次に、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るタッチパネルの概略構成を示す斜視図である。図5において、X,X方向は第1及び第2の基板11,12の長手方向を示しており、Y,Y方向はX,X方向と直交する方向を示している。また、図5では、後述する図6に示す複数の溝部23、第1の溝24、及び第2の溝27〜29を図示することが困難なため、複数の溝部23、第1の溝24、及び第2の溝27〜29の図示を省略する。
図5を参照するに、第1の実施の形態のタッチパネル10は、第1の基板11と、第2の基板12と、スペーサ13と、FCP(フレキシブル基板)15とを有する。
図6は、図5に示す第1の基板の平面図であり、図7は、図6に示す第1の基板のB−B線方向の断面図である。図6において、Aはタッチパネル10が操作される(押圧される)領域(以下、「操作領域A」という)を示している。
図5〜図7を参照するに、第1の基板11は、下部基板であり、第1の透明基板本体21と、第1の透明抵抗膜22と、複数の溝部23と、第1の溝24と、電極25と、第2の溝27〜29とを有する。
第1の透明基板本体21は、X,X方向が長手方向とされた矩形とされている。第1の透明基板本体21は、X,X方向に延在すると共に対向配置された辺31,32と、Y,Y方向に延在すると共に対向配置された辺33,34と、角部36〜39とを有する。角部36は、直交する2辺32,33により構成されている。角部37は、直交する2辺31,34により構成されている。角部38は、直交する2辺32,34により構成されている。角部39は、直交する2辺31,33により構成されている。第1の透明基板本体21としては、例えば、ガラス基板を用いることができる。
第1の透明抵抗膜22は、第1の透明基板本体21の上面21Aに設けられている。第1の透明抵抗膜22は、電位分布が形成される膜である。第1の透明抵抗膜22は、操作領域Aを有する。第1の透明抵抗膜22の材料としては、例えば、ITO(Indinm Tin Oxide)、ZnO(酸化亜鉛)にAl又はGaが添加された材料、SnO2にSb等が添加された材料を用いることができる。
複数の溝部23は、複数の溝部23は、操作領域Aよりも外側に位置する部分の第1の透明抵抗膜22に形成されている。複数の溝部23には、電極25を構成する後述する電極パターン41〜44が形成されている。複数の溝部23は、第1の透明抵抗膜22を貫通している。
複数の溝部23は、電極パターン41〜44の中央部から電極パターン41〜44の端部に向かうにつれて、電極パターン41〜44と第1の透明抵抗膜22との接触面積が大きくなるような構成とされている。複数の溝部23の形状は、例えば、コの字型にすることができる。複数の溝部23は、例えば、レーザ加工により形成することができる。
上記構成とされた複数の溝部23を第1の透明抵抗膜22に形成することにより、タッチパネル10の製造時に発生する不具合(具体的には、例えば、電極25の厚さの不均一や第1の透明抵抗膜22の膜質異常等)がない場合において、操作領域Aに形成される電位分布の全体的な歪みを改善することができる。
第1の溝24は、溝部23間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22に複数形成されている。第1の溝24は、複数の溝部23の配列方向と直交する方向に延在する溝である。第1の溝24は、第1の透明抵抗膜22を貫通する溝であり、第1の透明基板本体21の上面21Aを露出している。第1の溝24の幅は、例えば、0.1mmとすることができる。第1の溝24は、例えば、レーザ加工により形成することができる。
このように、レーザ加工を用いて第1の溝24を形成することにより、容易に第1の溝24を形成することができる。
図8は、第2の溝が形成されていないタッチパネルの電位分布の歪みの一例を模式的に示す図である。図8では、第2の溝27〜29が形成されていない第1の基板11−1の給電部46,48に0Vの電圧を印加し、給電部47,49に5Vの電圧を印加した際に第1の透明抵抗膜22に形成される電位分布52(X,X方向に延在する電位線により構成された電位分布)の一例を模式的に図示している。図8において、図6に示す第1の基板11と同一構成部分には、同一符号を付す。
なお、タッチパネル10の電位分布の最初の検査を行う段階では、第1の基板11は、後述する図8に示す第1の基板11−1と同様な構成とされている。言い換えれば、タッチパネル10の電位分布の最初の計測を行う段階において、第1の基板11には、第2の溝27〜29が形成されていない。
ここで、第2の溝28について説明する前に、図8を参照して、第2の溝27〜29を備えていない第1の基板11−1に形成される電位分布52の一例について説明する。電位分布52は、電位分布52の歪みが発生した領域である歪発生領域C1,C2を有する。歪発生領域C1は、電極パターン41の中央部と対向している。歪発生領域C1内に位置する電位線は、電極パターン41側に突出している。
歪発生領域C2は、電極パターン42の中央部と対向している。歪発生領域C2内に位置する電位線は、電極パターン42側に突出している。
このように、電位分布52が歪発生領域C1,C2を有する場合、タッチパネル10を用いて正確な位置検出を行うことはできないため、電位分布52の歪みを解消する必要がある。
なお、図8では、X,X方向に延在する電位線により構成された電位分布52の歪みを計測した場合を例に挙げて説明したが、実際には、給電部46,49に5Vの電圧を印加し、給電部47,48に0Vの電圧を印加することで、Y,Y方向に延在する電位線(図示せず)により構成された電位分布(図示せず)の歪みの計測も行う。
図8に示す歪発生領域D1,D2は、Y,Y方向に延在する電位線(図示せず)により構成された電位分布(図示せず)の歪みを示している。図示していないが歪発生領域D1には、電極パターン43の中央部に突出するような電位線が形成されている。また、図示していないが歪発生領域D2には、電極パターン44の中央部に突出するような電位線が形成されている。
上記歪発生領域C1,C2,D1,D2は、タッチパネル10の製造時に発生する不具合(具体的には、例えば、電極25の厚さばらつきや第1の透明抵抗膜22の膜質異常等)に起因して発生する歪みである。
また、X,X方向に延在する電位線よりなる電位分布52、及びY,Y方向に延在する電位線によりなる電位分布(図示せず)を形成する際に給電部46〜49に印加する電圧は、0V及び5Vに限定されない。
次に、図6を参照して、電極25について説明する。電極25は、枠形状とされており、操作領域Aの外側に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。電極25は、電極パターン41〜44と、給電部46〜49とを有する。
電極パターン41は、X,X方向に延在するパターンであり、第1の透明基板本体21の辺32の近傍に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。
電極パターン42は、X,X方向に延在するパターンであり、第1の透明基板本体21の辺31の近傍に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン42は、電極パターン41と対向するパターンである。
電極パターン43は、Y,Y方向に延在するパターンであり、第1の透明基板本体21の辺33の近傍に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。
電極パターン44は、Y,Y方向に延在するパターンであり、第1の透明基板本体21の辺34の近傍に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン44は、電極パターン43と対向するパターンである。
給電部46は、第1の透明基板本体21の角部36に形成された部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。給電部46は、電極パターン41,43の一方の端部と一体的に構成されている。これにより、給電部46は、電極パターン41,43と電気的に接続されている。
