JP5964618B2 - 遮水性コーティング材および遮水性コーティング処理改良方法 - Google Patents

遮水性コーティング材および遮水性コーティング処理改良方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体系廃棄物、再生骨材、天然骨材、ならびに天然礫砂等の固形物を処理する遮水性コーティング材および遮水性コーティング処理改良方法に関する。
従来より、廃棄物を処理する廃棄物処理材が知られている。この廃棄物処理材として、廃棄物にセメント等の固化材を添加・混合し固化した後、これを海面埋立材、路盤材、および盛土材等の土地造成材として用いるものがあった(たとえば、特許文献1)。
特開2003−62598号公報
しかしながら、特許文献1の廃棄物処理材では、セメントで廃棄物の隙間(粒子間隙)を塞いでいるため、セメントで固化された廃棄物を海域や陸域などで再利用する場合は、セメントの一部(廃棄物に付着している有害物質など)が海洋や地盤に流出して海洋汚染や地盤汚染を引き起こすという問題があった。また、廃棄物は、上述したように、盛土材や埋立材等として再利用することが考えられるが、有害物質等が付着した廃棄物は盛土材・埋立材として再利用できず、多額のコストをかけてセメントなどで固めた廃棄物を処分場に埋め立てなければならないという問題もあった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、固形物を強固にするとともに、固体系廃棄物、再生骨材、天然骨材、ならびに天然礫砂等の固形物を洗浄処理等することなく再利用することを可能とする遮水性コーティング材および遮水性コーティング処理改良方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様に係るものは、遮水性コーティング材を用いて、固体系廃棄物、再生骨材、天然骨材、または天然礫砂の固形物を粒子単位で表面被覆する固形物表面被覆工程と、固形物表面被服工程により表面被覆された遮水性コーティング材を乾燥させる遮水性コーティング材乾燥工程と、遮水性コーティング材乾燥工程により乾燥させた遮水性コーティング材を水分で膨潤させる遮水性コーティング材水分膨潤工程と、遮水性コーティング材水分膨潤工程により膨潤させた遮水性コーティング材で表面被覆された固形物を盛土材、埋立材、または地盤改良材として再利用する固形物再利用工程と、を有し、を有し、固形物が遮水性コーティング材により表面被覆され、固形物の粒子表面に付着している有害物質が遮水性コーティング材により表面被覆されることにより、固形物の粒子表面に付着している有害物質の溶出による汚染を防止できることを特徴とするものである。
本発明によれば、固形物を遮水性コーティング材で表面被覆し、その遮水性コーティング材を水分で膨潤させることにより、固形物の粒子間隙を塞がれ、固形物の透水係数を低くすることができる。これにより、固形物を盛土材や埋立材として再利用した場合でも遮水性が向上した盛土材や埋立材として用いることができる。また、固形物の粒子表面(礫等)に有害物質が付着している場合は再利用時にこれらの有害物質の溶出が問題になるが、本発明によれば、固形物の粒子表面に有害物質が付着している場合でも、固形物の粒子表面に付着している有害物質は遮水性コーティング材で被覆されているので、固形物の粒子表面に付着している有害物質の溶出を防ぐことができる。これにより、固形物を洗浄処理等することなく固形物を直接利用することができる。さらに、固形物を被覆している遮水性コーティング材が水分と接触することにより、固形物の粒子間隙(骨材間隙など)の水または空気が膨潤した遮水性コーティング材に置き換わるので、固形物の粒子間隙の粘性が増し、固形物の変形追随性・自己修復性を増加させることができる。これにより、固形物に外部からの何らかの力が働き固形物が変形あるいは一部破損した場合でも、変形追随性・自己修復性が高くなるので、固形物の粘性力により変形あるいは破損を修復させることができる。これに対し、変形追随性が悪い場合は,外部からの力により固形物が変形あるいは一部破損することにより、変形・破損した部分から例えば漏水等が発生しやすくなる。
本発明のうち第の態様に係るものは、第1の態様に係る有害物質汚染防止方法であって、遮水性コーティング材は、熱可塑性エラストマー、高吸水性ポリマー、充填材、および溶剤を含有して成る溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材であることを特徴とするものである。
本発明によれば、少なくとも熱可塑性エラストマー、高吸水性ポリマー、充填材、および溶剤を含有して成る溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材を用いているので、遮水性コーティング材に配合されている高吸収性ポリマーの配合比率(添加量)を変えることにより、遮水性コーティング材の膨潤性能をコントロールすることができる。これにより、適用用途に応じた遮水性コーティング材の膨潤性能を得ることができる。
本発明のうち第の態様に係るものは、第の態様に係る有害物質汚染防止方法であって、遮水性コーティング材は、ポリイソシアネート変性体を主成分とする特殊高分子ウレタン系で、吸水湿気反応型の溶剤を含まない無溶剤系のウレタン系コーティング材であることを特徴とするものである。
本発明によれば、遮水性コーティング材として、ポリイソシアネート変性体を主成分とする特殊高分子ウレタン系で、吸水湿気反応型の溶剤を含まない無溶剤系のウレタン系コーティング材を用いているので、無溶剤系であるために溶剤臭がなく、作業者は良い作業環境でコーティング作業を行うことができる。また、吸水ポリマー系コーティング材と比較して、無溶剤系のウレタン系コーティング材は、遮水性コーティング処理膜強度が大きいので膨潤後の粒子間隙を強靭にすることができる。また、無溶剤系のウレタン系コーティング材は、強酸浸漬水環境においても膨潤させることができるので、酸性雨等に対しても十分適用できる。また、無溶剤系のウレタン系コーティング材は、溶剤等(原油も含む)を多く含む非常に厳しい浸漬環境下においても利用することができる。すなわち、溶剤系の吸水性ポリマー系コーティング材であれば,溶剤等を多く含む浸漬環境の下では,熱可塑性エラストマーが溶解し,遮水性コーティング処理膜が崩壊してしまうことになるが、特殊高分子ウレタン系の遮水性コーティング材では,溶剤等を多く含む浸漬水環境の下でも、強靭・強固な遮水性コーティング処理膜を維持することができる。さらに、無溶剤系のウレタン系コーティング材の膜強度が強いため,長期の遮水性コーティング処理膜の耐久特性が得られる。
本発明のうち第の態様に係るものは、第のいずれかの態様に係る有害物質汚染防止方法であって、固体系廃棄物は、アスファルト殻、コンクリート殻、鉄鋼スラグ、土木用水殻スラグ、コンクリート魂、建設発生礫、建設発生砂、木屑、ガラス屑、陶磁器屑、ならびにゴムチップの少なくとも1つの物質を含有することを特徴とするものである。
本発明のうち第9の態様に係るものは、第1〜第4のいずれかの態様に係る遮水性コーティング材であって、遮水性コーティング材は、地盤改良および廃棄物処理の少なくとも1つに用いられるものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、固形物の粒子表面に有害物質が付着している場合でも、固形物の粒子表面に付着している有害物質は遮水性コーティング材で被覆されているので、固形物の粒子表面に付着している有害物質の溶出を防ぐことができる。これにより、固形物を洗浄処理等することなく固形物を直接利用することができる。また、固形物を被覆している遮水性コーティング材が水分と接触することにより、固形物の粒子間隙(骨材間隙など)の水または空気から膨潤した遮水性コーティング材に置き換わるので、固形物の粒子間隙の粘性が増し、固形物の変形追随性・自己修復性を増加させることができる。これにより、固形物に外部からの何らかの力が働き固形物が変形あるいは一部破損した場合でも、固形物の粘性力により変形あるいは破損を修復させることができる。
本発明の第1の実施形態における遮水性コーティング材を膨潤させた固形物を盛土材として再利用したときの説明図である。 遮水性コーティング材に添加される高吸収性ポリマー添加量と膨潤率の関係を示す図である。 遮水性コーティング材で被覆されていない通常の固体系廃棄物(固形物)を盛土材として適用した場合の遮水性能を説明する図である。 本発明の第1の実施形態における遮水性コーティング材で被覆されている固体系廃棄物(固形物)を盛土材として適用した場合の遮水性能を説明する図である。 本発明の第1の実施形態における遮水性コーティング材で被覆されている固体系廃棄物(固形物)を埋戻し材として適用した場合の図である。 同固体系廃棄物(固形物)を遮水材として適用した場合の図である。 同固体系廃棄物(固形物)を道路材として適用した場合の図である。 地震による液状化のメカニズムを示す図である。
