JP5966797B2 - ルート報知装置、及びナビゲーション装置 - Google Patents

ルート報知装置、及びナビゲーション装置 Download PDF

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Description

本発明は、出発地から目的地までのルートを報知するルート報知装置、及びそのルート報知装置を含むナビゲーション装置に関する。
従来、地図データに基づいて、出発地から、設定された目的地までのルートを探索し、その探索の結果として検出したルートに従って、目的地までの経路案内を実行するナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種のナビゲーション装置では、出発地から目的地までのルートの探索を、ダイクストラ法を用いて行うことが一般的である。このダイクストラ法によるルートの探索は、出発地から目的地までの移動距離や移動時間等が最小となるように、ノード間を接続するリンクの組合せ(即ち、移動距離や移動時間が最短となるノード及びリンクの接続順)を特定することで実施され、一回の探索で一つのルートが検出される。
特開2002−202137号公報
ところで、ナビゲーション装置の利用者によっては、複数のルートの中から、利用者自身の移動の目的に応じた最適なルートを選択したい場合がある。
しかしながら、従来のナビゲーション装置において、複数のルートを検出しようとすると、探索条件を変更した上で、ルートの探索を複数回実行する必要があった。しかも、このように探索条件を変更して探索した結果として検出される複数のルートは、各ルートでの差異が小さい可能性がある。
このため、仮に、ナビゲーション装置を、複数回のルート探索にて検出した各ルートを提示し、利用者によって選択されたルートに従って経路案内を実行するように構成しても、そのナビゲーション装置にて提示される複数のルートの中に、ナビゲーション装置の利用者が望むものが存在しない可能性があった。
例えば、ナビゲーション装置にて提示される複数のルートが、それぞれ、明らかに異なる(例えば、複数の経由地(即ち、ノード)が明らかに異なる)ルートであれば、利用者は、自身の目的に応じて最適なルートを選択しやすい。しかし、従来のナビゲーション装置によって検出される複数のルートは、出発地から目的地までの全体のうちの極一部のみが異なるようなルート、即ち、各ルートにおける全ての経由地(ノード)のうち、ほとんどの経由地が同一である可能性が高い。したがって、ナビゲーション装置によって検出される複数のルートが、このようなルートでは、利用者自身の目的に応じて最適なルートを選択しにくく、ナビゲーション装置の使い勝手が悪いという問題があった。
つまり、従来のナビゲーション装置では、複数のルートを探索しても、差異の少ないルートが提示される可能性があり、当該ナビゲーション装置の利用者にとって利便性が低いという問題があった。
そこで、本発明は、従来のナビゲーション装置よりも、利便性を向上させることが可能なルート報知装置、及びナビゲーション装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明のルート報知装置では、地図データ取得手段が、地図データを取得し、出発地取得手段が、出発地を取得すると共に、目的地取得手段が、目的地を取得する。
さらに、地図データ取得手段で取得した地図データに基づいて、ルート検出手段が、出発地取得手段で取得した出発地から目的地取得手段で取得した目的地までのルートを複数検出する。そして、特定ルート検出手段が、ルート検出手段で検出された複数のルートの中で、代表的な複数のルートであり、かつそれぞれの差異が予め規定された割合である規定割合以上であるルートをそれぞれ特定ルートとして検出すると、それらの検出した特定ルートを、ルート報知手段が報知する。
このようなルート報知装置にて検出される複数の特定ルートは、それぞれの差異が規定割合以上である。この差異が規定割合以上であるか否かを判定する対象として、各ルート上の経由地や道路などを規定すれば、出発地から目的地までの間において経由地が大きく異なるルートを、特定ルートとして検出することができる。
よって、本発明のルート報知装置によれば、差異の大きなルートを報知することができ、当該ルート報知装置を利用者にとって利便性の良いものとすることができる。
換言すれば、従来の技術よりも、利便性を向上させたルート報知装置を提供することができる。
また、本発明のルート報知装置における特定ルート検出手段は、複数のルートのうち、一つのルートを代表ルートとし、重複度導出手段が、ルート検出手段で検出したルートのそれぞれについて、代表ルートとの一致度合いを表す重複度を導出し、重複度が、規定割合未満であるルートそれぞれを残余ルートとし、導出繰返手段が、残余ルートの中から、代表ルートを新たに設定して、残余ルートのそれぞれについて、重複度を繰り返し導出しても良い。
この場合、本発明における特定ルート検出手段は、重複度導出手段及び導出繰返手段にて設定された代表ルートそれぞれを、特定ルートとして検出することが好ましい。
つまり、本発明のルート報知装置によれば、互いの一致度合い(重複度)が確実に規定割合未満となるルートそれぞれを、特定ルートとして検出することができる。
さらに、本発明のルート報知装置において、地図データは、道路上の特定の地点を表すノード、各ノードを接続するリンク、及び各リンクに付与された単位コストを少なくとも含むものでも良い。
このような地図データを用いる場合、本発明におけるルート検出手段は、第一コスト演算手段が、出発地から各ノードに至るまでのリンクの組合せそれぞれであるリンク群毎に、コスト演算を実行し、少なくとも、該コスト演算の結果が最小となるリンク群を、各ノードについて記憶部に記憶し、第二コスト演算手段が、目的地から各ノードに至るまでのリンクの組合せそれぞれであるリンク集合体毎に、コスト演算を実行し、少なくとも、該コスト演算の結果が最小となるリンク集合体を、各ノードについて記憶部に記憶する。
