JP5964629B2 - 電磁誘導加熱補助具および電磁誘導加熱皿セット - Google Patents
電磁誘導加熱補助具および電磁誘導加熱皿セット Download PDFInfo
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Description
前記収納部の開放径より小型の開放径が形成された枠が前記収納部に嵌合され、かつ
前記受け皿は足部を有することを特徴とする、電磁誘導加熱補助具を提供するものである。
前記収納部には、炭素繊維、アラミド繊維および/または岩石繊維を成形した線状物、柱状物、中空柱状物からなる第一の断熱性部材を介して前記蓄熱部材が固設され、
前記蓄熱部材は、前記収納部より小径かつ中央に貫通孔が形成された板状物であり、前記貫通孔には、前記貫通孔より小径の伝熱性部材が前記蓄熱部材と連設して配設され、かつ
前記受け皿は足部を有することを特徴とする、電磁誘導加熱補助具である。前記収納部の第一の断熱性部材の下部に、炭素繊維からなる第二の断熱性部材が配設されていてもよい。
又、本発明の第二は、上記電磁誘導加熱補助具と、前記蓄熱部材および/または伝熱性部材に載置するプレートとからなる電磁誘導加熱皿セットである。以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の電磁誘導加熱皿セットの態様を説明する図である。
本発明の電磁誘導加熱皿セットは、食品を収納するプレート10と電磁誘導加熱補助具(以下、単に補助具と称する。)とからなる。補助具は、蓄熱部材と、前記蓄熱部材が収納される収納部が形成された受け皿とからなり、前記収納部には第一の断熱性部材を介して蓄熱部材が固設され、かつ前記受け皿は足部が形成されている。なお、前記収納部の前記第一の断熱性部材の下部には、第二の断熱性部材が配設されていてもよい。以下、便宜のため、特に断らない限り、第一の断熱性部材と第二の断熱性部材とが配設された補助具を使用した態様について説明する。
図1(a)は、本発明の電磁誘導加熱皿セットの側面図である。本発明の電磁誘導加熱皿セットは、図1(a)に示すように、食品を収納するプレート10と電磁誘導加熱補助具(以下、単に補助具と称する。)100とからなる。図1(b)に補助具100の平面図を示し、図2に図1(b)に示す補助具100にプレート10を載置した電磁誘導加熱皿セットの部分断面図を示す。補助具100は、収納部が形成された受け皿(以下、単に受け皿と称する。)20の前記収納部に、蓄熱部材90を配設したものである。前記収納部の底面には第二の断熱性部材30が配設され、蓄熱部材90は第一の断熱性部材40を介して受け皿20に配設されている。プレート10を補助具100に載置すると、プレート10の底面が蓄熱部材90と接触し、蓄熱部材90からの伝熱でプレート10内に収納された食材が加熱調理される。蓄熱部材90は、電磁誘導により加熱される部材で構成される。本発明の補助具100を使用すれば、アルミニウムや銅などの電磁誘導により直接加熱しないプレート10に食材を収納した場合に、電磁誘導加熱装置によって加熱調理を行うことができる。
補助具100は、収納部が形成された受け皿20に第一の断熱性部材40を介して蓄熱部材90を配設したものである。受け皿20を構成する部材は、第一の断熱性部材40および蓄熱部材90を配設し、食材を収納したプレート10を載置しても安定しうる強度や剛性を有する材質を広く使用することができる。たとえば、木、紙、セラミックス、プラスチック、およびこれらの複合体などで構成することができる。
図8(a)に示すように、蓄熱部材90の外周には、受け皿中部層25に固定するための突出部93が形成されている。突出部93の長さは、蓄熱部材90の重量や配設される突出部93の数によって変動可能であるが、一般には3〜15mmである。図8(c)に突出部の部分拡大図を示す。
本発明では、前記突出部93に、第一の断熱性部材40からなる管状体を装着する。図8(d)は管状体の断面図、図8(e)はその斜視図である。前記突出部93に管状体40を装着した際の突出部93の部分拡大図を図8(f)に示す。
