JP5970703B2 - 医療機器 - Google Patents

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Description

本発明は、医療機器に関する。
加圧液体を噴射して生物組織を切断する医療機器が知られている。例えば、特許文献1には、加圧した液体をノズルから生物組織に向けてパルス状に噴射することによって、生物組織を切開あるいは切除する医療機器が開示されている。また、特許文献2には、ノズルの傾きを検出することによって送液ポンプの流量を調整する医療機器が開示されている。
特開2008−82202号公報 特開2010−51896号公報
しかし、上記の何れの特許文献に開示された医療機器においても、ノズルの先端を動かす速度(移動速度)が違うと生物組織の単位長さあたりの噴射回数が変わるので、生物組織が切除される深さ(切除深さ)が変化する。このため、安定した深さで切除することが難しいという問題があった。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、ノズルの先端の移動速度が変わっても、安定した深さで生物組織を切除することが可能な医療機器の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の医療機器は次の構成を採用した。すなわち、
液体噴射管の先端に設けられたノズルから液体を噴射する医療機器であって、
前記液体噴射管に接続された液体室の容積を、圧電素子の変位によって変更して前記液体に脈動を発生させる脈動発生部と、
前記液体室に前記液体を供給する液体供給手段と、
前記ノズルの移動速度を検出する移動速度検出手段と、
前記ノズルの移動速度が速くなるとき前記圧電素子の駆動周波数を増加させる、もしくは、前記ノズルの移動速度が遅くなるとき前記圧電素子の駆動周波数を減少させる、脈動発生部制御手段と、
を備えることを要旨とする。
このような本発明の医療機器においては、液体噴射管の先端に設けられたノズルからパルス状に液体を噴射する。このとき、ノズルの移動速度を検出して、ノズルの移動速度が速くなると、圧電素子の駆動周波数を増加させる。あるいは、ノズルの移動速度が遅くなると、圧電素子の駆動周波数を減少させることによって液体を噴射する。
ノズルの移動速度によらず同じ駆動周波数で液体を噴射したのでは、ノズルの移動速度によって、単位長さ当たりに液体が噴射される回数が変わるので、切除深さも変化する。従って、ノズルの移動速度が速くなったときに圧電素子の駆動周波数を増加させたり、あるいは、ノズルの移動速度が遅くなったときに圧電素子の駆動周波数を減少させたりすれば、ノズルの移動速度によらずに安定した切除深さで生物組織を切除することが可能となる。
また、上述した本発明の医療機器においては、ノズルの移動速度に対応する駆動周波数を、次のようにして決定しても良い。まず、ノズルの移動速度と駆動周波数との対応関係を複数種類記憶しておく。また、複数種類の対応関係の中から1の対応関係を選択しておく。そして、ノズルの移動速度を検出したら、選択された対応関係を参照することによって、ノズルの移動速度に対応する駆動周波数を決定する。尚、ノズルの移動速度と駆動周波数との対応関係としては、ノズルの移動速度と駆動周波数とを対応付けて記憶したテーブルを用いることができる。あるいは、ノズルの移動速度から駆動周波数が得られるような計算式とすることもできる。
こうすれば、対応関係を選択することによって、医療機器が生物組織を切除する特性を変更することが可能となる。
また、上述した本発明の医療機器においては、液体室に供給する液体の供給流量を、駆動周波数に応じて変更してもよい。
ノズルから液体を噴射するためには、噴射量に相当する流量の液体を供給する必要がある。液体の噴射量は駆動周波数に応じて変わるから、液体室に供給する液体の供給流量を駆動周波数に応じて変更してやれば、適切な流量の液体を供給することが可能となる。
また、駆動周波数に応じて供給流量を変更する本発明の医療機器においては、駆動周波数が高くなるほど、供給流量を増加させることとしてもよい。
