JP5939100B2 - 端子圧着構造及び端子圧着構造の製造方法 - Google Patents

端子圧着構造及び端子圧着構造の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5939100B2
JP5939100B2 JP2012199728A JP2012199728A JP5939100B2 JP 5939100 B2 JP5939100 B2 JP 5939100B2 JP 2012199728 A JP2012199728 A JP 2012199728A JP 2012199728 A JP2012199728 A JP 2012199728A JP 5939100 B2 JP5939100 B2 JP 5939100B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
barrel
extension
piece
pair
extending
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012199728A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014056671A (ja
Inventor
宏芳 前岨
宏芳 前岨
亮 山川
亮 山川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2012199728A priority Critical patent/JP5939100B2/ja
Publication of JP2014056671A publication Critical patent/JP2014056671A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5939100B2 publication Critical patent/JP5939100B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)
  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)

Description

本発明は、端子圧着構造、その製造方法、及び外導体端子に関し、さらに詳しくは、外導体端子がシールド電線の端末に圧着された端子圧着構造、その製造方法、及びそのために使用される外導体端子に関する。
近年、自動車の電気装置に内蔵される電子部品や制御用のプリント基板へ伝送される電気信号は高周波化されてきている。一般的に、高周波の電気信号を伝送するためにシールドケーブルが用いられるが、伝送される電気信号の更なる高周波化に伴って、このシールドケーブルに接続されるシールドコネクタにも更なる高周波化対応の要求が高まっている。
シールドケーブルの1種である同軸ケーブルは、信号線と、その外周を被覆する絶縁体と、複数の素線を編んだ導電性の編組等のシールド導体と、シールド導体の外周を覆う絶縁性のシースとが同軸状に配された構造を有する。通常、同軸ケーブルの端末部分に接続されるシールドコネクタには、高周波信号を伝達する信号導体と接続される内導体端子と、シールド導体と接続される共に内導体端子の外周を覆う外導体端子と、これら内導体端子と外導体端子の間に介在される所定の比誘電率を有する誘電体とが備えられており、同軸ケーブルの端末部分の絶縁体とシースが剥ぎ取られて露出された信号導体とシールド導体にそれぞれ内導体端子と外導体端子が接続される。このようなシールドコネクタは、例えば下記特許文献1に開示されている。
この種のシールドコネクタにおいては、外導体端子は、その一部として形成されたバレルの圧着片を介して、同軸ケーブルのシールド導体に圧着接続される。図6に、このバレル部分の断面図を示す。外導体端子の圧着片103a、103bは、露出された編組Wdを折り返してシースWe端末部外周に被せた編組反転部Wf上にかしめられて編組Wdと圧着されている。この際、一方の圧着片103aの上に他方の圧着片103bがオーバーラップするようにかしめられている。
特開2000−173725号公報
しかしながら、このように圧着片103a、103bを先端同士がオーバーラップするようにかしめた場合に、塑性変形させた材料にその材料自体の弾性によって復元力が働くスプリングバックと呼ばれる現象が発生する場合がある。すると、圧着片103a、103bが開いてしまい、圧着片103a、103bによる編組反転部Wfへの締め付けが低下する結果、シールドコネクタ100に対する同軸ケーブルWの引き抜き強度が低下してしまう。