給電部47は、第1の透明基板本体21の角部37に形成された部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。給電部47は、電極パターン42,44の一方の端部と一体的に構成されている。これにより、給電部47は、電極パターン42,44と電気的に接続されている。
給電部48は、第1の透明基板本体21の角部38に形成された部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。給電部48は、電極パターン41,44の他方の端部と一体的に構成されている。これにより、給電部48は、電極パターン41,44と電気的に接続されている。
給電部49は、第1の透明基板本体21の角部39に形成された部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。給電部49は、電極パターン42,43の他方の端部と一体的に構成されている。これにより、給電部49は、電極パターン42,43と電気的に接続されている。
上記給電部46〜49は、X,X方向に延在する電位線よりなる電位分布52、及びY,Y方向に延在する電位線よりなる電位分布(図示せず)を形成する際、電圧が印加される部分である。給電部46〜49の厚さは、電極パターン41〜44の厚さと略等しくなるように構成されている。
上記構成とされた電極25は、例えば、印刷法(例えば、スクリーン印刷法)により導電性ペーストを塗布することで形成できる。また、電極25の母材となる導電性ペーストとしては、例えば、銀・カーボンペーストを用いることができる。
第2の溝27,28は、歪発生領域C1,C2と歪発生領域C1,C2と対向する部分の電極パターン41,42との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22に形成されている。第2の溝27,28は、第1の溝24と直交する方向に延在する溝であり、第1の透明抵抗膜22を貫通している。第2の溝部27は、2つの溝部23間に形成された複数の第1の溝24を接続するように形成されている。第2の溝部28は、第2の溝27の両側に配置されている。第2の溝28は、溝部23と複数の第1の溝24とを接続するように形成されている。第2の溝27,28の幅は、例えば、0.1mmとすることができる。
このように、歪発生領域C1,C2と対向する部分の電極パターン41,42と歪発生領域C1,C2との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22に、複数の第1の溝24、或いは複数の第1の溝24及び溝部23と接続され、第1の溝24と直交する第2の溝27,28を設けることにより、第2の溝27,28と対向する部分の電極パターン41,42から電位線に電位が付与されるにくくなるため、湾曲した電位線を略直線にすることが可能となる。これにより、タッチパネル10の製造時に発生する不具合に起因する電位分布52の歪みを解消することが可能となるので、正確な位置検出を行うことができる。
第2の溝29は、歪発生領域D1,D2と、歪発生領域D1,D2と対向する部分の電極パターン43,44との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22に形成されている。第2の溝29は、第1の溝24と直交する方向に延在する溝であり、第1の透明抵抗膜22を貫通している。第2の溝29は、溝部23と複数の第1の溝24とを接続するように形成されている。第2の溝29の幅は、例えば、0.1mmとすることができる。
このように、歪発生領域D1,D2と対向する部分の電極パターン43,44と歪発生領域D1,D2との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22に、複数の第1の溝24及び溝部23と接続され、第1の溝24と直交する第2の溝29を設けることにより、タッチパネル10の製造時に発生する不具合に起因する図示していない電位分布(Y,Y方向に延在する電位線により構成された電位分布)の歪みを解消することが可能となるので、正確な位置検出を行うことができる。
上記説明した第2の溝27〜29は、例えば、レーザ加工により形成するとよい。
このように、レーザ加工を用いて第2の溝27〜29を形成することにより、第1の透明抵抗膜22に、容易かつ精度良く第2の溝27〜29を形成することができる。
図5を参照するに、第2の基板12は、第2の透明基板本体61と、第2の透明抵抗膜62と、座標検出用電極63とを有する。第2の透明基板本体61は、透明なフィルム状の基板であり、矩形とされている。第2の透明基板本体61の材料としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート:Polyethylene terephthalate)、PC(ポリカーボネイト:Polycarbonate)、及び可視領域において透明な樹脂材料を用いることができる。
第2の透明抵抗膜62は、スペーサ13と対向する第2の透明基板本体61の下面61Aに設けられている。座標検出用電極63は、第2の透明抵抗膜62の下面62Aに設けられている。
スペーサ13は、枠形状とされている。スペーサ13は、第1の基板11と第2の基板12との間に配置されると共に、両面テープ或いは接着剤(共に図示せず)を介して、第1の基板11及び第2の基板12と接着されている。スペーサ13は、第1の基板11と第2の基板12との隙間を所定の間隔に保つための部材である。
本実施の形態のタッチパネルによれば、X,X方向に延在する電位線により構成された電位分布52の歪発生領域C1,C2と、歪発生領域C1,C2と対向する部分の電極パターン41,42との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22に、複数の第1の溝24、或いは複数の第1の溝24及び溝部23と接続され、第1の溝24と直交する第2の溝27,28を設けると共に、Y,Y方向に延在する電位線により構成された電位分布(図示せず)の歪発生領域D1,D2と、歪発生領域D1,D2と対向する部分の電極パターン43,44との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22に、複数の第1の溝24及び溝部23と接続され、第1の溝24と直交する第2の溝29を設けることにより、X,X方向に延在する電位線により構成された電位分布52の歪み、及びY,Y方向に延在する電位線により構成された電位分布(図示せず)の歪みを解消することが可能となるため、正確な位置検出を行うことができる。
(第2の実施の形態)
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るタッチパネルの概略構成を示す斜視図である。図9において、第1の実施の形態のタッチパネル10と同一構成部分には同一符号を付す。また、図9では、複数の溝部23を図示することが困難なため、複数の溝部23の図示を省略する。
図9を参照するに、第2の実施の形態のタッチパネル65は、第1の実施の形態のタッチパネル10に設けられた第1の基板11の代わりに、第1の基板66を設けた以外は、タッチパネル10と同様に構成される。
図10は、図9に示す第1の基板の平面図である。図10において、図6に示す第1の基板11と同一構成部分には同一符号を付す。
図10を参照するに、第1の基板66は、第1の実施の形態で説明した第1の基板11に設けられた電極25の代わりに電極68を設けると共に、第1の基板11に設けられた第1及び第2の溝24,27〜29を構成要素から除いた以外は第1の基板11と同様な構成とされる。
図11は、切断部が形成されていない電極を備えたタッチパネルの電位分布の歪みの一例を模式的に示す図である。図11では、後述する切断部77A,77B,82A,82Bが形成される前の電極68−1の給電部46,48に0Vの電圧を印加し、給電部47,49に5Vの電圧を印加した際に形成される電位分布69を模式的に示している。また、図11において、図10に示す第1の基板66と同一構成部分には、同一符号を付す。
ここで、図10に示す切断部77A,77B,82A,82Bを有した電極68を説明する前に、切断部77A,77B,82A,82Bが形成されていない電極68−1を備えたタッチパネルに形成される電位分布69の一例について説明する。
