JP5964153B2 - 液状急結剤、吹付け材料、及びそれを用いた吹付け工法 - Google Patents

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Description

本発明は、道路、鉄道、及び導水路等のトンネルにおいて、露出した地山面へ急結性セメントコンクリートを吹付ける際に使用するリバウンド低減剤、吹付け材料、及びそれを用いた吹付け工法に関する。
本発明でいう部や%は特に規定のない限り質量基準である。本発明でいうセメントコンクリートとは、セメントペースト、モルタル、コンクリートを総称するものである。
従来、トンネル掘削等、露出した地山の崩落を防止するために、急結剤をコンクリートに混合した急結性コンクリートの吹付け工法が用いられている。
この工法は、通常、掘削工事現場に設置した計量混合プラントで、セメント、骨材、及び水を計量混合して吹付け用のコンクリートを調製し、それをアジテータ車で運搬し、コンクリートポンプで圧送し、途中に設けた合流管で他方から圧送された急結剤と混合して急結性吹付けコンクリートとし、地山面に所定の厚みになるまで吹付ける工法である。
例えば、硫酸アルミニウムとビスフェノール縮合物を混合した急結剤を法面に吹付ける工法が記載されている(特許文献1)。特許文献1は、セメント100部に対して、硫酸アルミニウム0.1〜5部、ビスフェノール縮合物0.1〜1.0部を使用している。ビスフェノール縮合物の使用量は、硫酸アルミニウム100部に対して、2〜1000部である。本発明のビスフェノール縮合物の使用量は、引用文献1とは異なる。
ビスフェノールSは一般的に既知であったが、工業的に製造されていなかった。環境上の問題で、ビスフェノールAの代わりにビスフェノールSが、工業的に製造されるようになった。本発明者は、工業的に製造されるようになったビスフェノールSを使用した場合、ビスフェノールAより少ない使用量で、急結性を向上することを見出した。ビスフェノールAより少ない使用量で、急結性を向上することについて、引用文献1は記載がない。
特開2002-121061号
本発明は、上記課題を解決すべく種々検討した結果、人体への安全性が高く、材料の圧送性が良好で、リバウンドの少ない吹付け材料が得られる知見を得て本発明を完成するに至った。
本発明は、セメントを含有してなるセメントコンクリートと、硫酸アルミニウム100部とビスフェノールS0.05〜0.5部を含有してなる液状急結剤をセメント100部に対して固形分換算で5〜15部とを含有してなる吹付け材料であり、セメント100部に対して、固形分換算で0.05〜5部のポリカルボン酸系減水剤を含有してなる該吹付け材料であり、ビスフェノールSの平均分子量が5,000〜30,000である該吹付け材料であり、液状急結剤中の硫酸アルミニウムの固形分濃度が30〜40%である該吹付け材料であり、セメントの使用量が330〜500kg/m 3 であり、水セメント比が40〜65%である該吹付け材料であり、セメントコンクリートがポリアルキレンオキサイドを含有してなる該吹付け材料であり、ポリアルキレンオキサイドの平均分子量が100万〜500万である該吹付け材料であり、ポリアルキレンオキサイドの使用量が、セメント100部に対して、0.001〜0.1部である該吹付け材料であり、該吹付け材料を用いる吹付け工法であり、かつ、セメントコンクリートと液状急結剤とを混合してなる吹付け工法であり、該吹付け材料を用いる吹付け工法であり、かつ、セメントとポリアルキレンオキサイドを含有してなるセメントコンクリートと液状急結剤とを混合してなる吹付け工法であり、セメントコンクリートの圧送速度が4〜20m 3 /hであり、セメントコンクリートのポンプ圧送圧力が2〜6MPaであり、圧縮空気量が4〜10m 3 /minである該吹付け工法であり、セメントコンクリートと液状急結剤を吹付け直前で混合して吹付ける該吹付け工法である。
本発明により、吹付け時における急結性セメントコンクリートのリバウンド率を低減できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する液状急結剤は、硫酸アルミニウムとビスフェノールSを含有する。液状急結剤は溶液でもよく、懸濁液でもよい。