そこで本発明が解決する課題は、外導体端子をバレルを介してシールド電線の端末に圧着した端子圧着構造において、スプリングバックによるバレルの拡開を抑制することができる端子圧着構造及びその製造方法を提供すること、そしてそのような端子圧着構造を形成するための外導体端子を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明にかかる端子圧着構造は、シールド導体を有するシールド電線の端末部に露出された前記シールド導体の外周に外導体端子のバレルが圧着された端子圧着構造において、前記バレルは、前記シールド導体の外周に密着して前記シールド電線をかしめるかしめ部と、前記シールド電線の対向する端縁から前記シールド電線の周方向に延出する少なくとも1対の板状の延出片とを有し、前記かしめ部が前記シールド導体の外周を1周してかしめられるとともに、対をなす前記延出片によって折り曲げ構造が形成され、前記折り曲げ構造においては、第一の延出片が前記かしめ部との境界において折り返されて前記かしめ部の外周に密着し、第二の延出片が折り返された前記第一の延出片に重ねられ、前記第一の延出片と前記第二の延出片が重なった箇所が前記シールド電線側に押圧されていることを要旨とする。
ここで、前記第二の延出片の延出長さが、前記第一の延出片の延出長さよりも長く、前記第一の延出片の端縁には、前記かしめ部が前記シールド導体と接触する方の面から反対側の面に向かって延出長さが短くなるように勾配が形成され、前記第二の延出片が、前記第一の延出片の前記端縁を被覆するとともに前記端縁に係止されているとよい。
そして、前記バレルは単一の部材よりなり、前記シールド電線の周方向に1対の前記延出片を有することが好適である。
あるいは、前記バレルは2つのバレル部材よりなり、それぞれのバレル部材は、1つのかしめ部を有し、それぞれのかしめ部の両端縁から延出する、第一対をなす前記第一又は第二の延出片と、第二対をなす前記第一又は第二の延出片とを有し、前記それぞれのかしめ部が重なることなく前記シールド電線の外周を1周囲んでかしめられるとともに、前記第一対をなす2つの延出片と前記第二対をなす2つの延出片が前記シールド電線の周方向の異なる位置でそれぞれ前記折り曲げ構造を形成していることが好適である。
さらに、前記端子圧着構造は、前記かしめ部を前記シールド導体の外周にかしめるとともに、前記第一及び第二の延出片を、前記かしめ部が前記シールド導体に接する側の面同士で相互に重ね、前記シールド電線の周方向に倒して、前記シールド電線側に押圧することによって形成されるとよい。
一方、本発明にかかる端子圧着構造の製造方法は、シールド導体を有するシールド電線の端末部に露出された前記シールド導体の外周に外導体端子のバレルが圧着された端子圧着構造の製造方法において、前記バレルは、前記シールド導体の外周に密着して前記シールド電線にかしめられるかしめ部と、前記シールド電線の対向する端縁から前記シールド電線の周方向となる方向に延出する少なくとも1対の板状の延出片とを有し、前記かしめ部を前記シールド導体の外周を1周してかしめるとともに、対をなす前記延出片を、前記かしめ部が前記シールド導体に接する側の面同士で相互に重ね、前記シールド電線の周方向に倒して、前記シールド電線側に押圧することを要旨とする。
また、本発明にかかる外導体端子は、シールド導体を有するシールド電線の端末部に露出された前記シールド導体の外周に圧着されるバレルを有する外導体端子において、前記バレルは、前記シールド導体の外周に1周密着して前記シールド電線にかしめられるかしめ部と、前記かしめ部の対向する端縁から延出する少なくとも1対の板状の延出片とを有し、対をなす前記延出片のうち第一の延出片の延出長さが、第二の延出片の延出長さよりも短く、前記第一の延出片の端縁には、前記かしめ部が前記シールド導体と接触する方の面から反対側の面に向かって延出長さが短くなるように勾配が形成されていることを要旨とする。
上記発明にかかる端子圧着構造によると、折り曲げ構造が形成され、折り曲げ構造の部分に外側からシールド電線に向かって押圧がなされている。よって、折り曲げ構造からシールド電線側に向かう力によって、かしめ部がスプリングバックを受けてシールド電線外側に向かって拡開しようとするのが阻止される。
ここで、第二の延出片の延出長さが、第一の延出片の延出長さよりも長く、第一の延出片の端縁に勾配が形成され、第二の延出片が、第一の延出片の勾配が形成された端縁を被覆するとともに、該端縁に係止されていると、かしめ部が第一の延出片を伴って外側に向かって開こうとするのを、第一の延出片と第二の延出片の端縁との間の係止関係が阻止するので、かしめ部の拡開が効果的に防止される。