その上で、本発明におけるルート検出手段は、記憶部に記憶されたリンク群、及びリンク集合体に基づいて、同一のノードに対するリンク群とリンク集合体とによって表されるリンクの組合せそれぞれを、出発地から目的地までの各ルートとして検出しても良い。
つまり、本発明のルート報知装置では、出発地から目的地までの最適ルート、及び目的地から出発地までの最適ルートを導出する際に、それぞれ、各ノードまでの最適ルート(即ち、リンク群,及びリンク集合体)を記憶部に記憶する。その上で、記憶部に記憶した出発地から各ノードまでの最適ルート、及び目的地から各ノードまでの最適ルートを、対応するノード毎に接続することで、出発地から目的地までのルートを複数生成している。
このような方法でルートを生成することで、出発地から目的地までのルートとして想定可能な複数のルートを確実に検出できる。
特に、このような方法で複数のルートを生成することによって、ダイクストラ法を複数回(例えば、3回)以上実行する場合に比べて、少ない処理量で複数のルートを検出することができる。すなわち、本発明のルート報知装置によれば、複数のルートを検出するために要する時間を短縮できる。
ただし、ここで言うリンク群及びリンク集合体は、出発地または目的地から各ノードに至るまでに接続されるリンクの組合せに加えて、そのリンクの組合せを構成する各リンクの始点及び終点となる各ノードを含んでいても良い。また、ここで言うコスト演算は、最適なルートであるほど、演算結果が小さくなる演算である。そのコスト演算としては、対象とするノードまでのノード間それぞれを接続するリンクの組合せ毎に、一種類の単位コストについて、和を導出することでも良いし、少なくとも二種類の単位コストについて、重み付け加算することで導出しても良いし、加重平均することで導出しても良い。
なお、本発明のルート報知装置において、単位コストは、各リンクとして表された道路の長さ、該道路の一端から他端への移動に要する時間長、該道路における渋滞の程度、該道路を移動する際に必要な金額、及び該道路を一端から他端へと移動する際に消費するエネルギー量のうちの少なくとも一つであっても良い。
本発明のルート報知装置における単位コストを、上述したように規定することで、利用者のニーズに応じた多様な観点から、特定ルートを検出することができる。この結果、本発明のルート報知装置によれば、利用者にとってより利便性の良いものとすることができる。
ところで、本発明は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のルート報知装置と、ルート報知装置のルート報知手段にて報知された複数の特定ルートの中で、一つの特定ルートについて経路案内を実行する経路案内手段とを備えたナビゲーション装置としてなされていても良い。
このようなナビゲーション装置によれば、一つの特定ルートについて、経路案内を実行することができる。ここで言う経路案内とは、特定ルートの一つについて、当該特定ルートを表示したり、当該特定ルートを音声にて出力したりすることである。
なお、経路案内の対象とする特定ルートは、複数の特定ルートの中で、ナビゲーション装置の利用者によって指定された一つの特定ルートであることが好ましい。
本発明が適用されたナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。 ルート報知処理の処理手順を示すフローチャートである。 第一コスト演算の処理手順を示すフローチャートである。 第一コスト演算の処理内容を説明するための説明図である。 第二コスト演算の処理内容を説明するための説明図である。 ルート生成の処理手順を示すフローチャートである。 ルート生成の処理内容を説明するための説明図である。 ルート報知処理の処理内容を説明するための説明図である。 ルート報知処理の処理内容を説明するための説明図である。 ルート報知処理の処理内容を説明するための説明図である。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
〈ナビゲーション装置について〉
図1は、本発明が適用されたナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。
ナビゲーション装置10は、自動車に搭載して用いられ、出発地から目的地までのルートを、自車両の乗員に案内する装置である。
そのナビゲーション装置10は、位置検出装置21と、情報通信装置22と、表示装置23と、音声出力装置24と、入力受付装置25と、記憶装置26と、ナビゲーション電子制御装置(以下、ナビECUとする)40とを備えている。
このうち、位置検出装置21は、自車両の現在位置及び進行方向の方位を検出するものであり、周知のGPS受信機31、ジャイロセンサ32、及び地磁気センサ33を少なくとも備えている。また、情報通信装置22は、専用の無線通信や公衆通信網を介して情報を送受信する装置(例えば、VICS(登録商標)受信機や、無線電話装置など)であり、渋滞の有無、及びその渋滞の始端位置・終端位置を少なくとも含む渋滞情報や、道路に対する交通規制に関する交通規制情報等を受信する。
さらに、表示装置23は、ナビECU40からの制御信号に従って画像を表示する装置(例えば、液晶ディスプレイ)である。音声出力装置24は、ナビECU40からの制御信号を音声に変換して出力する装置(いわゆるスピーカ)である。入力受付装置25は、乗員からの各種指示を受け付ける装置(例えば、表示装置23と一体に構成されたタッチパネルや、表示装置23の周辺に設けられたキー、マイクロホンなど)である。
そして、記憶装置26は、書き換え可能な不揮発性の記憶装置(例えば、ハードディスクドライブや、フラッシュメモリ等)として構成されている。この記憶装置26には、地図データMDが予め記憶されている。
