JP5966815B2 - 端子圧着構造及び外導体端子 - Google Patents

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Description

本発明は、端子圧着構造及び外導体端子に関し、さらに詳しくは、外導体端子がシールド電線の端末に圧着された端子圧着構造、及びその製造に使用される外導体端子に関する。
近年、自動車の電気装置に内蔵される電子部品や制御用のプリント基板へ伝送される電気信号は高周波化されてきている。一般的に、高周波の電気信号を伝送するためにシールドケーブルが用いられるが、伝送される電気信号の更なる高周波化に伴って、このシールドケーブルに接続されるシールドコネクタにも更なる高周波化対応の要求が高まっている。
シールドケーブルの1種である同軸ケーブルは、信号線と、その外周を被覆する絶縁体と、複数の素線を編んだ導電性の編組等のシールド導体と、シールド導体の外周を覆う絶縁性のシースとが同軸状に配された構造を有する。通常、同軸ケーブルの端末部分に接続されるシールドコネクタには、高周波信号を伝達する信号導体と接続される内導体端子と、シールド導体と接続される共に内導体端子の外周を覆う外導体端子と、これら内導体端子と外導体端子の間に介在される所定の比誘電率を有する誘電体とが備えられており、同軸ケーブルの端末部分の絶縁体とシースが剥ぎ取られて露出された信号導体とシールド導体にそれぞれ内導体端子と外導体端子が接続される。このようなシールドコネクタは、例えば下記特許文献1に開示されている。
この種のシールドコネクタにおいては、外導体端子は、その一部として形成されたバレルの圧着片を介して、同軸ケーブルのシールド導体に圧着接続される。図5に、このバレル部分の断面図を示す。外導体端子の圧着片103a、103bは、露出された編組Wdを折り返してシースWe端末部外周に被せた編組反転部Wf上にかしめられて編組Wdと圧着されている。この際、一方の圧着片103aの上に他方の圧着片103bがオーバーラップするようにかしめられている。
特開2000−173725号公報
しかしながら、このように圧着片103a、103bを先端同士がオーバーラップするようにかしめた場合に、塑性変形させた材料にその材料自体の弾性によって復元力が働くスプリングバックと呼ばれる現象が発生する場合がある。すると、圧着片103a、103bが開いてしまい、圧着片103a、103bによる編組反転部Wfへの締め付けが低下する結果、シールドコネクタ100に対する同軸ケーブルWの引き抜き強度が低下してしまう。
そこで本発明が解決する課題は、外導体端子をバレルを介してシールド電線の端末に圧着した端子圧着構造において、スプリングバックによるバレルの拡開を抑制することができる端子圧着構造を提供すること、そしてそのような端子圧着構造を形成するための外導体端子を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明にかかる端子圧着構造は、シールド導体を有するシールド電線の端末部に露出されたシールド導体の外周に外導体端子のバレルが圧着された端子圧着構造において、前記バレルは上側バレル部材と下側バレル部材よりなり、それぞれのバレル部材は、前記シールド導体の外周に密着して前記シールド電線をかしめるかしめ部と、前記かしめ部の対向する端縁からそれぞれ前記シールド電線の径方向外側に突出した2つの突出片とを有し、前記上側バレル部材のかしめ部と前記下側バレル部材のかしめ部は、前記シールド導体の外周を重なりなく合計で1周してかしめられ、前記上側バレル部材の第一の突出片と前記下側バレル部材の第一の突出片が対向して対を形成するともに前記上側バレル部材の第二の突出片と前記下側バレル部材の第二の突出片が対向して対を形成し、前記2つの第一の突出片のうちの一方及び前記2つの第二の突出片のうち一方には前記シールド電線の径方向外側に突出する係止片が形成され、前記2つの第一の突出片のうち他方及び前記2つの第二の突出片のうち他方には、前記係止片の少なくとも一部分を嵌入可能な形状に切欠かれた係止孔が形成され、前記2つの突出片の係止片の少なくとも一部分が、それぞれ対をなす前記突出片の係止孔の内部に嵌入されていることを要旨とする。
ここで、前記係止片及び係止孔はT字形状に形成されていることが好適である。