そして、バレルが単一の部材よりなる場合には、外導体端子の構成が簡素になる。あるいは、バレルが2つのバレル部材よりなる場合には、誘電体をバレルの前方に形成された外導体端子シェル部へ挿入するのが容易になるなど、外導体端子の構成及び外導体端子のシールドケーブル端末への取り付けに自由度が増す。いずれの場合にも、折り曲げ構造が形成されることにより、バレル部の拡開が防止される。
さらに、このような端子圧着構造が上記のような工程を経て製造されるものであると、これらの工程を単一の装置を用いて連続的に実行することができ、高い製造効率で端子圧着構造が製造される。
一方、本発明にかかる端子圧着構造の製造方法によると、スプリングバックによるかしめ部の拡開が防止された端子圧着構造を容易に製造することができる。
また、本発明にかかる外導体端子は、簡素な構成を有しながら、スプリングバックによるバレルの拡開が防止された端子圧着構造を形成するのに適したものである。
本発明の第一の実施形態にかかる外導体端子の構造の例を示す図であり(a)は上面図、(b)は側面図((a)のA−A方向)、(c)は背面図((a)のB−B方向)である。 本発明の第一の実施形態にかかる外導体端子を用いた端子圧着構造を製造手順とともに示した模式図である。 本発明の第二の実施形態にかかる外導体端子の構造の例を示す背面図であり、(a)は上側外導体部材、(b)は下側外導体部材を示している。 本発明の第二の実施形態にかかる外導体端子を用いた端子圧着構造を製造手順とともに示した模式図である。 端子圧着構造を製造する装置の例を製造手順とともに示した模式図である。 従来のシールドコネクタの外導体端子について、シールドケーブルの外周に圧着されたバレル部分の断面図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1及び2に、本発明の第一の実施形態にかかる外導体端子と、それを用いた端子圧着構造及びその製造手順を示す。外導体端子1は同軸ケーブルWの端末に接続される。
同軸ケーブルWは、信号導体Waと、シールド導体として複数の素線を編んだ編組Wdと、それらの間に介在される絶縁体Wbと、編組Wdの外周を被覆する絶縁性のシースWeが同軸状に配された構成を有する。外導体端子1は編組に接続され、その内部に収容される内導体端子及び誘電体とともに、シールドコネクタを形成する。
外導体端子1は、導電性の板材が折り曲げ加工されて形成されたもので、前方に略円筒状のシェル部2が形成されている。シェル部2には、同軸ケーブルWの信号導体Waに接続されたメス型又はオス型の内導体端子(不図示)が収容される。また、内導体端子と外導体端子1の間には、所定の比誘電率を有し、両端子間の絶縁を確保する略円筒状に形成された誘電体(不図示)が配置される。
外導体端子1の後方には、同軸ケーブルWの外周に圧着され、編組に接続される編組バレル3を有する。編組バレル3のさらに後方には、シースWeの外側から同軸ケーブルWに圧着され、外導体端子1の同軸ケーブルWへの物理的接続を強固に行うインシュレーションバレル4が形成されている。なお、本実施形態においては、シールド導体が編組である場合を例として採用しているため、「編組バレル」との名称を採用しているが、シールド導体は、金属箔等、編組以外の構成をとることもでき、その場合にも、「編組バレル」と同様の構成を有するバレル構造を使用することができる。
本発明にかかる外導体端子1は、編組バレル3の構成に特徴を有する。編組バレル3は、断面略U字形に形成された帯状のかしめ部3aを有する。かしめ部3aは、同軸ケーブルWの露出された編組の外周を1周囲んで密着し、編組にかしめられることで、編組と外導体端子1との間に物理的、電気的接続を形成する役割を果たす。
かしめ部3aのU字形状上部に位置する両端縁には、上方、つまり同軸ケーブルWの周方向となる方向に延出して、かしめ部3aよりも幅(同軸ケーブルWの周方向となる方向に直交する方向の長さ)の狭い1対の延出片3b、3cが、形成されている。延出片3b、3cは、かしめ部3aが編組の外周にかしめられた際に、スプリングバック現象によってかしめ部3aが拡開し、同軸ケーブルWが外導体端子1から抜けやすくなるのを防止する拡開防止構造(折り曲げ構造)5を形成する。
延出片3b、3cは、それぞれ略矩形の板状に形成されているが、両者の詳細な形状は相互に異なっている。まず、第二の延出片3cの延出長さLcは、第一の延出片3bの延出長さLbよりも長い。そして、第一の延出片3bは、端縁3dに勾配が形成され、内側、つまりかしめ部3aが同軸ケーブルWと接触する側の面から反対側の面に向かって延出長さが短くなるようにされている。なおここで、延出長さとは、かしめ部3aを同軸ケーブルWの外周にかしめた際に同軸ケーブルWの周方向に沿う方向への長さとして規定される。