駆動周波数が高くなるほど、液体の噴射量は多くなる。従って、駆動周波数が高くなるほど、液体室に供給する液体の供給流量を増加させることで、適切な流量の液体を供給することが可能となる。
また、駆動周波数が高くなるほど供給流量を増加させる本発明の医療機器においては、駆動周波数が所定の上限周波数を超える場合には、駆動周波数を上限周波数に保持するようにしてもよい。
液体室に供給可能な液体の流量には限界があるから、ノズルから噴射可能な液体の流量(従って駆動周波数)にも限界がある。そして、限界を超える駆動周波数で噴射すると、液体室内の液体が不足した状態となって正常に液体を噴射することができなくなる。従って、駆動周波数に上限周波数を設けておき、ノズルの移動速度がこの上限周波数を超えるような移動速度になった場合でも、駆動周波数が上限周波数に保持されるようにしておけば、液体室内の液体が不足して正常に液体を噴射できなくなる事態を回避することができる。
また、駆動周波数を上限周波数に保持する本発明の医療機器においては、駆動周波数が上限周波数に保持されている場合には、その旨を報知することとしてもよい。
駆動周波数が上限周波数に保持すると、単位長さ当たりに液体が噴射される回数が減少するので切除深さも減少する。従って、駆動周波数が上限周波数に保持されていることを報知してやれば、切除深さが減少していることを医療機器の操作者が容易に認識することが可能となる。
また、駆動周波数が高くなるほど供給流量を増加させる本発明の医療機器においては、供給流量が上限供給流量に達した場合には、その時の周波数で駆動周波数を保持するようにしてもよい。
このようにしても、液体室内の液体が不足して正常に液体を噴射できなくなる事態を回避することができる。
また、供給流量が上限供給流量に達した時点で駆動周波数を保持する本発明の医療機器においては、駆動周波数が保持されている旨を報知することとしてもよい。
こうすれば、駆動周波数が保持されているために切除深さが減少していることを、医療機器の操作者が容易に認識することが可能となる。
また、上述した本発明の医療機器においては、供給流量を、脈動発生部による液体室の容積減少量に駆動周波数を乗算して得られる流量よりも、大きな流量に設定しても良い。
こうすれば、ノズルの移動速度に応じて駆動周波数が急に増加した場合でも、供給流量が大きめに設定されているので、瞬間的に供給流量が不足して正常に液体を噴射できなくなる事態を回避することが可能となる。
また、本発明は、手術方法として把握することもできる。すなわち、本発明の手術方法は、上述した本発明の医療機器を用いた手術方法であることを要旨とする。
このような手術方法によれば、安定した切除深さで生物組織を切除することができるので、容易に手術を行うことが可能となる。
また、本発明は、上述した医療機器の制御方法の態様で把握することもできる。すなわち、
液体噴射管に接続され且つ容積を変更可能な液体室に液体を供給して、前記液体噴射管の先頭に設けられたノズルから液体を噴射する医療機器の制御方法であって、
前記液体室の容積を変更して前記ノズルから液体を噴射する工程と、
前記ノズルの移動速度を検出する工程と、
前記液体室の容積を変更する単位時間あたりの回数である駆動周波数を、前記ノズルの移動速度が速くなるときには増加させ、前記ノズルの移動速度が遅くなるときには減少させる工程と、
を備える制御方法として把握することもできる。
こうすれば、ノズルの移動速度に応じて駆動周波数を変更することができるので、ノズルの移動速度によらずに安定した切除深さで生物組織を切除することが可能となる。
本実施例の医療機器の大まかな構成を示した説明図である。 アプリケーターの詳細な構造を示した説明図である。 制御部の大まかな構成を示した説明図である。 制御部が実行する運転制御処理のフローチャートである。 ノズルの移動速度に応じて駆動周波数が記憶されているテーブルを概念的に示した説明図である。 駆動周波数に応じた供給流量が記憶されているテーブルを概念的に示した説明図である。 ノズルの移動速度によらず同じ駆動周波数で駆動した場合を示す説明図である。 複数種類のテーブルを選択可能な第1変形例の説明図である。 供給流量にマージンが設定されている第2変形例の説明図である。 レーザーを利用して液体を噴射する第3変形例の説明図である。 ヒーターを利用して液体を噴射する第4変形例の説明図である。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、実施例について説明する。
