JP5963072B2 - 鉄道車両。 - Google Patents
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のできる鉄道車両に関する。
る場合がある。このロングシートの長手方向の端部には、図6に示すように、車両の側出
入口および通路と、ロングシート(腰掛)10との間を仕切る袖仕切り11が設置されて
いる(例えば、特許文献1等を参照)。
列車脱線事故」に関する国土交通省−航空・鉄道事故調査委員会の報告(平成19年6月
28日付け)によって、『そで仕切り(肘掛け)や手すり等で身体を支えることが、人的
被害の軽減に効果があった』可能性が指摘されており、その「3.11 サバイバルファ
クターに関する解析」において、『・・・ロングシートについては、その端部以外にもそ
で仕切り(肘掛け)や手すり等、身体を支える設備を設けることが望ましい。・・・』と
されている。
りを板状の仕切りにするなど、可能な限り、乗客が衝突した際に身体の一部に衝撃力が集
中しにくい形状、材質とするべきである。』と勧告されている(例えば、特許文献2〜3
等を参照。)。
車両の場合は、設計の初期段階から、袖仕切りの大型化や弾性構造の採用等、「衝突時の
衝撃」を緩和する構成が検討・導入され始めている。
成は、構造が複雑化するとともに、特に既存車両に適用するには、取付けスペースやコス
トの関係で難しい場合がある。
重視されるため、大型の袖仕切りを採用するのが難しい場合もある。
車両内の意匠性を低下させることなく、既存の車両であっても、衝突時の安全性を容易に
向上させることのできる鉄道車両を提供することを目的としている。
該車両の長手方向に沿って壁際に配設されたロングシートを備え、かつ該ロングシート端部に、このロングシート(10)に座る乗客が袖仕切りユニット(4)から受ける反力を軽減するため、2枚の化粧板を一定の間隔で形成した袖仕切りユニット(4)とロングシートの取付金具(10b)とを、前記両磁石(4b、4c)が吸着し合ように構成し、
前記フランジを有するボルト(4a)と、前記袖仕切りユニット(4)が前記ロングシート中央側から端部側に向かう所定の加速度を超える衝撃を受けた場合にロングシート長手方向に設けられた二つの磁石(4b、4c)が分離するような袖仕切りユニットが配置されてなることを特徴とするものである。
前記車両の側面出入口付近のロングシート端部に、当該ロングシート中央側から端部側に向かう所定の加速度を越える衝撃を受けた場合に、このロングシートに座る乗客が袖仕切りから受ける反力を軽減するため、2枚の化粧板を一定の間隔で形成した袖仕切りユニットとロングシートの取付金具とを両端にフランジを有するボルトで連結すると共に該フランジを有するボルトで前記袖仕切りユニットを該袖仕切りユニットとロングシートの取付金具とを接触させることにより不動状態に連結し、ロングシートの座部と取付金具との間に凹部を形成し、該凹部内に接触側にそれぞれが接触面に凹凸部を有する面ファスナを設けると共に取付金具の凹部に配置し、一方の面ファスナはL字型の金具の横部分に固定し、縦部分は前記袖仕切りユニット側に固定し、他方の面ファスナは取付金具の上に固定し、前記ロングシート中央側から端部側に向かう所定の加速度を越える衝撃を受けた場合に、前記袖仕切りユニットと前記取付金具との間に乗客に接する部位をロングシート長手方向外側に向けて一方の面ファスナと他方の面ファスナとが反対方向に移動する面ファスナを配置してなることを特徴とするものである。
に、このロングシートの長手方向に(中央側から端部側に向けて)発生する衝撃荷重を吸
収・緩和する衝撃吸収袖仕切りを配設することにより、車両の衝突や急減速等に起因する
過大な衝撃が生じた場合でも、ロングシートに座る乗客が袖仕切りに衝突して発生する怪
我や傷害を最小限に抑えることができる。従って、本発明の鉄道車両は、袖仕切りを大型
化させることなく、既存の車両であっても、衝突時の安全性を容易に向上させることが可
能になる。
端部側に向かう所定の加速度を越える衝撃を受けた場合に、乗客に接する部位をロングシートの長手方向外側に向けて変位させる変形手段を採用しても良い。
これらの変形手段は、袖仕切りにおけるロングシートへの取り付け部(固定部)に改良を加えず、その基部を固定したままで、腰掛(着座)より上方に位置して乗客接にする肘掛部位の変形・変位により、乗客にかかる衝撃荷重を軽減しようとするものであり、以上の構成によって、車両の衝突や急減速等に起因する衝撃が生じた場合でもロングシートに座る乗客が袖仕切りに衝突することにより発生する怪我や障害を最小限に抑えることができる。
、この取り付け部を含めた袖仕切り全体で衝撃吸収・緩和する具体的構成として、前記衝撃吸収袖仕切りにおける前記ロングシートへの取り付け部に、この袖仕切り全体を車両長手方向に沿って移動させるスライド手段を設けるとともに、前記所定の加速度以下の荷重では前記袖仕切りの移動を制限し、前記所定の加速度を超える荷重を受けた場合にのみ解除されるスライド制限手段を設ける構成を好適に採用することができる。
図3から図5は、本発明の実施形態における鉄道車両のロングシート端部に配設された袖仕切りユニットの内部構造を示す概略構成図である。ただし、図1と図2は本発明の参考例として説明する。
み1cの一部を、座部10aの下側に設けられた取付基台(取付金具10b)にボルトを
用いて取り付けることにより、ロングシート端部の所定位置に固定されている。
また、骨組み1cに設けられた空間S内には、腰掛側にかかる荷重が所定の値未満の場合に、この空間Sを構成する骨組み1cの上下部材間に突っ張るようにして、前述の側板1a,1bの変形を阻止する座屈部材1dが配設されている。
所定の加速度以上の荷重がかかった場合に、長手方向の長さを縮めながら座屈するように
設計されている。
ける袖仕切りユニット2は、ロングシートの座部10aより下方に位置してボルトによりロングシート10端部の所定位置に固定される取付部2bと、可動部2cと間に空間を有すると共に、座屈部材2dを配置し、袖仕切りユニット2に荷重がかかると可動部材2cが移動し、袖仕切りユニット内に配置された座屈部材2dが座屈してロングシートから長手方向の荷重が軽減される。
図3は、本発明の第1実施形態における鉄道車両の袖仕切りユニット3の構成を示す図である。
粧板を一定の間隔で支持する金属製の骨組みとを主体として構成されている。なお、袖仕
切りユニット3の構成や内部構造等は、従来例と同様であるので、図示を簡略化するとと
もに、その詳細な説明を省略する。
仕切り11に衝突あるいは寄りかかって、これら座屈部材3dに所定の加速度を超える荷重が加わった時は、座屈部材3d,3dが座屈を開始し、袖仕切りユニット3がロングシート端部外側方向(出入口側)に向けて移動することによって、乗客が袖仕切りに衝突して発生する反力を吸収・緩和することができるとともに、乗客の怪我や傷害を軽減することができる。
がある。従って、取付ボルト3aの他端側には、本実施形態のようなフランジ部等を設け
ることが好ましい。
図4は、本発明の第2実施形態における鉄道車両の袖仕切りの構成を示す図である。な
お、図中の符号4は袖仕切りユニット、4aは取付ピンを示す。
体4b,4cの磁力(吸着力)を利用したスライド制限手段が設けられている点である。
すなわち、前記の車両の長手方向に沿って壁際に配設されたロングシートを備え、かつロングシート端部に、当該ロングシート中央側から端部側に向かう所定の加速度を越える衝撃を受けた場合に、このロングシートに座る乗客が袖仕切りから受ける反力を軽減するため、二枚の化粧板を一定の間隔で形成した袖仕切りユニットとロングシートの取付基台と該取付基台とをスライド可能にフランジを有する一方を+磁石とし他方を−磁石として構成し、前記フランジを有するボルトと、前記衝撃吸収取付袖仕切りが前記中央側から端部側に向かう所定の加速度を越える衝撃を受けた場合に、前記袖仕切りユニットと前記取付基台のフランジとの間に、ロングシート長手方向外側に向けて衝撃吸収袖仕切りユニットが配置されてなることを特徴とする。
切りに衝突あるいは寄りかかって、袖仕切りユニット4に所定の加速度を超える荷重が加
わった時は、これら磁性体4bと磁性体4cが離れ、袖仕切りがロングシート端部外側方
向(出入口側)に向けて移動することとなる。従って、本実施形態における鉄道車両の袖
仕切りも、乗客が袖仕切り11に衝突して発生する反力を吸収・緩和することができるともに、乗客の怪我や傷害を軽減することができる。
客の転倒等を招く恐れがあるため、取付ピン4aの両端部には、本実施形態のようなフラ
ンジ部等を設けることが好ましい。また、これら磁性体4bと磁性体4cとは、図4のように、一方を断面凹状、他方を断面凸状とすることが望ましい。このように一方と他方が
係合する形状を組み合わせることにより、磁力で接触している時は、磁力の作用する袖仕
切りユニットのスライド方向を含め、取付ピンに対してX,Y,Zの三軸方向全ての動きを規制することができ、好適である。
図5は、本発明の第5実施形態における鉄道車両の袖仕切りの構成を示す図である。な
お、図中の符号5は袖仕切りユニット、5aは取付ピンを示す。
対の面ファスナ5b,5cの吸着力(ずれに対する抵抗力)を利用したスライド制限手段
が設けられている点である。なお、面ファスナ5b,5cの形状や面積は、せん断方向に
所定の加速度以上の荷重を受けた場合に剥がれるように、適宜設定されている。
すなわち、 前記車両の側面出入口付近のロングシート10端部に、当該ロングシート
中央側から端部側に向かう所定の加速度を越える衝撃を受けた場合に、このロングシート
に座る乗客が袖仕切りから受ける反力を軽減するため、二枚の化粧板を一定の間隔で形成
した袖仕切りユニットとロングシートの取付基台とを両端にフランジを有するボルト5a
で連結すると共に該フランジを有するボルト5aで前記袖仕切りユニットを不動状態に連結し、ロングシート10の座部と取付金具と間に凹部を形成し、該凹部内に接触側にそれぞれが接触面に凹凸面を有する面ファスナを設けると共に、一方の面ファスナはL字型の金具の横部分に固定し、縦部分は前記袖仕切りユニット側に固定し、他方の面ファスナは取付金具の上に固定し、前記ロングシート中央側から端部側に向かう所定の加速度を越える衝撃を受けた場合に、前記袖仕切りユニットと前記取付基台との間に乗客に接する部位をロングシート長手方向外側に向けて一方の面ファスナと他方の面ファスナとがそれぞれ反対方向に移動する面ファスナを配置してなることを特徴とするものである。
加わった時は、そのせん断力によってこれら面ファスナ5b,5c同士の係合が離れ袖仕切りがロングシート端部外側方向(出入口側)に向けて移動することとなる。従って、本実施形態における鉄道車両の袖仕切りも、乗客が袖仕切りに衝突して発生する反力を
吸収・緩和することができるとともに、乗客の怪我や傷害を軽減することができる。
移動させるスライド手段と、この移動を制限するスライド制限手段の具体例を挙げたが、本発明における鉄道車両の衝撃吸収袖仕切りの構成は、これらの例に限定されるものでは
ない。スライド手段あるいはスライド制限手段として、その他の公知の方法を適用できる
ことは勿論である。
1a 腰掛側板 1b 出入口側板 1c 骨組み 1d 座屈部材
2 袖仕切りユニット
2a 取付部 2b 固定部 2c 可動部 2d 座屈部材
3 袖仕切りユニット
3a 取付ボルト 3b,3c ナット 3d 座屈部材
4 袖仕切りユニット
4a 取付ピン 4b,4c 磁性体
5 袖仕切りユニット
5a 取付ピン 5b,5c 面ファスナ
10 ロングシート(腰掛)
10a 座部 10b 取付金具
11 袖仕切り
Claims (3)
- 車両の長手方向に沿って壁際に配設されたロングシートを備える鉄道車両において、
前記車両の側面出入口付近のロングシート端部に、当該ロングシート中央側から端部側に向かう所定の加速度を越える衝撃を受けた場合に、このロングシートに座る乗客が袖仕切りユニットから受ける反力を軽減するため、袖仕切りユニットが、ロングシートの取付金具に対して、スライド手段によりスライド可能に設けられていること、及び、スライド手段は、フランジを有するボルトとナットと座屈部材で構成され、前記袖仕切りユニットが、袖仕切りユニットのスライドに伴い、取付金具内に配置した座屈部材が座屈することで衝撃を吸収する構成に配置されてなることを特徴とする鉄道車両。 - 車両の長手方向に沿って壁際に配設されたロングシートを備える鉄道車両において、
前記車両の側面出入口付近のロングシート端部に、当該ロングシート中央側から端部側に向かう所定の加速度を越える衝撃を受けた場合に、このロングシートに座る乗客が袖仕切りユニットから受ける反力を軽減するため、2枚の化粧板を一定の間隔で形成した袖仕切りユニットとロングシートの取付金具とをスライド可能に両端部にフランジを有するボルトと二つの磁石とで連結して構成し、
該車両の長手方向に沿って壁際に配設されたロングシートを備え、かつ該ロングシート端部に、このロングシートに座る乗客が袖仕切りユニットから受ける反力を軽減するため,
2枚の化粧板を一定の間隔で形成した袖仕切りユニットとロングシートの取付金具とを、前記両磁石が吸着し合ように構成し、
前記フランジを有するボルトと、前記袖仕切りユニットが前記ロングシート中央側から端部側に向かう所定の加速度を超える衝撃を受けた場合にロングシート長手方向に設けられた二つの磁石が分離するような袖仕切りユニットが配置されてなることを特徴とする鉄道車両。 - 車両の長手方向に沿って壁際に配設されたロングシートを備える鉄道車両において、
前記車両の側面出入口付近のロングシート端部に、当該ロングシート中央側から端部側に向かう所定の加速度を越える衝撃を受けた場合に、このロングシートに座る乗客が袖仕切りから受ける反力を軽減するため、2枚の化粧板を一定の間隔で形成した袖仕切りユニットとロングシートの取付金具とを両端にフランジを有するボルトで連結すると共に該フランジを有するボルトで前記袖仕切りユニットを該袖仕切りユニットとロングシートの取付金具とを接触させることによりスライド可能に連結し、ロングシートの座部と取付金具、との間に凹部を形成し、該凹部内に、接触面に凹凸部を有する面ファスナを設けると共に、一方の面ファスナは袖仕切りユニットに固定されたL字型の金具の横部分に固定し、他方の面ファスナは取付金具の上に固定し、前記ロングシート中央側から端部側に向かう所定の加速度を越える衝撃を受けた場合に、前記袖仕切りユニットと前記取付金具との間にロングシート長手方向外側に向けて、他方の面ファスナに対して、一方の面ファスナがスライド方向に沿って移動する面ファスナを配置してなることを特徴とする鉄道車両
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