また、前記係止片と前記係止孔は相補的な形状を有し、前記係止片の全体が前記係止孔の内部に嵌入され、前記対をなす突出片同士が面一とされているとよい。
あるいは、前記係止片が前記係止孔よりも大きく形成され、前記係止片の一部分が、前記係止片の内部に嵌入され、前記係止孔が形成されている前記突出片と面一とされているとよい。
一方、本発明にかかる外導体端子は、シールド導体を有するシールド電線の端末部に露出された前記シールド導体の外周に圧着されるバレルを有する外導体端子において、前記バレルは上側バレル部材と下側バレル部材よりなり、それぞれのバレル部材は、前記シールド導体の外周に密着して前記シールド電線をかしめるかしめ部を有し、前記上側バレル部材は前記かしめ部の対向する端縁からそれぞれ突出した第一の突出片と第二の突出片とを有し、前記下側バレル部材は、前記上側バレル部材と下側バレル部材のかしめ部を対向させて両端部を相互に接触させた際に前記上側バレル部材の前記第一の突出片及び前記第二の突出片と重なり可能な第一の突出片及び第二の突出片を有し、前記2つの第一の突出片のうちの一方及び前記2つの第二の突出片のうち一方には係止片が形成され、前記2つの第一の突出片のうち他方及び前記2つの第二の突出片のうち他方には、前記係止片の少なくとも一部分を嵌入可能な形状に切欠かれた係止孔が形成されていることを要旨とする。
ここで、前記係止片及び係止孔はT字形状に形成されていることが好適である。
また、前記係止片と前記係止孔は相補的な形状を有しているとよい。
あるいは、前記係止片が前記係止孔よりも大きく形成されているとよい。
上記発明にかかる端子圧着構造によると、かしめ部がシールド電線にかしめられるとともに、その両端部に形成された係止片の少なくとも一部分が係止孔の内部に嵌入されている。よって、かしめ部がスプリングバックを受けてシールド電線外側に向かって拡開しようとすると、係止孔に嵌入した係止片の一部分が、係止孔の端縁に係止され、かしめ部の拡開とそれに伴う上側バレル部材と下側バレル部材の分離が防止される。これにより、シールド電線の外導体端子に対する引き抜き強度が向上される。
ここで、前記係止片及び係止孔がT字形状に形成されていると、簡素な形状で係止片及び係止孔を形成することができる。また、T字形状の基部と張り出し部の間の直角部分同士が相互に係止することにより、かしめ部の拡開を効果的に防止することができる。
また、前記係止片と前記係止孔は相補的な形状を有し、係止片の全体が係止孔の内部に嵌入され、対をなす突出片同士が面一とされる場合には、係止片を係止孔にはめ込むだけで、かしめ部の拡開を効果的に防止することができる。
あるいは、係止片が係止孔よりも大きく形成され、係止片の一部分が、係止孔の内部に嵌入され、係止孔が形成されている突出片と面一とされる場合には、係止片の一部分を押圧して係止片の内部に嵌入させるだけで、かしめ部の拡開を効果的に防止することができる。
一方、本発明にかかる外導体端子は、簡素な構成を有しながら、スプリングバックによるバレルの拡開が防止された端子圧着構造を形成するのに適したものである。
本発明の第一の実施形態にかかる外導体端子の上側外導体端子部材の構造の例を示す図であり(a)は上面図、(b)は側面図((a)のA−A方向)、(c)は背面図((a)のB−B方向)、(d)は編組バレルの展開状態を示す模式図である。 本発明の第一の実施形態にかかる外導体端子の下側外導体端子部材の構造の例を示す図であり(a)は上面図、(b)は側面図((a)のA−A方向)、(c)は背面図((a)のB−B方向)、(d)は編組バレルの展開状態を示す模式図である。 本発明の第一の実施形態にかかる外導体端子を用いた端子圧着構造を製造手順とともに示した模式図である。 本発明の第二の実施形態にかかる外導体端子の突出片の形状を示す模式図であり、(a)は2種の突出片を重ねた状態の上面図を示し、(b)は係止片の一部分を係止孔に嵌入させた状態の断面図((a)のA−A断面に対応)を示している。 従来のシールドコネクタの外導体端子について、シールドケーブルの外周に圧着されたバレル部分の断面図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1及び2に、本発明の第一の実施形態にかかる外導体端子の構成を示す。外導体端子は、図1に示した上側外導体端子部材10と、図2に示した下側外導体端子部材20よりなり、同軸ケーブルWの端末に接続される。