以下、本発明の第1の実施形態における遮水性コーティング材について図面を参照にしながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における遮水性コーティング材を膨潤させた固形物を盛土材として再利用したときの説明図である。ここで、図1では、固体系廃棄物1(固形物)を遮水性コーティング材でコーティングさせた後、固体系廃棄物1を被覆している遮水性コーティング材を膨潤させて、盛土材として再利用している。なお、本実施形態では、遮水性コーティング材を膨潤させた固形物を盛土材として再利用することについて説明したが、これに限らず、同様の方法で、路床、路盤材等の地盤改良材としても利用することができる。
遮水性コーティング材は、熱可塑性エラストマー、高吸水性ポリマー、充填材、および溶剤を含有して成る溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材からなるものである。なお、本実施形態では、固形物として固体系廃棄物1を用いたが、これに限らず、天然骨材、再生骨材、ならびに天然礫砂等を用いてもよい。遮水性コーティング処理材の強度特性は固形物の種類に依存して変わるが、その他については固体系廃棄物1以外の固形物を用いても同様の作用・効果を奏することができる。この遮水性コーティング材は、水と接触することにより水分を吸収して膨潤し体積が大きくなる。これにより固体系廃棄物1(固形物)の粒子間隙を塞ぐことができる。ここで、溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材は、遮水性コーティング材に配合されている高吸収性ポリマーの配合比率(添加量)を変えることにより遮水性コーティング材の膨潤率が変わるので、遮水性コーティング材に配合されている高吸収性ポリマーの配合比率(添加量)をコントロールすることにより、適用先に応じた遮水性コーティング材の膨潤性能を得ることができる(図2参照)。すなわち、遮水性コーティング処理材は、盛土材、路床材、および路盤材等、比較的浅層での適用が可能であるが、このような適用先においては遮水性コーティング材の膨潤率が大きすぎると、膨潤に伴い盛土、路床、および路盤等が隆起する可能性があるので、膨潤率を抑えた遮水性コーティング材を適用することが好ましい。一方、遮水性コーティング処理材を鋼管矢板や鋼矢板継手の遮水処理材、埋戻し材(図5参照)、ならびに廃棄物処分場の遮水材(図6参照)等、閉鎖空間や比較的深層で適用する場合は、遮水性コーティング材の膨潤率が大きいほうが遮水性能の発揮に優れているので、膨潤率が大きい遮水性コーティング材を適用することが好ましい。このように、遮水性コーティング処理材の適用目的に応じて、膨潤コーティング材の膨潤率をコントロールすることができる。ここで、図2は、遮水性コーティング材に添加される高吸収性ポリマー添加量と膨潤率の関係を示す図である。なお、図2の実験結果は、溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材で塗布された固形体を、20度の淡水に浸漬させて、24時間経過後の膨潤率を示している。なお、図2は淡水に浸漬させた実験例であるが、海水に浸漬させた場合は5〜7倍の実験結果が得られている。ここで、図5は本発明の第1の実施形態における遮水性コーティング材で被覆されている固体系廃棄物(固形物)を埋戻し材として適用した場合の図であり、図6は同固体系廃棄物(固形物)を遮水層として適用した場合の図である。
次に、遮水性コーティング材である溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材が、水分を吸収して膨潤することにより発生する圧力(膨潤圧)ついて説明する。溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材が膨潤することにより発生する圧力(膨潤圧)は、溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材で塗布された1mm厚遮水性コーティング処理膜で、5〜7MPaと非常に大きな値の測定結果が得られた。この測定結果は、高吸収性ポリマー添加量を30%とした溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材で塗布された固形体を、20度の淡水に浸漬させて、測定した膨潤圧である。ここで、この測定された膨潤圧は、5方向を固定し、一方向のみ膨潤できる環境で測定した膨潤圧であるので、四方八方に膨潤する場合の実際の膨潤圧は、この測定された膨潤圧より少し小さい膨潤圧になると予想される。なお、上述は淡水に浸漬させた場合の測定結果であるが、海水に浸漬させた場合は3〜5MPaの測定結果が得られている。
次に、遮水性コーティング材である溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材の耐久試験について説明する。高吸収性ポリマー添加量を30%とした溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材の耐久試験を行った結果、この遮水性コーティング材の耐久特性は15年(20度の淡水に浸漬させた場合)であるとの結果であった。なお、本実施形態では、20度の淡水に浸漬させた場合の耐久特性について示したが、海水に浸漬させた場合の耐久特性は30年という試験結果が得られている。このように、遮水性コーティング材である溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材を盛土材、路床、路盤材等の地盤改良材として適用した場合でも十分な耐久特性が得られている。
次に、固体系廃棄物1(固形物)の外周面を遮水性コーティング材である溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材でコーティングする方法について説明する。
固体系廃棄物1の外周面に溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材をコーティングする方法は、コンクリートミキサー等を用いて、固体系廃棄物1と一定量の吸水ポリマー系コーティング材とを混合攪拌し、固体系廃棄物1の外周面に吸水ポリマー系コーティング材がコーティングすることにより、固体系廃棄物1の外周面に吸水ポリマー系コーティング材が表面被覆される。ここで、遮水性コーティング処理材の固体系廃棄物1への被覆量として、0.1〜0.01グラム/cmが好ましい。より好ましくは0.06〜0.02グラム/cmである。なお、固体系廃棄物1の外周面に溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材をコーティングする方法は、これに限らず、スプレーガンを用いて、スプレーガンから溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材を固体系廃棄物1の外周面にスプレー噴射させることにより、固体系廃棄物1の外周面に吸水ポリマー系コーティング材を表面被覆させてもよい。ここで、固体系廃棄物1の外周面にコーティングされた後は、乾燥が不十分であるとベースとなる樹脂膜の形成が悪くなり、膨潤後の遮水性コーティング処理膜が非常に弱くなるので、固体系廃棄物1の外周面の吸水ポリマー系コーティング材を十分自然乾燥されるようにする。なお、早期に乾燥させる必要がある場合は50度〜100度の熱風で十分乾燥されるようにすればよい。
次に、図3および図4を用いて、遮水性コーティング材である溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材を膨潤させた固体系廃棄物1を盛土材として再利用する場合について説明する。ここで、図3は遮水性コーティング材で被覆されていない通常の固体系廃棄物(固形物)を盛土材として適用した場合の遮水性能を説明する図であり、図4は遮水性コーティング材で被覆されている固体系廃棄物(固形物)を盛土材として適用した場合の遮水性能を説明する図である。なお、本実施形態では、固形物として固体系廃棄物1を用いて説明するが、この固体系廃棄物は、アスファルト殻、コンクリート殻、鉄鋼スラグ、土木用水殻スラグ、コンクリート魂、建設発生礫、建設発生砂、木屑、ガラス屑、陶磁器屑、ならびにゴムチップの少なくとも1つの物質を含有するものであればよい。
図3に示すように、遮水性コーティング材である溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材で被覆されていない通常の固体系廃棄物1(固形物)を盛土材として適用した場合は、雨水が固体系廃棄物1の粒子表面間を流れ、固体系廃棄物1に付着している有害物質などが盛土内から海洋や地盤に流出して海洋汚染や地盤汚染を引き起こしてしまうことになる場合がある。これに対し、図4に示すように、溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材2で被覆されている固体系廃棄物1を盛土材とした場合は、固体系廃棄物1は溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材2で表面被覆されているので、固体系廃棄物1の粒子間隙を塞がれている。このように、固体系廃棄物1の粒子表面に有害物質が付着している場合でも、固体系廃棄物1の粒子表面に付着している有害物質は溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材2で被覆されているので、固体系廃棄物1の粒子表面に付着している有害物質の溶出を防ぐことができ、海洋汚染や地盤汚染を引き起こすことを防止することができる。ここで、図4では、溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材2が膨潤することにより固体系廃棄物1の粒子間隙が全て塞がっている状態を示している。また、固体系廃棄物1を被覆している溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材2が水分と接触することにより、固体系廃棄物1の粒子間隙の水または空気が膨潤した溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材2に置き換わるので、固体系廃棄物1の粒子間隙の粘性が増し、固体系廃棄物1の変形追随性・自己修復性を増加することから、固体系廃棄物1に外部からの何らかの力が働き固体系廃棄物1が変形あるいは一部破損した場合でも、固体系廃棄物1の粘性力により変形あるいは破損を修復させることができる(図7参照)。これにより、溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材2で被覆された固体系廃棄物1を地盤改良材として用いた場合、埋立地盤の地震等による液状化を低減することができる(図8参照)。ここで、図7は本発明の第1の実施形態における遮水性コーティング材で被覆されている固体系廃棄物(固形物)を道路材として適用した場合の図であり、図8は地震による液状化のメカニズムを示す図である。
次に、本発明の第2の実施形態における遮水性コーティング材について説明する。
ここで、第1の実施形態では、遮水性コーティング材として、熱可塑性エラストマー、高吸水性ポリマー、充填材、および溶剤を含有して成る溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材を用いたのに対し、第2の実施形態では、遮水性コーティング材として、ポリイソシアネート変性体を主成分とする特殊高分子ウレタン系で、吸水湿気反応型の溶剤を含まない無溶剤系のウレタン系コーティング材を用いた点が異なる。なお、その他については、第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
本実施形態の遮水性コーティング材は、ポリイソシアネート変性体を主成分とする特殊高分子ウレタン系で、吸水湿気反応型の溶剤を含まない無溶剤系のウレタン系コーティング材からなるものである。なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、固形物として固体系廃棄物1を用いるが、これに限らず、天然骨材、再生骨材、ならびに天然礫砂等を用いてもよい。この無溶剤系のウレタン系コーティング材は組成中に親水性基を持っているので、水分と接触することによりこの親水性基が水分を取り込むことにより、膨潤して体積が大きくなる。これにより、固形物の粒子間隙を塞ぐことができる。ここで、無溶剤系のウレタン系コーティング材の組成中の親水性基を変えることにより遮水性コーティング材の膨潤特性(膨潤率)を変えることができるので、無溶剤系のウレタン系コーティング材の組成中の親水性基をコントロールすることにより、適用先に応じた遮水性コーティング材の膨潤性能を得ることができる。
次に、遮水性コーティング材である無溶剤系のウレタン系コーティング材の耐久試験について説明する。親水性基が1.5%含まれた無溶剤系のウレタン系コーティング材の耐久試験を行った結果、この遮水性コーティング材の耐久特性は50年以上(20度の淡水に浸漬させた場合)であるとの結果であった。なお、本実施形態では、20度の淡水に浸漬させた場合の耐久特性について示したが、海水に浸漬させた場合の耐久特性も50年以上という試験結果が得られている。このように、遮水性コーティング材である無溶剤系のウレタン系コーティング材を盛土材、路床、路盤材等の地盤改良材として適用した場合でも十分な耐久特性が得られている。
以上説明したように、遮水性コーティング材として無溶剤系のウレタン系コーティング材を用いた場合は、遮水性コーティング材として溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材を用いた場合と比較して、膨潤率特性は低いが、耐久特性が優れている。これは、無溶剤系のウレタン系コーティング処理膜が溶剤系の吸水ポリマー系コーティング処理膜より強いためであると考えられる。ここで、無溶剤系のウレタン系コーティング材を用いれば、遮水性コーティング処理膜を乾燥するときに、空気中の湿気を吸収させ遮水性コーティング処理膜を硬化させるので、溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材の乾燥時間よりも少し長い乾燥時間を要することになる。しかしながら、無溶剤系のウレタン系コーティング処理膜を乾燥(膜の硬化)しなくても水分を吸収してゴム状のウレタン膜が形成できるので、その状態で無溶剤系のウレタン系コーティング材の注入などで適用することができる。この場合、無溶剤系のウレタン系コーティング処理膜の膜強度が多少低下することになる。
このように、遮水性コーティング材として、ポリイソシアネート変性体を主成分とする特殊高分子ウレタン系で、吸水湿気反応型の溶剤を含まない無溶剤系のウレタン系コーティング材を用いているので、無溶剤系であるために溶剤臭がなく、作業者は良い作業環境でコーティング作業を行うことができる。また、吸水ポリマー系コーティング材と比較して、無溶剤系のウレタン系コーティング材は、膨潤体膜強度が大きいので膨潤後の粒子間隙を強靭にすることができる。また、無溶剤系のウレタン系コーティング材は、強酸浸漬水環境においても膨潤させることができるので、酸性雨等に対しても十分適用できる。また、無溶剤系のウレタン系コーティング材は、溶剤等(原油も含む)を多く含む非常に厳しい浸漬環境下においても適用することができる。すなわち、溶剤系の吸水性ポリマー系コーティング材であれば,溶剤等を多く含む浸漬環境の下では,熱可塑性エラストマーが溶解し,遮水性コーティング処理膜が崩壊してしまうことになるが、特殊高分子ウレタン系の遮水性コーティング材では,溶剤等を多く含む浸漬水環境の下でも、強靭・強固な遮水性コーティング処理膜を維持することができる。さらに、無溶剤系のウレタン系コーティング材の膜強度が強いため,長期の遮水性コーティング処理膜の耐久特性が得られる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 固体系廃棄物
2 溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材

Claims (4)

  1. 遮水性コーティング材を用いて、固体系廃棄物、再生骨材、天然骨材、または天然礫砂の固形物を粒子単位で表面被覆する固形物表面被覆工程と、
    該固形物表面被服工程により表面被覆された前記遮水性コーティング材を乾燥させる遮水性コーティング材乾燥工程と、
    該遮水性コーティング材乾燥工程により乾燥させた前記遮水性コーティング材を水分で膨潤させる遮水性コーティング材水分膨潤工程と、
    遮水性コーティング材水分膨潤工程により膨潤させた前記遮水性コーティング材で表面被覆された前記固形物を盛土材、埋立材、または地盤改良材として再利用する固形物再利用工程と、を有し、
    前記固形物が前記遮水性コーティング材により表面被覆され、該固形物の粒子表面に付着している有害物質が該遮水性コーティング材により表面被覆されることにより、該固形物の粒子表面に付着している有害物質の溶出による汚染を防止できることを特徴とする有害物質汚染防止方法。
  2. 前記遮水性コーティング材は、熱可塑性エラストマー、高吸水性ポリマー、充填材、および溶剤を含有して成る溶剤系の吸水ポリマー系コーティング材であることを特徴とする請求項記載の有害物質汚染防止方法
  3. 前記遮水性コーティング材は、ポリイソシアネート変性体を主成分とする特殊高分子ウレタン系で、吸水湿気反応型の溶剤を含まない無溶剤系のウレタン系コーティング材であることを特徴とする請求項記載の有害物質汚染防止方法
  4. 前記固体系廃棄物は、アスファルト殻、コンクリート殻、鉄鋼スラグ、土木用水殻スラグ、コンクリート魂、建設発生礫、建設発生砂、木屑、ガラス屑、陶磁器屑、ならびにゴムチップの少なくとも1つの物質を含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の有害物質汚染防止方法
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