図11を参照するに、電位分布69は、電位分布69の歪みが発生した領域である歪発生領域E1,E2を有する。歪発生領域E1は、給電部49側に位置する電極パターン71と対向している。歪発生領域E1内に位置する電位線の端部は、広がった形状とされている。
歪発生領域E2は、給電部47側に位置する電極パターン72と対向している。歪発生領域E2内に位置する電位線の端部は、広がった形状とされている。
このように、電位分布69が歪発生領域E1,E2を有する場合、タッチパネル65を用いて正確な位置検出を行うことはできないため、電位分布69の歪みを解消する必要がある。
なお、図11では、X,X方向に延在する電位線により構成された電位分布69の歪みを計測した場合を例に挙げて説明したが、実際には、給電部46,49に5Vの電圧を印加し、給電部47,48に0Vの電圧を印加することで、Y,Y方向に延在する電位線(図示せず)により構成された電位分布(図示せず)の歪みの計測も行う。
図11に示す歪発生領域F1,F2は、Y,Y方向に延在する電位線(図示せず)により構成された電位分布(図示せず)の歪みを示している。図示していないが歪発生領域F1,F2には、端部が広がった形状とされたY,Y方向に延在する電位線が形成されている。
上記歪発生領域E1,E2,F1,F2は、タッチパネル65の製造時に発生する不具合(具体的には、例えば、電極25の厚さばらつきや第1の透明抵抗膜22の膜質異常等)に起因して発生する歪みである。
また、X,X方向に延在する電位線よりなる電位分布69、及びY,Y方向に延在する電位線によりなる電位分布(図示せず)を形成する際に給電部46〜49に印加する電圧は、0V及び5Vに限定されない。
ここで、図10を参照して、電極68について説明する。電極68は、枠形状とされており、操作領域Aの外側に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。電極68は、第1の実施の形態で説明した電極25に設けられた電極パターン41〜44の代わりに電極パターン71〜74を設けた以外は、電極25と同様に構成される。
電極パターン71は、第1の透明基板本体21の辺33の近傍に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン71は、梯子のような形状とされている。電極パターン71は、Y,Y方向に延在する一対の配線パターン76,77と、接続部79とを有している。一対の配線パターン76,77の一方の端部は、給電部46と一体的に構成されており、一対の配線パターン76,77の他方の端部は、給電部49と一体的に構成されている。
配線パターン76は、配線パターン77の形成領域よりも内側に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。配線パターン77は、配線パターン76の形成領域よりも外側に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。配線パターン77は、複数の接続部79を介して、配線パターン76と電気的に接続されている。
配線パターン77は、2箇所の切断部77A,77Bを有する。切断部77Aと切断部77Bとの間に位置する部分の配線パターン77は、歪発生領域E1と対向している。切断部77A,77Bは、切断部77A,77B間に位置する部分の配線パターン77に電流を流さないようにするためのものである。これにより、切断部77A,77B間に位置する部分の電極パターン71の抵抗値を、他の部分の電極パターン71の抵抗値よりも高くすることが可能となる。
このように、歪発生領域E1と対向する部分の配線パターン77に切断部77A,77Bを設けて、切断部77A,77B間に位置する部分の電極パターン71の抵抗値を高くすることにより、切断部77A,77B間に位置する部分の電極パターン71から電位分布69を構成する電位線に電位が付与されるにくくなるため、電位分布69を構成する電位線の端部の広がり(電位分布69の歪み)を電位線の端部の間隔が略等間隔となる(図10参照)ように補正することが可能となる。これにより、タッチパネル65の製造時の不具合に起因する電位分布69の歪みを解消することが可能となる。
上記構成とされた配線パターン76,77の幅は、例えば、0.5mm〜1mmとすることができる。また、切断部77A,77Bは、例えば、レーザ加工により形成するとよい。
このように、配線パターン76,77の幅を狭くすると共に、レーザにより配線パターン77を切断することで、容易に切断部77A,77Bを形成することができる。
接続部79は、Y,Y方向に配列された溝部23に囲まれた部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。接続部79は、一対の配線パターン76,77と直交するパターンである。接続部79の一方の端部は、配線パターン76と一体的に構成されており、接続部79の他方の端部は、配線パターン77と一体的に構成されている。これにより、一対の配線パターン76,77は、複数の接続部79を介して、電気的に接続されている。
電極パターン72は、第1の透明基板本体21の辺34の近傍に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン72は、電極パターン71と同様な構成とされている。電極パターン72を構成する一対の配線パターン76,77の一方の端部は、給電部48と一体的に構成されており、電極パターン72を構成する一対の配線パターン76,77の他方の端部は、給電部47と一体的に構成されている。電極パターン72に設けられた切断部77A,77Bは、歪発生領域E2と対向する部分の配線パターン77に形成されている。
このような構成とされた電極パターン72は、先に説明した電極パターン71と同様な効果を得ることができる。具体的には、歪発生領域E2に対応する部分の電位分布69の歪みを解消することができる。
電極パターン73は、第1の透明基板本体21の辺32の近傍に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン73は、梯子のような形状とされている。電極パターン73は、X,X方向に延在する一対の配線パターン81,82と、接続部84とを有している。一対の配線パターン81,82の一方の端部は、給電部46と一体的に構成されており、電極パターン73を構成する一対の配線パターン81,82の他方の端部は、給電部48と一体的に構成されている。
配線パターン81は、配線パターン82の形成領域よりも内側に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。配線パターン82は、配線パターン81の形成領域よりも外側に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。配線パターン82は、複数の接続部84を介して、配線パターン81と電気的に接続されている。
配線パターン82は、2箇所の切断部82A,82Bを有する。切断部82Aと切断部82Bとの間に位置する部分の配線パターン82は、歪発生領域F1と対向している。切断部82A,82Bは、切断部82A,82B間に位置する部分の配線パターン82に電流を流さないようにするためのものである。これにより、切断部82A,82B間に位置する部分の電極パターン73の抵抗値を、他の部分の電極パターン73の抵抗値よりも高くすることが可能となる。
このように、歪発生領域F1と対向する部分の配線パターン82に切断部82A,82Bを設けて、切断部82A,82B間に位置する部分の電極パターン82の抵抗値を高くすることにより、切断部82A,82B間に位置する部分の電極パターン73から電位分布(図示せず)を構成するY,Y方向に延在する電位線に電位が付与されるにくくなるため、歪発生領域F1に対応する部分の電位分布の歪みを解消することが可能となる。
上記構成とされた配線パターン81,82の幅は、例えば、0.5mm〜1mmとすることができる。また、切断部82A,82Bは、例えば、レーザ加工により形成するとよい。
このように、配線パターン81,82の幅を狭くすると共に、レーザにより配線パターン82を切断することで、容易に切断部82A,82Bを形成することができる。
