JP5968565B1 - 放電加工装置 - Google Patents

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Abstract

放電加工装置(100)は、電極(3)と被加工物(4)との間である極間(5)に与える電圧を出力する電源(1,2)と、前記電源(1,2)が前記極間へ与える電圧をオン又はオフするスイッチ(9,10)と、前記極間(5)の放電状態を検出して検出結果を出力する検出装置(6)と、前記検出装置(6)の検出結果を用いて前記スイッチ(9,10)を制御して前記極間(5)に与える電圧を制御し、かつ前記極間(5)に第1の放電を発生させたときの放電状態の変化に基づいて、前記極間(5)に第2の放電を発生させる条件を決定する制御装置(8)と、を有することにより、予備放電と主放電とを繰り返す放電加工(100)において、多元素結合材料の加工面の品質を向上できる放電加工装置を得る。

Description

本発明は、予備放電と主放電とを繰り返す放電加工により被加工物を加工する放電加工装置に関する。
放電加工装置は、水中に対向配置した電極と被加工物との電極間にパルス状放電を発生させ、その熱エネルギーを利用して被加工物を加工する装置である。特許文献1には、ワイヤカット放電加工電源に関し、高圧主電源、低圧主電源、副電源、ギャップの電圧を検出する電圧検出回路と、3電源の夫々の印加タイミングを制御する電源制御回路とを備え、副電源による電圧印加により放電を開始させ、放電が開始した後のギャップ電圧に関する情報により、高圧主電源又は低圧主電源によって、それぞれ異なるパルス幅の電圧を印加することが記載されている。
特開平3−92220号公報
放電加工装置は、予備放電及び予備放電の後に実行される主放電とを繰り返して放電加工を行う。被加工物が難加工材とされる多元素結合材料である場合、抵抗値が異なる高抵抗元素と低抵抗元素とが混合されるために、予備放電の状態が一様ではない。加工効率を向上するためには予備放電を発生させた被加工物内の元素の抵抗値に応じた主放電の放電パルスの強さを設定することが必要である。
本発明は、予備放電と主放電とを繰り返す放電加工において、多元素結合材料の加工面の品質を向上できる放電加工装置を得ることを目的とする。
本発明に係る放電加工装置は、電極と被加工物との間である極間に与える電圧を出力する電源と、前記電源が前記極間へ与える電圧をオン又はオフするスイッチと、前記極間の放電状態を検出して検出結果を出力する検出装置と、前記検出装置の検出結果を用いて前記スイッチを制御して前記極間に与える電圧を制御し、かつ前記極間に第1の放電を発生させたときの放電状態の変化に基づいて、前記極間に第2の放電を発生させる条件を決定する制御装置と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、予備放電と主放電とを繰り返す放電加工において、多元素結合材料の加工面の品質を向上できる放電加工装置を得ることができるという効果を奏する。
実施の形態1に係る放電加工装置を示す図 実施の形態1に係る放電加工装置が備える制御装置を示す図 多元素結合体の拡大図 多元素結合体の拡大図 実施の形態1に係る放電加工装置が実行する放電加工のタイミングチャート 電極と被加工物との間における極間電圧又は極間電流の時間による変化の一例を示す図 変化時間を用いて主放電時間を決定する例を示す図 被加工物の材料と、第1閾値、第2閾値、変化時間閾値及び主放電時間との関係を記述したテーブルの一例を示す図 実施の形態1に係る放電加工装置が放電加工を実行する際の処理の一例を示すフローチャート 実施の形態1の変形例1に係る第2スイッチを示す図 実施の形態2に係る放電加工装置を示す図 実施の形態2に係る放電加工装置が実行する放電加工のタイミングチャート
以下に、本発明の実施の形態に係る放電加工装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。以下において、抵抗というときには、電気抵抗をいうものとする。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る放電加工装置を示す図である。図2は、実施の形態1に係る放電加工装置が備える制御装置を示す図である。放電加工装置100は、電極3と被加工物4との間に形成される隙間である極間5に与える電圧を出力する電源1,2と、電源1,2が極間5へ与える電圧をオン又はオフするスイッチ9,10と、極間5の放電状態を検出して検出結果を出力する検出装置6と、検出装置6の検出結果を用いてスイッチ9,10を操作して極間5に与える電圧を制御し、かつ極間5に第1の放電である予備放電を発生させたときの放電状態の変化に基づいて、極間5に第2の放電である主放電を発生させる条件を決定する制御装置8と、を含む。実施の形態1において、放電加工装置100は、さらに、電極3を移動させる移動装置15と、制御装置8に制御のための情報を入力する入力装置8Iとを有する。
放電加工装置100は、電極3と被加工物4との間に電圧を与えて、極間5で放電を発生させることにより、被加工物4を加工する。被加工物4の加工は、溶融切断又は形彫り加工が例示される。電極3は、導体である。放電加工装置100が被加工物4を溶融切断する場合、電極3にはワイヤが用いられる。放電加工装置100が被加工物4を形彫り加工する場合、電極3には形彫り用の型が用いられる。放電加工は、電極3と被加工物4との間に放電を発生させるため、被加工物4は導体である。
電源1,2は、直流電源である。以下において、電源1を、適宜第1電源1と称し、電源2を、適宜第2電源2と称する。第1電源1の電圧は、第2電源2の電圧よりも高い。実施の形態1において、放電加工装置100は、第1電源1及び第2電源2を備えるが、電源を1つとして、DC(Direct Current)/DCコンバータで昇圧又は降圧させて、第1電源1及び第2電源2の代わりとしてもよい。