同軸ケーブルWは、信号導体Waと、シールド導体として複数の素線を編んだ編組Wdと、それらの間に介在される絶縁体Wbと、編組Wdの外周を被覆する絶縁性のシースWeが同軸状に配された構成を有する。外導体端子は編組に接続され、その内部に収容される内導体端子及び誘電体とともに、シールドコネクタを形成する。
上側外導体端子部材10は、前方に略角筒状のシェル部12が形成されている。シェル部12には、同軸ケーブルWの信号導体Waに接続されたメス型又はオス型の内導体端子(不図示)が収容される。また、内導体端子と上側外導体端子部材10の間には、所定の比誘電率を有し、両端子間の絶縁を確保する略角筒状に形成された誘電体(不図示)が配置される。
上側外導体端子部材10の後方には、同軸ケーブルWに圧着され、編組に接続される上側編組バレル(上側バレル部材)13を有する。上側編組バレル13は、断面略逆U字状のかしめ部13aを有する。
一方、下側外導体端子部材20は、同軸ケーブルWに圧着され、編組に接続される下側編組バレル(下側バレル部材)23を主として構成される。下側編組バレル23は、断面略U字状のかしめ部23aを有する。
上側編組バレル13のかしめ部13aと、下側編組バレル23のかしめ部23aは、重なることなく同軸ケーブルWの外周を合計で1周し、編組に密着してかしめられる。これにより、編組と上側外導体端子部材10及び下側外導体端子部材20との間に物理的、電気的な接続が形成される。以下の例では、両編組バレルのかしめ部13a、23aが半周ずつ同軸ケーブルWの外周を囲んでいるが、必ずしも半周ずつである必要はない。このように、外導体端子が2つの部材よりなり、編組バレルのかしめ部が2つに分割されている構成は、とりわけ、本実施形態及び次実施形態のようにシェル部及び誘電体が略角筒状である場合に、シェル部への誘電体の挿入が簡便に行いやすく、有利である。
上側編組バレル13のかしめ部13aの逆U字形状下部に位置する両端縁には、同軸ケーブルWの径方向外側となる方向に突出して、第一の突出片13bと、第二の突出片13cが形成されている。また、下側編組バレル23のかしめ部23aのU字形状上部に位置する両端縁にも、同軸ケーブルWの径方向外側となる方向に突出して、第一の突出片23bと、第二の突出片23cが形成されている。
ここで、上側編組バレル13の第一の突出片13bと下側編組バレル23の第一の突出片23bが対を形成し、上側編組バレル13の第二の突出片13cと下側編組バレル23の第二の突出片23cが対を形成する。より具体的には、上側外導体端子部材10と下側外導体端子部材20を対向させて配置し、それぞれの両端縁を相互に接触させると、上側編組バレル13のかしめ部13aと下側編組バレル23のかしめ部23aが略円筒状になるが、このとき、上側編組バレル13の第一の突出片13bと下側編組バレル23の第一の突出片23bとが左右の同じ側に対向して配置され、重なるとともに、上側編組バレル13の第二の突出片13cと下側編組バレル23の第二の突出片23cとが左右の同じ側に対向して配置され、重なる。
2つの第一の突出片13b、13cのうちいずれか一方、及び2つの第二の突出片13c、23cのうちいずれか一方は、同軸ケーブルWの径方向となる方向に突出した係止片として形成されている。また、2つの第一の突出片13b、13cのうち他方、及び2つの第二の突出片13c、23cのうち他方には、同軸ケーブルWの径方向となる方向に切り欠かれた係止孔が形成されている。図1及び図2に示した構成においては、上側編組バレル13の第一の突出片13bと第二の突出片13cは係止片として形成され、下側編組バレル23の第一の突出片23bと第二の突出片23cには、係止孔23b1、23c1が形成されている。この構成を例として係止片及び係止孔の構成を説明する。
ここで、係止片全体が係止孔に嵌入可能であれば、係止孔と係止片はいかなる相補的な形状に形成されてもよいが、本実施形態においては、上側編組バレル13の第一の突出片13b及び第二の突出片13cは略T字状の係止片として形成され、下側編組バレル23の第一の突出片23bと第二の突出片23cには、略T字状の係止孔が形成されている。
