JP4811604B2 - ガス充填システム - Google Patents
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Description
従来技術における気密検査は、例えばメンテナンスモード時に遮断弁、流量調整弁を開き、手作業によって手動弁を徐々に開いて、配管内を昇圧して、圧力センサまたは圧力ゲージで計測された圧力の変動をチェックして行われている。
例えば、手動弁の開度増加が少な過ぎると、気密検査に時間が掛かり過ぎてしまう。
一方、手動弁の開度増加を急激に行うと、安全弁が作動して、充填装置自体の使用が出来なくなってしまう。
(1) 制御装置に気密検査手段を具備したので、気密検査が精度よく短時間で容易にできるようになり、ガス洩れ事故を確実に防止できるようになる。
(2) 気密検査が精度よく短時間で容易にできるので、毎日の営業開始前に行うことによりガス洩れ事故を未然に防止することができる。
(3) 気密検査は、圧力センサの検知精度を検査する圧力センサ検査工程と、ガス管等の気密を検査する洩れ検査工程とを有するので、気密検査が正確となり、ガス洩れ事故を確実に防止できるようになる。
(4) 気密検査で圧力センサの検知精度を検査するので、自動車への充填制御が正確となり、過充填及び充填不足の虞が無くなる。
(5) 流量制限手段はガス管に設けられた流量調整弁と、この流量調整弁に側路して設けられた流量絞り弁であるので、気密検査時及び充填時の流量制御がスムーズに行われるようになる。
(6) 流量制限手段はガス管に設けられた流量調整弁と、この流量調整弁に側路して設けられた圧力調整弁であるので、気密検査時及び充填時の圧力制御がスムーズに行われるようになる。
図1は本発明の第1実施形態に係るガス充填システムの全体を示しており、図2は第1実施形態におけるガス充填システムの機器関係を示している。
ガスタンク室2内のガスタンク3、4とガス充填機5はガス管9で接続され、ガスタンク室2内の機器及びガス充填機5内の機器は、信号線10を介して、事務室6内のPOS7及び制御装置8に接続されている。
元弁11、12よりも上流側(図2では左側の領域)におけるガス管9には、圧力センサ14、15が介装されている。
元弁11、12及び圧力センサ14、15は、信号線10(図1参照:図2では図示せず)により、POS7及び制御装置8に接続されている。そして、制御装置8からの制御信号により元弁11、12が開閉制御され、圧力センサ14、15が検知した圧力信号が制御装置8へ送られるように構成されている。
流量調整弁16よりも上流側(図2では右側)の領域におけるガス管9には、圧力センサ19が介装されている。
ガス管9の遮断弁17よりも下流側(図2では右側)の領域には、圧力センサ23、安全弁24、脱圧弁25が設けられている。
脱圧弁25は、充填ノズル22の不使用時に遮断弁17よりも下流側のガス圧を大気へ放出するための機器であり、以って、充填ホース21及び充填ノズル22を保護している。
そして、制御装置8の制御信号により脱圧弁25が開閉制御され、流量計20の流量信号がPOS7及び制御装置8へ送られ、圧力センサ23が検知した圧力信号が制御装置8へ送られる。
気密検査手段は、各圧力センサが正常に作動するか否かを検査する圧力センサ検査工程(図3)と、全ての圧力センサが正常に作動することを確認した後に(図3の圧力センサ検査工程を行った後に)、ガス管等の気密を検査する洩れ検査工程(図4)を実行するようになっている。
そして、ステップST3で圧力センサ14、19で計測された圧力が等しいか否かを判定し、圧力センサ14、19で計測された圧力が等しければ(ST3がYES)、圧力センサ14、19は正常に作動していると判断し、元弁11を閉じる(ST4)。
流量計20の流量信号の入力が無くなったならば(ST10がYES)、ステップST11において、圧力センサ19、23で計測された圧力が等しいか否かを判定する。圧力センサ19、23で計測された圧力が等しい場合には(ST11がYES)、圧力センサ19、23が正常に作動していると判断し、遮断弁17を閉じ(ST12)、検査結果を制御装置8のタッチパネル8aに表示して(ST13)、圧力センサ検査工程を終わる。
脱圧弁25を開いた(ST14)結果、圧力センサ19で計測された圧力が一定値(例えば35MPa)以下となれば(ST15がYES)、脱圧弁25を閉じ(ST16)、ステップST10に進む。ステップST10以降については、上述した通りである。
そして、圧力センサが正常に作動していない旨が、制御装置8のタッチパネル8aに表示される(ST13)。
そして、全ての圧力センサが正常に作動することが確認された場合には、図4のフロー図で示す洩れ検査工程が実行される。
圧力センサ14で計測された圧力が、圧力センサ15で計測された圧力よりも高圧であれば(ST22がYES)、元弁11を開き(ST23)、遮断弁17を開く(ST24)。
すなわち、洩れ検査工程においては、圧力が高い側のタンクのガスが使用される。気密検査が常用のより高い圧力で正確に行われるからである。
流量計20で計測される流量が一定値(例えば0.1kg/min.)以下である場合(ST25がYES)には、圧力センサ23で計測された圧力の上昇率が予め定められた規定値以下であるか否かを判定する(ST26)。
圧力センサ23の圧力信号が一定値(例えば35MPa)になるか、或いは、圧力センサ19で計測された圧力が圧力センサ23で計測された圧力と等しくなれば(ST27がYES)、ステップS28へ進む。
圧力センサ23の圧力信号が一定値(例えば35MPa)まで上昇せず、且つ、圧力センサ19で計測された圧力が圧力センサ23で計測された圧力と等しくならないのであれば(ST27がNO)、ステップST25〜ST27を繰り返す(ST27ガNOのループ)。
圧力センサ14で計測された圧力と圧力センサ19で計測された圧力とが等しければ(ST29がYES)、元弁11をとじる(ST30)。
このようにガス洩れを2段階で判断するのは、温度変化による圧力変動を除外して、ガス漏れを確実に検知して、緊急修理を要するのか、短時間では差し支えないのかを正確に判断して、ガス充填施設における営業への支障を最小限にするためである。
そして、脱圧弁25を開いてガス管9内のガスを大気へ放出し(ST34)、ガス漏れが存在しない旨の検査結果を制御装置8のタッチパネル8aに表示して(ST35)、洩れ検査工程を終了する。
ステップST26で、圧力センサ23の圧力上昇率が、予め定められた規定値を超えている場合(ST25がNO)も、流量制限手段の流量調整弁16又は流量絞り弁18が機能していないか、配管中に漏洩部分(ガス洩れ)が有ると判断し、ステップST37、ST38を実行する。
所望量の充填が終わると、制御装置8は元弁11、遮断弁17を閉じる。そして、充填データはPOS7で管理され、POS7から充填伝票が発行される。
しかし、ガス充填システムとしては色々なタイプのものがあり、本発明は、第1実施形態とは異なるタイプのガス充填システムにおいても、実施することができる。
第2実施形態に係るガス充填システムは、流量調整弁と流量絞り弁を使用して充填を制御し、充填ノズルが2個(例えば25MPa用及び35MPa用の充填ノズルが1個づつ)設けられている。
なお、図5において、図2と同じ部分は同一符号を付している。
一方の分岐管26は、遮断弁27を介して充填ホース28に接続され、充填ホース28の先端に25MPa用の充填ノズル29が設けられている。分岐管26には、圧力センサ30と、25MPa用の安全弁31が設けられている。
25MPa用の充填ノズル29側の気密検査を行うには、圧力センサ19、30の圧力変動から洩れの有無を判断する。
一方、35MPa用の充填ノズル35側の気密検査を行うには、圧力センサ19、36の圧力変動から洩れの有無を判断する。
第3実施形態に係るガス充填システムでは、流量制限手段として流量調整弁と圧力調整弁を使用して、ガス充填を制御している。そして、35MPa用の充填ノズルを1個設けている。
図6において、図2と同じ部材には同一の符号を付している。
第4実施形態に係るガス充填システムは、流量制限手段として流量調整弁と圧力調整弁を使用して、充填を制御している。そして、25MPa用の充填ノズルと、35MPa用の充填ノズルとが1個づつ設けられている。
なお、図2と同じ機器には同一の符号を付している。
また、流量調整弁16をバイパスするラインを2本設け、一方のバイパスラインには圧力調整弁39を介装しており、他方のバイパスラインには、35MPa用の圧力調整弁40と遮断弁41を設けている。
一方の分岐管42は、遮断弁43を介して充填ホース44に接続され、充填ホース44の先端に25MPa用の充填ノズル45が設けられている。そして、ガス管42には圧力センサ46が設けられている。
25MPa用の充填ノズル45への気密検査を行うには、圧力センサ19で計測された圧力と、圧力センサ46で計測された圧力との間に、変動が生じたか否かにより、ガス洩れの有無を判断する。
一方、35MPa用の充填ノズル50への気密検査を行うには、圧力センサ19で計測された圧力と、圧力センサ51で計測された圧力との間に、変動が生じたか否かにより判断すればよい。
そのため、安全なガス充填システムが提供できる。
2・・・ガスタンク室
3、4・・・ガスタンク
5・・・ガス充填機
6・・・事務室
7・・・POS
8・・・制御装置
9・・・ガス管
10・・・信号線
11、12・・・元弁
13・・・手動弁
14、15、19、23・・・圧力センサ
16・・・流量調整弁
17・・・遮断弁
18・・・流量絞り弁
20・・・流量計
21・・・充填ホース
22・・・充填ノズル
24・・・安全弁
25・・・脱圧弁
26、32、42、47・・・分岐管
27、33、41、43、48・・・遮断弁
28、34、44、49・・・充填ホース
29、35、45、50・・・充填ノズル
30、36、46、51・・・圧力センサ
31、37・・・安全弁
38、39、40・・・圧力調整弁
Claims (3)
- 圧力センサと弁と流量計を介装したガス供給系統を備え、圧力センサ及び流量計からの信号に基いて弁を開閉制御する制御装置を設け、該制御装置に気密検査手段を具備したガス充填システムにおいて、前記ガス供給系統はガスタンクと充填ノズルとガス管及び充填ホースを含み、前記弁は元弁及び遮断弁を含み、前記圧力センサは、ガスタンクと元弁の間、元弁と遮断弁の間、遮断弁と充填ノズルの間にそれぞれ設けられ、ガス管に元弁、遮断弁、流量計を順次介装し、元弁と遮断弁の間のガス管に流量制限手段を設けており、そして、前記制御装置が具備している気密検査手段は、各圧力センサが正常に作動するか否かを検査する機能を有すると共に、ガス管等の気密を検査する機能を有していることを特徴とするガス充填システム。
- 圧力センサと弁と流量計を介装したガス供給系統を備え、圧力センサ及び流量計からの信号に基いて弁を開閉制御する制御装置を設け、該制御装置に気密検査手段を具備したガス充填システムにおいて、前記ガス供給系統はガスタンクと充填ノズルとガス管及び充填ホースを含み、前記弁は元弁及び遮断弁を含み、前記圧力センサは、ガスタンクと元弁の間、元弁と遮断弁の間、遮断弁と充填ノズルの間にそれぞれ設けられ、ガス管に元弁、遮断弁、流量計を順次介装し、元弁と遮断弁の間のガス管に流量制限手段を設けており、そして、前記流量制限手段は、ガス管に設けられた流量調整弁と、この流量調整弁をバイパスするバイパスラインに設けられた流量絞り弁とにより構成されることを特徴とするガス充填システム。
- 前記流量制限手段は、ガス管に設けられた流量調整弁と、この流量調整弁をバイパスするバイパスラインに設けられた圧力調整弁とにより構成される請求項1に記載のガス充填システム。
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