蓄熱部材90は、受け皿20と受け皿20と接触しないように配設されることが好ましい。受け皿20の熱劣化を抑制するためである。この趣旨に沿って蓄熱部材90を受け皿20に固定しうるものであれば、突出部93でなくてもよい。また、図8(a)では3箇所の突出部93が形成される態様を示したが、突出部93の数、位置、形状はこれらに限定されるものではない。たとえば、蓄熱部材90の外周に内部に向かう線状孔を形成し、この線状孔に棒状の第一の断熱性部材40の一端を装着し、他端を受け皿20に装着してもよい。この態様でも、受け皿20に直接接触することなく、蓄熱部材90が固設することができる。
本発明の補助具100には、補助具100の温度を検知し、その温度が所定値以上である場合に、警報を発する警報手段65を配設することができる。警報としてはブザー音などの音による以外に、点滅その他の光による方法であってもよく、双方を備えるものであってもよい。たとえば、所定温度に達するとスイッチが入る温度スイッチを温度検知手段60とし、この温度スイッチによって制御されるブザーやライトなどを警報手段65とすることができる。前記図4に示すように、温度検知手段60を配設する箇所は、補助具100の収納部外周の底部が好適である。収納部の内側には加熱したプレート10が載置されるため、その外周は蓄熱部材90からの伝熱の影響を受けやすい。また補助具100の底部は、電磁誘導加熱調理装置の半導体スイッチング素子からの放熱を受ける。よって、補助具100の収納部外周の底部は、使用時に最も温度が高くなる箇所である。従って、この温度を基準とすれば直接補助具100に接触することなく把持可能か否かを検出することができるため、安全性に優れる。図3に、補助具100の収納部外周の底部に温度検知手段60を埋設する態様を示す。温度検知手段60は、前記収納部外周の底部に代えて、把持部、天面部、その他に配設してもよい。なお、電源50、ブザーやLEDライトなどの警報手段65は、補助具100の把持部、天面部など電磁誘導により加熱されない箇所に配設する。
感熱部220を構成するシリコーンゴムとしては、信越化学株式会社の製品名KE16、KE1091、KE1202、KE1204、KE108、KE106、KE109、KE10、KE1300、KE12等がある。ハウジング210は、非磁性かつ熱伝導率に優れる真鍮、非磁性SUS、銅、アルミニウムなどで構成すれば、速やかに感熱部220へ温度を伝達することができる。なお、移動接点230の前記柄230aには導電性部材からなるバネ部材250が配設されている。このようなバネ部材250の配設により、冷却時のスイッチOFFが容易となる。このような温度スイッチの原理は、特開昭63−24519号公報、実公平7−35267号公報、米国特許第4963851号公報などに記載されている。
本発明では警報手段65に加えて、前記補助具100の温度が所定値以上である場合に、使用する電磁誘導加熱調理装置の電磁誘導を停止する停止手段80を配設してもよい。
一般に、電磁誘導加熱調理装置にはマイクロコンピュータを主体として構成される制御回路が配設され、使用する鍋類の材質を検出したり、この情報に基づいて加熱温度が制御される。電磁誘導加熱調理装置の加熱部の下部には加熱コイルが配され、その近傍にサーミスタなどの温度センサが取付けられている。前記制御回路には前記サーミスタの情報が入力され、サーミスタが感知する加熱部の温度が所定温度になるように高周波インバータの発振動作(トランジスタのオン,オフ動作)と発振停止(トランジスタの連続オフ)とが出力される。