このような構成を有する外導体端子1を同軸ケーブルWの端末に圧着して形成される端子圧着構造の一例を、その製造方法とともに図2に示す。図2においては、外導体端子1のうち編組バレル3のみを抜き出し、図1(c)に対応する背面から見た構成を簡略化して示している。
端子圧着構造の形成にあたり、まず、同軸ケーブルWの端部の所定長さにわたり、シールドWeを剥離し、露出された編組WdをシールドWeの外側に折り返して、編組反転部Wfを形成しておく。この状態で、図2(a)のように、同軸ケーブルWの端末を編組バレル3のかしめ部3aの底部に載置する。
次に、図2(b)のように、かしめ部3aを、編組反転部Wfの外周に1周にわたり密着させ、同軸ケーブルWの中心に向かう力を印加することで、かしめ部3aを編組反転部Wfの外周にかしめる。この時、かしめ部3aと延出片3b、3cの境界を折り曲げ、延出片3b、3cを、内側の面同士、つまりかしめ部3aが編組反転部Wfと接触している方の面同士で重ねておく。
さらに図2(b)に矢印で示したように、第二の延出片3cの外側から第一の延出片3bの側に向かって力を印加する。これにより、図2(c)のように、2つの延出片3b、3cを相互に重ねた状態で倒し、第一の延出片3bをかしめ部3aの外周面に密着させる。つまり、第一の延出片3bがかしめ部3aとの境界において折り返されてかしめ部の外周に密着される。この時、第二の延出片3cが勾配の形成された端縁3dを越えて第一の延出片3b全体を被覆するようにしておく。さらにこの状態で、図2(c)中に矢印で示したように、第一の延出片3bと第二の延出片3cが重なった箇所において、第二の延出片3cの上方から同軸ケーブルWの方に向かって押圧を行い、第一の延出片3bと第二の延出片3cをかしめ部3a及び同軸ケーブルWに押し付ける。このようにして、2つの延出片3b、3cよりなる拡開防止構造(折り曲げ構造)5が形成される。
拡開防止構造5は、折り重ねられた2つの延出片3b、3cに図2(b)及び図2(c)に矢印で示した2つの方向の力が印加されて形成されている。つまり、拡開防止構造5においては、かしめ部3aの外周に沿って同軸ケーブルWの周方向に働く力と、外側から同軸ケーブルWの中心方向に働く力が印加されている。それにより、かしめ部3aがスプリングバックによって拡開するのが阻止される。つまり、同軸ケーブルWが外導体端子1から抜けにくくなり、引き抜き強度が向上する。
さらに、図2(c)のように、拡開防止構造5において第二の拡開防止片3cが第一の拡開防止片3bの勾配が形成された端縁3dを被覆していることにより、かしめ部3aが拡開しようとすると、第二の拡開防止片3cが第一の延出片3bの端縁3dに引掛かるように係止される。この機構により、スプリングバックによるかしめ部3aの拡開がさらに強固に防止される。
このように、図2(c)の拡開防止構造5においては、2つの機構でかしめ部3aの拡開を防止しているが、折り重ねて倒した2つの延出片3b、3cの同軸ケーブルWの方向への押圧が十分な強度で行われるならば、前者の機構だけでも、かしめ部3aの拡開を防止することは可能である。この場合、第二の延出片3cの延出長さLcを第一の延出片3bの延出長さLbよりも長く形成しておく必要はなく、両者を同じ長さにしておけばよい。そして、第二の延出片3cは第一の延出片3bの少なくとも一部を被覆していればよい。また、第一延出片3bの端縁3dに勾配を形成する必要もない。
以上のような端子圧着構造は、同軸ケーブルWの編組反転部Wfの外周にかしめ部3aをかしめる工程と、第一の延出片3bを折り返し、折り返した第一の延出片3bを被覆するように第二の延出片3cを重ね、外側から同軸ケーブルWの方向へ押圧する工程とが実行できるならば、どのような手段を用いて形成されてもよい。例えば、次のような装置を使用する方法を例示することができる。
図5に示す圧着装置30は、対向するアンビル31とクリンパ32と、クリンパ32内に設けられた挿通孔33内に挿通された押圧具34よりなる。クリンパ32は上下動可能であり、押圧具34も、クリンパ32と独立して挿通孔33内で上下動可能である。
同軸ケーブルWを載置され、断面略U字状に開いた編組バレル3が、アンビル31上に配置される。そのアンビル31に向かってクリンパ32が徐々に下降され、その過程において、図5(a)のように、アンビル31の上面及びクリンパ32の下面の曲面形状によって、編組バレル3のかしめ部3aが同軸ケーブルWの外周に沿う形状に曲げられ、同軸ケーブルWの外周に密着される。そして、図5(b)に示したようにクリンパ32が最下端の位置に達すると、かしめ部3aが同軸ケーブルWの外周を1周してかしめられる。それとともに、2つの拡開防止部3b、3cとかしめ部3aの間に折り目が形成され、相互に重ねられた拡開防止部3b、3cが挿通孔33内に収容される。その後、図5(c)のように、押圧具34が下降され、重ねられた延出片3b、3cを第二の延出片3cの外側から倒すように折り曲げ、さらに同軸ケーブルW側へ押圧する。こうして、図2(c)に示した拡開防止構造5が形成され、端子圧着構造が完成される。