このうち、地図データMDには、道路上の特定の地点(例えば、交差点や、分岐点など)それぞれを表すノードに関するノードデータ、ノード間を接続する道路それぞれを表すリンクに関するリンクデータ、各リンクに予め割り当てられた単位コストに関するコストデータ、道路データ、地形データ、マークデータ、交差点データ、施設のデータ、案内用の音声データ、音声認識データ等の各種データが含まれている。
ノードデータは、各ノードに付与された識別番号であるノードID、各ノードの座標、ノードに接続される全リンクのリンクID、及びノード種別(交差点、合流地点等の種別)などのノードの特性情報を少なくとも含むデータである。リンクデータは、各リンクに付与された識別番号であるリンクID、各リンクの始端及び終端が接続する各ノードのノードID、各リンクに対応する道路の始端から終端までの距離を表すリンク長、各リンクに対応する道路の道路種別(例えば、高速道路、有料道路、一般道路等)、及び各リンクに対応する道路の道路幅員、車線数、法定制限速度、道路の勾配等の情報を少なくとも含むデータである。
なお、コストデータは、リンクデータにおけるリンク長、道路種別、各リンクの始点から終点までの移動に要する時間長、各リンクを移動するために要する金額などを、それぞれ、単位コストとして含んでいる。また、このコストデータにおけるリンク長、道路種別は、リンクデータと共有であっても良い。
さらに、本実施形態のコストデータには、ナビゲーション装置10が搭載される自動車の車種毎に予め求めた単位容量当たりの燃料で走行可能な距離(または、単位距離を走行するために必要となる消費燃料の量)を、単位コストとして含んでいても良い。
そして、ナビECU40は、電源を切断しても記憶内容を保持する必要のあるデータやプログラムを記憶するROM41と、データを一時的に格納するRAM42と、ROM41またはRAM42に記憶されたプログラムに従って処理を実行するCPU43とを少なくとも備えた周知のマイクロコンピュータを中心に構成されている。
このようなナビECU40では、位置検出装置21からの出力信号に基づく周知の手法により、自車両の現在位置及び進行方向の方位を導出する。さらに、ナビECU40では、記憶装置26に記憶された地図データに基づいて、出発地から目的地までの複数のルートを検出し、その複数のルートの中から選択されたルートに従って、目的地までの経路案内を行うルート報知処理を実行する。
〈ルート報知処理について〉
次に、ナビECU40が実行するルート報知処理について説明する。
図2は、ルート報知処理の処理手順を示したフローチャートである。
このルート報知処理は、ナビECU40に電力が供給されると(本実施形態では、イグニッションスイッチがオンされると)起動されるものである。
そして、ルート報知処理は、起動されると、まず、位置検出装置21からの出力信号に基づいて、自車両の現在位置及び進行方位を導出し、その導出した自車両の現在位置を、自車両の出発地として取得する(S110)。続いて、入力受付装置25を介して入力された情報に基づいて、自車両の目的地を設定すると共に、その設定した目的地を取得する(S120)。
さらに、記憶装置26に記憶されている地図データMDに基づいて、自車両の出発地から自車両の目的地までの範囲を少なくとも含む範囲の地図データMDを取得する(S130)。
続いて、各ノードについて、出発地からのルート(経路)毎にコスト演算を実行し、そのコスト演算の結果が最小となるリンクの組合せ(以下、リンク群)を、ノード毎に記憶する第一コスト演算を実行する(S140)。
〈第一,第二コスト演算について〉
ここで、図3は、第一コスト演算の処理手順を示したフローチャートである。
この図3に示すように、第一コスト演算では、まず、各ノードに対するコスト演算の結果を初期化(本実施形態では、コスト演算の結果(値)を無限大と)する(S410)。続いて、コスト演算の起点とするノード(以下、演算起点ノードとする、ここでは、出発地に対応するノード)に、一つのリンクを介して隣接するノードそれぞれに対するコスト演算を実行する(S420)。
なお、コスト演算では、最適なルート(例えば、移動距離という観点で言えば、距離が最短であり、移動時間という観点で言えば、移動時間が最短)であるほど、コスト演算の結果(値)が小さくなるように演算される。本実施形態における具体的なコスト演算は、各ノードまでのノード間それぞれを接続するリンクの組合せ毎に、一種類の単位コストについて、和を導出する。ただし、コスト演算は、一種類の単位コストについて、和の導出に限らず、少なくとも二種類の単位コストについて、重み付け加算しても良いし、加重平均しても良い。
そして、このコスト演算に用いられる単位コストは、各リンクとして表された道路の長さ、該道路の一端から他端への移動に要する時間長、該道路における渋滞の程度、該道路を移動する際に必要な金額、及び該道路を一端から他端へと移動する際に消費するエネルギー量のうちの少なくとも一つである。このうち、道路を一端から他端へと移動する際に消費するエネルギー量とは、単位容量当たりの燃料で走行可能な距離、または単位距離を走行するために必要となる消費燃料の量を含むものである。また、この複数種類の単位コストのうち、各リンクとして表された道路における渋滞の程度は、情報通信装置22を介して取得した渋滞情報に基づいて周知の手法によって決定されるものである。
続いて、S420での各ノードに対するコスト演算の結果を、それぞれに対応するリンクと対応付けた上で、RAM42に保存すると共に、演算起点ノードを演算済ノードへと変更する(S430)。
そして、全てのノードのうち、各ノードに対するコスト演算の結果が最小であるノード(以下、コスト最小ノード)を、新たな演算起点ノードとして設定する(S440)。その新たな演算起点ノードが、終点(ここでは、目的地)に対応するノードであるか否かを判定し(S450)、判定の結果、演算起点ノードが終点に対応するノードであれば(S450:YES)、本第一コスト演算を終了する。
