JP6577267B2 - ガス検知システム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、タンカーのバラストタンクなどの液体が存在し得る環境雰囲気の状態を監視するためのガス検知システムに関する。
例えば、カーゴタンクの周囲に形成された二重底スペースおよび船側スペースをバラストタンクとして配置したダブルハル構造のタンカーにおいては、火災リスクの迅速な把握や酸欠防止を可能とすべく、二重船殻バラストタンク内のガス検知設備を設置することが要求されている。
バラストタンク内の環境雰囲気の状態の監視にあっては、例えば、タンカーにおける安全区画に設置されたガス検知警報装置と、バラストタンク内における複数の検知区画の各々に設置されたガスサンプリングヘッドとを配管接続し、各検知区間の環境雰囲気の空気(ガス)を例えばガス吸引ポンプなどによってガス検知装置まで吸引するガス検知システムを構築することが考えられる。
ところが、バラストタンクにおいては、水や海水などをバラスト水として張排水が行われていることから、ガス検知の際に、バラストタンク内に水などの液体が残留していることがある。このような場合には、ガス配管内に液体が流入してしまうと、ガス吸引ポンプまたはガスセンサが故障するおそれがあるという問題がある。
このような問題に対して、例えば、特許文献1の特許第4355224号公報には、液体がガス吸引ポンプによって誤吸引されてガス流通ラインに流入したときに、ガス流通用ポンプを停止させるためのポンプ停止信号を発するフロート式レベルスイッチを具えたガス検知システムが開示されている。
特許第4355224号公報
而して、特許文献1に記載のガス検知システムにおいては、液体がフロート式レベルスイッチにおける容器内に一定量以上流入したときに、当該フロート式レベルスイッチが動作されることとなる。従って、フロート式レベルスイッチが設置される位置、あるいは、液体の流入状況などによっては、吸引された液体がガス流通用ポンプまたはガスセンサに到達してしまうおそれがあった。
また、特許文献1には、フロート式レベルスイッチ内に滞留しているものも含むガス配管内の液体を、エア噴射機構によって例えば空気をパージすることによって排出して、フロート式レベルスイッチを初期状態に復帰させることが記載されている。しかしながら、フロート式レベルスイッチが設置される位置は、検知対象空間が位置される危険区画から離れた安全区画内であることから、フロート式レベルスイッチを初期状態に復帰させるまでに長時間の時間を要するという問題があった。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、水などの液体がガス吸引ポンプによって誤吸引されてガス流通ラインに流入したことを確実にかつ早期に検出することができるガス検知システムを提供することを目的とする。
本発明のガス検知システムは、ガス吸引ポンプおよびガス検知手段を有するガス検知警報装置を備えており、液体が存在し得る検知対象空間における環境雰囲気の空気を被検ガスとし、当該被検ガスがガス検知警報装置に接続されたガスサンプリング管を介してガス吸引ポンプによって吸引されてガス検知手段に供給されるガス検知システムであって、
ガス検知警報装置は、ガス検知手段を具えたガス検知用の第一の配管系統と、当該第一の配管系統に先行して被検ガスが導入されガス検知手段を有さない第二の配管系統とを備え、当該第一の配管系統および当該第二の配管系統の各々は、ガス吸引ポンプと、被検ガスが流通されるガス流通ラインに液体が流入したことを検知するための液体センサおよび流量センサを備えており、当該ガス流通ラインに一定量以上の液体が流入したことが液体センサによって検知されることにより、もしくは、当該ガス流通ラインを流通される被検ガスの流量が設定された閾値より低下したことが流量センサによって検知されることにより、ガス吸引ポンプの作動が停止されることを特徴とする。
本発明のガス検知システムにおいては、前記ガス検知警報装置には、複数のガスサンプリング管が接続されており、当該複数のガスサンプリング管の各々におけるガス導入部から順次に被検ガスがガス検知警報装置に導入される構成とされていることが好ましい。
また、本発明のガス検知システムにおいては、ガス流通ラインに流入した液体をパージガスをパージすることにより排出する液体排出機構を備えた構成とされていることが好ましい。
さらにまた、本発明のガス検知システムにおいては、前記ガスサンプリング管の長さが50〜300mであることが好ましい。
さらにまた、本発明のガス検知システムは、検知対象空間がタンカーにおけるバラストタンク内の空間であることが好ましい。
本発明のガス検知システムによれば、被検ガスと共に液体が誤吸引されたときに、液体センサおよび流量センサによって、液体がガス流通ラインに流入したことを確実に検知することができる。しかも、液体がガス流通ラインに流入したことにより生ずる被検ガスの流量変動は顕著に現れるため、流量センサによって、液体がガス流通ラインに流入したことを早期に検知することができる。従って、液体がガス流通ラインに流入したことが検知されることによりガス吸引ポンプが強制的に停止されるため、ガス流通ラインに流入した液体によってガス吸引ポンプおよびガス検知手段が損傷することを防止することができる。また、液体排出機構によるガス流通ラインの液体排出動作を短時間で行うことができるため、ガス検知システムを容易に正常な状態に復帰させることができる。
本発明のガス検知システムの一例における構成の概略を示す説明図である。 本発明のガス検知システムが塔載されたタンカーの構造を示す模式図である。(a)は側面側から見た図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。 流量センサおよび圧力センサの、吸水距離に対する出力変動率を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明のガス検知システムは、液体が存在し得る検知対象空間、例えばダブルハル構造のタンカーにおけるバラストタンクの内部空間などの環境雰囲気の状態を監視するために好適に用いられる。
図1は、本発明のガス検知システムの一例における構成の概略を示す説明図である。
このガス検知システムは、複数個(n個)のガス導入ポート211〜21nを有するガス検知警報装置20と、このガス検知警報装置20のガス導入ポート211〜21nの各々に流路開閉バルブ15を介して接続された、ガスサンプリング流路を形成する複数のガスサンプリング管10とにより構成されている。各々のガスサンプリング管10は、互いに異なる検知対象空間または同一の検知対象空間における異なる位置にガス導入部111〜11nが位置されるよう配設されている。ガスサンプリング管10におけるガス導入部111〜11nは、例えば、検知対象空間の底面より例えば10mm程度上方位置に設けられる。測定ポイントの数は、特に限定されるものではないが、例えば5〜40箇所であることが好ましい。
各々のガスサンプリング管10の長さは、例えば50〜300mであることが好ましい。これにより、流通される被検ガスの流量変動を後述する流量センサによって確実に検出することができる。
また、ガスサンプリング管10の内径は例えばφ6〜8mmである。
ガス検知警報装置20は、ガス検知手段40を具えたガス検知用の第一の配管系統30と、第一の配管系統30に先行して被検ガスが導入される第二の配管系統35と、ガス検知手段40からのガス検知信号G1〜G3に基づいて、検知対象空間内の環境雰囲気の状態を監視する制御手段25と、ガス検知手段40によるガス検知結果を表示する表示手段26と、検知対象ガスの濃度が基準値を越えたこと、あるいは、液体が誤吸引されたことが制御手段25によって検出されることにより警報を発する警報手段27とを備えている。
第一の配管系統30は、一端が対応するガス導入ポート211〜21nに接続された、ガス導入流路を形成する複数のガス導入管31と、これらのガス導入管31の各々の他端が接続された主ガス流路を形成するガス流通管32とを備えている。ガス流通管32の他端はガス排出ポート22aに接続されている。
各々のガス導入管31には、流路切り替えバルブ33が設けられており、各々の流路切り替えバルブ33の開閉状態が制御手段25からの動作制御信号S2m-1 (mは1〜nの自然数)によって制御されることにより各ガス導入流路が順次に主ガス流路に接続される。また、各々のガス導入管31には、ガス導入ポート211〜21nと流路切り替えバルブ33との間の位置に、ガス検知警報装置20内で火花が生じた場合に当該火花がガス検知警報装置20の外部に出ることを防止するフレームスクリーンFSが介挿されている。また、ガス流通管32におけるガス排出ポート22aに近接した位置にもフレームスクリーンFSが介挿されている。