スイッチ9は、第2電源2と、電極3及び被加工物4との間に設けられる。スイッチ10は、第1電源1と電極3及び被加工物4との間に設けられる。以下において、スイッチ10を、適宜第1スイッチ10と称し、スイッチ9を、適宜第2スイッチ9と称する。第1スイッチ10は、スイッチング素子10A,10Bを有する。スイッチング素子10A,10Bは、バイポーラトランジスター又はFET(Field Effect Transistor)といった半導体素子が用いられるが、これらに限定されるものではない。スイッチング素子10Aは、第1電源1の正極と電極3との間に設けられる。スイッチング素子10Bは、被加工物4と第1電源1の負極との間に設けられる。
第2スイッチ9は、スイッチング素子9A,9Bを有する。スイッチング素子9A,9Bは、第1スイッチ10のスイッチング素子10A,10Bと同様である。スイッチング素子9Aは、第2電源2の正極と電極3との間に設けられる。スイッチング素子9Bは、被加工物4と第2電源2の負極との間に設けられる。
検出装置6は、第1検出装置6Aと、第2検出装置6Bとを含む。第1検出装置6Aは、第1の放電である予備放電での極間5における電圧の絶対値が第1の閾値の絶対値を下回ったことを検出し、検出結果を出力する。第2検出装置6Bは、予備放電での極間5における電圧の絶対値が第2の閾値の絶対値を下回ったことを検出し、検出結果を出力する。実施の形態1において、第1検出装置6A及び第2検出装置6Bは、いずれも比較器が用いられる。
第1検出装置6A及び第2検出装置6Bは、いずれも極間5の電圧を検出する。以下において、極間5の電圧を適宜、極間電圧と称し、極間5を流れる電流を適宜、極間電流と称する。第1検出装置6Aは、検出した極間電圧を第1の閾値の絶対値と比較し、極間電圧が第1の閾値の絶対値の絶対値を下回った場合には、信号を出力する。この信号は、極間電圧が第1の閾値の絶対値を下回ったことを示す信号であり、以下においては適宜第1信号と称する。第1信号は制御装置8に入力される。第2検出装置6Bは、検出した極間電圧を第2の閾値の絶対値と比較する。第2の閾値の絶対値は、第1の閾値の絶対値よりも小さい。第2検出装置6Bは、極間電圧が第2の閾値の絶対値を下回った場合には、信号を出力する。この信号は、極間電圧が第2の閾値の絶対値を下回ったことを示す信号であり、以下においては適宜第2信号と称する。第2信号は制御装置8に入力される。
実施の形態1において、検出装置6は、閾値が異なる2台の比較器、すなわち第1検出装置6A及び第2検出装置6Bを含むが、検出装置6はこのようなものに限定されない。検出装置6は、1台の比較器の閾値を切り替えるものであってもよい。
制御装置8は、検出装置6の検出結果を取得し、取得した検出結果を用いて、スイッチ9,10を制御する。制御装置8は、スイッチ9,10を制御することによって極間5に電圧を与える。このように、制御装置8は、検出装置6の検出結果を用いてスイッチ9,10を制御して極間電圧を制御する。具体的には、制御装置8は、第2スイッチ9をオンさせる時間を変更することにより、主放電における極間電流のピーク値の大きさが、複数の主放電の間で一定になるようにする。
また、制御装置8は、移動装置15を制御して電極3を移動させることにより、電極3と被加工物4との距離を変更する。制御装置8は、入力装置8Iからスイッチ9,10及び移動装置15を制御するために必要な情報が入力される。
入力装置8Iは、タッチパネル、キーボート、マウス、トラックボール又はこれらの組合せが例示される。移動装置15は、リニアモータとリニアモータによって移動するテーブルとを備えた装置又はボールねじとこれを回転させる電動機とボールねじによって移動するテーブルとを備えた装置が例示される。
制御装置8は、図2に示されるように、処理部8Pと、記憶部8Mと、入出力部8IOとを含む。処理部8Pは、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサである。記憶部8Mは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクドライブ、ストレージデバイス又はこれらを組み合わせた記憶装置である。入出力部8IOは、制御装置8と制御装置8に接続される外部機器とのインターフェースの役割を果たすインターフェース回路である。図1に示される検出装置6、スイッチ9,10及び移動装置15は、入出力部8IOに接続される。
記憶部8Mは、実施の形態1に係る放電加工装置100を制御するための処理を制御装置8が実行するためのコンピュータプログラムを記憶している。処理部8Pは、前述したコンピュータプログラムを記憶部8Mから読み出して、放電加工装置100を制御する。
図3及び図4は、多元素結合体の拡大図である。図3及び図4に示される多元素結合体50は、元素51及び元素52を含む。多元素結合体50は、元素51,52の抵抗値及び元素51,52の粒径が異なることが多い。この例では、元素52の粒径の方が元素51よりも大きい。このような多元素結合体50を放電加工すると、元素51,52の抵抗値が異なることにより元素51,52の溶融量が異なる結果、元素51,52のいずれかが先に溶融し、粒径の大きい元素52が抜け落ち空孔となることがある。その結果、多元素結合体50を放電加工すると、表面にクレーターが形成されて加工面が粗くなる可能性がある。
放電加工装置100は、予備放電により高抵抗元素と低抵抗元素とを判別することにより、双方の元素がバランスよく溶融できるような主放電のエネルギーを決定して、多元素結合材料を安定して加工するとともに、加工面の品質を向上させる。次に、実施の形態1に係る放電加工装置100が放電加工を実行する際の処理を説明する。
図5は、実施の形態1に係る放電加工装置が実行する放電加工のタイミングチャートである。放電加工装置100が被加工物4に放電加工を実行する場合、予備放電と、主放電とを実行する。予備放電は、放電によって被加工物4が加工される前に、電極3と被加工物4との間の絶縁を破壊するための放電である。主放電は、予備放電により電極3と被加工物4との間に絶縁破壊が発生した後の放電であり、被加工物4を溶融させるための放電である。放電加工装置100は、予備放電及び主放電を時間の経過とともに繰り返すことにより、被加工物4の表面の一部を除去して被加工物4を加工する。