一方、S450での判定の結果、演算起点ノードが終点に対応するノードでなければ(S450:NO)、その演算起点ノードに、一つのリンクを介して隣接する全てのノードでのコスト演算を実行する(S460)。具体的に、本実施形態のS460では、演算起点ノードから延出する個々のリンクが接続される各ノードについて、演算起点ノードに対するコスト演算の結果(本実施形態では、単位コストの和)に、それぞれのノードが終端として接続されるリンクに割り当てられた単位コストを加算することで、各ノードに対するコスト演算の結果を導出する。
続いて、各ノードについて、現在までに導出されたコスト演算の結果の中で、値が最小となるコスト演算の結果、及び値が最小となるコスト演算の結果に対応するリンクの組合せ(即ち、当該ノードに至るまでに経由するリンクの接続順序、及びノードの接続順序のうち、少なくとも一方)を、リンク群としてRAM42に保存する(S470)。
そして、演算起点ノードを演算済ノードに設定(変更)して(S480)、S440へと戻る。そのS440では、演算済ノードへと変更されていないノードの中から、コスト最小ノードを新たな演算起点ノードとして設定する。その後、S450からS480までのステップを繰り返す。
ここで、図4は、第一コスト演算の処理内容を例示した説明図である。
ここでは、図4(A)に示すように、出発地に対応するノード(図中:S、以下、出発地ノードと称す)から、目的地に対応するノード(図中:G、以下、目的地ノードと称す)までの間に、経由地(通過地点)となりうる複数(図4においては、1〜4の4つ)のノード(以下、経由ノードと称す)が存在する状況を想定する。なお、図4においては、ノード間を接続する線がリンクを表し、その線に対して記載された数値が単位コスト(ここでは、距離とする)を表す。また、ノードに対して記載された数値,記号(即ち、下線が付された数値,記号)がコスト演算の結果を表す。
このような想定の下で、第一コスト演算を実行すると、まず、S410にて、図4(B)に示すように、目的地ノードG、及び経由ノード1〜4に対するコスト演算の結果を初期化する(本実施形態では、無限大とする)。
そして、S420にて、図4(C)に示すように、出発地ノードSを演算起点ノードとして(なお、図4において、着色されたノードは、演算起点ノードを表す)、その出発地ノードSに一つのリンクを介して接続される各ノード(図4においては、経由ノード1,経由ノード2,経由ノード3)に対するコスト演算を実行する。この結果、経由ノード1に対するコスト演算の結果が「7」、経由ノード2に対するコスト演算の結果が「9」、経由ノード3に対するコスト演算の結果が「14」となる。
さらに、出発地ノードSを演算済ノードに変更した上で(なお、図4において、網掛けされたノードは、演算済ノードを表す)、S440にて、図4(D)に示すように、各ノードの中で、コスト演算の結果が最小である経由ノード1を、新たな演算起点ノードとして設定する。S460にて、その経由ノード1に一つのリンクを介して接続される各ノード(図4においては、経由ノード2,経由ノード4)に対するコスト演算を実行する。この結果、経由ノード2に対するコスト演算の結果が「17」となり、経由ノード4に対するコスト演算の結果が「22」となる。
このとき、経由ノード2に対するコスト演算の結果(「17」)よりも、先の出発地ノードSを演算起点ノードとして実行したコスト演算の結果(「9」)のほうが小さい。このため、S470にて、先の出発地ノードSを演算起点ノードとして実行したコスト演算の結果(「9」)に対応するリンク群(即ち、値が最小となるコスト演算の結果、及びリンクの組合せ)を保存する。
続いて、S480にて、経由ノード1を演算済ノードに変更する。その上で、S440にて、図4(E)に示すように、各ノードの中で、コスト演算の結果が最小である経由ノード2を、新たな演算起点ノードとする。そして、S460にて、経由ノード2に一つのリンクを介して接続される各ノード(図4においては、経由ノード3,経由ノード4)に対するコスト演算を実行する。この結果、経由ノード3に対するコスト演算の結果が「11」となり、経由ノード4に対するコスト演算の結果が「21」となる。これらのノードに対するコスト演算の結果は、当該ノードに対するコスト演算の結果の中で値が最小であるため、S470にて、該コスト演算の結果に対応するリンク群を保存しておく。
さらに、S480にて、経由ノード2を演算済ノードに変更する。その上で、S440にて、図4(F)に示ように、各ノードの中で、コスト演算の結果が最小である経由ノード3を、新たな演算起点ノードとする。そして、S460にて、経由ノード3に一つのリンクを介して接続されるノード(図4においては、目的地ノードG)に対するコスト演算を実行する。この結果、目的地ノードGに対するコスト演算の結果が「20」となる。この目的地ノードGに対するコスト演算の結果は、当該ノードに対するコスト演算の結果の中で値が最小であるため、S470にて、該コスト演算の結果に対応するリンク群を保存する。
そして、S480にて、経由ノード3を演算済ノードに変更する。その後、S440にて、各ノードの中で、コスト演算の結果が最小であるノードは、目的地ノードGとなる。このため、第一コスト演算が終了となる。
このように、第一コスト演算を終了するときには、各ノードについて、値が最小となるコスト演算の結果、及びそのコスト演算の結果が最小となるリンクの組合せ(即ち、当該ノードに至るまでに経由するリンクの接続順序、及びノードの接続順序のうち、少なくとも一方)をRAM42に記憶している。
ここで、ルート報知処理の説明へと戻り、各ノードについて、目的地からのルート(経路)毎にコスト演算を演算し、そのコスト演算の結果が最小となるリンクの組合せを、ノード毎に記憶する第二コスト演算を実行する(S150)。
