JP5973879B2 - ダンパー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクを吐出する記録ヘッドと、インクを供給するタンクとを備えるインクジェットプリンターに備えられて、タンクから供給されるインクを圧力の変動を抑えて記録ヘッドに供給するダンパー装置に関する。
従来のダンパー装置として、記録ヘッドに連通するヘッド側室としての圧力室と、タンクとしてのインクカートリッジに連通するタンク側室としてのインク供給室と、圧力室およびインク供給室を連通する連通路としてのインク供給孔とが形成されており、インク供給孔を開閉するための弁としての板状部材と、板状部材がインク供給孔を閉じる方向に板状部材を付勢するバネとしてのシールバネと、大気圧を受けるとともに自身の位置の変化によって圧力室の容積を変化させる受圧部としての受圧板と、板状部材および受圧板の間に配置されて板状部材および受圧板の一方から受ける力を他方に伝達する力伝達部としてのロッド部材とを備えているバルブユニットが知られている(特許文献1参照。)。
特許第3606282号公報
しかしながら、従来のダンパー装置においては、弁によって開かれる連通路の断面積がヘッド側室内のインクの減少量に関わらず常に一定であるので、ヘッド側室内のインクの圧力の変動が大きいという問題がある。例えば、従来のダンパー装置は、ヘッド側室内のインクの減少量が少ない場合には、弁が連通路を開いたとき、タンク側室からの連通路を介したヘッド側室へのインクの導入量が多過ぎるので、ヘッド側室内のインクの圧力が高くなり過ぎる。一方、従来のダンパー装置は、ヘッド側室内のインクの減少量が大きい場合には、弁が連通路を開いたとき、タンク側室からの連通路を介したヘッド側室へのインクの導入量が少な過ぎるので、ヘッド側室内のインクの圧力が低くなり過ぎる。
そして、従来のダンパー装置は、ヘッド側室内のインクの圧力の変動が大きいので、記録ヘッドによるインクの吐出の精度が不安定であるという問題がある。
そこで、本発明は、記録ヘッドによるインクの吐出の精度が安定している吐出量の範囲を従来より拡大することができるダンパー装置を提供することを目的とする。
本発明のダンパー装置は、インクを吐出する記録ヘッドと、前記インクを供給するタンクとを備えるインクジェットプリンターに備えられて、前記タンクから供給される前記インクを圧力の変動を抑えて前記記録ヘッドに供給するダンパー装置であって、前記記録ヘッドに連通するヘッド側室と、前記タンクに連通するタンク側室と、前記ヘッド側室および前記タンク側室を連通する複数の連通路とが形成されており、前記連通路を開閉するための弁と、前記弁が前記連通路を閉じる方向に前記弁を付勢する付勢部材と、大気圧を受けるとともに自身の位置の変化によって前記ヘッド側室の容積を変化させる受圧部と、前記弁および前記受圧部の間に配置されて前記弁および前記受圧部の一方から受ける力を他方に伝達する力伝達部とを備えており、前記弁、前記付勢部材および前記力伝達部は、前記複数の連通路のそれぞれに対して備えられており、前記受圧部の位置は、複数の前記力伝達部のそれぞれが前記弁および前記受圧部の一方から受ける力を他方に伝達可能となる時点毎に異なり、前記弁によって開かれている前記連通路の断面積の合計は、前記弁の開閉状況に応じて異なることを特徴とする。
この構成により、本発明のダンパー装置は、弁によって開かれる連通路の断面積がヘッド側室内のインクの減少量に応じて変化するので、ヘッド側室内のインクの圧力の変動を従来より小さくすることができる。したがって、本発明のダンパー装置は、記録ヘッドによるインクの吐出の精度が安定している吐出量の範囲を従来より拡大することができる。
また、本発明のダンパー装置において、複数の前記弁の少なくとも1つは、他の前記弁によって開閉される前記連通路が形成されていても良い。
この構成により、本発明のダンパー装置は、弁が連通路を開閉する方向に直交する方向における複数の弁の中心を一致させることができるので、力伝達部を介して受圧部に力を伝達可能となる弁が受圧部の位置の変化によって変化した場合であっても、受圧部のうち力伝達部から力を受ける部分の場所の変動を抑えることができる。したがって、本発明のダンパー装置は、受圧部の位置を滑らかに変化させることができる。
また、本発明のダンパー装置は、前記受圧部の位置が変化可能であるように前記受圧部を支持する蛇腹部を備えていても良い。
この構成により、本発明のダンパー装置は、弁が連通路を開閉する方向への受圧部の大きな位置の変化を、蛇腹部の大きなストロークによって容易に実現することができる。
また、本発明のダンパー装置において、前記蛇腹部は、複数の板部と、前記板部同士を接続する屈曲可能な屈曲可能接続部とを備えており、前記板部および前記屈曲可能接続部は、合成樹脂製の1つの部品として形成されていても良い。
この構成により、本発明のダンパー装置は、板部および屈曲可能接続部が合成樹脂の一体成形によって製造されることができる。したがって、本発明のダンパー装置は、例えば製造コストを低減することができる。
本発明のダンパー装置は、記録ヘッドによるインクの吐出の精度が安定している吐出量の範囲を従来より拡大することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るインクジェットプリンターの斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンターのインク供給システムの模式図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を閉じている場合の図2に示すダンパー装置の正面断面図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を閉じている場合の図2に示すダンパー装置の正面図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を閉じている場合の図2に示すダンパー装置の平面図である。 図3に示す蛇腹部の一部の断面図である。 図3に示す蛇腹部の展開図である。 2つの弁のうち1つの弁が連通路を開いている場合の図2に示すダンパー装置の正面断面図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を開いている場合の図2に示すダンパー装置の正面断面図である。 