JP5970800B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた入球部への入球を契機として絵柄の変動表示を行う絵柄表示装置を備え、この絵柄表示装置の表示画面にて各種演出を行うことにより、遊技に対する注目度の向上が図られているものがある。
また、例えば表示画面の周辺に駆動手段等により動作する演出用手段を設け、絵柄の変動表示による演出と演出用手段が動作等することによる演出とに所定の対応関係をもたせることにより、更なる注目度の向上を図った遊技機が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−78904号公報
ここで、上記のように演出用手段を利用することで遊技者の演出への注目度が高められるが、当該演出用手段の動作を横方向や縦方向などといった一方向のみとすると、当該演出用手段の動作に対する意外性が高められず、演出効果を高めづらい。その一方、演出効果を高めるために、駆動手段の数が極端に増加してしまうことは好ましくない。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、演出用手段を利用した演出への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
請求項1記載の発明は、
所定の動作を行うことが可能な演出用手段と、
前記演出用手段を動作させる駆動手段と、
を備え、
前記演出用手段は、所定動作部が所定方向に動作する第1動作と、当該所定動作部が前記所定方向と交差する特定方向に動作する第2動作とを行うことが可能であり、
前記駆動手段は、所定の駆動状態となることで前記所定動作部に前記第1動作を行わせるものであり、
前記駆動手段が前記所定の駆動状態となった場合の動力を受け、前記第2動作を行わせる動力を前記所定動作部に伝達する伝達手段と、
前記所定動作部を支持する支持手段と、
前記所定動作部及び前記支持手段が一体的に前記所定方向に動作することを停止させる停止手段と、
を備え、
前記第1動作が行われる場合、前記支持手段に対して前記駆動手段からの動力が伝達されることで前記所定動作部及び前記支持手段が一体的に前記所定方向に動作し、
前記第2動作が行われる場合、前記所定動作部及び前記支持手段が一体的に前記所定方向に動作することが前記停止手段により停止されることで、前記駆動手段の動力を前記伝達手段が受けるようになり、前記第2動作を行わせるための動力を前記所定動作部に伝達して前記所定動作部が前記支持手段に対して相対的に動作し、
前記所定動作部は、前記第2動作を行う場合、他の部材と一体的に前記特定方向に動作するものであり、
前記所定動作部と前記他の部材とは、それぞれ前記特定方向に並列される並列部位を有しており、
これら各並列部位には、前記特定方向に所定の遊びが形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、演出用手段を利用した演出への注目度を好適に高めることができる。
第1の実施形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 可変表示装置を前方から見た斜視図である。 可変表示装置の分解斜視図である。 第2可動装置の内部構造を模式的に示す図であって第2可動装置を後方から見た図である。 第3可動装置の一部分解斜視図である。 第3可動装置の正面図である。 第3可動装置の背面図である。 (a),(b)第3可動装置における駆動部の動作を説明するための概略図である。 (a),(b)第3可動装置におけるリンク機構の動作を説明するための概略図である。 (a),(b)第3可動装置が動作した場合の背面図である。 (a)〜(c)第3可動装置の動作を説明するための概略図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選等に用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 (a)〜(h)図柄表示装置の表示画面における表示内容と第3可動装置の動作との関係を説明するための概略図である。 (a)〜(d)第2の実施形態における、第3可動装置の動作を説明するための概略図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10を正面側から見た斜視図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図2及び図3参照)。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている(図3参照)。
<前扉枠14>
次に、前扉枠14について説明する。図2に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上の観点から、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
図1に示すように、ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右側方には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部29が設けられている。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2に示すように、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有している。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれることとなる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側には、図2に示すように、後方に延びる鉤金具49が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具49は内枠13に対する施錠機構を構成する。
<内枠13>
次に、図2及び図3に基づき内枠13について詳細に説明する。内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす樹脂ベース50を主体に構成されている。樹脂ベース50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、樹脂ベース50は外枠11の上側枠部に寄せて配置され、外枠11の下側枠部と樹脂ベース50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、樹脂ベース50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では樹脂ベース50が幕板の上に載ることとなる。
樹脂ベース50の前面における回動基端側には、その上端部及び下端部に支持金具51,52が取り付けられている。支持金具51,52には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース50の前面における回動先端側には、前扉枠14の背面に設けられた鉤金具49を挿入するための挿入孔がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、図3に示すように、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置55が内枠13の背面側に隠れて配置される構成となっている。したがって、鉤金具49が挿入孔を介して施錠装置55(詳しくは前扉用鉤受け部材)に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置55は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材57を有している。これら内枠用鉤部材57が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース50の右下隅部には、施錠装置55の解錠操作を行うためのシリンダ錠58が設置されている。シリンダ錠58は施錠装置55に一体化されており、シリンダ錠58の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠58の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように施錠装置55が構成されている。
樹脂ベース50の中央部には略楕円形状の窓孔54が形成され、樹脂ベース50に装着された遊技盤60によって同窓孔54が後方から塞がれている。遊技盤60は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなり、その前面が上記窓孔54を通じて樹脂ベース50の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤60の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。なお、遊技盤60は木製に限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
以下、図4に基づき遊技盤60(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図4は遊技盤60の正面図である。
<遊技盤60>
遊技盤60には、ルータ加工が施されることによって自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入球装置64、スルーゲート65、可変表示ユニット67等がそれぞれ配設されている。一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入球装置64への入球が発生すると、それが遊技盤60の背面側に配設された検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。
その他に、遊技盤60の最下部にはアウト口68が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口68を通って遊技領域PEから排出される。ここで、入球とは、所定の開口部位を遊技球が通過することを意味し、同開口部位を通過した後に遊技球が遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部位を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口68への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入球装置64、スルーゲート65への入球を、入賞とも表現する。
また、遊技盤60には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘69が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘69や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口61等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
上記可変表示ユニット67は遊技盤60の中央に配されており、同可変表示ユニット67の周辺に上記作動入球部62,63等が配設されている。作動入球部62,63は、可変表示ユニット67の下方に上下に並べて配置されている。以下便宜上、上側の作動入球部を「上側作動入球部62」と称し、下側の作動入球部を「下側作動入球部63」と称する。
下側作動入球部(抽選契機入球部)63については特に、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物71が設けられている。電動役物71は、左右一対の可動片71aと同可動片71aを駆動させるソレノイド式の駆動部71bとを有してなり、当該可動片71aを動作させることにより下側作動入球部63における入口部(下作動口63a)への入球が可能又は容易となる開状態(サポート状態又は補助状態)と、同入球が不可又は上記開状態よりも困難となる閉状態(非サポート状態又は非補助状態)とに切替可能となっている。
遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の右側となる領域には、上記スルーゲート65が配置されており、遊技球のスルーゲート65の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物71が予め設定された時間に亘って開状態となる。
なお、上側作動入球部62(上作動口62a)への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下側作動入球部63(下作動口63a)への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、上側作動入球部62に対する下側作動入球部63の有利性を高める上では、上側作動入球部62にかかる払出個数よりも下側作動入球部63にかかる払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入球装置(特別入球装置又は特別入球手段)64は、可変表示ユニット67の右方に配置されている。可変入球装置64は、遊技盤60の背面側へと通じる大入賞口64aを備えているとともに、当該大入賞口64aを開閉する開閉手段としての開閉機構を備えている。当該開閉機構は、大入賞口64a用の開閉部材としての開閉扉64bを有してなる。開閉扉64bは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態又は受入状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態又は非受入状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉64bは遊技盤60の背面側に設けられた可変入球駆動部64c(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉64bが閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入球装置64の開放態様としては、例えば所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンドを上限とした開閉扉64bの開放が繰り返されるように設定されている。
各作動入球部62,63及び各可変入球装置64の配置について補足説明する。
上記可変表示ユニット67の左側となる領域に向けて遊技球が発射された場合には、可変表示ユニット67の側方を通過した遊技球は遊技領域PEにおいて当該可変表示ユニット67の下側となる領域、すなわち上側作動入球部62及び下側作動入球部63が配置されている領域へと誘導されやすくなっている。この際、両作動入球部62,63を素通りした遊技球はアウト口68を通じて遊技領域PE外に排出される。一方、上記可変入球装置64については可変表示ユニット67の左側となる領域を流下した遊技球が到達不可となる位置に配置されている。このため、可変表示ユニット67の左側となる領域へ向けて発射された遊技球の大入賞口64aへの入球が回避されている。
また、可変表示ユニット67の右側となる領域に向けて遊技球が発射された場合には、可変表示ユニット67の側方を通過した遊技球は可変入球装置64へ向けて流下する。可変入球装置64には、遊技球を遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の下側となる領域(詳しくは下側作動入球部63)へ向けて誘導する誘導部が形成されており、可変入球装置64の大入賞口64aを素通りした遊技球は下側作動入球部63へ向けて流下することとなる。そして当該下側作動入球部63を素通りした遊技球はアウト口68を通じて遊技領域PE外に排出される。ここで、上側作動入球部62については、可変表示ユニット67の右側となる領域へ向けて発射された遊技球が到達不可となる位置に配置されている。このため、同遊技球は可変入球装置64及び下側作動入球部63への入球が許容されている一方で、上側作動入球部62への入球が回避されている。
なお、本実施の形態においては、上述したように可変表示ユニット67の右側にスルーゲート65を配置したが、可変表示ユニット67の左右両側にスルーゲート65をそれぞれ配置してもよい。この場合、遊技球を可変表示ユニット67の左右のどちらに向けて発射したとしても(遊技状況に応じて打ち分けを行ったとしても)下側作動入球部63の電動役物71によるサポート機能が担保される。
次に、可変表示ユニット67について説明する。可変表示ユニット67は、作動入球部62,63への入賞をトリガとして図柄を変動表示する図柄表示装置75と可動式の演出装置としての可変表示装置76と有している。これら両表示装置75,76は、図柄表示装置75を奥側、可変表示装置76を手前側として前後に並設されており、両表示装置75,76における各種演出を見る際の目線の移動量の低減が図られている。
また、可変表示ユニット67は、両表示装置75,76を囲むようにして配設されたセンターフレーム77を備えている。図柄表示装置75は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示画面75aにおける表示内容が制御される。図柄表示装置75の表示画面75aには、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。
作動入球部62,63は、可変表示ユニット67寄りとなる位置に配置されている。作動入球部62,63への入賞をトリガとして、大当たりが発生し得るため、遊技者は作動入球部62,63に入賞するか否かに注目するとともに、大当たりが発生するか否かを把握するため図柄表示装置75に注目するものと考えられる。作動入球部62,63を可変表示ユニット67寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット67周辺に集中させるための工夫である。
作動入球部62,63への入賞をトリガとする他の表示部として、遊技領域PEの下部側の外縁には、主表示ユニット81が設けられている。主表示ユニット81は、遊技盤60の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、主表示ユニット81の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられたガラスパネル23と対向しており、さらにガラスパネル23との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、主表示ユニット81の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
主表示ユニット81の前面から露出するようにして主表示部Dが設けられている。つまり、主表示部Dは、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、当該主表示部Dの前方を遊技球が落下していくことが抑制されている。
図示による詳細な説明は省略するが、主表示部Dはセグメント表示器を有してなり、当該セグメント表示器には作動口用結果表示部、役物用結果表示部、上作動口62a用の保留数表示部、下作動口63a用の保留数表示部、スルーゲート65用の保留数表示部が設けられている。
作動口用結果表示部は、各作動口62a,63aに1対1で対応させて上作動口用の表示領域と下作動口用の表示領域と有しており、これら表示領域において、上作動口62a又は下作動口63aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。この場合、同表示領域では、作動口62a,63aへの入賞をトリガとして、各表示用セグメントにおける点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(可変表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、同入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。つまり、上作動口62aへの入賞に基づく抽選結果は上作動口用の表示領域にて明示され、下作動口63aへの入賞に基づく抽選結果は下作動口用の表示領域にて明示される。