この第二コスト演算は、先の第一コスト演算とは、演算を開始する起点、演算を終了する終点が異なる。具体的には、第二コスト演算では、演算を開始する起点が、自車両の目的地であり、演算を終了する終点が、自車両の出発地である。
そこで、この第二コスト演算については、第一コスト演算に対する説明(即ち、図3に対する説明)に記載した演算を開始する起点を、自車両の目的地、演算を終了する終点を、自車両の出発地と読み替えることとして、詳細な説明を省略する。さらに、第二コスト演算では、第一コスト演算におけるリンク群を、リンク集合体と称す。
なお、図5は、第二コスト演算の処理内容を例示した説明図である。
ここでは、図5(A)に示すように、図4と同様、出発地ノードSから、目的地ノードGまでの間に、経由ノード1〜4が存在する状況を想定する。なお、図5においても、図4と同様、ノード間を接続する線がリンクを表し、その線に対して記載された数値が単位コスト(ここでは、距離とする)を表す。また、ノードに対して記載された数値,記号(即ち、下線が付された数値,記号)がコスト演算の結果を表す。さらに、図5において、着色されたノードは、演算起点ノードを表し、網掛けされたノードは、演算済ノードを表す。
このような想定の下で、第二コスト演算を実行すると、まず、図5(B)に示すように、出発地ノードS、及び経由ノード1〜4に対するコスト演算の結果を初期化する(本実施形態では、無限大とする)。
そして、図5(C)に示すように、目的地ノードGを演算起点ノードとして、その目的地ノードGに一つのリンクを介して接続される各ノード(図5においては、経由ノード3,経由ノード4)に対するコスト演算を実行する。この結果、経由ノード4に対するコスト演算の結果が「6」、経由ノード3に対するコスト演算の結果が「9」となる。
さらに、目的地ノードGを演算済ノードに変更した上で、図5(D)に示すように、各ノードの中で、コスト演算の結果が最小である経由ノード4を、新たな演算起点ノードとして設定する。その経由ノード4に一つのリンクを介して接続される各ノード(図5においては、経由ノード1,ノード2)に対するコスト演算を実行する。この結果、経由ノード1に対するコスト演算の結果が「21」となり、経由ノード2に対するコスト演算の結果が「18」となる。
続いて、経由ノード4を演算済ノードに変更した上で、図5(E)に示すように、各ノード中で、コスト演算の結果が最小である経由ノード3を、新たな演算起点ノードとし、その経由ノード3に一つのリンクを介して接続される各ノード(図5においては、経由ノード2,出発地ノードS)に対するコスト演算を実行する。この結果、経由ノード2に対するコスト演算の結果が「11」となり、出発地ノードSに対するコスト演算の結果が「23」となる。これらのノードに対するコスト演算の結果は、当該ノードに対するコスト演算の結果の中で値が最小であるため、このコスト演算の結果に対応するリンク集合体を、記憶しておく。
さらに、経由ノード3を演算済ノードに変更した上で、図5(F)に示すように、各ノードの中で、コスト演算の結果が最小である経由ノード2を、次の演算起点ノードとし、その経由ノード2に一つのリンクを介して接続される各ノード(図5においては、出発地ノードS,経由ノード1)に対するコスト演算を実行する。この結果、出発地ノードSに対するコスト演算の結果が「20」となり、経由ノード1に対するコスト演算の結果が「21」となる。
これらのノードに対するコスト演算の結果は、当該ノードに対するコスト演算の結果の中で値が最小であるため、このコスト演算の結果に対応するリンク集合体を、記憶しておく。なお、経由ノード1に対するリンク集合体は、経由ノード2を演算起点ノードとした場合、及び経由ノード4を演算起点ノードとした場合の両方について記憶しても良い。
そして、経由ノード2を演算済ノードに変更した後、各ノードの中で、コスト演算の結果が最小であるノードは、出発地ノードSとなる。このため、第二コスト演算が終了となる。
このように、第二コスト演算を終了するときには、各ノードについて、コスト演算の結果が最小となるコスト演算の結果、及びそのコスト演算の結果が最小となるリンクの組合せ(即ち、当該ノードに至るまでに経由するリンクの接続順序、及びノードの接続順序のうち、少なくとも一方)が、リンク集合体としてRAM42に記憶されている。
〈ルート生成について〉
ここで、ルート報知処理の説明(即ち、図2)へと戻る。そのルート報知処理では、出発地から目的地までの複数のルートを生成するルート生成を実行する(S160)。
ここで、図6は、ルート生成の処理手順を示すフローチャートであり、図7は、ルート生成の処理内容を説明するための説明図である。
図6に示すように、本実施形態のルート生成では、まず、第一コスト演算にて記憶した、リンク群を展開する(S610)。このS610にて展開されるリンク群は、例えば、図7(A)に示すように、出発地から各ノードまでのリンク(ノード)の接続順と、該当するノードまでのコスト演算の結果とによって表されている。
続いて、第二コスト演算にて記憶した、リンク集合体を展開する(S620)。このS620にて展開されるリンク集合体は、例えば、図7(B)に示すように、目的地から各ノードまでのリンク(ノード)の接続順と、該当するノードまでのコスト演算の結果とによって表されている。
さらに、展開されたリンク群及びリンク集合体に基づいて、同一のノードまでのリンクの組合せそれぞれを統合し、その統合したリンクの組合せそれぞれを、出発地から目的地までの各ルートとして検出する(S630)。本実施形態におけるS630では、例えば、図7(C)に示すように、第一コスト演算または第二コスト演算にて検出された、出発地ノードSから目的地ノードGまでのルートを、ルートの一つとする。さらに、第一コスト演算にて記憶された経由ノード1、経由ノード3、経由ノード4それぞれまでの出発地ノードからのリンクの組合せと、第二コスト演算にて記憶された経由ノード1,経由ノード3,経由ノード4それぞれまでの目的地ノードからのリンク組合せとを、対応する各ノードにて接続することで、それぞれ、ルートの一つとする。