第一の配管系統30を構成するガス流通管32には、ガス検知手段40と、このガス検知手段40に被検ガスを供給するためのガス吸引ポンプ45とが設けられている。この例においては、ガス流通方向においてガス吸引ポンプ45の下流側の位置に、ガス検知手段40が設けられている。
ガス吸引ポンプ45としては、例えばダイヤフラム方式のものであって、例えば2〜10リットル/minの流量の被検ガスを流通させることのできる性能を有するものを用いることができる。
ガス検知手段40は、例えば、接触燃焼式ガスセンサよりなる炭化水素ガス検知用のガスセンサ41と、定電位電解式ガスセンサよりなる硫化水素ガス用のガスセンサ42と、ガルバニ電池式ガスセンサよりなる酸素ガス検知用のガスセンサ43とを備えている。
また、このガス検知警報装置20においては、ガス検知警報装置20の内部空間に対するガス漏れを検知するガスセンサ44が設けられており、当該ガスセンサ44のガス検知信号G4に基づいてガス漏れの有無が制御手段25によって監視される。
ガス流通管32におけるガス吸引ポンプ45とガス検知手段40との間の位置には、ガス検知手段40に対する被検ガスの供給流量を調整するためのガス供給流量調整機構50が設けられている。ガス供給流量調整機構50は、ガス流通管32に介挿された流量制御バルブ51および流量計52を備えており、流路開閉バルブ54が設けられた、ガス排出流路を形成する排気管53の一端が、ガス流通方向において流量制御バルブ51の上流側の位置に接続されて構成されている。排気管53の他端はガス排出ポート22bに接続されており、当該排気管53におけるガス排出ポート22bに近接した位置には、フレームスクリーンFSが介挿されている。
このガス検知システムにおける第一の配管系統30を構成するガス流通管32には、ガス流通方向におけるガス吸引ポンプ45より上流側の位置に、液体センサ60が介挿されている。そして、液体センサ60の検知信号L1に基づいて、一定量以上の液体が検知対象空間からガス排出ポート22aに至るガス流通ラインに流入したことが制御手段25によって検出されることによりガス吸引ポンプ45の作動を停止させるポンプ停止信号が出力される。
液体センサ60としては、例えば、液面レベルを検出するレベルセンサやレベルスイッチを用いることができる。レベルセンサおよびレベルスイッチは、フロート式、電極式、光学式および静電容量式などいずれのものでもよい。
第二の配管系統35は、次の測定ポイントにおける被検ガスを先行吸引するためのものである。
第二の配管系統35は、分岐ガス導入流路を形成する複数の分岐ガス導入管36と、副ガス流路を形成するガス流通管37とを備えている。分岐ガス導入管36の各々は、一端がガス導入管32におけるガス導入ポート211〜21nと流路切り替えバルブ33との間の位置に接続されており、他端がガス流通管37に接続されている。また、ガス流通管37の他端はガス排出ポート22cに接続されており、当該ガス流通管37におけるガス排出ポート22cに近接した位置には、フレームスクリーンFSが介挿されている。
各々の分岐ガス導入管36には、流路切り替えバルブ38が設けられており、各々の流路切り替えバルブ38の開閉状態が制御手段25からの動作指令信号S2m (mは1〜nの自然数)によって制御されることにより各分岐ガス導入流路が順次に副ガス流路に接続される。また、互いに同一のガス導入ポートに接続されたガス導入流路および分岐ガス導入流路の各々に係る流路切り替えバルブ33,38の開閉状態が順次に切り替え制御されることにより、主ガス流路および副ガス流路が選択的にガス導入ポートに接続される。
第二の配管系統35を構成するガス流通管37には、ガス吸引ポンプ46が設けられていると共に、ガス流通方向においてガス吸引ポンプ46の上流側の位置に、液体センサ61が介挿されている。そして、液体センサ61の検知信号L2に基づいて、一定量以上の液体が検知対象空間からガス排出ポート22cに至るガス流通ラインに流入したことが制御手段25によって検出されることによりガス吸引ポンプ46の作動を停止させるポンプ停止信号が出力される。
ここに、ガス吸引ポンプ46および液体センサ61は、第一の配管系統30におけるガス吸引ポンプ45および液体センサ60と同一の構成のものが用いられる。
而して、上記のガス検知システムにおいては、第一の配管系統30における液体センサ60とガス吸引ポンプ45との間の位置に、検知対象空間から第一の配管系統30におけるガス排出ポート22aに至るガス流通ラインに流通される被検ガスの流量を監視する流量センサ65が介挿されている。また、第二の配管系統35における液体センサ61とガス吸引ポンプ46との間の位置に、検知対象空間から第二の配管系統35におけるガス排出ポート22cに至るガス流通ラインに流通される被検ガスの流量を監視する流量センサ66が介挿されている。そして、流量センサ65,66による流量検知信号F1,F2に基づいて、ガス流通ラインに流通される被検ガスの流量が設定された閾値より低下したことが制御手段25によって検出されることにより、ガス吸引ポンプ45,46の作動を停止させるポンプ停止信号が出力される。また、ガス流通ラインに流通される被検ガスの流量が設定された基準値に対して一定の大きさ以上低下したことが検出されることにより、ガス吸引ポンプ45,46の作動を停止させるポンプ停止信号が出力されるよう構成されていてもよい。
ここに、ガス流通ラインに流通される被検ガスの流量が低下する要因としては、検知対象空間に存在する液体を誤吸引してガス流通ラインに液体が流入することの他に、例えば、フレームスクリーンFSにおける網目の目詰まりやガス吸引ポンプ45,46自体の性能低下なども考えられる。然るに、上記のガス検知システムにおいては、次のようにして、ガス流通ラインに流通される被検ガスの流量が低下した要因を判別することができる。
ガス流量の低下が液体の誤吸引による場合には、後述するように、液体の吸水距離が長くなるに従ってガス流量は徐々に低下していくことになる。これに対して、ガス流量の低下が液体の誤吸引以外の他の要因による場合には、ガス流量の経時的変動が顕著に生ずることがなく、ガス流量が低下した状態がある程度の時間の間維持されることとなる。従って、流量センサ65,66によって検出されるガス流量の経時的変動に基づいて、ガス流量の低下が液体の誤吸引によるものであるか否かを判別することができる。
また、上記のガス検知システムにおいては、ガス流通ラインに流入した液体を例えば空気などのパージガスを配管内にパージすることによって強制的に排出する液体排出機構70が設けられている。液体排出機構70は、一端がパージガス導入ポート23に接続されると共に、他端側が分岐したパージガス供給管71を備えている。パージガス供給管71の一方の分岐端は、三方流路切り替えバルブ72を介して、第一の配管系統30を構成するガス流通管32における液体センサ60と流量センサ65との間の位置に接続されている。また、パージガス供給管71の他方の分岐端は、三方流路切り替えバルブ73を介して、第二の配管系統35を構成するガス流通管37における液体センサ61と流量センサ66との間の位置に接続されている。パージガス供給管71における、パージガス導入ポート23と分岐点との間の管路には、流路開閉バルブ74と、パージガスの流量を調整するレギュレータ75とが設けられている。
さらに、上記のガス検知システムにおいては、第一の配管系統30を構成するガス流通管32における流量センサ65と液体排出機構70における三方流路切り替えバルブ73との間の位置に、各ガスセンサ41,42,43の校正ガス(例えばゼロガス)を供給するための校正ガス供給機構55が設けられている。具体的には、校正ガス供給機構55は、校正ガス供給管56が三方流路切り替えバルブ57を介してガス流通管32に接続されて構成されている。
以上において、上記のガス検知システムを、例えばダブルハル構造のタンカーに設置する場合には、図2に示すように、ガス検知警報装置20が安全区画SAに設置され、ガスサンプリング管10が、ガス導入部11が危険区画HAに位置されるバラストタンクBT内に位置される状態で、設置される。この例においては、バラストタンクBTは複数の区画タンクSTからなり、複数のガスサンプリング管10の各々のガス導入部11が各区画タンクSTにおける所定の測定ポイントに設けられている。図2において、CTはカーゴタンクである。
上記のガス検知システムの動作を説明すると、検知対象空間の環境雰囲気の状態の監視するにあたって、先ず、ガス検知警報装置20における第一の配管系統30における流路切り替えバルブ33および第二の配管系統35における流路切り替えバルブ38が閉状態とされた状態において、各々のガスサンプリング管10に設けられた流路開閉バルブ15が開状態とされる。次いで、以下に示すようなガス監視動作が複数の測定ポイントの各々について順次に(間欠的に)行われる。
先ず、一の測定ポイントから延びるガスサンプリング管10が接続された一のガス導入ポート211に接続された分岐ガス導入管36の流路切り替えバルブ38が開状態とされてガスサンプリング流路が分岐ガス導入流路を介して副ガス流路に接続される。この状態において、第二の配管系統35におけるガス吸引ポンプ46が作動されることにより、一の測定ポイントにおける被検ガスがガス導入部111から吸引されてガスサンプリング管10を介してガス検知警報装置20に導入される。ガス検知警報装置20に導入された被検ガスは、第二の配管系統35におけるガス流通管37を流通されて液体センサ61および流量センサ66を介してガス排出ポート22cから排出される。このとき、検知対象空間内に位置されたガス導入部111からガス排出ポート22cに至るガス流通ラインに流通される被検ガスの流量が流量センサ66によって検知され、流量検知信号F2が制御手段25に出力される。
而して、ガス流通ラインに流通される被検ガスの流量が設定された閾値より低下したことが検知された場合には、液体が誤吸引されて当該ガス流通ラインに流入したものと判断され、制御手段25によって、ポンプ停止信号が出力されてガス吸引ポンプ46の作動が強制的に停止される。また、ガス流通ラインに対する液体の流入状態によっては、流量センサ66によって検知することが困難となる場合もあるが、一定量以上の液体がガス流通ラインに流入したことが液体センサ61によって検知されることにより、制御手段25によって、ポンプ停止信号が出力されてガス吸引ポンプ46の作動が強制的に停止される。また、液体検出信号が警報手段27に出力されて警報が発せられる。
このように、ガス検知警報装置20におけるガス検知手段を有さない第二の配管系統35に被検ガスが先行して導入されることにより、被検ガスの採取に際して、被検ガスと共に液体が誤吸引されるか否かを前もって把握することができる。
次いで、開状態とされている流路切り替えバルブ38が閉状態とされると共に、当該一のガス導入ポート211に接続されたガス導入管31の流路切り替えバルブ33が開状態とされる。これにより、ガスサンプリング流路がガス導入流路を介して主ガス流路に接続され、一の測定ポイントにおける被検ガスが第一の配管系統30におけるガス流通管32を流通されて液体センサ60および流量センサ65を介してガス検知手段40に供給される。そして、各ガスセンサ41〜43によって、被検ガスに含まれる検知対象ガス例えば炭化水素ガス、硫化水素ガスおよび酸素ガスの濃度が検知され、各検知対象ガスのガス濃度が表示手段26に表示されると共に、いずれかの検知対象ガスの濃度が設定された基準値を超えたときには警報手段27によって警報が発せられる。被検ガスが第一の配管系統30に導入されている場合においても、ガス導入部111からガス排出ポート22bに至るガス流通ラインに流通される被検ガスの流量が流量センサ65によって検知され、流量検知信号F1が制御手段25に出力される。
而して、ガス流通ラインに流通される被検ガスの流量が設定された閾値より低下したことが流量センサ65によって検知されることにより、もしくは、一定量以上の液体がガス流通ラインに流入したことが液体センサ60によって検知されることにより、制御手段25によって、ポンプ停止信号が出力されてガス吸引ポンプ45の作動が強制的に停止されると共に、液体検出信号が警報手段27に出力されて警報が発せられる。
そして、一の測定ポイントについてのガス監視動作が開始されてから所定時間が経過した後、流路切り替えバルブ33,38の開閉状態が制御手段25によって制御されて、他の測定ポイントについてのガス監視動作が行われる。すなわち、一のガス導入ポート211に接続されたガス導入管31における開状態とされている流路切り替えバルブ33が閉状態とされると共に他のガス導入ポート212に接続された分岐ガス導入管36の流路切り替えバルブ38が開状態とされ、ガス監視動作が行われるべき測定ポイントが切り替えられる。
このように、上記のガス検知システムにおいては、複数の測定ポイントの各々における被検ガスが順次にガス検知警報装置20に導入されて一の測定ポイントにおけるガス監視動作が間欠的に行われるよう流路切り替えバルブ33,38の開閉状態が制御される。
上記のガス検知システムにおいては、液体がガス流通ラインに流入したことによる警報が発せられた場合には、液体排出機構70によるガス流通ラインの液体排出動作が行われる。すなわち、液体排出機構70における流路開閉バルブ74が開状態とされると共に制御手段25からの動作制御信号SV1,SV2によって三方流路切り替えバルブ72、73が作動されてパージガス供給流路が主ガス流路または副ガス流路に接続される。そして、パージガスがパージガス導入ポート23から供給されてレギュレータ75によって調整された流量(供給圧力)で液体が流入したガス流通ラインに導入されることにより、パージガスがガス流通ラインを検知対象空間側に向かって流通されて液体が排出される。これにより、液体センサ60,61内に滞留している液体も排出されることとなり液体センサ60,61が初期状態に復帰され、ガス検知システムが正常な状態に復帰される。
また、上記のガス検知システムにおいて、ガスセンサ41〜43の校正を行う場合には、制御手段25からの動作制御信号SV3によって三方流路切り替えバルブ57が作動されて校正ガス供給流路が主ガス流路に接続され、校正ガスがガス吸引ポンプ45によって吸引されてガスセンサ41〜43に供給される。
以上において、ガス検知システムの動作条件を示すと、一の測定ポイントについてのガス監視動作が行われるタイミングは、例えば30分間以内の時間の間に1回の頻度である。また、ガス導入部111〜11nから第二の配管系統35におけるガス排出ポート22cに至るガス流通ラインに被検ガスが導入される先行吸引動作が行われるタイミングについても、例えば30分間以内の時間の間に1回の頻度である。
また、液体がガス流通ラインに流入したことが流量センサ65,66による流量検知信号に基づいて検出された場合、または、液体がガス流通ラインに流入したことが液体センサ60,61による検知信号に基づいて検出された場合における、液体排出動作に要する時間はいずれの場合も数分間程度である。
而して、液体がガス流通ラインに流入したことを液体センサのみによって検知するガス検知システムであれば、一定量以上の液体が液体センサ内に流入されることが必要とされる。然るに、ガス流通ラインを流通される被検ガスの流量を検知する流量センサ65,66を備えていることにより、上記のガス検知システムによれば、液体がガス流通ラインに流入したことを早期にかつ確実に検出することができる。
すなわち、液体が流入したことを検知する手段としては、例えば圧力センサによって、ガス流通ラインを構成する配管内において生ずる負圧を検出する方法も考えられる。しかしながら、本発明者が、液体がガス流通ラインに流入したときに生ずる圧力変動と流量変動について実験的に調べたところ、図3に示すように、圧力変動よりも流量変動の方が顕著に現れることが確認された。この結果は、互いに異なる検出センサを用いたことの他は互いに同一の構成を有する測定システムを構築し、各々の測定システムにおけるガスサンプリング管内に水を同一の条件で吸入させることにより得られたものである。図3において四角印で示すプロットは、ガスサンプリング管の長さを100mとしたときの結果であって、塗りつぶされたプロットが流量センサ、白抜きのプロットが圧力センサの結果を示す。また、丸印で示すプロットは、ガスサンプリング管の長さを200mとしたときの結果、三角印で示すプロットは、ガスサンプリング管の長さを300mとしたときの結果であり、それぞれ、塗りつぶされたプロットが流量センサ、白抜きのプロットが圧力センサの結果を示す。流量センサについての出力変動率は、初期状態(液体流入前)の流量値に対する流量減少率を示し、圧力センサについての出力変動率は、初期状態(液体流入前)の圧力値に対する負圧増加率を示す。
この結果から明らかなように、圧力センサによる出力は、吸水距離が10mを越えてからは吸水距離が長くなった場合であっても、大きく変動することがないことから、液体が流入したことを早期に検出することが困難となる場合が多くなるものと考えられる。これに対して、流量センサによる出力は、吸水距離の変化によって大きく変動していることから、液体が例えばガス検知警報装置20に到達する前の時点で、液体が流入したことを検知することが可能になる。例えば、ガスサンプリング管の長さが300mmであるシステムに着目する。このシステムおいて、初期状態(液体の流入なし)における配管内を流通されるガスの流量が例えば6.5リットル/minであったとき、液体がガス導入部から例えば30mの位置まで吸入された時点においては、出力変動率が60%すなわち出力値が初期値の40%の大きさ(2.8リットル/min)となる。従って、流量についての閾値を例えば3.0リットル/minとすれば、液体がガス導入部から30mの位置まで流入される前の時点で、液体が流入したことを検知することができることになる。
また、上記のガス検知システムによれば、液体がガス流通ラインに流入したことを早期に検知することができるので、液体排出機構70による液体排出動作に要する時間が短くてよく、ガス検知システムを容易に正常な状態に復帰させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、流通される被検ガスの流量についての閾値および液体センサにおける液面レベルについての警報点は、ガス検知システムが利用される実際の状況に応じて適宜に設定変更することができる。
また、ガス検知警報装置内の配管は、液体センサおよび流量センサがガス流通方向においてガス吸引ポンプより上流側の位置に介挿されていれば、上記実施例のものに限定されるものではない。また、ガス検知警報装置に接続されるガスサンプリング管の数、すなわち測定ポイントの数は、目的に応じて適宜変更することができる。
10 ガスサンプリング管
111〜11n ガス導入部
15 流路開閉バルブ
20 ガス検知警報装置
211〜21n ガス導入ポート
22a,22b,22c ガス排出ポート
23 パージガス導入ポート
25 制御手段
26 表示手段
27 警報手段
30 第一の配管系統
31 ガス導入管
32 ガス流通管
33 流路切り替えバルブ
35 第二の配管系統
36 分岐ガス導入管
37 ガス流通管
38 流路切り替えバルブ
40 ガス検知手段
41 炭化水素ガス検知用のガスセンサ
42 硫化水素ガス用のガスセンサ
43 酸素ガス検知用のガスセンサ
44 ガス漏れ検知用のガスセンサ
45,46 ガス吸引ポンプ
50 ガス供給流量調整機構
51 流量制御バルブ
52 流量計
53 排気管
54 流路開閉バルブ
55 校正ガス供給機構
56 校正ガス供給管
57 三方流路切り替えバルブ
60,61 液体センサ
65,66 流量センサ
70 液体排出機構
71 パージガス供給管
72,73 三方流路切り替えバルブ
74 流路開閉バルブ
75 レギュレータ
BT バラストタンク
CT カーゴタンク
FS フレームスクリーン
HA 危険区画
SA 安全区画
ST 区画タンク

Claims (5)

  1. ガス吸引ポンプおよびガス検知手段を有するガス検知警報装置を備えており、液体が存在し得る検知対象空間における環境雰囲気の空気を被検ガスとし、当該被検ガスがガス検知警報装置に接続されたガスサンプリング管を介してガス吸引ポンプによって吸引されてガス検知手段に供給されるガス検知システムであって、
    ガス検知警報装置は、ガス検知手段を具えたガス検知用の第一の配管系統と、当該第一の配管系統に先行して被検ガスが導入されガス検知手段を有さない第二の配管系統とを備え、当該第一の配管系統および当該第二の配管系統の各々は、ガス吸引ポンプと、被検ガスが流通されるガス流通ラインに液体が流入したことを検知するための液体センサおよび流量センサを備えており、当該ガス流通ラインに一定量以上の液体が流入したことが液体センサによって検知されることにより、もしくは、当該ガス流通ラインを流通される被検ガスの流量が設定された閾値より低下したことが流量センサによって検知されることにより、ガス吸引ポンプの作動が停止されることを特徴とするガス検知システム。
  2. 前記ガス検知警報装置には、複数のガスサンプリング管が接続されており、当該複数のガスサンプリング管の各々におけるガス導入部から順次に被検ガスがガス検知警報装置に導入されることを特徴とする請求項1に記載のガス検知システム。
  3. ガス流通ラインに流入した液体をパージガスをパージすることにより排出する液体排出機構を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガス検知システム。
  4. 前記ガスサンプリング管の長さが50〜300mであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のガス検知システム。
  5. 検知対象空間がタンカーにおけるバラストタンク内の空間であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のガス検知システム。
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