接続部84は、X,X方向に配列された溝部23に囲まれた部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。接続部84は、一対の配線パターン81,82と直交するパターンである。接続部84の一方の端部は、配線パターン81と一体的に構成されており、接続部84の他方の端部は、配線パターン82と一体的に構成されている。これにより、一対の配線パターン81,82は、複数の接続部84を介して、電気的に接続されている。
電極パターン74は、第1の透明基板本体21の辺31の近傍に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン74は、電極パターン73と同様な構成とされている。電極パターン74を構成する一対の配線パターン81,82の一方の端部は、給電部47と一体的に構成されており、電極パターン74を構成する一対の配線パターン81,82の他方の端部は、給電部49と一体的に構成されている。電極パターン74に設けられた切断部82A,82Bは、歪発生領域F2と対向している。切断部82A,82Bは、切断部82A,82B間に位置する部分の配線パターン82に電流を流さないようにするためのものである。これにより、切断部82A,82B間に位置する部分の電極パターン73の抵抗値を、他の部分の電極パターン73の抵抗値よりも高くすることが可能となる。
このような構成とされた電極パターン74は、先に説明した電極パターン73と同様な効果を得ることができる。具体的には、Y,Y方向に延在する電位線(図示せず)により構成された電位分布の歪み(歪発生領域F2に対応する部分の電位分布の歪み)を解消することができる。
上記構成とされた電極68の材料としては、黒色とされた導電性ペースト(例えば、銀・カーボンペースト)を用いるとよい。
このように、電極68の材料として、レーザを吸収しやすい黒色とされた導電性ペーストを用いることにより、レーザ加工を用いて切断部77A,77B,82A,82Bを形成する際の加工時間を短くすることができる。
本実施の形態のタッチパネルによれば、歪発生領域E1,E2と対向する部分の配線パターン77に切断部77A,77Bを形成して、歪発生領域E1,E2と対向する部分の電極パターン71,72の抵抗値を高くすると共に、歪発生領域F1,F2と対向する部分の配線パターン82に切断部82A,82Bを形成して、歪発生領域F1,F2と対向する部分の電極パターン73,74の抵抗値を高くすることにより、X,X方向に延在する電位線により構成された電位分布69の歪み、及びY,Y方向に延在する電位線により構成された電位分布の歪み(図示せず)を解消することが可能となるため、正確な位置検出を行うことができる。
なお、本実施の形態のタッチパネル65では、電極68を構成する配線パターン76,77,81,82のうち、外側に配置された配線パターン77,82に切断部77A,77B,82A,82Bを形成した場合を例に挙げて説明したが、外側に配置された配線パターン77,82ではなく、内側に配置された配線パターン76,81に切断部77A,77B,82A,82Bを形成してもよい。
(第3の実施の形態)
図12は、本発明の第3の実施の形態に係るタッチパネルの概略構成を示す斜視図である。図12において、第1の実施の形態のタッチパネル10と同一構成部分には同一符号を付す。また、図12では、複数の溝部23を図示することが困難なため、複数の溝部23の図示を省略する。
図12を参照するに、第3の実施の形態のタッチパネル90は、第1の実施の形態のタッチパネル10に設けられた第1の基板11の代わりに、第1の基板91を設けた以外は、タッチパネル10と同様に構成される。
図13は、図12に示す第1の基板の平面図である。図13において、図6に示す第1の基板11と同一構成部分には同一符号を付す。
図13を参照するに、第1の基板91は、第1の実施の形態で説明した第1の基板11に設けられた電極25の構成に、さらに貫通部97,98及び導電性ペースト101,102を設けた電極93を備えると共に、第1の基板11に設けられた第1及び第2の溝24,27〜29を構成要素から除いた以外は第1の基板11と同様な構成とされている。
図14は、貫通部に導電性ペーストが充填されていない電極を備えたタッチパネルの電位分布の歪みの一例を模式的に示す図である。図14は、貫通部97,98に導電性ペースト101,102が充填される前の電極93−1の給電部46,48に0Vの電圧を印加し、給電部47,49に5Vの電圧を印加した際に第1の透明抵抗膜22に形成される電位分布95を模式的に示している。また、図14において、図13に示す第1の基板91と同一構成部分には、同一符号を付す。
ここで、図13に示す電極93を説明する前に、貫通部97,98に導電性ペースト101,102が充填される前の電極93−1を備えたタッチパネルに形成される電位分布95の一例について説明する。
図14を参照するに、電位分布95は、X,X方向に延在する電位線により構成されており、電位分布95の歪みが発生した領域である歪発生領域G1,G2を有する。歪発生領域G1は、電極パターン43の中央部と対向している。歪発生領域G1内に位置する電位線の端部は、電極パターン43の中央部に集束している。
歪発生領域G2は、電極パターン44の中央部と対向している。歪発生領域G2内に位置する電位線の端部は、電極パターン44の中央部に集束している。
このように、電位分布95が歪発生領域G1,G2を有する場合、タッチパネル90を用いて正確な位置検出を行うことはできないため、電位分布95の歪みを解消する必要がある。
なお、図14では、X,X方向に延在する電位線により構成された電位分布95の歪みを計測した場合を例に挙げて説明したが、実際には、給電部46,49に5Vの電圧を印加し、給電部47,48に0Vの電圧を印加することで、Y,Y方向に延在する電位線(図示せず)により構成された電位分布(図示せず)の歪みの計測も行う。
図14に示す歪発生領域H1,H2は、Y,Y方向に延在する電位線により構成された電位分布(図示せず)の歪みを示している。図示していないが歪発生領域H1,H2には、端部が集束した形状とされたY,Y方向に延在する電位線が形成されている。
上記歪発生領域G1,G2,H1,H2は、タッチパネル90の製造時に発生する不具合(具体的には、例えば、電極93の厚さばらつきや第1の透明抵抗膜22の膜質異常等)に起因して発生する歪みである。
また、X,X方向に延在する電位線よりなる電位分布95、及びY,Y方向に延在する電位線によりなる電位分布(図示せず)を形成する際に給電部46〜49に印加する電圧は、0V及び5Vに限定されない。
ここで、図13及び図14を参照して、電極93について説明する。電極93は、枠形状とされており、操作領域Aの外側に配置された第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。
貫通部97は、溝部23に囲まれた第1の透明抵抗膜22と対向する部分の電極パターン43,44を貫通するように形成されている。貫通部97は、第1の透明抵抗膜22の上面22Aを露出している。
貫通部98は、溝部23に囲まれた第1の透明抵抗膜22と対向する部分の電極パターン41,42を貫通するように形成されている。貫通部98は、第1の透明抵抗膜22の上面22Aを露出している。
上記貫通部97,98が形成された電極パターン41〜44は、例えば、印刷法(例えば、スクリーン印刷法)により形成することができる。
導電性ペースト101は、歪発生領域G1,G2と対向する部分に配置された複数の貫通部97を充填するように設けられている。導電性ペースト101は、導電性ペースト101が充填された部分の電極パターン43,44の抵抗値を、導電性ペースト101が充填されていない部分の電極パターン43,44の抵抗値よりも低くするためのものである。導電性ペースト101としては、例えば、銀・カーボンペーストを用いることができる。
このように、配線パターン43,44に複数の貫通部97を形成すると共に、歪発生領域G1,G2対向する部分に配置された貫通部97に、貫通部97を充填する導電性ペースト101を設けて、歪発生領域G1,G2対向する部分の配線パターン43,44の抵抗値を他の部分の配線パターン43,44の抵抗値よりも低くすることにより、歪発生領域G1,G2に対応する部分の電位線の端部を広げて、X,X方向に延在する電位線により構成された電位分布95の歪みを解消することが可能となる。