役物用結果表示部は、スルーゲート65への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための表示部である。この場合、役物用結果表示部では、スルーゲート65への入賞をトリガとして、各表示用セグメントにおける点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート65への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート65への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用結果表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口63aに設けられた電動役物71が所定の態様で開放状態となる。
また、遊技球が作動口62a,63aを通過した回数は最大4回まで保留され、各作動口用の保留数表示部によってその保留個数が表示されるようになっている。同様に、遊技球がスルーゲート65を通過した回数は最大4回まで保留され、スルーゲート用の保留数表示部によってその保留個数が表示されるようになっている。
再び図2を用いて内枠13の構成について説明すれば、樹脂ベース50において遊技盤60の搭載領域の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ向けて遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース50に固定されることで樹脂ベース50に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤60側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤60側、詳しくは遊技盤60に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分→出口部分)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。遊技球発射ハンドル41の操作量を調整することにより、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の左側となる領域や同遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の右側となる領域への遊技球の打ち分けが可能となっている。
なお、遊技盤60において出口部分の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100(図4参照)及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤60の下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤60の下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤60の下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路46が配設されている。ファール球通路46は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路46内に入ることとなる。ファール球通路46は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路46に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
樹脂ベース50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース50に対してネジ止めされており、本体側上皿通路と本体側下皿通路とを有している。それら本体側上皿通路及び本体側下皿通路の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット45の受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路及び本体側下皿通路を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124はその下端に設けられた支軸により前後方向に回動可能に支持されており、さらに本体側上皿通路及び本体側下皿通路を閉鎖する前方位置に付勢する付勢部材が設けられている。従って、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では開閉部材124が図示の如く起き上がり、本体側上皿通路及び本体側下皿通路を閉鎖する。これにより、本体側上皿通路又は本体側下皿通路に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路と前扉側下皿通路とが連通している。
次に、図3に基づき内枠13(樹脂ベース50及び遊技盤60)の背面構成について説明する。
樹脂ベース50の背面における回動基端側には、軸受け金具132が上下に並設されている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部が形成されており、これら軸受け部により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。
樹脂ベース50の背面には、係止金具135が複数設けられており、これら係止金具135によって上述したように樹脂ベース50に対して遊技盤60が取り付けられている。ここで、遊技盤60の背面の構成を説明する。
遊技盤60の中央に配置される可変表示ユニット67には、当該可変表示ユニット67を背後から覆うようにして表示制御装置が取り付けられている(図示は省略)。そして、表示制御装置の後方には当該表示制御装置に重なるようにして音声ランプ制御装置ユニット142が搭載されている。音声ランプ制御装置ユニット142は、音声ランプ制御装置143と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に音声ランプ制御装置143が装着されている。
音声ランプ制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
遊技盤60の背面には、図3に示すように、可変表示ユニット67の下方に集合板150が設けられている。集合板150には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収する遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入球を検知する検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板150には、一般入賞口61等の各種入球部に対して個々に対応する回収通路が設けられている。これら回収通路は、それら入球部から遊技盤60の背面に沿って下っており、遊技球の落下経路を規定している。各回収通路は、同遊技盤60の下端付近にて合流しており、一般入賞口61等の入球部を通過した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤60の下部に集合することとなる。各回収通路の出口部分は、下方に開放されており、その先側(詳しくは遊技盤60の下方)には後述する排出通路が設けられている。回収通路により遊技盤60の下方に集合した遊技球は、排出通路へと導出される。なお、アウト口68も同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球もアウト口68を介して排出通路へ導出される。
検知機構について説明すると、集合板150には、一般入賞口61等の各種入球部に対して個々に対応する検知センサが設けられている。これら各種検知センサは、上記一般入賞口61等の入球部に連なる各回収通路の途中位置に配置されており、同回収通路にて遊技球の落下経路が規定された状態にて遊技球の通過を検知する。より詳しくは、各検知センサは、各回収通路の途中位置に設けられた検知領域を遊技球が通過することで、一般入賞口61等の入球口への入球を検知するものであり、具体的には上記検知領域を遊技球が通過した場合に生じる磁場の変化を把握する磁気センサが採用されている。
これら各種検知センサは、遊技盤60の背面側に設けられた主制御装置ユニット160(詳しくは主制御装置)に電気的に接続されており、それら検知センサにおける検知信号が同主制御装置に対して出力される構成となっている。以下、主制御装置ユニット160及びそれに付随する構成について説明する。
主制御装置ユニット160は、集合板150を後側から覆うようにして遊技盤60に搭載されており、合成樹脂製の取付台161と、同取付台161に搭載された主制御装置162とによって構成されている。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印部によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。封印部は、基板ボックス163の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて封印処理が行われる。
封印部はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、封印部を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。封印部による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数の封印部のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部と他の封印部との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の封印部の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片が設けられている。これら結合片は、取付台161に形成された複数の被結合片と1対1で対応しており、結合片と被結合片とにより基板ボックス163と取付台161との間で封印処理が行われる。
<裏パックユニット15>
次に、図2及び図3に基づき裏パックユニット15について説明する。
図2に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、図3に示すように払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット67を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピンが設けられており、掛止ピンを内枠13に設けられた軸受け金具132(詳しくは軸受け部)に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。また、ベース部211における回動先端部には、内枠13に設けられた被締結孔に対して締結するための締結具が設けられており、当該締結具を被締結孔に嵌め込むことで内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレールが連結され、タンクレールの下流側には上下方向に延びるケースレールが連結されている。ケースレールの最下流部には払出装置222が設けられている。払出装置222より払い出された遊技球は、当該払出装置222の下流側に設けられた払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部に供給される。
遊技球分配部は、払出装置222より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
図3に示すように、ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤203には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台を有し、同取付台に払出制御装置181と電源・発射制御装置191とが搭載されている。これら払出制御装置181と電源・発射制御装置191とは、払出制御装置181がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置181においては基板ボックス内に払出装置222を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチが基板ボックス外に突出している。例えば、払出装置222における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチが押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置191は、基板ボックス内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置191にはRAM消去スイッチが設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチを押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
<可変表示装置76>
次に、図5及び図6に基づき、可変表示ユニット67に設けられた可変表示装置76に関する構成について詳しく説明する。図5は可変表示装置76を前方から見た斜視図であり、図6は可変表示装置76の分解斜視図である。なお、図6においては便宜上、可変表示装置76に加え図柄表示装置75を簡略化して示している(2点鎖線参照)。
図5に示すように、可変表示装置76は、第1可動装置300、第2可動装置350、第3可動装置400と、ベース部材500と、を備え、これら各可動装置300,350,400がベース部材500に対して前方から挿入させて固定されている。そして、図6に示すように図柄表示装置75がその後方に配置される。
図6に示すように、ベース部材500の中央部分には、前後方向に開口したベース側開口部501が設けられている。当該ベース側開口部501は図柄表示装置75の表示画面75aと略同一又はそれよりも大きいサイズの開口となっており、図柄表示装置75の表示画面75aが前方から視認することができるようになっている。ベース部材500の周縁部には前方に起立させた外縁部502が形成されており、可変表示装置76の内部空間が規定されている。また当該外縁部502の前端にはフランジが形成されており、図示しないネジにより遊技盤60へネジ止め(固定)される。
各可動装置300,350,400は、それぞれ可変表示装置76の内部空間において四方を囲むように配置されている。具体的には、第1可動装置300は上記内部空間において横方向の一端側に配置され、第2可動装置350は、上記内部空間において第1可動装置300の横方向の反対側に配置されている。そして、第3可動装置400は上記内部空間の後端に配置されている。
なお、以下の説明において、ベース側開口部501の開口面から前後方向に仮想延長させた部分を演出領域ともいう。
先ず、第1可動装置300について説明する。
第1可動装置300は、可動部(演出用手段)としての第1可動部材301と、当該第1可動部材301を保持する第1ベースユニット310と、を備えている。第1可動装置300は、第1ベースユニット310を介してベース部材500にネジ止め(固定)される。
第1可動部材301は縦方向に延在する部材であり、下端が第1ベースユニット310に形成された第1軸部311により軸支されている。より詳細には、当該第1軸部311は第1ベースユニット310において前後方向に延在させて形成されており、第1可動部材301は第1軸部311を中心に横方向に回動可能となっている。そして、第1可動部材301は縦方向に起立してベース部材500における横側の外縁部502側に配置される第1位置と、可変表示装置76の演出領域内に移動してベース側開口部501と前後方向に重なる第2位置との間を変位可能となっている。そして、図4に示すように、第1可動部材301が第1位置に配置される場合、第1可動装置300と演出領域とが重なる領域が最小限となる一方で、第1可動部材301が第2位置に配置される場合、第1可動装置300と演出領域とが重なる領域が最大限となる。
第1可動部材301は、第1ベースユニット310に設けられた駆動手段としてのステッピングモータ320と、伝達手段としての図示しないギアによって接続されている。そして、当該ステッピングモータ320は表示制御装置170と電気的に接続され、第1可動部材301の第1位置と第2位置との間の状態変位が駆動制御されている。
第1可動部材301の演出との関係を簡単に説明すると、第1可動部材301の前面には、剣の模様が施されており、上記第1位置から第2位置へ変位することで、剣が液晶画面を切り裂いたかのような演出とすることが可能となっている。なお、以下の説明においては、当該演出を第1特別演出ともいう。
次に、第2可動装置350について説明する。
第2可動装置350は、可動部(演出用手段)として第2可動部材351,352を備えている。これら第2可動部材351,352は横方向に延在する部材であり、前後方向に重ねて配置されている。より具体的には、第2可動部材351が前方に配置され、第2可動部材352が後方に配置され、各第2可動部材351,352は前後方向に所定の距離を隔てて設けられている。なお、以下の説明では第2可動部材351を前側可動部材351、第2可動部材352を後側可動部材352ともいう。
各第2可動部材351,352は、いずれも保持部材としての第2ベースユニット360に保持されている。第2ベースユニット360は、内部空間を有するハウジング形状をなすとともに、可変表示装置76の演出領域に向けて開口させて開口部361が形成されている。そして、各第2可動部材351,352は、第2ベースユニット360の内部空間において保持されるとともに、開口部361から突出させて設けられている。
ここで、第2可動装置350における可動部材351,352を動作させる伝達手段に関する構成について、図5及び図6に加えて図7を参照して詳細に説明する。図7は第2可動装置350の内部構造を模式的に示す図であって第2可動装置350を後方から見た図である。なお、図7において第2ベースユニット360を一部破断させて表示している。
図7に示すように、第2ベースユニット360の内部空間には、前後方向に架橋された第2軸部362が設けられており、当該第2軸部362に対して第2ベースユニット360に設けられた前ギア363及び後ギア364がそれぞれ回動可能に軸支されている。そして、当該前ギア363に対して前側可動部材351が固定され、後ギア364に対して後側可動部材352が固定されている。すなわち、各第2可動部材351,352はいずれも第2軸部362に対してそれぞれ独立して回動可能となっている。
前側可動部材351が固定された前ギア363は、第2ベースユニット360の内部空間に設けられた伝達ギア365と噛み合っている。当該伝達ギア365は、第2ベースユニット360の内部空間において前後方向に架橋された軸部365aにより回動可能に軸支されている。これに対して、後側可動部材352が固定された後ギア364は、上記前ギア363の半径よりも小さい半径のギアであり、その分、第2ベースユニット360の内部空間に設けられた第1小ギア366及び第2小ギア367を介して上記伝達ギア365と噛み合っている。これら第1小ギア366及び第2小ギア367は、第2ベースユニット360の内部空間において前後方向に架橋された軸部366a及び軸部367aによりそれぞれ回動可能に軸支されている。つまり、伝達ギア365が回動すると、前ギア363は第2軸部362を中心として回動し、後ギア364は同じく第2軸部362を中心として回動する一方で、各小ギア366,367を介して回動する。
ここで、上記のとおり、後ギア364の回動半径は前ギア363の回動半径よりも小さくなっている。したがって、伝達ギア365に対するギア比が、前ギア363よりも後ギア364のほうが大きい。つまり、伝達ギア365が所定角度回動した場合の前ギア363及び後ギア364の回動角度は、後ギア364のほうが前ギア363よりも大きくなる。そして、これら各ギア363,364に固定された各第2可動部材351,352は、後側可動部材352の回動角度のほうが前側可動部材351の回動角度よりも大きくなる。
これら各ギア363〜367を介して各第2可動部材351,352を回動させるべく、第2ベースユニット360の後方には表示制御装置170と接続された駆動手段としてのステッピングモータ370が配設されている。ステッピングモータ370には前方にギアレバー371が連結されており、当該ギアレバー371を介して伝達ギア365が回動する。より具体的にはギアレバー371には前方に向けてギア用突起372が突出形成されており、これに対応させて、伝達ギア365の背面には、前方に向けて凹ませてギア用凹部373が形成されている。そして、ギア用突起372がギア用凹部373に後方から挿入されている。ギア用凹部373は、伝達ギア365の径方向を長手方向として幅広に形成されており、ギアレバー371が回動した場合、ギア用凹部373の周面がギア用突起372と当接する受面となる。
ギアレバー371と伝達ギア365との回動について詳細には、ステッピングモータ370が駆動制御されて、ギアレバー371が回動すると、ギア用突起372の周面がギア用凹部373の周面におけるギアレバー371の回動方向側の周面と当接して、伝達ギア365も回動する。そして、ギアレバー371がパチンコ機10の正面視で時計回り(図7では反時計回り)に回転すると、伝達ギア365はパチンコ機10の正面視で反時計回り(図7では時計回り)に回転し、ギアレバー371がパチンコ機10の正面視で反時計回り(図7では時計回り)に回転すると、伝達ギア365はパチンコ機10の正面視で時計回り(図7では反時計回り)に回転する。この場合、ギア用凹部373が上記のとおり伝達ギア365の径方向を長手方向として幅広に形成されていることから、ギア用突起372の周面とギア用凹部373の周面との当接箇所は、ギアレバー371及び伝達ギア365の回動に併せて移動する。
上記構成により、ステッピングモータ370が駆動制御されてギアレバー371が回動すると伝達ギア365が回動し、伝達ギア365が回動することで、各第2可動部材351,352が異なる角度となるように回動する。
これにより、各第2可動部材351,352はベース部材500における横側の外縁部502側に配置される第1位置と、可変表示装置76の演出領域に向けてそれぞれ所定角度回動してベース側開口部501と前後方向に重なる第2位置との間を変位可能となっている。なお、図7においては、各第2可動部材351,352が第1位置に配置される状況を示している。
そして、図4に示すように、各第2可動部材351,352が第1位置に配置される場合、第2可動装置350と演出領域とが重なる領域が最小限となる一方で、各第2可動部材351,352が第2位置に配置される場合、第2可動装置350と演出領域とが重なる領域が最大限となる。
各第2可動部材351,352の移動は、ステッピングモータ370に対して出力される駆動信号のパルス数によって規定されている。つまり、各第2可動部材351,352が第1位置から第2位置と変位する際には、予め設定されたパルス数の駆動信号がステッピングモータ370に出力されることにより、各第2可動部材351,352の位置が確定することとなる。さらに、第2ベースユニット360には、各第2可動部材351,352が上記第1位置である場合に伝達ギア365の位置を検知する位置検知センサ375が設けられており、上記のステッピングモータ370に出力される駆動信号に加えて当該位置検知センサ375の情報により、各第2可動部材351,352の位置情報を補正することが可能となっている。
各第2可動部材351,352の演出との関係を簡単に説明すると、各第2可動部材351,352の前面には羽の模様が施されており、上記第1位置から第2位置へ変位することで、羽を広げたかのような演出とすることが可能となっている。そして、各第2可動部材351,352の回動角度が異なることにより、より立体的に羽を広げる演出を行うことが可能となっている。なお、以下の説明においては、当該演出を第2特別演出ともいう。
ここで、第2可動装置350には、各第2可動部材351,352を第1位置側に保持するロック機構が設けられている。当該ロック機構について説明すると、上記各第2可動部材351,352が第1位置に配置される状況(図7参照)においては、ギア用突起372を交点としてギアレバー371の回動中心からの辺と伝達ギア365の回動中心からの辺とが鈍角に交わるようにギアレバー371が配置される。さらに、ギア用突起372は、当該状況において、ギア用凹部373の長手方向の途中位置に配置され、ギアレバー371をいずれの方向にも回転させることが可能となっている。つまり、ギアレバー371は、各第2可動部材351,352が第1位置に配置される状況で、各第2可動部材351,352を第1位置から第2位置に移動させる側と逆方向にも回転させることが可能となっている。
ギア用凹部373の短手方向の幅は、ギア用突起372よりも幅広に形成されており、当該状況においてギアレバー371を上記逆方向に回転させると、ギア用突起372はギア用凹部373の周面と当接せずに移動する。つまり、当該状況においてギアレバー371を上記逆方向に回転させても、伝達ギア365は回動しない。
そして、ギアレバー371を上記逆方向に所定角度回動させると、ギア用突起372を交点としてギアレバー371の回動中心からの辺と伝達ギア365の回動中心からの辺とが略直角に交わるようにギアレバー371が配置される。当該状況においては、伝達ギア365側からギアレバー371を回動させようとすると、ギア用凹部373の周面における伝達ギア365の回動方向と反対側の周面がギア用突起372の周面と当接するものの、当該回動させるための力はギアレバー371の回動中心に向かう方向にのみ伝わり、ギアレバー371を回動させることができなくなる。つまり、各第2可動部材351,352側からギアレバー371を回動させることができず、各第2可動部材351,352が当該位置にロックされる。
本パチンコ機10においてギアレバー371は、電源投入前では上記のように伝達ギア365側から回動させることができない位置(以下、ギア初期位置ともいう)に配置され、電源投入時の初期駆動により上記鈍角となる位置に配置される。図7に示すように、第2可動装置350には、伝達ギア365が上記鈍角となる位置に配置されることを検知する位置検知センサ375が設けられており、電源投入時の初期駆動では、ギアレバー371を上記初期位置から回転させて伝達ギア365を所定角度回転させ、更にギアレバー371を逆回転させて、伝達ギア365が位置検知センサ375により検知される位置で停止する。これにより、ギアレバー371及び伝達ギア365が上記鈍角となる位置に配置される。
例えばパチンコ機10の出荷時等においては、ギアレバー371をギア初期位置に配置することで、各第2可動部材351,352側から力を加えられることによる回動を規制し、各第2可動部材351,352が破損してしまうことを抑制している。
なお、上記各第2可動部材351,352を第1位置側に保持するロック機構において、伝達ギア365側からの力がギアレバー371を回動させる方向に伝達されない構成としては、上記の構成に限定されず、少なくともギア用凹部373におけるギア用突起372の周面と当接する面の形状を、当該ロックされる状況においては伝達ギア365側に加えた力がギアレバー371の回動中心に伝達される一方、ギアレバー371が初期位置から所定量回動することに伴い当該加えた力の作用点がずれることでギアレバー371を回動させる方向にも伝達する形状とする構成であればよい。
また、当該ロック機構において、ギアレバー371を初期位置に向けて移動させる際には伝達ギア365が回動しない構成としたが、回動する構成であってもよい。具体的には、ギア用凹部373の短手方向の幅を、ギア用突起372よりも幅広に形成しなくてもよい。この場合、上記ロックされる状況において各第2可動部材351,352は第1位置よりも第2位置と反対方向に回転した位置に配置されることになる。さらに当該状況において、第2可動装置350の各第2可動部材351,352がベース部材500のベース側開口部501よりも外縁部502側に移動して、演出領域と前後方向に重ならない位置に配置される構成としてもよい。
第1可動装置300と第2可動装置350との関係について説明すると、図4において2点鎖線で示すように、各第2可動部材351,352が第1位置から第2位置に変位する際の軌跡と、上記第1可動装置300の第1可動部材301が第1位置から第2位置に変位する際の軌跡とが前後方向に重なっている。上述の如く、各第2可動部材351,352は、前後方向に所定の間隔を隔てて配設されており、第1可動部材301が第1位置から第2位置に変位する際には、当該各第2可動部材351,352の間隔を通るように各可動部材301,351,352が配置されている。つまり、各可動部材301,351,352を前後にずらして配置することで、可動部材301,351,352の軌跡が前後に重なるもののいずれの可動部材301,351,352が変位する際も他の各可動部材301,351,352が障壁とならない。したがって、各可動部材301,351,352の動作を大きくして演出を派手にすることができるとともに、各可動部材301,351,352を同じタイミングで動作させることが可能となっている。
次に、第3可動装置400について説明する。
図6に示すように、第3可動装置400は、可動部(演出用手段)として第3可動ユニット401,402を備えている。第3可動ユニット401,402は、上下に並列して配置されている。具体的には、上方に第3可動ユニット401、下方に第3可動ユニット402が配置されている。なお、以下の説明では、第3可動ユニット401を上側可動ユニット401、第3可動ユニット402を下側可動ユニット402ともいう。
さらに、第3可動装置400には、上下の可動ユニット401,402を横方向から挟持するように一対の第3ベースユニット450,451が設けられている。具体的には、正面視で左方に第3ベースユニット450が配置され、右方に第3ベースユニット451が配置されている。なお、以下の説明では、第3ベースユニット450を左側ベースユニット450、第3ベースユニット451を右側ベースユニット451ともいう。
第3可動装置400における上下の可動ユニット401,402を動作させる駆動機構について、図5及び図6に加えて図8〜図10を参照して詳細に説明する。図8は第3可動装置400の一部分解斜視図であり、図9は第3可動装置400の正面図であり、図10は第3可動装置400の背面図である。なお、図8〜図10において1点鎖線部分を拡大して表示している。また、図8及び図9においては、一部の部材を破断して示している。
ここで、上下の可動ユニット401,402の基本的な構成は上下対称となっており、左右のベースユニット450,451の基本的な構成も左右対称となっている。そこで、以下の説明では、基本的には当該対称となっている部分をまとめて説明し、相違点を補足として説明する。
図8に示すように、各ベースユニット450,451は、それぞれベース部材500に固定される後側ハウジング部材455と、当該後側ハウジング部材455の前方に配置される前側ハウジング部材456と、を備え(なお、図8においては左側ベースユニット450を分解して表示している)、各ハウジング部材455,456は図示しないネジによりネジ止め(固定)されて一体化されている。そして、前側ハウジング部材456の表面と、後側ハウジング部材455の裏面とが離間させて、各ベースユニット450,451は肉厚方向に内部空間を有するように形成されている。そして、当該内部空間に、上下の可動ユニット401,402を動作させる駆動機構が収容されている。
当該駆動機構として、図8及び図10に示すように、後側ハウジング部材455の背面における上下方向の中間位置には、ステッピングモータ480がそれぞれ設けられている。当該ステッピングモータ480は、上記内部空間に向けて貫通させて設けられており、内部空間側にはベース側ピニオン部材471(図9拡大図参照)が連結されている。図9に示すように、ベース側ピニオン部材471を左右から挟むように一対のベース側ラック部材470が設けられており、左右のベース側ラック部材470はそれぞれ上方または下方に延在させて形成されている。より具体的には、右側のベース側ラック部材470は上方に延在させて形成されており、左側のベース側ラック部材470は下方に延在させて形成されている。
図8及び図9に示すように、左右のベース側ラック部材470における上端部または下端部の背面には、上下の可動ユニット401,402と連結する連結部材460がそれぞれ配設されている。具体的には、ベース側ピニオン部材471に対して右側のベース側ラック部材470の上端部の背面に連結部材460が配設され、左側のベース側ラック部材470の下端部の背面に連結部材460が配設されている。そして、各ベース側ラック部材470と各連結部材460とはそれぞれ固定され、一体的に移動可能となっている。
各連結部材460において、ベース側ラック部材470が配設される箇所よりも演出領域側には、上下方向に貫通させて連結側貫通孔465がそれぞれ形成されている。これに対して、ベースユニット450,451の内部空間には、上下方向に延在させた金属製の軸部材466が上下方向に架橋させて固定されている。そして、当該軸部材466を上記連結側貫通孔465に貫通させることで、各連結部材460及びベース側ラック部材470は軸部材466を支柱として上下方向に移動することが可能となっている。
軸部材466についてより具体的には、軸部材466は左右のベースユニット450,451において、それぞれ2本ずつ上下に並べて設けられている。各軸部材466の上下の端は、左右のベースユニット450,451において軸部材466の延在する方向にそれぞれ凹ませて形成された軸受け部467に挿入されている。より具体的には、左右のベースユニット450,451にはそれぞれ、上方に凹ませた軸受け部467と下方に凹ませた軸受け部467とが上下に2セットずつ形成され、これら軸受け部467により軸部材466がベースユニット450,451に固定されている。そして、右側のベース側ラック部材470の上端部に配設される連結部材460には上段の軸部材466が貫通され、左側のベース側ラック部材470の下端部に配設される連結部材460には下段の軸部材466が貫通されている。つまり、軸部材466を2段に分け、連結部材460及びベース側ラック部材470が移動する際の各軸部材466にかかる負荷を分散させている。
次に、上下の可動ユニット401,402と連結部材460との連結について説明する。
図8に示すように、左右のベースユニット450,451における相対する側には、各ハウジング部材455,456が一体化することにより形成される開口部457が設けられており、上記各連結部材460は、開口部457を通じて各ベースユニット450,451の内外に亘って延在させるように形成されている。
図8において拡大して示すように、各連結部材460において、各ハウジング部材455,456の内部空間から外方に延在させた部位には、前方に突出させて複数の固定用突起461が形成されている。具体的には、一の連結部材460に対して上下に並列させて2つの固定用突起461がそれぞれ形成されている。当該固定用突起461に対応させて、上下の可動ユニット401,402の横方向の両端には、前後方向に貫通させて複数の固定孔462が形成されている。そして、各固定用突起461が各固定孔462に対して後方から前方に向けて貫通されている。各固定孔462の開口面は、固定用突起461よりも大きくなるように形成されており、各固定用突起461は各固定孔462内において遊びが所定量設定されている。当該遊びが所定量設定されていることから、上下の可動ユニット401,402は、連結部材460に両端支持される構成において所定量の傾斜が許容されている。
また、各固定用突起461には前方からネジ部材が固定側ワッシャ463を介してそれぞれネジ固定されている。当該固定側ワッシャ463は上記固定孔462の開口面よりも幅広で形成されており、上下の可動ユニット401,402の後方への抜けが抑制されている。
左側ベースユニット450における連結部材460においては、ネジ固定される際、上記固定側ワッシャ463の前方に上下の固定側ワッシャ463を架橋する架橋部材464も介してネジ固定される。これは、上下の可動ユニット401,402における後述する可動用発光基板と、表示制御装置170と、を接続する接続ラインを通すための工夫である。
ここで、ステッピングモータ480が駆動制御されることによるベース側ラック部材470(連結部材460)及びベース側ピニオン部材471の動作について、図11を参照して説明する。図11(a)及び図11(b)は、ベース側ラック部材470及びベース側ピニオン部材471を模式的に示す概略図であり、左側ベースユニット450におけるベース側ラック部材470及びベース側ピニオン部材471を示している。なお、図11において、ステッピングモータ480を二点鎖線にて示している。
図11(a)に示すように、ステッピングモータ480が駆動制御されると、ベース側ピニオン部材471が回動する。この場合、ベース側ピニオン部材471を左右から挟み込むようにベース側ラック部材470が一対設けられていることから、一方のベース側ラック部材470は上方に移動し他方のベース側ラック部材470は下方に移動する。より詳細には、ベース側ピニオン部材471が正面視で時計回り方向に回動すると、ベース側ピニオン部材471に対して右側のベース側ラック部材470は下方に移動し、他方である左側のベース側ラック部材470は上方に移動する。また、ベース側ピニオン部材471が正面視で反時計回り方向に回動すると、右側のベース側ラック部材470は上方に移動し、左側のベース側ラック部材470は下方に移動する。
図示はしないが、右側ベースユニット451においても、ベース側ピニオン部材471に対して左側のベース側ラック部材470は上方に延在させて形成されており、右側のベース側ラック部材470は上方に延在させて形成されている。そして、ステッピングモータ480が正面視で時計回り方向に回転することで右側のベース側ラック部材470が下方に移動し、左側のベース側ラック部材470が上方に移動する。また、ステッピングモータ480が正面視で反時計回り方向に回転することで、右側のベース側ラック部材470が上方に移動し、左側のベース側ラック部材470が下方に移動する。
上記のとおり、ベース側ラック部材470にはそれぞれ連結部材460が設けられており、連結部材460は上下の可動ユニット401,402の横方向の両端を固定している。したがって、図11(b)に示すように、ステッピングモータ480の駆動に伴い各ベース側ラック部材470が移動すると各連結部材460も移動し、各連結部材460の移動により上下の可動ユニット401,402が移動する。より詳細には、ステッピングモータ480が正面視で時計回り方向に回動すると、上側可動ユニット401は下方に移動し、下側可動ユニット402は上方に移動する。また、ステッピングモータ480が正面視で反時計回り方向に回動すると、上側可動ユニット401は上方に移動し、下側可動ユニット402は下方に移動する。
そして、上下の可動ユニット401,402の移動はベース側ピニオン部材471の回動により一体的に動作し、最も離れて配置される第1位置から最も近い位置に配置される第2位置までの範囲で移動可能となっている。
すなわち、上側可動ユニット401は最上位置に配置される第1位置から最下位置に配置される第2位置までの範囲で変位可能であり、下側可動ユニット402は最下位置に配置される第1位置から最上位置に配置される第2位置までの範囲で変位可能となっている。
ここで、各ベース側ラック部材470の移動を安定的に行うための構成について補足説明する。
図9に示すように、左右のベースユニット450,451の後側ハウジング部材455には、前後方向に貫通させてスライドレール490が形成されている。スライドレール490は、上下方向に延在するとともに、上下に2段並べて形成されている。また、各ベース側ラック部材470において連結部材460との固定側と逆の自由端は、ベース側ピニオン部材471よりも延在させて形成されており、当該延在させた自由端において、後方へ突出させてスライド突起491が一体形成されている(図8拡大図参照)。そして、当該スライド突起491がスライドレール490に対して後方に向けて貫通されている。つまり、各ベース側ラック部材470において連結部材460との固定側と上下逆側のスライドレール490に対して、スライド突起491が貫通されている。より具体的には、上端部に連結部材460が配設されたベース側ラック部材470においては、下段に形成されたスライドレール490にスライド突起491を貫通させている。また、下端部に連結部材460が配設されたベース側ラック部材470においては、上段に形成されたスライドレール490にスライド突起491を貫通させている。
各スライド突起491は対応するスライドレール490の横方向の周面を擦動するように移動可能となっており、ベース側ラック部材470の横方向のぶれが抑制されている。さらに、各スライド突起491の後方にはスライド側ワッシャ492が設けられており、当該スライド側ワッシャ492とスライド突起491とがネジ部材によりネジ固定されている。当該スライド側ワッシャ492はスライドレール490よりも幅広に形成されており、ベース側ラック部材470の前方への抜けが抑制されている。
また、各連結部材460において、固定用突起461が設けられた側と横方向の反対側の端には、ガイド突起493が配設されている。これに対して、各ハウジング部材455,456において内側から外側に向けて凹ませたガイド凹部494が上下方向に延在させて形成されている。これにより、各ベース側ラック部材470が移動する際、連結部材460のガイド突起493がガイド凹部494を擦動し、ベース側ラック部材470の前後方向へのずれが抑制されている。
次に、上下の可動ユニット401,402の構成について、詳細に説明する。
ここで、上下の可動ユニット401,402は基本的な構成が左右対称となっている。そこで、以下の説明では、基本的に当該対称となる構成をまとめて説明し、相違点を補足として説明する。
図8に示すように、上下の可動ユニット401,402は、上記のとおり固定孔462を介してベースユニット450,451における連結部材460と固定される可動ベース410と、上下の可動ユニット401,402の前面を覆う演出用手段としての装飾ユニット430と、をそれぞれ備えている。
可動ベース410は、左右の固定孔462が設けられた部位を架橋するように横方向に延在させて形成されたベース板411と、ベース板411の前方に配置されるスライド板412と、ベース板411を後方から覆う金属製の金属板413(図10参照)と、を備えている。各板411〜413はそれぞれ前後方向に積層させて配置され、金属板413はベース板411にネジ止め(固定)されている。これにより、可動ベース410の強度が向上される。
上下のベース板411は、相対する側の面がそれぞれ略水平となるように形成されており、上下の可動ユニット401,402が第2位置となった場合には、上側のベース板411の下面と下側のベース板411の上面とが当接するようなっている(図11(b)参照)。また、各ベース板411には、横方向における中間位置において縦方向に延在させて延在領域411aが形成されている。具体的には、上側のベース板411の横方向の中間位置には、上方に延在させて延在領域411aが形成されており、下側のベース板411の横方向の中間位置には、下方に延在させて延在領域411aが形成されている。
スライド板412は、ベース板411の前方において、延在領域411aと重なるように配置されている。そして、スライド板412はベース板411に対して縦方向に移動可能となっている。当該構成について説明すると、図10に示すように、ベース板411の延在領域411aには前後方向に貫通した可動側ガイド孔414が複数形成されている。これら可動側ガイド孔414に対応させてそれぞれ可動側ガイド部材415が設けられており、当該可動側ガイド部材415はスライド板412に対してネジ止め(固定)されている。そして、可動側ガイド孔414はそれぞれ縦方向に延在させて形成されており、可動側ガイド孔414に対して可動側ガイド部材415がスライド移動することで、スライド板412はベース板411に対して縦方向に移動することが可能となっている。つまり、スライド板412はベース板411に対して、可動側ガイド孔414の縦方向の一方側の周面と可動側ガイド部材415の周面とが当接する位置から、可動側ガイド孔414の縦方向のもう一方側の周面と可動側ガイド部材415の周面とが当接する位置まで移動することが可能となっている。
また、可動側ガイド部材415は後方が可動側ガイド孔414の開口面よりも幅広となるように形成されており、スライド板412の前方への抜けが規制されている。
上下のベース板411の延在領域411aの背面における互いに離間する側の周縁部には、ねじりバネ416が左右一対設けられており、当該ねじりバネ416の一端は上下のスライド板412の背面における互いに離間する側の周縁部と接続されている。
そして、上下のスライド板412は、互いに近づく方向に付勢されている。具体的には、上側の可動ベース410においては、スライド板412は下方に付勢されており、当該付勢力に抗する力が付与されていない状況では、スライド板412は各可動側ガイド孔414の下側の周面と可動側ガイド部材415の周面とが当接する初期位置に配置される。また、下側の可動ベース410においては、ベース板411に対してスライド板412は上方に付勢されており、当該付勢力に抗する力が付与されていない状況では、スライド板412は各可動側ガイド孔414の上側の周面と可動側ガイド部材415の周面とが当接する初期位置に配置される。
次に、装飾ユニット430について説明する。
図8に示すように、装飾ユニット430は、可動ベース410のベース板411及びスライド板412を前方から覆う装飾ベース431と、当該装飾ベース431の前方に配置される左右一対の可動装飾部材432と、当該装飾ベース431の後方に配置される可動発光基板433と、を備えている。
可動発光基板433は表示制御装置170と接続され、当該可動発光基板433に設けられた複数のLEDランプをON/OFF制御することにより演出が行われる。装飾ベース431は透過素材により形成されるとともに、前面に遮蔽処理が施された部位を有し、上記可動発光基板433におけるLEDランプの光を透過又は遮蔽することで演出が行われる。装飾ベース431は赤色の透過素材からなり、上記遮蔽処理が施されていない部位においてはLEDランプの光を透過する一方で、前方からは当該装飾ベース431の後方に配置される各部材が視認しにくくなっている。
装飾ベース431の背面の周縁部には、後方に起立させて外周壁434が一体形成されており、上記可動ベース410及び可動発光基板433を収容することが可能となっている。そして、装飾ベース431に対して可動発光基板433と可動ベース410におけるスライド板412とが図示しないネジによりネジ止め(固定)される。つまり、可動ベース410におけるスライド板412が上記初期位置から移動すると、可動発光基板433及び装飾ベース431も一体的に移動する。
スライド板412における中央位置には、前後方向に貫通させてスライド側開口部435が形成されている。また、可動発光基板433にも当該スライド側開口部435と重なる位置に、前後方向に貫通させて左右一対のLED側開口部436が形成されている。そして、当該LED側開口部436とスライド側開口部435とにより形成される空間を利用して、一対の可動装飾部材432と可動ベース410におけるベース板411とのリンク機構が設けられている。
当該リンク機構について説明すると、図8に示すように、ベース板411の延在領域411aの前面には、上記スライド側開口部435に対応する位置に、装飾側ラック部材437が固定されている。これに対して、図10に示すように、装飾ベース431の背面には、上記LED側開口部436に対応する位置に、上記装飾側ラック部材437に対して左右両方から噛み合うように一対の装飾側ピニオン部材438が設けられている。装飾側ピニオン部材438にはそれぞれ前後方向に貫通したピニオン軸孔439が形成されており、装飾ベース431の背面に突出形成された一対のピニオン軸部440にそれぞれ回動可能に軸支されている。
上記構成により、ベース板411に対してスライド板412を縦方向に移動させると、ベース板411に固定された装飾側ラック部材437もスライド板412に対して縦方向に移動し、当該装飾側ラック部材437と噛み合った一対の装飾側ピニオン部材438が回動する。
一対の装飾側ピニオン部材438は上記ピニオン軸部440を基点とする折れ曲り形状をなし、上記装飾側ラック部材437と噛み合う側と反対側の端部は可動装飾部材432と連結されている。具体的には、上側可動ユニット401における一対の装飾側ピニオン部材438はピニオン軸部440を基点として下方に折れ曲り、下側可動ユニット402における一対の装飾側ピニオン部材438はピニオン軸部440を基点として上方に折れ曲り、それぞれ左右一対の可動装飾部材432と連結されている。
上記装飾側ピニオン部材438と可動装飾部材432との連結について詳細には、可動装飾部材432には左右一対の装飾側ガイド部材442がネジ止め(固定)されており、当該装飾側ガイド部材442には、図8に示すように、前後方向に貫通させてガイド側貫通孔443が形成されている。これに対して、装飾側ピニオン部材438における上記連結箇所には前方に突出させてピニオン側突起444が形成されており、当該ピニオン側突起444を装飾側ガイド部材442のガイド側貫通孔443にそれぞれ挿入することで、装飾側ピニオン部材438と可動装飾部材432とが連結される。
また、図10に示すように、装飾ベース431において、装飾側ガイド部材442と対応する位置には前後方向に貫通させて装飾側ガイド孔441が形成されている。当該装飾側ガイド孔441は横長に形成されており、装飾側ガイド部材442は当該装飾側ガイド孔441に沿って横方向にスライド移動することが可能となっている。そして、装飾側ガイド部材442の後部は装飾側ガイド孔441よりも幅広に形成されており、可動装飾部材432の前方への抜けが規制されている。
上記構成により、装飾側ピニオン部材438が回動すると、可動装飾部材432は横方向に移動することが可能となっている。
ここで、左右一対の可動装飾部材432と可動ベース410におけるベース板411とのリンク機構の動作について、図12を参照して説明する。図12(a)及び図12(b)は、上側可動ユニット401の背面図であって、当該リンク機構を模式的に示す概略図である。なお、図12においては、ベース板411における上側の可動側ガイド孔414の周辺部位と、ベース板411に固定される装飾側ラック部材437と、を二点鎖線で示している。また、スライド板412及び可動発光基板433を省略している。
既に説明したとおり、装飾ベース431はスライド板412に固定されており、ベース板411に対してスライド板412と一体的に縦方向へ移動することが可能となっている。また、装飾ベース431(より詳細にはスライド板412)はベース板411に対して下方(下側可動ユニット402においては上方)に付勢されており、当該付勢力に抗する力が付与されない状況では、図12(a)に示す初期位置に配置される。当該状況においては、一対の可動装飾部材432は相対する面を当接させて配置される(図9参照)。そして、ねじりバネ416の付勢力に抗する力が付与されることで、図12(b)に示すように、装飾ベース431(及びスライド板412)はベース板411に対して上方(下側可動ユニット402においては下方)に移動する。換言すれば、ベース板411は装飾ベース431(及びスライド板412)に対して下方(下側可動ユニット402においては上方)に移動する。この場合、装飾側ラック部材437が下方(下側可動ユニット402においては上方)に移動することで、一対の装飾側ピニオン部材438がそれぞれ回動する。そして、装飾側ピニオン部材438が回動することにより装飾側ガイド部材442が横方向に移動し、当該装飾側ガイド部材442にそれぞれ固定されている一対の可動装飾部材432は、互いに離間する方向に移動する。
装飾ベース431を縦方向に移動させる機構、より詳細には、ねじりバネ416の付勢力に抗する力を付与する構成について説明する。なお、以下の説明においては、適宜図13を参照して説明する。図13(a)及び図13(b)は、上下の可動ユニット401,402が第1位置から第2位置に向けて移動する場合の背面図である。
図10に示すように、上下のスライド板412は、初期位置に配置される状況において、いずれも上下のベース板411よりも相対する方向に延在させて形成されている。また、スライド板412(及び可動発光基板433)を収容する上下の装飾ベース431も、上下のベース板411よりも相対する方向に延在させて形成されている。
図13(a)に示すように、上下の可動ユニット401,402が第1位置から第2位置に向けて移動すると、上下のベース板411よりも先に、上下の装飾ベース431の外周壁434同士が当接する。
より具体的には、上側の装飾ベース431における下側の外周壁434には、上方に向けて凹ませて上側当接領域434aが形成されている。これに対応させて、下側の装飾ベース431における上側の外周壁434には、上方に向けて突出させて一対の下側当接領域434bが形成されている。下側当接領域434bにおいて突出させた距離は、上側当接領域434aにおいて凹ませた距離よりも長く、上下の装飾ベース431の外周壁434同士の当接に際しては、これら上下の当接領域434a,434b同士が当接することになる。なお、以下の説明では、当該当接領域434a,434b同士が当接する位置を上下の可動ユニット401,402における中間位置ともいう。
上下の可動ユニット401,402が上記中間位置に配置される状況で、更に第2位置に向けてステッピングモータ480が駆動されても、上下の装飾ベース431は互いに当接していることから移動しない。一方、上記のとおり、装飾ベース431(及びスライド板412)は、ベース板411に対して縦方向に移動可能となっていることから、図13(b)に示すように、装飾ベース431は移動しないものの可動ベース410のベース板411が移動する。つまり、ベース板411が移動することで、装飾ベース431はベース板411に対して相対的に縦方向に移動することになり、この際、一対の可動装飾部材432が互いに離間する方向に移動することになる。
ここで、図13(a)に示すように、一対の下側当接領域434bは、横方向に離間させて配置されている。これに対して、上側当接領域434aは、当該離間させた一対の下側当接領域434bを横方向に所定の遊びを形成させつつ収容可能なように幅広に形成されている。したがって、所定の遊びが形成されていることから、上下の可動ユニット401,402が第1位置から中間位置に移動する際に位置ずれが生じた場合であっても、好適に一対の下側当接領域434bを上側当接領域434aに収容することが可能となっている。さらに、一対の下側当接領域434bが上側当接領域434aに収容されることで、上記上下の可動ユニット401,402が中間位置から第2位置に移動する際の横ずれを抑制することが可能となっている。
特に本パチンコ機10においては、左右のステッピングモータ480が駆動制御されることで、上下の可動ユニット401,402は水平状態を保ちつつ縦方向に移動する構成としているところ、仮に左右のステッピングモータ480の駆動タイミングや駆動スピードがずれると、上下の可動ユニット401,402には上記水平状態から傾斜する方向にも力が加わることになる。この場合、上下の可動ユニット401,402の左右両端を支持する連結部材460に局所的に負荷がかかり劣化や損傷が懸念される。そこで、既に説明したとおり、連結部材460においては所定の遊びが形成されており、上下の可動ユニット401,402は傾きが許容された状態で縦方向に移動する構成としている。この場合、上下の可動ユニット401,402が傾斜すると上側当接領域434aと下側当接領域434bとの当接箇所にずれが生じ、一対の下側当接領域434bを上側当接領域434aに収容できない可能性もある。そこで、下側当接領域434bにおいて所定の遊びを形成することで、上下の可動ユニット401,402が傾斜した場合であっても好適に各当接領域434a,434bを当接させることが可能となっている。
また、ねじりバネ416の付勢力により装飾ベース431が初期位置に保持される構成としているところ、仮に当該ねじりバネ416の劣化等により付勢力が弱まると、装飾ベース431自体にも傾きは生じ得る。さらに、ステッピングモータ480からの動力を装飾ベース431で受けるため、当該傾きは顕著なものとなり得る。したがって、上記のように下側当接領域434bにおいて所定の遊びを形成することで、上下の可動ユニット401,402全体の傾きを許容するとともに、装飾ベース431自体の傾きも許容しているといえる。
上記のように、上下の装飾ベース431の各当接領域434a,434bを当接させながら、これら装飾ベース431よりも後方に配置されるベース板411を移動させる場合、当該当接領域434a,434bが力点となるため、当該力点において前後のずれが懸念される。そこで、図13(a)に示すように、上下の装飾ベース431において、互いに上下のベース板411よりも相対する方向に延在させて形成された部分は、上側の装飾ベース431のほうが下側の装飾ベース431よりも延在する距離が大きくなるように形成されている。したがって、上下の可動ユニット401,402が中間位置から第2位置に移動する際、途中から上記力点となる当接領域434a,434bの背面に下側のベース板411の前面が存在することになる。これにより、当該力点となる当接領域434a,434bにおける前後のずれを抑制することができる。
図9に示すように、可動装飾部材432は、上下の可動ユニット401,402に設けられており、上側の可動装飾部材432の前面には鬼の顔の上半分の模様が施され、下側の可動装飾部材432の前面には鬼の顔の下半分の模様が施されている。そして、上下の可動装飾部材432が当接することで前面に施された鬼の顔が形成される。上下の可動装飾部材432における相対する側の面は凹凸となるように形成され、それぞれ一方が他方に対して入り込む部位が横方向に並列させて複数形成されている。これにより、上下の可動装飾部材432が当接した場合の、鬼の顔の一体感をより高めることが可能となっている。ここで、上記のように可動装飾部材432は横方向に移動可能な構成であるところ、横方向への移動により横ずれの発生が懸念される。当該横ずれが発生した場合であっても好適に横方向に移動させるためには、上下の可動装飾部材432が互いに当接する面を平面状とすることも考えられるが、この場合、可動装飾部材432が合体することによる一体感が損なわれ、演出効果を高めるうえでは好ましくない。そこで、上記の互いに入り込む部位は、当該入り込む相手側の可動装飾部材432に向けて広口に形成されている。これにより、上記互いに入り込む部位において所定の遊びが形成される。したがって、上下の可動装飾部材432が当接する際に横ずれが発生した場合であっても、好適に当接させることが可能となっており、演出効果を高めつつ、可動装飾部材432の動作を好適に実現することが可能となっている。
上下の可動ユニット401,402の変位はステッピングモータ480に対して出力される駆動信号のパルス数によって規定されている。一対のステッピングモータ480は互いに同期しており、上記のとおり上下の可動ユニット401,402は水平状態を保ちつつ第1位置から中間位置を経て第2位置へと変位する。そして、上下の可動ユニット401,402が第1位置→中間位置→第2位置と変位する際には、予め設定されたパルス数の駆動信号がステッピングモータ480に出力されることにより、上下の可動ユニット401,402の位置が確定する。
さらに、左右のベースユニット450,451には、上下の可動ユニット401,402が上記第1位置である場合にベース側ラック部材470の位置を検知する位置検知センサ445が設けられている(図9参照)。本パチンコ機10では、電源投入時の初期駆動時においては、左右のステッピングモータ480を駆動制御して、上下の可動ユニット401,402を位置検知センサ445により検知される位置まで上下に移動させる。これにより、上下の可動ユニット401,402が第1位置に配置される。また、第1位置から中間位置または第2位置に移動させる場合には、上記のように予め定められたパルス数の駆動信号が出力されることにより上下の可動ユニット401,402が移動し、第2位置または中間位置から第1位置まで移動させる場合には、上記位置検知センサ445により検知されるまでステッピングモータ480を駆動制御する。これにより、上下の可動ユニット401,402が再度第1位置に配置される。つまり、上下の可動ユニット401,402が第1位置に配置されることを特定することで、当該位置を基準として予め定められた量の駆動量となるようにステッピングモータ480を駆動制御して中間位置または第2位置に移動させることが可能となっている。
特に、本パチンコ機10では、中間位置が上下の可動ユニット401,402における動作方向及び動作部材が異なる切り替えポイントとなっており、駆動制御量がずれてしまうと中間位置まで移動させる場合であっても上下の装飾ベース431が当接しない中途位置で停止してしまったり、意図せず可動装飾部材432を移動させてしまったりする不具合が発生し得る。そこで、上記のように位置検知センサ445を備えることで、これら不具合の発生を抑制することが可能となっている。
次に、各可動装置300,350,400と演出領域の位置関係について、図5及び図6を再度参照して説明する。
図6に示すように、右側ベースユニット451の前方には、第1可動装置300が配置される。第1可動装置300は右側ベースユニット451の高さ方向全体に亘って装飾が施されており、右側ベースユニット451を前方から視認することができなくなっている(図5参照)。
左側ベースユニット450の前方には、当該左側ベースユニット450の前面を覆うように保持プレート452が配設されている。当該保持プレート452に対して第2可動装置350が図示しないネジにより前方から固定(ネジ止め)される。そして、左右のベースユニット450,451はベース部材500に対して図示しないネジにより前方から固定(ネジ止め)される。
図5に示すように、保持プレート452の前面における上記第2可動装置350が設けられた位置よりも下方には、左側発光基板453が取り付けられており、当該左側発光基板453に設けられたLEDランプをON/OFF制御することにより演出が行われる。また、保持プレート452の前面における、当該左側発光基板453よりも可変表示装置76の演出領域側には、左側発光基板453のLEDランプの光を透過する透過素材により形成された装飾部材454が設けられている。当該装飾部材454は保持プレート452を演出領域側から覆うように形成されている。したがって、第2可動装置350及び装飾部材454により左側ベースユニット450が演出領域側から視認できなくなっている。
上記構成により、第3可動装置400の主な駆動機構である左右のベースユニット450,451を、遊技領域側から視認することができなくなっている。さらに、図4に示すように、第1可動装置300、第2可動装置350及び装飾部材454に加え、センターフレーム77によって、上下の可動ユニット401,402が第1位置に配置される状況においては、パチンコ機10の正面から第3可動装置400全体が視認できなくなっている。これにより、上下の可動ユニット401,402が第1位置から第2位置側に移動することで、演出手段としての可動ユニット401,402が突然現れるかのように見せることができ、意外性のある動作とすることができる。
また、既に説明したとおり、上下の可動ユニット401,402においてはその前面を装飾ユニット430が覆っており、上下の可動ユニット401,402が視認可能な位置に移動した場合であっても、上下の可動ユニット401,402のリンク機構等を視認することができなくなっている。具体的には、可動装飾部材432及び装飾ベース431により、これらを保持するベース板411が前方から視認することができなくなっている。また、図5に示すように、装飾部材454や第1可動装置300により、上下の可動ユニット401,402を支持する連結部材460も視認することができなくなっている。上記のとおり、上下の可動ユニット401,402が中間位置から第2位置へ移動する場合、装飾ベース431は移動しない一方で、ベース板411及び連結部材460は移動する。したがって、ベース板411及び連結部材460は移動しているものの、これら各部材411,460と一体的に移動していた装飾ベース431が移動しないことから、あたかもこれまでの移動方向(第1位置から中間位置への移動方向)への動作が終了したかのように見せることが可能となっている。
さらに、装飾ベース431及び可動装飾部材432により、可動装飾部材432を横方向に移動させる装飾側ラック部材437及び装飾側ピニオン部材438も前方から視認することができなくなっている。これにより、可動装飾部材432が横方向に移動することに対する意外性を高めることが可能となっている。
第3可動装置400の動作と図柄表示装置75の表示画面75aとの関係について、図6を再度参照するとともに、図14を参照して説明する。図14(a)〜図14(c)は、第3可動装置400の動作を説明するための概略図である。なお、図14において、図柄表示装置75の表示画面75aを二点鎖線にて表示している。
図6及び図14(a)に示すように、上下の可動ユニット401,402が第1位置に配置される場合、各ユニット401,402,450,451は、ベース部材500のベース側開口部501の周縁を囲むように配置される。具体的には、上下の可動ユニット401,402は図柄表示装置75の表示画面75aの横方向の長さよりも長く延在させて形成されており、左右のベースユニット450,451は図柄表示装置75の表示画面75aの縦方向の長さよりも長く延在させて形成されている。そして、上側可動ユニット401は左右のベースユニット450,451の各上端で挟持され、下側可動ユニット402は左右のベースユニット450,451の各下端で挟持されている。したがって、上下の可動ユニット401,402が第1位置に配置される場合、各ユニット401,402,450,451が図柄表示装置75の表示画面75aと前後方向に重ならず表示画面75aの視認性が低下することが抑制されている。
この状況において、左右のステッピングモータ480が駆動制御されると、上下の可動ユニット401,402は互いに近づく方向に移動する。そして、図14(b)に示すように、上下の可動ユニット401,402が中間位置に配置されると、上下の装飾ベース431における外周壁434(詳細には各当接領域434a,434b)が互いに当接し、上下の可動ユニット401,402が表示画面75aと前後方向に重なり表示画面75aに視認できない領域が形成される。またこの過程においては、装飾ベース431(及びスライド板412)は、ねじりバネ416により初期位置に配置され、左右の可動装飾部材432は互いに当接している。
左右のステッピングモータ480がさらに駆動制御されると、図14(c)に示すように、装飾ベース431の位置変位は生じない一方で、ベース板411が移動することで実質的に装飾ベース431のベース板411に対する縦方向の位置変位が生じる。これにより、各可動装飾部材432は互いに離間する方向に移動する。この場合、各可動装飾部材432が移動することで、表示画面75aにおいて上記視認できない領域が広がることになる。
ここで、図8に示すように、可動発光基板433は、装飾側ラック部材437に対応する位置、すなわち装飾ベース431の横方向の中央位置においても縦方向に延在させて形成されている。そして、可動装飾部材432は、それぞれ前面に遮蔽処理が施されており、可動発光基板433におけるLEDランプの光が遮蔽される。これに対して、装飾ベース431において可動装飾部材432が互いに離間する方向へ移動することで前方に露出される部分には、透過素材により形成され光の乱反射加工が施されたフラッシュ部材446が配設されている。そして、上下の可動ユニット401,402が第2位置となり当該フラッシュ部材446が露出される場合には、可動発光基板433におけるLEDランプがON制御される。より具体的には、上下の可動ユニット401,402が中間位置から第2位置に向けて移動を開始すると略同時に可動発光基板433におけるLEDランプがON制御される。これにより、一対の可動装飾部材432が互いに離間する演出を派手に行うことが可能となるとともに、動作前に当該LEDランプの光が漏れてしまい可動装飾部材432の動作が予測されて意外性が低下してしまうことを抑制している。
第3可動装置400の演出との関係を簡単に説明すると、既に説明したとおり、上側の可動ユニット401,402における可動装飾部材432の前面には鬼の顔の上半分の装飾が施されているとともに、下側の可動ユニット401,402における可動装飾部材432の前面には鬼の顔の下半分の装飾が施されている。そして、上下の可動ユニットが上記第1位置から中間位置へ変位することで、鬼の顔が図柄表示装置75の液晶画面の前方に重なって成立する演出となる。なお以下の説明では、当該演出を第3特別演出ともいう。さらに、上下の可動ユニット401,402が中間位置から第2位置に変位することで、鬼の顔が縦に割れ、LEDランプにより当該割れた部分を光が貫くかのような演出となる。なお以下の説明では、当該演出を第4特別演出ともいう。
図1に示すように、上記可動ユニット401,402におけるフラッシュ部材446と対応させて、遊技盤60及び前扉枠14にも複数の本体側フラッシュ部材447が設けられており、当該遊技盤60及び前扉枠14における本体側フラッシュ部材447の後方にも図示しないLEDランプが設けられている。そして、上記第4特別演出を実行する場合には、当該本体側フラッシュ部材447におけるLEDランプもON制御され、上記光がパチンコ機10の高さ方向全体を貫くかのような演出となる。より具体的には、上記可動発光基板433におけるLEDランプのON制御と略同時、すなわち上下の可動ユニット401,402が中間位置から第2位置に移動するタイミングと略同時に当該本体側フラッシュ部材447におけるLEDランプもON制御される。これにより、上記第4特別演出において、第3可動装置400による演出を本体側フラッシュ部材447と同期させることが可能となり、一体的な演出とすることができる。
図示はしないが、第3可動装置400において、上記第3特別演出又は第4特別演出を実行する際、上下の可動ユニット401,402の動作軌道は第1可動装置300における第1可動部材301及び第2可動装置350における各第2可動部材351,352の動作軌道と重ならないようになっている。つまり、第3可動装置400は他の可動装置300,350とは前後方向にずらして設けられており、いずれの可動装置300,350,400において特別演出を実行する場合であっても互いに障害とならないようになっている。これにより、限られた演出領域において各可動装置300,350,400の動作領域をそれぞれ広く確保するとともに、各可動装置300,350,400の特別演出を組み合わせて実行することが可能となっている。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成を図15のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602は、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU602が有する機能の一部、例えば、ROM603の機能やRAM604の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板605、払出制御装置181、各種検知センサなどが接続されている。この場合に、停電監視基板605には電源・発射制御装置191が接続されており、MPU602には停電監視基板605を介して電力が供給される。また、各種検知センサの一部として、一般入賞口61用の入賞検知センサ151a、上側作動入球部62用の入賞検知センサ151b、下側作動入球部63用の入賞検知センサ151c、可変入球装置64用の入賞検知センサ151d、スルーゲート65用の入賞検知センサ151eが接続されており、主制御装置162のMPU602において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU602では、上側作動入球部62(上作動口62a)及び下側作動入球部63(下作動口63a)への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート65への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU602の出力側には、停電監視基板605、払出制御装置181及び音声ランプ制御装置143が接続されている。払出制御装置181には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリアが参照される。そして、一般入賞口61への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、大入賞口64aへの入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口62aへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口63aへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置143には、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリアが参照される。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。特に、遊技回用のコマンドとしての変動用コマンドには、当該各種情報として、各遊技回の遊技結果の情報及び各遊技回の変動表示時間に関する情報、に加えて各可動装置300,350,400の可動部301,351,352,401,402を動作させるか否かの情報が含まれている。
また、MPU602の出力側には、下側作動入球部63に付随した電動役物71を駆動させる駆動部71b、可変入球装置64の開閉扉64bを駆動させる可変入球駆動部64c、及び主表示部Dが接続されている。主制御基板601には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU602は各種駆動部等の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口64aが開閉されるように、MPU602において可変入球装置64における可変入球駆動部64cの駆動制御が実行される。また、下側作動入球部63の開放状態当選(サポート当選)となった場合には、電動役物71が開閉されるように、MPU602において駆動部71bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU602において主表示部Dの表示制御が実行される。
さらには、MPU602の出力側には、外部端子板213が接続されている。外部端子板213には、状態移行に際して信号出力するための出力端子として、大当たり信号出力端子等が設けられている。MPU602は、遊技結果が大当たり結果となった場合には、遊技ホール側の管理制御装置に対して、大当たり信号出力端子を通じて大当たり信号を出力することができる。具体的には、通常時では、大当たり信号出力端子からLOWレベル信号が出力されており、大当たり結果となった場合にはHIレベル信号が出力される。なお、この信号の出力態様は逆でもよい。
停電監視基板605は、主制御基板601と電源・発射制御装置191とを中継し、また電源・発射制御装置191から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置181は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置222により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置191は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板601や払出制御装置181等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置191は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
<各種カウンタについて>
次に、主制御装置162のMPU602にて各種抽選を行うための電気的な構成について図16を用いて説明する。
MPU602は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たりの発生抽選、主表示部Dの表示の設定、図柄表示装置75の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図16に示すように、大当たりの発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、リーチ発生の有無及びその種別を振り分ける際に使用されるリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示部D及び図柄表示装置75における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSを用いることとしている。さらに、下側作動入球部63の電動役物71を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物用カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C4,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM604の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ631に適宜格納される。このうち抽選カウンタ用バッファ631において、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、上作動口62a又は下作動口63aへの入賞が発生した場合に、RAM604に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア632に格納される。
保留球格納エリア632は、第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbからなる保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留エリアRa,Rbは、第1エリアRa1,Rb1、第2エリアRa2,Rb2、第3エリアRa3,Rb3、第4エリアRa4,Rb4を備えており、上作動口62a又は下作動口63aへの入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ631に格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、いずれかのエリアRa1〜Ra4,Rb1〜Rb4に格納される。なお、当該保留情報が特別情報に相当する。
この場合、第1エリアRa1,Rb1〜第4エリアRa4,Rb4には、上作動口62a又は下作動口63aへの入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1,Rb1→第2エリアRa2,Rb2→第3エリアRa3,Rb3→第4エリアRa4,Rb4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このようにそれぞれ4つのエリアRa1〜Ra4,Rb1〜Rb4が設けられていることにより、上作動口62a又は下作動口63aへの遊技球の入賞履歴がそれぞれ最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留球格納エリア632には総保留数記憶領域が設けられており、当該総保留数記憶領域には上作動口62a又は下作動口63aへの入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、主表示部Dの変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1エリアRa1,Rb1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口62a又は下作動口63aに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、上作動口62aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口63aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア621に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について説明する。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では大当たり当選となる乱数の値は21個である。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。
なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意であり、また低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となる。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口62a又は下作動口63aに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、上作動口62aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口63aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
ここで、本パチンコ機10では、(1)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における当否抽選モード、(2)開閉実行モード終了後の下側作動入球部63の電動役物71におけるサポートモード、という2つの条件に差異を設けることにより、複数種の大当たり結果が設定されている。当否抽選モードとしては、上述したとおり低確率モードと高確率モードとが設定されている。
サポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下側作動入球部63の電動役物71が単位時間当たりに受入状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物用カウンタC4を用いた電動役物用抽選における電役受入状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役受入状態当選となった際に電動役物71が受入状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の受入時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役受入状態当選となり電動役物71の受入状態が複数回発生する場合において、1回の受入状態が終了してから次の受入状態が開始されるまでの待ち時間は、1回の受入時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物用抽選が行われてから次の電動役物用抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口63aへの入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口63aよりも上作動口62aの入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口62aよりも下作動口63aへの入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口63aへの入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役受入状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物用抽選における電役受入状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、受入状態への切替回数を多くする、受入時間を長くする、1回の電動役物用抽選が行われてから次の電動役物用抽選が行われる上で最低限確保される確保時間を短くする(すなわち、役物用結果表示部における1回の変動表示時間を短くする)及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM603における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。そして、かかる振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)と、確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)とが設定されている。
通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。なお、終了基準回数が経過した後に、低頻度サポートモードに移行する。
確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる開閉実行モードに移行するまで継続する。
振分テーブルにおいて、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応しているが、この数値の振分は任意である。また、大当たり結果の振分先は、上記の2種類に限定されることはなく、例えば、開閉実行モードにおいて遊技球の獲得期待値が高低となるように複数のモードを設定し、当該開閉実行モードの移行先のモードに差異を設けることで大当たり結果の種別を上記の2種類よりも増やす構成としてもよい。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置75における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、可変入球装置64が開閉実行モードとなる遊技回では変動表示後の停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置75における図柄(絵柄)の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
期待演出には、リーチ表示と、当該リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置75の表示画面75aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置75の表示画面75aにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、開閉実行モードに移行する遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、開閉実行モードに移行しない遊技回では、ROM603のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して、所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置162において行うのではなく、音声ランプ制御装置143又は表示制御装置170において行われる。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示部Dにおける変動表示時間と、図柄表示装置75における図柄の変動表示時間とをMPU602において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、主表示部Dにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置75による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物用カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物用カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート65に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の電役保留エリア633に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物用カウンタC4の値によって下側作動入球部63の電動役物71を受入状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C3=0〜199であれば、電動役物71を受入状態に制御し、C3=200〜249であれば、電動役物71を受入状態に制御しない。
既に説明したように、MPU602では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、主表示部Dにおける変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM603の変動表示時間テーブル記憶エリアが用いられる。また、MPU602では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、主表示部Dにおける停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM603の停止結果テーブル記憶エリアが用いられる。
<音声ランプ制御装置143及び表示制御装置170の電気的構成について>
再び図15のブロック図を参照して、音声ランプ制御装置143及び表示制御装置170の電気的構成について説明する。
音声ランプ制御装置143は、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて前扉枠14に設けられたランプ部26〜28やスピーカ部29を制御するものである。
音声ランプ制御装置143はMPU652が搭載された音声ランプ制御基板651を有してなり、MPU652には各種制御プログラムや固定値データを記憶したROM653、そのROM653内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種データを一時的に記憶するためのメモリであるRAM654が内蔵されている。
MPU652には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU652の入力側には、主制御装置162が接続されており、主制御装置162からの各種コマンドを受信する。MPU652の出力側には、前扉枠14に設けられた各種ランプ部26〜28やスピーカ部29が接続されているとともに表示制御装置170が接続されている。
表示制御装置170はMPU702が搭載された表示制御基板701を有してなり、MPU702には各種の制御プログラムや固定値データを記憶したプログラムROM703、そのプログラムROM703内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるワークRAM704、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)705、画像データが格納されたキャラクタROM706、キャラクタROM706から読み出した画像データを一時的に記憶するビデオRAM707などが内蔵されている。
表示制御装置170のMPU702では、音声ランプ制御装置143から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置75の表示制御を実行するとともに、上記各可動装置300,350,400におけるステッピングモータ320,370,480を駆動制御する。また、第3可動装置400に設けられた上記各発光基板433,453のLEDランプをON/OFF制御する。この場合に、表示制御装置170では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置75における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容を決定する。
また、MPU702では、主制御装置162から入力した変動用コマンドに基づいて、各遊技回において各可動装置300,350,400における特別演出を実行するタイミングを決定する。具体的には、ワークRAM704に格納されている各特別演出タイミング判定用カウンタの値を参照して、いずれかの特別演出を開始するタイミングであるか否かを判定する。
既に説明したとおり、第1特別演出とは、剣の模様が施された第1可動部材301を回転動作させることにより、表示画面75aが切り裂かれたかのようにみせる演出である。また、第2特別演出とは、羽の模様が施された第2可動部材351,352をそれぞれ異なる角度で回転動作させることにより、羽が広げられたかのようにみせる演出である。第3特別演出とは、鬼の顔の模様が上下半分ずつ施された第3可動ユニット401,402を互いに近づく方向に移動させることにより、鬼の顔を成立させる演出である。そして、第4特別演出は、第3特別演出実行後において、第3可動ユニット401,402における左右の可動装飾部材432が互いに離れる方向に移動することにより、上記鬼の顔を縦に割る演出である。
これら第1特別演出〜第4特別演出のうち第1特別演出及び第2特別演出は、その実行タイミングが一の遊技回中においてランダムとなっている。具体的には、図柄表示装置75の表示画面75aにおいて各図柄の変動表示を開始してから当該変動表示を終了するまでの間のいずれかのタイミングで実行される。また、第3特別演出及び第4特別演出は一の遊技回における所定期間中に行われる。具体的には、図柄表示装置75の表示画面75aにおいてリーチ表示を開始してから当該リーチ表示を終了するまでの期間中に行われる。
そして、各特別演出は、各遊技回においていずれかの大当たり結果となる期待度が第1特別演出→第2特別演出→第3特別演出→第4特別演出の順で高くなるように、第1特別演出が最も大当たり結果となる期待度が低く、第4特別演出が最も大当たり結果となる期待度が高く設定されている。
特に、第3可動装置400の上下の可動ユニット401,402が動作する第3特別演出及び第4特別演出は、第4特別演出が第3特別演出の発生を前提として行われるものとなっており、第4特別演出は第3特別演出が発展した演出ともいえる。つまり、第3特別演出として、上下の可動ユニット401,402が第1位置から中間位置に移動することで第3特別演出が実行される。その後、第2位置に移動すると第4特別演出として発展し、第1位置に移動すると第4特別演出に発展しないまま第3特別演出が終了したことになる。そして、第3特別演出よりも第4特別演出のほうがいずれかの大当たり結果となる期待度が高いことから、遊技者は第3特別演出が発生した場合、第4特別演出に発展することを期待することになる。よって、上下の可動ユニット401,402の動作への注目度、特に、上下の可動ユニット401,402が中間位置に配置される場合の注目度を高めることが可能となっている。
図15の説明に戻り、表示制御装置170には位置検知センサ375,445が接続されており、MPU702ではこれら位置検知センサ375,445の検知情報をもとにステッピングモータ370,480を駆動制御する量を決定する。すなわち、第2可動装置350においては、ギアレバー371を初期位置から回動させるとともに位置検知センサ375により伝達ギア365の位置を把握して、第2可動部材351,352の第1位置を決定する。また、第3可動装置400においては、位置検知センサ445により上下の可動ユニット401,402(詳細にはベース側ラック部材470)が第1位置に配置されることを特定し、当該位置から予め定められた量ステッピングモータ480を駆動制御することで、上下の可動ユニット401,402を第1位置から中間位置または第2位置まで移動させる。そして、上下の可動ユニット401,402を中間位置または第2位置から第1位置側へ移動させる場合には、位置検知センサ445により検知することでステッピングモータ480の駆動制御を終了する。
<図柄表示装置75の表示画面75aと第3可動装置400との演出について>
ここで、第3特別演出及び第4特別演出と表示画面75aとの内容を、図17を参照しながら説明する。図17は、第3可動装置400の動作と表示画面75aの演出の内容を説明するための説明図である。
先ず、リーチ表示について簡単に説明する。既に説明したとおり、リーチ表示とは、複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれており、本パチンコ機10では、一のラインにてリーチ図柄の組み合せを表示するシングルリーチ表示と、複数(具体的には2つ)のラインにてリーチ図柄の組み合わせを表示するマルチラインリーチ表示と、が含まれている。図17(a)に示すように、表示画面75aにおける図柄の変動表示は上段・中段・下段にて行われる。そして、図17(b)に示すように、上段及び下段の図柄が停止表示されることでリーチ図柄の組み合わせが形成される。図17(b)では、マルチラインリーチ表示として、右下がりライン及び右上がりラインにてリーチ図柄の組み合わせが形成された場合を示している。当該リーチ表示が外れ結果に対応する場合には、図17(c)に示すように、中段に、上記リーチ図柄の組み合わせとは異なる図柄が停止表示される。
既に説明したとおり、第3特別演出及び第4特別演出は各遊技回におけるリーチ表示が行われている期間に実行される。第3特別演出又は第4特別演出が行われる遊技回では、図17(d)に示すように、例えばマルチラインリーチ表示としてリーチ図柄の組み合わせが形成された後に、上下の可動ユニット401,402が第1位置から中間位置に移動する。この場合、第3特別演出では、図17(e)に示すように、中段の図柄列が上下の可動ユニット401,402と表示画面75aとが前後に重なることで形成される遮蔽領域(図ではドットハッチで表示している)により視認できなくなる。したがって、リーチ図柄の組み合わせ(以下、リーチラインともいう)が形成された場合の、残りの図柄列の変動表示が認識できなくなり、当該残りの図柄列がどのタイミングで停止表示となるかが特定しにくくなる。さらに、当該残りの図柄列が停止表示となったか否かが特定しにくくなることから、最終停止表示される図柄が大当たり結果に対応するものか否かも特定しにくくなる。これにより、図17(f)に示すように、上下の可動ユニット401,402が中間位置から第1位置に移動して、上記残りの図柄列が視認可能となった場合の意外性を高め、図柄表示装置75における表示画面75aでの演出と、第3可動装置400における上下の可動ユニット401,402の動作による演出と、の注目度を高めることが可能となる。なお、図17(f)では、今回の遊技回の遊技結果が確変大当たり結果である場合であって、当該確変大当たり結果に対応する特定図柄の組み合わせが停止表示された状態を示している。第3特別演出が発生した遊技回であっても、今回の遊技結果が外れ結果に対応する場合には、上下の可動ユニット401,402が中間位置から第1位置に移動すると、図17(c)に示すように、リーチラインにリーチ図柄の組み合わせとは異なる図柄が停止表示される。
一方、第3特別演出から第4特別演出に発展すると、図17(g)に示すように、上下の可動ユニット401,402が中間位置から第2位置に移動することにより、上記遮蔽領域が拡大される。ここで、第3特別演出の場合には、図17(e)に示すように、上段及び下段の図柄列においては、上記遮蔽領域と重なるものの、上記リーチ図柄の組み合わせを形成する図柄の少なくとも一部は視認可能となっている。これに対して、第4特別演出に発展すると、図17(g)に示すように、リーチラインを形成している図柄も視認できなくなる。したがって、残りの図柄列の変動表示だけでなく、いずれの図柄でリーチラインが形成されているかも視認できなくなる。これにより、例えば、当該リーチラインを形成している図柄が変更された場合であっても、第4特別演出中はその変更内容を特定できない。そして、図17(h)に示すように、第3可動ユニット401,402が第2位置から第1位置に移動して全ての図柄が視認可能となる際には、上記リーチラインを形成していた図柄が他の図柄に変更される場合がある。例えば、今回の遊技回の遊技結果が確変大当たり結果である場合には、通常大当たり結果に対応する非特定図柄によってリーチラインが形成されていた表示内容が、確変大当たり結果に対応する特定図柄が揃って最終停止している表示内容に変更される。これにより、非特定図柄によってリーチラインが形成された場合であっても、遊技者は特定図柄に変更されることを期待し、第3可動装置400の動作及び表示画面75aの表示内容の注目度を高めることが可能となる。第4特別演出が発生した遊技回であっても、今回の遊技結果が外れ結果に対応する場合には、上下の可動ユニット401,402が第2位置から第1位置に移動すると、図17(c)に示すように、リーチラインにリーチ図柄の組み合わせとは異なる図柄が停止表示される。また、今回の遊技結果がいずれかの大当たり結果である場合であっても、図17(f)に示すように、リーチラインを形成する図柄が変更されない状態で大当たり結果に対応する図柄の組み合わせが停止表示される場合もある。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
演出用手段としての上下の可動ユニット401,402は、駆動手段としてのステッピングモータ480により動作する。そして、上下の可動ユニット401,402の可動装飾部材432は、ステッピングモータ480が駆動制御されることにより縦方向に動作可能であるとともに、装飾側ラック部材437及び装飾側ピニオン部材438を介して横方向にも動作可能な構成となっている。これにより、可動装飾部材432の動作の意外性を高め、上下の可動ユニット401,402による演出に対する注目度を高めることが可能となっている。
そして、上記可動装飾部材432が縦方向又は横方向に動作する場合、ステッピングモータ480の回転方向を異ならせることなく、いずれも同一の回転方向で動作させることが可能となっている。つまり、可動装飾部材432を縦方向及び横方向のいずれの方向に動作させる場合であってもステッピングモータ480の駆動制御の状態の変更を伴わない。よって、例えばステッピングモータ480を逆回転させると、可動装飾部材432は上記の縦方向及び横方向における逆方向に動作させることが可能であり、可動装飾部材432の動作を多様なものとすることが可能となる。
可動装飾部材432が縦方向に動作する場合、可動装飾部材432はベース板411と一体的に動作し、同じくベース板411と一体的に動作する上下の装飾ベース431が互いに当接することで、可動装飾部材432は装飾側ラック部材437及び装飾側ピニオン部材438を介して横方向に動作する。したがって、駆動手段としては、ベース板411を縦方向に動作させるだけでよいので、複雑な駆動手段によらず回転動力を発生させるステッピングモータ480を利用することが可能となる。よって、簡易な駆動手段で可動装飾部材432の動作方向を異ならせることができる。
上下の装飾ベース431が互いに当接するまでの間は、可動装飾部材432は装飾ベース431及びベース板411と一体的に動作する。そして、上下の装飾ベース431が互いに当接すると装飾ベース431は移動しない一方で、ベース板411が装飾ベース431に対して縦方向に移動して可動装飾部材432は横方向に移動する。したがって、装飾ベース431の位置変位を生じさせない状態で可動装飾部材432を動作させることが可能となる。これにより、一体的に動作していた装飾ベース431と可動装飾部材432とを、一方は動作させず他方は動作させる演出を行うことが可能となり、動作の意外性を高めることができる。
可動装飾部材432が横方向への動作は、上下の装飾ベース431が互いに当接させてさらにステッピングモータ480を駆動制御することで開始される。したがって、上下の装飾ベース431を当接させるまでの演出及び上下の装飾ベース431を当接させてからステッピングモータ480をさらに駆動制御する演出、つまり、可動装飾部材432を縦方向に動作させる演出及び可動装飾部材432を横方向に動作させる演出を、それぞれ別々の演出として行うことが可能となる。よって、演出の多様化を図ることができる。
装飾ベース431の外周壁434が互いに当接するまでの間は、可動装飾部材432はねじりバネ416の付勢力により初期位置に配置される。そして、装飾ベース431の外周壁434が互いに当接した状態でさらにベース板411が移動すると、当該ねじりバネ416の付勢力に抗する力が加わることになり可動装飾部材432が変位する。したがって、可動装飾部材432を初期位置に保持しつつ装飾ベース431を変位させる構成を簡易な構成で実現することが可能となっている。
可動装飾部材432は装飾ベース431の動作方向に対して直交する方向に動作する構成とした。例えば、可動装飾部材432が装飾ベース431の動作方向に対して鋭角となる方向に動作する構成の場合、角度は異なるものの装飾ベース431の動作方向と同じ方向を向いて可動装飾部材432が動作することになり、各動作が一連の動作であるものとしての印象が強くなる。これに対して本構成によれば、可動装飾部材432の動作を装飾ベース431の動作方向に対して突飛なものとなり、意外性のある動作として演出の多様化を図ることが可能となる。
ここで、上下の装飾ベース431を互いに当接させながら、これら装飾ベース431よりも後方に配置されるベース板411を移動させる場合、当該当接領域434a,434bが力点となるため、当該力点において前後のずれが懸念される。そこで、上下の装飾ベース431において、互いに上下のベース板411よりも相対する方向に延在させて形成された部分は、上側の装飾ベース431のほうが下側の装飾ベース431よりも延在する距離が大きくなるように形成されている。したがって、上下の可動ユニット401,402が中間位置から第2位置に移動する際、途中から上下の装飾ベース431が互いに当接している部位の背面に下側のベース板411の前面が存在することになる。これにより、前後のずれを抑制することができる。
可動装飾部材432は、上下の可動ユニット401,402に設けられており、上下の可動装飾部材432が当接することで前面に施された鬼の顔が形成される。そして、上下の可動装飾部材432の相対する面は凹凸に形成されており、それぞれ一方が他方に対して入り込む部位が複数並列させて形成されている。これにより、上下の可動装飾部材432が当接した場合の、鬼の顔の一体感をより高めることが可能となっている。ここで、上記のように可動装飾部材432は横方向に移動可能な構成であるところ、横方向への移動により横ずれの発生が懸念される。当該横ずれが発生した場合であっても好適に横方向に移動させるためには、上下の可動装飾部材432が互いに当接する面を平面状とすることも考えられるが、この場合、上下の可動装飾部材432が合体することによる一体感が損なわれてしまう。そこで、上記の互いに入り込む部位を他方に向けて広口に形成し、所定の遊びを設けることで、上下の可動装飾部材432が当接する際に横ずれが発生した場合であっても、好適に当接させることが可能となっている。これにより、演出効果を高めつつ、可動装飾部材432の動作を好適に実現することが可能となる。
上下の可動ユニット401,402における可動装飾部材432の動作方向が変化する位置は、上下の可動ユニット401,402が表示画面75aと前後方向に重なる位置としている。遊技者は遊技中、表示画面75aを注視していることから、上記動作を視認する場合、遊技者の視点を変化させる負担を軽減し、演出に注視させることが可能となっている。
上記構成として、可動装飾部材432の動作方向を変化させるには、可動装飾部材432に対して別途駆動手段(ステッピングモータ)を接続する構成も考えられる。しかしこの構成の場合、駆動手段の設置数が増えることによる製造コストの増加が懸念されるばかりか、駆動手段を視認できないように配置すると上下の可動ユニット401,402の前後方向の厚みが増してしまう。この場合、表示画面75aと上下の可動ユニット401,402の前面とで前後方向のずれが大きくなり、表示画面75aでの演出と、上下の可動ユニット401,402が動作することによる演出と、の関連性が低くなり演出の注目度を高めるという観点からすると好ましくない。これに対して、本構成によれば、上下の可動ユニット401,402の前後方向の厚さを抑え、表示画面75aでの演出と、上下の可動ユニット401,402が動作することによる演出と、を同期させることが可能となり、両者の演出の注目度を一体的に高めることが可能となる。
上下の可動ユニット401,402において、可動装飾部材432及び装飾ベース431を保持するベース板411が前方から視認することができなっている。また、装飾部材454や第1可動装置300により、上下の可動ユニット401,402を支持する連結部材460も前方から視認することができなくなっている。上記のとおり、上下の可動ユニット401,402が中間位置から第2位置へ移動する場合、装飾ベース431は移動しない一方で、ベース板411及び連結部材460は移動する。したがって、ベース板411及び連結部材460は移動しているものの、これら各部材411,460と一体的に移動していた装飾ベース431が移動しないことから、あたかもこれまでの移動方向(第1位置から中間位置への移動方向)への動作が終了したかのように見せることが可能となっている。
上下の可動ユニット401,402にはLEDランプが設けられた可動発光基板433が配設されており、可動ユニット401,402が第2位置に移動することで、可動装飾部材432が移動して同LEDランプ前方のフラッシュ部材446が露出するとともに同LEDランプがON制御される。この場合、前扉枠14等に設けられた本体側フラッシュ部材447の後方のLEDランプもON制御される。これら各フラッシュ部材446,447は縦方向に並べて設けられており、各LEDランプをON制御することで、パチンコ機10の高さ全体に亘って稲妻を走らせるかのような演出とすることができる。
特に、可動ユニット401,402が第2位置に移動することで、表示画面75aの前方に可動発光基板433が配置される構成としているところ、上記のようなパチンコ機10の高さ全体に亘って稲妻を走らせるかのような演出を行う場合に、表示画面75aの部分は稲妻の表示で補う構成と比較して、より演出を派手なものとすることが可能となり、好ましい。また、上記のように、可動ユニット401,402が第2位置に移動することでフラッシュ部材446が露出する(第1位置から中間位置では露出していない)構成としたことで、同フラッシュ部材446を露出させた状態で表示画面75aの前方に移動させる構成と比較して、より意外性をたかめることが可能となる。よって、注目度を高めることができる。
第3特別演出及び第4特別演出は、各遊技回において所定の契機で発生し、いずれかの大当たり結果となる期待度が第3特別演出よりも第4特別演出のほうが高いものとなっている。したがって、遊技者は第3特別演出として、上下の可動ユニット401,402が中間位置に移動した際には、第4特別演出として、上下の可動ユニット401,402が第2位置に移動することを期待する。これにより、上下の可動ユニット401,402の動作への注目度を高めることが可能となっている。
装飾ベース431及び可動装飾部材432が動作することにより、図柄表示装置75の表示画面75aに視認できない領域が形成される構成とした。すなわち、第3可動ユニット401,402が中間位置に移動することで当該視認できない領域が形成され、さらに可動装飾部材432が移動することで当該視認できない領域が拡大される構成とした。そして、当該視認できない領域を利用して、表示画面75aにて2段階の期待演出(リーチ表示)を実行する構成とした。具体的には、1段階目では、リーチ表示における最終停止する図柄列を視認できない領域で変動させ、2段階目では、リーチラインを形成する図柄も視認できない領域に含める構成とした。これにより、1段階目では、リーチ表示における最終停止する図柄列の停止タイミングや停止図柄が特定しにくく、視認可能となった場合の意外性を高めることができる。また2段階目では、リーチラインを形成する図柄を視認不可としつつ変化させることが可能となり、視認可能となった場合の意外性を高めるだけでなく、非特定絵柄でリーチラインが形成されても遊技者に期待感を持たせることが可能となる。
確かに、これら演出は表示画面75a内でも可能であるし、複数の演出手段(可動部)を動作させて視認できない領域の面積を変化させて行うことも可能である。しかし、前者は、表示内容のみの変化では注目度を高めるという観点からすると好ましくない。また後者は、複数の演出手段を動作させる駆動手段の設置数が増加し好ましくない。したがって、上記のようなリンク機構を設けることで、駆動手段の設置数を増やさずに動作に対する注目度を高めることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、第3可動装置400の動作が異なっている。図18は、本実施形態における第3可動装置400の動作を説明するための概略図である。
まず、上下の可動ユニット401,402を第3ベースユニット450,451に対して連結させる箇所について再度説明すると、図8に示すように、第3ベースユニット450,451側の連結部材460においては、前方に突出させて固定用突起461が一体形成されており、これに対して上下の可動ユニット401,402側のベース板411においては、前後方向に貫通させて固定孔462が形成されている。そして、当該固定孔462に対して固定用突起461を後方から挿通させることで第3ベースユニット450,451に対して上下の可動ユニット401,402が連結されている。そして、固定孔462の開口面は、固定用突起461よりも大きくなるように形成されており、固定用突起461の所定の遊びが形成されており、上下の可動ユニット401,402は傾斜が許容されている。
本実施形態では、当該上下の可動ユニット401,402において許容された傾斜を利用して、上下の可動ユニット401,402の動作をより多様なものとしている。
既に説明したとおり、第3可動装置400には、駆動手段としてのステッピングモータ480が左右一対設けられている。そこで、以下の説明においては、左側のステッピングモータ480を左側ステッピングモータ480a、右側のステッピングモータ480を右側ステッピングモータ480bともいう。
本実施形態における第3可動装置400の動作としては、図18(a)に示すように第1位置に配置される第3可動ユニット401,402を中間位置に移動させる際、先ず左側ステッピングモータ480aを第1駆動量となるように駆動制御する。ここで、第1駆動量とは、第1位置から中間位置まで上下の可動ユニット401,402を移動させるためのステッピングモータ480a、480bの駆動量である。これに対して、右側ステッピングモータ480bを上記第1駆動量のよりも少ない駆動量(本実施形態では第1駆動量の5分の1量)となるように駆動制御する。
その結果、図18(b)に示すように、上下の可動ユニット401,402は傾斜が許容されていることから、上下の可動ユニット401,402は傾斜しながら縦方向に移動する。この場合、第3可動ユニット401,402における装飾ベース431の第1駆動量となるように駆動制御した側の端は互いに当接している。より具体的には、装飾ベース431の外周壁434の下端が互いに当接している。
次に、右側ステッピングモータ480bを上記第1駆動量となるまで駆動制御する(より具体的には、本実施形態では第1駆動量の5分の4量)。
その結果、図18(c)に示すように、第3可動ユニット401,402は上記第1の実施形態における中間位置に配置され、可動装飾部材432により鬼の顔が形成される。
その後、上下の可動ユニット401,402を中間位置から第2位置まで移動させるため駆動量である第2駆動量となるように左右のステッピングモータ480a,480bを駆動制御すると、可動装飾部材432が横方向に移動し、第4特別演出となる(図18(d)参照)。
以上、詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第3可動装置400におけるステッピングモータ480の動作を同期させずにそれぞれ異なる量駆動させる構成とした。これにより、上下の可動ユニット401,402を傾斜させつつ移動させることが可能となる。つまり、上下の可動ユニット401,402を、回動させつつ縦方向に移動させることが可能となり、上下の可動ユニット401,402の動作をより多様なものとすることができる。この場合であっても、可動装飾部材432は装飾ベース431に対して横方向に移動可能な構成であり、その移動に対して独立した駆動手段を必要としない構成であることから、駆動手段を極端に増加させることなく、遊技の注目度を高めることが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態に対して適用してもよい。
(1)上記各実施形態において、第3可動装置400の上下の可動ユニット401,402における第1位置から中間位置の中途位置または中間位置で、ステッピングモータ480の回転方向の切り替えを繰り返す動作を行う構成を加えてもよい。これにより、上下の可動ユニット401,402を上下に振動させる演出を加えることができ動作のパターンが増える。この場合、上記第2の実施形態のように、左右のステッピングモータ480の駆動量を異ならせることで、上下の可動ユニット401,402を傾斜させつつ上下に振動させる演出としてもよい。
さらにこの場合、上下の可動ユニット401,402の動作として、第1位置→中間位置→第1位置と移動する動作と、第1位置→中間位置→第2位置→第1位置と移動する動作と、に加えて、第1位置→中間位置までの中途位置において振動動作→第1位置と移動する動作や、第1位置→中間位置までの中途位置において振動動作→第2位置と移動する動作や、第1位置→中間位置において振動動作→第1位置と移動する動作や、第1位置→中間位置において振動動作→第2位置と移動する動作を加えることで、動作のパターンが増え上下の可動ユニット401,402の動作に対する注目度を高めることが可能となる。この場合、中間位置までの中途位置において振動動作させた場合、第3特別演出が発生(中間位置に移動)するか、第3特別演出が発生しない(第1位置に移動)か、に遊技者は注目し、中間位置において振動動作させた場合、第4特別演出に発展(第2位置に移動)するか、第4特別演出に発展せずに終了する(第1位置に移動)か、に遊技者は注目し、動作に対する注目度をより一層高めることが可能となる。
(2)上記各実施形態において、第3特別演出及び第4特別演出は、いずれかの大当たり結果となる期待度が異なる構成としたが、上記のものに限定されない。例えば、通常大当たり結果である遊技回において所定の確率で第3特別演出が発生し、確変大当たり結果である遊技回において所定の確率で第4特別演出が発生する構成としてもよく、開閉実行モード後に高確率モードや制限なしの高頻度サポートモードに移行する期待度が異なる構成としてもよい。要は、第3特別演出が発生した場合と、第4特別演出が発生した場合とで、遊技者の有利度(特典)が異なる構成であればよい。
また、第3特別演出及び第4特別演出の実行タイミングや実行契機は、上記のものに限定されず、例えば、実行タイミングとしては、遊技回において変動開始から終了までのいずれのタイミングで実行してもよく、開閉実行モード中に実行してもよい。これらの場合、遊技の進行に関わる情報(例えば、遊技結果や開閉実行モード後の遊技状態の情報)を契機として、第3特別演出及び第4特別演出が行われるものであればよい。
(3)第3可動装置400において、左右一対のステッピングモータ480により上下の可動ユニット401,402が動作する構成としたが、いずれか一方のみにより動作する構成としてもよい。この場合、可動ユニット401,402が中間位置から第2位置に変位する際には、上下の可動ユニット401,402の片側の端において動力が加わるため、左右の連結部材460と上下の可動ユニット401,402との連結をより強固なものとする構成が好ましい。これにより、上下の可動ユニット401,402が傾斜して可動装飾部材432の横方向の動作が行われないことを抑制できる。但し、上下の可動ユニット401,402が動作する際のトルクを十分に付与するという観点からすると、両側にステッピングモータ480を設けるほうが好ましい。
(4)第3可動装置400において、上下一対の可動ユニット401,402が上下対称な動作を行う構成としたが、それぞれ異なる構成としてもよい。例えば、上側可動ユニット401または下側可動ユニット402の一方が、横方向に移動する可動装飾部材432を備えない構成としてもよい。この場合、可動装飾部材432を備える側の可動ユニットにおいて装飾ベース431をベース板411に対して相対的に移動させるため、少なくとも上下の可動ユニット401,402における装飾ベース431が互いに当接する構成であればよい。
また、上下の可動ユニット401,402が上下一対ではなく、片側一方のみ備える構成としてもよい。この場合、少なくとも装飾ベース431をベース板411に対して相対的に移動させるため、装飾ベース431の外周壁434と当接する部材を、可動装飾部材432を変位させる位置と対応する位置、例えば左右のベースユニット450,451において演出領域側の位置に設けるとよい。
さらに、左右対称となるように可動装飾部材432を設けたが、いずれか一方の可動装飾部材432を備える構成としてもよく、左右の可動装飾部材432がそれぞれ異なる方向に移動する構成としてもよい。可動装飾部材432が左右それぞれ異なる方向に移動する構成の場合、左右の装飾側ラック部材437の折れ曲り角度を異ならせ、装飾側ガイド孔441を当該角度に合わせて傾斜させることで、左右の可動装飾部材432は異なる方向に移動する構成となる。
(5)可動装飾部材432は装飾ベース431の動作方向に対して直交する方向に動作する構成としたが、これに限定されない。例えば、装飾ベース431の動作方向に対して鋭角となる方向に動作する構成としてもよい。この場合、可動装飾部材432の動作と、装飾ベース431の動作と、を一連の動作として印象付けることが可能となる。但し、可動装飾部材432の動作を装飾ベース431の動作に対して突飛なものとするためには、装飾ベース431の動作方向に対して直角又は鈍角となる方向に動作する構成とするほうがよい。
(6)可動装飾部材432と装飾ベース431との動作は上記のものに限定されない。例えば、左右のベースユニット450,451の一方のみを備える構成において、上下の連結部材460の前方に装飾用の部材を配設し、一方は連結部材460に固定するとともに、他方は当該装飾用の部材を連結部材460に軸支する構成とする。そして、当該軸支した装飾用の部材を自重等により傾斜させつつ縦方向に移動させることで、上下の装飾用の部材が互いに当接すると、一方は回転運動しつつ縦方向に移動し、他方は縦方向にのみ移動する構成となる。この場合、上記一方の装飾部材は、回転運動しつつ縦方向に移動するため、各動作(縦方向への動作及び回転運動する動作)を明確に区別することはできないが、少なくとも上下の装飾用の部材が当接するまでの動作と、当接してからの動作と、を同一の駆動手段であるステッピングモータ480を利用して交差する異なる方向に動作させることができる。
また例えば、ステッピングモータ480に対して爪の方向を逆方向とするラチェットを一対設け、当該ラチェットに対してそれぞれラチェットギアを設け、当該ラチェットギアにそれぞれ装飾用の部材を設ける構成とする。この場合、ステッピングモータ480を一方に回転させると、一方の装飾用の部材が動作し、他方に回転させるともう一方の装飾用の部材が動作する構成となる。したがって、同一の駆動手段であるステッピングモータ480の動力を利用して異なる動作部がそれぞれ動作する構成とすることができる。またこの構成において、それぞれの装飾用の部材をリンクするリンク機構を設け、当該リンク機構は一方の装飾用の部材が動作することで他方の装飾用の部材を動作させることが可能な一方で、当該他方の装飾用の部材側からは上記一方の装飾用の部材を動作させることができない構成とすると、ステッピングモータ480を一方に回転させると、両方の装飾用の部材が動作し、もう一方に回転させると、一方の装飾用の部材が動作する構成となる。
(7)各可動装置300,350,400の配置は上記のものに限定されない。例えば、第3可動装置400が他の可動装置300,350よりも前方に配置される構成としてもよい。この場合であっても、各可動装置300,350,400における可動部の動作軌跡を前後方向に重ならないようにすることで、各可動装置300,350,400における動作領域を広く確保するとともに、それぞれの演出を組み合わせて実行することが可能である。
(8)位置検知センサ445により上下の可動ユニット401,402の第1位置を検知する構成としたが、第1位置から中間位置までの中途位置を検知する構成としてもよく、中間位置を検知する構成としてもよい。これらの場合であっても、上下の可動ユニット401,402が第1位置から中間位置まで移動する際のいずれかの位置で上下の可動ユニット401,402を検知可能であり、中途位置を検知する構成の場合、当該検知された位置から予め定められた量ステッピングモータ480を駆動制御し、中間位置を検知する構成の場合、当該位置において停止させることで、上下の可動ユニット401,402の動作方向及び動作部材が切り替わるポイントで好適に停止させることが可能となる。
(9)第3可動装置400における上下の可動ユニット401,402の各状態は、ステッピングモータ480に出力されるパルス数により第2位置までの駆動量が確定する構成としたが、上記のものに限定されない。例えば、装飾ベース431における外周壁434が互いに当接することで、ステッピングモータ480にかかる負荷の増加を検知して一端停止する構成としてもよく、遊技者等が操作可能な操作手段が操作されることで一端停止する構成であってもよい。要は、上下の可動ユニット401,402が何らかの指令又は予め定められた情報により、中間位置において一端停止可能な構成であればよい。
(10)主制御装置162又は表示制御装置170において、ステッピングモータ480の駆動制御量と、位置検知センサ445により検知された位置との情報と、を比較する機能を設け、主制御装置162又は表示制御装置170において把握される位置と異なる場合には、各特別演出を実行しない構成としてもよい。この場合、上下の可動ユニット401,402に位置ずれが生じている場合には各特別演出が実行されず、各特別演出が完了しないことによるもどかしさを感じさせない。
(11)第3可動装置400において、装飾ベース431における外周壁434が互いに当接することで、可動装飾部材432に動力が伝達する構成としたが、上記のものに限定されない。例えば、外周壁434において一方又は両方に上記当接する位置に対応する位置にバネ部材を設け、当該バネ部材が当接することで可動装飾部材432に動力が伝達する構成としてもよい。この場合、当該バネ部材の付勢力を上記ねじりバネ416の付勢力よりも大きなものとすることで、装飾ベース431を移動させつつ可動装飾部材432に動力を伝達させることが可能となる。
また、例えば左右のベースユニット450,451において上記外周壁434と当接する部位を設けてもよい。この場合、上下の可動ユニット401,402の中間位置よりも前の位置に上記当接する部位を設けることで、中間位置よりも前に可動装飾部材432を動作させることも可能である。さらにこの場合、当該当接する部位に対して電気駆動のソレノイドを接続し、外周壁434と当接する状態と当接しない状態とに変位可能な構成とすることで、上記中間位置よりも前に可動装飾部材432を動作させるか否かという動作のパターンを増やすことが可能となる。
(12)上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴1.所定の動作を行うことが可能な演出用手段(上下の可動ユニット401,402)と、
当該演出用手段を動作させる駆動手段(ステッピングモータ480)と、
を備え、
前記演出用手段は、所定動作部(可動装飾部材432)が所定方向に動作する第1動作(可動装飾部材432が縦方向に移動する動作)と、当該所定動作部が前記所定方向と交差する特定方向に動作する又は前記所定動作部とは異なる動作部が動作する第2動作(可動装飾部材432が横方向に移動する動作)とを行うことが可能であり、
前記演出用手段が前記第1動作を行う場合及び前記第2動作を行う場合のいずれにおいても、同一の前記駆動手段からの動力が利用されることを特徴とする遊技機。
特徴1によれば、第1動作と第2動作とは、動作方向が交差する又は動作部が異なることで、演出用手段の動作に対する意外性を高めことが可能となる。この場合、第1動作と第2動作とが同一の駆動手段からの動力が利用されることから、駆動手段の数を増加させることがない。したがって、演出用手段を利用した演出への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴2.所定の動作を行うことが可能な演出用手段(上下の可動ユニット401,402)と、
当該演出用手段を動作させる駆動手段(ステッピングモータ480)と、
を備え、
前記演出用手段は、所定動作部(可動装飾部材432)が所定方向に動作する第1動作(可動装飾部材432が縦方向に移動する動作)と、当該所定動作部が前記所定方向と交差する特定方向に動作する又は前記所定動作部とは異なる動作部が動作する第2動作(可動装飾部材432が横方向に移動する動作)とを行うことが可能であり、
前記駆動手段は、所定の駆動状態となることで前記所定動作部に前記第1動作を行わせるものであり、
前記駆動手段が前記所定の駆動状態となった場合の動力を受け、前記第2動作を行わせる動力を前記所定動作部又は前記異なる動作部に伝達する伝達手段(装飾側ラック部材437及び装飾側ピニオン部材438)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴2によれば、第1動作と第2動作とは、動作方向が交差する又は動作部が異なることで、演出用手段の動作に対する意外性を高めることが可能となる。この場合、第1動作と第2動作とが同一の駆動手段からの動力が利用されることから、駆動手段の数を増加させることがない。
特に第2動作は、第1動作を行わせるための所定の駆動状態となった場合の動力が伝達手段により受けられて動作する。したがって、駆動手段の駆動状態を異ならせることなく同じ駆動状態で、各動作を行わせることが可能となる。つまり、例えば、駆動手段を所定の駆動状態と異なる駆動状態とすることで、第1動作及び第2動作とは異なる動作を実現することが可能な余地があり、一の駆動手段に対する演出用手段の動作を多様なものとすることが可能となる。
したがって、駆動手段の数を増加させることなく、演出用手段の動作に対する意外性を高め、演出用手段を利用した演出への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴3.前記演出用手段は、前記所定動作部を支持する支持手段(ベース板411)を備え、
前記第1動作が行われる場合、前記支持手段に対して前記駆動手段からの動力が伝達されることで前記所定動作部及び前記支持手段が一体的に前記所定方向に動作し、
前記第2動作が行われる場合、前記伝達手段により伝達される動力を利用して前記所定動作部が前記支持手段に対して相対的に動作することを特徴とする特徴2に記載の遊技機。
特徴3によれば、所定動作部は支持手段に支持されており、第1動作に際しての動力は支持手段に付与され、第2動作に際して伝達手段から伝達される動力は所定動作部に付与される。このように各動作に対応させて動力の伝達先を異ならせることにより、例えば動力伝達用の一連のレールを曲げて形成するといった構造上の制約が低減され、同一の駆動手段を利用して所定動作部に対して第1動作及び第2動作の両方を行わせる構成において設計の自由度が高められる。
特徴4.前記所定動作部は、前記第2動作を開始するよりも先に前記第1動作を開始するものであることを特徴とする特徴3の遊技機。
特徴4によれば、第1動作と第2動作とを連続的な演出として提供することが可能となる。また、支持手段と所定動作部とが一体的に動作する第1動作の方が、所定動作部が支持手段に対して相対的に動作する第2動作よりも先に実行されるため、第1動作と第2動作とが同時に行われる場合や第2動作の方が先に実行される構成に比べて、動力の伝達のさせ方の容易化を図りながら、段階的な動作を行うことが可能となる。
特徴5.前記所定動作部は、前記第1動作を終了した後に前記第2動作を開始するものであることを特徴とする特徴4に記載の遊技機。
特徴5によれば、第1動作と第2動作とを明確に区別することが可能となり、所定動作部の動作の変化を遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴6.前記所定動作部及び前記支持手段が一体的に前記所定方向に動作することを停止させる停止手段(上下の装飾ベース431同士の当接)を備え、
前記伝達手段は、前記所定動作部及び前記支持手段が一体的に前記所定方向に動作することが前記停止手段により停止されることで前記駆動手段の動力を受けるようになり、前記第2動作を行わせるための動力を前記所定動作部に伝達するものであることを特徴とする特徴3乃至5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴6によれば、所定動作部が支持手段と一体的に動作することを停止させる手段を利用して、伝達手段への動力の伝達を行うことが可能となるため、それぞれの機能を別々に設ける構成に比べて構成の簡素化が図られる。
特徴7.前記支持手段により支持されるとともに前記所定動作部を前記特定方向への動作を可能とした状態で支持する中間部(スライド板412)を備え、
前記支持手段は、前記駆動手段からの動力の伝達経路において前記中間部よりも上流側に存在しており、
前記所定動作部及び前記支持手段が一体的に前記所定方向に動作することが前記停止手段により停止される場合には前記中間部の前記所定方向への動作が停止される構成であり、
前記中間部の動作が前記停止手段により停止された後においては、前記支持手段は前記所定方向に動作する一方で、前記伝達手段は前記第2動作を行わせるための動力を前記所定動作部に伝達するものであることを特徴とする特徴6に記載の遊技機。
特徴7によれば、中間部の動作が停止手段により停止されることで抗力が生じることで、支持手段はそのまま所定方向へ動作させながら、当該支持手段に対する動力を第2動作用の動力として利用することが可能となる。これにより、駆動手段としては第1動作を行わせる場合及び第2動作を行わせる場合のいずれであっても単に支持手段に対して動力を付与するだけでよく、駆動手段からの動力の伝達の仕方に関して構成の簡素化を図りながら、第1動作と第2動作とを段階的に行わせることが可能となる。
特徴8.前記伝達手段は、前記中間部と前記支持手段とに亘って設けられているものであることを特徴とする特徴7に記載の遊技機。
特徴8によれば、伝達手段を中間部及び支持手段と一体的に動作するように設けることで、中間部が停止された後に支持手段が所定方向に動作する場合の動力を第2動作用の動力として所定動作部に伝達させ易くなる。
特徴9.前記所定動作部は前記中間部の前面側に設けられ、
前記支持手段は前記中間部の背面側に設けられているものであることを特徴とする特徴7又は特徴8に記載の遊技機。
特徴9によれば、中間部が停止されて所定動作部において第2動作が開始された後であっても支持手段が所定方向に動作し続ける構成において、当該第2動作中の支持手段の動作が中間部により視認しづらくなる。よって、駆動手段としては支持手段を所定方向に動作させているだけであっても、遊技者に対しては第1動作の後に第2動作が開始されたと認識させることが可能となる。
特徴10.前記所定動作部は前記第2動作を行う場合、他の部材と一体的に前記特定方向に動作するものであり、
前記所定動作部と前記他の部材とはそれぞれ前記特定方向に並列される並列部位(上下の可動装飾部材432において凸凹に形成された箇所)を備え、
これら各並列部位には、前記特定方向に所定の遊びが形成されていることを特徴とする特徴6乃至9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴10によれば、所定動作部が他の部材と特定方向へ一体的に動作する構成の場合、所定動作部と他の部材とにずれが生じ得る。この場合、当該ずれを解消するうえでは、所定動作部と他の部材とが面同士で一体化されることが好ましい。一方で、遊技機においては演出用手段として所定動作部と他の部材とを一体化させる場合に、それぞれ並列部位を設けるほうがその一体感が高まり演出効果も高まる。そこで、各並列部位において所定の遊びを形成することで、上記ずれが生じた場合であっても一体化を好適に実現し、演出効果を高めることが可能となる。
特徴11.前記演出用手段を一対備え、
当該一対の演出用手段における所定部位(上下の外周壁434における各当接領域434a,434b)同士が当接することで、前記所定動作部及び前記支持手段が一体的に前記所定方向に動作することを停止する構成であることを特徴とする特徴6乃至10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴11によれば、一対の演出用手段の所定部位同士が当接することで、第1動作が終了し、第2動作が開始される。これにより、各演出用手段に対してそれぞれ停止手段を設ける構成と比較して、各動作の切り替えを簡易な構成で行うことが可能となる。
特徴12.前記一対の演出用手段は、同一の駆動手段により動力が伝達されるものであることを特徴とする特徴11に記載の遊技機。
特徴12によれば、特徴11の構成を、駆動手段の数を増加させることなく実現することが可能となる。よって、演出手段の演出効果を好適に高めることが可能となる。
特徴13.前記一対の演出用手段における前記各所定動作部は、前記特定方向に一体的に動作するものであることを特徴とする特徴11又は特徴12に記載の遊技機。
特徴13によれば、一対の演出用手段における各所定動作部が一体化されて特定方向に動作する。この場合、各所定動作部は、上記のように一体化されて特定方向に動作する場合と、所定方向にそれぞれ動作して一体化される動作と、がそれぞれ行われることになり、一対の演出用手段の一体感を高めることが可能となる。
特徴14.前記一対の演出用手段における前記各所定動作部は、それぞれ前記特定方向に並列される並列部位を備え、当該各並列部位が相互に入り込むことで前記各所定動作部は一体化される構成であることを特徴とする特徴13に記載の遊技機。
特徴14によれば、各所定動作部が所定方向に動作して一体化される場合に、特定方向にずれが生じた場合であっても、好適に一体化させることが可能となる。これにより、第1動作で各所定動作部を一体化させ、各所定動作部を特定方向に一体的に動作させることが可能となり、一体化を好適に実現するとともに演出効果も高まる。
特徴15.前記一対の演出用手段は、前記第2動作を行う場合、前記一対の演出用手段における一方の前記支持手段が、前記所定部位同士の当接箇所を支持する構成であることを特徴とする特徴11乃至14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴15によれば、所定部位同士が当接することで第1動作が終了し、第2動作が開始される構成において、所定部位同士に駆動手段の動力が集中し、所定部位同士のずれの発生が懸念されるところ、当該所定部位同士の当接箇所を一方の支持手段が支持することで上記ずれの発生を抑制することができる。これにより、駆動手段の動力が所定部位同士に集中する構成においても、好適に所定動作部を特定方向に動作させることができる。
特徴16.前記演出用手段に対して、前記第1動作を行わせる第1制御手段(表示制御装置170のMPU702におけるステッピングモータ480を第1駆動量となるように駆動制御する機能)と、
前記演出用手段に対して、前記第2動作を行わせる第2制御手段(表示制御装置170のMPU702におけるステッピングモータ480を第2駆動量となるように駆動制御する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴1乃至15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴16によれば、第1制御手段と第2制御手段との、各制御手段により、演出用手段が第1動作と第2動作とをそれぞれ実行することが可能となる。これにより、遊技機における他の演出、例えば表示画面等の演出との連動性を高め、演出用手段による演出効果を高めることが可能となる。
特徴17.前記第1動作及び前記第2動作は、それぞれ予め定められた条件が成立したことを契機として実行されるものであり、
前記第1動作が行われる契機と、前記第2動作が行われる契機と、では遊技者に対する有利度が異なる構成であることを特徴とする特徴16に記載の遊技機。
特徴17によれば、第1動作と第2動作とのそれぞれが行われる構成において、各動作が行われる契機は有利度が異なり、遊技者はいずれの動作が実行されるかに注目することになる。これにより、各動作の注目度を高め、演出用手段の演出効果を高めることができる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100)と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口61等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
142…音声ランプ制御装置ユニット、162…主制御装置、170…表示制御装置、400…第3可動装置、401…上側可動ユニット、402…下側可動ユニット、411…ベース板、412…スライド板、430…装飾ユニット、431…装飾ベース、432…可動装飾部材、434…外周壁、434a…上側当接領域、434b…下側当接領域、437…装飾側ラック部材、438…装飾側ピニオン部材、602…MPU、652…MPU、702…MPU。

Claims (1)

  1. 所定の動作を行うことが可能な演出用手段と、
    前記演出用手段を動作させる駆動手段と、
    を備え、
    前記演出用手段は、所定動作部が所定方向に動作する第1動作と、当該所定動作部が前記所定方向と交差する特定方向に動作する第2動作とを行うことが可能であり、
    前記駆動手段は、所定の駆動状態となることで前記所定動作部に前記第1動作を行わせるものであり、
    前記駆動手段が前記所定の駆動状態となった場合の動力を受け、前記第2動作を行わせる動力を前記所定動作部に伝達する伝達手段と、
    前記所定動作部を支持する支持手段と、
    前記所定動作部及び前記支持手段が一体的に前記所定方向に動作することを停止させる停止手段と、
    を備え、
    前記第1動作が行われる場合、前記支持手段に対して前記駆動手段からの動力が伝達されることで前記所定動作部及び前記支持手段が一体的に前記所定方向に動作し、
    前記第2動作が行われる場合、前記所定動作部及び前記支持手段が一体的に前記所定方向に動作することが前記停止手段により停止されることで、前記駆動手段の動力を前記伝達手段が受けるようになり、前記第2動作を行わせるための動力を前記所定動作部に伝達して前記所定動作部が前記支持手段に対して相対的に動作し、
    前記所定動作部は、前記第2動作を行う場合、他の部材と一体的に前記特定方向に動作するものであり、
    前記所定動作部と前記他の部材とは、それぞれ前記特定方向に並列される並列部位を有しており、
    これら各並列部位には、前記特定方向に所定の遊びが形成されていることを特徴とする遊技機。
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