図1は、本発明の実施形態に係るカラオケシステムの構成を示す図である。本実施形態におけるカラオケシステムは、カラオケ装置2(コマンダ)と、リモコン装置1にて構成されており、これらは、LAN100にて、無線、有線で互いに接続されている。
店舗に設置されるカラオケ装置2は、リモコン装置1(例えば、1a、1b)によりユーザからの各種指示を受け付けることが可能となっている。また、リモコン装置1は表示部11と操作部17が共有されたタッチパネル表示画面を備え、ユーザに対して各種情報の提供や、操作入力することが可能とされている。リモコン装置1は、LAN100上に設置されたアクセスポイント110を介してカラオケ装置2と無線接続される。例えばカラオケ装置2にはリモコン装置1aと1bが対応付けられ、LAN100aを介して情報を送受信することが可能となっている。また、リモコン装置1a、1bとカラオケ装置2とは赤外線通信部16などを利用した近距離通信を行うことも可能である。
さらに、本実施形態のカラオケシステムでは、ユーザに各種サービスを提供するためインターネットを介したカラオケ用ホスト5(サーバ装置)が設けられ、楽曲情報やユーザ情報、カラオケ投稿映像など、各種サービスに必要な情報を記憶している。そして、ルータ120を通じて、カラオケ装置2、又はリモコン装置1a、1bと、前述した情報の送受信が行うことができる。
カラオケ装置2は、全体を統括制御する制御部30を中心として機能し、主な機能として、演奏処理、楽曲予約処理、投稿処理、投稿映像選択処理、投稿映像視聴処理などを実行可能としている。演奏処理(再生処理)は、入力部21やリモコン装置1にて、ユーザにより指定された歌唱用楽曲に対応する演奏情報をMIDI音源を含んで構成される音響制御部70にて演奏させ、スピーカー42から放音させる処理である。このとき、スピーカー42からは歌唱用マイク44a、44bから入力される音声も合わせて放音される。投稿処理は、演奏処理にあわせて録画・録音されたカラオケ用投稿映像をカラオケ用ホスト5に送信する処理である。また、投稿映像選択処理は、投稿処理にて送信されたカラオケ用投稿映像を視聴などを目的としてユーザに選択させる処理であって、投稿映像視聴処理は、選択されたカラオケ用投稿映像を視聴する処理である。
楽曲予約処理は、ユーザからの指定に基づいて歌唱用楽曲を選択、予約するための処理である。本実施形態ではリモコン装置1と連携して実行することとなる。リモコン装置1の操作部17から入力されたユーザの指令は、赤外線通信部19、23、あるいは、LAN100を介してカラオケ装置2に伝達される。カラオケ装置2での処理結果は、リモコン装置1側の表示部11に表示され、ユーザは選曲のための各種情報を視認することが可能である。カラオケ装置2とリモコン装置1は、この楽曲指定処理に限らず、ユーザ個別のサービスを提供するためのログイン処理など各種処理を実行することが可能である。
図2は、本発明の実施形態に係るトップ画面、すなわち、リモコン装置1を起動した直後の画面を示す図である。本実施形態では、リモコン装置1の表示部11に表示を行うことで、リモコン装置1を操作するユーザに対して各種情報を提供する。なお、リモコン装置1の操作部17としては、カーソルキーなどの各種機械的なスイッチの他、表示部11に表示されたボタン、アイコンなどを直接タッチして操作を行うタッチパネルを採用することができる。
本実施形態のカラオケシステムは、複数のユーザが各リモコン装置1のタッチパネル表示画面から必要な情報(後述するユーザ識別情報やパスワード)を入力し、ログインすることが可能となっている。ユーザのログインに関する情報は画面上方に常時表示される。ログインしたユーザの分身像(アバター)を表示するためのログインユーザ欄103が設けられている。なお、分身像としては、人、キャラクターを模した像の他、図形や記号など各種形態を採用することができる。
また、アカウントを有していないユーザのためのゲストアイコン102、ユーザを切り替えるためのユーザ切替スイッチ101が表示されている。ログインしたユーザは、ログインユーザ欄103に表示される分身像を選択、あるいは、ユーザ切替スイッチ101を操作することで、自分のユーザ情報を利用した各種サービスを受けることが可能となる。また、アカウントを有していないユーザは、ゲストアイコン102を操作することで、選曲など一般的なサービスを受けることが可能となっている。なお、ユーザの切替の際には、パスワードなど認証を行うこととしてもよいが、認証を行うことなく簡易に切り替えることとしてもよい。