導電性ペースト102は、歪発生領域H1,H2と対向する部分の複数の貫通部98を充填するように設けられている。導電性ペースト102は、導電性ペースト102が充填された部分の電極パターン41,42の抵抗値を、導電性ペースト102が充填されていない部分の電極パターン41,42の抵抗値よりも低くするためのものである。導電性ペースト102としては、例えば、銀・カーボンペーストを用いることができる。
このように、配線パターン41,42に複数の貫通部98を形成すると共に、歪発生領域H1,H2対向する部分に配置された貫通部98に、貫通部98を充填する導電性ペースト102を設けて、歪発生領域H1,H2と対向する部分の配線パターン41,42の抵抗値を他の部分の配線パターン41,42の抵抗値よりも低くすることにより、歪発生領域H1,H2に対応する部分の電位線の端部を広げて、Y,Y方向に延在する電位線により構成された電位分布の歪み(図示せず)を解消することが可能となる。
上記導電性ペースト101,102は、例えば、印刷法により形成することができる。
本実施の形態のタッチパネルによれば、配線パターン43,44を貫通する複数の貫通部97と、歪発生領域G1,G2と対向する部分に配置された貫通部97を充填する導電性ペースト101と、配線パターン41,42を貫通する複数の貫通部98と、歪発生領域H1,H2と対向する部分に配置された貫通部98を充填する導電性ペースト1021とを設けて、歪発生領域G1,G2と対向する部分の配線パターン43,44の抵抗値、及び歪発生領域H1,H2と対向する部分の配線パターン41,42の抵抗値を低くすることにより、X,X方向に延在する電位線により構成された電位分布95の歪み、及びY,Y方向に延在する電位線により構成された電位分布の歪み(図示せず)を解消することが可能となるため、正確な位置検出を行うことができる。
なお、貫通部97,98の形成位置は、図13及び図14に示す貫通部97,98の形成位置に限定されない。例えば、溝部23間に配置された部分の配線パターン41〜44に貫通部97,98を形成してもよい。
(第4の実施の形態)
図15は、本発明の第4の実施の形態に係るタッチパネルの概略構成を示す斜視図である。図15において、第1の実施の形態のタッチパネル10と同一構成部分には同一符号を付す。また、図15では、複数の溝部23を図示することが困難なため、複数の溝部23の図示を省略する。
図15を参照するに、第4の実施の形態のタッチパネル105は、第1の実施の形態のタッチパネル10に設けられた第1の基板11の代わりに、第1の基板106を設けた以外は、タッチパネル10と同様に構成される。
図16は、図15に示す第1の基板の平面図である。図16において、図6に示す第1の基板11と同一構成部分には同一符号を付す。図17は、本実施の形態のタッチパネルにより形成されるY,Y方向の電位線よりなる電位分布の一例を模式的に示す図である。図17では、電極108の給電部46,49に5Vの電圧を印加し、給電部47,48に0Vの電圧を印加した際に第1の透明抵抗膜22に形成される電位分布を模式的に示している。また、図17において、図16に示す第1の基板106と同一構成部分には、同一符号を付す。
図16を参照するに、第1の基板106は、第1の実施の形態で説明した第1の基板11に設けられた電極25の代わりに、電極108を設けると共に、第1の基板11に設けられた第1及び第2の溝24,27〜29を構成要素から除いた以外は第1の基板11と同様な構成とされている。
電極108は、第1の実施の形態で説明した電極25に設けられた電極パターン41〜44の代わりに電極パターン111〜114を設けた以外は、電極25と同様に構成される。電極108は、操作領域Aの外側に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。
電極パターン111は、給電部46と給電部49との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン111は、X,X方向に延在するパターンである。電極パターン111の一方の端部111Aは、電極パターン111の中央から給電部46に向かう方向に対して、徐々に幅が狭くなるような形状とされている。電極パターン111の端部111Aは、給電部46と接続されている。給電部46と接続された部分の電極パターン111の端部111Aの幅は、例えば、端部111A,111B間に位置する部分の電極パターン111の幅の半分の大きさにすることができる。
電極パターン111の他方の端部111Bは、電極パターン111の中央から給電部48に向かう方向に対して、徐々に幅が狭くなるような形状とされている。電極パターン111の端部111Bは、給電部48と接続されている。給電部48と接続された部分の電極パターン111の幅端部111Bの幅は、例えば、端部111A,111B間に位置する部分の電極パターン111の幅の半分の大きさにすることができる。
このように、X,X方向に延在する電極パターン111の両端部111A,111Bの幅を狭くして、電極パターン111の中央から給電部46,48に向かうにつれて、電極パターン111の端部111A,111Bの抵抗値を徐々に高くすることにより、図17に示すように、操作領域A内に形成された電位分布117を構成するY,Y方向に延在する電位線の上端部をX,X方向に広げて、電位分布117の上端の歪みを解消することができる。言い換えれば、先に説明した図4に示す電位分布336の上端の歪みを解消することができる。
電極パターン112は、給電部47と給電部49との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン112は、X,X方向に延在するパターンである。電極パターン112は、電極パターン111と同様な構成とされている。電極パターン112は、端部111Aと同様な形状とされた端部112Aと、端部111Bと同様な形状とされた端部112Bとを有する。電極パターン112の端部112Aは、給電部47と接続されている。電極パターン112の端部112Bは、給電部49と接続されている。
上記構成とされた電極パターン112は、先に説明した電極パターン111と同様な効果を得ることができる。具体的には、操作領域A内に配置された電位分布117を構成するY,Y方向に延在する電位線の下端部をX,X方向に広げて、電位分布117の下端の歪みを解消することができる。
電極パターン113は、給電部46と給電部49との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン113は、Y,Y方向に延在するパターンである。電極パターン113は、端部111Aと同様な形状とされた端部113Aと、端部111Bと同様な形状とされた端部113Bとを有する。電極パターン113は、端部113A,113B間に位置する部分の電極パターン113の長さが、端部111A,111B間に位置する部分の電極パターン111の長さよりも短いこと以外は電極パターン111と同様に構成されている。電極パターン113の端部113Aは、給電部49と接続されている。電極パターン113の端部113Bは、給電部46と接続されている。
電極パターン114は、給電部47と給電部48との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン114は、Y,Y方向に延在するパターンである。電極パターン114は、電極パターン113と同様な構成とされている。電極パターン114は、端部113Aと同様な形状とされた端部114Aと、端部113Bと同様な形状とされた端部114Bとを有する。電極パターン114の端部114Aは、給電部48と接続されている。電極パターン114の端部114Bは、給電部47と接続されている。
このように、Y,Y方向に延在する電極パターン113,114の両端部113A,113B,114A,114Bの幅を狭くして、電極パターン113,114の中央部から離間する方向に移動するにつれて、電極パターン113,114の端部113A,113B,114A,114Bの抵抗値を徐々に高くすることにより、操作領域A内に形成された電位分布(図示せず)を構成するX,X方向に延在する電位線(図示せず)の両端部をY,Y方向に広げて、電位分布の歪みを解消することができる。
上記構成とされた電極パターン111〜114を構成する導電材料としては、例えば、銀・カーボンペーストを用いることができる。