上側編組バレル13の第一の突出片13b及び第二の突出片13cは、それ自体がT字状の突出片として形成されている。つまり、図1(d)の編組バレル13の曲面形状及び突出構造を平面状に展開して示した図のように、かしめ部13aの同軸ケーブルWの周方向となる方向に直交する両端縁に垂直に、矩形板状の係止片基部13b1、13c1が形成され、係止片基部13b1、13c1と垂直に、係止片基部13b1、13c1の両側に張り出した矩形板状の係止片張り出し部13b2、13c2が形成されている。そして、図1(d)中に破線で示した係止片基部13b1、13c1の基端部つまりかしめ部13aとの境界部に折れ曲がりが形成されることにより、係止片基部13b1、13c1と係止片張り出し部13b2、13c2よりなる係止片としての突出片13b、13cが、同軸ケーブルWの径方向外側となる方向に突出される。
一方、下側編組バレル23の第一の突出片23b及び第二の突出片23cは、板状部材にT字状の切欠き形状を有する係止孔23d、23eが形成されたものよりなる。係止孔23d、23eは、係止片23b、23cとかしめ部23aとの境界線上に基端を有する係止孔基部23d1、23e1と、係止孔基部23d1、23e1と垂直に係止孔基部23d1、23e1の両側に張り出した係止片張り出し部23d2、23e2とから形成されている。図2(d)中に破線で示した係止片23b、23cとかしめ部23aとの境界線上に折れ曲がりが形成されることで、係止孔基部23d1、23e1と係止片張り出し部23d2、23e2よりなる係止孔23d、23eが、同軸ケーブルWの径方向内側に入り込んだ切欠きとして形成される。
本実施形態において、係止片(係止片として形成される延出片)13b、13cと係止孔23d、23eは相補的なT字形状を有する。つまり、係止片13b、13cは、係止孔23d、23eと相似形状を有し、係止孔23d、23eよりも一回り小さく形成されている。これにより、上側編組バレル13のかしめ部13aと下側編組バレル23のかしめ部23aを対向させて端部同士を接触させた状態において、係止片13b、13cの全体を、それぞれ係止孔23d、23eの内部に嵌め込むことができる。この嵌め込み構造が、かしめ部13a、23aが同軸ケーブルWの編組の外周にかしめられた際に、スプリングバック現象によって拡開し、同軸ケーブルWが外導体端子1から抜けやすくなるのを防止する拡開防止構造5a、5bを形成する。
このような構成を有する上側外導体端子部材10と下側外導体端子部材20を同軸ケーブルWの端末に圧着して形成される端子圧着構造の一例を、その製造方法とともに図3に示す。図3(a)〜(c)においては、編組バレル13、23のみを抜き出し、図1(c)及び図2(c)に対応する背面から見た構成を簡略化して示している。
端子圧着構造の形成にあたり、まず、同軸ケーブルWの端部の所定長さにわたり、シールドWeを剥離し、露出された編組WdをシールドWeの外側に折り返して、編組反転部Wfを形成しておく。この状態で、図3(a)のように、同軸ケーブルWの端末を上側編組バレル13のかしめ部13aと下側編組バレル23のかしめ部23aの間に配置する。
次に、図3(b)のように、かしめ部13a、23aを、編組反転部Wfの外周に、合計で1周にわたり密着させ、同軸ケーブルWの中心に向かう力を印加することで、かしめ部13a、23aを編組反転部Wfの外周にかしめる。この時、上側編組バレル13と下側編組バレル23の第一の突出片13b、23bが相互に対向し、第二の突出片13c、23cが相互に対向するようになる。
この状態で、図3(b)に矢印で示したように、対向する第一の突出片13b、23b及び第二の突出片13c、23cに両側から押さえつける力を印加する。これにより、上側編組バレル13の延出片(係止片)13b、13c全体が、下側編組バレル23の係止孔23d、23eの内部に嵌入され、上側編組バレルの延出片(係止片)13b、13cと下側編組バレルの突出片23d、23eが面一となる。これにより、図3(c)の状態となり、拡開防止構造5a、5bが形成される。この拡開防止構造5a、5bの上面図を図3(d)に示す。