図3は、各ユーザ毎に、ホスト5に記憶されているユーザ情報を説明するための図である。本実施形態では、ユーザ情報として、個人情報、十八番テーブル、履歴テーブル、プレイリストテーブルといった、ユーザに関する各種情報を含んで構成される。ユーザ情報は、カラオケ用ホスト5の記憶部51に予め記憶されている。また、ユーザ情報には、ユーザがリモコン装置1からカラオケ用ホスト5へログインしてこれら情報を利用するためのユーザ識別情報、パスワードが対応付けられている。個人情報には、ユーザ名(実際の名前に限ったものでなく、ニックネームであってもよい)、性別、年齢、メールアドレスなどを含んで構成されている。また、これら各種情報は、リモコン装置1、あるいは、インターネットなどのネットワークに接続された図示しないパーソナルコンピュータ、携帯情報端末などにてログインして設定することも可能である。
十八番テーブルは、ユーザによって登録された歌唱用楽曲を記憶するテーブルであって、楽曲識別情報、音程情報、過去の採点情報(最高点)などを含んで構成されている。ユーザは、この十八番テーブルに基づいて、過去に登録したお気に入りの歌唱用楽曲を呼び出して歌唱することが可能となる。その際、登録した音程情報を利用することで、自分の歌唱にあった音程で演奏(再生)を行うこともできる。
履歴テーブルは、ユーザが過去に演奏した歌唱用楽曲に関する各種情報を記録した情報であって、本実施形態では、演奏した歌唱用楽曲について、歌唱用楽曲の楽曲識別情報、
演奏した日時を示す歌唱日時、歌唱した店舗の識別情報、あるいは、歌唱した店舗の住所、もしくは、緯度経度などを示す位置情報、採点情報などを含んで構成されている。ユーザは、この履歴テーブルに基づいて、過去に演奏した歌唱用楽曲を呼び出して歌唱することができる。
プレイリストテーブルは、カラオケ投稿映像を連続して演奏(再生)するための情報であって、本実施形態ではタイプAとタイプB、2つのタイプにて構成されている。タイプAは、生成日時、曲順に対応付けられた投稿映像識別情報を有して構成されている。曲順を使用して順次、投稿映像識別情報に対応するカラオケ投稿映像を再生させることで連続演奏が可能となる。一方、タイプBは、生成日時、第1条件、第2条件などの楽曲抽出条件、そして、プレイリストで再生させる際の再生時間を含んで構成されている。このタイプBのプレイリストでは、カラオケ投稿映像を演奏する毎に、プレイリスト内の楽曲抽出条件を使用して連続演奏させるカラオケ投稿映像の抽出が実行される。したがって、連続演奏させる毎に異なるカラオケ投稿映像が抽出される可能性があり、多様な連続再生を行うことが可能となっている。これらプレイリストの生成、並びに、それを利用したカラオケ投稿映像の再生については、後ほど詳しく説明を行う。
図4は、このユーザ情報の送受信の様子を示した図である。カラオケ店舗に来店したユーザは、自己のユーザ識別情報とパスワードで構成された識別情報を入力、あるいは、リモコン装置1などに設けられたICカードリーダーでICカードに記憶されている識別情報を読み取らせることで認証処理S101を実行する。ユーザの識別情報を読み取った、カラオケ装置2あるいはリモコン装置1は、識別情報をカラオケ用ホスト5に送信し(S102)、識別情報を受信したカラオケ用ホスト5は記憶部51に記憶されたデータベースから、該当するユーザのユーザ情報を抽出し(S121)、問い合わせのあったカラオケ装置2あるいはリモコン装置1に対して送信する(S122)。
ユーザ情報を受信したカラオケ装置2側では(S103)、受信したユーザ情報に基づいて、選曲処理、演奏処理など各種サービス処理が提供される(S104)。ユーザによりログアウトが要求される(S105)とサービス処理を中断し、サービス処理中における各種履歴(ログ)、あるいは、ユーザによる設定変更を反映したユーザ情報をカラオケ用ホスト5に送信する(S106)。ここで、ユーザ情報は、全ての情報を送信することの他、更新された差分だけを送信してもよい。カラオケ用ホスト5では、受信したユーザ情報に基づいて記憶部1に記憶されたデータベースの更新を実行する(S124)。