図5のPDは予備放電において、第1スイッチ10をオン(ON)又はオフ(OFF)させる第1制御信号13のタイミングを示す。図5のMDは、主放電において第2スイッチ9をオン(ON)又はオフ(OFF)させる第2制御信号14のタイミングを示す。図5のVは極間電圧を示し、Iは極間電流を示す。極間電圧Vの変化は実線17で示されており、極間電流Iの変化は実線18で示される。図5のVc1は極間電圧Vの第1の閾値Vc2は極間電圧Vの第2の閾値、Ic1は極間電流Iの第1の閾値、Ic2は極間電流Iの第2の閾値である。第1の閾値Vc1の絶対値は、第2の閾値Vc2の絶対値よりも小さい。図5の横軸は時間tである。
放電加工装置100が予備放電を開始する場合、制御装置8は、時間t=t1のタイミングで第1制御信号13をオンとすることにより、第1スイッチ10のスイッチング素子10A,10Bをオンさせる。すると、第1スイッチ10を介して、第1電源1から電極3と被加工物4とに電圧が与えられる。この状態で、制御装置8は、移動装置15を制御して電極3と被加工物4との距離を小さくしていく。すると、電極3と被加工物4との間に絶縁破壊が発生し、極間5に放電が発生する。この放電が予備放電である。図5に示される例では、時間t=t2のタイミングで絶縁破壊が発生している。絶縁破壊が発生すると、極間電圧Vが低下する。
極間5に予備放電が発生すると、極間5にはアーク電流、すなわち極間電流Iが流れ、極間電圧Vは降下する。実施の形態1において、放電加工装置100は、時間t=t4のタイミングで予備放電を終了させると同時に主放電を開始する。時間t=t4のタイミングで、制御装置8は、第1制御信号13をオフとすることにより、第1スイッチ10のスイッチング素子10A,10Bをオフさせる。同時に、制御装置8は、第2制御信号14をオンとすることにより、第2スイッチ9のスイッチング素子9A,9Bをオンさせる。すると、第2スイッチ9を介して、第2電源2から電極3と被加工物4との間に電圧が与えられる。予備放電の後の放電が主放電である。
時間t=t4以降は、電極3と被加工物4との間に与えられる第2電源2の電圧により、極間5には主放電が発生する。図5に示されるように、主放電の極間電流Iは、予備放電の極間電流よりも大きい。主放電により、被加工物4が溶融し、表面から一部が除去されて加工が進行する。時間t=t5のタイミングで、制御装置8は、第2スイッチ9のスイッチング素子9A,9Bをオフさせて、主放電を終了させる。主放電が終了した後、制御装置8は、時間t=t6のタイミングで再び第1スイッチ10のスイッチング素子10A,10Bをオンさせて、予備放電及び主放電を繰り返す。
実施の形態1において、制御装置8は、前記極間に第1の放電を発生させたときの放電状態の変化に基づいて、前記極間に第2の放電を発生させるエネルギーを決定する。具体的には、制御装置8は、予備放電中における極間電圧Vが第1の閾値Vc1から第2の閾値Vc2に変化するまでの時間Δtcの大きさに基づき、主放電において極間5に電圧を与える時間Δtpを決定する。以下において、時間Δtcを適宜、変化時間Δtcと称し、時間Δtpを適宜、主放電時間Δtpと称する。主放電において、極間電圧Vは第2電源2の電圧であり、一定なので、制御装置8は、主放電時間Δtpを変更することにより、主放電時間Δtpを変更する。
変化時間Δtcが相対的に短い場合、被加工物4の抵抗は相対的に低く、変化時間Δtcが相対的に長い場合、被加工物4の抵抗は相対的に高い。すなわち、変化時間Δtcは、被加工物4の抵抗に対応するので、制御装置8は、変化時間Δtcを用いて被加工物4の抵抗の大小を判定することができる。被加工物4が低抵抗元素と高抵抗元素とを含む多元素結合材料である場合、変化時間Δtcが相対的に短い、すなわち抵抗が相対的に低い場合は低抵抗元素の割合が多く、変化時間Δtcが相対的に長い、すなわち抵抗が相対的に高い場合は高抵抗元素の割合が多い。制御装置8は、予備放電における変化時間Δtcにより、被加工物4における低抵抗元素割合と高抵抗元素との割合を判別できるため、双方の元素がバランスよく溶融できるような主放電の条件、すなわち主放電時間Δtpを決定することができる。
被加工物4の材料としてWC−Coの焼結合金である超硬合金を例にすると、WCの抵抗率が19.2×10−8Ω・m、Coの抵抗率が5.81×10−8Ω・mであるため、WCが高抵抗元素、Coが低抵抗元素になる。
実施の形態1において、制御装置8は、変化時間Δtcが相対的に短い場合は主放電時間Δtpを相対的に短くし、変化時間Δtcが相対的に長い場合は、主放電時間Δtpを相対的に長くする。このような処理により、制御装置8は、被加工物4の抵抗が相対的に高い場合と相対的に低い場合とで、極間電流IのピークIpを一定にすることができるので、被加工物4の空孔の発生及び加工面の品質低下を抑制することができる。
図5に示される例において、時間t=t7から始まる予備放電での時間t=t8からt9までの変化時間Δtc2は、時間t=t2から始まる予備放電での変化時間Δtc1よりも長い。このため、時間t=t7から始まる予備放電での被加工物4の状態は、時間t=t2から始まる予備放電での状態よりも高抵抗である。制御装置8は、時間t=t7から始まる予備放電の後の主放電での主放電時間Δtp2を、制御装置8は、時間t=t2から始まる予備放電の後の主放電での主放電時間Δtp1よりも長くする。時間t=t7以降において極間電流Iが上昇する速度は、時間t=t2以降よりも遅いが、主放電時間Δtp2は主放電時間Δtp1よりも長い。このため、時間t=t9からt10までの主放電における極間電流IのピークIpは、時間t=t4からt5までの主放電における値と同等になる。その結果、放電加工装置100は、被加工物4の空孔の発生及び加工面の品質低下を抑制することができる。
