JP5976291B2 - 二液型防曇剤 - Google Patents
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Description
(1) 式(I):
で表わされるケイ素原子含有モノマーと式(II):
で表わされる窒素原子含有モノマーを含有するモノマー成分を重合させてなる(メタ)アクリル系ポリマーを含有するI液と、式(III):
で表わされる繰り返し単位を有し、少なくとも片末端に式(IV):
で表わされるアルコキシシリル基を有する(メタ)アクリル系ポリマーを含有してなるII液とを含むことを特徴とする二液型防曇剤、
(2) 式(I)で表わされるケイ素原子含有モノマーと式(II)で表わされる窒素原子含有モノマーとの重量比(ケイ素原子含有モノマー/窒素原子含有モノマー)が、3/97〜95/5である前記(1)に記載の二液型防曇剤、
(3) モノマー成分が、さらに式(I)で表わされるケイ素原子含有モノマーおよび式(II)で表わされる窒素原子含有モノマーと共重合可能なモノマーを含有する前記(1)または(2)に記載の二液型防曇剤、
(4) 式(I)で表わされるケイ素原子含有モノマーおよび式(II)で表わされる窒素原子含有モノマーと共重合可能なモノマーが、スチレン系モノマー、カルボン酸エステル系モノマーおよびアミド系モノマーからなる群より選ばれた少なくとも1種である前記(3)に記載の二液型防曇剤、
(5) 式(I)で表わされるケイ素原子含有モノマーおよび式(II)で表わされる窒素原子含有モノマーと共重合可能なモノマーの量が、式(I)で表わされるケイ素原子含有モノマーと式(II)で表わされる窒素原子含有モノマーとの合計量100重量部あたり100重量部以下である前記(3)または(4)に記載の二液型防曇剤、
(6) 式(III)において、R12が水素原子、水酸基またはフッ素原子を有していてもよい炭素数2〜20のアルキル基、水酸基またはフッ素原子を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいエチレンオキサイド基、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいエチレンオキサイド基の付加モル数が2〜20であるポリエチレンオキサイド基、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいプロピレンオキサイド基、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいプロピレンオキサイド基の付加モル数が2〜20であるポリプロピレンオキサイド基、式(V):
で表わされる基、または式(VI):
で表わされる基である前記(1)〜(5)のいずれかに記載の二液型防曇剤、
(7) 式(III)で表わされる繰り返し単位の数が1〜1000である前記(1)〜(6)のいずれかに記載の二液型防曇剤、および
(8) 前記(1)〜(7)のいずれかに記載の二液型防曇剤からなる被膜が基材表面上に形成されてなる防曇性基材であって、基材上にI液からなる被膜が形成され、当該I液からなる被膜上にII液からなる被膜が形成されていることを特徴とする防曇性基材
に関する。
I液は、基材の表面塗布用に用いられるものであり、前記したように、式(I):
で表わされるケイ素原子含有モノマーと式(II):
で表わされる窒素原子含有モノマーを含有するモノマー成分を重合させてなる(メタ)アクリル系ポリマーを含有する。
II液は、基材の上塗り用に用いられるものであり、前記したように、式(III):
で表わされる繰り返し単位を有し、少なくとも片末端に式(IV):
で表わされるアルコキシシリル基を有する(メタ)アクリル系ポリマーを含有するものである。
R12は、親水性基である。R12としては、例えば、水素原子、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいエチレンオキサイド基、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいエチレンオキサイド基の付加モル数が2〜20であるポリエチレンオキサイド基、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいプロピレンオキサイド基、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいプロピレンオキサイド基の付加モル数が2〜20であるポリプロピレンオキサイド基、式(V):
で表わされる基、式(VI):
で表わされる基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの基のなかでは、塗膜強度を高める観点から、式(V)で表わされる基が好ましい。
で表わされる(メタ)アクリル系モノマーを、式(VIII):
で表わされるアルコキシシリル基含有化合物の存在下で重合させることによって調製することができる。
本発明の防曇性基材は、二液型防曇剤からなる被膜が基材表面上に形成されたものであるが、当該基材上にI液からなる被膜が形成され、当該I液からなる被膜上にII液からなる被膜が形成されていることを特徴とする。
調製例1
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕25.0g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕30.6gおよびエチルアルコール500.3gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕25.0g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕11.4gおよびエチルアルコール327.7gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕30.0g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕3.6gおよびエチルアルコール302.0gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕25.0g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕4.4g、ブチルメタクリレート7.6gおよびエチルアルコール333.5gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕25.0g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕4.4g、スチレン5.6gおよびエチルアルコール315.2gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕25.0g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕4.4g、tert−ブチルメタクリルアミド7.6gおよびエチルアルコール333.0gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕25.0g、