以上、1ユーザが認証処理(ログイン処理)してから、ログアウトするまでの流れを説明したが、本実施形態のカラオケ装置2、リモコン装置1は、認証された複数人(認証ユーザ)が同時にログインした状態で使用することが可能となっており、図2で説明したユーザインターフェイスを用いることで、サービスを提供するユーザ(以下、「アクティブユーザ」という)を切り替えて使用することが可能となっている。
図5は、本発明の実施形態に係るアクティブユーザトップ画面を示す図である。この図に示されるように、複数人がログインした状態ではログインユーザ欄103にログインしたユーザの分身像103a〜103e(本実施形態では顔部分)が表示される。またログインユーザ欄103中、右端に背景がハイライトで示されるユーザは、アクティブユーザ103eであって、図に示す状態では、このアクティブユーザ103eに対するサービス、すなわち、アクティブユーザ103eのユーザ情報を利用したサービスが実行されている状態となっている。このアクティブユーザトップ画面では、「曲を探す」を選択することで、従来の歌本と同様、歌手名、楽曲名に基づく検索を行うことができる。
図6には、アクティブユーザートップ画面にて「マイルーム」が選択されたときの画面
であるマイルーム画面が示されている。このマイルーム画面には、図に示されるようにマイうた104、マイアーティスト105、りれき106といった操作ボタンが表示されており、これらを選択することでユーザー情報を利用した各種選曲方法を選択することが可能となっている。マイうた104が選択されたときにはマイうたテーブルを参照した選曲が、マイアーティスト105が選択されたときにはマイアーティストテーブルを参照した選曲が、そして、りれき106が選択されたときには履歴テーブルを参照した選曲が実行される。
アクティブユーザーとして歌唱用楽曲を選択した場合、図7に示される楽曲確認画面にて、予約を行う楽曲に間違いがないか、楽曲名、歌手名、歌い出しなどを表示してユーザーに確認させる。このとき、選択した歌唱用楽曲に対して自分の歌唱できる音程が予め分かっている場合には、「キー設定」を変更することで演奏する際のキー調整値を設定することが可能となっている。キー設定右下の「変更」ボタンを操作することで、キー設定用の画面が表示されキー調整値を設定することができる。また、本実施形態では「オプション」にて、カラオケ投稿映像についての設定することが可能とされている。具体的には、演奏時に録音・録画を実行することでカラオケ投稿映像を作成し、カラオケ用ホスト5に送信するか否か、そして、カラオケ用ホスト5に送信したカラオケ投稿映像の公開範囲などを設定することが可能とされている。
この楽曲確認画面にて「予約」ボタンが操作されると、リモコン装置1からカラオケ装置2に対して楽曲識別情報、ユーザ識別情報、投稿モードの選択状況などを含む予約情報が送信される。受信したカラオケ装置2では、予約情報を予約テーブルに順次追加して、演奏処理を実行する。
図8には、本発明の実施形態に係る演奏処理を示すフロー図が示されている。ここで説明する演奏処理は、図7の楽曲確認画面中に表示されるオプション機能、すなわち、カラオケ投稿映像を使用可能とする場合について説明するためのフロー図である。本実施形態では、プレイリストにおける再生対象楽曲としてカラオケ投稿映像を採用した場合について説明を行う。プレイリストの再生対象楽曲としては、このカラオケ投稿映像において映像を含まないカラオケ投稿楽曲とすることも可能である。また、カラオケ楽曲以外のオリジナルアーティストによる音源で形成された楽曲に対しても適用することが可能である。
カラオケ装置2の電源投入後、演奏処理が開始されると、予約テーブルをチェック(S201)し、次に演奏する歌唱用楽曲の有無が判定される(S202)。S203では、読み出された予約情報について、カラオケ投稿映像を作成するか、すなわち、投稿モードが選択されているか否かが判定される。投稿モードでないと判定された場合(S203:No)には、録音・録画を実行せずに、予約情報に含まれる楽曲識別情報に対応する演奏情報を音響制御部70に演奏させる通常演奏処理(S211)が実行される。