制御装置8は、第1検出装置6Aから第1信号を取得した時間、図5に示される例では時間t=t2から時間の計数を開始する。次に、制御装置8は、第2検出装置6Bから第2信号を取得した時間、図5に示される例では時間t=3のタイミングで、時間の計数を終了する。制御装置8は、第1信号を取得してから第2信号を取得するまでに計数した時間を、変化時間Δtcとする。変化時間Δtcは、t3−t2となる。
図6は、電極と被加工物との間における極間電圧又は極間電流の時間による変化の一例を示す図である。電極3と被加工物4との間に電圧が印加されて放電が発生する場合、極間電圧Vidで極間5の絶縁破壊が発生する。そのときの極間電流はIidである。極間5の絶縁破壊が発生すると、極間電圧Vは時間tの経過とともに低下し、極間電圧Vacで一定となる。そのときの極間電流はIacである。極間電圧Vacとなると、極間5には安定してアーク放電が発生している状態となる。
電圧の第1の閾値Vc1は、極間5の絶縁破壊が発生したときの極間電圧Vidよりも低い値である。実施の形態1において、電圧の第1の閾値Vc1は、極間電圧Vidの80%から90%の範囲で定められるが、この範囲に限定されない。電圧の第2の閾値Vc2は、極間5に安定してアーク放電が発生しているときの極間電圧Vacよりも高い値である。実施の形態1において、電圧の第2の閾値Vc2は、極間電圧Vacの110%から120%の範囲で定められるが、この範囲に限定されない。電流の第1の閾値Vc1及び第2の閾値Vc2については後述する。
図7は、変化時間を用いて主放電時間を決定する例を示す図である。実施の形態1において、主放電時間Δtpは、変化時間Δtcが長くなるにしたがって長くなり、変化時間Δtcが短くなるにしたがって短くなる。変化時間Δtcは、予備放電における極間5での放電状態、実施の形態1では極間電圧V及び極間電流Iの状態が変化する時間である。より具体的には、変化時間Δtcは、予備放電における極間電圧Vが低下し、極間電流Iが増加する時間である。したがって、変化時間Δtcが短くなるということは、極間5における放電状態の変化する速度、より具体的には極間電圧Vが低下し極間電流Iが増加する速度が遅くなることを意味する。また、変化時間Δtcが長くなるということは、極間5における放電状態の変化する速度、より具体的には極間電圧Vが低下し極間電流Iが増加する速度が速くなることを意味する。
実施の形態1において、主放電時間Δtpは、図7の実線Aで示されるように、変化時間Δtcが変化時間閾値Δtccよりも長い場合はΔtphとなり、変化時間Δtcが変化時間閾値Δtcc以下である場合はΔtplとなる。主放電時間Δtphは、主放電時間Δtplよりも長い。変化時間閾値Δtccは、被加工物4の材料の種類に応じて、実験又はコンピュータを用いたシミュレーションによって決定される。実施の形態1において、変化時間閾値Δtccは、加工条件列の中で100nsec.以上2μsec.までの間で設定される。
変化時間Δtcが変化時間閾値Δtccよりも長い場合、被加工物4は高抵抗元素の割合が高く、変化時間Δtcが変化時間閾値Δtcc以下である場合、被加工物4は低抵抗元素の割合が高いと判断できる。このように、変化時間閾値Δtccを基準として主放電時間Δtpを2段階で変化させることにより、制御装置8による主放電時間Δtpを決定する処理が比較的簡単になる。
主放電時間Δtpは、前述したように2段階で変化するものに限定されず、図7の一点鎖線Bで示されるように3段階以上で変化してもよい。また、主放電時間Δtpは、変化時間Δtcが増加するにしたがって主放電時間Δtpが増加する、変化時間Δtcの関数にしたがってもよい。この場合の関数は、図7の破線Cで示されるような、変化時間Δtの一次関数であってもよいし、変化時間Δtcの二次関数、三次関数又は指数関数であってもよい。このようにすることで、放電加工装置100は、被加工物4の抵抗の状態に対応して、主放電時間Δtpをより細かく設定できるので、被加工物4の空孔の発生及び加工面の品質低下をさらに抑制することができる。
主放電時間Δtpl,Δtph、一点鎖線Bで示される主放電時間Δtpの変化又は前述した変化時間Δtcの関数は、被加工物4の材料毎に、実験又はコンピュータを用いたシミュレーションによって求めることができる。
図8は、被加工物の材料と、第1閾値、第2閾値、変化時間閾値及び主放電時間との関係を記述したテーブルの一例を示す図である。被加工物4の材料の種類によって、第1の閾値Vc1、第2の閾値Vc2、変化時間閾値Δtcc及び主放電時間Δtpl,Δtphは変化する。実施の形態1においては、被加工物4の材料の種類に応じて、第1の閾値Vc1、第2の閾値Vc2、変化時間閾値Δtcc及び主放電時間Δtpl,Δtphを求めて、テーブルTBに記述する。テーブルTBは、図1に示される制御装置8の記憶部8Mに記憶されている。
放電加工装置100が被加工物4を放電加工する場合、放電加工装置100のオペレータは、図1に示される入力装置8Iから制御装置8に被加工物4の材料の種類を入力する。入力された材料の種類を取得した処理部8Pは、記憶部8MからテーブルTBを読み出す。そして、処理部8Pは、材料の種類を検索キーとして、読み出したテーブルTBを参照して入力された材料の種類に対応する第1の閾値Vc1、第2の閾値Vc2、変化時間閾値Δtcc及び主放電時間Δtpl,Δtphを検索し、テーブルTBから取得する。制御装置8は、取得した第1の閾値Vc1、第2の閾値Vc2、変化時間閾値Δtcc及び主放電時間Δtpl,Δtphを用いて、第1スイッチ10及び第2スイッチ9を制御して、被加工物4を放電加工する。このようにすることで、放電加工装置100は、複数の異なる種類の材料の被加工物4を放電加工する際に、適切な条件で被加工物4を放電加工できるので、空孔の発生及び加工面の品質低下を抑制することができる。また、オペレータは、被加工物4の種類を入力するのみで放電加工の条件が設定されるので、操作が容易になるという利点もある。
図9は、実施の形態1に係る放電加工装置が放電加工を実行する際の処理の一例を示すフローチャートである。ステップS101において、図1に示される制御装置8は、第1スイッチ10をオンすることにより、第1電源1の電圧である第1の電圧を電極3と被加工物4との間に与える。次に、ステップS102において、処理部8Pは、極間電圧Vを第1の閾値Vc1と比較する。
極間電圧Vが第1の閾値Vc1以上である場合(ステップS102、No)、制御装置8は、極間電圧Vが第1の閾値Vc1の絶対値を下回るまで待機する。極間電圧Vが第1の閾値Vc1の絶対値を下回った場合、すなわち極間電圧Vが第1の閾値Vc1未満になった場合(ステップS102、Yes)、制御装置8は、処理をステップS103に進める。ステップS103において、制御装置8は、極間電圧Vが第1の閾値Vc1の絶対値を下回ったタイミングから時間の計数を開始する。
次に、ステップS104において、処理部8Pは、極間電圧Vを第2の閾値Vc2と比較する。極間電圧Vが第2の閾値Vc2以上である場合(ステップS104、No)、制御装置8は、極間電圧Vが第2の閾値Vc2の絶対値を下回るまで待機する。極間電圧Vが第2の閾値Vc2の絶対値を下回った場合、すなわち極間電圧Vが第2の閾値Vc2未満になった場合(ステップS104、Yes)、制御装置8は、処理をステップS105に進める。
ステップS105において、制御装置8は、時間の計数を終了し、計数した時間を用いて変化時間Δtcを求める。さらに、制御装置8は、第2スイッチ9をオンすることにより、第2電源2の電圧である第2の電圧を電極3と被加工物4との間に与える。この操作により、電極3と被加工物4との間には主放電が発生する。制御装置8は、第2スイッチ9をオンしたタイミング、すなわち主放電が開始したタイミングから時間の計数を開始する。次に、ステップS106に進み、制御装置8は、変化時間Δtcから主放電時間Δtpを求める。
ステップS107に進み、制御装置8は、主放電を開始したタイミングからの経過時間tsと主放電時間Δtpとを比較する。経過時間tsが主放電時間Δtpに達していない場合(ステップS107、No)、制御装置8は、経過時間tsが主放電時間Δtpに達するまで待機する。経過時間tsが主放電時間Δtpに達した場合(ステップS107、Yes)、ステップS108において、制御装置8は、第2スイッチ9をオフすることにより主放電を終了させる。ステップS101からステップS108が終了したら、制御装置8はステップS101に戻り、被加工物4の放電加工が終了するまで、ステップS101からステップS108を繰り返す。
変形例1.
図10は、実施の形態1の変形例1に係る第2スイッチを示す図である。前述した実施の形態において、主放電時間Δtpを変更することによって、異なる主放電間において極間電流IのピークIpを一定とした。変形例1では、極間電圧Vを変更することにより、異なる主放電間において極間電流IのピークIpを一定する。
第2スイッチ9aは、第2電源2の正極と電極3との間に設けられる電圧調整装置9Aaと、第2電源2の負極と被加工物4との間に設けられるスイッチング素子9Bとを含む。電圧調整装置9Aaは、直列接続された複数のスイッチング素子16TA,16TB,16TC,16TDと、直列接続された複数の抵抗16RA,16RB,16RC,16RDと、を並列接続してある。複数のスイッチング素子16TA,16TB,16TC,16TDは、制御装置8がそれぞれオンとオフとを制御する。スイッチング素子16TA,16TB,16TC,16TDは、バイポーラトランジスター又はFET(Field Effect Transistor)といった半導体素子が用いられるが、これらに限定されるものではない。
電圧調整装置9Aaは、複数のスイッチング素子16TA,16TB,16TC,16TDをすべてオフしたときの抵抗が最も高くなり、スイッチング素子16TA,16TB,16TC,16TDの順にオンしていくと抵抗が段階的に低くなる。そして、電圧調整装置9Aaは、複数のスイッチング素子16TA,16TB,16TC,16TDをすべてオンしたときの抵抗が最も低くなる。電圧調整装置9Aaは、複数のスイッチング素子16TA,16TB,16TC,16TDのオンとオフとを切り替えることにより、第2電源2と電極3との間の電圧降下を変更することができる。このため、電圧調整装置9Aaを備える第2スイッチ9aは、極間電圧Vを変更することができる。
第2スイッチ9aによって電極3と被加工物4との間に極間電圧Vを与える場合、制御装置8は、少なくともスイッチング素子9Bをオンする。スイッチング素子9BのみがONされた場合、第2電源2と電極3との間には、電圧調整装置9Aaのすべての抵抗16RA,16RB,16RC,16RDが介在するので、極間電圧Vは最も小さくなる。スイッチング素子9Bと、複数のスイッチング素子16TA,16TB,16TC,16TDのうち少なくとも1つとをONにすると、スイッチング素子9BのみがONされた場合よりも極間電圧Vは大きくなる。
変形例1において、変化時間Δtcが相対的に長い場合、高抵抗元素との放電であるため、制御装置8は第2スイッチの電圧調整装置9Aaを制御して、極間電圧Vを上昇させる。変化時間Δtcが相対的に短い場合、低抵抗元素との放電であるため、制御装置8は第2スイッチの電圧調整装置9Aaを制御して、極間電圧Vを低下させる。このようにすることで、制御装置8は、主放電時間Δtpが同一であっても、極間電流Iが上昇する変化率を変更できるので、高抵抗元素と低抵抗元素との間で、極間電流IのピークIpを同一にすることができる。その結果、放電加工装置100は、被加工物4の空孔の発生及び加工面の品質低下を抑制することができる。
変形例1において、電圧調整装置9Aaは、複数のスイッチング素子16TA,16TB,16TC,16TD及び複数の抵抗16RA,16RB,16RC,16RDを有するが、このようなものに限定されない。電圧調整装置9Aaは、DC/DCコンバータであってもよいし、電圧の異なる複数の直流電源と、極間5へ電圧を与える電源を複数の直流電源の中から選択するスイッチとを有する装置であってもよい。
変形例2.
前述した実施の形態1において、図1に示される検出装置6は、極間電圧Vを検出するが、極間電流Iを検出してもよい。この場合、第1検出装置6Aは、検出した極間電流Iを、図5に示される電流の第1の閾値Ic1と比較し、極間電流Iが第1の閾値Ic1の絶対値を上回った場合には、第1信号を出力する。第2検出装置6Bは、検出した極間電流Iを、電流の第2の閾値Ic2と比較する。第2の閾値Ic2の絶対値は、第1の閾値Ic1の絶対値よりも大きい。第2検出装置6Bは、極間電流Iが第2の閾値Ic2の絶対値を上回った場合には、第2信号を出力する。電流の第1の閾値Ic1及び第2の閾値Ic2は、極間電圧Vが電圧の第1の閾値Vc1及び第2の閾値Vc2であるときの極間電流Iとすることができる。
実施の形態1において、制御装置8は、図5に示されるように、絶縁破壊が発生するまで第1スイッチ10をオンし続けるが、加工条件によっては、絶縁破壊が発生するまで第1スイッチ10のオンとオフとを繰り返して電圧を極間5に与えることがある。後者を用いた場合、検出装置6は、極間電圧Vの絶対値が電圧の第1の閾値Vc1の絶対値及び第2の閾値Vc2の絶対値を下回ったことを検出することが困難である。このため、絶縁破壊が発生するまで第1スイッチ10のオンとオフとを繰り返す場合、検出装置6は、極間電流Iの絶対値と、電流の第1の閾値Ic1の絶対値及び第2の閾値Ic2の絶対値とを用いて変化時間Δtcを求める。このようにすれば、検出装置6は、加工条件によらず変化時間Δtcを求めることができる。
変形例2において、制御装置8は、絶縁破壊が発生するまで第1スイッチ10をオンし続ける場合は、極間電圧Vと第1の閾値Vc1及び第2の閾値Vc2とを用いて変化時間Δtc求め、絶縁破壊が発生するまで第1スイッチ10のオンとオフとを繰り返す場合は、極間電流Iと第1の閾値Ic1及び第2の閾値Ic2とを用いて変化時間Δtcを求めてもよい。そして、制御装置8は、求めた変化時間Δtcを用いて主放電で極間5に与えられる電圧、より具体的には電圧を与える時間又は電圧の大きさを決定してもよい。極間電流Iが用いられる場合、変化時間Δtcは、極間電流Iが第1の閾値Ic1の絶対値を上回ったタイミングから第2の閾値Ic2の絶対値を上回ったタイミングまでの時間である。
前述したように、制御装置8は、予備放電での極間電圧Vが変化する変化時間Δtcに基づいて、主放電で極間5に与えられる電圧を決定することと、予備放電での極間電流Iが変化する変化時間Δtcに基づいて、主放電で極間5に与えられる電圧を決定することとを、予備放電の形態によって切り替えてもよい。このようにすることで、放電加工装置100は、様々な加工条件であっても変化時間Δtcを求めることができるので、被加工物4に適切な主放電時間Δtpを設定できる。その結果、放電加工装置100は、様々な加工条件において、被加工物4の空孔の発生及び加工面の品質低下を抑制することができる。
実施の形態2.
図11は、実施の形態2に係る放電加工装置を示す図である。実施の形態2において、放電加工装置100bは、スイッチ、より具体的には第1スイッチ10bがブリッジ回路及び検出装置6bを備え、第1電源1から極間5へ正負の電圧を与える。実施の形態2に係る放電加工装置100bの他の構造は、実施の形態1に係る放電加工装置100と同様である。
第1スイッチ10bは、第1電源1と電極3及び被加工物4との間に設けられる。第1スイッチ10bは、複数のスイッチング素子10A,10B,10C,10Dによってブリッジ回路を形成している。スイッチング素子10A,10B,10C,10Dは、バイポーラトランジスター又はFET(Field Effect Transistor)といった半導体素子が用いられるが、これらに限定されるものではない。スイッチング素子10A,10Cがブリッジ回路の上アームを形成し、スイッチング素子10B,10Dがブリッジ回路の下アームを形成する。スイッチング素子10Aとスイッチング素子10Dとの接続部が電極3に接続され、スイッチング素子10Cとスイッチング素子10Bとの接続部が被加工物4に接続される。複数のスイッチング素子10A,10B,10C,10Dは、制御装置8が制御する。
スイッチング素子10A及びスイッチング素子10Bがオンになると、第1電源1の正極と電極3とが接続され、第1電源1の負極と被加工物4とが接続される。このため、極間電流Iは電極3から被加工物4に向かって流れる。スイッチング素子10C及びスイッチング素子10Dがオンになると、第1電源1の正極と被加工物4とが接続され、第1電源1の負極と電極3とが接続される。このため、極間電流Iは被加工物4から電極3に向かって流れる。このように、スイッチング素子10A及びスイッチング素子10Bと、スイッチング素子10C及びスイッチング素子10Dとを交互にオン、オフすると、電極3と被加工物4との極性を反転させて極間電圧Vを与えることができる。
検出装置6bは、第1検出装置6A、第2検出装置6B、第3検出装置6C及び第4検出装置6Dを含む。第1検出装置6A及び第2検出装置6Bは、実施の形態1で説明したものと同様である。第3検出装置6C及び第4検出装置6Dは、いずれも極間電圧を検出する。第3検出装置6Cは、検出した極間電圧を第3の閾値の絶対値と比較し、極間電圧が第1の閾値の絶対値の絶対値を下回った場合には、信号を出力する。この信号は、極間電圧が第3の閾値の絶対値を下回ったことを示す信号であり、以下においては適宜第3信号と称する。第3信号は制御装置8に入力される。第4検出装置6Dは、検出した極間電圧を第4の閾値と比較する。第4の閾値の絶対値は、第3の閾値の絶対値よりも小さい。第4検出装置6Dは、極間電圧が第4の閾値の絶対値を下回った場合には、信号を出力する。この信号は、極間電圧が第4の閾値の絶対値を下回ったことを示す信号であり、以下においては適宜第4信号と称する。第4信号は制御装置8に入力される。
実施の形態2において、検出装置6bは、閾値が異なる4台の比較器、すなわち第1検出装置6A、第2検出装置6B、第3検出装置6C及び第4検出装置6Dを含むが、検出装置6bはこのようなものに限定されない。検出装置6bは、1台の比較器の閾値を切り替えるものであってもよい。
図12は、実施の形態2に係る放電加工装置が実行する放電加工のタイミングチャートである。図12のPD1は予備放電において、第1スイッチ10bのスイッチング素子10A及びスイッチング素子10Bをオン又はオフさせる第1制御信号27のタイミングを示す。図12のPD2は予備放電において、第1スイッチ10bのスイッチング素子10C及びスイッチング素子10Dをオン又はオフさせる第1制御信号28のタイミングを示す。図12のMDは、主放電において第2スイッチ9をオン又はオフさせる第2制御信号29のタイミングを示す。図12のVは極間電圧を示し、Iは極間電流を示す。極間電圧Vの変化は実線36で示されており、極間電流Iの変化は実線39で示される。図12のVc1は極間電圧Vの第1の閾値、Vc2は極間電圧Vの第2の閾値、Vc3は極間電圧Vの第3の閾値、Vc4は極間電圧Vの第4の閾値である。第3の閾値Vc3は、第1閾値Vc1と絶対値が等しく、負の電圧である。第4の閾値Vc4は、第2の閾値Vc2と絶対値が等しく、負の電圧である。図12のIc1は極間電流Iの第1の閾値、Ic2は極間電流Iの第2の閾値、Ic3は極間電流Iの第3の閾値、Ic4は極間電流Iの第4の閾値である。第1の閾値Ic1の絶対値は第2の閾値Ic2の絶対値よりも小さい。第1の閾値Ic1の絶対値と第3の閾値Ic3の絶対値とは等しく、第2の閾値Ic2の絶対値と第4の閾値Ic4の絶対値とは等しい。図12の横軸は時間tである。
制御装置8は、制御信号27によりスイッチング素子10A及びスイッチング素子10Bをオンにして、電極3を正として極間電圧Vを電極3と被加工物4とに与え、極間5に予備放電を発生させる。制御装置8は、この予備放電により得られた変化時間Δtc1を用いて主放電時間Δtp1を決定し、第2スイッチ9をオンすることにより、極間5に主放電を発生させる。
電極3を正とした予備放電に基づく主放電が終了したら、制御装置8は、制御信号28によりスイッチング素子10C及びスイッチング素子10Dをオンにして、被加工物4を正として極間電圧Vを被加工物4と電極3とに与え、極間5に予備放電を発生させる。制御装置8は、この予備放電により得られた変化時間Δtc2を用いて主放電時間Δtp2を決定し、第2スイッチ9をオンすることにより、極間5に主放電を発生させる。変化時間Δtc2は、極間電圧Vの絶対値が極間電圧Vの第3の閾値Vc3の絶対値を下回ったタイミングから、極間電圧Vの絶対値が極間電圧Vの第4の閾値Vc4の絶対値を下回ったタイミングまでの時間である。
被加工物4を正とした予備放電に基づく主放電が終了したら、制御装置8は、制御信号27によりスイッチング素子10A及びスイッチング素子10Bをオンにして、電極3を正として極間電圧Vを電極3と被加工物4とに与え、極間5に予備放電を発生させる。制御装置8は、この予備放電により得られた変化時間Δtc3を用いて主放電時間Δtp3を決定し、第2スイッチ9をオンすることにより、極間5に主放電を発生させる。
放電加工装置100bが被加工物4を放電加工する場合、制御装置8は、電極3を正とした予備放電及びこの予備放電に基づく主放電と、被加工物4を正とした予備放電及びこの予備放電に基づく主放電とを、時間tの経過とともに交互に実行する。放電加工装置100bは、電極3に正の電圧と負の電圧とを交互に与えるので、極間5の平均電圧を0ボルトにすることができる。その結果、放電加工装置100bは、実施の形態1に係る放電加工装置100の奏する作用及び効果に加え、加工液が水の場合でも被加工物4の電蝕を抑制して加工面の品質低下を抑制できるという作用及び効果を奏する。
変形例.
前述した実施の形態2において、図11に示される検出装置6bは、極間電圧Vを検出するが、極間電流Iを検出してもよい。この場合、第3検出装置6Cは、検出した極間電流Iを図12に示される第3の閾値Ic3と比較し、極間電流Iの絶対値が第3の閾値Ic3の絶対値を上回った場合には、第3信号を出力する。第4検出装置6Dは、検出した極間電流Iを、第4の閾値Ic4と比較する。第4の閾値Ic4の絶対値は、第3の閾値Ic3の絶対値よりも大きい。第4検出装置6Dは、極間電流Iの絶対値が第4の閾値Ic4の絶対値を上回った場合には、第4信号を出力する。第1検出装置6A及び第2検出装置6Bは、実施の形態1と同様なので説明を省略する。
実施の形態2において、制御装置8は、図12に示されるように、絶縁破壊が発生するまで第1スイッチ10bをオンにし続けるが、加工条件によっては、絶縁破壊が発生するまで第1スイッチ10bのオンとオフとを繰り返して、電圧を極間5に与えることがある。後者を用いた場合、検出装置6bは、極間電圧Vの絶対値が電圧の第1の閾値Vc1の絶対値、第2の閾値Vc2の絶対値、第3の閾値Vc3の絶対値及び第4の閾値Vc4の絶対値を下回ったことを検出することが困難である。このため、絶縁破壊が発生するまで第1スイッチ10bのオンとオフとを繰り返す場合、検出装置6bは、極間電流Iの絶対値と、電流の第1の閾値Ic1の絶対値、第2の閾値Ic2の絶対値、第3の閾値Ic3の絶対値及び第4の閾値Ic4の絶対値とを用いて変化時間Δtcを求める。このようにすれば、検出装置6bは、加工条件によらず変化時間Δtcを求めることができる。極間電流Iが負の値をとる場合、変化時間Δtcは、極間電流Iが第3の閾値Ic3の絶対値を上回ったタイミングから第4の閾値Ic4の絶対値を上回ったタイミングまでの時間である。