図3に示す蛇腹部の一部の断面図であって、図6に示す例とは異なる例を示す図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を閉じている場合の図2に示すダンパー装置の正面断面図であって、図3に示す例とは異なる例を示す図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を閉じている場合の図2に示すダンパー装置の正面断面図であって、図3および図11に示す例とは異なる例を示す図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を閉じている場合の図2に示すダンパー装置の正面断面図であって、図3、図11および図12に示す例とは異なる例を示す図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を閉じている場合の本発明の第2の実施の形態に係るインクジェットプリンターのダンパー装置の正面断面図である。 2つの弁のうち1つの弁が連通路を開いている場合の図14に示すダンパー装置の正面断面図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を開いている場合の図14に示すダンパー装置の正面断面図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を閉じている場合の本発明の第3の実施の形態に係るインクジェットプリンターのダンパー装置の正面断面図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を閉じている場合の図17に示すダンパー装置の正面図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を閉じている場合の図17に示すダンパー装置の平面図である。 2つの弁のうち1つの弁が連通路を開いている場合の図17に示すダンパー装置の正面断面図である。 2つの弁がそれぞれ連通路を開いている場合の図17に示すダンパー装置の正面断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本実施の形態に係るインクジェットプリンターの構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係るインクジェットプリンター10の斜視図である。
図1に示すように、インクジェットプリンター10は、矢印10aで示す主走査方向に延在する本体11と、用紙などの記録媒体90を搬送する搬送装置12と、インクを供給するタンク13とを備えている。
本体11は、矢印10aで示す主走査方向に延在しているガイドレール11aと、矢印10aで示す主走査方向に移動可能にガイドレール11aに支持されているキャリッジ11bとを備えている。
搬送装置12は、本体11の後述の記録ヘッド11cに対して矢印10bで示す副走査方向に記録媒体90を搬送する装置である。
図2は、インクジェットプリンター10のインク供給システム14の模式図である。
図2に示すように、インク供給システム14は、記録媒体90にインク10cを吐出する記録ヘッド11cと、インク10cを供給する上述のタンク13と、タンク13から供給されるインク10cを圧力の変動を抑えて記録ヘッド11cに供給するダンパー装置20とを備えている。
記録ヘッド11cおよびダンパー装置20は、キャリッジ11bに搭載されている。
インクジェットプリンター10は、記録ヘッド11c、タンク13およびダンパー装置20を少なくともインク10cの種類毎に備えている。インク10cの種類は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックなど、例えば色の種類によって異なる。
図1に示すインクジェットプリンター10は、矢印10aで示す主走査方向に移動しない記録媒体90に対してキャリッジ11bによって主走査方向に記録ヘッド11cを移動させて、記録ヘッド11cのノズルからインク10cを記録媒体90に向けて吐出することによって、記録ヘッド11cによる主走査方向の印刷を実行させる装置である。また、インクジェットプリンター10は、矢印10bで示す副走査方向に移動しない記録ヘッド11cに対して搬送装置12によって副走査方向に記録媒体90を搬送することによって、記録媒体90に対する記録ヘッド11cの副走査方向における位置を主走査方向の印刷の終了の度に変更する装置である。
図3は、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合のダンパー装置20の正面断面図である。
図3に示すように、ダンパー装置20は、記録ヘッド11cに連通するヘッド側室20aと、記録ヘッド11cおよびヘッド側室20aを連通する流路の一部を構成する流路20bと、タンク13に連通するタンク側室20cと、タンク13およびタンク側室20cを連通する流路の一部を構成する流路20dと、ヘッド側室20aおよびタンク側室20cを連通する連通路20eおよび連通路20fとが形成されている。
図4は、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合のダンパー装置20の正面図である。図5は、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合のダンパー装置20の平面図である。
図3〜図5に示すように、ダンパー装置20は、流路20bおよび流路20dが形成されたケース21と、ケース21に固定されている蓋22と、連通路20eを開閉するための弁23と、蓋22および弁23に固定されていて弁23が連通路20eを閉じる矢印20gで示す方向に弁23を付勢する付勢部材としてのバネ24と、ケース21に固定されていて弁23が連通路20eを閉じている場合にケース21および弁23の間のインク10cの漏れを防止するためのOリング25と、連通路20fを開閉するための弁26と、蓋22および弁26に固定されていて弁26が連通路20fを閉じる矢印20gで示す方向に弁26を付勢する付勢部材としてのバネ27と、弁23に固定されていて弁26が連通路20fを閉じている場合に弁23および弁26の間のインク10cの漏れを防止するためのOリング28と、大気圧を受けるとともに自身の位置の変化によってヘッド側室20aの容積を変化させる受圧部としての受圧板29と、弁23および受圧板29の間に配置されて弁23および受圧板29の一方から受ける力を他方に伝達する力伝達部としてのロッド部材30と、弁26および受圧板29の間に配置されて弁26および受圧板29の一方から受ける力を他方に伝達する力伝達部としてのロッド部材31と、受圧板29の位置が変化可能であるように受圧板29を支持する蛇腹部32とを備えている。
