JP5961070B2 - レーザ加工機 - Google Patents

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Description

本発明は、ワークが載置されるテーブルの上方にレーザ加工ヘッドが配設され、テーブルの下方に、落下するスクラップや製品などの加工処理品を受けて回収する排出装置が配設されたレーザ加工機に関するものである。
例えば、板状のワークを切断加工するためのレーザ加工機の中に、ワークを載置するテーブルの上方に、テーブル上に載置されたワークにレーザ光を照射してワークに所定の加工を施すレーザ加工ヘッドが配設され、テーブルの下方に、加工に伴って落下するスクラップや製品などの加工処理品を受けて回収する排出装置が配設されたものがある。
この場合、テーブル下方の排出装置として、加工処理品の落下する位置にコンベアを配置し、コンベアの一端に、コンベアによって搬送されてきた加工処理品を回収するスクラップボックスを設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、テーブル下方の加工処理品の落下する位置にコンベアを設ける場合、構造が大がかりになるという問題がある。
そこで、特許文献2に記載の加工装置のように、排出装置として、テーブルの下方空間に対して差し込み・引き出し可能に単純なスクラップボックス(スクラップバケットとも呼ばれる)を配設し、スクラップボックス内に加工処理品が溜まった段階で、スクラップボックスをテーブルの下方空間から外に引き出して、中の加工処理品を回収する構成にすることが考えられる。
特開平6−210477号公報 特開2010−99696号公報
しかし、この種のスクラップボックスをテーブルの下方に差し込み・引き出し可能に設ける形式の場合、加工中は加工範囲の下方にスクラップボックスを固定状態で配置する関係から、レーザ加工時のレーザ光が、ワーク及びテーブルを通過してスクラップボックスのトレイ表面に到達した際に、スクラップボックスのトレイ表面に局部的な熱集中が起こり、スクラップボックスが損傷するおそれがある。
それを避ける方法として、レーザ光を、スクラップボックスのトレイ上で過度の熱集中が起こらない移動速度で移動させる方法や、スクラップボックスのトレイの厚みを増してトレイの耐熱容量を増やす方法が考えられる。
しかし、スクラップボックスのトレイを保護するためにレーザ光を所定の移動速度以上で移動させる方法は、実際には加工内容に影響が出やすくなるために採用が困難であり、従って、スクラップボックスのトレイの厚みを増す方法での対処が主流とならざるを得ない。
ところが、スクラップボックスのトレイの厚みを増すと、スクラップボックスの重量が過大になり、加工処理品を回収するためにスクラップボックスを引き出したり差し込んだりする際の作業負担が増大する問題がある。
本発明は、上記事情を考慮し、加工処理品を受けるトレイの厚みを増大せず、トレイの軽量化を図りつつ、加工用のレーザ光に対するトレイの熱耐久性の向上を図ることのできるレーザ加工機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、ワークが載置されるテーブルの上方に、該テーブル上に載置されたワークに下向きにレーザ光を照射して該ワークに所定の加工を施すレーザ加工ヘッドが前記テーブルに対し水平方向移動可能に配設され、前記テーブルの下方に、加工に伴って落下するスクラップや製品などの加工処理品を受けて回収する排出装置が配設されたレーザ加工機において、前記排出装置に、前記加工に伴って落下する加工処理品を受けるトレイが設けられる共に、前記ワークに加工を施すレーザ光が前記ワーク及びテーブルを通過して前記トレイ上に到達した際に該トレイ上のレーザ光の到達点を移動させるために該トレイを水平方向に移動させるトレイ移動機構と、前記レーザ加工ヘッドの移動速度が所定の閾値以下であるときに、前記トレイ移動機構に指令を送って前記トレイを、前記レーザ加工ヘッドとの間に該レーザ加工ヘッドの移動速度を超える速度差を持つように、該レーザ加工ヘッドに対して相対移動させる駆動制御手段と、が装備されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のレーザ加工機であって、前記駆動制御手段が、前記レーザ加工ヘッドがワークに対してピアス加工を施すときに、前記レーザ加工ヘッドの移動速度が所定の閾値以下であると判断することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1に記載のレーザ加工機であって、前記駆動制御手段が、前記レーザ加工ヘッドが所定以上の板厚のワークを切断加工するときに、前記レーザ加工ヘッドの移動速度が所定の閾値以下であると判断することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ加工機であって、前記排出装置が、前記加工に伴って落下する加工処理品を受けるメインボックスと、該メインボックスの加工処理品の排出側に着脱可能に装着された回収ボックスとから構成され、前記メインボックスが、メインフレームと、該メインフレーム上に、前記排出側と反排出側とを結ぶ直線方向にスライド自在に装備され、前記加工に伴って落下する加工処理品を受ける前記トレイとしてのスライドテーブルと、該スライドテーブルを、前記排出側と反排出側とに往復スライドさせることで、加工処理品を、前記スライドテーブル上から前記排出側に装着された前記回収ボックスまで送り移動させるスライド駆動機構と、備えており、
前記スライド駆動機構の少なくとも一部の要素を共用して前記トレイ移動機構が構成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載のレーザ加工機であって、前記スライド駆動機構のアクチュエータとして、前記スライドテーブルを前記排出側と反排出側とに往復スライドさせるシリンダ機構が設けられ、このシリンダ機構を共用して前記トレイ移動機構が構成されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載のレーザ加工機であって、前記スライド駆動機構として、前記メインフレームに設置されてカムを回転させる回転駆動機構と、前記スライドテーブルに連結されて前記カムと係合することで前記カムの回転運動を前記スライドテーブルの往復スライド運動として取り出すカムフォロアと、を備えるカム機構が設けられ、このカム機構によって前記トレイ移動機構が構成されていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項4〜6のいずれか1項に記載のレーザ加工機であって、前記メインフレームに、前記スライドテーブルをスライド自在に案内する滑り材が設けられていることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項4〜7のいずれか1項に記載のレーザ加工機であって、前記メインフレームの下部に、床面上を走行可能な車輪が取り付けられていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、レーザ加工ヘッドの移動速度(加工速度)が所定の閾値以下のときにトレイを水平移動させることで、ワーク及びテーブルを通過してトレイ表面に照射されるレーザ光を1点に集中しないように分散させることができる。従って、トレイ表面の局部的な熱集中を回避することができ、トレイの厚みを増大させずにトレイの軽量化を図りながら、トレイの熱耐久性を向上させることができる。また、トレイを動かすことで、トレイ表面へのレーザ光の集中を回避するので、レーザ光をトレイ表面への熱集中を避けるために無用に速い速度で移動させる必要がなくなり、加工製品に応じた適正速度でレーザ光を移動させればよくなる。
請求項2の発明によれば、レーザ加工ヘッドを固定した状態のままレーザ光によりワークに貫通孔を形成するピアス加工時に、トレイを熱集中回避のために移動させるので、トレイのダメージを軽減することができる。
請求項3の発明によれば、加工速度の遅い厚板加工時に、トレイを熱集中回避のために移動させるので、トレイのダメージを軽減することができる。
請求項4の発明によれば、加工処理品の回収を行うためのスライド駆動機構の要素を共用して、加工中にトレイ(スライドテーブル)を水平方向に移動させて、ワーク及びテーブルを通過してトレイ表面に照射されるレーザ光を分散させるので、トレイ表面の熱集中を防ぐためにトレイを動かす専用機構を設ける必要がなく、構造の複雑化及び装備費の高騰を防ぐことができる。
また、トレイ上に落下した加工処理品の回収動作時には、スライド駆動機構によるスライドテーブルの往復スライド動作により、スライドテーブル上に載ったスクラップや製品などの加工処理品を排出側に装着した回収ボックスに送り移動することができ、回収ボックスが加工処理品で一杯になったところで、回収ボックスをメインボックスから取り外すことで、加工処理品を外部へ容易に排出することができる。また、排出後に空となった回収ボックスを再びメインボックスに装着することにより、引き続きの加工処理品の排出に備えることができる。