そして、その後、ルート報知処理のS170へと進む。
そのS170では、ルート生成にて生成した複数のルートの中から、一つのルートを代表ルートとして設定する。本実施形態のS170では、複数のルートの中で、コスト演算の結果が最小であるルートを代表ルートとする。
続いて、複数のルートの中から、一つのルートを抽出する(S180)。以下、このS180にて抽出したルートを対象ルートと称す。本実施形態のS180では、S170にて設定した代表ルート自身についても、対象ルートとして抽出する。
これら代表ルートと対象ルートとの一致度合いを表す重複度αを導出する(S190)。
本実施形態における重複度αは、下記(1)式によって導出される。
重複度α=重複するリンクに対するコスト演算の結果/当該代表ルートに対するコスト演算の結果…(1)
ここで言う「重複するリンクに対するコスト演算の結果」とは、「重複するリンク」を対象としてコスト演算した結果である。そして、「重複するリンク」とは、S170にて設定した代表ルートを構成するリンクの組合せと、S180にて設定した対象ルートを構成するリンクの組合せとにおいて、同一のリンクそれぞれを意味するものである。
このように導出された重複度αが予め規定された規定割合(本実施形態では、例えば、75%とする)Th以上であるか否かを判定する(S200)。そのS200での判定の結果、重複度αが規定割合Th以上であれば(S200:YES)、対象ルートが代表ルートと同一のグループに属するものとして規定するグループ化を実行する(S210)。
一方、重複度αが規定割合Th未満であれば(S200:NO)、対象ルートが代表ルートと同一のグループに属するものではないものとして、対象ルートのグループを未定に保持する(S220)。以下、グループが未定のルートを残余ルートと称す。
続いて、現在の代表ルートとの重複度αを、全てのルートに対して導出したか否かを判定する(S230)。その判定の結果、全てのルートに対して重複度αを導出していなければ(S230:NO)、S180へと戻り、新たな対象ルートを抽出し、S180からS230を繰り返す。
一方、S230での判定の結果、全てのルートに対して重複度αを導出していれば(S230:YES)、残余ルートが存在するか否かを判定する(S240)。そのS240での判定の結果、残余ルートが存在すれば(S240:YES)、S170へと戻り、残余ルートの中から、新たな代表ルートを設定する。そして、S180にて、残余ルートの中から、新たな対象ルートを抽出し、重複度αを導出して(S190)、S240までのステップを繰り返す。すなわち、本実施形態のS170〜S240では、残余ルートそれぞれについて、重複度αを導出し、各残余ルートが属するグループを決定する。
なお、S240での判定の結果、残余ルートが存在しなければ(S240:NO)、即ち、全てのルートについて、グループが決定されていれば、各グループにおける代表ルートを特定ルートとして報知する(S250)。
なお、本実施形態における特定ルートの報知とは、特定ルートそれぞれを表示装置23に表示することでも良いし、特定ルートそれぞれの内容について音声出力装置24から音声にて出力することでも良い。さらに、本実施形態のS250では、特定ルートと同一のグループに属するルートに関する情報も報知する。
続いて、入力受付装置25を介して入力された指示に従って、報知された複数の特定ルートの中から、一つの特定ルートが指定されたか否かを判定する(S260)。
そのS260での判定の結果、一つの特定ルートが指定されていなければ(S260:NO)、S250へと戻り、一つの特定ルートが指定されるまで待機する。そして、一つの特定ルートが指定されると(S260:YES)、その指定された特定ルートに従って、出発地から目的地までのルートを案内する周知の経路案内処理を実行する(S270)。本実施形態のルート報知処理では、この経路案内処理を、自車両が目的地に到達するまで、またはナビゲーション装置10の電力供給が切断されるまで継続する。
〈動作例〉
次に、ナビゲーション装置10の動作例について説明する。
ここで、動作例として、出発地Sから目的地Gまでの大まかなルートとして、経由地1,経由地6を経由するルートと、経由地2,経由地11を経由するルートと、経由地3,経由地12を経由するルートとが存在し、さらに、それらのルートにおいて、経由地に多少の差異が存在する複数のバリエーションが存在する状況を想定する。ここで、図8は、動作例として想定した状況での地図データを模式的に表したものであり、丸付き数字及び記号が、出発地,経由地,目的地に対応するノードを、各ノードを接続する線が、各リンクを表している。さらに、図8において、各リンクに付された数字は、リンクそれぞれの単位コストを表している。
このような状況下において、ルート報知処理を実行すると、S160の結果として、以下の複数のルート1〜9が検出される。
ルート1 出発地S,経由地1,4,6,目的地G
ルート2 出発地S,経由地1,4,5,6,目的地G
ルート3 出発地S,経由地1,5,6,目的地G
ルート4 出発地S,経由地2,7,11,目的地G
ルート5 出発地S,経由地2,7,8,11,目的地G
ルート6 出発地S,経由地3,10,12,目的地G
ルート7 出発地S,経由地3,9,12,目的地G
ルート8 出発地S,経由地2,8,11,目的地G
ルート9 出発地S,経由地3,9,10,12,目的地G
ルート報知処理では、このようなルート1〜9の中から、コスト演算の結果が最小であるルート1を、代表ルートとして設定する。そして、この代表ルート(即ち、ルート1)と、その他の各ルートとの重複度αが導出される。それらの重複度αは、ルート2,3に対する重複度αが規定割合Th以上となるものの、ルート4〜ルート9との重複度αは、規定割合Th未満となる。