本端子圧着構造は必ずしもこのような圧着装置30を使用しなくても形成可能であるが、圧着装置30を使用することで、かしめ部3aを同軸ケーブルWの外周に密着させてかしめる工程と、第一の延出片3bを折り返してその上に第二の延出片3cを重ね、それらを押圧する工程とを、連続的に単一の装置内で完結することができる。この点において、上記の方法は生産性に優れる。
以上で説明した第一の実施形態にかかる端子圧着構造は、単一の編組バレル3を有する単一部材としての外導体端子1を用いて形成されるものであるが、2つに分割された編組バレル部材よりなる構成を採用することもできる。次に、このような構成を有する場合ついて説明する。
図3に示した外導体端子は、(a)に示した上側外導体部材10と(b)に示した下側外導体部材20よりなる。上側外導体部材10は、前方に略角筒状のシェル部12が形成されている。シェル部12には、同軸ケーブルWの信号導体Waに接続された内導体端子(不図示)が収容される。また、内導体端子と上側外導体部材10の間には、所定の比誘電率を有し、両端子間の絶縁を確保する角筒状に形成された誘電体(不図示)が配置される。
上側外導体部材10の後方には、同軸ケーブルWに圧着され、編組に接続される上側編組バレル13を有する。上側編組バレル13は、断面略逆U字状のかしめ部13aを有し、かしめ部13aの両端にはかしめ部13aよりも幅の狭い略矩形の板状の第一の延出片13b及び第二の延出片13cが一体的に形成されている。下側外導体部材20は、下側編組バレル23を主として構成される。下側編組バレル23は、断面略U字状のかしめ部23aを有し、かしめ部23aの両端にはかしめ部23aよりも幅の狭い略矩形の板状の第一の延出片23b及び第二の延出片23cが一体的に形成されている。上側外導体部材10と下側外導体部材20を対向させて配置すると、上側編組バレル13のかしめ部13aと下側編組バレル23のかしめ部23aが略円筒状になる。そして、上側編組バレル13の第一の延出片13bと下側編組バレル23の第二の延出片23cとが左右の同じ側に配置されるとともに、上側編組バレル13の第二の延出片13cと下側編組バレル23の第一の延出片23cとが左右の同じ側に配置され、それぞれ対を形成する。
ここで、下側編組バレル23の第二の延出片23c及び上側編組バレル13の第二の延出片13cの延出長さは、それぞれ対を形成している上側編組バレル13の第一の延出片13b及び下側編組バレル23の第一の延出片23bの延出長さよりも長い。そして、上側編組バレル13の第一の延出片13b及び下側編組バレル23の第一の延出片23bは、端縁13d、23dに勾配が形成され、内側、つまりかしめ部13a、23aが同軸ケーブルWの編組反転部Wfと接触する側の面から反対側の面に向かって延出長さが短くなるようにされている。第一の延出片13b、23b及び第二の延出片13c、23cは、それぞれ同じ形状とされても、異なる形状とされてもよい。
外導体端子の同軸ケーブルWへの接続に際し、まず上側外導体部材10のシェル部12内部に、あらかじめ編組反転部Wfを形成しておいた同軸ケーブルWの信号導体Waに接続された内導体端子(不図示)と、内導体端子と上側外導体部材10の間を絶縁する略角筒状の誘電体(不図示)とを挿入する。次に、同軸ケーブルWを挟んで上側外導体部材10に対向させて下側外導体部材20を配置する。(図4(a))。
そして、図4(b)のように、上側編組バレル13のかしめ部13aと下側編組バレル23のかしめ部23aを互いに重ならないようにして編組反転部Wfの外周に合計で1周させて密着させ、かしめる。この時、各かしめ部13a、23aと各延出片13b、13c、23a、23cの境界を折り曲げ、上側編組バレル13の第一の延出片13bと下側編組バレル23の第二の延出片23c、上側編組バレル13の第二の延出片13cと下側編組バレル23の第一の延出片23bをそれぞれ、内側の面同士、つまりかしめ部13a、23aが編組反転部Wfと接触している方の面同士で重ねておく。
