JP5976022B2 - 冷凍車等の箱型荷台におけるドレン装置 - Google Patents
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Description
なお、こうしたドレン孔は、箱型荷台の内部が汚染し易い魚介類などの貨物を運搬する場合に、荷室内を清掃した水を外部に排出するためにも使用される。冷凍車の箱型荷台において、ドレンを排水するドレン穴を設けることは、一例として特開平8−258752号公報に開示されている。
トラックの運転台CNあるいは前輪FWが装着されるシャーシフレームは、2本のメインフレームMF(図4には1本のみが表されている)を備えており、このメインフレームMFは、車両の幅方向の中央部付近を前後方向のほぼ全長に亘って延びている。シャーシフレーム上には荷台フレームVFが設置され、荷台フレームVFは、メインフレームMF上に置かれたメインレールMRと、メインレールMRの上に配置された複数のクロスメンバCMとを備え、クロスメンバCMは、メインレールMRと直交する方向に車両の幅方向の両端まで延びている。箱型荷台VBは、荷台フレームVFのクロスメンバCMの上方に載置される(こうした荷台フレームの構造については、例えば、特許第4562651号公報参照)。また、箱型荷台VBの下方の車両右方側面部には、ブレーキ用圧縮空気を貯蔵するエアタンクAT、車両用電源となるバッテリーケースBC等が設置してあり、これらは取り付けブラケットによりシャーシフレームや荷台フレームに固着される。車両の幅方向の側方端部には、装備品等を保護するサイドバンパSBが置かれている。
本発明の課題は、冷凍車の箱型荷台等、トラックの荷台の下部にエンジン付属品や車両装備品が存在する場合であっても、ドレンにより装備品等の機器を汚すことなく、ドレンを確実にかつ効率よく排水するドレン装置を提供することにある。
「車両に搭載された箱型荷台のドレン装置であって、
前記ドレン装置は、前記箱型荷台の床部の隅部に設けられるドレン孔と、前記ドレン孔の下方に取り付けられた、金属製の板材からなる樋部材とを備え、
前記樋部材は、車両の幅方向の外方に向けて低くなるよう傾斜した底部と、前記底部の両側に形成された側壁部とを有し、かつ、車両の側方端部よりも突出しないように装着されており、
前記ドレン孔から流出するドレン水が、前記樋部材により車両の側方端部よりも外方に導かれる」
ことを特徴とするドレン装置となっている。
そして、本発明の樋部材は、金属製の板材を加工して樋の形状としたものであり、ステンレス鋼等の板材にプレス加工を施して容易に製作することができる。樋部材は金属製であって、その近傍にDPF等の高温となるエンジン排気系部品が置かれている場合でも、熱による変形、劣化を起こすことはない。
ここで、ドレン孔の下方に底部の断面形状をV字状とした樋部材を設置したドレン装置に対して、先端が扁平に成形された弾性材のホースを適用する場合には、請求項4の発明のように、先端の扁平な平面が樋部材の底部の中央を結ぶ線と平行となるよう、ホースをドレン孔の下部に取り付けることが好ましい。この場合には、ホースの先端から落下したドレン水が樋部材の上流側に広がり難くなり、効率的に樋部材の底部の中央に集中し、ドレン水の流速が増大して下流に向けスムースに流れることとなる。
本発明の樋部材1は、扁平な形状であって上下方向の寸法が小さく、ドレン孔DRの下部にDPF01が装着されている場合でも、箱型荷台VBの下方の間隙に十分に設置することが可能である。そして、樋部材1はステンレス鋼製の板材であるから、高温のDPF01が近傍に存在しても熱劣化を生じない。
図3の樋部材1Aは、図2の樋部材1と同じく、車両の幅方向の外方に向けて低くなるよう傾斜した底部11Aと、底部11Aの両側に形成された側壁部12Aとを有しているが、図3の樋部材1Aでは、その底部11Aの断面形状がV字状をなし、底部中央が断面の最下部に位置するように形成されている。底部11AがV字状の断面形状に形成してあるため、ホース2を通過して樋部材1Aに落下するドレン水は、底部11Aの中央付近に集合することとなり、図2の樋部材1と比較すると、ドレン水の水量に対する底部11Aとの接触面積の割合が少なくなる。したがって、底部11Aから受ける粘性抵抗も減少して、樋部材1Aを流れるドレン水の流速が増加し、ドレン水は、車両から遠く離れた位置にまで放出される。特に、ドレン水の水量が少量であるときには、流速の増大する効果が相対的に大きいので、DPF等車両装備品への付着が確実に防止される。
11、11A 底部
12、12A 側壁部
2 ホース
VB 箱型荷台
DR ドレン孔
DH ドレンホース
MR メインレール(荷台フレームの)
CM クロスメンバ(荷台フレームの)
01 DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ)
02 遮熱板
Claims (6)
- 車両に搭載された箱型荷台のドレン装置であって、
前記ドレン装置は、前記箱型荷台の床部の隅部に設けられるドレン孔と、前記ドレン孔の下方に取り付けられた、金属製の板材からなる樋部材とを備え、
前記樋部材は、車両の幅方向の外方に向けて低くなるよう傾斜した底部と、前記底部の両側に形成された側壁部とを有し、かつ、車両の側方端部よりも突出しないように装着されており、
前記ドレン孔から流出するドレン水が、前記樋部材により車両の側方端部よりも外方に導かれることを特徴とするドレン装置。 - 前記樋部材の底部は、その断面がV字状をなし、底部の中央が断面の最下部に位置する請求項1に記載のドレン装置。
- 前記ドレン孔の下部に、先端が扁平に成形された弾性材のホースが接続される請求項1又は請求項2に記載のドレン装置。
- 請求項1に記載のドレン装置であって、
前記樋部材の底部は、その断面がV字状をなし、底部の中央が断面の最下部に位置するとともに、前記ドレン孔の下部に、先端が扁平に成形された弾性材のホースが接続されており、さらに、
前記ホースは、その扁平に成形された平面が、前記樋部材の底部の中央を結ぶ線と平行となるように接続されるドレン装置。 - 前記樋部材における車両の幅方向の外方側の先端には、180°の折り返し加工が施されている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のドレン装置。
- 前記樋部材が、車両の排気系部品の上方に設置された遮熱板に装着される請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のドレン装置。
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