JP5970868B2 - ダミー計測装置 - Google Patents

ダミー計測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5970868B2
JP5970868B2 JP2012048294A JP2012048294A JP5970868B2 JP 5970868 B2 JP5970868 B2 JP 5970868B2 JP 2012048294 A JP2012048294 A JP 2012048294A JP 2012048294 A JP2012048294 A JP 2012048294A JP 5970868 B2 JP5970868 B2 JP 5970868B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensors
deformation
dummy
measuring
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012048294A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013181966A (ja
Inventor
木佐貫 義勝
義勝 木佐貫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2012048294A priority Critical patent/JP5970868B2/ja
Publication of JP2013181966A publication Critical patent/JP2013181966A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5970868B2 publication Critical patent/JP5970868B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Description

本発明は、ダミー計測装置に係り、特に、人体を模したダミー人形に作用する諸量を計測するためのダミー計測装置に関する。
従来、車両の乗員または歩行者に対する保護性能の評価を行うためのダミー人形に適用されるダミー計測装置として、ダミーの胸椎部あるいはその近傍に一端を固定すると共に、胸椎部に固定されたダミー肋骨部材の内周に沿って配設された複数本の弾性薄板部材より成り、障害物がダミーの胸部に衝突した時の弾性薄板部材の曲げひずみを検出するための複数のゲージが長手方向に間隔をおいて配設されたバンドと、バンドに配設されたゲージによって検出されたバンドの各部位の曲げひずみに基づき、バンドの各部位の曲げひずみの時間的推移である曲げひずみの時刻歴を計測する計測装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−162060号公報
特許文献1の計測装置のように、センサ(ゲージ)で検出されたセンサ値(曲げひずみ)を用いて、ダミー人形各部の変形形状を高精度に計測しようとすると、センサの配設間隔を狭くし、配設するセンサ数を増加させる必要がある。
しかしながら、センサ数の増加は、信号処理量の増加につながり、処理時間が長くなる、という問題がある。また、センサを配設できる領域は限られているため、配設できるセンサ数には限界がある。すなわち、得られる計測精度にも限界が生じる、という問題がある。
本発明は、上記問題を解決するために成されたもので、配設するセンサ数を増加させることなく、ダミー人形の変形形状の計測精度を向上させることができるダミー計測装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明のダミー計測装置は、人体を模したダミー人形の変形を計測するために、該ダミー人形の形成面に規定された第1位置に配設され、第1位置に作用する加速度の大きさを含む物理量を検出する複数のセンサと、前記ダミー人形に変形が生じた際に、前記複数のセンサの各々で検出された物理量に基づいて、前記第1位置の各々の変位量及び回転角度を計測する第1計測手段と、前記第1計測手段により計測された前記第1位置の変位量及び回転角度に基づいて、前記ダミー人形の形成面に規定された第2位置であって、かつ隣接して配設されたセンサ間を結ぶ前記ダミー人形の形成面に沿った線分上の第2位置の各々の変位量及び回転角度を計測する第2計測手段と、を含んで構成されている。