さらに図4(b)に矢印で示したように、上側編組バレル13の第二の延出片13c及び下側編組バレル23の第二の延出片23cの外側からそれぞれ力を印加する。これにより、図4(c)のように、対をなす延出片をそれぞれ相互に重ねた状態で倒し、上側編組バレル13の第一の延出片13b及び下側編組バレル23の第一の延出片23bをかしめ部の外周面に密着させる。この時、各第二の延出片13c、23cが勾配が形成された端縁23d、13dを越えて対をなす第一の延出片23b、13b全体を被覆するようにしておく。さらにこの状態で、第一の延出片13b、23bと第二の延出片23c、13cが重なった箇所をそれぞれ、第二の延出片23c、13cの上方から同軸ケーブルWの方に向かって押圧し、各第二の延出片23c、13cと第一の延出片13b、23bをかしめ部13a、23a及び同軸ケーブルWに押し付ける。このようにして、対をなす2つの延出片が、かしめ部の周方向の異なる2箇所を拡開防止構造15、25が形成する。
2つの拡開防止構造15、25は、上記第一の実施形態にかかる拡開防止構造5と同様の機構で、2つのかしめ部13a、23aがスプリングバックによって拡開するのを阻止する役割を果たす。外導体端子が2つの部材よりなり、編組バレルが2つに分割されている構成は、シェル部への誘電体の挿入の簡便性等を理由として、本実施形態の場合のようにシェル部及び誘電体が角筒状である場合などに、しばしば採用される。このような場合に、2つに分割された編組バレルがスプリングバックを受けると、編組バレルと同軸ケーブルの間の密着性が悪くなるだけでなく、2つの編組バレルが相互分離する方向に力が働くので、第一の実施形態のように編組バレルが同軸ケーブルの外周を1周する単一の部材よりなる場合に比べ、スプリングバックによる同軸ケーブルの抜けが一層発生しやすい。しかし、本拡開防止構造15、25を有する場合には、円周上の2箇所で上側編組バレル13と下側編組バレル23が相互に対して係止されているので、これら2つの編組バレル13、23がスプリングバックによって相互に分離しようとするのが強固に阻止される。
図4(c)に示した例では、重ねられた1対の延出片が、図の左に示した拡開防止構造15においては下側編組バレル23のかしめ部23aの方に倒されて密着され、右に示した拡開防止構造25においては、上側編組バレル13のかしめ部13aの方に倒されて密着されているが、2対の延出片の両方を、同じ側の編組バレルのかしめ部の方に倒す構成とすることも可能である。いずれの場合にも、かしめ部に密着する側の延出片よりも、その外側を被覆する延出片の延出長さを長くし、かしめ部に密着する側の延出片の端縁に勾配を形成するように設計しておけばよい。ただし、図4(c)のように、2つの拡開防止構造15、25において延出片を倒す方向を異ならせておくことで、同軸ケーブルWの周に沿う2つの回転方向(図中の右回り及び左回り)へのスプリングバックによるかしめ部の拡開を、より効果的に防止することができる。いずれの場合にも、2つの拡開防止構造15、25は必ずしも同軸ケーブルWの周方向に180°異なる位置に形成する必要はなく、2つのかしめ部13a、23aの同軸ケーブルWの周方向への長さに応じて、適宜形成位置を設定すればよい。
なお、第一の実施形態にかかる単一の編組バレルを有する外導体端子を使用する場合と同様に、折り重ねて倒した2つの延出片の同軸ケーブルWの方向への押圧が十分な強度で行われるならば、2つの延出片の延出長さに差を設けたり、一方の端縁に勾配を形成したりすることは、必ずしも必要ではない。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、上述したように、シールド導体が編組として構成されている必要はない。また、各図では、編組バレルが編組反転部の外周にかしめられているが、編組反転部を形成せず、シースを剥離して露出した単層の編組の上に直接編組バレルを取り付けてもよい。さらに、上記では単一の同軸ケーブルの末端に外導体端子が取付けられているが、複数の絶縁電線を束ねてその外周に形成されたシールド導体に(編組)バレルを接続する構成とすることもできる。また、上記編組バレルの構成及びそれを用いた端子圧着構造と類似の構成は、外導体端子のシールド導体用のバレルのみならず、外導体端子のインシュレーションバレル、さらには内導体端子のワイヤバレルにも適用することが可能である。
1 外導体端子
2 シェル部
3 編組バレル
3a かしめ部
3b 第一の延出片
3c 第二の延出片
3d 端縁
5 拡開防止構造(折り曲げ構造)
10 上側外導体部材
13 上側編組バレル
20 下側外導体部材
23 下側編組バレル
13a、23a かしめ部
13b、23b 第一の延出片
13c、23c 第二の延出片
13d、23d 端縁
15、25 拡開防止構造(折り曲げ構造)

Claims (6)

  1. シールド導体を有するシールド電線の端末部に露出された前記シールド導体の外周に外導体端子のバレルが圧着された端子圧着構造において、
    前記バレルは、前記シールド導体の外周に密着して前記シールド電線をかしめるかしめ部と、前記シールド電線の対向する端縁から延出する少なくとも1対の板状の延出片とを有し、
    前記かしめ部が前記シールド導体の外周を1周にわたって取り囲み、前記シールド導体の外周に密着して前記シールド電線をかしめた状態にあるとともに、対をなす前記延出片折り曲げ構造を構成しており
    前記折り曲げ構造においては、第一の延出片が前記かしめ部との境界折り返しを有して前記かしめ部の外周に密着し、第二の延出片が前記折り返しを有する前記第一の延出片に重なっており、前記第一の延出片と前記第二の延出片が重なった箇所が前記シールド電線側に押し付けられた状態にあり、
    前記第二の延出片の延出長さが、前記第一の延出片の延出長さよりも長く、
    前記第一の延出片の端縁は、前記かしめ部が前記シールド導体と接触する方の面から反対側の面に向かって延出長さが短くなった勾配を有し、
    前記第二の延出片が、前記第一の延出片の前記端縁を被覆するとともに前記端縁に掛かった状態にあることを特徴とする端子圧着構造。
  2. 前記バレルは単一の部材よりなり、前記シールド電線の周方向に1対の前記延出片を、前記シールド電線の周方向に延出した状態で有することを特徴とする請求項1に記載の端子圧着構造。
  3. 前記バレルは2つのバレル部材よりなり、それぞれのバレル部材は、1つのかしめ部を有し、それぞれのかしめ部の両端縁から延出する、第一対をなす前記第一又は第二の延出片と、第二対をなす前記第一又は第二の延出片とを有し、
    前記それぞれのかしめ部が重なることなく前記シールド電線の外周を1周にわたって取り囲み、前記シールド導体の外周に密着して前記シールド電線をかしめた状態にあるとともに、前記第一対をなす2つの延出片と前記第二対をなす2つの延出片が前記シールド電線の周方向の異なる位置でそれぞれ前記折り曲げ構造を形成していることを特徴とする請求項1に記載の端子圧着構造。
  4. シールド導体を有するシールド電線の端末部に露出された前記シールド導体の外周に外導体端子のバレルが圧着された端子圧着構造の製造方法において、
    前記バレルは、前記シールド導体の外周に密着して前記シールド電線にかしめられるかしめ部と、前記シールド電線の対向する端縁から延出する少なくとも1対の板状の延出片とを有し、
    前記1対の延出片のうち一方である第一の延出片の延出長さよりも、他方である前記第二の延出片の延出長さが長く、前記第一の延出片の端縁は、前記かしめ部が前記シールド導体と接触する方の面から反対側の面に向かって延出長さが短くなった勾配を有し、
    前記かしめ部を前記シールド導体の外周を1周してかしめるとともに、
    対をなす前記延出片を、前記かしめ部が前記シールド導体に接する側の面同士で相互に重ね、前記第一の延出片が前記かしめ部の外周に密着するように、前記シールド電線の周方向に倒して、前記シールド電線側に押圧し、前記第二の延出片が前記第一の延出片の前記勾配を有する前記端縁を被覆し、該端縁に係止された状態の折り曲げ構造を形成することを特徴とする端子圧着構造の製造方法。
  5. 前記バレルは単一の部材よりなり、前記シールド電線の周方向に1対の前記延出片を、前記シールド電線の周方向に延出した状態で有することを特徴とする請求項4に記載の端子圧着構造の製造方法。
  6. 前記バレルは2つのバレル部材よりなり、それぞれのバレル部材は、1つのかしめ部を有し、それぞれのかしめ部の両端縁から延出する、第一対をなす前記第一又は第二の延出片と、第二対をなす前記第一又は第二の延出片とを有し、
    前記それぞれのかしめ部を重なることなく前記シールド電線の外周を1周囲んでかしめるとともに、前記第一対をなす2つの延出片と前記第二対をなす2つの延出片によって、前記シールド電線の周方向の異なる位置でそれぞれ前記折り曲げ構造を形成することを特徴とする請求項4又は5に記載の端子圧着構造の製造方法。
JP2012199728A 2012-09-11 2012-09-11 端子圧着構造及び端子圧着構造の製造方法 Expired - Fee Related JP5939100B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012199728A JP5939100B2 (ja) 2012-09-11 2012-09-11 端子圧着構造及び端子圧着構造の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012199728A JP5939100B2 (ja) 2012-09-11 2012-09-11 端子圧着構造及び端子圧着構造の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014056671A JP2014056671A (ja) 2014-03-27