図3(d)のように、拡開防止構造5a、5bは係止孔23d、23eに相補的な形状を有する係止片13b、13cの全体が面一に嵌入され、相互に係止されて構成されている。これにより、スプリングバックによって、上側編組バレル13のかしめ部13a及び/又は下側編組バレル23のかしめ部23aが外側に拡開する力が働いた際に、係止孔23d、23eから係止片13b、13cが脱出することがない。それどころか、このような力が働くと、係止片13b、13cの係止片張り出し部13b2、13c2の端縁と、係止孔23d、23eの係止孔張り出し部23d2、23e2の端縁が、相互に強く押し付けられる。これにより、係止片13b、13cと係止孔23d、23eの間の係止が一層深くなる。このようにして、かしめ部13a、23aがスプリングバックによって拡開すること、そしてその結果としてかしめ部13a、23aが相互に分離することが阻止される。つまり、同軸ケーブルWが外導体端子から抜けにくくなり、引き抜き強度が向上する。
さらに、形成された拡開防止構造5a、5bを上下から叩いて押圧しておけば、拡開防止構造5a、5bにおいて係止片13b、13cが係止孔23d、23eから脱出するのが一層防止され、かしめ部13a、23aが同軸ケーブルWをかしめた状態が強固に維持される。よって、同軸ケーブルWの引き抜き強度が一層向上する。
上述のように、本発明において、係止片と係止孔はどのような形状に形成されてもよいが、両者が相補的な略T字状である場合には、両者の係止関係が特に深く形成される。図3(d)のように、係止片基部13b1、13c1と係止片張り出し部13b2、13c2の接合箇所の直角部分が、係止孔基部23d1、23e1と係止孔張り出し部23d2、23e2の接合箇所の直角部分に強く係止されるからである。
上記の例においては、上側編組バレル13の2つの突出片13b、13cが係止片として構成され、下側編組バレル23の2つの突出片23b、23cに形成された係止孔23c、23dに嵌入されたが、いずれの編組バレルの側に係止片を設け、係止孔を設けるかは、任意に選択すればよい。2つの拡開防止構造の間で、それらの関係が逆になっていてもよい。ただし、上記の例のように、係止片及び係止孔をそれぞれ同じ側の編組バレルに設ける方が、嵌入の作業を同じ方向から行うことができ、生産性の観点からは好適である。
上記第一の実施形態においては、係止片全体が係止孔に嵌入されて両者が係止されているが、係止片の一部分のみが係止孔に嵌入されて係止される構成をとることもできる。そのような例を次に第二の実施形態として示す。
図4(a)に、第二の実施形態にかかる外導体端子について、対となる突出片を相互に重ねた状態を示す。なお、この図の状態においては、後述する係止孔への係止片の一部分の嵌入は行われていない。
図4(a)のように、第二の実施形態にかかる外導体端子においては、上側編組バレル43の突出片(係止片)43b、43cの係止片張り出し部43b2、43c2が、下側編組バレル53の突出片53b、53cに形成された係止孔53d、53eの係止孔張り出し部53d2、53e2よりも長く張り出して形成されている。この点以外においては、第二の実施形態にかかる外導体端子は、第一の実施形態にかかる外導体端子と同様の構成を有する。
この外導体端子を用いて端子圧着構造を形成する際には、図4(b)に断面図(図4(a)のA−A断面に対応)を示したように、係止片43b、43cの係止片基部43b1、43c1の全体を、係止孔53d、53eの係止孔基部53d1、53e1の内部に嵌入するとともに、係止片43b、43cの係止片張り出し部43b2、43c2のうち、係止孔53d、53eの係止孔張り出し部53d2、53e2と重なる部分のみを係止孔53d、53eの係止孔張り出し部53d2、53e2に嵌入させ、下側編組バレル53の突出片53b、53cと面一とする。係止片43b、43cの係止片張り出し部43b2、43c2のうち、係止孔53d、53eの係止孔張り出し部53d2、53e2と重ならない部分は、下側編組バレル53の突出片53b、53cのうち係止孔53d、53eが形成されていない箇所に重ねた状態としておく。係止片43b、43cの係止片張り出し部43b2、43c2のうち係止孔53d、53eに嵌入される箇所と嵌入されない箇所の境界には、係止片53b、53cの厚さに等しい段差を有する折り曲げ部が形成されている。このようにして、拡開防止構造が形成される。
このようにしておくことで、スプリングバックによって、上側編組バレル43のかしめ部及び/又は下側編組バレル53のかしめ部が外側に拡開する力が働いた際に、係止孔53d、53eから係止片43b、43cの係止片基部43b1、43c1及び係止片張り出し部43b2、43c2の一部分が脱出することがない。それどころか、このような力が働くと、係止片43b、43cの係止片張り出し部43b2、43c2のうち、係止孔53d、53eに嵌入された箇所の端部の折り曲げ部、及び係止片基部43b1、43c1の端縁と、係止孔53d、53eの端縁とが、相互に強く押し付けられる。これにより、係止片43b、43cと係止孔53d、53eの間の係止が一層深くなる。このようにして、上側編組バレル及び下側編組バレルのかしめ部がスプリングバックによって拡開すること、そしてその結果として両かしめ部が相互に分離することが阻止される。つまり、同軸ケーブルWが外導体端子から抜けにくくなり、引き抜き強度が向上する。
このような端子圧着構造の製造は、図3に示した第一の実施形態にかかる端子圧着構造の製造と同様にして行うことができる。ただ、図3(b)おいて、対向する突出片を両側から押さえつける力を印加して、上側編組バレル13の係止片13b、13c全体を下側編組バレル23の係止孔23d、23eの内部に嵌入するかわりに、上側編組バレル43の係止片43b、43cの一部分を下側編組バレル53の係止孔53d、53eに嵌入させればよい。この際、係止孔43b、43cと同じ形状の部分が下側編組バレル53の突出片53b、53cの厚さと同じだけ陥没したような板状の治具を突出片53b、53cに当てた状態で、対向する突出片に両側から押さえつける力を印加すれば、係止片43b、43cのうち係止孔53c、53d内に嵌入する部分を容易に突出片53b、53cと面一とすることができる。
さらに、係止片43b、43cの張り出し部43b1、43c1のうち係止孔53d、53eに嵌入されない部分と突出片53b、53cとが重なった箇所を、上下から叩くことにより、押圧してもよい。すると、係止孔53d、53eに嵌入された係止片43b、43cの一部分が係止孔53d、53eから脱出することが一層強固に阻止される。
第一の実施形態にかかる端子圧着構造は、第二の実施形態にかかる端子圧着構造に比べて、拡開防止構造が単純な構成を有するという特徴がある。一方、第二の実施形態にかかる端子圧着構造においては、係止片43b、43cと突出片53b、53cの係止孔53d、53eが形成されていない箇所との間に重なりを有し、折り曲げ部において係止片43b、43cと突出片53b、53cが相互に係止しているため、第一の実施形態の場合よりも、かしめ部の拡開が強固に防止されるという特徴を有する。
ここでも、係止片の一部が係止孔に嵌入可能であれば、係止孔と係止片はいかなる形状に形成されてもよい。しかし、第一の実施形態の場合と同様、本実施形態においても、両者が略T字状である場合には、両者の係止関係が特に深く形成される。係止片基部43b1、43c1と係止片張り出し部43b2、43c2の接合箇所の直角部分が、係止孔基部53d1、53e1と係止孔張り出し部53d2、53e2の接合箇所の直角部分に強く係止されるからである。
第一の実施形態及び第二の実施形態において、略T字形状以外の、係止孔及び係止片の形状としては、略十字形、及び直線状の基部の先に円形部分が形成された「うちわ」のような形状を例示することができる。これら以外のいかなる形状でも採用することができるが、上記の形状のように、基部の先に基部よりも幅の広い箇所を有する部位が形成された形状が好適である。T字形状の基部と張り出し部の間の接合箇所の直角部分のように、基部とその先の部分との間の箇所で、係止片と係止孔の間に、強い係止関係が得られるからである。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、シールド導体が編組として構成されている必要はなく、金属箔等である場合もあるが、その場合にも、同様のバレルを有する外導体端子を適用して端子圧着構造を形成することができる。また、各図では、編組バレルが編組反転部の外周にかしめられているが、編組反転部を形成せず、シースを剥離して露出した単層の編組の上に直接編組バレルを取り付けてもよい。さらに、上記では単一の同軸ケーブルの末端に外導体端子が取付けられているが、複数の絶縁電線を束ねてその外周に形成されたシールド導体に(編組)バレルを接続する構成とすることもできる。また、上記編組バレルの構成及びそれを用いた端子圧着構造と類似の構成は、外導体端子のシールド導体用のバレルのみならず、外導体端子のインシュレーションバレル、さらには内導体端子のワイヤバレルにも適用することが可能である。
10 上側外導体端子部材
12 シェル部
13、43 上側編組バレル