本発明では、電磁誘導加熱調理装置の制御回路に、補助具100の前記温度検知手段60の温度センサによるON−OFF情報を入力させ、電磁誘導加熱調理装置の制御回路を介して、高周波インバータの発振を停止させるように制御することができる。補助具100の温度検知手段60の情報を電磁誘導加熱調理装置の制御回路に入力させるには、たとえば電池駆動が可能で、スペクトラム拡散通信で送受信しうる微弱無線モジュールを介して行うことができる。微弱無線によれば、消費電力が低く無線局の免許を受ける必要もないからである。なお、トグル検出部と復調部とを有するスペクトラム拡散方式では、送信側で搬送波を拡散するために使用した拡散符号を同期させた上で受信信号に乗算し、受信側で元の搬送波を再現するが、この復調の際に、乗算しようとする拡散符号を伝送遅延時間分だけ位相シフトさせる必要があり、シフト量を試行ステップごとに1チップ(拡散符号の最低時間単位)時間分ずつ増加して受信の成否を判定するスライド法などが採用されている。本発明で使用する微弱無線モジュールとしては、このようなスライド法において、期待信号の長さを、拡散符号の2チップ時間分よりも短く構成するものを好適に使用することができる。微弱無線は、本来、信号がノイズに埋もれやすいが、上記によれば受信信号の搬送波中にノイズによる短い位相変化点が含まれていても、トグル点の候補として検出される事態を回避することができる。電磁誘導加熱調理装置に、微弱無線モジュールからの信号受信手段を配設し、この受信信号を補助具100の温度情報として制御回路に入力させ、温度検知手段60のON−OFFと連動して制御させればよい。これにより、補助具100が所定温度を越える場合に電磁誘導加熱調理装置の加熱を停止させることができる。このような微弱無線モジュールは補助具100の底面の、たとえば前記図3(b)の電源50に近傍に配設することができる。
なお、上記は、温度検知手段60と微弱無線モジュールとを連設する態様で説明したが、温度検知手段60により警報手段65を稼動させると共に電磁誘導加熱調理装置の制御回路を介して、高周波インバータの発振を停止させるように制御してもよい。
本発明の補助具100は、受け皿20の前記収納部の開放径より小型の開放径で形成された枠70を前記収納部に嵌合させてもよい。このような枠70が受け皿20に嵌合された補助具100の平面図を図13(b)に示し、枠70の平面図を図13(c)に、枠70の断面図を図13(d)に、枠70を嵌合させた補助具100にプレート10を載置した電磁誘導加熱皿セットの側面図を図13(a)に示す。枠70により小径のプレート100を安定して補助具100に載置することができる。このような枠70の直径は、使用する電磁誘導加熱調理装置の性能に応じて適宜選択することができる。
上記補助具100に載置して使用しうるプレート10は、伝熱性に優れる部材を広く使用することができる。たとえば、アルミニウムや銅や、またはアルミニウム層や銅層が積層された部材からなるプレートを例示することができる。また、電磁誘導により加熱しうる部材であってもよい。このような部材としては、鉄、鉄ホーロー、鉄鋳物、フェライト系ステンレス、鉄層を積層した鉄系多層鋼など磁性を有する部材を例示することができる。本発明の補助具100は、蓄熱部材90を配設する点に特徴があり、プレート10を含めた全重量を軽量化しうる点で、アルミニウムなどの伝熱性に優れかつ比重の軽い部材からなるプレート10を好適に使用することができる。このようなアルミニウムとしては、たとえば遠赤外線を放出するような部材であってもよい。遠赤外線を放射しうるアルミニウムとしては、古河スカイ株式会社製の商品名「スーパーレイ(登録商標)」などを使用することができる。温度300℃に加熱すると、遠赤外線領域である2.5〜10μm波長を分光放射率80%以上で放射するため、遠赤外線による調理を行うことができる。
なお、プレート10のサイズや形状は、補助具100の上記収納部の形状に対応して適宜選択することができる。
本発明の電磁誘導加熱皿セットを使用して調理する場合は以下の方法による。まず、補助具100にプレート10を載置して電磁誘導加熱調理装置の加熱部に載置し、電磁誘導加熱調理装置のスイッチをONにする。これにより蓄熱部材90が電磁誘導加熱され、この熱量がプレート10に伝熱され、加熱されたプレート10の上で食材を加熱調理することができる。本発明の補助具100を使用すれば、食材を加熱調理した後、補助具100ごと食卓で食器として使用することができる。本発明の補助具100を使用すれば、ステーキ、焼肉、グラタン、スパゲッティー、その他、加熱によって可食しうる料理に広く使用することができる。