JP5939100B2 true JP5939100B2 (ja) 2016-06-22

Family

ID=50613846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012199728A Expired - Fee Related JP5939100B2 (ja) 2012-09-11 2012-09-11 端子圧着構造及び端子圧着構造の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5939100B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3064852B2 (ja) * 1995-02-02 2000-07-12 住友電装株式会社 端子圧着方法および圧着端子
JP5424055B2 (ja) * 2010-06-02 2014-02-26 住友電装株式会社 端子金具
JP2012048837A (ja) * 2010-08-24 2012-03-08 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 端子圧着方法および端子圧着装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014056671A (ja) 2014-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5824368B2 (ja) 端子付きフラット回路体
EP2602872B1 (en) Crimp terminal
US9325089B2 (en) Connecting structure and connecting method of flat circuit body and terminal
WO2011052549A1 (ja) 圧着端子
JP2010040404A (ja) 端子金具及びワイヤーハーネス
JP7096123B2 (ja) シールド電線の端子接続構造
EP2784785A1 (en) Cable assembly
JP7533384B2 (ja) シールド導電路
JP5099225B2 (ja) 端子金具及び端子金具付き電線
JP2006147223A (ja) シールド電線の端末接続構造およびその接続構造を有する端子付きシールド電線並びにその製造方法
JP5191822B2 (ja) シールドコネクタ
WO2017221668A1 (ja) 端子および端子付き電線
JP5939100B2 (ja) 端子圧着構造及び端子圧着構造の製造方法
JP5895785B2 (ja) 端子圧着構造、端子圧着構造の製造方法、及び外導体端子
JP2009252449A (ja) 端子金具、ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
JP2014060105A (ja) 端子圧着構造
JP5966815B2 (ja) 端子圧着構造及び外導体端子
JP2010067577A (ja) 端子金具および端子金具付き電線
JP7132601B2 (ja) 電線と保持金具との接続構造
EP2894728B1 (en) Shielding connector and method and tool for installing a shielding connector
JP5594816B2 (ja) 圧着端子、および圧着装置
JP2019040829A (ja) 電線
JP2011243519A (ja) 圧着端子および圧着端子付き平形ケーブル
JP5195191B2 (ja) 端子金具及び端子金具付き電線
JP2011049061A (ja) 同軸ケーブル用コネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150929

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20151023

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160502

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5939100

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees