JP5961473B2 - バラストタンクのガス検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、タンカーのバラストタンク内の被検ガス(例えば可燃性ガス)を検知するためのガス検知装置に関するものである。
タンカーのバラストタンクは貨物タンクに隣接している。このため、貨物タンクの壁に亀裂・損傷が生じると、可燃性液体等の貨物がバラストタンク内に漏洩する。バラストタンク内で可燃性液体が気化し、その可燃性ガスがバラストタンク内に充満すると危険である。
そこで従来、バラストタンク内に漏洩した可燃性ガスを検知するためのガス検知装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
バラストタンクのガス検知装置は、バラストタンク内雰囲気を吸引経路を通じて吸引ポンプで吸引し、当該雰囲気内の被検ガスを前記吸引経路中に設けたガス検知部にて検知する装置である。
したがって、検知対象であるバラストタンク内にバラスト水が無い状態のときに当該区域の貨物(可燃性液体等)の漏洩を検知すべきである。
しかしながら、バラストタンクには貨物の積載状況に応じて海水が張られるから、以下の(a)〜(d)の理由によって、当該区域のガス漏洩を検知する際に水を誤吸入する可能性がある。
(a)バラストタンク内の被検ガスとして例えば炭化水素ガスを検知する場合、被検ガスの比重は空気より重いことから、バラストタンク内雰囲気の吸入口をタンク底部に設置する必要がある。このような場合、吸引経路の配管もタンク底部付近まで敷設されることから、バラストタンク排水後も吸引経路配管内に水が残ることがある。
(b)バラストタンクは、元々水分の多い区画であるから、吸引経路配管内部に結露水が生じやすい。
通常、上記(a)(b)による吸気経路内の残留水はエアパージ作業で除去されるが、エアパージの圧力・時間が適切に行われないときには当該残留水を吸入することとなる。
(c)船は前後左右に揺動を繰り返すのでバラストタンクの排水が完全には行えず、排水完了信号を受けても検知区域に水が残ることが多い。したがって、船の揺動でタンク底部の残留水を吸入することがある。
(d)エアパージが不完全であった場合の他、エアパージ作業の誤操作により、水が張られている区画のガス検知を行った場合にも水を吸入する。
以上のような理由により、ガス検知を行う際に、水を誤吸入すると、その水がガス検知部等に到達してガス検知装置が故障する原因となる。
なお、従来、バラストタンクの水位信号に連動してガス検知器の吸引ラインを選択するシステムが実用化されているが、操作を誤って吸引管路のエアパージを十分に行わない状態でガス検知装置を作動させてしまうことがあり、水を吸入して装置故障を生じている。
そこで、本件出願人はすでに、上記問題を解決し、吸引経路における、バラストタンク内吸引口から水を吸入することによる装置故障を未然に防止することを目的としたバラストタンクのガス検知装置を提案している(特許文献2)。
同文献のバラストタンクのガス検知装置は、タンカーのバラストタンク内雰囲気を吸引経路を通じて吸引ポンプで吸引し、当該雰囲気内の被検ガスを前記吸引経路中に設けたガス検知部にて検知する装置であり、前記吸引経路における、前記ガス検知部よりも前記バラストタンク側に、液体センサと圧力センサとを設け、液体センサにより液体が検出されたとき、および/または前記吸引経路に液体が吸引されたときに生じる負圧を前記圧力センサで検出したとき、前記吸引ポンプの作動を停止させる装置である。
このような装置によれば、吸引経路に液体が吸引されると、その液体が、吸引経路における、ガス検知部よりもバラストタンク側に設けられた液体センサで検出されることにより、および/または、液体の吸引によって吸引経路内に生じる負圧が、吸引経路における、ガス検知部よりもバラストタンク側に設けられた圧力センサで検出されることにより、吸引ポンプの作動が停止することとなる。
したがって、液体がガス検知部に到達する前に吸引ポンプが確実に作動停止し、液体のガス検知部への到達が確実に防止されて、装置故障が未然に防止される。
しかしながら、本件出願人によるさらなる研究によって、上記特許文献2の装置には、次のような問題があることが分かった。
すなわち、同文献の装置において、圧力センサにて負圧が検出されるほどの液体が誤吸引された場合、吸引ポンプ入口側(吸引側)の負圧値は水等の液体が誤吸引されない場合の負圧値よりも大きい状態(過負圧状態)となる。
そのため、液体センサおよび/または圧力センサによる液体吸入検知と同時に吸引ポンプを停止するも、吸引ポンプ入口側の負圧が大気圧と平衡するまでの期間は吸引経路内の液体が吸引ポンプ入口側、すなわちガス検知部側に移動することとなる。
したがって、吸引ポンプ停止時の負圧値が大きい場合には、ガス検知部等の主要機能部品に液体が到達し、ガス検知部等が損傷に至る恐れがある、ということが分かった。
特開2003−170893号公報 特許第4301409号公報
本発明の課題は、吸引経路における、バラストタンク内吸引口から水を吸引することによる装置故障をより確実に防止することにある。
上記課題を解決するために、この発明のバラストタンクのガス検知装置は、タンカーのバラストタンク内雰囲気を吸引経路を通じて吸引ポンプで吸引し、当該雰囲気内の被検ガスを前記吸引経路中に設けたガス検知部にて検知する装置であって、前記吸引経路における、前記ガス検知部よりも前記バラストタンク側に、液体センサを設け、当該液体センサにより液体が検出されたとき、前記吸引ポンプの作動を停止させるバラストタンクのガス検知装置において、
前記液体センサにより液体が検出されたとき、前記吸引経路における、前記ガス検知部と前記吸引ポンプとの間の部位を大気に開放する電磁弁を設けたことを特徴とする。
このような構成にすれば、吸引経路に液体が吸引されると、その液体が、吸引経路における、ガス検知部よりもバラストタンク側に設けられた液体センサで検出されて吸引ポンプの作動が停止し、吸引経路の負圧が大気圧に平衡することとなる。
そして、液体センサにより液体が検出された際、仮に、吸引ポンプ入口側(吸引側)の負圧値が過負圧状態となるほどの液体が誤吸引されていたとしても、吸引ポンプの作動が停止するとともに、電磁弁によって、吸引経路における、前記ガス検知部と前記吸引ポンプとの間の部位が大気に開放されるから、吸引ポンプ停止時に生じる吸引経路残留負圧は速やかに大気圧に平衡し、これによって、液体センサに到達した液体が当該液体センサより吸引ポンプ側すなわちガス検知部側に移動することが防止される。
したがって、液体のガス検知部への到達が確実に防止されて、装置故障が確実に防止される。
また、この発明のバラストタンクのガス検知装置は、タンカーのバラストタンク内雰囲気を吸引経路を通じて吸引ポンプで吸引し、当該雰囲気内の被検ガスを前記吸引経路中に設けたガス検知部にて検知する装置であって、前記吸引経路における、前記ガス検知部よりも前記バラストタンク側に、液体センサと圧力センサを設け、液体センサにより液体が検出されたとき、および/または前記吸引経路に液体が吸引されたときに生じる負圧を前記圧力センサで検出したとき、前記吸引ポンプの作動を停止させるバラストタンクのガス検知装置において、
前記液体センサにより液体が検出されたとき、および/または前記吸引経路に液体が吸引されたときに生じる負圧を前記圧力センサで検出したとき、前記吸引経路における、前記ガス検知部と前記吸引ポンプとの間の部位を大気に開放する電磁弁を設けたことを特徴とする。
このような構成にすれば、吸引経路に液体が吸引されると、その液体が、吸引経路における、ガス検知部よりもバラストタンク側に設けられた液体センサで検出されることにより、および/または、液体の吸引によって吸引経路内に生じる負圧が、吸引経路におけるガス検知部よりもバラストタンク側に設けられた圧力センサで検出されることにより、吸引ポンプの作動が停止し、吸引経路の負圧が大気圧に平衡することとなる。
そして、液体センサにより液体が検出され、および/または前記吸引経路に液体が吸引されたときに生じる負圧を前記圧力センサで検出された際、仮に、吸引ポンプ入口側(吸引側)の負圧値が過負圧状態となるほどの液体が誤吸引されていたとしても、吸引ポンプの作動が停止するとともに、電磁弁によって、吸引経路における、前記ガス検知部と前記吸引ポンプとの間の部位が大気に開放されるから、吸引ポンプ停止時に生じる吸引経路残留負圧は速やかに大気圧に平衡し、これによって、誤吸引された液体が吸引ポンプ側すなわちガス検知部側に移動することが防止される。
したがって、液体のガス検知部への到達がより確実に防止されて、装置故障が防止される。
望ましくは、前記吸引ポンプの排出側と吸引側とを連通する連通路を設けるとともに、この連通路に電磁弁を設け、この電磁弁を開くことで前記ガス検知部と前記吸引ポンプとの間の部位を大気に開放する構成とする。
このように構成すると、電磁弁を閉じた状態とすることで、吸引ポンプによる通常通りの吸引動作が得られ、吸引ポンプ停止時には、電磁弁を開くことで、吸引ポンプの吸引側における吸引経路残留負圧を吸引ポンプの排出側圧力と平衡させ、速やかに大気圧に平衡させることができる。
そして、この構成によれば、吸引ポンプの吸引側における吸引経路が電磁弁によって直接的には大気に開放されないので、吸引ポンプ停止時に吸引経路に残留する被検ガスの大気への漏出を防止することができる。
本発明に係るバラストタンクのガス検知装置の一実施の形態を示す配線・配管系統図。 ガス検知監視盤内容図。 液体センサ50を示す図で、(a)は正面図、(b)は図(a)におけるb−b断面図。 圧力センサ60を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図。 本発明に係るバラストタンクのガス検知装置の他の実施の形態を示す配線・配管系統図。
以下、本発明に係るバラストタンクのガス検知装置の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
図1は、本発明に係るバラストタンクのガス検知装置の一実施の形態を示す配線・配管系統図、図2はガス検知監視盤内容図である。
これらの図(主として図1)に示すように、このガス検知装置1は、タンカーのバラストタンクT内の雰囲気を吸引経路10を通じて吸引ポンプ20で吸引し、当該雰囲気内の被検ガス(例えば可燃性ガス)を前記吸引経路中に設けたガス検知部30にて検知する装置である。
タンカーのバラストタンクTの各区画(図1中のNo.1 W.B.T〜等)には、それぞれ、吸引経路10の吸引口を構成する捕集器11が配置されており、これら捕集器11は、それぞれ配管12および選択弁(閉止弁)13を介してガス検知監視盤40(図2参照)内の配管14に接続されている。
捕集器11は、バラストタンクTの各区画の底部(例えば底面から50cm以内)に設置されている。
ガス検知監視盤40は、通常、タンカーの荷役制御室等に設置される。
選択弁13は、手動弁で構成してもよいし、自動弁(電磁弁)で構成することもできる。特にことわらない限り、後述する各弁も同様である。
ガス検知監視盤40内の配管14には、バラストタンクT側(吸い込み流上流側)から、液体センサ50、エアフィルタ61、圧力センサ60、前記ガス検知部30、電磁弁(図示のものは三方弁)90、および前記吸引ポンプ20が介装されている。
その他、70は校正口、71は校正口弁、72はエアパージ用配管、73はエアパージ弁、74はエアパージ用圧力調整器、75はガス検知弁、76は吸引圧力調整弁、77は上記ガス検知部30をバイパスするバイパス配管、78はバイパスニードル弁、79はガス検知部30への流量を監視するための流量計、FAはフレームアレスタである。
図3は液体センサ50を示す図で、(a)は正面図、(b)は図(a)におけるb−b断面図である。
液体センサ50は、上記吸引経路10(配管14)に連通する透明カップ51と、この透明カップ51の側面に締結バンド52で取り付けられた光ファイバユニット53と、この光ファイバユニット53に光ファイバ54で接続された光ファイバアンプユニット55とを備えており、この光ファイバアンプユニット55が、ガス検知監視盤40が備えているシーケンサ80(図1、図2参照)に接続されている。
図(b)に示すように、光ファイバユニット53の投光(L1)軸と受光(L2)軸とは略直交している。
したがって、透明カップ51内に液体がないとき、あるいは透明カップ51内壁面に液滴が付着していないとき、光ファイバユニット53からの投光L1は透明カップ51の内壁面で反射して光ファイバユニット53で受光(L2)されるが、透明カップ51内に液体があり、あるいは透明カップ51内壁面に液滴が付着していると、光ファイバユニット53からの投光L1は上記液体や液滴で散乱されて光ファイバユニット53へは到達しない。
これによって、吸引経路10(配管14)内に液体が吸入されたことを検出することができる。
光ファイバアンプユニット55は、光ファイバユニット53からの受光を光電変換し、増幅する。そして、受光量が所定値以下になったとき(すなわち液体が検出されたとき)、その信号をシーケンサ80へ送出する。
この実施の形態の電磁弁90は三方弁で構成されている。この電磁弁90は、吸引経路14における、前記ガス検知部30と前記吸引ポンプ20との間に配置されている。電磁弁90は、吸引ポンプ20の作動時には、ガス検知部30と吸引ポンプ20とを連通させ、液体センサ50により液体が検出されたとき、吸引経路14における、ガス検知部30と吸引ポンプ20との間の部位(電磁弁90が設けられている部位)を大気に開放する。
より詳しくは、電磁弁90は、吸引ポンプ20の作動時には、ガス検知部30からの排出管14aと吸引ポンプ20の吸入管14bとを大気に開放することなく連通させ、液体センサ50により液体が検出されたとき、少なくともガス検知部30からの排出管14a(望ましくは排出管14aおよび吸引ポンプ20の吸入管14b)を大気に開放する。
シーケンサ80は、上記液体検出信号を受信すると、前記吸引ポンプ20を停止させるとともに、吸引経路14における、ガス検知部30と吸引ポンプ20との間の部位(電磁弁90が設けられている部位)が大気に開放されるように電磁弁90を作動させる。
したがって、液体センサ50により液体が検出されたとき、吸引ポンプ20の作動が停止するとともに、電磁弁90が作動して、ガス検知部30と吸引ポンプ20との間の部位が大気に開放される。
液体検出時、シーケンサ80は、液体警報ランプ43を作動させて警報を表示する。液体警報ランプ43は図1には記載されていないが液晶表示パネル等の表示手段としても良い。
図4は圧力センサ60を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図である。
圧力センサ60は、本体62の正面に複数個の操作ボタン63とディスプレイ64とを備えており、背面側に受圧口65を備えている。受圧口65に配管14が接続され(図2参照)、これによって配管14内の圧力を検出することができるようになっている。
検出圧力設定値は、上記操作ボタン63を操作することで設定できる。
この実施の形態では、検出圧力設定値として、通常運転時における前記吸引ポンプ20の作動で生じる微負圧を検出するための第1設定値(例えば−4kPa)と、前記吸引経路10に液体が吸引されたときに生じる過負圧を検出するための第2設定値(例えば−30kPa)とを設定してある。
この圧力センサ60は、ガス検知監視盤40が備えているシーケンサ80に接続されており、配管14内の圧力が第1設定値に達したとき(達しているとき)、その第1検出信号をシーケンサ80へ送出し、配管14内の圧力が第2設定値に達したとき、その第2検出信号をシーケンサ80へ送出する。
シーケンサ80は、上記第1検出信号を受信しているとき、吸引ポンプ20が正常に作動していると判定する。また、シーケンサ80は、圧力センサ60で検出した配管14内の圧力が第1設定値に至らない場合(または至らない状態となった場合)、すなわち第1検出信号がシーケンサ80に送出されないときは、吸引ポンプ20の吸引能力低下と判定し、流量喪失警報ランプ44を作動させて警報を表示する。警報ランプ44は図1には記載されていないが液晶表示パネル等の表示手段としても良い。
シーケンサ80は、圧力センサ60からの第2検出信号を受信したとき、前記吸引ポンプ20を停止させる信号と電磁弁90を作動させる信号とを送出して、吸引ポンプ20を停止させるとともに、吸引経路14における、ガス検知部30と吸引ポンプ20との間の部位(電磁弁90が設けられている部位)が大気に開放されるように電磁弁90を作動させる。同時に、シーケンサ80は、流量喪失警報ランプ44を作動させる信号を送出して流量喪失警報ランプ44を作動させる。
以上のようなガス検知装置の操作手順ないし作動は次の通りである。
<通常時>
吸引配管10のガス検知監視盤40との接続部にある選択弁(閉止弁)13を操作し、バラストタンクTのどの区画を測定するかを選択する。
バラストタンクTの水レベルは本装置とは別の監視装置が船に装備されており、その情報をもとにどの区画を測定するかを乗組員が判断する。
なお、この測定区画選択は、上述したように選択弁13を電磁弁で構成することによって、シーケンサ80により自動的に行うようにすることもできる。後述する各弁についても同様である。
測定区画が決定したら、測定区画以外の選択弁13は全て閉じた状態にし、当該測定区画の吸引経路10はエアパージする。
エアパージは船から供給される圧縮空気を用いて圧力調整器74およびエアパージ弁73を操作して行なう。エアパージ時間は船の大きさ、エアパージ圧力等によって異なるが、φ8配管100mで0.3MPa時、概ね5分間である。
エアパージ終了後、エアパージ弁73を閉じ、ガス検知弁75を開ける。なお、校正口弁72は閉じておく。
ガス検知監視盤40のスタートスイッチ41(図1参照)を押して吸引ポンプ20を作動させ、測定を開始する。吸引ポンプ20の作動により、当該測定区画の雰囲気が捕集器11から吸入され、吸引経路10(配管14)を経てガス検知部30へと導かれる。
この際、吸引圧力調整弁76にて圧力センサ60の指示値が−8〜−10kPaになるように調整するとともに、バイパスニードル弁78を操作して流量計79の指示値が1リットル/分程度となるように調整する。
そして、ガス検知部30(可燃ガス検知部(CS)30a、硫化水素検知部(HS)30b)に接続された指示ユニット31(可燃性指示ユニット31a、硫化水素指示ユニット31b)の指示値でガス濃度を読み取る。測定に要する時間は船の大きさによって異なるが、φ8配管100mで1分以上必要である。
測定区画を変更するときは、ガス検知監視盤40のストップスイッチ42(図1参照)を押して吸引ポンプ20を停止させて測定を中断し、新しい測定区画の選択弁13を開け、旧区画の選択弁13を閉じる。新しい区画のエアパージ動作を行った後、スタートスイッチ41を押して測定を行う。以下、必要に応じて上記操作を繰り返す。
<水吸入時>
上記のような作業を行う過程で誤って水を吸入した場合、吸引経路負圧の値が−30kPaを超えると、圧力センサ60から第2検出信号がシーケンサ80に送出されて吸引ポンプ20が停止するとともに、電磁弁90が作動して、吸引経路14におけるガス検知部30と吸引ポンプ20との間の部位(電磁弁90が設けられている部位)が大気に開放されて当外部の圧力が大気圧と平衡し、ガス検知監視盤40が備える警報ランプとブザーが警報を発する。
また、水が徐々に吸入される等して水が吸引経路10(配管14)に侵入すると、液体センサ50から液体検出信号がシーケンサ80に送出されて吸引ポンプ20が停止するとともに、電磁弁90が作動して、吸引経路14におけるガス検知部30と吸引ポンプ20との間の部位(電磁弁90が設けられている部位)が大気に開放されて当外部の圧力が大気圧と平衡し、ガス検知監視盤40が備える警報ランプとブザーが警報を発する。
何れの場合もストップスイッチ42を押してからガス検知弁75を閉じ、エアパージ弁73を開けて吸引経路10のエアパージを行う。
液体センサ50に到達した水は廃棄し、透明カップ51を清掃して復旧する。
以上のような実施の形態のバラストタンクのガス検知装置によれば次のような作用効果が導かれる。
(1) このバラストタンクのガス検知装置は、タンカーのバラストタンクT内雰囲気を吸引経路10を通じて吸引ポンプ20で吸引し、当該雰囲気内の被検ガスを吸引経路10(配管14)中に設けたガス検知部30にて検知するガス検知装置であり、吸引経路10(配管14)における、ガス検知部30よりもバラストタンクT側(上流側)に、圧力センサ60を設け、吸引経路10に液体が吸引されたときに生じる負圧を圧力センサ60で検出したとき、吸引ポンプ20の作動を停止させるとともに電磁弁90を作動させて配管14の圧力を大気圧に平衡させる。したがって、液体がガス検知部30に到達する前に吸引ポンプ20が作動停止し、さらに配管14の圧力が大気圧に平衡することで配管14内の液体のガス検知部30への到達が防止されて、装置故障が未然に防止される。
(2) このバラストタンクのガス検知装置は、吸引経路10(配管14)における、ガス検知部30よりもバラストタンクT側に、液体センサ50を設け、液体センサ50により液体が検出されたとき、吸引ポンプ20の作動を停止させるとともに電磁弁90を作動させて配管14の圧力を大気圧に平衡させることとなる。したがって、液体がガス検知部30に到達する前に吸引ポンプ20が作動停止し、さらに配管14の圧力が大気圧に平衡することで配管14内の液体のガス検知部30への到達が防止されて、装置故障が未然に防止される。