このように、加工処理品の排出を、メインボックスに装着した回収ボックスによって行うことができるので、大きく重たいメインボックスをわざわざ動かす必要がなく、人力作業の軽減を図ることができる。また、スライドテーブルを往復スライドさせる構造は、コンベアのように大がかりな構造にする必要がなく、簡単な構造で済ませることができるので、メンテナンス時などの対応も容易に行うことができる。
また、回収ボックスはメインボックスから切り離せるものであるから、加工機本体の加工作業中に回収ボックスだけ取り外して加工処理品を外部に排出することができ、加工作業の効率を損なわない。
さらに、スライドテーブル上に落下したスクラップや製品などの加工処理品は、自動的に回収ボックスまで送り移動されるので、加工機本体の内部側に加工処理品が溜まるのを避けることができ、加工機本体の内部にスクラップ等が散乱する問題を解消することができる。
また、回収ボックスをチェックするだけで加工処理品の溜まり具合を把握できるので、排出忘れによる加工処理品の山積によりスクラップボックスが引き出せなくなるようなトラブルも無くすことができる。
請求項5の発明によれば、スライドテーブルの往復スライドをシリンダ機構によって行うので、構造を簡単にすることができる。また、特にエアシリンダを使用する場合は、環境にやさしい条件で駆動することができる。
請求項6の発明によれば、スライドテーブルの往復スライドをカム機構によって行うので、エアシリンダなどでスライドテーブルをスライドさせる場合のような配管設備が不要であり、構成を簡素にすることができる。
請求項7の発明によれば、メインフレームに設けた滑り材によって、スライドテーブルをスムーズにスライドできるように案内するので、構成の単純化によるコストダウンを図ることができる。
請求項8の発明によれば、メインフレームの下部に車輪を取り付けたので、加工機本体への挿入・引き出し作業を容易に行うことができる。
本発明の実施形態のレーザ加工機の構成図で、(a)はレーザ加工機全体の概略構成を示す斜視図、(b)はレーザ加工機に含まれる排出装置(スクラップボックス)を取り出した状態を示す斜視図、(c)はその一部拡大図である。 前記排出装置の構成図で、(a)は平面図、(b)は(a)のE−E矢視断面図である。 前記排出装置の構成図で、(a)はメインボックスから回収ボックスを分離した状態を示す斜視図、(b)は(a)の要部拡大図である。 同排出装置のエアシリンダのエア駆動回路の構成図である。 同排出装置の動作説明用の平面図で、(a)は一方のストロークエンドにロッド(ピストン)を位置させているときの状態を示す図、(b)は他方のストロークエンドに向けてロッド(ピストン)を往動させ、ストローク途中で動作方向を反転させたときの状態を示す図、(c)は動作方向を反転させた後に再び一方のストロークエンドにロッド(ピストン)を位置させたときの状態を示す図である。 同排出装置の動作内容を示すタイムチャートである。 エアシリンダの代わりにカム機構でスライドテーブルを往復スライドさせるように構成した、本発明の別の実施形態の排出装置の構成図で、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(a)のF−F矢視断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態のレーザ加工機は、加工機本体1と、加工に伴って加工機本体1から落下するスクラップや製品などの加工処理品を受けて回収し外部に排出する排出装置(スクラップボックス)10と、を備えている。
加工機本体1は、水平な姿勢で板状のワーク8を載置可能なテーブル(図示略のスキッドテーブル等)を有するベッド2と、ベッド2に対してX軸方向スライド自在に装備された可動台3と、可動台3に設けられたガイド4に沿ってY軸方向に移動可能に装備されたレーザ加工ヘッド5と、を備えている。
レーザ加工ヘッド5は、テーブルの上方に配設され、テーブル上に載置されたワーク8に対し下向きにレーザ光6を照射してワーク8に所定の加工を施すものであり、テーブル上のワーク8に対しビームポイント7をX軸方向及びY軸方向に移動させることで、例えばワーク8に対して切断加工を行う。
排出装置10は、加工機本体1のテーブルの下方に複数(本例では8個)配設されている。複数の排出装置10は、加工領域ごとにX軸方向に並んで配設されており、各排出装置10はY軸方向に差し込み・引き出し可能に配設されている。
図1(b)、(c)および図3(a)、(b)に示すように、各排出装置10は、加工機本体1の下部に配設されて加工機本体1から落下する加工処理品を受けるメインボックス10Aと、メインボックス10Aの加工処理品の排出側(同図中の右端)に着脱可能に装着された回収ボックス70と、からを備えている。