ヘッド側室20aは、ケース21、受圧板29および蛇腹部32によって形成されている。
タンク側室20cは、ケース21および蓋22によって形成されている。
連通路20eは、ケース21およびロッド部材30によって形成されている。ここで、連通路20eの断面積は、連通路20eが弁23によって開かれていて連通路20fも弁26によって開かれている状態で、タンク側室20cからヘッド側室20aへの連通路20eおよび連通路20fを介したインク10cの導入量が、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出によるヘッド側室20aのインク10cの減少量より多くなることがない断面積である。すなわち、連通路20eの断面積と、連通路20fの断面積との合計は、タンク側室20cからヘッド側室20aへの連通路20eおよび連通路20fを介したインク10cの導入量が、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出によるヘッド側室20aのインク10cの減少量より多くなることがない十分に大きな面積である。
連通路20fは、弁23、ロッド部材30およびロッド部材31によって形成されている。すなわち、弁23は、弁26によって開閉される連通路20fが形成されている。連通路20fの断面積は、連通路20eが弁23によって閉ざされていて連通路20fが弁26によって開かれている状態で、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出量によっては、タンク側室20cからヘッド側室20aへの連通路20fを介したインク10cの導入量が、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出によるヘッド側室20aのインク10cの減少量より多くなる場合がある断面積である。
ケース21は、ロッド部材30が挿入される孔21aが形成されている。ケース21は、ポリエチレンなどの合成樹脂によって形成されている。
蓋22は、ポリエチレンなどの合成樹脂によって形成されている。蓋22は、ケース21に接着剤によって固定されている。
弁23は、ロッド部材30とともにポリエチレンなどの合成樹脂製の1つの部品として形成されている。弁23は、ロッド部材31が挿入される孔23aが形成されている。
弁26は、ロッド部材31とともにポリエチレンなどの合成樹脂製の1つの部品として形成されている。
受圧板29は、ポリエチレンなどの合成樹脂によって形成されている。受圧板29は、可撓性を有していない。
ロッド部材30は、ロッド部材31が挿入される孔30aと、ロッド部材30が受圧板29に接触する場合にヘッド側室20aおよび孔30aを連通するための切欠き30bとが形成されている。
弁23、バネ24、Oリング25およびロッド部材30は、連通路20eに対して備えられている。
弁26、バネ27、Oリング28およびロッド部材31は、連通路20fに対して備えられている。
弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合、受圧板29と、ロッド部材30との距離は、受圧板29と、ロッド部材31との距離より長い。
図6は、蛇腹部32の一部の断面図である。図7は、蛇腹部32の展開図である。
図6および図7に示すように、蛇腹部32は、8つの板部32aと、板部32a同士を接続する屈曲可能な屈曲可能接続部32bとを備えている。板部32aは、可撓性のフィルム部材32cと、フィルム部材32c上に接着剤によって固定された板状部材32dとの重なりによって形成されている。屈曲可能接続部32bは、フィルム部材32cによって形成されている。板状部材32dは、ポリエチレンなどの合成樹脂によって形成されている。板状部材32dは、可撓性を有していない。板状部材32dの形状は、台形である。
なお、図7中の右端の2つの板状部材32dと、左端の2つの板状部材32dとは、接着剤によって自身に固定された図示していない可撓性のフィルム部材を介して互いに接続されている。すなわち、右端の2つの板状部材32dと、左端の2つの板状部材32dとは、このフィルム部材を介して互いに屈曲可能に接続されている。このフィルム部材としては、フィルム部材32cの一部が代用されていても良い。
ケース21および蛇腹部32は、接着剤によって自身に固定された図示していない可撓性のフィルム部材を介して互いに接続されている。すなわち、蛇腹部32は、このフィルム部材を介してケース21に屈曲可能に接続されている。このフィルム部材としては、フィルム部材32cの一部が代用されていても良い。
受圧板29および蛇腹部32は、接着剤によって自身に固定された図示していない可撓性のフィルム部材を介して互いに接続されている。すなわち、蛇腹部32は、このフィルム部材を介して受圧板29に屈曲可能に接続されている。このフィルム部材としては、フィルム部材32cの一部が代用されていても良い。
図8は、弁26が連通路20fを開いている場合のダンパー装置20の正面断面図である。
図3に示す受圧板29の位置は、ロッド部材31が弁26および受圧板29の一方から受ける力を他方に伝達可能となる時点の受圧板29の位置である。図8に示す受圧板29の位置は、ロッド部材30が弁23および受圧板29の一方から受ける力を他方に伝達可能となる時点の受圧板29の位置である。上述したように、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合、受圧板29と、ロッド部材30との距離は、受圧板29と、ロッド部材31との距離より長い。したがって、図3に示す受圧板29の位置と、図8に示す受圧板29の位置とは異なる。
次に、ダンパー装置20の製造方法について説明する。
まず、弁23にOリング28が固定された後、弁23の孔23aおよびロッド部材30の孔30aにロッド部材31が挿入されて、弁26にバネ27が固定される。
次いで、ケース21にOリング25が固定された後、ケース21の孔21aにロッド部材30が挿入されて、弁23にバネ24が固定される。
次いで、蓋22がケース21に接着剤によって固定される。したがって、バネ24は、蓋22および弁23に固定され、バネ27は、蓋22および弁26に固定される。