ルート報知処理でのS170からS230までのサイクルを、全てのルートに対して一通り実行した結果、図9(A)に示すように、ルート1〜ルート3を、ルート1と同一のグループに分類する。一方、ルート4〜ルート9については、残余ルートとして、それらのルート4〜ルート9が属するグループが未定の状態となる。
その後、残余ルートの中で、コスト演算の結果が最小であるルート4を、新たな代表ルートとして、S170からS230までのサイクルを、全ての残余ルートに対して一通り実行し、ルート4,5,8を、ルート4と同一のグループに分類する。ただし、ルート6,7,9については、残余ルートとして、それらのルートが属するグループが未定の状態となる。
さらに、残余ルートの中で、コスト演算の結果が最小であるルート6を、新たな代表ルートとして、S170からS230までのサイクルを、全ての残余ルートに対して一通り実行すると、図9(B)に示すように、ルート6,7,9を、ルート6と同一のグループに分類する。よって、全てのルートについて、各ルートの属するグループが決定されることとなる。なお、図9(B)において、網掛けされたルートは、それぞれ、代表ルートであることを表す。
そして、ルート報知処理では、このようにグループが決定された全てのルートの中で、各グループの代表ルートが、それぞれ特定ルートとして設定され、報知される(S250)。この報知は、例えば、図10に示すように、特定ルートそれぞれが、他のルート(即ち、代表ルートを同一のグループに属するルート)と識別可能な態様で表示装置23に表示される。なお、図10においては、特定ルートは、太線(実線、破線)にて表されている。
その後、入力受付装置25を介して入力された情報に従って、一つの特定ルートを選択し、その選択した特定ルートについて経路案内を実行する。
[実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態のナビゲーション装置10によれば、互いの一致度合い(重複度α)が確実に規定割合Th未満となるルートそれぞれを、特定ルートとして検出することができる。
このように検出した特定ルートは、それぞれの差異が大きなものとなるため、ナビゲーション装置10によれば、ナビゲーション装置10の利用者に、利用者自身の目的に応じたルートを選択しやすくさせることができる。換言すれば、例えば、特許文献1(特開2002−202137号公報)に記載された技術よりも、利便性を向上させたナビゲーション装置を提供することができる。
さらに、ナビゲーション装置10では、第一コスト演算にて記憶したリンク群を構成するリンクの組合せ、及び第二コスト演算にて記憶したリンク集合体を構成するリンクの組合せを、同一のノード毎に接続することで、複数のルートを生成(検出)している。
したがって、ルート報知処理においては、このような方法で複数のルートを生成することにより、出発地から目的地までのルートとして想定可能な複数のルートを確実に検出できる。
特に、このような方法で複数のルートを生成することによって、ダイクストラ法を複数回(例えば、3回)以上実行する場合に比べて、少ない処理量で複数のルートを検出することができる。すなわち、ナビゲーション装置10によれば、複数のルートを検出するまでに要する時間を短縮できる。
なお、ルート生成(ルート報知処理におけるS140,S150)におけるコスト演算として、各ノードまでのノード間それぞれを接続するリンクの組合せ毎に、一種類の単位コストについて、和を導出する場合、複数のルートを、単位コストに応じた観点で生成することができる。
すなわち、この場合における単位コストをリンク長とすれば、複数のルートを、出発地から目的地までの移動距離に応じて生成でき、単位コストを時間長とすれば、複数のルートを、出発地から目的地までの移動時間に応じて生成できる。さらに、単位コストを、リンクを移動するために要する金額とすれば、複数のルートを、出発地から目的地までに要する費用に応じて生成でき、単位コストを、道路における渋滞の程度とすれば、複数のルートを、出発地から目的地までの渋滞の多少に応じて生成できる。さらに言えば、単位コストを、道路を一端から他端へと移動する際に消費するエネルギー量とすれば、複数のルートを、出発地から目的地までに必要なエネルギー量(例えば、燃費)に応じて生成できる。
なお、ルート生成(ルート報知処理におけるS140,S150)におけるコスト演算を、少なくとも二種類の単位コストについて、重み付け加算や、加重平均とすれば、多様な観点を組み合わせた複数のルートを生成することができる。
これらの結果、ナビゲーション装置10によれば、多様な観点から生成した複数のルートの中から、一つのルートを選択させることができ、ナビゲーション装置10を、利用者にとってより利便性の良いものとすることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態のルート報知処理では、ルート生成(S160)にて、リンク群を構成するリンクの組合せ、及びリンク集合体を構成するリンクの組合せを、同一のノード毎に接続することで、差異が大きいルートを含む複数のルートを生成していたが、この複数のルートを生成する方法は、これに限るものではない。つまり、複数のルートを生成する方法としては、差異が大きい(即ち、差異が規定割合Th以上である)複数のルートを検出可能であれば、どのような検出方法でも良い。
また、上記実施形態のルート報知処理におけるS170では、複数のルートの中で、コスト演算の結果が最小となるルートを代表ルートとして設定していたが、代表ルートとして設定する基準は、これに限るものではない。つまり、コスト演算の結果が最大となるルートを代表ルートとしても良いし、コスト演算の結果が中間値となるルートを代表ルートとしても良い。