(3) このバラストタンクのガス検知装置は、吸引経路10(配管14)における、ガス検知部30よりもバラストタンクT側に、液体センサ50と圧力センサ60とを設け、液体センサ50により液体が検出されたとき、および/または吸引経路10に液体が検出されたときに生じる負圧を圧力センサ60で検出したとき、吸引ポンプ20の作動を停止させるとともに電磁弁90を作動させて配管14の圧力を大気圧に平衡させる構成となっているので、吸引経路10に液体が吸引されると、その液体が、吸引経路10(配管14)における、ガス検知部30よりもバラストタンク側に設けられた液体センサ50で検出されることにより、および/または、液体の吸引によって吸引経路10内に生じる負圧が、吸引経路10(配管14)における、ガス検知部30よりもバラストタンク側に設けられた圧力センサ60で検出されることにより、吸引ポンプ20の作動が停止するとともに、電磁弁90が作動することとなる。したがって、液体がガス検知部30に到達する前に吸引ポンプ20が作動停止し、さらに配管14の圧力が大気圧に平衡することで配管14内の液体のガス検知部30への到達が防止されて、装置故障が未然に防止される。
前述した、圧力センサ60を用いた水吸入防止機能は吸引経路10に比較的大量の水・液体が入り吸気抵抗が増大することで吸引経路10の負圧が過大になることを前提にしている。
しかし、水吸入を生じる、前述した要因(a)(b)(特に(b))に記述した吸引経路配管内残留水・結露水だけでは吸引経路10の負圧はそれほど大きな値になることは無い。
したがって、吸引経路10(配管14)に圧力センサ60を設けただけだと、上記要因(a)(b)(特に(b))の水を徐々に吸入してしまうことがあり、その水の吸入がガス検知装置の故障につながることがある。
一方、前述した、液体センサ50を用いた水吸入防止機能は、液体センサ50に液体が到達したときに初めて、吸引ポンプ20の作動が停止する。
したがって、吸引経路10に液体を吸引したとしても、その液体が液体センサ50に到達するまでは、吸引ポンプ20は作動し続ける。
このため、吸引経路10(配管14)に液体センサを設けただけだと、その液体センサ50の設置位置によっては(例えば液体センサ50をガス検知部30に近接させて設けた場合には)、液体吸引時に必ずしも速やかにはポンプの作動は停止しない。
したがって、液体センサの設置位置によっては、吸引経路10に吸引された水がガス検知部30に到達してしまうおそれがある。
これに対し、圧力センサ60を用いた水吸入防止機能は、吸引経路10に比較的大量の水・液体が入り吸引経路10(配管14)の負圧が過大になると、速やかに吸引ポンプ20が停止する。
この実施の形態によれば、吸引経路10(配管14)における、ガス検知部30よりもバラストタンク側に、液体センサ50と圧力センサ60とを設け、液体センサ50により液体が検出されたとき、および/または吸引経路10に液体が吸引されたときに生じる負圧を圧力センサ60で検出したとき、吸引ポンプ20の作動が停止するとともに、電磁弁90が作動するので、吸引経路10に比較的大量の水・液体が入り吸引経路10(配管14)の負圧が過大になったときには圧力センサ60の作動により速やかに吸引ポンプ20が停止するとともに電磁弁90が作動することとなる。
したがって、液体がガス検知部30に到達する前に吸引ポンプ20が作動停止し、さらに配管14の圧力が大気圧に平衡することで、より確実に、配管14内の液体のガス検知部30への到達が防止されて、装置故障が未然に防止される。
したがって、液体がガス検知部30に到達する前に吸引ポンプ20が作動停止し、さらに配管14の圧力が大気圧に平衡することで、より確実に、配管14内の液体のガス検知部30への到達が防止されて、装置故障が未然に防止される。
(4) 圧力センサ60よりもバラストタンク側にエアフィルタ61を設けるとともに、このエアフィルタ61よりもバラストタンク側に液体センサ50を設けてあるので、圧力センサ60よりもバラストタンク側に設けたエアフィルタ61によって、極微少の液体(霧状の液体)の圧力センサ60及びガス検知部30への到達も防止できる。
また、圧力センサ60手前のエアフィルタ(水トラップエアフィルタ)61への液滴付着を目視確認して手動で吸引ポンプ20を停止することも可能になる。
しかも、圧力センサ60およびエアフィルタ61よりもさらにバラストタンク側に液体センサ50を設けることにより、液体センサ50がより吸引口(捕集器11)へ近い位置に配置されることとなり、より早期に液体吸入を検出して吸引ポンプ20を早期停止させることが可能となる。
(5) 圧力センサ60による検出圧力設定値として、通常運転時における吸引ポンプ20の作動で生じる微負圧を検出するための第1設定値と、吸引経路10に液体が吸引されたときに生じる過負圧を検出するための第2設定値とを設定し、圧力センサ60で第1設定値による微負圧を検出することで吸引ポンプの通常運転を監視し、第2設定値による過負圧を検出したとき、吸引ポンプ20の作動を停止させる構成としてあるので、圧力センサ60を活用し、吸引経路10への液体吸引時の吸引ポンプ作動停止だけでなく、通常運転時における吸引ポンプ20の作動も監視することができる。
図5は、本発明に係るバラストタンクのガス検知装置の他の実施の形態を示す配線・配管系統図である。
同図に示す実施の形態が上述した実施の形態と異なる点は、電磁弁およびその取付位置ないし取付構造にありその他の点に変わりはない。
この実施の形態は、吸引ポンプ20の排出側(排出管14c)と吸引側(吸入管14b)とを連通する連通路(連通管14d)を設けるとともに、この連通路14dに電磁弁91を設け、この電磁弁91を開くことでガス検知部30と吸引ポンプ20との間の部位(ガス検知部30からの排出管14a)を大気に開放する構成となっている。
電磁弁91は二方弁で構成することができる。
このように構成すると、電磁弁91を閉じた状態とすることで、吸引ポンプ20による通常通りの吸引動作が得られ、吸引ポンプ停止時には、電磁弁91を開くことで、吸引ポンプ20の吸引側14bにおける吸引経路残留負圧を吸引ポンプ20の排出側圧力と平衡させ、速やかに大気圧に平衡させることができる。
そして、この構成によれば、吸引ポンプ20の吸引側14bにおける吸引経路が電磁弁91によって直接的には大気に開放されないので、吸引ポンプ停止時に吸引経路に残留する被検ガスの大気への漏出を防止することができる。
なお、図1に示した実施の形態と同様、シーケンサ80は、液体センサ50により液体が検出されたとき、および/または吸引経路10に液体が吸引されたときに生じる負圧を圧力センサ60で検出したとき、吸引ポンプ20の作動を停止するとともに、電磁弁91を開く。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
T バラストタンク
1 バラストタンクのガス検知装置
10 吸引経路
20 吸引ポンプ
30 ガス検知部
50 液体センサ
60 圧力センサ
61 エアフィルタ
90 三方弁(電磁弁)
91 二方弁(電磁弁)

Claims (3)

  1. タンカーのバラストタンク内雰囲気を吸引経路を通じて吸引ポンプで吸引し、当該雰囲気内の被検ガスを前記吸引経路中に設けたガス検知部にて検知する装置であって、前記吸引経路における、前記ガス検知部よりも前記バラストタンク側に、液体センサを設け、当該液体センサにより液体が検出されたとき、前記吸引ポンプの作動を停止させるバラストタンクのガス検知装置において、
    前記液体センサにより液体が検出されたとき、前記吸引経路における、前記ガス検知部と前記吸引ポンプとの間の部位を大気に開放する電磁弁を設けたことを特徴とするバラストタンクのガス検知装置。
  2. タンカーのバラストタンク内雰囲気を吸引経路を通じて吸引ポンプで吸引し、当該雰囲気内の被検ガスを前記吸引経路中に設けたガス検知部にて検知する装置であって、前記吸引経路における、前記ガス検知部よりも前記バラストタンク側に、液体センサと圧力センサを設け、液体センサにより液体が検出されたとき、および/または前記吸引経路に液体が吸引されたときに生じる負圧を前記圧力センサで検出したとき、前記吸引ポンプの作動を停止させるバラストタンクのガス検知装置において、
    前記液体センサにより液体が検出されたとき、および/または前記吸引経路に液体が吸引されたときに生じる負圧を前記圧力センサで検出したとき、前記吸引経路における、前記ガス検知部と前記吸引ポンプとの間の部位を大気に開放する電磁弁を設けたことを特徴とするバラストタンクのガス検知装置。
  3. 前記吸引ポンプの排出側と吸引側とを連通する連通路を設けるとともに、この連通路に電磁弁を設け、この電磁弁を開くことで前記ガス検知部と前記吸引ポンプとの間の部位を大気に開放することを特徴とする請求項1または2記載のバラストタンクのガス検知装置。
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