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−502〕30.6gおよびエチルアルコール500.3gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕25.0g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕30.6gおよびエチルアルコール500.3gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕40g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕10gおよびエチルアルコール500gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕30g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕5g、シクロヘキシルメタクリレート15gおよびエチルアルコール500gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕30g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕5g、イソボルニルメタクリレート15gおよびエチルアルコール500gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン一水和物〔大阪有機化学工業(株)、商品名:GLBT〕21.5g、ブチルメタクリレート28.5gおよびエチルアルコール450.0gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、N,N−ジメチルアンモニウムメタクリレートのメチルクロライド塩21.5g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕28.5gおよびエチルアルコール450.0gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、メタクリル酸21.5g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕28.5gおよびエチルアルコール450.0gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた1L容のコルベンに、ブチルメタクリレート21.5g、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕28.5gおよびエチルアルコール450.0gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻した。
各調製例または各比較調製例で得られたI液または比較用I液をガラスプレート(縦:100mm、横:100mm、厚さ:1mm)上にフローコートし、余剰の液をエチルアルコールで洗浄することによって除去した後、このガラスプレートを温風乾燥機内に入れ、120℃の温度で30分間温風乾燥を行なうことにより、防曇性基材を得た。
防曇性基材に水滴を滴下し、自動接触角計〔協和界面科学(株)製、品番:DM−501Hi〕を用いて水に対する接触角を25℃で測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:水に対する接触角が10度未満
×:水に対する接触角が10度以上
ワイピングクロス〔日本製紙クレシア(株)製、商品名:キムワイプS−200〕を防曇性基材に荷重100gで3000回擦った後、その表面に水滴を滴下し、水に対する接触角を25℃の雰囲気中で測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:水に対する接触角が10度未満
×:水に対する接触角が10度以上
80℃に加温しておいた熱水中に、防曇性基材を5時間浸漬した後、この熱水から防曇性基材を取り出し、防曇性基材上のI液または比較用I液に含まれている(メタ)アクリル系ポリマーが熱水中に溶出しているかどうかを水に対する接触角を測定することによって調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:耐水性試験後の水に対する接触角が10度未満
×:耐水性試験後の水に対する接触角が10度以上
40度に加温しておいたアセトン中に、防曇性基材を1時間浸漬することによって耐溶剤性試験を行なった後、このアセトン中から防曇性基材を取り出し、防曇性基材上のI液または比較用I液に含まれている(メタ)アクリル系ポリマーがアセトン中に溶出しているかどうかを水に対する接触角を測定することによって調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:耐溶剤試験後の水に対する接触角が10度未満
×:耐溶剤試験後の水に対する接触角が10度以上
防曇性基材に形成されているI液または比較用I液からなる被膜の厚さを、触針式段差計〔ケーエルエー・テンコール(株)製、品番:P−10〕を用いて測定した。
製造例1
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた500mL容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:GLBT〕32.31g、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−803〕1.55gおよびエタノール146.20gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻し、コルベン内の酸素ガスをできるだけ排除した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた500mL容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:GLBT〕35.00g、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−803〕3.27gおよびエタノール153.10gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻し、コルベン内の酸素ガスをできるだけ排除した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた500mL容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:GLBT〕35.00g、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−803〕0.75gおよびエタノール143.02gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻し、コルベン内の酸素ガスをできるだけ排除した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた500mL容のコルベンに、メトキシトリエチレングリコールアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−MTG〕30.00g、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−803〕1.44gおよびエタノール125.68gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻し、コルベン内の酸素ガスをできるだけ排除した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた500mL容のコルベンに、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:GLBT〕32.31g、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−803〕1.55gおよびエタノール146.20gを添加した。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻し、コルベン内の酸素ガスをできるだけ排除した。
従来の界面活性剤溶液である1%ラウリン酸ナトリウム水溶液を比較用II液Aとして用いた。
従来の界面活性剤溶液である1%ミリスチン酸ナトリウム水溶液を比較用II液Bとして用いた。
従来の界面活性剤溶液である1%パルミチン酸ナトリウム水溶液を比較用II液Cとして用いた。
各製造例で得られたII液または各比較製造例で得られた比較用II液をガラスプレート(縦:100mm、横:100mm、厚さ:1mm)上にフローコートし、余剰の液をエタノールで洗浄することによって除去した後、このガラスプレートを温風乾燥機内に入れ、120℃の温度で30分間温風乾燥を行なうことにより、試験用基材を得た。
試験用基材に水滴を滴下し、自動接触角計〔協和界面科学(株)製、品番:DM−501Hi〕を用いて水との接触角を25℃の大気中で測定した。その後、この試験用基材を80℃に加温されている熱水中に5時間浸漬することにより、耐熱水試験を行なった。次に、この熱水中から試験用基材を取り出し、水で洗浄し、試験用基材に付着している水をエアガンで乾燥させた後、試験用基材に水滴を滴下し、自動接触角計〔協和界面科学(株)製、品番:DM−501Hi〕を用いて水との接触角を25℃の大気中で測定し、耐熱水性を以下の評価基準に基づいて評価した。
○:耐熱水性試験前後の水に対する接触角の差の絶対値が10度未満
×:耐熱水性試験前後の水に対する接触角の差の絶対値が10度以上
試験用基材に水滴を滴下し、自動接触角計〔協和界面科学(株)製、品番:DM−501Hi〕を用いて水との接触角を25℃の大気中で測定した。
試験用基材に形成されているII液からなる被膜の厚さを、触針式段差計〔ケーエルエー・テンコール(株)製、品番:P−10〕を用いて測定した。
○:ガラスプレートに曇りの発生なし
×:ガラスプレートに曇りの発生あり
表3に示すI液をガラスプレート(縦:100mm、横:100mm、厚さ:1mm)上にフローコートし、余剰の液をエタノールで洗浄することによって除去した後、このガラスプレートを温風乾燥機内に入れ、100℃の温度で10分間温風乾燥を行なうことにより、I液からなる被膜が形成された基材を得た。
防曇性基材の被膜に水滴を滴下し、自動接触角計〔協和界面科学(株)製、品番:DM−501Hi〕を用いて水に対する接触角を25℃で測定した。
(1)初期
防曇性基材を加湿空気(温度:30℃、相対湿度:90%)の雰囲気中に30秒間曝した後、防曇性基材に形成されている被膜を目視で観察し、以下の評価基準に基づいて評価する。
防曇性基材を加湿空気(温度:30℃、相対湿度:90%)の雰囲気中に120秒間曝した後、防曇性基材に形成されている被膜を目視で観察し、以下の評価基準に基づいて評価する。
〇:被膜を介して基材を明確に視認することができる。
△:被膜を介して基材をやや視認することができる。
×:被膜を介して基材を明確に視認することができない。
2 I液からなる被膜
3 II液からなる被膜
Claims (8)
- 式(I):
で表わされるケイ素原子含有モノマーと式(II):
で表わされる窒素原子含有モノマーを含有するモノマー成分を重合させてなる(メタ)アクリル系ポリマーを含有するI液と、式(III):
で表わされる繰り返し単位を有し、少なくとも片末端に式(IV):
で表わされるアルコキシシリル基を有する(メタ)アクリル系ポリマーを含有してなるII液とを含むことを特徴とする二液型防曇剤。 - 式(I)で表わされるケイ素原子含有モノマーと式(II)で表わされる窒素原子含有モノマーとの重量比(ケイ素原子含有モノマー/窒素原子含有モノマー)が、3/97〜95/5である請求項1に記載の二液型防曇剤。
- モノマー成分が、さらに式(I)で表わされるケイ素原子含有モノマーおよび式(II)で表わされる窒素原子含有モノマーと共重合可能なモノマーを含有する請求項1または2に記載の二液型防曇剤。
- 式(I)で表わされるケイ素原子含有モノマーおよび式(II)で表わされる窒素原子含有モノマーと共重合可能なモノマーが、スチレン系モノマー、カルボン酸エステル系モノマーおよびアミド系モノマーからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項3に記載の二液型防曇剤。
- 式(I)で表わされるケイ素原子含有モノマーおよび式(II)で表わされる窒素原子含有モノマーと共重合可能なモノマーの量が、式(I)で表わされるケイ素原子含有モノマーと式(II)で表わされる窒素原子含有モノマーとの合計量100重量部あたり100重量部以下である請求項3または4に記載の二液型防曇剤。
- 式(III)において、R12が水素原子、水酸基またはフッ素原子を有していてもよい炭素数2〜20のアルキル基、水酸基またはフッ素原子を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいエチレンオキサイド基、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいエチレンオキサイド基の付加モル数が2〜20であるポリエチレンオキサイド基、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいプロピレンオキサイド基、片末端に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を有し水酸基またはフッ素原子を有していてもよいプロピレンオキサイド基の付加モル数が2〜20であるポリプロピレンオキサイド基、式(V):
で表わされる基、または式(VI):
で表わされる基である請求項1〜5のいずれかに記載の二液型防曇剤。 - 式(III)で表わされる繰り返し単位の数が1〜1000である請求項1〜6のいずれかに記載の二液型防曇剤。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の二液型防曇剤からなる被膜が基材表面上に形成されてなる防曇性基材であって、基材上にI液からなる被膜が形成され、当該I液からなる被膜上にII液からなる被膜が形成されていることを特徴とする防曇性基材。
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