A.装置構成 :
図1は、本実施例の医療機器10の大まかな構成を示した説明図である。図示した医療機器10は、水や生理食塩水などの液体を生物組織に向けて噴射することで、生物組織を切開あるいは切除する手術方法に用いられるものである。
図示されているように、本実施例の医療機器10は、操作者が手に持って操作して液体を噴射するアプリケーター100と、アプリケーター100に液体を供給する液体供給手段300と、噴射する液体を収容する液体容器306と、アプリケーター100や液体供給手段300の動作を制御する制御部200などから構成されている。
アプリケーター100は、第1ケース102と、第1ケース102に取り付けられた第2ケース104と、第2ケース104から立設された液体噴射管106と、液体噴射管106の先端に設けられたノズル108などから構成されている。第1ケース102と第2ケース104との合わせ面には液体室110が形成されている。また、第1ケース102には積層型の圧電素子112が収容されている。圧電素子112に電圧を印加して伸張させると、液体室110が変形して液体室110の容積が減少し、圧電素子112に印加した電圧を解除すると、液体室110の変形が戻って元の容積に復帰する。尚、本実施例の圧電素子112は、本発明における「脈動発生部」に対応する。
液体室110は、第2接続チューブ304を介して液体供給手段300が接続されている。液体供給手段300は、第1接続チューブ302を介して液体容器306に接続されている。液体供給手段300を動作させると、液体容器306内の液体が液体室110に供給される。液体供給手段300を動作させて液体室110に液体を供給しながら、圧電素子112に駆動電圧を印加して液体室110の容積を減少させると、液体室110内の液体が加圧されてノズル108からパルス状に噴射される。
アプリケーター100には、加速度センサー130も設けられている。加速度センサー130の出力は、図示しないケーブルを介して制御部200に入力されている。制御部200は、加速度センサー130で検出されたアプリケーター100の加速度に基づいて、ノズル108の移動速度を検出する。詳細には後述するが、制御部200は、ノズル108の移動速度に応じて、圧電素子112に対して単位単位時間あたりに駆動電圧を印加する回数(駆動周波数)や、液体供給手段300で液体室110に液体を供給する流量(供給流量)を制御する。尚、本実施例の制御部200は、本発明における「脈動発生部制御手段」に対応する。また、本実施例の加速度センサー130は、本発明における「移動速度検出手段」に対応する。
図2は、アプリケーター100の詳細な構造を示した説明図である。図2(a)には、アプリケーター100の断面を取った分解組立図が示されており、図2(b)には、組み立て後の断面図が示されている。第1ケース102には、第2ケース104と合わさる面のほぼ中央に、大きな円形の浅い凹部102cが形成されており、凹部102cの中央位置には、第1ケース102を貫通して円形断面の貫通穴102hが形成されている。
凹部102cの底部には、貫通穴102hを塞ぐような状態で金属製の薄いダイアフラム114が設けられ、ダイアフラム114の周縁部は、ロウ付けあるいは拡散接合などの手法によって凹部102cの底部に対して気密に固着されている。ダイアフラム114の上からは、円環形状をした金属製の補強板120が、凹部102cに緩く嵌め込まれている。ダイアフラム114によって塞がれた貫通穴102hには、圧電素子112が収容され、圧電素子112の後側では、円板形状で金属製の底板101によって貫通穴102hが塞がれている。圧電素子112とダイアフラム114との間には、金属製の円形シム116が設けられている。
