字状となるように形成されている。
第2折り目線Fは山折り線15bと谷折り線15cからなり、第2折り目線Fは山折り線15dと谷折り線15eからなり、第2折り目線Fは山折り線15fと谷折り線15gからなり、第2折り目線Fは山折り線15hと谷折り線15iからなり、第2折り目線Fは山折り線15jと谷折り線15kからなる。上記谷折り線15c,15e,15g,15i,15kは、それぞれ、対応する山折り線15b,15d,15f,15h,15jの左右端部から上方に向けて所定角度で延びて等脚台形を描いている。同図下端部には、僅かな幅だけ折り返されるように左右幅方向に直交するように延びる第3折り目線15lとを有している。
上記構成を有するコア絶縁部材13は、下端部13cが第3折り目線15lで山折り状に折り込まれた状態で、二本の第1折り目線15aで両側部(13a,13b)が互いに対向するように略々直角に谷折り状に折り込まれつつ、第2折り目線F,F,F,F,Fで山折り及び谷折り状に順次折り込まれて、図3(a)のように形を整えられる。
同図に示されるコア絶縁部材13は、二本の第1折り目線15aの背面側の平坦な背面部13dをスロット9内の内周面2f(図10(b)参照)に沿わせ、対向する左側部13aと右側部13bとの間の収容部16内にコイル導体3cを挟み込んだ状態でスロット9内に嵌入される。該コア絶縁部材13は、折り返された下端部13cを、コア2の軸方向一端部2b(図9参照)に当接させ、軸方向他端部2a側における傾斜面2d(図10(b)参照)に、第1折り目線15aの上部側にて、背面部13dに対して傾斜角度βで傾斜する傾斜部13eを沿わせる。
本実施の形態によると、第1の実施の形態と同様の効果が得られると共に、5組の第2折り目線F〜Fを有し、それら第2折り目線F〜Fで複数回折り曲げられて傾斜部13eの傾斜角度βが徐々に増大されることにより、作製にあたって第2折り目線の組数を増減することで傾斜部13eの傾斜を容易に調整できるという効果も得ることができる。このため、コア2側の傾斜面2dの傾斜状況に合わせた様々な傾斜面を容易に作製し、コイルエンドの曲がり程度に適切に対応させることができ、これによりコストダウンも期待できる。
<第3の実施の形態>
図4は本第3の実施の形態におけるコア絶縁部材19の折り形成した後の状態を示す側面図、図5は折り形成する前の広げた状態を示す正面図、図6はスロット9内に挿入した状態のコア絶縁部材19を示す側面図、図7は図6の一部を拡大して示す側面図である。
本実施の形態におけるコア絶縁部材19は、図5に示すように、前述のコア絶縁部材11と同様の材質及び形状の絶縁シート材19Aからなり、該絶縁シート材19Aの幅方向中央部分に所定間隔wを存して平行に延びる二本の第1折り目線20aで、左側部19aと右側部19bとを互いに対向するように同図紙面手前側に略々直角に折り曲げられた状態にて、上記絶縁シート材19Aの略々幅方向に延びる二組の第2折り目線20b,20c及び第2折り目線20d,20eで軸方向他端部2aの傾斜面2dに沿うように折り曲げられた傾斜部19e(図4参照)を備えている。
第2折り目線20bと第2折り目線20eは、コア絶縁部材19の長手方向にて距離b離れた状態で該長手方向と直交する方向に平行に延在し、かつ第2折り目線20cと第2折り目線20dはそれぞれ、上底に相当する部分を距離dだけあけて互いに接近する等脚台形状に形成されている。この等脚台形の左右隅部の角度γは例えば15°に設定でき、上記距離dは例えば約5.8mmに設定することができる。また、コア絶縁部材19の左右幅gは例えば約28.8mmに設定でき、第2折り目線20bと第2折り目線20eとの間の距離bは例えば約12.5mmに設定でき、第2折り目線20eとコア絶縁部材19の上端部(上辺)との間の距離cは例えば約15.7mmに設定でき、所定間隔wは例えば約3.8mmに設定でき、第3折り目線20fと下端部19cとの間の距離hは例えば3.5mmに設定することができる。これらの寸法はあくまで一例を示すものであり、その設定は適宜なされ得ることは勿論である。
上記構成を有するコア絶縁部材19は、下端部19cが第3折り目線20fで山折り状に折り込まれた状態で、二本の第1折り目線20aで谷折り状に略々直角に折り込まれつつ、第2折り目線20bで山折り状に折り込まれ、かつ等脚台形状の第2折り目線20cで谷折り状に折り込まれると共に、第2折り目線20eで山折り状に折り込まれ、かつ等脚台形状の第2折り目線20dで谷折り状に折り込まれ、図4のように形を整えられる。
該コア絶縁部材19は、図6及び図7に示すように、二本の第1折り目線20aの背面側の平坦な背面部19dをスロット9内の内周面2fに沿わせ、対向する左側部19aと右側部19bとの間の収容部16内にコイル導体3cを挟み込んだ状態でスロット9内に嵌入される。この際、コア絶縁部材19は、折り返された下端部19cを、コア2の軸方向一端部2bに当接させると共に、第1折り目線20aの上部側にて、軸方向他端部2a側における傾斜面2dに、背面部19dに対して傾斜角度θで傾斜する傾斜部19eを沿わせる。なお、該傾斜角度θは例えば120°に設定することができ、その場合、図4に示す第2折り目線20cと20dで挟まれる辺19fの傾斜角度θは30°となり、背面部19dの上方への延長線と傾斜部19eとの傾斜角度θは60°となる。
本実施の形態によると、第1及び第2の実施の形態と同様の効果が得られると共に、第2の実施の形態に比して簡素な構成を有しながらも、傾斜部19eに接する部位のコイル3の傾斜部3dを的確に傾斜面2dに沿わせ、ステータ1の軸方向他端部2aから突出するコイルエンド寸法を可及的に小さくし得るという効果も得ることができる。
ここで、図8は、第3の実施の形態におけるコア絶縁部材19の構成を一部変更した変形例を示す図であり、同図(a)は折り形成した後の状態を示す側面図、同図(b)は折り形成する前の広げた状態を示す正面図である。なお、本変形例は、図4〜図7に示した実施の形態に比して、切込みを加えた構成が異なるだけで、他の部分は略々同一であるため、主要部分に同一符号を付して説明を省略する。
本変形例におけるコア絶縁部材19は、図8(a),(b)に示すように、第1折り目線20aと第2折り目線20bとの交差部分における傾斜部19eの傾き開始部に対応する該第1折り目線20aに、所定長さの切込みC,Cが形成されている。このため、傾斜面2dに沿うコイル3の傾斜部3dに接触する部分が、第2折り目線20bで山折り状に2つ折りされつつその両側が切込みC,Cで切り込まれることで、傾斜した該傾斜部3dとともに倒れることになる。本変形例によると、第3の実施の形態と同様の効果が得られると共に、所定長さの切込みC,Cに対応する部分が折り返されてコア2の傾斜面2dに極めて近接した状態になり、従って、ステータ1の軸方向他端部2aから突出するコイルエンド寸法をより小さくすることができる。
本発明に係る第1の実施の形態におけるコア絶縁部材を示す図であり、(a)は折り形成した後の状態を示す側面図、(b)は折り形成する前の広げた状態を示す正面図、(c)は(a)のc−c線で切断して矢視方向に見た状態を示す断面図。 第1の実施の形態におけるコア絶縁部材の構成を一部変更した変形例を示す図であり、(a)は折り形成した後の状態を示す側面図、(b)は折り形成する前の広げた状態を示す正面図。 本発明に係る第2の実施の形態におけるコア絶縁部材を示す図であり、(a)は折り形成した後の状態を示す側面図、(b)は折り形成する前の広げた状態を示す正面図。 本発明に係る第3の実施の形態におけるコア絶縁部材の折り形成した後の状態を示す側面図。 第3の実施の形態におけるコア絶縁部材の折り形成する前の広げた状態を示す正面図。 第3の実施の形態におけるコア絶縁部材のスロット内に挿入した状態のコア絶縁部材を示す側面図。 図6の一部を拡大して示す側面図。 第3の実施の形態におけるコア絶縁部材の構成を一部変更した変形例を示す図であり、(a)は折り形成した後の状態を示す側面図、(b)は折り形成する前の広げた状態を示す正面図。 本発明に係る回転電機のステータの全体を示す斜視図。 図9におけるコアを示す図であり、(a)はコイルを装着しない状態のコアを上方から見下ろした状態で示す平面図、(b)は(a)のb−b線で切断して矢視方向に見た状態を示す断面図。
符号の説明
2 環状コア(コア)
2a 端部(軸方向他端部)
2c ヨーク
2d 傾斜面
7 ティース
9 スロット
11,13,19 コア絶縁部材
11e,13e,19e 傾斜部
12a,15a,20a 第1折り目線
12b 山折り線(第2折り目線)
12c 谷折り線(第2折り目線)
15b,15d,15f,15h,15j 山折り線
15c,15e,15g,15i,15k 谷折り線
16 収容部
20b,20e 山折り線(第2折り目線)
20c,20d 谷折り線(第2折り目線)
,C,C,C 切込み
,F,F,F,F 第2折り目線
w 所定間隔

Claims (4)

  1. ヨークから突出した複数のティース間に形成された複数のスロットを有して各スロットの端部が径方向外方に反り上がる傾斜面を有する環状コアにおける該スロットに挿入される回転電機用のコア絶縁部材において、
    長尺の絶縁シート材の幅方向中央部分に所定間隔を存して平行に延びる二本の第1折り目線で両側部が対向するように略々直角に折曲されて前記スロットに嵌入され得る断面コ字状に形成された収容部と、
    前記絶縁シート材の少なくとも一方の端部にて、該絶縁シート材の略々幅方向に延びる少なくとも一組の第2折り目線で前記スロット端部の前記傾斜面に沿うように折り曲げられた傾斜部と、を備え、
    前記一組の第2折り目線は、前記絶縁シート材を奥側に折り込む山折り線と、該山折り線に対向する位置に形成されて前記絶縁シート材を手前側に折り込む等脚台形状の谷折り線とにより構成される、
    ことを特徴とする回転電機用のコア絶縁部材。
  2. 前記第2折り目線を複数組有し、それら複数組の前記第2折り目線で複数回折り曲げられて前記傾斜部の傾斜が徐々に増大されてなる、
    請求項1記載の回転電機用のコア絶縁部材。
  3. 前記第1折り目線と前記第2折り目線との交差部分における前記傾斜部の傾き開始部に対応する該第1折り目線に、所定長さの切込みが形成されてなる、
    請求項1又は2記載の回転電機用のコア絶縁部材。
  4. 請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載の回転電機用のコア絶縁部材を、前記収容部にコイルを収容した状態で前記複数のスロットにそれぞれ嵌入されること、を特徴とする回転電機の絶縁構造。
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