本発明で使用する硫酸アルミニウムとしては、一般に市販されている粉末状の硫酸アルミニウムが挙げられる。硫酸アルミニウムの無水塩や含水塩を水に溶解又は懸濁し、液状にして使用してもよい。
本発明で使用するビスフェノールSは、ビスフェノール類、芳香族アミノスルホン酸、及びホルムアルデヒドを縮合反応させることによって得られるビスフェノール系縮合物の中の一つであり、化合物名は4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホンであり、市販品が使用可能である。ビスフェノールSは液状急結剤中の硫酸アルミニウムの固形分濃度を40%まで上げることができる。ビスフェノールSは、ビスフェノールAに対して、環境ホルモンの点で、代替が可能である。ビスフェノールSは、ビスフェノールAよりも、使用量を少なくできる。
本発明で使用するビスフェノールSの平均分子量は、5,000〜30,000が好ましい。平均分子量が5,000未満ではリバウンド率を低減する効果が小さい場合があり、30,000を越えると逆に可塑性が強くなりすぎるためリバウンド率が増加する場合がある。平均分子量は、重量平均分子量をいう。
ビスフェノールSの使用量は、硫酸アルミニウム100部に対して、2部未満が好ましく、0.05〜0.5部がより好ましく、0.05〜0.5質量部未満が更に好ましく、0.1〜0.45部が最も好ましい。2部を越えると初期凝結が早すぎて配管内やノズル内に固化物が付着し、ミストが多くなり、更には液状急結剤の粘度が上がって圧送性が低下する場合がある。又、初期凝結や強度発現性が低下する場合がある。0.05質量部以上だと初期凝結を促し、吹付時の付着特性が向上し、ダレやリバウンドが少なくなり、硫酸アルミニウムの固形分濃度を30%以上にしても硫酸アルミニウムが均一に分散しにくく、凝集固化しにくい。
本発明で使用する液状急結剤は、フッ素、アルカリ金属、アルカノールアミン、水和促進剤を含有することが可能である。
液状急結剤中の硫酸アルミニウムの固形分濃度は、30〜40%が好ましく、30〜35%がより好ましい。30%未満だと初期凝結や強度発現性が低下する場合があり、40%を越えると液状急結剤の粘度が大きくなり、圧送性が低下し、又、液状急結剤中の硫酸アルミニウムが均一に分散しにくくなり、固化しやすくなる場合がある。
液状急結剤の使用量は使用材料により一義的に規定することはできないが、セメント100部に対して固形分換算で5〜15部が好ましく、7〜12部がより好ましい。液状急結剤の使用量が少ないと初期凝結が充分に得られず、リバウンドやセメントコンクリートの剥落が多くなる場合があり、液状急結剤の使用量が多いと長期強度発現性が低下し、経済的にも不利になる場合がある。
本発明は、ポリアルキレンオキサイド(以下、PAOという)を使用することが好ましい。
本発明で使用するPAOは、ビスフェノールSと反応した瞬間にセメントコンクリートに可塑性を与え、吹付け直後の吹付け面からのセメントコンクリートのダレを防止し、リバウンド率を低減するものである。
PAOとしては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、及びポリブチレンオキサイド等が挙げられる。これらの中では、効果が大きい点で、ポリエチレンオキサイドが好ましい。
PAOの平均分子量は100万〜500万が好ましい。100万未満ではリバウンド率を低減する効果が小さい場合があり、500万を越えると急結性セメントコンクリートの圧送性が低下する場合がある。
PAOの使用量は、セメント100部に対して、0.001〜0.1部が好ましく、0.005〜0.05部がより好ましい。0.001部未満では急結性セメントコンクリートの可塑性が小さくなり、吹付けた時にダレが生じ、リバウンド率が大きくなる場合があり、0.1部を越えると急結性セメントコンクリートの粘性が大きくなり、圧送性に支障が生じる場合がある。
本発明はセメントコンクリート側に減水剤類を使用してもよい。減水剤類としては、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤等が挙げられる。減水剤類としては、アルキルアリルスルホン酸系、ナフタレンスルホン酸系、メラミンスルホン酸系、リグニンスルホン酸系、ポリカルボン酸系、及びポリエチレングリコール系等が挙げられる。減水剤類は、液状のものや粉状のもの何れも使用できる。これらの中では、高性能減水剤が好ましい。
減水剤類の使用量は、セメント100部に対して、固形分換算で0.05〜5部が好ましく、0.1〜3部がより好ましい。
本発明で使用するセメントは特に限定されるものではなく、普通、早強、超早強、及び低熱等の各種ポルトランドセメントや、これらポルトランドセメントに高炉スラグ、フライアッシュ、石灰石微粉末、又はシリカを混合した各種混合セメント、更には、アルミナセメント、膨張セメント、及びコロイドセメント等、何れも使用可能である。
本発明では、前記各材料や、砂や砂利等の骨材の他に、繊維状物質、凝結調整剤、AE剤、消泡剤、防錆剤、SBRやポリアクリレート等の高分子エマルジョン、酸化カルシウムや水酸化カルシウム等のカルシウム化合物、アルカリ金属硫酸塩等の硫酸塩、ベントナイト等の粘土鉱物、ゼオライト、ハイドロタルサイト、及びハイドロカルマイト等のイオン交換体、無機リン酸塩、並びに、ホウ酸等の一種又は二種以上を本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で併用することが可能である。
液状急結剤の混合方法としては、例えば、液状急結剤をポンプ圧送して、セメントコンクリートに合流混合する手前で空気搬送して、セメントコンクリートに添加混合する方法が効果的である。
本発明において、セメント、骨材、及び水等を混合する装置としては、既存の撹拌装置が使用でき、例えば、傾胴ミキサ、オムニミキサ、V型ミキサ、ヘンシェルミキサ、及びナウタミキサ等が使用可能である。
本発明で使用するセメントコンクリート中のセメントの使用量は、330〜500kg/m3が好ましく、水セメント比は40〜65%が好ましい。
本発明の吹付け工法としては、乾式吹付け工法や湿式吹付け工法が可能である。乾式吹付け工法は、例えば、セメント、骨材を混合して空気圧送し、水と液状急結剤を合流混合して吹付ける工法である。湿式吹付け工法は、例えば、予め、セメント、骨材、及び水を混合してセメントコンクリートとし、これをポンプ圧送、又は空気搬送して液状急結剤を合流混合して吹付ける工法である。このうち、乾式吹付け工法では粉塵量が多くなる場合があるため、湿式吹付け工法を用いることが好ましい。
本発明の吹付け工法においては、従来の吹付け設備等が使用可能である。吹付け設備は吹付けが充分に行われれば特に限定されるものではなく、例えば、セメントコンクリートの圧送にはシンテック製のコンクリートポンプ等が使用可能であり、液状急結剤の圧送にはオカサン機工製のスクイズポンプ等が使用可能である。
セメントコンクリートの圧送速度は4〜20m3/hが好ましく、セメントコンクリートのポンプ圧送圧力は2〜6MPaが好ましい。
液状急結剤を圧送してセメントコンクリートに添加混合する圧縮空気量は、セメントコンクリートが急結剤の圧送管内に侵入し、圧送管内が閉塞するのを防ぐ点で、4〜10m3/minが好ましい。
液状急結剤とセメントコンクリートとの合流点は、混合性を良くするために、管の形状や内壁をらせん状や乱流状態になりやすい構造とすることが可能である。
本発明の吹付け材料は、PAOを予めセメントコンクリートと混合し、ビスフェノールSを予め液状急結剤に混合し、セメントコンクリートと液状急結剤を混合して吹き付けすることが好ましい。
本発明は、液状急結剤にビスフェノールSを予め混合することにより、硫酸アルミニウム水溶液の固形分濃度を上げても液状急結剤が分離せず、液状急結剤の安定性を確保できる。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
実施例1
硫酸アルミニウム100部と表1に示す量のビスフェノールを添加し、硫酸アルミニウムを水で表1に示す濃度に調製して撹拌混合し、液状急結剤を調製した。液状急結剤の粘度を測定した。又、セメント/砂比を1/3とし、水/セメント比を50%とし、セメント100部に対して固形分換算で減水剤1部を使用した配合でモルタルを練混ぜた。練混ぜたモルタル中のセメント100部に対して、固形分換算で液状急結剤10部を混合して型枠内に詰め込み、試験環境温度は20℃で、プロクター貫入抵抗値を測定した。
<使用材料>
硫酸アルミニウム:粉末硫酸アルミニウム14水塩、市販品
ビスフェノールS-c:平均分子量20,000、市販品
ビスフェノールA:平均分子量25,000、市販品
セメント:普通ポルトランドセメント、市販品、ブレーン比表面積3,200cm2/g、比重3.16
細骨材:砂、新潟県姫川産川砂、比重2.62
減水剤:ポリカルボン酸系高性能減水剤、市販品
水:水道水
<測定方法>
粘度: 水に硫酸アルミニウムとビスフェノールを撹拌混合した懸濁液の粘度をB型粘度計で測定した。
プロクター貫入抵抗値:JSCE D−102−1999に準じて始発時間を測定した。

表1より、ビスフェノールSは、ビスフェノールAより少ない量で硫酸アルミニウムの濃度を上げられることが判った。
実験例2
セメント500gに、セメント100部に対して表2に示す量のPAOを予め混合し、更に水350gを加えて混合したセメントミルクと、硫酸アルミニウム100部と表2に示す量のビスフェノールを予め混合した液状急結剤とを使用した。液状急結剤中の硫酸アルミニウムの固形分濃度は35%とした。セメントミルクにこの液状急結剤を添加して素早く混合し、セメントミルクの流動性を失った時間(ゲル化時間)を測定した。液状急結剤の使用量はセメント100部に対して、固形分換算で10部とした。結果を表2に併記した。
<使用材料>
PAOイ:ポリエチレンオキサイド、平均分子量200万、市販品
PAOロ:ポリエチレンオキサイド、平均分子量100万、市販品
<測定方法>
ゲル化時間:セメントミルクと液状急結剤を混合してから、セメントミルクが流動性を失うまでの時間、即ちセメントミルクがゲル化して容器を傾けても流れなくなるまでの時間を示した。




表2より、ビスフェノールSは、ビスフェノールAよりゲル化時間が短く、急結性に優れることが判った。
実験例3
各材料の単位量を、セメント450kg/m3、水203kg/m3、細骨材1,114kg/m3、粗骨材611kg/m3、減水剤4.5kg/m3(固形分換算)としたセメントコンクリートを調製し、圧送速度10m3/h、圧送圧力4MPaの条件下でコンクリートポンプ「MKW−25SMT」(シンテック社製)で圧送した。又、コンクリート中のセメント100部に対して、表3に示す量のPAOイをコンクリートに予め混合してセメントコンクリートとし、硫酸アルミニウム100部と表3に示す量のビスフェノールS-cを予め混合して液状急結剤とした。液状急結剤中の硫酸アルミニウムの固形分濃度は35%とした。
吹付けノズルの手前に設けた混合管に、コンクリート中のセメント100部に対して、液状急結剤を固形分換算で10部となるようにスクイズポンプで圧送し、セメントコンクリートに添加する先端の位置で、圧縮空気により液状急結剤を吹込み、急結性セメントコンクリートとし、模擬トンネルに吹付けた。液状急結剤を圧送してセメントコンクリートに添加混合する圧縮空気量は、6m3/minであり、液状急結剤を圧送してセメントコンクリートに添加混合する空気圧送圧力は0.5MPaであった。急結性セメントコンクリートについて、リバウンド率、圧送性、及び圧縮強度の評価を行った。結果を表3に併記した。
<使用材料>
粗骨材:新潟県姫川産川砂利、比重2.67、最大骨材寸法15mm
<測定方法>
リバウンド率:急結性セメントコンクリートを15m3/hの圧送速度で5分間、高さ4.5m、幅5.5mの模擬トンネルに吹付けた。吹付け終了後、付着せずに落下した急結性コンクリートの量を測り、(リバウンド率)=(吹付けの際に付着せずに落下した急結性セメントコンクリート)/(吹付けに使用した全体の急結性セメントコンクリート)×100 (%)の式より算出した。
圧送性:急結性セメントコンクリートを吹付ける際の圧送管内の圧力(圧送圧)を測定した。
圧縮強度:材齢3時間の圧縮強度は、幅25cm×長さ25cmのプルアウト型枠に設置したピンを、プルアウト型枠表面から急結性セメントコンクリートで被覆し、型枠の裏側よりピンを引抜き、その時の引き抜き強度を求め、(圧縮強度)=(引抜き強度)×4/(剪断面積)の式から圧縮強度を算出した。材齢1日以降の圧縮強度は、幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠に急結性セメントコンクリートを吹付け、コアリングして採取した直径5cm×長さ10cmの供試体の強度を耐圧試験器で測定した。




表3より、PAOとビスフェノールSを適量使用することにより、リバウンド率が小さいことが判った。ビスフェノールSの使用量が多いと、リバウンド率が大きいことが判った。
実験例4
セメント100部に対してPAOイ0.01部を使用し、硫酸アルミニウム100部に対して固形分換算で表4に示す量のビスフェノールSを用いたこと以外は実験例3と同様に行った。結果を表4に併記した。ビスフェノールSは予め液状急結剤に混合して使用した。
<使用材料>
ビスフェノールS-a:平均分子量5,000、市販品
ビスフェノールS-b:平均分子量10,000、市販品
ビスフェノールS-d:平均分子量30,000、市販品
表4より、分子量の異なるビスフェノールSを使用しても、本発明の効果が得られることが判った。
実験例5
セメント100部に対してPAOイ0.01部を用い、硫酸アルミニウム100部に対してビスフェノールS-c 0.3部を用い、セメント100部に対して固形分換算で表4に示す量の液状急結剤を用いたこと以外は実験例3と同様に行った。結果を表5に併記した。
表5より、液状急結剤を使用することにより、リバウンド率が小さくなり、初期強度発現性が大きいことが判った。
ビスフェノールSは、ビスフェノールAより少ない使用量で、液状急結剤中の硫酸アルミニウム濃度を上げることができる。ビスフェノールSは、ビスフェノールAより少ない使用量で、ポリアルキレンオキサイドとの混合時にセメントコンクリートを可塑化させ、吹付け時における急結性セメントコンクリートのリバウンド率を低減できる。本発明により、経済的な施工が可能となる。

Claims (12)

  1. セメントを含有してなるセメントコンクリートと、硫酸アルミニウム100部とビスフェノールS0.05〜0.5部を含有してなる液状急結剤をセメント100部に対して固形分換算で5〜15部とを含有してなる吹付け材料。
  2. 更に、セメント100部に対して、固形分換算で0.05〜5部のポリカルボン酸系減水剤を含有してなる請求項1記載の吹付け材料。
  3. ビスフェノールSの平均分子量が5,000〜30,000である請求項1又は2記載の吹付け材料。
  4. 液状急結剤中の硫酸アルミニウムの固形分濃度が30〜40%である請求項1〜3のうちの1項記載の吹付け材料。
  5. セメントの使用量が330〜500kg/m 3 であり、水セメント比が40〜65%である請求項1〜4のうちの1項記載の吹付け材料。
  6. セメントコンクリートがポリアルキレンオキサイドを含有してなる請求項1〜5のうちの1項記載の吹付け材料。
  7. ポリアルキレンオキサイドの平均分子量が100万〜500万である請求項記載の吹付け材料。
  8. ポリアルキレンオキサイドの使用量が、セメント100部に対して、0.001〜0.1部である請求項又は記載の吹付け材料。
  9. 請求項1〜5のうちの1項記載の吹付け材料を用いる吹付け工法であり、かつ、セメントコンクリートと液状急結剤とを混合してなる吹付け工法。
  10. 請求項6〜8のうちの1項記載の吹付け材料を用いる吹付け工法であり、かつ、セメントとポリアルキレンオキサイドを含有してなるセメントコンクリートと液状急結剤とを混合してなる吹付け工法。
  11. セメントコンクリートの圧送速度が4〜20m 3 /hであり、セメントコンクリートのポンプ圧送圧力が2〜6MPaであり、圧縮空気量が4〜10m 3 /minである請求項9又は10記載の吹付け工法。
  12. セメントコンクリートと液状急結剤を吹付け直前で混合して吹付ける請求項〜11のうちの1項記載の吹付け工法。
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