一方、投稿モードが選択されていると判定された場合(S203:Yes)には、予約情報に含まれる演奏情報の演奏を開始させ(S204)、それとほぼ同時にカメラ43から入力される映像情報の録画と、歌唱用マイク44から入力される歌唱音声情報の録音を開始する(S205)。本実施形態では歌唱音声情報のみを録音することとしており、再生時には、録音時に演奏した演奏情報を同期して再生させて再現することとしている。そのため、録音された歌唱音声情報には、録音に使用した歌唱用楽曲の楽曲識別情報が付帯される。このような形態に変え、演奏された演奏情報を歌唱音声情報と一緒に録音しておき、それを再生することとしてもよい。S206では、歌唱用楽曲の演奏が終了したか否かを監視し、演奏の終了が判定される(S206:Yes)と、S207にて録音・録画を終了し、録画情報、録音情報を含むカラオケ投稿映像が作成される。作成時には、作成時の各種状況に基づくメタデータである補助情報が付帯される。
この補助情報には、演奏した歌唱用楽曲の楽曲識別情報、音程情報、ユーザ識別情報、投稿日時、投稿位置情報、採点が行われた場合には採点情報が含まれる。前述したように本実施形態では、歌唱音声情報のみを録音することとしているため、再生時には、補助情報に含まれる楽曲識別情報に対応した演奏情報を歌唱音声情報と同期して再生させる。また、音程変更が行われた場合には、音程情報に基づき演奏情報の音程を変更して再生させる。補助情報としての楽曲識別情報、ユーザ識別情報、投稿日時、投稿位置情報、採点情報は、カラオケ投稿映像を選択するときの指標として利用することが可能である。投稿位置情報としては、カラオケ装置2の識別情報、カラオケ装置2が設置されている店舗の識別情報、あるいは、住所、緯度経度など各種情報を利用することができる。カラオケ装置2の識別情報、あるいは、店舗の識別情報を利用する場合には、カラオケ用ホスト5にてデータベースと照らし合わせることで、実際の位置が判定されることとなる。
S208では、ユーザーに対し、S207の録音・録画終了時に作成されたカラオケ投稿映像とその補助情報について、カラオケ用ホスト5へのアップロードの可否が問われる。このとき、ユーザーに録音・録画したカラオケ投稿映像を試聴させて内容や写り具合などを確認させた後、アップロードの可否を選択させることとしてもよい。ユーザーによりアップロードが許諾された場合(S209:Yes)には、カラオケ投稿映像とその補助情報をカラオケ用ホスト5にアップロードする(S210)。一方、アップロードが許諾されなかった場合(S209:No)には、当該歌唱用楽曲についての一連の処理を終了して、次の歌唱用楽曲の演奏に進むこととなる。
図9は、本発明の実施形態に係るカラオケ用ホストの通信処理を示す模式図であって、カラオケ投稿映像と補助情報の通信状況を示した図となっている。本実施形態では、コマンダ2から送信されたカラオケ投稿映像とカラオケ投稿映像作成時に付帯される補助情報1は、インターネットあるいは専用線などのネットワーク網を介してカラオケ用ホスト5の記憶部51にてデータベース化される。データベース化されたこれら情報は、視聴(選択)端末にて利用することが可能とされる。
利用方法としては、カラオケ用ホスト5のWebサーバ52にて、インターネット網を介して接続されたパーソナルコンピュータ、あるいは、携帯情報端末から視聴することが可能とされている。また、カラオケ装置としてのコマンダ2からも視聴することが可能とされている。なお、コマンダ2では、視聴するだけでなく、楽曲演奏時にカラオケ投稿映像を再生し、過去に行われた歌唱と一緒に歌唱を楽しむことも可能とされている。そのときの歌唱状況を録音・録画してさらなるカラオケ投稿映像の作成に利用することとしてもよい。
また、この各種視聴端末でのカラオケ投稿映像の利用状況に基づいて、当該カラオケ投稿映像に対してメタデータとしての補助情報2を記録することとしてもよい。例えば、カラオケ投稿映像を再生した回数、あるいは、視聴端末にてユーザーが入力した評価情報が補助情報2として記憶部51中のデータベースに記録される。この補助情報2は、補助情報1と同様、カラオケ投稿映像を選択する際の指標として利用することができる。
図10は、本発明の実施形態に係る投稿映像視聴処理を示すフロー図であって、コマンダ2、リモコン装置1、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末などといった視聴端末にてカラオケ投稿映像を視聴する際の処理が示されている。S301では、視聴端末にてユーザーによる検索指定項目を受け付けると、本実施形態のカラオケ投稿映像選択装置として機能するカラオケ用ホスト5は、検索指定項目を受信(S321)して、対応するグラフィックインターフェイス画面を形成し、要求のあった視聴端末に送信する(S322)。このグラフィックインターフェイス画面を受信した視聴端末において、ユーザーによる
サムネイル画像が選択された場合(S303)、そのサムネイル画像に対応する識別子がカラオケ用ホスト5に、カラオケ投稿映像を要求する信号として送信される。
この識別子を受信(S323)したカラオケ用ホスト5は、識別子に対応するカラオケ投稿映像を視聴端末に送信(S324)し、これを受信(S305)した視聴端末では、当該カラオケ投稿映像の再生を開始する(S306)。このとき、カラオケ用ホストは、送信したカラオケ投稿映像のメタデータとしての補助情報として、再生回数を1回増加させる。なお、カラオケ投稿映像の再生は、全てを受信してから再生を開始するダウンロード方式であっても、受信しつつ再生を行うストリーミング方式であってもよい。
本実施形態では、カラオケ投稿映像の再生完了後、視聴したカラオケ投稿映像に関する評価を行うことが可能とされている。なお、再生完了後のみならず、再生開始前あるいは再生途中にも評価を行うこととしてもよい。S308では、カラオケ投稿映像についてユーザーによる評価がなされたか否かが判定される。評価が有る場合には、当該評価を評価情報としてカラオケ用ホスト5に送信する。評価情報を受信したカラオケ用ホスト5では、再生回数と同様に、評価情報を補助情報としてデータベースに記録する。以上が各種視聴端末での投稿映像視聴処理である。
図11には、この投稿映像視聴処理について、視聴端末における視聴画面例が示されている。カラオケ投稿映像が選択されると、この画面に移動しカラオケ投稿映像の再生が開始される。ユーザーは、カラオケ投稿映像の表示領域下方に表示された再生ツールを利用して一時停止、早送り、巻き戻し、音量調整を行うことが可能である。再生ツール下方には投票用ツールが表示されている。投票用ツールは、「かわいい」、「かっこいい」などの評価項目表記がされた複数のボタンで構成されており、ユーザーは投稿情報を視聴しながら、これらボタンを操作することで各項目に対して投票を行うことが可能とされている。また、各ボタンの表記項目下方には、当該カラオケ投稿映像に対するこれまでの投票数が表示されている。そして、画面左下には各項目の投票数の合計が表示されている。ユーザーが投票を実行すると投票した項目の投票数が「投票中!」へと変化し、2重投票が行われることを防止している。このような視聴時の評価によって形成されたカラオケ投稿映像に対する評価は、評価情報としてカラオケ用ホスト5に送信され(S309)、カラオケ用ホスト5にて受信・記録される(S326)。
本実施形態では、このようなカラオケ投稿映像の視聴を行う際、連続してカラオケ投稿映像の視聴の便宜を図るものであって、連続してカラオケ投稿映像を再生するためのプレイリストを生成することを特徴とするものである。特に、本実施形態では、カラオケ装置にて演奏される歌唱用楽曲の選曲のために使用される「マイうたテーブル」、「マイアーティストテーブル」、「履歴テーブル」などの選曲情報を使用してプレイリストを生成することで、ユーザが興味の対象とするカラオケ投稿映像を連続再生させることが可能となっている。
図12には、本発明の実施形態に係るプレイリスト生成処理を示すフロー図が示されている。このプレイリスト生成処理では、図9で説明した各種視聴端末に対してログインすことが要求される。ログインすることによって、ユーザ情報を取得し、ユーザ情報に含まれるプレイリストテーブルを使用することが可能となる。このプレイリストテーブルは、プレイリスト生成処理にて生成された、あるいは、ユーザ自身で個別にカラオケ投稿映像再生順を決定することによって生成されプレイリストが記録されており、ユーザは所望するプレイリストを指定してカラオケ投稿映像を連続再生することが可能となっている。
図13には、本発明の実施形態に係るプレイリスト選択画面を示す図が示されている。この視聴端末に表示されるプレイリスト選択画面では、各プレイリストについて、作成日
時、プレイリストにて再生される代表曲とその歌唱名が表示されている。プレイリストにて再生されるカラオケ投稿映像の詳細を知りたいユーザは、所望するプレイリストについて「表示」ボタンを操作することで、その詳細が表示される。また、このプレイリスト選択画面から直接再生を行いたい場合には、所望するプレイリストについて「再生」ボタンを操作することで、プレイリストに基づくカラオケ投稿映像の連続再生が実行される。
また、本実施形態では、プレイリストの再生対象をカラオケ投稿映像のみならず、視聴端末あるいは視聴端末以外の音楽再生機器で聴取可能な再生対象楽曲、例えば、MPEG形式などで圧縮されたオリジナルアーティストによる音源の再生にも使用可能としている。そのため、各プレイリストには「エキスポート」ボタンが設けられている。この「エキスポートボタン」を操作し、エキスポート対象機器を選択することで、視聴端末あるいは音楽再生機器で使用可能なプレイリストとして出力される。エキスポートされたプレイリストは、オリジナル音源の再生対象楽曲の曲順を指定するものであり、このプレイリストを利用することで、視聴端末あるいは視聴端末以外の音楽再生機器にて、オリジナルアーティストの音源楽曲などを連続再生することが可能となる。その際、プレイリストで指定されたオリジナルアーティストの音源楽曲が、視聴端末あるいは音楽再生機器内に記憶されていない、すなわち、ユーザが所持していない再生対象楽曲であることが考えられる。そのような場合、当該再生対象楽曲が不足する旨をユーザに報知するとともに、当該再生対象楽曲の購入を促す、あるいは、当該再生対象楽曲を購入可能なサイトに誘導することとしてもよい。
また、このプレイリスト選択画面では、新規にプレイリストを生成することを可能とするため、「個別選曲」、「お任せ選曲」というボタンが設けられている。「個別選曲」を選択した場合には、ユーザは連続させたいカラオケ投稿映像を個別に選択するとともに、その順番を指定することで、図3のプレイリストテーブル中、タイプAに示されるプレイリストを作成することが可能となっている。
一方、「お任せ選曲」を選択した場合には、ユーザ情報を使用したプレイリストの自動生成が実行される。プレイリストを自動生成する際、ユーザは各種条件を指定することが可能となっている。図14には、本発明の実施形態に係るプレイリスト生成条件指定画面が示されている。本実施形態では、ユーザ情報中、履歴テーブルなどの選曲情報に対する条件(第1条件)と、カラオケ投稿映像に付与されている補助情報に対する条件(第2条件)を指定して、指定された条件に見合うプレイリストを生成することとしている。さらに、希望する再生時間を指定することが可能となっており、指定された条件に見合うカラオケ投稿映像をこの再生時間分だけ抽出することが可能となっている。なお、再生時間の指定に代え、連続再生するカラオケ投稿映像の数を指定することとしてもよい。
本実施形態では、第1条件の対象として、ユーザ情報中、履歴テーブルを利用して過去にカラオケ装置2にて演奏させた歌唱用楽曲に対応したカラオケ投稿映像を抽出することとしてる。この第1条件としては、図14に示されるように「指定無し」、「過去1ヶ月で歌唱した楽曲」、「あの日歌唱した楽曲」、「所定期間で演奏回数の多い楽曲」、「所定期間で採点結果の高い楽曲」、「リリース時期から歌唱するまでの期間が短い楽曲」を指定することが可能となっている。
「指定無し」は、第1条件、すなわち、履歴テーブル中の情報を使用しないでカラオケ投稿映像を抽出する場合に選択される。「過去1ヶ月で歌唱した楽曲」は、履歴テーブルの歌唱日時を参照し、現在から過去1ヶ月の間にカラオケ装置2にて演奏させた歌唱用楽曲に対応するカラオケ投稿映像を抽出対象とする。「あの日歌唱した楽曲」は、ユーザにより指定される特定の日(複数でも可)にカラオケ装置2にて演奏させた歌唱用楽曲に対応するカラオケ投稿映像を抽出対象とする。なお、この条件が指定された場合には、ユー
ザは別ウィンドウなどに表示されるカレンダーなどを使用して特定の日を指定することが可能となっている。
「所定期間で演奏回数の多い楽曲」は、現在から過去所定期間においてカラオケ装置2にて演奏させた回数の多い歌唱用楽曲をカラオケ投稿映像の抽出対象とする。そして、「所定期間で採点結果の高い楽曲」は、現在から過去所定期間においてカラオケ装置2にて演奏させた歌唱用楽曲において、採点情報が高得点であるカラオケ投稿映像を抽出対象とする。なお、「所定期間で演奏回数の多い楽曲」、「所定期間で採点結果の高い楽曲」における「所定期間」はユーザにて指定可能とすることとしてもよい。
「リリース時期から歌唱するまでの期間が短い楽曲」は、当該楽曲についてCD、音楽配信などによるリリース日、あるいは、カラオケ装置2にて歌唱用楽曲が演奏可能となった日から、ユーザがカラオケ装置2にて演奏させた日までの期間が短い楽曲をカラオケ投稿映像の抽出対象とするものである。このようなリリース時期から歌唱するまでの期間が短いほど、当該楽曲に対するユーザの嗜好度合いは高いものといえる。
このように本実施形態では、ユーザ情報中の履歴テーブルを利用して、ユーザの興味度合いが高いと推定されるカラオケ投稿映像を抽出することでプレイリストを生成している。プレイリストの生成には、ユーザ情報中の履歴テーブルの他、マイうたテーブル、マイアーティストテーブルといったカラオケ装置の歌唱用楽曲の選曲に使用される選曲情報を使用することが可能である。マイうたテーブルを使用する場合、所定期間で演奏回数の多い楽曲、採点結果が高い楽曲を第1条件として採用することが考えられる。また、マイアーティストテーブルを使用する場合、マイアーティストテーブル中に登録されている歌手の持ち歌をカラオケ投稿映像の抽出対象とすることとなる。
さらに、本実施形態では、カラオケ投稿映像の作成時、あるいは、利用時に付帯させた補助情報を検索条件(第2条件)に使用し、カラオケ投稿映像を抽出することとしている。この第2条件としては、図14に示されるように「指定無し」、「歌唱採点結果が高い映像」、「評価の高い映像」、「閲覧回数の多い映像」、「コラボ選択された回数が多い映像」を指定することが可能となっている。
「指定無し」は、第2条件、すなわち、カラオケ投稿映像に付帯する補助情報を使用しないでカラオケ投稿映像を抽出する場合に選択される。「歌唱採点結果が高い映像」は、カラオケ投稿映像に付帯する補助情報中、カラオケ投稿映像を作成した際の採点情報に基づいてカラオケ投稿映像を抽出する条件である。「評価の高い映像」は、補助情報中、カラオケ投稿映像の利用(視聴)時、視聴するユーザによる評価によって形成された評価情報に基づいてカラオケ投稿映像を抽出する条件である。「閲覧回数の多い映像」は、補助情報中、カラオケ投稿映像の再生回数によって形成された補助情報に基づいてカラオケ投稿映像を抽出する条件である。
「コラボ選択された回数が多い映像」は、コラボ(コラボレーション)に利用された回数が多いカラオケ投稿映像を抽出するための条件である。ここで「コラボ」に利用されたカラオケ投稿映像とは、新たなカラオケ投稿映像を作成する際、同時に再生されたカラオケ投稿映像のことをいう。なお、コラボに利用された回数をそのままカウントしてもよいが、一人のユーザが複数回、コラボを行う場合があるため、ユニークユーザのみのカウントする、すなわち、同じユーザが何度コラボに利用した場合であっても1カウントとすることが好ましい。
以上、図14に示される第1条件、第2条件を指定した上で、「プレイリスト生成」ボタンを操作することで、ユーザ情報、及び、カラオケ投稿映像の補助情報中、条件を満た
すカラオケ投稿映像が抽出され、その再生順序を指示するプレイリストが作成される。
図12に示されるプレイリスト生成処理は、「プレイリスト生成」ボタンが操作された後の処理が示されている。ログインユーザのユーザ情報を取得(S401)した後、ユーザ情報(本実施形態では履歴テーブル)と図14にて指定された第1条件とに基づいて、歌唱用楽曲の絞り込みが実行される(S402)。次に、S402にて絞り込まれた歌唱用楽曲に対応するカラオケ投稿映像が抽出される(S403)。そして、S403にて抽出されたカラオケ投稿映像に付随する補助情報と、図14にて指定された第2条件とに基づいてカラオケ投稿映像の絞り込みが実行される(S404)。
また、再生時間が指定されている場合には、S404にて絞り込まれたカラオケ投稿映像の再生時間に基づいて、指定された再生時間に略一致するようにカラオケ投稿映像が抽出され、当該、カラオケ投稿映像を連続再生するためのプレイリストが生成される(S405)。ここで生成されるプレイリストは、図3で説明したタイプAに相当するものであり、カラオケ投稿映像識別情報とその曲順を含んで構成されている。
プレイリスト中で定義される曲順(再生順序)に関しては、履歴テーブルあるいはマイうたテーブルなどのユーザ情報中の情報に基づいて決定することが考えられる。この場合、図14に示されるユーザからの指定条件(第1条件)を使用することとしてもよい。例えば、「過去1ヵ月で歌唱した楽曲」が指定された場合には、歌唱日時の古い順、もしくは新しい順に再生順序が決定される。また、「あの日歌唱した楽曲」が指定された場合には、あの日に歌唱した順に再生順序が決定される。また、「所定期間で演奏回数の多い楽曲」が指定された場合には、演奏回数が多い順、もしくは少ない順に再生順序が決定される。また、「所定期間で採点結果の高い楽曲」が指定された場合には、採点結果が高い順、もしくは低い順に再生順序が決定される。また、「リリース時期から歌唱するまでの期間が短い楽曲」が指定された場合には、期間が短い順、もしくは長い順に再生順序が決定される。
また、カラオケ投稿映像に付されている補助情報をプレイリスト中で定義される曲順(再生順序)の決定に用いることとしてもよい。この場合、「歌唱採点結果の高い映像」が指定された場合には、採点結果の高い順、もしくは低い順に再生順序が決定される。また、「評価の高い映像」が指定された場合には、得票数の多い順、もしくは少ない順に再生順序が決定される。また、「閲覧回数が多い映像」が指定された場合には、閲覧回数が多い順、もしくは少ない順に再生順序が決定される。また、「コラボ選択された回数が多い映像」が指定された場合には、選択数の多い順、もしくは少ない順に再生順序が決定される。
例えば、りれき/マイうたの条件(第1条件)として「あの日歌唱した楽曲」、カラオケ投稿映像の条件(第2条件)を「評価の高い映像」とした場合、特定の日時に、A曲、B曲、C曲、D曲の順に歌唱し、各楽曲に対応する条件を満たすカラオケ投稿映像が、A映像(200票)、B映像(150票)、C映像(1000票)、D映像(300票)(括弧内は映像に対する得票数)の場合、、りれき/マイうたの条件で再生順序を決定するならば、A映像、B映像、C映像、D映像の順に再生される。一方、カラオケ投稿映像の条件で再生順序を決定するならば、C映像、D映像、A映像、B映像の順となる。なお、どちらの条件で再生順序を決定するかは、予めユーザに選択させても良いし、システム側で設定しても良い。また、再生順序は、条件に応じて所定の映像が抽出された後、ユーザが任意に決定することも可能であり、システム側でランダムに決定してもよい。
プレイリストの形成後、当該プレイリストで指定されたカラオケ投稿映像をサムネイル画像で表示させ、ユーザに確認させる(S406)。図15には、本発明の実施形態に係
るカラオケ投稿映像を視聴する画面(プレイリスト使用時)が示されている。本実施形態では、最初に再生するカラオケ投稿映像を画面左側に大きく静止画で表示させるとともに、画面右側に2番目以降に再生させるカラオケ投稿映像のサムネイルを再生する順番に表示させている。
ユーザは、この時点、あるいは、プレイリストによる再生時などの適宜タイミングで、生成したプレイリストを保存することが可能となっている。ユーザからの保存指示が有った場合(S407:Yes)、生成したプレイリストはユーザ情報のプレイリストテーブルに保存される(S408)。このとき、ユーザは保存するタイプを指定可能とすることとしてもよい。すなわち、個々のカラオケ投稿映像に対応する投稿映像識別情報を曲順に対応付けて記録するタイプAのプレイリスト、もしくは、第1条件、第2条件、再生時間といったプレイリスト形成のための条件を記録するタイプBのプレイリストを選択することが可能である。このように保存されたプレイリストは、図13のプレイリスト選択画面にて指定可能となり、カラオケ投稿映像の連続再生などに使用することが可能となる。
また、図15の視聴画面では、生成したプレイリストによる連続再生を行うことが可能となっている。画面に表示されている再生ツールにて再生開始が指示される(S408:Yes)と、生成したプレイリストに基づいてカラオケ投稿映像の再生が開始される。最初のカラオケ投稿映像の再生が終了すると、画面右上に表示されるサムネイル表示されたカラオケ投稿映像の再生が、画面左側の再生領域にて再生される。このようにプレイリストに指定された順番で順次、カラオケ投稿映像の再生が実行される。
以上、本実施形態によれば、ユーザ情報に含まれる「マイうたテーブル」、「マイアーティストテーブル」、「履歴テーブル」といったカラオケ装置における歌唱用楽曲の選曲に使用される選曲情報を使用することで、ユーザの嗜好に沿った再生対象楽曲を連続演奏させることが可能となる。
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。