第1の発明のダミー計測装置によれば、人体を模したダミー人形の変形を計測するために、配設された第1位置に作用する物理量を検出する複数のセンサが、ダミー人形の形成面に配設されている。ダミー人形の形成面とは、ダミー人形全体の表面に限らず、ダミー人形を構成する各部の形成面を含む。例えば、人体の内臓を模した内臓モデルをダミー人形内部に収容するような場合には、この内臓モデルの表面もダミー人形の形成面に含まれる。第1計測手段は、ダミー人形に変形が生じた際に、複数のセンサの各々で検出された物理量に基づいて、第1位置の各々の変位量及び回転角度を計測する。そして、第2計測手段は、第1計測手段により計測された第1位置の変位量及び回転角度に基づいて、隣接して配設されたセンサ間を結ぶダミー人形の形成面に沿った線分上の第2位置の各々の変位量及び回転角度を計測する。
このように、隣接して配設されたセンサ間を結ぶダミー人形の形成面に沿った線分上の第2位置の各々の変位量及び回転角度を、センサが配設された第1位置について計測された変位量及び回転角度を用いて計測することにより、配設するセンサ数を増加させることなく、ダミー人形の変形形状の計測精度を向上させることができる。
また、前記第2計測手段は、前記ダミー人形に変形が生じた際に、前記ダミー人形の形成面に沿ったセンサ間の距離が変化しない場合には、前記線分の端点に対応する2つのセンサの各々の変形前の第1位置を、前記第1計測手段で計測された変位量分変位させた変形後の第1位置を中心とし、前記2つのセンサの各々の変形前の第1位置と変形前の第2位置とを結ぶ線分の各々を、前記第1計測手段で計測された回転角度分回転させたときの交点を変形後の第2位置とし、該第2位置の変位量を計測すると共に、前記第1計測手段で計測された前記2つのセンサの第1位置の回転角度の各々を補間して、変形後の第2位置の回転角度を計測することができる。
また、前記物理量は、前記センサの各々に作用する加速度の大きさを含み、前記第2計測装置は、前記ダミー人形に変形が生じた際に、前記ダミー人形の形成面に沿ったセンサ間の距離が変化する場合には、前記2つのセンサの各々の変形前の第1位置と変形前の第2位置とを結ぶ線分の各々の変形後の長さを、前記2つのセンサの各々から出力される加速度の大きさ、及び前記ダミー人形の剛性に基づいて求めることができる。これにより、ダミー人形に変形が生じた際に、ダミー人形の形成面に沿ったセンサ間の距離が変化する場合にも本発明を適用することができる。
また、第1の発明のダミー計測装置は、複数の前記第2位置の各々を、前記第2計測手段により計測された変位量の各々分変位させた複数の位置に基づいて推定される第1位置と、実際の第1位置とを比較して、前記第2計測手段による計測精度を検証する検証手段を含んで構成することができる。これにより、ダミー人形の変形形状の計測精度をより向上させることができる。
また、第2の発明のダミー計測装置は、人体を模したダミー人形の変形を計測するために、該ダミー人形の形成面に規定された第1位置に配設され、第1位置に作用する加速度の大きさを含む物理量を検出する複数のセンサと、前記ダミー人形に変形が生じた際に、前記複数のセンサの各々で検出された物理量に基づいて、前記第1位置の各々の変位量及び回転角度、並びに前記第1位置の各々に作用した加速度を計測する第1計測手段と、前記第1計測手段により計測された前記第1位置の各々の変位量及び回転角度、並びに前記第1位置に作用した加速度に基づいて、前記ダミー人形の形成面に規定された第2位置であって、かつ隣接して配設されたセンサ間を結ぶ前記ダミー人形の形成面に沿った線分上の第2位置の各々の変位量及び回転角度、並びに前記第2位置の各々に作用した加速度を計測する第2計測手段と、を含み、前記第2計測手段は、前記ダミー人形に変形が生じた際に、前記ダミー人形の形成面に沿ったセンサ間の距離が変化する場合には、前記隣接して配設されたセンサ間を結ぶ前記ダミー人形の形成面に沿った線分の端点に対応する2つのセンサの各々の変形前の第1位置を、前記第1計測手段で計測された変位量分変位させた変形後の第1位置を中心とし、前記2つのセンサの各々の変形前の第1位置と変形前の第2位置とを結ぶ線分であって、前記2つのセンサの各々から出力される加速度の大きさ、及び前記ダミー人形の剛性に基づいて変形後の長さを求めた線分の各々を、前記第1計測手段で計測された回転角度分回転させたときの交点を変形後の第2位置とし、該第2位置の変位量を計測すると共に、前記第1計測手段で計測された前記2つのセンサの第1位置の回転角度の各々を補間して、変形後の第2位置の回転角度を計測することができる。
以上説明したように、本発明のダミー計測装置によれば、隣接して配設されたセンサ間を結ぶダミー人形の形成面に沿った線分上の第2位置の各々の状態量を、センサが配設された第1位置について計測された状態量を用いて計測することにより、配設するセンサ数を増加させることなく、ダミー人形の変形形状の計測精度を向上させることができる、という効果が得られる。
本実施の形態のダミー計測装置を示す外観図である。 計測部位へ配設されるセンサを示す概略図である。 計測部位の形状変形を説明するための概略図である。 信号処理部の電気的構成を示す概略ブロック図である。 実センサ及び仮想センサの配設の一例を示す概略図である。 仮想センサの変形後の位置の算出方法を説明するための概略図である。 第1の実施の形態のダミー計測装置において実行される計測処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 第2の実施の形態において、実センサと仮想センサとの間に弾性体を想定した例を説明するための概略図である。 第3の実施の形態において、計測された加速度分布を図示した一例を示す概略図である。 第3の実施の形態のダミー計測装置において実行される計測処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 実センサ及び仮想センサの配設の他の例を示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態のダミー計測装置10は、人体構造を模して構成されたダミー人形12に設けられる。ダミー計測装置10は、ダミー人形12の計測部位(図1では腹部)の形成面(表面)に配設される複数のセンサ20と、各センサ20で検出されたセンサ値を処理する信号処理部22とを備えている。以下では、計測部位を腹部とする場合について説明するが、計測部位はこれに限定されるものではない。
図2に、図1におけるダミー人形12の腹部部分を抜き出した腹部モデル14を示す。センサ20は、図2に示すように、腹部モデル14の形成面に規定された位置、例えば格子状の各格子点に配設される。なお、本実施の形態では、後述するように、仮想センサを設定して計測を行うため、全ての格子点にセンサ20を配設する必要はない。
センサ20は、ダミー人形12の計測部位に衝突等の力が作用した際に、センサ20が配設された位置の変位量及び回転角度を計測可能な物理量を検出するものであればよく、例えば、加速度センサや回転角センサなどを用いることができる。センサ20で検出されたセンサ値に基づいて計測される変位量及び回転角度は、図2に示すように、X軸、Y軸、及びZ軸からなる基準ローカル座標における各軸方向への変位量Δx、Δy、及びΔzと、各軸周りの回転角度θ、α、及びγである。
各センサ20のセンサ値から、上記のような各格子点での変位量及び回転角度が計測されるため、図3に示すように、測定部位の形状の変化を計測することができる。なお、図3は、図2における水平面(A)における断面を概略的に示した図である。
また、センサ20は、図4に示すように、基盤部20a上に配置され、センサ20表面をシリコン膜20bで被覆されている。これらの複数のセンサ20は、信号処理部22と接続されている。信号処理部22は、センサ20の各々で検出されたセンサ値を伝送するための信号線24、各センサ20を制御する制御部26、及び複数のセンサ20全体に電力を給電するための給電部28を含んで構成されている。なお、図4においては、信号線24によって、センサ値の伝送を行う例を示しているが、無線伝送を行うための無線伝送装置を配設し、センサ20の各々で検出されたセンサ値を無線伝送することも可能である。
制御部26は、CPU、後述する計測処理ルーチンを実行するためのプログラムが記憶されたROM、一時記憶領域としてのRAM、検出されたセンサ値を記憶するためのメモリ等を含むマイクロコンピュータで構成することができ、計測結果を、例えばアンテナ等を介してパーソナルコンピュータ等の外部装置30へ出力する通信部としての機能も有する。通信部は、電波や光を用いて無線通信を行うものである。給電部28は、外部の電力供給源32から電力を充電するための充電ケーブルを接続するための給電口28aが設けられている。
ここで、本実施の形態におけるセンサ20の配設状態を、図5を参照して、より詳細に説明する。図5では、腹部モデル14の形成面に規定された格子を一点破線で示し、所定の格子点に配設されたセンサ20を実線の○印(S1〜S4)で示している。また、各センサ20が配設されていない格子点に仮想センサを設定する。図中、仮想センサは点線の○印(S5〜S11)で示している。以下、仮想センサと区別するために、センサ20を「実センサ」ともいう。仮想センサS5は実センサS1とS2間の線分上の格子点、仮想センサS6は実センサS1とS3間の線分上の格子点、仮想センサS7は実センサS2とS4間の線分上の格子点、仮想センサS8は実センサS3とS4間の線分上の格子点、仮想センサS9は仮想センサS5とS8間の線分上の格子点に配設されたセンサとして仮想される。
仮想センサは、実センサで計測された格子点の変位量及び回転角度に基づいて、仮想センサが設定された格子点の変位量及び回転角度を計測するためのものである。
まず、仮想センサが設定された格子点の変位量の計測は、腹部モデル14に変形が生じた際に、腹部モデル14の形成面に沿った実センサ間の距離が変化しない場合には、仮想センサが配設された線分の端点に対応する2つの実センサの各々の変形後の位置を中心とし、実センサと仮想センサ間の線分の各々を、実センサの回転角度分回転させたときの交点を、変形後の仮想センサの位置として求めることにより計測する。
より具体的に、図5における実センサS1とS2間の線分上に設定された仮想センサS5を例に説明する。図5に示すように、腹部モデル14の形成面に規定された格子の格子間隔がL1の場合、実センサS1と仮想センサS5との距離、及び実センサS2と仮想センサS5との距離は共にL1となる。また、図6に示すように、実センサS1及びS2のローカル座標が設定されており、実センサS1とS2間の線分は、各実センサのローカル座標のY軸と一致している。
時刻Tにおいて、実センサS1の変位量及び回転角度が、Δx=Δy=Δz=θ=γ=0、α=α1、実センサS2の変位量及び回転角度が、Δx=Δz=θ=γ=0、Δy=−ΔL、α=α2と計測されたとする。実センサS2の変形後の位置は、変形前の位置からY軸に沿って−ΔL変位した位置S2’となる。変形後の仮想センサS5の位置は、変形後の実センサS1及びS2の位置の各々を中心とした半径L1の2つ球の交点として求めることができる。この場合、2つの球の交点は複数存在するが、変形前の実センサS1と仮想センサS5間の線分を、変形後の実センサS1の位置(ここでは変位なし)を中心に、X軸周りに回転角度α1回転させる。同様に、変形前の実センサS2と仮想センサS5間の線分を、変形後の実センサS2の位置S2’を中心に、X軸周りに回転角度α2回転させる。回転後の各線分の端点と、上記の球の交点とにより、変形後の仮想センサS5の位置S5’を特定することができる。そして、仮想センサS5の変形前の位置と、変形後の位置S5’との差から、仮想センサS5の変位量を計測することができる。
次に、仮想センサによる変位量の計測は、仮想センサが設定された線分の端点に対応する2つの実センサの回転角度の各々を、例えばスプライン補間等により補間して計測することができる。例えば、スプライン補間式としては、下記(1)式などを用いることができる。
Si(x)=ai+bi(x-xi)+ci(x-xi)2+di(x-xi)3 (1)
ここで、S(x)は求める仮想センサの回転角度の関数、xは実センサxとxi+1間の線分上の位置、a、b、c及びdは実センサで計測された回転角度に基づいて定まる係数である。
次に、第1の実施の形態のダミー計測装置10の作用について説明する。
給電部28を充電し、ダミー人形12の計測部位に複数のセンサ20を配設する。給電部28から制御部26へ通電が行われると、図7に示す計測処理ルーチンが、制御部26によって実行される。ここでは、図5に示すように、実センサの配設及び仮想センサの設定をした場合を例に説明する。
ステップ100で、実センサの各々で検出されたセンサ値の各々を取得し、実センサが配設された格子点の各々について、初期状態(変形前)からの変位量及び回転角度を計測する。ここでは、実センサS1〜S4が配設された格子点の各々の変位量及び回転角度が計測される。
次に、ステップ102で、上記ステップ100の計測結果を用いて、仮想センサが設定された格子点の各々について、初期状態からの変位量及び回転角度を計測する。ここでは、まず、実センサS1及びS2の計測結果を用いて仮想センサS5が設定された格子点の変位量及び回転角度を計測する。次に、実センサS1及びS3の計測結果を用いて仮想センサS6について計測し、実センサS2及びS4の計測結果を用いて仮想センサS7について計測し、実センサS3及びS4の計測結果を用いて仮想センサS8について計測する。そして、仮想センサS5とS8、またはS6とS7の計測結果を用いて、仮想センサS9についての変位量及び回転角度を計測する。なお、仮想センサの計測順は上記の順番に限定されるものではない。ただし、格子状で隣接するセンサが仮想センサである仮想センサ(図5の例では仮想センサS9)は、その仮想センサが設定された線分の両端の仮想センサについての変位量及び回転角度が計測されてから計測する。
次に、ステップ104で、上記ステップ102で計測された仮想センサの計測結果に基づいて、実センサの位置を推定する。例えば、実センサS2の位置を、仮想センサS5とS11とを結ぶ線分と、仮想センサS7とS10とを結ぶ線分との交点として推定する。
次に、ステップ106で、上記ステップ100で計測された実センサの変位量から得られる実センサの位置と、上記ステップ106で推定された実センサの位置との誤差を算出する。そして、誤差が予め定めた閾値より小さいか否かを判定することにより、仮想センサの計測結果の精度を検証する。誤差が閾値より小さい場合には、ステップ108へ移行して、上記ステップ104で実センサの位置を推定する際に用いた仮想センサの計測結果を正規の計測結果として採用する。一方、誤差が閾値以上の場合には、ステップ110へ移行し、該当する仮想センサが設定された格子点を識別する情報や誤差の大きさ等の誤差情報を出力し、その仮想センサの計測結果は正規の計測結果として採用しない。全ての仮想センサについて計測結果の精度の検証が終了した場合には、ステップ112へ移行する。
次に、ステップ112では、上記ステップ100で計測された実センサの計測結果、及び上記ステップ108で採用された仮想センサの計測結果に基づいて、ダミー人形12の計測部位の表面形状を演算し、処理を終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態のダミー計測装置10によれば、実センサ間に仮想センサを設定し、実センサが配設された位置の変位量及び回転角度を用いて、仮想センサが設定された位置の変位量及び回転角度を計測することにより、配設するセンサ数を増加させることなく、ダミー人形の変形形状の計測精度を向上させることができる。例えば、図5において、S1〜S9の格子点に着目すると、全ての格子点に実センサを配設する場合には、9個の実センサが必要であるが、本実施の形態によれば、4個の実センサにより、9個の格子点についての計測を行うことができる。
次に、第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、ダミー人形12の計測部位に変形が生じても、実センサ間の距離が変化しない場合について説明したが、第2の実施の形態では、ダミー人形12の計測部位の変形に伴い、実センサ間の距離が変化する場合について説明する。なお、第2の実施の形態のダミー計測装置210の構成及び作用は、実センサ間の距離が変化する点を除いて、第1の実施の形態のダミー計測装置10の構成及び作用と同様であるため、異なる点について説明し、他の部分については説明を省略する。
第1の実施の形態では、変形後の実センサの位置を中心とし、格子間距離を半径とする球の交点上から仮想センサの変形後の位置を算出した。しかし、ダミー人形12の計測部位の変形に伴い、実センサ間の距離が変化するということは、格子間距離が変化するということであり、この変化を考慮して仮想センサの変形後の位置を算出する必要がある。
図8に示すように、隣接する実センサS及びSn+1の各々と、実センサ間の仮想センサSn+2との間が各々弾性体k及びkn+1で接合されていると想定する。各弾性体の弾性係数は、ダミー人形12の剛性等により予め定めることができる。実センサS及びSn+1の各々に作用する加速度をa及びan+1とすると、各実センサに作用する力を算出することができ、作用する力の逆数比に応じて実センサ間の距離を分割することで、実センサの各々と仮想センサ間の距離の各々を算出することができる。
仮想センサの変形後の位置を計測する際には、変形後の実センサの位置を中心とし、上記で算出した実センサの各々と仮想センサ間の距離を半径とする球の交点を求め、後は第1の実施の形態と同様に計測することができる。
以上説明したように、第2の実施の形態のダミー計測装置210によれば、実センサ間に仮想センサを設定し、実センサが配設された位置の変位量及び回転角度を用い、さらに、実センサと仮想センサ間を弾性体で想定して、仮想センサが設定された位置の変位量及び回転角度を計測することにより、ダミー人形の計測部位の変形に伴い、実センサ間の距離が変化する場合でも、配設するセンサ数を増加させることなく、ダミー人形の変形形状の計測精度を向上させることができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、各格子点の変位量及び回転角度を計測するのではなく、各格子点の加速度分布を計測する場合について説明する。なお、第3の実施の形態のダミー計測装置310の構成は、第1の実施の形態のダミー計測装置10の構成と同一であるため、説明を省略する。
第3の実施の形態のダミー計測装置310では、ダミー人形12の計測部位の形成面における所定の格子点に配設された実センサのセンサ値である3軸方向の加速度の各々から、実センサが配設された各格子点における3軸方向の加速度の合成成分である合成加速度を計測する。また、第1の実施の形態と同様に、実センサが配設されていない格子点には、仮想センサを設定する。仮想センサによる合成加速度の計測は、隣接して配設された実センサにより計測された合成加速度を用いて、例えばスプライン補間等により補間して計測することができる。
各格子点における合成加速度で表される加速度分布を図示すると図9のようになる。変位が大きな格子点では、合成加速度も大きくなる。よって、このような加速度分布からも、ダミー人形12の計測部位(図9では腹部)に作用した概略の力の大きさなどを推定することが可能である。
次に、第3の実施の形態のダミー計測装置310の作用について説明する。
給電部28を充電し、ダミー人形12の計測部位に複数のセンサ20を配設する。給電部28から制御部26へ通電が行われると、図10に示す計測処理ルーチンが、制御部26によって実行される。
ステップ200で、実センサの各々で検出されたセンサ値の各々を取得し、実センサが配設された格子点の各々について、合成加速度を計測する。次に、ステップ202で、上記ステップ200の計測結果を用いて、仮想センサが設定された格子点の各々について、合成加速度を計測する。次に、ステップ204で、上記ステップ200で計測された実センサの計測結果と、上記ステップ202で計測された仮想センサの計測結果とに基づいて、計測部位について加速度分布を生成して、処理を終了する。
なお、第1の実施の形態のように、計測された仮想センサの合成加速度を用いて、隣接する実センサの合成加速度を推定し、実際に計測された実センサの合成加速度と比較することで、仮想センサによる計測精度を検証するようにしてもよい。
以上説明したように、第3の実施の形態のダミー計測装置310によれば、実センサ間に仮想センサを設定し、実センサが配設された位置の合成加速度を用いて、仮想センサが設定された位置の合成加速度を計測することにより、配設するセンサ数を増加させることなく、計測部位についての加速度分布を生成することができる。
なお、上記各実施の形態では、実センサと仮想センサとが格子状で交互に配設された場合を例に説明したが、これに限定されない。例えば、図11に示すように、実センサ間に2個の仮想センサを設定してもよい。この場合、まず実センサS1とS2とを結ぶ線分上の仮想センサS5に着目する。格子間隔をLとすると、実センサS1と仮想センサS5間の距離はL、実センサS2と仮想センサS5間の距離は2Lである。この距離を用いて、第1の実施の形態と同様に、仮想センサS5の格子点の変位量及び回転角度を計測することができる。すなわち、変形後の実センサS1の位置を中心とした半径Lの球と、変形後の実センサS2の位置を中心とした半径2Lの球との交点上から、仮想センサS5の変形後の位置を算出すればよい。
次に、変位量及び回転角度が計測された仮想センサS5と実センサS2とに基づいて、仮想センサS6の変位量及び回転角度を計測する。次に、実センサS1とS3間の仮想センサS7及びS8、実センサS2とS4間の仮想センサS9及びS10、実センサS3とS4間の仮想センサS11及びS12についても、同様に計測する。また、変位量及び回転角度が計測された仮想センサS7及びS9に基づいて、仮想センサS13及びS14の変位量及び回転角度を計測し、仮想センサS8及びS10に基づいて、仮想センサS15及びS16の変位量及び回転角度を計測することにより、全ての仮想センサの変位量及び回転角度を計測することができる。
10、210、310 ダミー計測装置
12 ダミー人形
14 腹部モデル
20 センサ
22 信号処理部
26 制御部

Claims (3)

  1. 人体を模したダミー人形の変形を計測するために、該ダミー人形の形成面に規定された第1位置に配設され、第1位置に作用する加速度の大きさを含む物理量を検出する複数のセンサと、
    前記ダミー人形に変形が生じた際に、前記複数のセンサの各々で検出された物理量に基づいて、前記第1位置の各々の変位量及び回転角度を計測する第1計測手段と、
    前記第1計測手段により計測された前記第1位置の変位量及び回転角度に基づいて、前記ダミー人形の形成面に規定された第2位置であって、かつ隣接して配設されたセンサ間を結ぶ前記ダミー人形の形成面に沿った線分上の第2位置の各々の変位量及び回転角度を計測する第2計測手段と、を含み、
    前記第2計測手段は、前記ダミー人形に変形が生じた際に、前記ダミー人形の形成面に沿ったセンサ間の距離が変化する場合には、前記隣接して配設されたセンサ間を結ぶ前記ダミー人形の形成面に沿った線分の端点に対応する2つのセンサの各々の変形前の第1位置を、前記第1計測手段で計測された変位量分変位させた変形後の第1位置を中心とし、前記2つのセンサの各々の変形前の第1位置と変形前の第2位置とを結ぶ線分であって、前記2つのセンサの各々から出力される加速度の大きさ、及び前記ダミー人形の剛性に基づいて変形後の長さを求めた線分の各々を、前記第1計測手段で計測された回転角度分回転させたときの交点を変形後の第2位置とし、該第2位置の変位量を計測すると共に、前記第1計測手段で計測された前記2つのセンサの第1位置の回転角度の各々を補間して、変形後の第2位置の回転角度を計測する
    ミー計測装置。
  2. 複数の前記第2位置の各々を、前記第2計測手段により計測された変位量の各々分変位させた複数の位置に基づいて推定される第1位置と、実際の第1位置とを比較して、前記第2計測手段による計測精度を検証する検証手段を含む請求項1記載のダミー計測装置。
  3. 人体を模したダミー人形の変形を計測するために、該ダミー人形の形成面に規定された第1位置に配設され、第1位置に作用する加速度の大きさを含む物理量を検出する複数のセンサと、
    前記ダミー人形に変形が生じた際に、前記複数のセンサの各々で検出された物理量に基づいて、前記第1位置の各々の変位量及び回転角度、並びに前記第1位置の各々に作用した加速度を計測する第1計測手段と、
    前記第1計測手段により計測された前記第1位置の各々の変位量及び回転角度、並びに前記第1位置に作用した加速度に基づいて、前記ダミー人形の形成面に規定された第2位置であって、かつ隣接して配設されたセンサ間を結ぶ前記ダミー人形の形成面に沿った線分上の第2位置の各々の変位量及び回転角度、並びに前記第2位置の各々に作用した加速度を計測する第2計測手段と、を含み、
    前記第2計測手段は、前記ダミー人形に変形が生じた際に、前記ダミー人形の形成面に沿ったセンサ間の距離が変化する場合には、前記隣接して配設されたセンサ間を結ぶ前記ダミー人形の形成面に沿った線分の端点に対応する2つのセンサの各々の変形前の第1位置を、前記第1計測手段で計測された変位量分変位させた変形後の第1位置を中心とし、前記2つのセンサの各々の変形前の第1位置と変形前の第2位置とを結ぶ線分であって、前記2つのセンサの各々から出力される加速度の大きさ、及び前記ダミー人形の剛性に基づいて変形後の長さを求めた線分の各々を、前記第1計測手段で計測された回転角度分回転させたときの交点を変形後の第2位置とし、該第2位置の変位量を計測すると共に、前記第1計測手段で計測された前記2つのセンサの第1位置の回転角度の各々を補間して、変形後の第2位置の回転角度を計測する
    を含むダミー計測装置。
JP2012048294A 2012-03-05 2012-03-05 ダミー計測装置 Expired - Fee Related JP5970868B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012048294A JP5970868B2 (ja) 2012-03-05 2012-03-05 ダミー計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012048294A JP5970868B2 (ja) 2012-03-05 2012-03-05 ダミー計測装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013181966A JP2013181966A (ja) 2013-09-12
JP5970868B2 true JP5970868B2 (ja) 2016-08-17

Family

ID=49272690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012048294A Expired - Fee Related JP5970868B2 (ja) 2012-03-05 2012-03-05 ダミー計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5970868B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6064935B2 (ja) * 2014-03-24 2017-01-25 株式会社豊田中央研究所 変形解析装置及び衝突検知装置
JP6020500B2 (ja) 2014-03-25 2016-11-02 株式会社豊田中央研究所 変形解析装置
CN114111697B (zh) * 2021-11-26 2023-07-25 中国电建集团成都勘测设计研究院有限公司 一种倾倒变形体监测预警装置及监测预警方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0778425B2 (ja) * 1988-01-26 1995-08-23 オ−クマ株式会社 3次元データ補間方法
JP2000162060A (ja) * 1998-11-29 2000-06-16 Toyota Central Res & Dev Lab Inc ダミー胸部曲げひずみ計測装置、それを用いた胸部傷害推定装置
JP3994565B2 (ja) * 1999-01-27 2007-10-24 株式会社豊田中央研究所 姿勢測定装置
NO310135B1 (no) * 1999-05-31 2001-05-28 Laerdal Medical As System for å måle og anvende parametere ved utförelse av brystkompresjon i löpet av en livredningssituasjon hhv.treningssituasjon samt anvendelser
JP2002259984A (ja) * 2001-03-01 2002-09-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 動作解析装置及び動作解析方法
KR100533106B1 (ko) * 2002-08-06 2005-12-05 삼성전자주식회사 지자계 센서의 자세 오차 보상장치 및 방법
DE10324216A1 (de) * 2003-05-28 2004-12-16 Robert Bosch Gmbh Notrufeinrichtung für ein Kraftfahrzeug
WO2007062496A1 (en) * 2005-12-02 2007-06-07 Danisch Lee A Shape-acceleration measurement device and apparatus
JP4996499B2 (ja) * 2008-02-18 2012-08-08 公益財団法人鉄道総合技術研究所 構造物変位推定システム及び構造物変位推定方法
KR101483713B1 (ko) * 2008-06-30 2015-01-16 삼성전자 주식회사 모션 캡쳐 장치 및 모션 캡쳐 방법
JP5504948B2 (ja) * 2010-02-12 2014-05-28 株式会社豊田中央研究所 データ記録システム及びデータ記録システムにおける関連付け方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013181966A (ja) 2013-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI402506B (zh) 運動追蹤方法與系統
US10252106B2 (en) Golf swing analysis apparatus and golf club fitting apparatus
US11317855B2 (en) Spasticity evaluation device, method and system
CN104457681B (zh) 一种基于应变模态的梁结构动挠度监测方法
WO2019001022A1 (zh) 一种基于结构模态估计的应变计与加速度计联合布设方法
KR20140044754A (ko) 골프스윙 해석장치 및 골프스윙 해석방법
US20150119158A1 (en) Motion analyzing apparatus and motion analyzing program
CN106767673B (zh) 一种卫星高精度光学敏感载荷的指向测量方法
JP5970868B2 (ja) ダミー計測装置
JP6020500B2 (ja) 変形解析装置
US10216874B2 (en) Robot simulation device
US10816359B2 (en) Measuring device
CN114237076B (zh) 一种基于位置动力学的活动线缆运动仿真的方法及控制器
JP2018175496A (ja) スイング解析装置、スイング解析方法、およびスイング解析システム
JP6488126B2 (ja) ゴルフクラブのフィッティング装置、方法及びプログラム
JP5184436B2 (ja) 三次元道路中心線データの生成方法およびその装置
JP6300196B2 (ja) 運動具挙動解析装置、運動具挙動解析方法および運動具挙動解析プログラム
JP6697850B2 (ja) ゴルフボールの弾道予測方法、ゴルフボールの弾道予測装置及びゴルフクラブの選定方法
JP6304676B2 (ja) ゴルフスイング解析装置およびゴルフスイング解析方法
US9881137B2 (en) Golf club fitting apparatus
JP6745495B2 (ja) 形状推定装置、スキャニング装置、動作検出装置、形状推定方法、スキャニング方法、動作検出方法、プログラム
JP6373736B2 (ja) ゴルフクラブのフィッティング装置、方法及びプログラム
JP6766335B2 (ja) ゴルフスイングの分析装置
JP3994565B2 (ja) 姿勢測定装置
JP2014073314A (ja) ゴルフスイング解析装置およびゴルフスイング解析方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160614

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5970868

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees