JP5962573B2 - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5962573B2
JP5962573B2 JP2013086890A JP2013086890A JP5962573B2 JP 5962573 B2 JP5962573 B2 JP 5962573B2 JP 2013086890 A JP2013086890 A JP 2013086890A JP 2013086890 A JP2013086890 A JP 2013086890A JP 5962573 B2 JP5962573 B2 JP 5962573B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input value
value
search
electronic control
discrete
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013086890A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014211100A (ja
Inventor
祐樹 丸山
祐樹 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2013086890A priority Critical patent/JP5962573B2/ja
Publication of JP2014211100A publication Critical patent/JP2014211100A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5962573B2 publication Critical patent/JP5962573B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)

Description

本発明は、入力値を定期的に繰り返し入力するとともに、マップを用いて、それぞれの入力値に対する出力値を出力する電子制御装置に関する。
例えば、特許文献1には、マップを使用して、プロセスの作動点が存在する、隣接する支持値点間を定め、その後、支持値点間で補間して、プロセスの作動点を求める車両内のプロセスの開ループ制御/閉ループ制御方法が開示されている。この開ループ制御/閉ループ制御方法では、先行制御サイクルで、作動点が存在すると定められた支持値点間を始点として、今回、作動点が存在する支持値点間の検索を開始する。そして、作動点が始点よりも大きいと判定されると、検索方向を上昇方向に定め、小さいと判定されると、検索方向を下降方向に定める。このようにして、マップ内の全ての支持値点間について検索せずに済むようにして、検索処理の迅速化を図っている。
特開2001−152957号公報
上述したように、特許文献1では、先行制御サイクルで作動点が存在すると定められた支持値点間を始点として、今回の作動点が存在する支持値点間の検索を行なっている。このため、作動点の変化が定常的である場合には、検索時間を短縮する効果を見込むことができる。
しかしながら、特許文献1では、上昇方向と下降方向との2つの検索方向パターンにて検索処理を行うための処理部、いずれの検索方向パターンを採用すべきかを判定する判定部、及び検索方向が定められた後に、検索対象となるマップ部分を保存するためのメモリスペースなどが必要となる。そのため、メモリの消費量が大きくなるとともに、処理時間も長くかかるという問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、メモリ消費量や処理時間の増大を抑制しつつ、マップを用いて、入力値に対する出力値を求めることが可能な電子制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による電子制御装置(1)は、入力値を定期的に繰り返し入力するとともに、それぞれの入力値に対する出力値を出力するものであって、
所定間隔で入力値を離散化し、その離散化した各々の離散入力値に対する出力値を定めたマップ(100、200、300)と、
前回の入力値を記憶する記憶手段(6)と、
記憶手段に記憶された前回の入力値を用いて基準離散入力値を定めるとともに、マップ上において、基準離散入力値を中心として、今回の入力値が存在すべき範囲を定める範囲特定手段(4、S240)と、
範囲特定手段により定められた範囲において、今回の入力値を間に挟む隣り合う離散入力値を探索する探索手段(4、S110〜S160)と、
マップを参照して、探索手段により探索された隣り合う離散入力値に対応する出力値を求め、その求めた出力値に基づき、今回の入力値に対する出力値を算出する算出手段(4、S170)と、を備えることを特徴とする。
上述したように、本発明では、前回の入力値を用いて基準離散入力値を定める。そして、マップ上において、基準離散入力値を中心として、今回の入力値が存在すべき範囲を定める。今回の入力値を間に挟む隣り合う離散入力値の探索は、このようにして定められた範囲内で行われる。従って、従来技術に比較して、今回の入力値を間に挟む隣り合う離散入力値の探索範囲を小さい範囲に抑えることができる。このため、従来技術よりも、メモリ消費量の低減や処理時間の短縮を図ることが可能となる。
また、本発明では、探索範囲の上限及び下限が定められるので、より高速な探索が可能な、いわゆる二分木探索(中点より大きいか小さいかで探索範囲を絞り込む探索方法)などの探索手法を適用することも容易になる。
さらに、本発明において、入力値の定常状態における変化特性を考慮して、今回の入力値が存在すべき範囲の大きさを定めることにより、例えばノイズやその他の要因により異常値となった入力値を探索対象外とすることができる。すなわち、本発明では、異常値となった入力値を除外するフィルタとしての役割を持たせることも可能である。
なお、上記括弧内の参照番号は、本発明の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、なんら本発明の範囲を制限することを意図したものではない。
また、上述した特徴以外の本発明の特徴に関しては、後述する実施形態の説明及び添付図面から明らかになる。
実施形態における、電子制御装置の構成を概略的に示す構成図である。 第1実施形態による大気圧算出処理を示すフローチャートである。 図2のフローチャートの、探索範囲及び探索開始位置の設定処理の詳細を示すフローチャートである。 第1実施形態における、大気圧算出処理の作動を説明するための説明図である。 第2実施形態における、探索範囲及び探索開始位置の設定処理の詳細を示すフローチャートである。 第2実施形態における、大気圧算出処理の作動を説明するための説明図である。 実施形態の変形例について説明するための説明図である。 実施形態の変形例について説明するための説明図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による電子制御装置について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態における、電子制御装置の構成を概略的に示す構成図である。本実施形態においては、電子制御装置が、センサによって検出された検出信号を入力値とし、マップを用いて、その入力値に対応する物理値を出力値として算出して出力する例について説明する。
図1において、センサ7は、例えば大気圧を検出する気圧センサである。この気圧センサ7として、歪みゲージ式、静電容量式など、種々の形式のものが公知であるが、いずれの形式のものも用いることができる。歪みゲージ式の場合、ダイヤフラムの表面に半導体ひずみゲージが形成され、基準圧力と測定対象とする大気圧との差圧によってダイヤフラムが変形するように構成される。そして、ダイヤフラムの変形の大きさに応じて、ピエゾ抵抗効果によって電気抵抗の大きさが変化する。気圧センサ7は、この電気抵抗の変化を電気信号(電圧信号)に変換して出力する。従って、この電気信号は、測定対象とする大気圧の大きさに応じて変化するものとなる。
ただし、半導体ひずみゲージの抵抗値は、温度に応じて変化する。この抵抗値の温度特性を補償するために、気圧センサ7は、温度センサを内蔵している。温度センサは、周囲温度に応じて変化する電気信号(電圧信号)を出力する。
電子制御装置1は、I/Oインターフェース2、A/D変換器3、CPU4、ROM5、及びRAM6を備えたマイクロコンピュータである。I/Oインターフェース2は、気圧センサ7から出力された、大気圧に応じた電気信号、及び周囲温度に応じた電気信号を、所定の周期で、入力値として取り込む。A/D変換器3は、I/Oインターフェース2を介して取り込まれたアナログの電気信号を、CPU4が取り扱うことが可能なデジタル信号に変換する。
ROM5には、大気圧に応じた電気信号と、周囲温度に応じた電気信号とから、気圧センサ7の温度特性を補償した大気圧を算出するためのマップデータと、その大気圧算出のためにCPU4において実行される処理が記述された制御ソフトウエアが格納されている。RAM6は、気圧センサ7から入力された過去の入力値や、マップ内の探索すべき領域が定められたとき、その領域に該当するマップデータの一部などをROM5から読み出して一時的に保存する。
本実施形態においては、上述したように、大気圧に応じた電気信号と、周囲温度に応じた電気信号とから、最終的な大気圧を算出する。そのため、マップデータは、大気圧に応じた電気信号と周囲温度に応じた電気信号とをそれぞれの軸とする2次元マップを表すものとして構成されている。この2次元マップでは、各軸の、大気圧に応じた電気信号及び周囲温度に応じた電気信号が、それぞれ所定の間隔で離散化され、それぞれの離散値が交差する格子点に対応付けて、温度特性が補償された大気圧が記憶されている。気圧センサ7から入力されたそれぞれの電気信号により2次元マップ上にプロットされる位置が、2次元マップの離散値(格子点)の間に位置する場合には、その周囲の格子点及びそれに対応付けられた大気圧を用いて、プロット位置に対応する大気圧が補間演算される。
補間には、例えば線形補間法が用いられる。この線形補間法を簡単に説明すると、2次元マップ上におけるプロット位置の周囲の4つの格子点に対応付けられている大気圧を、プロット位置から各格子点までの距離に応じて重み付けして加重平均するものである。これにより、気圧センサ7からの入力値である、大気圧に応じた電気信号及び周囲温度に応じた電気信号に対応する大気圧を得ることができる。
ここで、気圧センサ7から入力されたそれぞれの電気信号により2次元マップ上にプロットされる位置を特定するためには、入力された各電気信号と、2次元マップにおける各軸の離散値との大小比較をそれぞれ行なって、各軸において、入力された電気信号を間に挟む隣り合う離散値を決定する必要がある。このとき、各電気信号と、2次元マップの各軸の全ての離散値との大小比較を順番に行うとすると、マップデータ全体をRAM(メモリ)6に保存しなければならないので、メモリの消費量が増加する。さらに、そのような、マップデータの読み出し及び保存や、大小比較のための処理に多大な時間を要するとの問題がある。
上述した特許文献1では、マップにおいて、先行制御サイクルでの作動点を始点とすることにより、大小比較を行う必要がある離散値の数を減少させているので、ある程度の処理時間の短縮を図ることができる。しかし、特許文献1では、依然として、先行制御サイクルでの作動点の上昇方向あるいは下降方向のマップデータを読み込んで、逐次、今回の作動点と大小比較しなければならない。このため、メモリの消費量の削減や処理時間の短縮という面で未だ改良の余地がある。
そこで、本実施形態では、気圧センサ7からの前回の入力値(前回、入力された各電気信号)を用いて、2次元マップにおいて基準離散値(基準格子点)を定める。そして、2次元マップ上において、基準格子点を中心として、今回の入力値が存在すべき範囲を定める。つまり、ノイズの影響や、気圧センサ7の異常などが無く、気圧センサ7が正常に動作している状態(定常状態)であれば、気圧センサ7の過渡応答特性や検出精度などを考慮することで、電子制御装置1での入力値の取り込み周期の間での、気圧センサ7からの入力値の変化の大きさの最大値は予め定めることができる。上述した「今回の入力値が存在すべき範囲」は、このような定常状態での気圧センサ7の入力値の出力変化を網羅できるように定められる。
そして、このようにして定められた範囲内で、今回の入力値を間に挟む隣り合う離散値(格子点)の探索を2次元マップの2軸それぞれで行う場合、特許文献1などの技術に比較して、大小比較すべき離散値の数を大幅に低減することが可能になる。そのため、特許文献1などの技術に比較して、メモリ消費量の低減や処理時間の短縮を図ることが可能となる。
また、本実施形態では、今回の入力値が存在するものとして定められる範囲(探索範囲)の上限及び下限が定められるので、より高速な探索が可能な、例えば二分木探索(中点より大きいか小さいかで探索範囲を絞り込む探索方法)などの探索手法を適用することも容易になる。
さらに、上述したように、探索範囲の大きさは、定常状態における入力値の変化特性を考慮して定められるので、例えばノイズやその他の要因により異常値となった入力値を探索対象外とすることができる。すなわち、本実施形態では、入力値の探索処理に、いわゆるフィルタとしての役割を持たせることができる。
以下に、大気圧算出のためにCPU4において実行される処理について、図2及び図3のフローチャートを用いて説明する。なお、図2のフローチャートに示す処理は、所定周期ごとに繰り返し実行される。
まず、図2のフローチャートのステップS100において、探索範囲及び探索開始位置の設定処理を実行する。この処理の詳細を、図3のフローチャートを参照して説明する。
図3のフローチャートのステップS200では、メモリであるRAM6から、気圧センサ7の前回の入力値を取得する。続くステップS210では、気圧センサ7から今回の入力値を取り込む。そして、ステップS220において、基準格子点として、前回の入力値に最も近い2次元マップの格子点を探索する。このステップS220の処理に関して、図4を用いて説明する。
図4に示す前回の入力値113(のプロット位置)に対しては、前回の処理において、前回の入力値113を取り囲む4つの格子点が、格子点107、108、110、111であることが特定されている。そのため、RAM6にその4つの格子点を示す情報を保存しておくことにより、その4つの格子点を対象として、いずれの格子点が、前回の入力値113に最も近いかを容易に決定することができる。図4に示す例では、格子点108が、前回の入力値113に最も近い格子点であり、基準格子点として決定される。
あるいは、前回の処理において、前回の入力値113に最も近い格子点108を決定し、その決定した格子点108を示す情報を、前回の入力値113として、RAM6に保存しておいても良い。この場合、RAM6に記憶した情報を読み出すだけで、基準格子点の設定を行い得るとともに、RAM6に、前回の入力値113を取り囲む格子点107、108、110、111を示す情報を保存せずに済むという利点がある。さらに、前回の入力値113を取り囲む4つの格子点107、108、110、111は、いずれの格子点であっても、十分に、前回の入力値113に近い。従って、敢えて、前回の入力値113に最も近い格子点を探索せずとも、4つの格子点107、108、110、111の任意の点を基準格子点として設定しても良い。
続くステップS230では、制御ソフトウエアから、探索範囲を示す辺の長さ(格子点何個分かを示すデータ、その格子点数は偶数)を取得する。この探索範囲の辺の長さは、基準格子点から、それぞれの軸方向において、入力値の増加方向及び減少方向に伸びる長さ(すなわち、1辺の半分の長さ)によって表されても良い。探索範囲の辺の長さは、上述したように、気圧センサ7の過渡応答特性や検出精度、及び電子制御装置1における入力値を取り込む時間間隔に基づき、予め定められ、制御ソフトウエアにおけるデータの一部として記憶されている。
ステップS240では、ステップS220にて決定された基準格子点を中心とし、ステップS230にて取得された辺の長さを有する領域を、探索範囲として設定する。図4に示す例では、格子点108が基準格子点であり、参照番号101によって示される領域が探索範囲である。このようにして探索範囲が設定されると、マップデータにおける探索範囲に該当する部分がROM5から読み出され、RAM6に保存される。
続くステップS250では、ステップS240で設定された探索範囲の探索開始位置を設定する。例えば、図4の横方向に伸びる軸をX軸、縦方向に伸びる軸をY軸と定義した場合、探索範囲内におけるX軸の最大値、Y軸の最大値に対応する位置(格子点104の位置)を探索開始位置に設定する。
ただし、探索開始位置は、図4に示す例に限られず、例えば探索範囲内のX軸最小値及びY軸最小値に対応する位置(格子点112の位置)を探索開始位置としても良い。また、上述した二分木探索を行う場合には、探索範囲のX軸中央値及びY軸中央値に対応する位置(格子点105及び格子点107の位置)が探索開始点に設定される。
最後に、ステップS260において、設定した探索範囲及び探索開始位置を出力して、図3のフローチャートに示す処理を終了する。
再び、図2のフローチャートに戻って説明を続ける。ステップS100の後に実行されるステップS110では、探索対象となる離散値間を規定する隣り合う離散値が、探索範囲のX軸の下限に達したか否かを判定する。本実施形態では、図4の例に示すように、X軸最大値から、矢印102によって示される探索方向に向かって探索が行われる。この場合において、今回の入力値を間に挟む隣り合う離散値が見出されることなく、探索対象となる離散値間を規定する離散値が、探索範囲のX軸下限に到達した場合、今回の入力値は、探索範囲に含まれていないことを意味する。そのため、ステップS110において、「Yes」と判定された場合には、ステップS190に進んで、入力値が探索不能である旨を記憶する。この場合、電子制御装置1は、気圧センサ7の前回の入力値に対する出力値を再度出力する。一方、ステップS110において、「No」と判定された場合には、ステップS120の処理に進む。
ステップS120では、今回の入力値が、探索範囲のX軸における探索対象離散値間に属するか否かを判定する。より具体的に説明すると、探索開始直後においては、探索開始位置の離散値と、減少方向において、探索開始位置の離散値と隣り合う離散値とによって規定される範囲が、探索対象離散値間となる。そして、今回の入力値と、探索対象離散値間を規定する、探索開始位置の離散値及び減少方向において隣り合う離散値とをそれぞれ大小比較する。この大小比較において、今回の入力値が、探索開始位置の離散値以下であって、かつ減少方向において隣り合う離散値よりも大きいとの条件が成立した場合、今回の入力値は、探索対象離散値間に属すると判定できる。この場合、処理は、ステップS140に進む。一方、その条件が成立しなかった場合、処理は、ステップS130に進み、探索対象離散値間を規定する隣り合う離散値を、減少方向に離散値1個分ずらすことにより、探索対象離散値間を矢印102によって示される減少方向に移動させる。そして、ステップS110及びステップS120の判定処理を再度実行する。
上述したステップS110〜S130の処理は、探索範囲のX軸において、今回の入力値が属する領域を規定する隣り合う離散値を探索するための処理である。同様に、探索範囲のY軸においても、今回の入力値が属する領域を規定する隣り合う離散値を探索するための処理が、ステップS140〜ステップS160により実行される。
探索領域のX軸及びY軸において、今回の入力値が属する探索対象離散値間が検出された場合、ステップS170の処理が実行される。ステップS170では、線形補間法により、入力値に対する物理値である大気圧が算出される。例えば、図4に示す例では、今回の入力値114が属する離散値間を規定する隣り合う離散値として、X軸では、格子点107、110の離散値が検出され、Y軸では、格子点105、106の離散値が検出されることになる。この場合、今回の入力値を取り囲む4つの格子点は、格子点108、109、111、112であると特定される。そして、今回の入力値とそれら4つの格子点との距離、及び各格子点に対応付けられた大気圧に基づいて、線形補間により、今回の入力値に対する大気圧を算出する。
最後に、ステップS180において、算出した大気圧を出力し、図2のフローチャートに示す処理を終了する。
以上の処理を行うことにより、電子制御装置1は、メモリ消費量や処理時間を抑制しつつ、マップを用いて、入力値に対する物理値(出力値)を求めることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による電子制御装置について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態による電子制御装置は、第1実施形態の電子制御装置と同様の構成を有するため、構成に関する説明は省略する。
上述した第1実施形態では、前回の入力値に最も近い格子点を基準格子点として、今回の入力値を探索するための探索範囲を設定した。それに対して、本実施形態では、メモリに前回の入力値に加えて、それ以前の入力値も記憶しておき、それら前回の入力値、及び、それ以前の入力値に基づいて、今回の入力値を予測する。そして、予測した今回の入力値に最も近い格子点を基準格子点とする。このようにすることで、入力値の変化の傾向を考慮した、より精度の高い探索範囲を設定することができる。
以下、本実施形態における探索範囲の設定方法について、図5のフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、ステップS300において、メモリとしてのRAM6から、気圧センサ7の前回の入力値及び前々回の入力値を取得する。本実施形態では、前回の入力値よりも以前の入力値として前々回の入力値を用いるが、前々々回の入力値など、より古い入力値を用いても良い。さらに、前回の入力値よりも以前の入力値として、例えば、前々回の入力値と、前々々回の入力値など、複数個の入力値を用いても良い。
ステップS310では、気圧センサ7から今回の入力値を取り込む。そして、ステップS220において、制御ソフトウエアから、今回の入力値を予測するために用いる係数を取得する。続くステップS330では、ステップS300にて取得された前回及び前々回の入力値、及びステップS320にて取得された係数を用いて、今回の入力値の予測値が算出される。
本実施形態では、今回の入力値の予測値は、前々回の入力値から前回の入力値への変化と同様の傾向を持って、前回の入力値から変化したものとして算出される。このため、図6に示すように、まず、前々回の入力値205と前回の入力値206とを結んだ直線を算出する。さらに、前々回の入力値205と前回の入力値206との距離に上記の係数を乗じて、前回の入力値206から今回の入力値の予測値207までの距離を算出する。そして、入力値の予測値207は、上記直線上において、前回の入力値206から、算出された距離だけ離れた位置に定められる。係数は、気圧センサの過渡応答特性などを考慮し、0から1の範囲の値に設定される。
次に、ステップS340において、算出した今回の入力値の予測値に最も近い2次元マップの格子点を探索する。この探索では、まず、例えば前回の入力値から今回の入力値の予測値までの距離及び方向に基づき、今回の入力値の予測値を取り囲む4つの格子点を定める。そして、特定された4つの格子点の中から、各格子点までの距離に基づき、今回の入力値の予測値に最も近い格子点を選定し、基準格子点として設定する。図6には、今回の入力値の予測値207に最も近い格子点として、格子点204が選定された例が示されている。なお、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、例えば、今回の入力値の予測値を取り囲む4つの格子点が定められたとき、その中の任意の格子点を基準格子点に定めても良い。
ステップS350では、図3のステップS230と同様に、制御ソフトウエアから、探索範囲を示す辺の長さを取得する。そして、ステップS360において、ステップS340にて決定された基準格子点を中心とし、ステップS350にて取得された辺の長さを有する領域を、探索範囲として設定する。図6に示す例では、参照番号201によって示される領域が探索範囲である。このようにして探索範囲が設定されると、マップデータにおける探索範囲に該当する部分がROM5から読み出され、RAM6に保存される。
続くステップS370では、ステップS360で設定された探索範囲の探索開始位置を設定する。例えば、図6の横方向に伸びる軸をX軸、縦方向に伸びる軸をY軸と定義した場合、探索範囲内におけるX軸の最大値、Y軸の最大値に対応する位置を探索開始位置に設定する。その後、図6の矢印202、203の方向に向かって、X軸及びY軸における、今回の入力値を間に挟む隣り合う離散値の検索が実行される。
(変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
例えば、上述した各実施形態では、図7に示すように、今回の入力値304が、設定された探索範囲301に含まれない場合、探索不能として、入力値に対応する出力値(大気圧)を算出することなく、処理を終了した。しかしながら、例えば、今回の入力値を間に挟む隣り合う離散値を探索できない状態が所定回数継続した場合、図8に示すように、基準離散値は変更せずに、今回の入力値304を間に挟む隣り合う離散値を、X軸及びY軸方向において探索できるまで、探索範囲を拡大するようにしても良い。今回の入力値を間に挟む隣り合う離散値を探索できない状態が所定回数継続した場合、入力値304は、ノイズなどの影響によって、一時的に探索範囲外となったのではなく、実際に探索範囲外まで変化したとみなすことができるためである。
図8においては、参照番号305により、拡大された探索範囲が示されている。この図8に示すように、探索範囲を拡大する際には、入力値が小さくなる側よりも、入力値が大きくなる側において、より大きく探索範囲が拡がるようにすることが好ましい。これは、気圧センサ7からの入力が探索範囲外まで変化するのは、入力値の増加による可能性が高いためである。例えば、格子点として10×10の範囲を探索して入力値が見つからなかった場合、X軸及びY軸の増加方向に4格子分拡大し、減少方向に2格子分拡大する。拡大する格子の数は、気圧センサの過渡応答特性などを考慮して設定される。
また、探索範囲を拡大した場合には、図8に矢印306〜309によって示されるように、その拡大した範囲のみを探索することが好ましい。これにより、同じ範囲を重複して探索することが無く、処理時間の無駄を省くことができる。
上述した各実施形態では、センサとして気圧センサを用い、マップとして2次元マップを用いる例について説明した。しかしながら、センサの種類は、気圧センサに限られるわけではなく、他の種類のセンサに本発明による電子制御装置を適用しても良い。また、マップとして2次元マップである必要はなく、1次元マップ、もしくは3次元以上のマップであっても良い。
また、上述した各実施形態では、センサによって検出された検出信号を入力値とし、マップを用いて、その入力値に対応する物理値を出力値として算出して出力する例について説明した。しかしながら、本発明の適用例は、このようなセンサの例に限られず、マップを用いて出力値を算出するものであれば、例えば特許文献1に記載されているような、入力値としての駆動量から出力値としてのプロセスの作動点を求めるような例にも適用可能である。
また、上述した実施形態では、本発明による電子制御装置が、マイクロコンピュータとして構成された例について説明した。しかしながら、本発明による電子制御装置は、マイクロコンピュータ以外の構成を含む、いわゆるECUとして構成されたものであっても良い。
さらに、上述した実施形態では、マップの軸を等間隔で離散化する例について説明したが、求められる精度に応じ、領域によって離散化する間隔を変えるなど、不等間隔で離散化しても良い。
1 電子制御装置
2 I/Oインターフェース
3 A/D変換器
4 CPU
5 ROM
6 RAM

Claims (7)

  1. 入力値を定期的に繰り返し入力するとともに、それぞれの入力値に対する出力値を出力する電子制御装置(1)であって、
    所定間隔で入力値を離散化し、その離散化した各々の離散値に対する出力値を定めたマップ(100、200、300)と、
    前回の入力値を記憶する記憶手段(6)と、
    前記記憶手段に記憶された前回の入力値を用いて基準離散値を定めるとともに、前記マップ上において、前記基準離散値を中心として、今回の入力値が存在すべき範囲を定める範囲特定手段(4、S240、S360)と、
    前記範囲特定手段により定められた範囲において、今回の入力値を間に挟む隣り合う離散値を探索する探索手段(4、S110〜S160、S190)と、
    前記マップを参照して、前記探索手段により探索された隣り合う離散値に対応する出力値を求め、その求めた出力値に基づき、今回の入力値に対する出力値を算出する算出手段(4、S170)と、を備えることを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記範囲特定手段は、前記前回の入力値に最も近い離散値を前記基準離散値とすることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記記憶手段は、前記前回の入力値として、当該前回の入力値に最も近い離散値を記憶することを特徴とする請求項2に記載の電子制御装置。
  4. 前記記憶手段は、前記前回の入力値に加えて、それ以前の入力値も記憶し、
    前記範囲特定手段(4、S360)は、前記記憶手段に記憶された前記前回の入力値、及び、それ以前の入力値に基づいて、今回の入力値を予測し、その予測した入力値に最も近い離散値を前記基準離散値とすることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  5. 前記探索手段により、前記範囲特定手段が定めた範囲内において、今回の入力値を間に挟む隣り合う離散値が探索されなかった場合、前記算出手段は、今回の入力値に対する出力値の算出を行わないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子制御装置。
  6. 前記探索手段は、今回の入力値を間に挟む隣り合う離散値を探索できない状態が所定回数継続した場合、前記基準離散値は変更せずに、今回の入力値を間に挟む隣り合う離散値を探索できるまで、探索範囲を拡大することを特徴とする請求項5に記載の電子制御装置。
  7. 前記探索手段は、入力値が小さくなる側よりも、入力値が大きくなる側において、より大きく探索範囲を拡大することを特徴とする請求項6に記載の電子制御装置。
JP2013086890A 2013-04-17 2013-04-17 電子制御装置 Active JP5962573B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013086890A JP5962573B2 (ja) 2013-04-17 2013-04-17 電子制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013086890A JP5962573B2 (ja) 2013-04-17 2013-04-17 電子制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014211100A JP2014211100A (ja) 2014-11-13
JP5962573B2 true JP5962573B2 (ja) 2016-08-03

Family

ID=51931027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013086890A Active JP5962573B2 (ja) 2013-04-17 2013-04-17 電子制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5962573B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7176196B2 (ja) * 2018-02-14 2022-11-22 株式会社デンソー 電子制御装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02155072A (ja) * 1988-12-07 1990-06-14 Hitachi Ltd テーブル検索方式
DE19945615A1 (de) * 1999-09-23 2001-03-29 Bosch Gmbh Robert Verfahren zur Steuerung/Regelung eines Prozesses in einem Kraftfahrzeug und Steuerung/Regelungsvorrichtung zur Durchführung des Verfahrens
JP2003343341A (ja) * 2002-05-21 2003-12-03 Hitachi Ltd 制御用演算装置及び該制御用演算装置を備えたエンジン制御装置並びに該制御用演算のためのデータ検索方法
RU2566977C1 (ru) * 2011-09-28 2015-10-27 Тойота Дзидося Кабусики Кайся Устройство управления двигателем

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014211100A (ja) 2014-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4736508B2 (ja) 物理量検出方法及びセンサ装置
KR101483309B1 (ko) 압력 감지 방법, 압력 센서, 파라미터(z)결정 방법 및 센서 시스템
CN107609308B (zh) 电缆接头连接管处等效电阻的测量方法及装置
US20090057038A1 (en) Load cell-type electronic balance
US20110157074A1 (en) Touch detecting device and method
US10558175B2 (en) PID control device, PID control method, and PID control program
JP5962573B2 (ja) 電子制御装置
JP6286983B2 (ja) 受信信号強度インジケータの温度補正方法及び温度補正装置
CN111026603B (zh) 片上网络温度预测方法及装置、设备、存储介质
JP6011473B2 (ja) 排気系部品の寿命予測装置
WO2018081945A1 (zh) 传感器本底噪声的检测方法及其装置
US20210326755A1 (en) Learning model creation device, material property prediction device, and learning model creation method and program
JP6951153B2 (ja) 診断装置および方法
JP4417915B2 (ja) 状態判定装置および状態判定方法
US20170299623A1 (en) Inertial force sensor
JP2006172364A (ja) モデル予測制御装置
JP5235963B2 (ja) 温度測定装置及びこの温度測定装置を用いた空気調和機
JP5550817B2 (ja) レベル測定装置、レベル測定システム、レベル測定方法、コンピュータプログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP5442532B2 (ja) 積層鉄心の積みズレ測定方法及び測定装置並びにコンピュータプログラム
CN105989422B (zh) 一种用于导管架海洋平台结构的传感器位置与数目优化方法
KR101860007B1 (ko) 본딩 와이어의 물질 특성을 이용한 가속도 센서 장치 및 가속도 센싱 방법
JP7298639B2 (ja) 速度制御補助装置
JP6318599B2 (ja) 半導体集積回路
CN117261525A (zh) 车辆热管理控制方法、装置、电子设备及车辆
CN117906790A (zh) 一种温度检测校准方法、装置、设备及介质

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160613

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5962573

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250