また、各電極パターン111〜114の抵抗値は、90Ω〜150Ωの範囲内で設定するとよい。各電極パターン111〜114の抵抗値が90Ωよりも小さい場合、タッチパネル105の消費電力が大きくなるため、タッチパネル105を連続使用できる時間が短くなってしまう。また、各電極パターン111〜114の抵抗値が150Ωよりも大きい場合、電極パターン111〜114の両端部111A,111B,112A,112B,113A,113B,114A,114Bの幅を狭くする前の構造体の電位分布が悪くなってしまう(言い換えれば、図4に示す構造体の電位分布336が悪くなってしまう)ため、電極パターン111〜114の両端部111A,111B,112A,112B,113A,113B,114A,114Bの幅を狭くする効果が半減してしまう。
本実施の形態のタッチパネルによれば、電極パターン111〜114の両端部111A,111B,112A,112B,113A,113B,114A,114Bの幅を狭くして、電極パターン111〜114の中央部から離間する方向に対して電極パターン111〜114の両端部111A,111B,112A,112B,113A,113B,114A,114Bの抵抗値を徐々に高くすることにより、Y,Y方向に延在する電位線により構成された電位分布117の歪み、及びX,X方向に延在する電位線により構成された電位分布(図示せず)の歪みを解消することが可能となるため、正確な位置検出を行うことができる。
(第5の実施の形態)
図18は、本発明の第5の実施の形態に係るタッチパネルの概略構成を示す斜視図である。図18において、第4の実施の形態のタッチパネル105と同一構成部分には同一符号を付す。また、図18では、複数の溝部23を図示することが困難なため、複数の溝部23の図示を省略する。
図18を参照するに、第5の実施の形態のタッチパネル120は、第4の実施の形態のタッチパネル105に設けられた第1の基板106の代わりに、第1の基板121を設けた以外は、タッチパネル105と同様に構成される。
図19は、図18に示す第1の基板の平面図であり、図20は、図19に示す第1の基板のI−I線方向の断面図である。図19及び図20において、図15及び図16に示す第1の基板106と同一構成部分には同一符号を付す。
図19及び図20を参照するに、第1の基板121は、第4の実施の形態で説明した第1の基板105に設けられた電極108の代わりに、電極123を設けた以外は第1の基板106と同様な構成とされている。
電極123は、第4の実施の形態で説明した電極108に設けられた電極パターン111〜114の代わりに電極パターン125〜128を設けた以外は、電極108と同様に構成される。
電極パターン125は、給電部46と給電部48との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン125は、X,X方向に延在するパターンであり、第1の導体パターン131と、第2の導体パターン132,133とを有する。
第1の導体パターン131は、電極パターン125の中央部を構成するパターンである。第1の導体パターン131を構成する第1の導電材料としては、例えば、銀・カーボンペーストを用いることができる。
第2の導体パターン132は、第1の導体パターン131と給電部46との間に配置されている。第2の導電パターン132は、その一方の端部が第1の導体パターン131と接続されており、他方の端部が給電部46と接続されている。これにより、第2の導体パターン132は、給電部46と第1の導体パターン131とを電気的に接続している。
第2の導体パターン133は、第1の導体パターン131と給電部48との間に配置されている。第2の導電パターン133は、その一方の端部が第1の導体パターン131と接続されており、他方の端部が給電部48と接続されている。これにより、第2の導体パターン133は、給電部48と第1の導体パターン131とを電気的に接続している。
第2の導体パターン132,133は、第1の導体パターン131を構成する第1の導電材料よりも高い抵抗値を有した第2の導電材料により構成されている。第1の導電材料として銀・カーボンペーストを用いる場合、第2の導電材料としては、例えば、第1の導電材料よりもカーボンの濃度の高い銀・カーボンペーストを用いることができる。
このように、第1の導電材料により構成された第1の導体パターン131の両端に、第1の導電材料よりも高い抵抗値を有する第2の導電材料により構成された第2の導体パターン132,133を設けることにより、電極パターン125の両端部の抵抗値を、他の部分の電極パターン125の抵抗値よりも高くすることが可能となる。これにより、電極パターン125は、第4の実施の形態で説明した電極パターン111と同様な効果を得ることができる。つまり、Y,Y方向に延在する電位線(図示せず)の上端部をX,X方向に広げて、Y,Y方向に延在する電位線により構成された電位分布(図示せず)の上端の歪みを解消することができる。
電極パターン126は、給電部47と給電部49との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン126は、X,X方向に延在するパターンであり、電極パターン125と同様な構成とされている。電極パターン126を構成する第2の導電パターン132は、給電部49と接続されている。電極パターン126を構成する第2の導電パターン133は、給電部47と接続されている。
上記構成とされた電極パターン126は、先に説明した電極パターン125と同様な効果を有する。言い換えれば、Y,Y方向に延在する電位線(図示せず)の下端部をX,X方向に広げて、Y,Y方向に延在する電位線により構成された電位分布(図示せず)の下端の歪みを解消することができる。
電極パターン127は、給電部46と給電部49との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン127は、Y,Y方向に延在するパターンである。電極パターン127は、電極パターン125,126に設けられた第2の導体パターン132,133と、第1の導体パターン135とを有する。電極パターン127を構成する第2の導体パターン132は、給電部46と接続されている。電極パターン127を構成する第2の導体パターン133は、給電部49と接続されている。
第1の導体パターン135は、先に説明した第1の導体パターン131よりも長さが短いこと以外は第1の導体パターン131と同様に構成される。第1の導体パターン135は、その一方の端部が第2の導体パターン132と接続されており、他方の端部が第2の導体パターン133と接続されている。
上記構成とされた電極パターン127は、第4の実施の形態で説明した電極パターン113と同様な効果を得ることができる。具体的には、X,X方向に延在する電位線(図示せず)の一方の端部(図19に示す操作領域Aの左側に形成される電位線の端部)をY,Y方向に広げて、X,X方向に延在する電位線により構成された電位分布(図示せず)の一方の端部の歪みを解消することができる。
電極パターン128は、給電部47と給電部48との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン128は、Y,Y方向に延在するパターンである。電極パターン128は、電極パターン127と同様な構成とされている。電極パターン128を構成する第2の導体パターン132は、給電部48と接続されている。電極パターン128を構成する第2の導体パターン133は、給電部47と接続されている。
上記構成とされた電極パターン128は、第4の実施の形態で説明した電極パターン114と同様な効果を得ることができる。具体的には、X,X方向に延在する電位線(図示せず)の他方の端部(図19に示す操作領域Aの右側に形成される電位線の端部)をY,Y方向に広げて、X,X方向に延在する電位線により構成された電位分布(図示せず)の他方の端部の歪みを解消することができる。
上記構成とされた各電極パターン125〜128の抵抗値は、90Ω〜150Ωの範囲内で設定するとよい。
本実施の形態のタッチパネルによれば、電極パターン125〜128の両端部の抵抗値を、電極パターン125〜128の中央部の抵抗値よりも高くすることにより、Y,Y方向に延在する電位線により構成される電位分布の歪み、及びX,X方向に延在する電位線により構成される電位分布の歪みを解消することが可能となるため、正確な位置検出を行うことができる。
(第6の実施の形態)
図21は、本発明の第6の実施の形態に係るタッチパネルの概略構成を示す斜視図である。図21において、第4の実施の形態のタッチパネル105と同一構成部分には同一符号を付す。また、図21では、複数の溝部23を図示することが困難なため、複数の溝部23の図示を省略する。
図21を参照するに、第6の実施の形態のタッチパネル140は、第4の実施の形態のタッチパネル105に設けられた第1の基板106の代わりに、第1の基板141を設けた以外は、タッチパネル105と同様に構成される。
図22は、図21に示す第1の基板の平面図であり、図23は、図22に示す第1の基板のJ−J線方向の断面図である。図22及び図23において、図15及び図16に示す第1の基板106と同一構成部分には同一符号を付す。
図22及び図23を参照するに、第1の基板141は、第4の実施の形態で説明した第1の基板105に設けられた電極108の代わりに、電極145を設けた以外は第1の基板106と同様な構成とされている。
電極143は、第4の実施の形態で説明した電極108に設けられた電極パターン111〜114の代わりに電極パターン145〜148を設けた以外は、電極108と同様に構成される。
電極パターン145は、給電部46と給電部48との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン145は、X,X方向に延在するパターンである。電極パターン145は、給電部46と接続される端部151と、給電部48と接続される端部152とを有する。
端部151の上面151Aは、電極パターン145の中央部から給電部46に向かう方向に傾斜した傾斜面とされている。これにより、端部151は、電極パターン145の中央部から給電部46に向かう方向に対して厚さが薄くなるような形状とされている。言い換えれば、端部151は、電極パターン145の中央部から給電部46に向かう方向に対して抵抗値が徐々に高くなるような形状とされている。
端部152の上面152Aは、電極パターン145の中央部から給電部48に向かう方向に傾斜した傾斜面とされている。これにより、端部152は、電極パターン145の中央部から給電部48に向かう方向に対して厚さが薄くなるような形状とされている。言い換えれば、端部152は、電極パターン145の中央部から給電部48に向かう方向に対して抵抗値が徐々に高くなるような形状とされている。
このように、電極パターン145の中央部から給電部46に向かう方向に対して厚さが薄くなる端部151と、電極パターン145の中央部から給電部48に向かう方向に対して厚さが薄くなる端部152とを有した電極パターン145を設けて、電極パターン145の両端部の抵抗値を高くすることで、第4の実施の形態で説明した電極パターン111と同様な効果を得ることができる。
電極パターン146は、給電部47と給電部49との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン146は、X,X方向に延在するパターンである。電極パターン146は、先に説明した電極パターン145と同様な構成とされている。電極パターン146を構成する端部151は、給電部49と接続されている。また、電極パターン146を構成する端部152は、給電部47と接続されている。
このように、電極パターン146の中央部から給電部49に向かう方向に対して厚さが薄くなる端部151と、電極パターン146の中央部から給電部47に向かう方向に対して厚さが薄くなる端部152とを有した電極パターン146を設けて、電極パターン146の両端部の抵抗値を高くすることで、第4の実施の形態で説明した電極パターン112と同様な効果を得ることができる。
電極パターン147は、給電部46と給電部49との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン147は、Y,Y方向に延在するパターンである。電極パターン147は、電極パターン145と同様な構成とされている。電極パターン147を構成する端部151は、給電部46と接続されており、電極パターン147を構成する端部152は、給電部49と接続されている。
このように、電極パターン147の中央部から給電部46に向かう方向に対して厚さが薄くなる端部151と、電極パターン147の中央部から給電部49に向かう方向に対して厚さが薄くなる端部152とを有した電極パターン147を設けて、電極パターン147の両端部の抵抗値を高くすることで、第4の実施の形態で説明した電極パターン113と同様な効果を得ることができる。
電極パターン148は、給電部47と給電部48との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。電極パターン148は、Y,Y方向に延在するパターンである。電極パターン148は、先に説明した電極パターン147と同様構成とされている。電極パターン148を構成する端部151は、給電部48と接続されている。また、電極パターン148を構成する端部152は、給電部47と接続されている。
このように、電極パターン148の中央部から給電部48に向かう方向に対して厚さが薄くなる端部151と、電極パターン148の中央部から給電部47に向かう方向に対して厚さが薄くなる端部152とを有した電極パターン148を設けて、電極パターン148の両端部の抵抗値を高くすることで、第4の実施の形態で説明した電極パターン114と同様な効果を得ることができる。
上記構成とされた電極パターン145〜148の材料としては、例えば、銀・カーボンペーストを用いることができる。
また、各電極パターン145〜148の抵抗値は、90Ω〜150Ωの範囲内で設定するとよい。
本実施の形態のタッチパネルによれば、電極パターン145〜148の中央部から離間するにつれて厚さが薄くなる端部151,152を設けて、端部151,152間に位置する部分の電極パターン145〜148の抵抗値よりも端部151,152の抵抗値を高くすることにより、Y,Y方向に延在する電位線(図示せず)の両端部をX,X方向に広げることが可能になると共に、X,X方向に延在する電位線(図示せず)の両端部をY,Y方向に広げることが可能となる。
これにより、Y,Y方向に延在する電位線により構成される電位分布の歪み、及びX,X方向に延在する電位線により構成される電位分布の歪みを解消することが可能となるため、正確な位置検出を行うことができる。
(第7の実施の形態)
図24は、本発明の第7の実施の形態に係るタッチパネルの概略構成を示す斜視図である。図24において、第4の実施の形態のタッチパネル105と同一構成部分には同一符号を付す。また、図24では、複数の溝部23を図示することが困難なため、複数の溝部23の図示を省略する。
図24を参照するに、第7の実施の形態のタッチパネル155は、第4の実施の形態のタッチパネル105に設けられた第1の基板106の代わりに、第1の基板156を設けた以外は、タッチパネル105と同様に構成される。
図25は、図24に示す第1の基板の平面図であり、図26は、図25に示す第1の基板のK−K線方向の断面図である。図25及び図26において、図15及び図16に示す第1の基板106と同一構成部分には同一符号を付す。
図25及び図26を参照するに、第1の基板156は、第4の実施の形態で説明した第1の基板105に設けられた電極108の代わりに、電極157を設けた以外は第1の基板106と同様な構成とされている。
電極157は、第4の実施の形態で説明した電極108を構成する電極パターン111〜114の代わりに電極パターン161〜164を設けた以外は、電極108と同様に構成される。
電極パターン161は、X,X方向に延在するパターンであり、長さの異なる導電パターン166〜168が積層された構成とされている。導電パターン166は、最下層に配置されるパターンであり、最も長さの長いパターンである。導電パターン166は、給電部46と給電部48との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに配置されている。導電パターン166の一方の端部は、給電部46と接続されており、導電パターン166の他方の端部は、給電部48と接続されている。
導電パターン167は、導電パターン166よりも長さが短く、かつ導電パターン168よりも長さの長いパターンである。導電パターン167は、電極パターン161の両端部に段差が形成されるように、導電パターン166上に配置されている。導電パターン167の幅は、例えば、導電パターン166の幅と略等しくなるように構成することができる。
導電パターン168は、最上層に配置されるパターンであり、最も長さの短いパターンである。導電パターン168は、電極パターン161の両端部に段差が形成されるように、導電パターン167上に配置されている。導電パターン168の幅は、例えば、導電パターン166,167の幅と略等しくなるように構成することができる。
このように、最下層に配置された導電パターン166から最上層に配置された導電パターン168に向かうにつれて、導電パターンの長さが短くなるように複数の導電パターン166〜168を積層して、電極パターン161の両端部に段差を形成することで、電極パターン161の両端部の抵抗値を高くすることが可能となる。
これにより、上記構成とされた電極パターン161は、第4の実施の形態で説明した電極パターン111と同様な効果を得ることができる。
電極パターン162は、X,X方向に延在するパターンであり、給電部47と給電部49との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。電極パターン162は、先に説明した電極パターン161と同様な構成とされている。電極パターン162を構成する導電パターン166の一方の端部は、給電部49と接続されている。また、電極パターン162を構成する導電パターン166の他方の端部は、給電部47と接続されている。
電極パターン163は、Y,Y方向に延在するパターンであり、給電部46と給電部49との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。電極パターン163は、先に説明した電極パターン161と同様な構成とされている。電極パターン163を構成する導電パターン166の一方の端部は、給電部46と接続されている。また、電極パターン163を構成する導電パターン166の他方の端部は、給電部49と接続されている。
電極パターン164は、Y,Y方向に延在するパターンであり、給電部47と給電部48との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。電極パターン164は、先に説明した電極パターン161と同様な構成とされている。電極パターン164を構成する導電パターン166の一方の端部は、給電部48と接続されている。電極パターン164を構成する導電パターン166の他方の端部は、給電部47と接続されている。
上記構成とされた電極パターン161〜164の材料としては、例えば、銀・カーボンペーストを用いることができる。
上記構成とされた各電極パターン161〜164の抵抗値は、90Ω〜150Ωの範囲内で設定するとよい。
本実施の形態のタッチパネルによれば、最下層に配置された導電パターン166から最上層に配置された導電パターン168に向かうにつれて、導電パターンの長さが短くなるように複数の導電パターン166〜168を積層して、電極パターン161〜164の両端部に段差を形成することで、電極パターン161〜164の両端部の抵抗値が他の部分の電極パターン161〜164の抵抗値よりも高くすることが可能となる。
これにより、Y,Y方向に延在する電位線により構成される電位分布の歪み(図示せず)、及びX,X方向に延在する電位線により構成される電位分布の歪み(図示せず)を解消することが可能となるため、正確な位置検出を行うことができる。
図27は、本実施の形態のタッチパネルに適用可能な他の第1の基板の断面図である。図27において、図23に示す第1の基板141及び図26に示す第1の基板156と同一構成部分には同一符号を付す。
なお、本実施の形態では、導体パターン166上に長さの異なる導体パターン167,168を積層することで電極パターン161〜168を構成する場合を例に挙げて説明したが、図27に示すように、導体パターン166上に図23に示す電極パターン145を積層することで、電極パターン161〜168を構成してもよい。この場合、本実施の形態のタッチパネル155と同様な効果を得ることができる。
(第8の実施の形態)
図28は、本発明の第8の実施の形態に係るタッチパネルの概略構成を示す斜視図である。図28において、第4の実施の形態のタッチパネル105(図15参照)と同一構成部分には同一符号を付す。また、図28では、複数の溝部23を図示することが困難なため、複数の溝部23の図示を省略する。
図28を参照するに、第8の実施の形態のタッチパネル175は、第4の実施の形態のタッチパネル105に設けられた第1の基板106の代わりに、第1の基板176を設けた以外は、タッチパネル105と同様に構成される。
図29は、図28に示す第1の基板の平面図である。図29において、図16に示す第1の基板106と同一構成部分には同一符号を付す。
図29を参照するに、第1の基板176は、第4の実施の形態で説明した第1の基板106に設けられた電極108の代わりに、電極178を設けた以外は第1の基板106と同様な構成とされている。
電極178は、第4の実施の形態で説明した電極108を構成する電極パターン111〜114の代わりに電極パターン181〜184を設けた以外は、電極108と同様に構成される。
電極パターン181は、給電部46と給電部48との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。電極パターン181は、導電パターン185と、貫通部186とを有する。導電パターン185は、X,X方向に延在するパターンである。導電パターン185の一方の端部は、給電部46と接続されている。導電パターン186の他方の端部は、給電部48と接続されている。
貫通部186は、導電パターン185の両端部に形成されている。貫通部186は、導電パターン185を貫通している。貫通部186は、給電部46,48から電極パターン181の中央部に向かうにつれて幅が狭くなるような形状とされている。貫通部186の形状は、例えば、平面視三角形とすることができる。
このような形状とされた貫通部186を導電パターン185の両端部に形成することにより、導電パターン185の両端部の抵抗値を、給電部46,48から電極パターン181の中央部に向かうにつれて高くすることが可能となる。
これにより、上記構成とされた電極パターン181は、第4の実施の形態で説明した電極パターン111と同様な効果を得ることができる。
電極パターン182〜184は、先に説明した電極パターン181と同様な構成とされている。つまり、電極パターン182〜184は、導電パターン185の両端部に貫通部186を形成することで、導電パターン185の両端部の抵抗値が導電パターン185の中央部から給電部46〜49に向かう方向に対して高くなるように構成されている。
電極パターン182は、給電部47と給電部49との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。電極パターン182の一方の端部は、給電部49と接続されている。また、電極パターン182の他方の端部は、給電部47と接続されている。
電極パターン183は、給電部46と給電部49との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。電極パターン183の一方の端部は、給電部46と接続されており、電極パターン183の他方の端部は、給電部49と接続されている。
電極パターン184は、給電部47と給電部48との間に位置する部分の第1の透明抵抗膜22の上面22Aに設けられている。電極パターン184の一方の端部は、給電部48と接続されている。また、電極パターン184の他方の端部は、給電部47と接続されている。
上記構成とされた電極パターン181〜184の材料としては、例えば、銀・カーボンペーストを用いることができる。また、各電極パターン181〜184の抵抗値は、90Ω〜150Ωの範囲内で設定するとよい。
上記構成とされた第8の実施の形態のタッチパネル175は、第4の実施の形態のタッチパネル105と同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、第8の実施の形態で説明した貫通部186を、第5〜第7の実施の形態で説明した電極パターン125〜128,145〜148,161〜164に形成してもよい。