最後に、蛇腹部32がケース21および受圧板29に接着剤によって固定される。
次に、ダンパー装置20の動作について説明する。
記録ヘッド11cがインク10cを吐出すると、ダンパー装置20のヘッド側室20aのインク10cの量が減少する。ヘッド側室20aのインク10cの量が減少すると、ヘッド側室20aの容積が減少するので、受圧板29は、蛇腹部32の収縮に伴って、矢印20hで示す方向に移動する。ここで、弁26は、受圧板29がロッド部材31に接触している場合、ロッド部材31を介して受圧板29から受ける力と、連通路20f側のインク10cの圧力によって受ける力との合計が、バネ27から受ける力と、タンク側室20cのインク10cの圧力によって受ける力との合計以下であるとき、矢印20hで示す方向に移動することができない。弁26が矢印20hで示す方向に移動することができない場合、ロッド部材31を介して弁26に接続されている受圧板29も、矢印20hで示す方向に移動することができない。受圧板29が矢印20hで示す方向に移動することができない場合、ヘッド側室20aのインク10cは、ヘッド側室20aの容積が一定のまま量が減少するので、圧力が低下する。
ヘッド側室20aのインク10cの圧力が低下すると、ヘッド側室20aのインク10cの圧力および大気圧を受けている受圧板29がロッド部材31を介して弁26を押す力が増加する。
弁26は、ロッド部材31を介して受圧板29から受ける力と、連通路20f側のインク10cの圧力によって受ける力との合計が、バネ27から受ける力と、タンク側室20cのインク10cの圧力によって受ける力との合計よりも大きくなると、矢印20hで示す方向に移動する。すなわち、弁26は、連通路20fを開く。このとき、ロッド部材31を介して弁26を矢印20hで示す方向に押している受圧板29は、矢印20hで示す方向への弁26の移動に伴って、矢印20hで示す方向に移動する。また、蛇腹部32は、矢印20hで示す方向への受圧板29の移動に伴って収縮する。
したがって、ダンパー装置20は、図3に示す状態から、図8に示す状態に変化する。
タンク側室20c内のインク10cは、タンク13がタンク側室20cより高い位置に存在することによって高い圧力が加わっているので、連通路20fが開くと、連通路20fを通ってヘッド側室20aに導入される。ここで、ダンパー装置20が図8に示す状態になった場合も、ロッド部材30の切欠き30bがヘッド側室20aおよび孔30aを連通するので、連通路20fは、受圧板29と、ロッド部材30との接触によって閉じられることがない。
タンク側室20cからヘッド側室20aへのインク10cの導入量が、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出によるヘッド側室20aのインク10cの減少量より多い場合、ヘッド側室20aのインク10cの量は増加する。ヘッド側室20aのインク10cの量が増加すると、ヘッド側室20aの容積が増加するので、受圧板29は、蛇腹部32の伸張を伴って、矢印20gで示す方向に移動する。
受圧板29が矢印20gで示す方向に移動すると、ロッド部材31を介して受圧板29にバネ27の付勢力によって押し付けられている弁26は、矢印20gで示す方向への受圧板29の移動に伴って、矢印20gで示す方向に移動する。すなわち、弁26は、連通路20fを閉じる。
したがって、ダンパー装置20は、図8に示す状態から、再び図3に示す状態に変化する。
一方、図8に示す状態において、タンク側室20cからヘッド側室20aへのインク10cの導入量が、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出によるヘッド側室20aのインク10cの減少量より小さい場合、ヘッド側室20aのインク10cの量は減少する。ヘッド側室20aのインク10cの量が減少すると、ヘッド側室20aの容積が減少するので、受圧板29は、蛇腹部32の収縮に伴って、矢印20hで示す方向に移動する。ここで、弁23は、受圧板29がロッド部材30に接触している場合、ロッド部材30を介して受圧板29から受ける力と、連通路20e側のインク10cの圧力によって受ける力との合計が、バネ24から受ける力と、タンク側室20cのインク10cの圧力によって受ける力との合計以下であるとき、矢印20hで示す方向に移動することができない。弁23が矢印20hで示す方向に移動することができない場合、ロッド部材30を介して弁23に接続されている受圧板29も、矢印20hで示す方向に移動することができない。受圧板29が矢印20hで示す方向に移動することができない場合、ヘッド側室20aのインク10cは、ヘッド側室20aの容積が一定のまま量が減少するので、圧力が低下する。
ヘッド側室20aのインク10cの圧力が低下すると、ヘッド側室20aのインク10cの圧力および大気圧を受けている受圧板29がロッド部材30を介して弁23を押す力が増加する。
弁23は、ロッド部材30を介して受圧板29から受ける力と、連通路20e側のインク10cの圧力によって受ける力との合計が、バネ24から受ける力と、タンク側室20cのインク10cの圧力によって受ける力との合計よりも大きくなると、矢印20hで示す方向に移動する。すなわち、弁23は、連通路20eを開く。このとき、ロッド部材30を介して弁23を矢印20hで示す方向に押している受圧板29は、矢印20hで示す方向への弁23の移動に伴って、矢印20hで示す方向に移動する。また、蛇腹部32は、矢印20hで示す方向への受圧板29の移動に伴って収縮する。
したがって、ダンパー装置20は、図8に示す状態から、図9に示す状態に変化する。
図9は、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを開いている場合のダンパー装置20の正面断面図である。
タンク側室20c内のインク10cは、タンク13がタンク側室20cより高い位置に存在することによって高い圧力が加わっているので、ダンパー装置20が図9に示す状態になると、連通路20eを通ってヘッド側室20aに導入される。
ここで、連通路20eは、上述したように、連通路20eが弁23によって開かれていて連通路20fも弁26によって開かれている状態で、タンク側室20cからヘッド側室20aへのインク10cの導入量が、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出によるヘッド側室20aのインク10cの減少量より多くなることがない断面積で形成されている。したがって、タンク側室20cからヘッド側室20aにインク10cが導入されると、ヘッド側室20aのインク10cの量は増加する。ヘッド側室20aのインク10cの量が増加すると、ヘッド側室20aの容積が増加するので、受圧板29は、蛇腹部32の伸張を伴って、矢印20gで示す方向に移動する。