本発明の補助具100は、蓄熱部材90が電磁誘導加熱調理装置によって加熱されるため、電磁誘導でしない部材からなるプレート10を使用できる。このため、補助具100に、プレート10に代えて、アルミニウム製の皿に食材を収納した市販の鍋焼きうどんなどを載置して、食材を加熱することができる。
本発明の補助具100は、第二の断熱性部材30と第一の断熱性部材40とによって把持部への伝熱が回避され、かつ足部によって放熱されるため、受け皿10への伝熱が抑制され、受け皿を直接把持することができる。更に、本発明の補助具100に警報手段が配設される場合には、蓄熱部材90の過加熱などにより把持部が高温となった場合には、ブザーやライトの点灯により警報されるため、火傷を防止することができる。このような警報が発せられた場合は、把持部を鍋つかみなどを介して把持すればよい。
20・・・受け皿、
23・・・足、
24・・・受け皿底部層、
25・・・受け皿中部層、
30・・・第二の断熱性部材、
40・・・第一の断熱性部材、
50・・・電池、
60・・・温度検知手段、
65・・・警報手段、
70・・・枠、
80・・・停止手段、
90・・・蓄熱部材、
95・・・伝熱性部材、
97・・・伝熱性帯状物、
100・・・電磁誘導加熱補助具
Claims (8)
- 電磁誘導により加熱される蓄熱部材と、前記蓄熱部材が収納される収納部が形成された受け皿とからなる電磁誘導加熱補助具であって、
前記収納部には、炭素繊維、アラミド繊維および/または岩石繊維を成形した線状物、柱状物、中空柱状物からなる第一の断熱性部材を介して前記蓄熱部材が固設され、
前記蓄熱部材は、前記収納部より小径かつ中央に貫通孔が形成された板状物であり、前記貫通孔には、前記貫通孔より小径の伝熱性部材が前記蓄熱部材と連設して配設され、かつ
前記受け皿は足部を有することを特徴とする、電磁誘導加熱補助具。 - 電磁誘導により加熱される蓄熱部材と、前記蓄熱部材が収納される収納部が形成された受け皿とからなる電磁誘導加熱補助具であって、
前記収納部には、炭素繊維、アラミド繊維および/または岩石繊維を成形した線状物、柱状物、中空柱状物からなる第一の断熱性部材を介して前記蓄熱部材が固設され、
前記収納部の開放径より小型の開放径が形成された枠が前記収納部に嵌合され、かつ
前記受け皿は足部を有することを特徴とする、電磁誘導加熱補助具。 - 前記収納部の第一の断熱性部材の下部に、炭素繊維からなる第二の断熱性部材が配設されることを特徴とする、請求項1または2記載の電磁誘導加熱補助具。
- 前記受け皿には、前記受け皿の温度が所定値以上である場合に警報する警報手段が配置されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の電磁誘導加熱補助具。
- 更に、前記受け皿の温度が所定値以上である場合に、使用する電磁誘導加熱調理装置の電磁誘導を停止する停止手段が配設されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の電磁誘導加熱補助具。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の電磁誘導加熱補助具と、前記蓄熱部材および/または伝熱性部材に載置するプレートとからなる電磁誘導加熱皿セット。
- 前記プレートが、アルミニウム皿、陶器皿、磁器皿、遠赤外線放出部材からなる皿のいずれかであることを特徴とする、請求項6記載の電磁誘導加熱皿セット。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の電磁誘導加熱補助具と前記蓄熱部材および/または伝熱性部材に載置するプレートとからなり、前記プレートは、底部に高台が形成されたことを特徴とする、電磁誘導加熱皿セット。
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