変形例において、制御装置8は、絶縁破壊が発生するまで第1スイッチ10をオンし続ける場合は、極間電圧Vと第1の閾値Vc1、第2の閾値Vc2、第3の閾値Vc3及び第4の閾値Vc4とを用いて変化時間Δtc求め、絶縁破壊が発生するまで第1スイッチ10のオンとオフとを繰り返す場合は、極間電流Iと第1の閾値Ic1、第2の閾値Ic2、第3の閾値Ic3及び第4の閾値Ic4とを用いて変化時間Δtc求めてもよい。このようにすることで、放電加工装置100bは、様々な加工条件であっても変化時間Δtcを求めることができるので、被加工物4に適切な主放電時間Δtpを設定できる。その結果、放電加工装置100bは、様々な加工条件において、被加工物4の空孔の発生及び加工面の品質低下を抑制することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 電源(第1電源)、2 電源(第2電源)、3 電極、4 被加工物、5 極間、6,6b 検出装置、6A 第1検出装置、6B 第2検出装置、6C 第3検出装置、6D 第4検出装置、8 制御装置、8IO 入出力部、8M 記憶部、8P 処理部、8I 入力装置、9,9a スイッチ(第2スイッチ)、9A,9B,10A,10B,10C,10D,16TA,16TB,16TC,16TD スイッチング素子、9Aa
電圧調整装置、10,10b スイッチ(第1スイッチ)、16RA,16RB,16RC,16RD 抵抗、100,100b 放電加工装置、I 極間電流、Ic1,Vc1 第1の閾値、Ic2,Vc2 第2の閾値、Ic3,Vc3 第3の閾値、Ic4,Vc4 第4の閾値、TB テーブル、V,Vac,Vic 極間電圧、Δtc 変化時間、Δtcc 変化時間閾値、Δtp 主放電時間。

Claims (5)

  1. 電極と被加工物との間である極間に与える電圧を出力する電源と、
    前記電源が前記極間へ与える電圧をオン又はオフするスイッチと、
    前記極間の放電状態を検出して検出結果を出力する検出装置と、
    前記検出装置の検出結果を用いて前記スイッチを制御して前記極間に与える電圧を制御し、かつ前記極間に第1の放電を発生させたときの前記第1の放電中における放電状態の変化に基づいて、前記極間に第2の放電を発生させる条件を決定する制御装置と、
    を含み、
    前記制御装置は、
    前記第1の放電での放電状態が変化する速度が遅くなるにしたがって、前記第2の放電の時間を長くする又は前記第2の放電において前記極間に与えられる電圧を大きくすることを特徴とする、放電加工装置。
  2. 電極と被加工物との間である極間に与える電圧を出力する電源と、
    前記電源が前記極間へ与える電圧をオン又はオフするスイッチと、
    前記極間の放電状態を検出して検出結果を出力する検出装置と、
    前記検出装置の検出結果を用いて前記スイッチを制御して前記極間に与える電圧を制御し、かつ前記極間に第1の放電を発生させたときの前記第1の放電中における放電状態の変化に基づいて、前記極間に第2の放電を発生させる条件を決定する制御装置と、
    を含み、
    前記制御装置は、
    前記第1の放電での前記極間における電圧が変化する時間に基づいて、前記第2の放電で前記極間に与えられる電圧を決定することと、
    前記第1の放電での前記極間における電流が変化する時間に基づいて、前記第2の放電で前記極間に与えられる電圧を決定することと、
    を切り替えることを特徴とする、放電加工装置。
  3. 電極と被加工物との間である極間に与える電圧を出力する電源と、
    前記電源が前記極間へ与える電圧をオン又はオフするスイッチと、
    前記極間の放電状態を検出して検出結果を出力する検出装置と、
    前記検出装置の検出結果を用いて前記スイッチを制御して前記極間に与える電圧を制御し、かつ前記極間に第1の放電を発生させたときの前記第1の放電中における放電状態の変化に基づいて、前記極間に第2の放電を発生させる条件を決定する制御装置と、
    を含み、
    前記検出装置は、
    前記第1の放電での前記極間における電圧の絶対値が第1の閾値の絶対値を下回ったことを検出する第1の検出装置と、
    前記第1の放電での前記極間における電圧の絶対値が、前記第1の閾値の絶対値よりも絶対値が小さい第2の閾値の絶対値を下回ったことを検出する第2の検出装置と、を含み、
    前記制御装置は、
    前記第1の閾値の絶対値を下回ったタイミングから前記第2の閾値の絶対値を下回ったタイミングまでの時間に基づいて、前記第2の放電で前記極間に与えられる電圧を決定することを特徴とする、放電加工装置。
  4. 電極と被加工物との間である極間に与える電圧を出力する電源と、
    前記電源が前記極間へ与える電圧をオン又はオフするスイッチと、
    前記極間の放電状態を検出して検出結果を出力する検出装置と、
    前記検出装置の検出結果を用いて前記スイッチを制御して前記極間に与える電圧を制御し、かつ前記極間に第1の放電を発生させたときの前記第1の放電中における放電状態の変化に基づいて、前記極間に第2の放電を発生させる条件を決定する制御装置と、
    を含み、
    前記検出装置は、
    前記第1の放電での前記極間における電流の絶対値が第1の閾値の絶対値を上回ったことを検出する第1の検出装置と、
    前記第1の放電での前記極間における電流の絶対値が、前記第1の閾値の絶対値よりも絶対値が大きい第2の閾値の絶対値を上回ったことを検出する第2の検出装置と、を含み、
    前記制御装置は、
    前記第1の閾値の絶対値を上回ったタイミングから前記第2の閾値の絶対値を上回ったタイミングまでの時間に基づいて、前記第2の放電で前記極間に与えられる電圧を決定することを特徴とする、放電加工装置。
  5. 前記スイッチは、ブリッジ回路を備え、前記第1の放電を発生させるときに前記極間へ正負の電圧を与えることを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の放電加工装置。
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