20 下側外導体端子部材
23、53 下側編組バレル
13a、23a かしめ部
13b、13c、43b、43c 上側編組バレルの突出片(係止片)
13b1、13c1、43b1、43c1 係止片基部
13b2、13c2、43b2、43c2 係止片張り出し部
23b、23c、53b、53c 下側編組バレルの突出片
23d、23e、53d、53e 係止孔
23d1、23e1、53d1、53e1 係止孔基部
23d2、23e2、53d2、53e2 係止孔張り出し部

Claims (8)

  1. シールド導体を有するシールド電線の端末部に露出されたシールド導体の外周に外導体端子のバレルが圧着された端子圧着構造において、
    前記バレルは上側バレル部材と下側バレル部材よりなり、それぞれのバレル部材は、前記シールド導体の外周に密着して前記シールド電線をかしめるかしめ部と、前記かしめ部の対向する端縁からそれぞれ前記シールド電線の径方向外側に突出した2つの突出片とを有し、
    前記上側バレル部材のかしめ部と前記下側バレル部材のかしめ部は、前記シールド導体の外周を重なりなく合計で1周にわたって取り囲み、前記シールド導体の外周に密着して前記シールド電線をかしめた状態にあり
    前記上側バレル部材の第一の突出片と前記下側バレル部材の第一の突出片が対向して対になっているとともに前記上側バレル部材の第二の突出片と前記下側バレル部材の第二の突出片が対向して対になっており、前記2つの第一の突出片のうちの一方及び前記2つの第二の突出片のうち一方には前記シールド電線の径方向外側に突出する係止片が形成され、前記2つの第一の突出片のうち他方及び前記2つの第二の突出片のうち他方には、前記係止片の少なくとも一部分を嵌入可能な形状に切欠かれた係止孔が形成され、前記2つの突出片の係止片の少なくとも一部分が、それぞれ対をなす前記突出片の係止孔の内部に嵌入された状態にあることを特徴とする端子圧着構造。
  2. 前記係止片及び係止孔はT字形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の端子圧着構造。
  3. 前記係止片と前記係止孔は相補的な形状を有し、前記係止片の全体が前記係止孔の内部に嵌入された状態にあり、前記対をなす突出片同士が面一とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の端子圧着構造。
  4. 前記係止片が前記係止孔よりも大きく形成され、前記係止片の一部分が、前記係止の内部に嵌入された状態にあり、前記係止孔が形成されている前記突出片と面一とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の端子圧着構造。
  5. シールド導体を有するシールド電線の端末部に露出された前記シールド導体の外周に圧着されるバレルを有する外導体端子において、
    前記バレルは上側バレル部材と下側バレル部材よりなり、それぞれのバレル部材は、前記シールド導体の外周に密着して前記シールド電線をかしめるかしめ部を有し、前記上側バレル部材は前記かしめ部の対向する端縁からそれぞれ突出した第一の突出片と第二の突出片とを有し、前記下側バレル部材は、前記上側バレル部材と下側バレル部材のかしめ部を対向させて両端部を相互に接触させた際に前記上側バレル部材の前記第一の突出片及び前記第二の突出片と重なり可能な第一の突出片及び第二の突出片を有し、
    前記2つの第一の突出片のうちの一方及び前記2つの第二の突出片のうち一方には係止片が形成され、前記2つの第一の突出片のうち他方及び前記2つの第二の突出片のうち他方には、前記係止片の少なくとも一部分を嵌入可能な形状に切欠かれた係止孔が形成されていることを特徴とする外導体端子。
  6. 前記係止片及び係止孔はT字形状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の外導体端子。
  7. 前記係止片と前記係止孔は相補的な形状を有していることを特徴とする請求項5又は6に記載の外導体端子。
  8. 前記係止片が前記係止孔よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の外導体端子。
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