JP5968233B2 - 位置検出装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、移動する回析格子をスケールとして用いた位置検出装置についての構成が開示されている。
このとき重要なのが、差動信号間にノイズ(ノーマルモードノイズ)が混入しない様にすることである。
その為、業務用マイクロフォンでは、小型のトランスで、不平衡信号を差動平衡伝送に変換していた。また、高速シリアル通信では、送信処理を行う集積回路で平衡伝送部の2つの信号路に差が生じないように処理している。
位置検出装置が備える光学式エンコーダも、近年はLSI化が進み、光学式エンコーダ本体部でセンサが出力したアナログ信号をデジタル信号処理の後、デジタル化された位置情報を差動平衡伝送路に伝送する構成である。
光電変換素子としては、フォトダイオードやPinフォトダイオードが用いられ、光の強弱に応じた光電流を得る。フォトダイオードなどの光電変換素子には、比較的低抵抗な終端抵抗が接続され、それぞれの光電変換素子が検出した信号が電圧モードに変換される。そして、それぞれの光電変換素子と終端抵抗との間から引き出した電圧モードの信号が、差動平衡伝送路を構成する一方の信号線と他方の信号線で伝送される。このように差動平衡伝送路を使用して伝送することで、耐ノイズ性が高い伝送が可能になる。
図7に示す位置検出装置は、光電変換素子として2つのフォトダイオードPD1,PD2を備える。それぞれのフォトダイオードPD1,PD2は、直流電源+Bと接地電位部GNDとの間に接続される。各フォトダイオードPD1,PD2と接地電位部GNDとの間には、終端抵抗R1,R2が接続される。2つの終端抵抗R1,R2を接続した中間点xが、接地電位部GNDと接続される。
区間cの末端部分には、2つの信号線の間に終端抵抗R3が接続される。そして、その終端抵抗R3が接続された一方の信号線に、演算増幅器10の−側入力端が、抵抗R4を介して接続される。また、終端抵抗R3が接続された他方の信号線に、演算増幅器10の+側入力端が、抵抗R5を介して接続される。
演算増幅器10の−側入力端と出力端との間には、抵抗R6が接続される。また、演算増幅器10の+側入力端と接地電位部GNDとの間には、抵抗R7が接続される。
そして、演算増幅器10の出力端に得られる信号が、出力端子11に供給される。
このように演算増幅器10が接続してあることで、2つのフォトダイオードPD1,PD2から取り出された相互に相反する電圧信号が、逆相で加算された信号が増幅されて、出力端子11から取り出される。
また、周波数の低い電磁誘導ノイズに対しては、一般的にシールド板の効果が低く、効果を上げるためには、厚いシールド板が必要となり装置の形状が大きくなると言う問題があった。
第1のセンサと第2のセンサとを共通の基準電位側と接続する第1の信号線と、第1のセンサの出力信号を検出信号伝送用の平衡伝送路の一方の信号線に供給する第2の信号線と、第2のセンサの出力信号を検出信号伝送用の平衡伝送路の他方の信号線に供給する第3の信号線とを備える。
そして、第1の信号線が、第2の信号線及び第3の信号線と近接するように配置し、これら第1の信号線と第2,第3の信号線で平衡伝送路となるようにした。
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態の例の位置検出装置のセンサの配置状態について説明する。
図1は、移動する回析格子をスケールとして用い、回析光を干渉させて回析格子の位置変化(移動距離)を検出する光学式位置検出装置のセンサの配置状態の例を示す図である。
図1に示すように、干渉光1がハーフミラー2に入射し、2つの干渉光1A,1Bに分離される。
2つに分けられた干渉光1A,1Bの内、干渉光1Aが、偏光ビームスプリッタ8に入射され、互いに90°隔てた方向に2分される。そして、その2分された光がセンサ8a,8bに入射される。2つのセンサ8a,8bに入射される光は、相互に相反する信号である。
次に、図2に示す一実施の形態の例(例1)の構成について説明する。図2に示す構成では、センサとしてフォトダイオードPD1,PD2を使用した例を示す。すなわち、図2に示したフォトダイオードPD1,PD2は、図1に示すセンサ8a,8b又はセンサ9a,9bに相当する。
また、フォトダイオードPD1に接続された信号線21に近接して、信号線25の前半部分が配置される。この信号線21と信号線25とが近接して配置された部分が、図2に示す区間aである。
さらに、フォトダイオードPD2に接続された信号線23に近接して、信号線25の後半部分が配置される。この信号線23と信号線25とが近接して配置された部分が、図2に示す区間bである。
また、区間bでは、近接して配置された信号線23と信号線25とで平衡伝送路が構成される。なお、この例では、区間a内の信号線21の長さと、区間b内の信号線23の長さを等しくする。
区間aと区間bは、2つのフォトダイオードPD1,PD2の配置間隔に対応して、例えば数cm程度の距離である。区間cは、例えば数mなどの比較的長い距離である。
演算増幅器10の−側入力端と出力端との間には、抵抗R6が接続される。また、演算増幅器10の+側入力端と接地電位部GNDとの間には、抵抗R7が接続される。
そして、演算増幅器10の出力端に得られる信号が、出力端子11に供給される。
このように、センサの出力信号を伝送するそれぞれの区間a,b,cが平衡伝送路で構成されることで、全ての区間が耐ノイズ性を持つ伝送路になる。したがって、位置検出装置として良好な耐ノイズ性が得られる。
次に、図3に示す一実施の形態の例(例2)の構成について説明する。図3に示す構成では、区間a,b,cの各平衡伝送路を、ツイストペアケーブル30,40,50としたものである。
すなわち、フォトダイオードPD1のアノード側と終端抵抗R1との間に、ツイストペアケーブル30の一方の信号線31を接続する。また、ツイストペアケーブル30の他方の信号線32を、終端抵抗R1の接地電位側に接続する。このツイストペアケーブル30は、区間aに相当する。
さらに、フォトダイオードPD2のアノード側と終端抵抗R2との間に、ツイストペアケーブル40の一方の信号線41を接続する。また、ツイストペアケーブル40の他方の信号線42を、終端抵抗R2の接地電位側に接続する。このツイストペアケーブル40は、区間bに相当する。
次に、図4に示す一実施の形態の例(例3)の構成について説明する。図4に示す構成では、区間a,b,cの各平衡伝送路を、ツイストペアケーブル30,40,50とした上で、各フォトダイオードPD1,PD2と各終端抵抗R1,R2の直列回路と並列に、デカップリングコンデンサC1,C2を接続したものである。
図4のその他の部分は、図3に示す回路と同様に構成する。
次に、図5に示す一実施の形態の例(例4)の構成について説明する。図5に示す構成では、区間a,b,cの各平衡伝送路を、ツイストペアケーブル30,40,50とし、デカップリングコンデンサC1,C2を接続する点は図4の例と同じである。さらに図5の例では、フォトダイオードPD1、PD2に直流電源+Bを供給する信号線と接地電位部GND回路と接続する信号線についても、ツイストペアケーブル60を使用したものである。
図5のその他の部分は、図4に示す回路と同様に構成する。
次に、図6に示す一実施の形態の例(例5)の構成について説明する。この図6に示す構成では、フォトダイオードPD1、PD2に、電流電圧変換増幅器71,72を接続し、この電流電圧変換増幅器71,72の出力をツイストペアケーブル30,40,60で伝送するようにしたものである。
また、区間aのツイストペアケーブル30の他方の信号線32と、区間bのツイストペアケーブル40の他方の信号線42とは、接続点32aで共通に接続し、その接続点32aを接地電位部GNDに接続する。
なお、上述した実施の形態では、光信号を受光するセンサとして、フォトダイオードを使用した例を示した。これに対して、その他のセンサを使用してもよい。例えば、フォトダイオードは、Pinフォトダイオードを使用してもよい。あるいは、アバランシュフォトダイオードを使用してもよい。
例えば、磁気スケールを備えた位置検出装置において、その磁気スケール上を移動する磁気センサ(磁気ヘッド)から信号を検出する構成に適用してもよい。この場合には、例えば図2や図3などに示したフォトダイオードPD1,PD2の代わりに、磁気の強弱に応じて抵抗値が変化する2つの磁気抵抗素子を接続する。この2つの磁気抵抗素子は、相互に相反する磁気の強弱を検出する。そして、磁気抵抗素子を介して得られた信号を、図2に示した平衡伝送路や図3に示したツイストペアケーブルで伝送する。
このようにすることで、磁気式の位置検出装置においても、耐ノイズ性を向上させることができる。
Claims (6)
- 相互に相反する位置検出用の信号を検出する第1及び第2のセンサと、
前記第1のセンサと前記第2のセンサとを、共通の基準電位側と接続する第1の信号線と、
前記第1のセンサの出力信号を、検出信号伝送用の平衡伝送路の一方の信号線に供給する第2の信号線と、
前記第2のセンサの出力信号を、検出信号伝送用の平衡伝送路の他方の信号線に供給する第3の信号線とを備え、
前記第1の信号線を、前記第2の信号線及び前記第3の信号線と近接して配置し、平衡伝送路になるようにした
位置検出装置。 - 前記第1、第2及び第3の信号線とで構成される平衡伝送路を、ツイストペア状の導体で構成した
請求項1記載の位置検出装置。 - さらに、前記第1及び第2のセンサに電源電圧を供給する第4の信号線と、
前記第1の信号線の途中に接続され、基準電位側と接続される第5の信号線とを備え、
前記第4の信号線と前記第5の信号線とを近接して配置し、平衡伝送路になるようにした
請求項2記載の位置検出装置。 - 前記第1及び第2のセンサは光センサであり、それぞれの光センサに終端抵抗を接続し、それぞれの光センサで受光光量に応じて得られる電流を前記終端抵抗で電圧に変換した信号を、前記第2の信号線及び前記第3の信号線で検出信号伝送用の平衡伝送路に供給する
請求項1記載の位置検出装置。 - 前記第1及び第2のセンサは、光センサと、該光センサで受光光量に応じて得られる電流を電圧変換する電流電圧変換増幅器とを備え、
それぞれの電流電圧変換増幅器で電圧に変換した信号を、前記第2の信号線及び前記第3の信号線で検出信号伝送用の平衡伝送路に供給する
請求項1記載の位置検出装置。 - 前記第1及び第2のセンサは、磁気の強弱に応じて抵抗値が変化する磁気抵抗素子であり、それぞれの磁気抵抗素子を介して得られた出力信号を、
前記第2の信号線及び前記第3の信号線で検出信号伝送用の平衡伝送路に供給する
請求項1記載の位置検出装置。
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