また、上記実施形態のルート報知処理におけるS250では、検出された複数のルートの中で、特定ルート以外のルートについても報知していたが、報知の態様は、これに限るものではなく、特定ルート以外のルートについては、報知しなくとも良い。この場合、例えば、ルート報知処理のS210にて、重複度αが規定割合Th未満である対象ルートに対して、S250での報知を禁止する禁止フラグを設定することで実現しても良い。
なお、上記実施形態のルート報知処理におけるS140(第一コスト演算)、及びルート報知処理におけるS150(第二コスト演算)では、リンク群、及びリンク集合体を、それぞれRAM42に記憶していたが、これらリンク群、及びリンク集合体を、記憶する媒体は、RAM42に限るものではない。すなわち、S140(第一コスト演算)、及びS150(第二コスト演算)において、リンク群、及びリンク集合体を、記憶装置26に記憶しても良い。
[実施形態と特許請求の範囲との対応関係]
最後に、上記実施形態の記載と、特許請求の範囲の記載との関係を説明する。
上記実施形態のルート報知処理におけるS110が、本発明の出発地取得手段に相当し、ルート報知処理におけるS120が、本発明の目的地取得手段に相当し、ルート報知処理におけるS130が、本発明の地図データ取得手段に相当する。
また、ルート報知処理におけるS140〜S160が、本発明のルート検出手段に相当し、ルート報知処理におけるS170〜S240が、本発明の特定ルート検出手段に相当し、ルート報知処理におけるS250が、本発明のルート報知手段に相当する。
さらに、ルート報知処理におけるS170〜S190が、本発明の重複度導出手段に相当し、ルート報知処理におけるS170〜S220、及びS240が、本発明の導出繰返手段に相当する。
さらに、ルート報知処理におけるS140が、本発明の第一コスト演算手段に相当し、ルート報知処理におけるS150が、本発明の第二コスト演算手段に相当する。ルート報知処理におけるS270が、本発明の経路案内手段に相当する。
なお、ルート報知処理におけるS110〜S250までを実行することで得られる機能が、本発明のルート報知装置に相当する。上記実施形態におけるRAM42が、本発明の記憶部に相当する。
10…ナビゲーション装置 21…位置検出装置 22…情報通信装置 23…表示装置 24…音声出力装置 25…入力受付装置 26…記憶装置 31…GPS受信機 32…ジャイロセンサ 33…及び地磁気センサ 40…ナビECU 41…ROM 42…RAM 43…CPU

Claims (4)

  1. 地図データを取得する地図データ取得手段と、
    出発地を取得する出発地取得手段と、
    目的地を取得する目的地取得手段と、
    前記地図データ取得手段で取得した地図データに基づいて、前記出発地取得手段で取得した出発地から前記目的地取得手段で取得した目的地までのルートを複数検出するルート検出手段と、
    前記ルート検出手段で検出された複数のルートの中で、代表的な複数のルートであり、かつそれぞれの差異が予め規定された割合である規定割合以上であるルートをそれぞれ特定ルートとして検出する特定ルート検出手段と、
    前記特定ルート検出手段で検出した特定ルートを報知するルート報知手段と
    を備え
    前記特定ルート検出手段は、
    前記複数のルートのうち、一つのルートを代表ルートとし、前記ルート検出手段で検出したルートのそれぞれについて、前記代表ルートとの一致度合いを表す重複度を導出する重複度導出手段と、
    前記重複度が、前記規定割合未満であるルートそれぞれを残余ルートとし、前記残余ルートの中から、前記代表ルートを新たに設定して、前記残余ルートのそれぞれについて、前記重複度を繰り返し導出する導出繰返手段とを備え、
    前記重複度導出手段及び前記導出繰返手段にて設定された前記代表ルートそれぞれを、前記特定ルートとして検出することを特徴とするルート報知装置。
  2. 前記地図データは、道路上の特定の地点を表すノード、前記ノードを接続するリンク、及び各リンクに付与された単位コストを少なくとも含むものであり、
    前記ルート検出手段は、
    前記出発地から各ノードに至るまでのリンクの組合せそれぞれであるリンク群毎に、コスト演算を実行し、少なくとも、該コスト演算の結果が最小となる前記リンク群を、各ノードについて記憶部に記憶する第一コスト演算手段と、
    前記目的地から各ノードに至るまでのリンクの組合せそれぞれであるリンク集合体毎に、コスト演算を実行し、少なくとも、該コスト演算の結果が最小となる前記リンク集合体を、各ノードについて記憶部に記憶する第二コスト演算手段とを備え、
    前記第一コスト演算手段及び第二コスト演算手段にて記憶部に記憶されたリンク群、及びリンク集合体に基づいて、同一のノードに対する前記リンク群と前記リンク集合体とによって表されるリンクの組合せそれぞれを、前記出発地から前記目的地までの各ルートとして検出することを特徴とする請求項1に記載のルート報知装置。
  3. 前記単位コストは、
    各リンクとして表された道路の長さ、該道路の一端から他端への移動に要する時間長、該道路における渋滞の程度、該道路を移動する際に必要な金額、及び該道路を一端から他端へと移動する際に消費するエネルギー量のうちの少なくとも一つであることを特徴とする請求項に記載のルート報知装置。
  4. 請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のルート報知装置と
    前記ルート報知装置のルート報知手段にて報知された複数の特定ルートの中で、一つの特定ルートについて経路案内を実行する経路案内手段と
    を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
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