受圧板29が矢印20gで示す方向に移動すると、ロッド部材30を介して受圧板29にバネ24の付勢力によって押し付けられている弁23は、矢印20gで示す方向への受圧板29の移動に伴って、矢印20gで示す方向に移動する。すなわち、弁23は、連通路20eを閉じる。
したがって、ダンパー装置20は、図9に示す状態から、再び図8に示す状態に変化する。
以上に説明したように、ダンパー装置20は、弁23、26によって開かれる連通路の断面積がヘッド側室20a内のインク10cの減少量に応じて変化する。例えば、インクジェットプリンター10が文字の印刷などのインク10cの使用量が少ない印刷を実行する場合など、ヘッド側室20a内のインク10cの減少量が少ない場合には、ダンパー装置20は、連通路20fのみを弁26によって開いて、タンク側室20cからヘッド側室20aに連通路20fを介して少量のインク10cを導入する。一方、インクジェットプリンター10がべた塗りの印刷などのインク10cの使用量が多い印刷を実行する場合など、ヘッド側室20a内のインク10cの減少量が多い場合には、ダンパー装置20は、連通路20fを弁26によって開いている状態で更に連通路20eを弁23によって開いて、タンク側室20cからヘッド側室20aに連通路20eおよび連通路20fを介して大量のインク10cを導入する。したがって、ダンパー装置20は、ヘッド側室20a内のインク10cの圧力の変動を従来より小さくすることができ、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出の精度が安定している吐出量の範囲を従来より拡大することができる。
Oリング25は、インク10cの影響で変質し、弁23とくっ付いて離れ難くなる場合がある。同様に、Oリング28は、インク10cの影響で変質し、弁26とくっ付いて離れ難くなる場合がある。ここで、弁26は、弁23と比較して、面積が小さいので、タンク側室20cのインク10cの圧力によって受ける力が小さい。すなわち、弁26は、受圧板29からロッド部材31を介して矢印20hで示す方向に押された場合、弁23と比較して、矢印20hで示す方向に大きな力で移動させられる。したがって、弁26は、インク10cの影響で変質したOリング28とくっ付いていたとしても、弁23と比較して、Oリング28と容易に離れることができる。
ダンパー装置20は、弁26によって開閉される連通路20fが弁23に形成されているので、弁23、26が連通路20e、20fを開閉する方向、すなわち、矢印20gまたは矢印20hで示す方向に直交する方向における弁23、26の中心を一致させることができる。したがって、ダンパー装置20は、ロッド部材を介して受圧板29に力を伝達可能となる弁が受圧板29の位置の変化によって弁26のみから弁23および弁26の両方に変化した場合であっても、弁23および弁26の両方から弁26のみに変化した場合であっても、受圧板29のうちロッド部材から力を受ける部分の場所の変動を抑えることができる。その結果として、ダンパー装置20は、受圧板29の位置を滑らかに変化させることができる。
ダンパー装置20は、受圧板29の位置が変化可能であるように受圧板29を支持する蛇腹部32を備えているので、矢印20gまたは矢印20hで示す方向への受圧板29の大きな位置の変化を、蛇腹部32の大きなストロークによって容易に実現することができる。
ダンパー装置20は、後述の第3の実施の形態のように可撓性のフィルム部材自体の変形によって受圧板29の位置を変化させるのではなく、蛇腹部32の折り畳みの変形によって受圧板29の位置を変化させるので、矢印20gまたは矢印20hで示す方向に直交する方向に延在していて受圧板29の位置が変化可能であるように受圧板29を支持する後述のフィルム部材232(図17参照。)のような可撓性のフィルム部材が必要ない。したがって、ダンパー装置20は、矢印20gまたは矢印20hで示す方向に直交する方向におけるサイズを従来より小型化することができる。
なお、ダンパー装置20は、矢印20gまたは矢印20hで示す方向に直交する方向に延在していて受圧板29の位置が変化可能であるように受圧板29を支持する後述のフィルム部材232(図17参照。)のような可撓性のフィルム部材が必要ないので、矢印20gまたは矢印20hで示す方向に直交する方向における受圧板29の面積を後述の第3の実施の形態より大きくすることができる。したがって、ダンパー装置20は、弁23、26が連通路20e、20fを開くために必要な力を大気圧によって受圧板29で容易に受けることができる。
図10は、蛇腹部32の一部の断面図であって、図6に示す例とは異なる例を示す図である。
以上において説明した蛇腹部32は、図6に示す構造である。しかしながら、蛇腹部32は、図10に示す構造であっても良い。図10において、蛇腹部32は、板部32aと、板部32a同士を接続する屈曲可能な屈曲可能接続部32bとがポリエチレンなどの合成樹脂製の1つの部品として形成されている。図10において、屈曲可能接続部32bは、屈曲可能とするために板部32aと比較して薄く形成されている。
ダンパー装置20は、蛇腹部32が図10に示す構造である場合、板部32aおよび屈曲可能接続部32bが合成樹脂の一体成形によって製造されることができる。したがって、ダンパー装置20は、蛇腹部32が図10に示す構造である場合、蛇腹部32が図6に示す構造である場合と比較して、例えば製造コストを低減することができる。
図11は、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合のダンパー装置20の正面断面図であって、図3に示す例とは異なる例を示す図である。
ダンパー装置20は、図11に示すように、ケース21および受圧板29の間にバネ33を備えていても良い。ダンパー装置20は、図11に示す構造である場合、ヘッド側室20aのインク10cの圧力を大気圧に対して確実に負圧に維持することができる。
図12は、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合のダンパー装置20の正面断面図であって、図3および図11に示す例とは異なる例を示す図である。
以上において説明したロッド部材31は、弁26とともにポリエチレンなどの合成樹脂製の1つの部品として形成されている。しかしながら、ロッド部材31は、図12に示すように、受圧板29とともにポリエチレンなどの合成樹脂製の1つの部品として形成されていても良い。
図13は、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合のダンパー装置20の正面断面図であって、図3、図11および図12に示す例とは異なる例を示す図である。
以上において説明したロッド部材30は、弁23とともにポリエチレンなどの合成樹脂製の1つの部品として形成されている。しかしながら、ロッド部材30は、図13に示すように、受圧板29とともにポリエチレンなどの合成樹脂製の1つの部品として形成されていても良い。
(第2の実施の形態)
まず、本実施の形態に係るインクジェットプリンターの構成について説明する。
なお、本実施の形態に係るインクジェットプリンターの構成のうち第1の実施の形態に係るインクジェットプリンター10(図1参照。)の構成と同様の構成については、インクジェットプリンター10の構成と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図14は、弁123、126がそれぞれ連通路120e、120fを閉じている場合の本実施の形態に係るインクジェットプリンターのダンパー装置120の正面断面図である。
本実施の形態に係るインクジェットプリンターの構成は、インクジェットプリンター10(図1参照。)がダンパー装置20(図3参照。)に代えて図14に示すダンパー装置120を備えた構成と同様である。
ダンパー装置120は、ダンパー装置20と比較して、ヘッド側室20aおよびタンク側室20cを連通する連通路120eおよび連通路120fが連通路20e(図3参照。)および連通路20f(図3参照。)に代えて形成されている。
ダンパー装置120は、ダンパー装置20と比較して、流路20bおよび流路20dが形成されたケース121と、ケース121に固定されている蓋122と、連通路120eを開閉するための弁123と、蓋122および弁123に固定されていて弁123が連通路120eを閉じる矢印20gで示す方向に弁123を付勢する付勢部材としてのバネ124と、ケース121に固定されていて弁123が連通路120eを閉じている場合にケース121および弁123の間のインク10cの漏れを防止するためのOリング125と、連通路120fを開閉するための弁126と、蓋122および弁126に固定されていて弁126が連通路120fを閉じる矢印20gで示す方向に弁126を付勢する付勢部材としてのバネ127と、ケース121に固定されていて弁126が連通路120fを閉じている場合にケース121および弁126の間のインク10cの漏れを防止するためのOリング128と、弁123および受圧板29の間に配置されて弁123および受圧板29の一方から受ける力を他方に伝達する力伝達部としてのロッド部材130と、弁126および受圧板29の間に配置されて弁126および受圧板29の一方から受ける力を他方に伝達する力伝達部としてのロッド部材131とを、ケース21(図3参照。)、蓋22(図3参照。)、弁23(図3参照。)、バネ24(図3参照。)、Oリング25(図3参照。)、弁26(図3参照。)、バネ27(図3参照。)、Oリング28(図3参照。)、ロッド部材30(図3参照。)およびロッド部材31(図3参照。)に代えて備えている。
ヘッド側室20aは、ケース121、受圧板29および蛇腹部32によって形成されている。
タンク側室20cは、ケース121および蓋122によって形成されている。
連通路120eは、ケース121およびロッド部材130によって形成されている。ここで、連通路120eの断面積は、連通路120eが弁123によって開かれていて連通路120fも弁126によって開かれている状態で、タンク側室20cからヘッド側室20aへの連通路120eおよび連通路120fを介したインク10cの導入量が、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出によるヘッド側室20aのインク10cの減少量より多くなることがない断面積である。すなわち、連通路120eの断面積と、連通路120fの断面積との合計は、タンク側室20cからヘッド側室20aへの連通路120eおよび連通路120fを介したインク10cの導入量が、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出によるヘッド側室20aのインク10cの減少量より多くなることがない十分に大きな面積である。
連通路120fは、ケース121およびロッド部材131によって形成されている。連通路120fの断面積は、連通路120eが弁123によって閉ざされていて連通路120fが弁126によって開かれている状態で、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出量によっては、タンク側室20cからヘッド側室20aへの連通路120fを介したインク10cの導入量が、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出によるヘッド側室20aのインク10cの減少量より多くなる場合がある断面積である。
ケース121は、ロッド部材130が挿入される孔121aと、ロッド部材131が挿入される孔121bとが形成されている。ケース121は、ポリエチレンなどの合成樹脂によって形成されている。
蓋122は、ポリエチレンなどの合成樹脂によって形成されている。蓋122は、ケース121に接着剤によって固定されている。
弁123は、ロッド部材130とともにポリエチレンなどの合成樹脂製の1つの部品として形成されている。
弁126は、ロッド部材131とともにポリエチレンなどの合成樹脂製の1つの部品として形成されている。
弁123、バネ124、Oリング125およびロッド部材130は、連通路120eに対して備えられている。
弁126、バネ127、Oリング128およびロッド部材131は、連通路120fに対して備えられている。
弁123、126がそれぞれ連通路120e、120fを閉じている場合、受圧板29と、ロッド部材130との距離は、受圧板29と、ロッド部材131との距離より長い。
ケース121および蛇腹部32は、接着剤によって自身に固定された図示していない可撓性のフィルム部材を介して互いに接続されている。すなわち、蛇腹部32は、このフィルム部材を介してケース121に屈曲可能に接続されている。このフィルム部材としては、蛇腹部32のフィルム部材32cの一部が代用されていても良い。
図15は、弁126が連通路120fを開いている場合のダンパー装置120の正面断面図である。
図14に示す受圧板29の位置は、ロッド部材131が弁126および受圧板29の一方から受ける力を他方に伝達可能となる時点の受圧板29の位置である。図15に示す受圧板29の位置は、ロッド部材130が弁123および受圧板29の一方から受ける力を他方に伝達可能となる時点の受圧板29の位置である。上述したように、弁123、126がそれぞれ連通路120e、120fを閉じている場合、受圧板29と、ロッド部材130との距離は、受圧板29と、ロッド部材131との距離より長い。したがって、図14に示す受圧板29の位置と、図15に示す受圧板29の位置とは異なる。
次に、ダンパー装置120の動作について説明する。
図16は、弁123、126がそれぞれ連通路120e、120fを開いている場合のダンパー装置120の正面断面図である。
ダンパー装置120は、第1の実施の形態に係るダンパー装置20と同様に、タンク側室20cからヘッド側室20aへのインク10cの導入と、ヘッド側室20aから記録ヘッド11cへのインク10cの排出との状況に応じて、図14、図15および図16に示す状態を遷移する。
以上に説明したように、ダンパー装置120は、弁123、126によって開かれる連通路の断面積がヘッド側室20a内のインク10cの減少量に応じて変化する。例えば、本実施の形態に係るインクジェットプリンターが文字の印刷などのインク10cの使用量が少ない印刷を実行する場合など、ヘッド側室20a内のインク10cの減少量が少ない場合には、ダンパー装置120は、連通路120fのみを弁126によって開いて、タンク側室20cからヘッド側室20aに連通路120fを介して少量のインク10cを導入する。一方、本実施の形態に係るインクジェットプリンターがべた塗りの印刷などのインク10cの使用量が多い印刷を実行する場合など、ヘッド側室20a内のインク10cの減少量が多い場合には、ダンパー装置120は、連通路120fを弁126によって開いている状態で更に連通路120eを弁123によって開いて、タンク側室20cからヘッド側室20aに連通路120eおよび連通路120fを介して大量のインク10cを導入する。したがって、ダンパー装置120は、ヘッド側室20a内のインク10cの圧力の変動を従来より小さくすることができ、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出の精度が安定している吐出量の範囲を従来より拡大することができる。
(第3の実施の形態)
まず、本実施の形態に係るインクジェットプリンターの構成について説明する。
なお、本実施の形態に係るインクジェットプリンターの構成のうち第1の実施の形態に係るインクジェットプリンター10(図1参照。)の構成と同様の構成については、インクジェットプリンター10の構成と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図17は、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合の本実施の形態に係るインクジェットプリンターのダンパー装置220の正面断面図である。図18は、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合のダンパー装置220の正面図である。図19は、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合のダンパー装置220の平面図である。
本実施の形態に係るインクジェットプリンターの構成は、インクジェットプリンター10(図1参照。)がダンパー装置20(図3参照。)に代えて図17〜図19に示すダンパー装置220を備えた構成と同様である。
ダンパー装置220は、ダンパー装置20と比較して、流路20bおよび流路20dが形成されたケース221と、大気圧を受けるとともに自身の位置の変化によってヘッド側室20aの容積を変化させる受圧部としての受圧板229と、受圧板229の位置が変化可能であるように受圧板229を支持する可撓性のフィルム部材232とを、ケース21(図3参照。)、受圧板29(図3参照。)および蛇腹部32(図3参照。)に代えて備えている。
ヘッド側室20aは、ケース221、受圧板229およびフィルム部材232によって形成されている。
タンク側室20cは、ケース221および蓋22によって形成されている。
ケース221は、ポリエチレンなどの合成樹脂によって形成されている。ケース221は、蓋22が接着剤によって固定されている。
受圧板229は、ポリエチレンなどの合成樹脂によって形成されている。受圧板229は、可撓性を有していない。受圧板229は、フィルム部材232に接着剤によって固定されている。
弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合、受圧板229と、ロッド部材30との距離は、受圧板229と、ロッド部材31との距離より長い。
フィルム部材232は、ケース221に接着剤によって固定されている。
図20は、弁26が連通路20fを開いている場合のダンパー装置220の正面断面図である。
図17に示す受圧板229の位置は、ロッド部材31が弁26および受圧板229の一方から受ける力を他方に伝達可能となる時点の受圧板229の位置である。図20に示す受圧板229の位置は、ロッド部材30が弁23および受圧板229の一方から受ける力を他方に伝達可能となる時点の受圧板229の位置である。上述したように、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを閉じている場合、受圧板229と、ロッド部材30との距離は、受圧板229と、ロッド部材31との距離より長い。したがって、図17に示す受圧板229の位置と、図20に示す受圧板229の位置とは異なる。
次に、ダンパー装置220の製造方法について説明する。
まず、弁23にOリング28が固定された後、弁23の孔23aおよびロッド部材30の孔30aにロッド部材31が挿入されて、弁26にバネ27が固定される。
次いで、ケース221にOリング25が固定された後、ケース221の孔21aにロッド部材30が挿入されて、弁23にバネ24が固定される。
次いで、蓋22がケース221に接着剤によって固定される。したがって、バネ24は、蓋22および弁23に固定され、バネ27は、蓋22および弁26に固定される。
最後に、受圧板229が接着剤によって固定されているフィルム部材232が、ケース221に接着剤によって固定される。
次に、ダンパー装置220の動作について説明する。
図21は、弁23、26がそれぞれ連通路20e、20fを開いている場合のダンパー装置220の正面断面図である。
ダンパー装置220は、第1の実施の形態に係るダンパー装置20と同様に、タンク側室20cからヘッド側室20aへのインク10cの導入と、ヘッド側室20aから記録ヘッド11cへのインク10cの排出との状況に応じて、図17、図20および図21に示す状態を遷移する。
以上に説明したように、ダンパー装置220は、弁23、26によって開かれる連通路の断面積がヘッド側室20a内のインク10cの減少量に応じて変化する。例えば、本実施の形態に係るインクジェットプリンターが文字の印刷などのインク10cの使用量が少ない印刷を実行する場合など、ヘッド側室20a内のインク10cの減少量が少ない場合には、ダンパー装置220は、連通路20fのみを弁26によって開いて、タンク側室20cからヘッド側室20aに連通路20fを介して少量のインク10cを導入する。一方、本実施の形態に係るインクジェットプリンターがべた塗りの印刷などのインク10cの使用量が多い印刷を実行する場合など、ヘッド側室20a内のインク10cの減少量が多い場合には、ダンパー装置220は、連通路20fを弁26によって開いている状態で更に連通路20eを弁23によって開いて、タンク側室20cからヘッド側室20aに連通路20eおよび連通路20fを介して大量のインク10cを導入する。したがって、ダンパー装置220は、ヘッド側室20a内のインク10cの圧力の変動を従来より小さくすることができ、記録ヘッド11cによるインク10cの吐出の精度が安定している吐出量の範囲を従来より拡大することができる。
なお、上述した各実施の形態におけるダンパー装置は、2つの弁を備えていることによって、タンク側室20cからヘッド側室20aにインク10cを導入する動作として、インク10cの導入量が異なる2段階の動作、すなわち、少量のインク10cを導入する動作、および、大量のインク10cを導入する動作を実行するようになっている。しかしながら、ダンパー装置は、2つより多くの弁を備えることによって、タンク側室20cからヘッド側室20aにインク10cを導入する動作として、インク10cの導入量が異なる2段階より多くの段階の流量の動作を実行するようになっていても良い。
また、上述した各実施の形態におけるダンパー装置は、タンク13から供給されるインク10cを圧力の変動を抑えて記録ヘッド11cに供給するようになっている。しかしながら、ダンパー装置は、インク10c以外の液体を記録ヘッド11cに供給するようになっていても良い。例えば、ダンパー装置は、タンク13から供給される洗浄液を記録ヘッド11cに供給するようになっていても良い。ダンパー装置は、タンク13から供給される洗浄液を記録ヘッド11cに供給する場合、大量の洗浄液を導入する動作を実行すれば良い。
また、上述した各実施の形態におけるOリングは、弁が連通路を閉じている時にインク10cの流路を遮断する働きをするものである。したがって、上述した各実施の形態におけるダンパー装置は、弁が連通路を閉じている時のインク10cの流路を、Oリング以外の形状のシール材によって遮断するようになっていても良いし、Oリングなどのシール材を備えずに弁自体の圧接によって遮断するようになっていても良い。なお、シール材としては、例えばゴム製のシール材が採用されることができる。
10 インクジェットプリンター
10c インク
11c 記録ヘッド
13 タンク
20 ダンパー装置
20a ヘッド側室
20c タンク側室
20e、20f 連通路
23 弁
24 バネ(付勢部材)
26 弁
27 バネ(付勢部材)
29 受圧板(受圧部)
30、31 ロッド部材(力伝達部)
32 蛇腹部
32a 板部
32b 屈曲可能接続部
120 ダンパー装置
120e、120f 連通路
123 弁
124 バネ(付勢部材)
126 弁
127 バネ(付勢部材)
130、131 ロッド部材(力伝達部)
220 ダンパー装置
229 受圧板(受圧部)

Claims (4)

  1. インクを吐出する記録ヘッドと、前記インクを供給するタンクとを備えるインクジェットプリンターに備えられて、前記タンクから供給される前記インクを圧力の変動を抑えて前記記録ヘッドに供給するダンパー装置であって、
    前記記録ヘッドに連通するヘッド側室と、前記タンクに連通するタンク側室と、前記ヘッド側室および前記タンク側室を連通する複数の連通路とが形成されており、
    前記連通路を開閉するための弁と、前記弁が前記連通路を閉じる方向に前記弁を付勢する付勢部材と、大気圧を受けるとともに自身の位置の変化によって前記ヘッド側室の容積を変化させる受圧部と、前記弁および前記受圧部の間に配置されて前記弁および前記受圧部の一方から受ける力を他方に伝達する力伝達部とを備えており、
    前記弁、前記付勢部材および前記力伝達部は、前記複数の連通路のそれぞれに対して備えられており、
    前記受圧部の位置は、複数の前記力伝達部のそれぞれが前記弁および前記受圧部の一方から受ける力を他方に伝達可能となる時点毎に異なり、
    前記弁によって開かれている前記連通路の断面積の合計は、前記弁の開閉状況に応じて異なることを特徴とするダンパー装置。
  2. 複数の前記弁の少なくとも1つは、他の前記弁によって開閉される前記連通路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のダンパー装置。
  3. 前記受圧部の位置が変化可能であるように前記受圧部を支持する蛇腹部を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のダンパー装置。
  4. 前記蛇腹部は、複数の板部と、前記板部同士を接続する屈曲可能な屈曲可能接続部とを備えており、
    前記板部および前記屈曲可能接続部は、合成樹脂製の1つの部品として形成されていることを特徴とする請求項3に記載のダンパー装置。
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