第2ケース104には、第1ケース102と合わさる側の面に、円形の浅い凹部104cが形成されている。この凹部104cの内径は、第1ケース102に嵌め込まれた補強板120の内径とほぼ同じ大きさに設定されている。第2ケース104に第1ケース102を組み付けると、第1ケース102側に設けられたダイアフラム114および補強板120の内周面と、第2ケース104に設けられた凹部104cとによって、略円板形状の液体室110が形成される。第2ケース104には、第2ケース104の側方から液体室110に液体を供給するための供給通路104iが設けられている。凹部104cの中央位置には、液体室110で加圧された液体が通過する噴射通路104oが貫通している。この噴射通路104oが開口する部分には、液体噴射管106が内径部分で挿着されており、液体噴射管106の先端にはノズル108が形成されている。
また、本実施例のアプリケーター100には、アプリケーター100の加速度を検出する加速度センサー130が設けられている。加速度センサー130の出力は、図示しないケーブルを介して制御部200に入力される。尚、図2に示した例では、第2ケース104の加速度センサー130が設けられているが、第1ケース102に加速度センサー130を設けても良い。
図3は、制御部200の大まかな構成を示した説明図である。制御部200は、CPU202や、ROM204、RAM206などがバスを介してデータをやり取り可能に接続されたマイクロコンピューターである。制御部200には、医療機器10の操作者によって操作される操作部208や、入出力部210や、ブザー212なども設けられている。加速度センサー130の出力は、入出力部210から読み込まれてRAM206に記憶される。圧電素子112に印加される駆動電圧や、液体供給手段300の動作を制御する制御信号は、入出力部210から出力される。
B.医療機器の運転制御処理 :
図4は、本実施例の制御部200が医療機器10の動作を制御するために実行する運転制御処理のフローチャートである。この処理は、操作部208に設けられた図示しない操作スイッチが医療機器10の操作者によって操作されると、所定の初期化動作の後に実行される。
制御部200は、運転制御処理を開始すると先ず始めに、アプリケーター100に搭載された加速度センサー130の出力に基づいて、ノズル108の移動速度を検出する(ステップS100)。すなわち、ノズル108の移動速度は、アプリケーター100が首を振るような動きをすることによる成分と、アプリケーター100全体の並進運動による成分とから構成されている。また、アプリケーター100には、互いに直交する三軸の並進方向および回転方向(合計で六方向)の加速度を検出する加速度センサー130が搭載されている。これらの加速度を積分すれば、アプリケーター100が三軸方向に移動する速度および三軸の回転速度が得られる。従って、これらに基づいて、ノズル108の移動速度を検出する。
次に、検出したノズル108の移動速度に応じて、圧電素子112の駆動周波数(単位時間当たりに圧電素子112に駆動電圧を印加する回数)を決定する(ステップS102)。ノズル108の移動速度に応じた駆動周波数は、ROM204に予め記憶されているテーブルを参照することによって決定する。
図5は、ノズル108の移動速度に応じた駆動周波数が記憶されているテーブルを概念的に示した説明図である。図5(a)には、テーブルに設定されているデータが示されており、図5(b)にはテーブルの内容がグラフによって表されている。図示されるように、ノズル108の移動速度が上限速度に達するまでの範囲では、駆動周波数は、ノズル108の移動速度と比例する値に設定されている。このため、ノズル108の単位長さ当たりのパルス数(液体の噴射回数)は、ノズル108の移動速度によらず一定となる。また、ノズル108の移動速度が上限速度に達した後は、駆動周波数が上限周波数で保持される。尚、図5では、ノズル108の移動速度が上限速度に達するまでは、移動速度と駆動周波数とが完全に比例するものとして説明したが、移動速度と駆動周波数とは大まかに比例すれば十分であり、より好ましい結果が得られるように、駆動周波数を移動速度に比例する値から多少増減させることも可能である。図4に示した運転制御処理のステップS102では、ステップS100で得られたノズル108の移動速度に対応する駆動周波数を、テーブルに設定されているデータを補間することによって算出する。
続いて、制御部200は、液体供給手段300からアプリケーター100に供給する液体の供給流量を、駆動周波数に応じて決定する(ステップS104)。駆動周波数に応じた供給流量は、ROM204に予め記憶されているテーブルを参照することによって決定する。
図6は、駆動周波数に応じた供給流量が記憶されているテーブルを概念的に示した説明図である。図6(a)には、テーブルに設定されているデータが示されており、図6(b)には、テーブルの内容がグラフによって表されている。図示されるように、供給流量は、駆動周波数とほぼ比例する値に設定されているが、駆動周波数が所定の周波数(ここでは200Hz)よりも小さくなると下限供給流量で保持され、駆動周波数が所定の周波数(ここでは1000Hz)よりも大きくなると上限供給流量で保持される。図4に示した運転制御処理のステップS104では、ステップS102で得られた駆動周波数に対応する供給流量を、テーブルに設定されているデータを補間することによって算出する。
その後、制御部200は、駆動周波数が上限周波数に達しているか否かを判断し(ステップS106)、上限周波数に達していれば(ステップS106:yes)、ブザー212から警報音を出力する(ステップS110)。これに対して、駆動周波数が上限周波数に達していない場合は(ステップS106:no)、供給流量が上限供給流量に達したか否かを判断し(ステップS108)、上限供給流量に達している場合は(ステップS108:yes)、ブザー212から警報音を出力する(ステップS110)。尚、駆動周波数が上限周波数に達した場合と(ステップS106:yes)、供給流量が上限供給流量に達した場合とで(ステップS108:yes)、ブザー212が出力する警報音を異ならせても良い。また、ここではブザー212から警報音を出力することとしたが、これに限らず、警報ランプを点灯させたり、警告画面を表示させたり、アプリケーター100を振動させたりしてもよい。本実施例のブザー212は、本発明における「第1報知手段」および「第2報知手段」に対応する。
一方、駆動周波数が上限周波数に達しておらず(ステップS106:no)、且つ供給流量が上限供給流量に達していない場合は(ステップS108:no)、決定した駆動周波数で圧電素子112に駆動電圧を印加し、且つ決定した供給流量でアプリケーター100に液体を供給するように液体供給手段300に制御振動を出力する(ステップS112)。その後、医療機器10の運転が停止か否か、すなわち、操作者が制御部200の操作部208を操作して、医療機器10の運転停止が支持されたか否かを判断する(ステップS114)。その結果、運転停止ではないと判断した場合は(ステップS114:no)、再びステップS100に戻って、上述した一連の処理を繰り返す。これに対して、運転停止と判断した場合は(ステップS114:yes)、図4の運転制御処理を終了する。本実施例の医療機器10では、以上のようにして、ノズル108の移動速度に応じて駆動周波数を変化させるので、安定した切除深さで生物組織を切除することが可能となる。この点について補足して説明する。
図7は、ノズル108の移動速度によらず、同じ駆動周波数で圧電素子112を駆動した場合を示した説明図である。図7(a)にはノズル108の移動速度が遅い場合が例示されており、図7(b)には移動速度が速い場合が例示されている。駆動周波数が同じであれば、単位単位時間あたりにノズル108からパルス状に液体を噴射する回数は同じとなる。従って、例えば図7(b)に示すように、ノズル108の移動速度が速くなると、液体がまばらに噴射されるようになる(単位長さ当たりに液体が噴射される回数が少なくなる)。その結果、図7(a)に比べて図7(b)では生物組織の切除深さが浅くなる。逆に言えば、ノズル108の移動速度が速くなった時に、駆動周波数を増加させれば、切除深さを同じ深さに保つことができる。ノズル108の移動速度が遅くなった場合も同様なことが成り立つ。すなわち、ノズル108の移動速度が遅くなった場合は液体が密に噴射される(単位長さ当たりに液体が噴射される回数が多くなる)ので、生物組織の切除深さが深くなる。従って、ノズル108の移動速度が遅くなった時に駆動周波数を減少させれば、切除深さを保つことができる。
また、アプリケーター100がノズル108から噴射する液体は、液体供給手段300から供給されている。従って、ノズル108から液体が噴射できるためには、液体供給手段300から必要な流量の液体が供給されていることが必要となるが、液体供給手段300の供給流量にも上限値(上限供給流量)が存在している。上限供給流量を超えると、ノズル108から正常な状態で液体を噴射できなくなって、安定した切除深さを保つことができなくなる。そこで、本実施例の医療機器10では、駆動周波数に上限周波数が設けられていると共に、駆動周波数が上限周波数に達するか、あるいは供給流量が上限供給流量に達すると警報音が出力されて、医療機器10の操作者が、その旨を容易に認識できるようになっている。
C.変形例 :
上述した本実施例の医療機器10には幾つかの変形例が存在している。以下では、これらの変形例について簡単に説明する。
C−1.第1変形例 :
上述した実施例では、ノズル108の移動速度に応じて一意的に駆動周波数が決定されるものとして説明した。しかし、医療機器10の操作者が、制御部200の操作部208を操作することによって、ノズル108の移動速度に応じた駆動周波数を適宜選択可能としても良い。例えば、図8に例示されるように、ノズル108の移動速度に応じて駆動周波数が設定されたテーブルを、制御部200のROM204に複数種類記憶しておく。そして、医療機器10の操作者が操作部208を操作することによって、テーブルを指定可能としても良い。こうすれば、ノズル108の移動速度に拘わらず、選択されたテーブルに対応する切除深さで生物組織を切開することが可能となる。尚、ノズル108の移動速度に応じて駆動周波数が設定されたテーブルは、本発明における「対応関係」に対応しており、複数種類のテーブルを記憶しているROM204は、本発明における「対応関係記憶手段」に対応する。また、ROM204に記憶されたテーブルを選択するために操作者が操作する操作部208は、本発明における「対応関係選択手段」に対応する。
C−2.第2変形例 :
上述した実施例では、液体供給手段300がアプリケーター100に供給する液体の供給流量が、駆動周波数にほぼ比例するものとして説明した。しかし、駆動周波数に比例する供給流量よりも、常に多めの液体がアプリケーター100に供給されるように、供給流量を設定しても良い。図9には、このように供給流量を設定する方法が示されている。図示した例では、駆動周波数に対する液体供給手段300の供給流量は、次のようにして設定されている。まず、駆動周波数にアプリケーター100の噴射体積(圧電素子112が1回駆動されることによって噴射される液体の体積)に、駆動周波数を乗算した流量に対して、予め定めたマージン(余裕の流量)を加算する。そして、加算値が液体供給手段300の上限供給流量に達した場合は、上限供給流量で保持するように設定しても良い。
ノズル108の移動速度は急激に変化し得るが、液体供給手段300からアプリケーター100に供給する液体の流量は、ノズル108の移動速度のようには急激に変化することができない。従って、ノズル108の移動速度が急に増加して、液体供給手段300からの液体の供給が瞬間的に間に合わなくなるような場合でも、予め多めに供給流量が設定されているので、液体の供給が足らなくなる事態を回避することが可能となる。
C−3.第3変形例 :
上述した実施例では、圧電素子112に駆動電圧を印加して液体室110の容積を減少させることによって、ノズル108からパルス状に液体を噴射するものとして説明した。しかし、レーザー光をパルス状に照射することによって、ノズル108からパルス状に液体を噴射するものとしてもよい。
図10に示した例では、制御部200内にレーザー発振器140が搭載されており、レーザー発振器140からのレーザー光が光ファイバーケーブル140fで液体室110に導かれている。このような第3変形例の医療機器10では、レーザー発振器140からパルス状のレーザーを発射して、液体室110内でレーザーが照射された液体を瞬間的に沸騰させることができる。その結果、液体室110内の液体が加圧されて、ノズル108からパルス状に液体を噴射することができる。
C−4.第4変形例 :
また、液体室110にヒーター150を設けておき、ヒーター150に通電して瞬間的に液体を沸騰させることによって、ノズル108からパルス状に液体を噴射するものとしてもよい。
図11に示した例では、液体室110の一部にヒーター150が組み込まれており、制御部200からパルス状に電流を供給可能となっている。こうすれば液体室110内でヒーター150に接する部分の液体を瞬間的に沸騰させることができるので、液体室110内の液体を加圧することができる。その結果、ノズル108からパルス状に液体を噴射することができる。
以上、本発明の医療機器について、実施例および変形例を用いて説明したが、本発明は上記の実施例および変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
10…医療機器、 100…アプリケーター、 101…底板、
102…第1ケース、 102c…凹部、 102h…貫通穴、
104…第2ケース、 104c…凹部、 104i…供給通路、
104o…噴射通路、 106…液体噴射管、 108…ノズル、
110…液体室、 112…圧電素子、 114…ダイアフラム、
116…円形シム、 120…補強板、 130…加速度センサー、
140…レーザー発振器、 140f…光ファイバーケーブル、
150…ヒーター、 200…制御部、 202…CPU、
204…ROM、 206…RAM、 208…操作部、
210…入出力部、 212…ブザー、 300…液体供給手段、
302…第1接続チューブ、 304…第2接続チューブ、 306…液体容器

Claims (7)

  1. 液体噴射管の先端に設けられたノズルから液体を噴射する医療機器であって、
    前記液体噴射管に接続された液体室の容積を、圧電素子の変位によって変更して前記液体に脈動を発生させる脈動発生部と、
    前記液体室に前記液体を供給する液体供給手段と、
    前記ノズルの移動速度を検出する移動速度検出手段と、
    前記ノズルの移動速度が速くなるとき前記圧電素子の駆動周波数を増加させる、もしくは、前記ノズルの移動速度が遅くなるとき前記圧電素子の駆動周波数を減少させる、脈動発生部制御手段と、
    を備える医療機器。
  2. 請求項1に記載の医療機器であって、
    前記脈動発生部制御手段は、
    前記ノズルの移動速度と前記圧電素子の駆動周波数との対応関係を複数種類記憶している対応関係記憶手段と、
    複数種類の前記対応関係の中から1の該対応関係を選択する対応関係選択手段と
    を備え、
    選択された前記対応関係を参照することによって、前記ノズルの移動速度に対応する前記駆動周波数を決定する手段である医療機器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の医療機器であって、
    前記脈動発生部制御手段は、前記液体供給手段が前記液体室に供給する前記液体の供給流量を、前記駆動周波数に応じて変更する手段である医療機器。
  4. 請求項3に記載の医療機器であって、
    前記脈動発生部制御手段は、前記駆動周波数が高くなるほど、前記供給流量を増加させる手段である医療機器。
  5. 請求項4に記載の医療機器であって、
    前記脈動発生部制御手段は、前記ノズルの移動速度が所定の上限速度に達した場合には、前記駆動周波数を所定の上限周波数で保持する手段である医療機器。
  6. 請求項4または5に記載の医療機器であって、
    前記脈動発生部制御手段は、前記駆動周波数が所定の上限周波数に達した場合には、前記供給流量を所定の上限供給流量で保持する手段である医療機器。
  7. 請求項3乃至6のうちいずれか一項に記載の医療機器であって、
    前記脈動発生部制御手段は、前記供給流量が、前記脈動発生部による前記液体室の容積減少量に前記駆動周波数を乗算して得られる流量よりも大きな流量となるように、前記液体供給手段を制御する手段である医療機器。
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