JP5974879B2 - 端子台の周辺構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用モータのステータにステータ配線を介して接続される端子台を、ステータの周囲に配置している端子台の周辺構造に関する。
近年、自動車等の車両においては、低燃費車両、ハイブリッド車両、電気車両等の環境対応車両が普及してきている。ハイブリッド車両、電気車両等では、走行時に走行輪を駆動する駆動モータが用いられており、また、低燃費車両、ハイブリッド車両、電気車両等では、制動時における走行輪の回転抵抗を電力に変換する回生モータが用いられている。従来の駆動モータ、回生モータ等のモータは、例えば、特許文献1に示すように、モータ回転軸線を中心に回転するロータと、ロータの周囲に配置されたステータと、ロータ及びステータを収容するモータケースとを有しており、このようなモータのステータと、モータ外部のインバータ、冷却器等の外部機器とは、直線状に延びる接続導体(バスバー)を介して接続されている。また、多くの場合、モータには接続導体を支持する端子台が設けられており、接続導体はボルト締結により端子台に固定されている。
特開2012−170177号公報
しかしながら、従来のモータにおいて、直線状の接続導体によって電気的経路を十分に確保しようとする場合、接続導体により占められるスペースが大きくなり、モータが大型化することとなる。モータは限られた空間である車体のエンジンルーム等に配置されるので、モータをコンパクト化することが要求されている。その一方で、このようなコンパクト化の要求のためにステータ周囲の空間は狭くなっており、端子台にボルトを締結する作業が難しくなっている。
モータ内部ではロータの回転によってオイルが飛散するので、このようなオイルが端子台に付着するおそれがある。付着したオイルは隣り合う接続導体を短絡させるおそれがあり、このことは問題である。
直線状の接続導体において電気的経路を十分に確保しようとする場合、接続導体の長さは長くなる。その結果、接続導体の剛性が低くなるので、接続導体の振動及び端子台の周辺構造の振動が大きくなるおそれがある。また、このような振動によって、端子台に締結されたボルトが緩むおそれがあり、締結されたボルトが緩んで外れた場合、ボルトがモータ内部に落下するおそれがあるので、このことは問題である。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、コンパクト化可能であり、端子台に接続導体を固定する締結部材の締結作業を容易にでき、モータ内部への締結部材落下を防止でき、隣り合う接続導体の短絡を防止でき、かつ剛性を高めることができる端子台の周辺構造を提供することにある。
課題を解決するために、本発明の一態様に係る端子台の周辺構造は、モータ回転軸線を中心に回転するロータ、及び該ロータの周囲に配置されたステータを有する車両用モータと、前記ステータから前記モータの外周に向かう方向に延びる複数のステータ配線と、前記複数のステータ配線に対応する複数の外部配線に接続するコネクタと、前記コネクタから前記ステータに向かうコネクタ方向に突出し、かつ前記複数のステータ配線及び前記複数の外部配線に対応する複数のコネクタ端子と、前記複数のステータ配線及び該複数のステータ配線に対応する前記複数のコネクタ端子を接続する複数の接続導体を有し、かつ前記ステータの周囲に配置される端子台とを備えている端子台の周辺構造であって、前記複数のステータ配線と、該複数のステータ配線に対応する前記複数の接続導体とを接続する複数のステータ側接続部が、前記コネクタ方向に間隔を空けて配置され、前記複数のコネクタ端子と、該複数のコネクタ端子に対応する前記複数の接続導体とを接続する複数のコネクタ側接続部が、前記モータ回転軸線に沿った回転軸線方向に並んで配置され、前記ステータ側接続部では、前記回転軸線方向に延びる軸線を有するステータ側締結部材によって、前記ステータ配線と前記接続導体とが前記端子台に共締めされ、前記コネクタ側接続部では、前記ステータの外周接線方向に延びる軸線を有するコネクタ側締結部材によって、前記接続導体と前記コネクタ端子とが前記端子台に共締めされ、前記接続導体がL字状に形成されており、前記端子台の前記回転軸線方向の両端の内少なくとも一方端が、該端子台の少なくとも一方端に対応する前記ステータの前記回転軸線方向の一方端と前記回転軸線方向の同位置、又は前記ステータの一方端に対して前記ステータの前記回転軸線方向の中間側に配置されている。
本発明の一態様に係る端子台の周辺構造では、3つの前記コネクタ側接続部が設けられ、前記3つのコネクタ側接続部のそれぞれが、前記ステータの回転軸線方向幅の1/4の位置、2/4の位置、及び3/4の位置に配置されている。
本発明の一態様に係る端子台の周辺構造では、3つの前記ステータ側接続部が設けられ、前記3つのステータ側接続部のそれぞれが、前記ステータの回転軸線方向幅の1/8の位置、3/8の位置、及び5/8の位置に配置されている。
本発明の一態様に係る端子台の周辺構造では、3つの前記ステータ側接続部が設けられ、前記3つのステータ側接続部のそれぞれが、互いに前記ステータの外周接線方向にズレて配置されている。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。本発明の一態様に係る端子台の周辺構造は、モータ回転軸線を中心に回転するロータ、及び該ロータの周囲に配置されたステータを有する車両用モータと、前記ステータから前記モータの外周に向かう方向に延びる複数のステータ配線と、前記複数のステータ配線に対応する複数の外部配線に接続するコネクタと、前記コネクタから前記ステータに向かうコネクタ方向に突出し、かつ前記複数のステータ配線及び前記複数の外部配線に対応する複数のコネクタ端子と、前記複数のステータ配線及び該複数のステータ配線に対応する前記複数のコネクタ端子を接続する複数の接続導体を有し、かつ前記ステータの周囲に配置される端子台とを備えている端子台の周辺構造であって、前記複数のステータ配線と、該複数のステータ配線に対応する前記複数の接続導体とを接続する複数のステータ側接続部が、前記コネクタ方向に間隔を空けて配置され、前記複数のコネクタ端子と、該複数のコネクタ端子に対応する前記複数の接続導体とを接続する複数のコネクタ側接続部が、前記モータ回転軸線に沿った回転軸線方向に並んで配置され、前記ステータ側接続部では、前記回転軸線方向に延びる軸線を有するステータ側締結部材によって、前記ステータ配線と前記接続導体とが前記端子台に共締めされ、前記コネクタ側接続部では、前記ステータの外周接線方向に延びる軸線を有するコネクタ側締結部材によって、前記接続導体と前記コネクタ端子とが前記端子台に共締めされ、前記接続導体がL字状に形成されており、前記端子台の前記回転軸線方向の両端の内少なくとも一方端が、該端子台の少なくとも一方端に対応する前記ステータの前記回転軸線方向の一方端と前記回転軸線方向の同位置、又は前記ステータの一方端に対して前記ステータの前記回転軸線方向の中間側に配置されている。そのため、端子台の接続導体をL字状に形成することによって、接続導体から成る電気的経路を確実に形成しながら端子台をコンパクトにすることができる。端子台をステータの回転軸線方向幅の領域内に配置できるので、端子台の周辺構造をコンパクトにすることができる。また、端子台に設けられる接続導体をL字状に形成することによって、端子台の剛性を高めることができる。
本発明の一態様に係る端子台の周辺構造では、3つの前記コネクタ側接続部が設けられ、前記3つのコネクタ側接続部のそれぞれが、前記ステータの回転軸線方向幅の1/4の位置、2/4の位置、及び3/4の位置に配置されている。そのため、複数のコネクタ側接続部がステータの回転軸線方向幅の領域内で均等に配置されて、端子台のコネクタ側接続部周辺の剛性をバランス良く高めることができる。
本発明の一態様に係る端子台の周辺構造では、3つの前記ステータ側接続部が設けられ、前記3つのステータ側接続部のそれぞれが、前記ステータの回転軸線方向幅の1/8の位置、3/8の位置、及び5/8の位置に配置されている。そのため、L字状の接続導体を有する端子台において、複数のステータ側接続部がステータの回転軸線方向幅の領域内で均等に配置されて、端子台のステータ側接続部周辺の剛性をバランス良く高めることができる。
本発明の一態様に係る端子台の周辺構造では、3つの前記ステータ側接続部が設けられ、前記3つのステータ側接続部のそれぞれが、互いに前記ステータの外周接線方向にズレて配置されている。そのため、隣り合うステータ側接続部の間隔が十分に確保されるので、接続導体間における短絡を防止できる。また、ステータ側締結部材を締結するための作業スペースが十分に確保されるので、ステータ配線と接続導体との接続作業を容易にすることができる。
本発明の第1実施形態に係る端子台の周辺構造を有する回生モータを概略的に示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る端子台の周辺構造を概略的に示す斜視図である。 図2のA部拡大図である。 図2の矢印Bから見た矢視図である。 本発明の第2実施形態において、第1ステータ側接続部〜第3ステータ側接続部の配置関係を説明するための概略斜視図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る端子台の周辺構造を有する回生モータを説明する。図1に示すように、回生モータ1は、モータ回転軸線1aを中心に回転するロータ2と、ロータ2の周囲に配置されたステータ3を備えている。なお、本実施形態では、回生モータ1は三相モータであるものとして説明する。この回生モータ1は、ロータ2及びステータ3を収容するモータケース4をさらに備えている。モータケース4は、モータ回転軸線1aに沿った方向(以下、「回転軸線方向」という)に延びるように略円筒状に形成された収容部4aを有している。ロータ2及びステータ3は、この収容部4aに収容されている。このような回生モータ1は、ロータ2とステータ3との間の電磁誘導作用によって、制動時における走行輪(図示せず)の回転抵抗を電力に変換するように構成されている。図2に示すように、ステータ3は、第1ステータ配線3a、第2ステータ配線3b、及び第3ステータ配線3cを有している。第1ステータ配線3a、第2ステータ配線3b、及び第3ステータ配線3cは、ステータ3の外周表面3dから延びている。第1ステータ配線3a、第2ステータ配線3b、及び第3ステータ配線3cの各先端部は、ステータ3の周囲に配置された端子台5に取付けられている。端子台5にはコネクタ6が接続されている。
再び図1に示すように、コネクタ6は、回転軸線方向から見てモータケース4の上側斜め側方に配置されており、かつモータケース4の収容部4aの外周表面4bに取付けられている。コネクタ6には、インバータ等の外部機器(図示せず)から延びる外部配線7の先端部7aが接続されている。図2及び図3に示すように、コネクタ6は、第1ステータ配線3a、第2ステータ配線3b、及び第3ステータ配線3cにそれぞれ対応する第1コネクタ端子6a、第2コネクタ端子6b、及び第3コネクタ端子6cを有している。第1コネクタ端子6a、第2コネクタ端子6b、及び第3コネクタ端子6cは、コネクタ6からステータ3に向かう方向(以下、「コネクタ方向」という)に延びている。なお、コネクタ方向は、ステータ3の半径方向に沿って配置されていると好ましい。
ステータ3の詳細について説明する。図1に示すように、ステータ3における回転軸線方向の一方側(以下、「外側」という)の端面(以下、「外側端面」という)3eはモータケース4から外部に露出するように配置されており、特に図示はしないが、ステータ3における回転軸線方向のもう一方側(以下、「中央側」という)の端面(以下、「中央側端面」という)3fはモータケース4の内部に配置されている。図2に示すように、ステータ3は、回転軸線方向に沿った幅(以下、「ステータ幅」という)wを有するように略リング状に形成されている。
図2及び図3に示すように、第1ステータ配線3aはL字状に形成されている。第2ステータ配線3bは、回転軸線方向におけるステータ3の中央側端面3f近傍位置でで、くの字状(屈曲角付き形状)に形成された後に、回転軸線方向の外側に向かって延びている。第3ステータ配線3cは、回転軸線方向におけるステータ3の中央側端面3f近傍位置で直線状に延びた後に、回転軸線方向の外側に向かって延びている。第1ステータ配線3a、第2ステータ配線3b、及び第3ステータ配線3cの各先端部は、回生モータ1のモータ回転軸線1aの中央側をコネクタ6側に傾斜させた傾斜線1bに沿って配置されている。さらには、第1ステータ配線3a、第2ステータ配線3b、及び第3ステータ配線3cの各先端部は、回転軸線方向から見て、コネクタ方向に並んで配置されている。その一方で、第1ステータ配線3a、第2ステータ配線3b、及び第3ステータ配線3cの各基端部は、ステータ3の周方向に並んでステータ3の外周表面3dの中央側端部に配置されている。
端子台5の詳細について説明する。図2及び図3に示すように、端子台5は、ステータ3とコネクタ6との間でコネクタ方向に沿って配置されている。図4に示すように、端子台5の回転軸線方向の両端が、ステータの両端3e,3fに対してステータの回転軸線方向の中央側に配置されている。なお、端子台5の回転軸線方向の両端が、端子台5の回転軸線方向の両端と回転軸線方向の同位置に配置されていてもよい。図2及び図3に示すように、端子台5は、それぞれL字状に形成された第1接続導体5a、第2接続導体5b、及び第3接続導体5cを有している。第1接続導体5a、第2接続導体5b、及び第3接続導体5cは、それぞれ第1ステータ配線3a、第2ステータ配線3b、及び第3ステータ配線3cに対応し、かつそれぞれ第1コネクタ端子6a、第2コネクタ端子6b、及び第3コネクタ端子6cに対応している。第2接続導体5bは、第1接続導体5aに対して回転軸線方向の外側に配置され、第3接続導体5cは、第2接続導体5bに対して回転軸線方向の外側に配置されている。
図3に示すように、第1接続導体5aの一方端部(以下、「ステータ側端部」という)には、第1ステータ配線3aの先端部が回転軸線方向に重ねて配置されている。これらの第1ステータ配線3aの先端部及び第1接続導体5aのステータ側端部が、回転軸線方向に沿って配置された軸線を有する第1ステータ側ボルト8aによって共締めされて、第1ステータ側接続部9aが形成されている。第2接続導体5bのステータ側端部には、第2ステータ配線3bの先端部が回転軸線方向に重ねて配置されている。これらの第2ステータ配線3bの先端部及び第2接続導体5bのステータ側端部が、回転軸線方向に沿って配置された軸線を有する第2ステータ側ボルト8bによって共締めされて、第2ステータ側接続部9bが形成されている。第3接続導体5cのステータ側端部には、第3ステータ配線3cの先端部が回転軸線方向に重ねて配置されている。これらの第3ステータ配線3cの先端部及び第3接続導体5cのステータ側端部が、回転軸線方向に沿って配置された軸線を有する第3ステータ側ボルト8cによって共締めされて、第3ステータ側接続部9cが形成されている。第1ステータ側接続部9a、第2ステータ側接続部9b、及び第3ステータ側接続部9cは、それぞれ第1ステータ側ボルト8a、第2ステータ側ボルト8b、及び第3ステータ側ボルト8cの頭部座面の中心を基準位置としている。
図3に示すように、第1ステータ側接続部9a、第2ステータ側接続部9b、及び第3ステータ側接続部9cは、傾斜線1bに沿った方向に並んで配置されている。詳細には、第1ステータ側接続部9a、第2ステータ側接続部9b、及び第3ステータ側接続部9cは、コネクタ方向に間隔を空けて配置されている。さらに、図4に示すように、第1ステータ側接続部9a、第2ステータ側接続部9b、及び第3ステータ側接続部9cは、回転軸線方向でステータ3の中央側端面3fを基準としてステータ幅wの1/8の位置、3/8の位置、及び5/8の位置に配置されている。
図3に示すように、第1接続導体5a、第2接続導体5b、及び第3接続導体5cの各もう一方端部(以下、「コネクタ側端部」という)は、回転軸線方向に沿って並んで配置されている。第1接続導体5aのコネクタ側端部には、第1コネクタ配線6aの先端部が、ステータ3の外周に対する接線の方向「以下、「外周接線方向」という」に重ねて配置されている。これらの第1コネクタ配線6aの先端部及び第1接続導体5aのコネクタ側端部が、回転軸線方向に沿って配置された軸線を有する第1コネクタ側ボルト10aによって共締めされて、第1コネクタ側接続部11aが形成されている。第2接続導体5bのコネクタ側端部には、第2コネクタ配線6bの先端部が、外周接線方向に重ねて配置されている。これらの第2コネクタ配線6bの先端部及び第2接続導体5bのコネクタ側端部が、回転軸線方向に沿って配置された軸線を有する第2コネクタ側ボルト10bによって共締めされて、第2コネクタ側接続部11bが形成されている。第3接続導体5cのコネクタ側端部には、第3コネクタ配線6cの先端部が、外周接線方向に重ねて配置されている。これらの第3コネクタ配線6cの先端部及び第3接続導体5cのコネクタ側端部が、回転軸線方向に沿って配置された軸線を有する第3コネクタ側ボルト10cによって共締めされて、第3コネクタ側接続部11cが形成されている。第1コネクタ側接続部11a、第2コネクタ側接続部11b、及び第3コネクタ側接続部11cは、それぞれ第1コネクタ側ボルト10a、第2コネクタ側ボルト10b、及び第3コネクタ側ボルト10cの頭部座面の中心を基準位置としている。
図3に示すように、第1コネクタ側接続部11a、第2コネクタ側接続部11b、及び第3コネクタ側接続部11cが、回転軸線方向に並んで配置されている。詳細には、図4に示すように、第1コネクタ側接続部11a、第2コネクタ側接続部11b、及び第3コネクタ側接続部11cは、回転軸線方向でステータ3の中央側端面3fを基準としてステータ幅wの1/4の位置、2/4の位置、及び3/4の位置に配置されている。
特に図示はしないが、L字状の第1接続導体5a、第2接続導体5b、及び第3接続導体5cの角部が、それぞれ第1接続導体5a、第2接続導体5b、及び第3接続導体5cのステータ側端部よりも高い位置に配置されている。また、第1ステータ側配線3a及び第1接続導体5aから成る電気的経路の長さと、第2ステータ側配線3b及び第2接続導体5bから成る電気的経路の長さと、第3ステータ側配線3c及び第3接続導体5cから成る電気的経路の長さとは等しくなっている。
図3に示すように、端子台5は、第1ステータ側接続部9a〜第3ステータ側接続部9cと、第1コネクタ側接続部11a〜第3コネクタ側接続部11cとの間に配置された隔壁5dを有している。隔壁5dは、回転軸線方向から見て、第1コネクタ側接続部11a〜第3コネクタ側接続部11cを囲むようにU字状に形成されており、U字状の隔壁5dはコネクタ6に向かって開口している。
図3に示すように、端子台5は、直線状に形成された第1リブ5eと、L字状に形成された第2リブ5f、第3リブ5g、及び第4リブ5hとを有している。第1リブ5eと第2リブ5fとの間には第1接続導体5aが配置され、第2リブ5fと第3リブ5gとの間には第2接続導体5bが配置され、第3リブ5gと第4リブ5hとの間には第3接続導体5cが配置されている。第2リブ5fのステータ側端部5f1は、第2コネクタ側ボルト10bの頭部よりも回転軸線方向の中央側に突出している。第2リブ5gのステータ側端部5g1は、第2コネクタ側ボルト10bの頭部よりも回転軸線方向の中央側に突出している。第3リブ5hのステータ側端部5h1は、第3コネクタ側ボルト10cの頭部よりも回転軸線方向の中央側に突出している。端子台5には、外周接線方向に突出する取付部5iが形成されている。この取付部5iに、回転軸線方向に沿って配置された軸線を有する端子台取付ボルト12が挿通されて、端子台5がモータケース4に取付けられている。
コネクタ6の詳細について説明する。図3に示すように、コネクタ6は、コネクタ本体6dを有している。コネクタ本体6dの先端部は、回転軸線方向に細長い形状に形成されている。コネクタ本体6dの基端部は、回転軸線方向の両側に突出するように形成されている。図1に示すように、コネクタ本体6dの基端部がモータケース4の収容部4aの外周表面4bに取付けられている。
以上のように本実施形態によれば、端子台5の第1接続導体5a〜第3接続導体5cをL字状に形成することによって、第1接続導体5a〜第3接続導体5cから成る電気的経路を確実に形成しながら端子台5をコンパクトにすることができる。端子台5をステータ幅wの領域内に配置できるので、端子台5の周辺構造をコンパクトにすることができる。また、端子台5の第1接続導体5a〜第3接続導体5cをL字状に形成することによって、端子台5の剛性を高めることができる。
本実施形態によれば、第1コネクタ側接続部11a〜第3コネクタ側接続部11cのそれぞれが、ステータ幅wの1/4の位置、2/4の位置、及び3/4の位置に配置されている。そのため、第1コネクタ側接続部11a〜第3コネクタ側接続部11cがステータ幅wの領域内で均等に配置されて、端子台5の第1コネクタ側接続部11a〜第3コネクタ側接続部11c周辺の剛性をバランス良く高めることができる。
本実施形態によれば、第1ステータ側接続部9a〜第3ステータ側接続部9cのそれぞれが、ステータ幅wの1/8の位置、3/8の位置、及び5/8の位置に配置されている。
そのため、L字状の第1接続導体5a〜第3接続導体5cを有する端子台5において、第1ステータ側接続部9a〜第3ステータ側接続部9cがステータ幅wの領域内で均等に配置されて、端子台5の第1ステータ側接続部9a〜第3ステータ側接続部9c周辺の剛性をバランス良く高めることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る端子台の周辺構造について以下に説明する。第2実施形態は、基本的には、第1実施形態と同様になっている。第1実施形態と同様な要素は、第1実施形態と同様の符号及び名称を用いて説明する。ここでは、第1実施形態と異なる構成について説明する。
本実施形態においては、図5に示すように、第1ステータ側接続部9aが、第2ステータ側接続部9bに対してステータ3の外周接線方向の一方側(矢印P1で示す)にズレて配置され、第3ステータ側接続部9cが、第2ステータ側接続部9bに対してステータ3の外周接線方向のもう一方側(矢印P2で示す)にズレて配置されている。
以上のように本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施形態によれば、第1ステータ側接続部9a〜第3ステータ側接続部9cが、ステータ3の外周接線方向にズレて配置されている。そのため、隣り合うステータ側接続部の間隔が十分に確保されるので、接続導体間における短絡を防止できる。また、第1ステータ側ボルト10a〜第3ステータ側ボルト10cを締結するための作業スペースが十分に確保されるので、第1ステータ配線3a〜第3ステータ配線3cと第1接続導体5a〜第3接続導体5cとの接続作業を容易にすることができる。
ここまで本発明の実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、本発明の第1変形例として、端子台5の回転軸線方向の両端の内少なくとも一方端が、この端子台5の少なくとも一方端に対応するステータ3の回転軸線方向の一方端と回転軸線方向の同位置、又はステータ3の一方端に対してステータ3の回転軸線方向の中間側に配置されていてもよい。
本発明の第2変形例として、端子台5の周辺構造が、車両用の回生モータ1の代わりに、車両用の駆動モータに用いられてもよい。
本発明の第3変形例として、ステータ配線、ステータ側ボルト、ステータ側接続部、端子台の接続導体、コネクタ側ボルト、コネクタ側接続部、及びコネクタ端子の数が、2つ又は4つ以上であってもよい。端子台のリブの数は、端子台の接続導体の数よりも1つ多い数であるとよい。
本発明の第4変形例として、端子台5及びコネクタ6は、回転軸線方向から見てモータケース4の上方、側方等に設けられていてもよい。
本発明の第5変形例として、第1ステータ側ボルト8a〜第3ステータ側ボルト8c、第1コネクタ側ボルト10a〜第3コネクタ側ボルト10c、及び端子台取付ボルト12の少なくとも1つの代わりに、締結部材としてネジ、リベット等が用いられてもよい。
1 回生モータ
1a モータ回転軸線
2 ロータ
3 ステータ
3a 第1ステータ配線
3b 第2ステータ配線
3c 第3ステータ配線
3e 一方側端面(外側端面)
3f もう一方側端面(中央側端面)
4 モータケース
5 端子台
5a 第1接続導体
5b 第2接続導体
5c 第3接続導体
6 コネクタ
6a 第1コネクタ端子
6b 第2コネクタ端子
6c 第3コネクタ端子
7 外部配線
8a 第1ステータ側ボルト
8b 第2ステータ側ボルト
8c 第3ステータ側ボルト
9a 第1ステータ側接続部
9b 第2ステータ側接続部
9c 第3ステータ側接続部
10a 第1コネクタ側ボルト
10b 第2コネクタ側ボルト
10c 第3コネクタ側ボルト
11a 第1コネクタ側接続部
11b 第2コネクタ側接続部
11c 第3コネクタ側接続部
w 幅
P1,P2 矢印

Claims (4)

  1. モータ回転軸線を中心に回転するロータ、及び該ロータの周囲に配置されたステータを有する車両用モータと、
    前記ステータから前記モータの外周に向かう方向に延びる複数のステータ配線と、
    前記複数のステータ配線に対応する複数の外部配線に接続するコネクタと、
    前記コネクタから前記ステータに向かうコネクタ方向に突出し、かつ前記複数のステータ配線及び前記複数の外部配線に対応する複数のコネクタ端子と、
    前記複数のステータ配線及び該複数のステータ配線に対応する前記複数のコネクタ端子を接続する複数の接続導体を有し、かつ前記ステータの周囲に配置される端子台と
    を備えている端子台の周辺構造であって、
    前記複数のステータ配線と、該複数のステータ配線に対応する前記複数の接続導体とを接続する複数のステータ側接続部が、前記コネクタ方向に間隔を空けて配置され、
    前記複数のコネクタ端子と、該複数のコネクタ端子に対応する前記複数の接続導体とを接続する複数のコネクタ側接続部が、前記モータ回転軸線に沿った回転軸線方向に並んで配置され、
    前記ステータ側接続部では、前記回転軸線方向に延びる軸線を有するステータ側締結部材によって、前記ステータ配線と前記接続導体とが前記端子台に共締めされ、
    前記コネクタ側接続部では、前記ステータの外周接線方向に延びる軸線を有するコネクタ側締結部材によって、前記接続導体と前記コネクタ端子とが前記端子台に共締めされ、
    前記接続導体がL字状に形成されており、
    前記端子台の前記回転軸線方向の両端の内少なくとも一方端が、該端子台の少なくとも一方端に対応する前記ステータの前記回転軸線方向の一方端と前記回転軸線方向の同位置、又は前記ステータの一方端に対して前記ステータの前記回転軸線方向の中間側に配置されている、端子台の周辺構造。
  2. 3つの前記コネクタ側接続部が設けられ、
    前記3つのコネクタ側接続部のそれぞれが、前記ステータの回転軸線方向幅の1/4の位置、2/4の位置、及び3/4の位置に配置されている、請求項1に記載の端子台の周辺構造。
  3. 3つの前記ステータ側接続部が設けられ、
    前記3つのステータ側接続部のそれぞれが、前記ステータの回転軸線方向幅の1/8の位置、3/8の位置、及び5/8の位置に配置されている、請求項2に記載の端子台の周辺構造。
  4. 3つの前記ステータ側接続部が設けられ、
    前記3つのステータ側接続部のそれぞれが、互いに前記ステータの外周接線方向にズレて配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の端子台の周辺構造。
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