メインボックス10Aは、排出装置全体の架台としての役割を持つメインフレーム20と、メインフレーム20上に排出側と反排出側とを結ぶ直線方向(Y軸方向)にスライド自在に装備されて、加工機本体1から落下する加工処理品を受けるスライドテーブル50(広い意味でトレイに相当する)と、スライドテーブル50を排出側と反排出側とに往復スライドさせる複動式のエアシリンダ(シリンダ機構)60およびそのエア駆動回路とからなるスライド駆動機構と、を備えている。
図2に示すように、メインフレーム20は長方形の箱形のもので、底壁21と、底壁21の両側縁に起立した側壁22と、底壁21と側壁22の内側に配された滑り材取付枠23とを有しており、滑り材取付枠23の内側面と上面に、摩擦係数の小さい材料よりなる滑り材25が取り付けられている。
また、メインフレーム20の排出側の両側部には、スライド駆動機構の主要素であるエアシリンダ60が配置されている。エアシリンダ60は、シリンダ側がシリンダ受けブラケット27を介してメインフレーム20に連結され、ロッド側がロッド受けブラケット37を介してスライドテーブル50に連結されている。また、メインフレーム20の下面の4箇所には、キャスターやローラよりなる車輪28が取り付けられており、メインボックス10Aを加工機本体1の下方のスペースに対しY軸方向に沿って出し入れできるようになっている。
一方、スライドテーブル50は、下スライダ30と上スライダ40の二重構造になっている。下スライダ30は、底板31と、底板31の両側縁から起立する垂直側板32と、垂直側板32の上側に連続する外側に開いた傾斜側板33と、傾斜側板33の上端から外側にL字形に屈曲しメインフレーム20の側壁22の上端に非接触で被さるL形袖部34とからなる。
また、下スライダ30の排出側の底板31上には、上スライダ40から露出した露出板面31aが確保され、露出板面31aの両側部には窄まり側壁31bが設けられている。スライドテーブル50側のロッド受けブラケット37は、この窄まり側壁31bの外側面に取り付けられており、エアシリンダ60は、この窄まり側壁31bとメインフレーム20の側壁22との間に確保された空間38に収容されている。
この下スライダ30は、底板31の下面と垂直側板32の外側面が、メインフレーム20の滑り材取付枠23に取り付けた滑り材25に接しており、滑り材25に案内されることによって、メインフレーム20の長手方向(Y軸方向)にスライド自在に支持されている。
また、上スライダ40は、中間部材39を介して下スライダ30の底板31の上に間隔をあけて載ったフラットなテーブル底面板41と、テーブル底面板41の両側縁から外側に開くように起立して下スライダ30の傾斜側板33の上に載った傾斜側板42とを有している。この上スライダ40の反排出側は端壁46が塞がれているが、排出側の端部43は開放している。
また、回収ボックス70は、図3(b)に示すように、底板71と、引き出し方向手前の取っ手79付きの端面板72と、左右側板73と、底板71の奥側に設けられた回収凹部74と、メインフレーム20の排出側の端部の差し込み凹部29に差し込まれる連結用差し込み片75と、メインフレーム20の側壁22の外面の連結具77と締結される連結金具76と、メインボックス10Aから回収ボックス70を取り外したときに倒れないように回収ボックス70を支持する支持棒78と、を有している。
ここでは、スライドテーブル50の特に上スライダ40のテーブル底面板41がトレイに相当しており、このテーブル底面板41は1枚の剛性板(金属板)で構成されている。また、スライド駆動機構の要素であるエアシリンダ60及びエア駆動回路を共用することで、レーザ光6がワーク8及びテーブルを通過して上スライダ40のテーブル底面板41上に到達した際にそのテーブル底面板41上のレーザ光6の到達点を移動させるためにスライドテーブル50を水平方向に移動させるトレイ移動機構が構成されている。
つまり、スライド駆動機構は、本来はスライドテーブル50上に落下した加工処理品を回収ボックス70に向けて送り移動するためのものであるが、その要素の少なくとも一部(エアシリンダ60及びエア駆動回路)を使用することで、レーザ光6の熱からスライドテーブル50を保護する目的でスライドテーブル50を水平移動させるトレイ移動機構の役割も果たすようになっている。
具体的には、スライドテーブル50上に落下した加工処理品を回収ボックス70に向けて送り移動する際には、第1のスライドパターンである送り移動パターンに従ってスライドテーブル50をスライドさせ、また、レーザ光6の熱からスライドテーブル50を保護する目的でスライドテーブル50を動かす際には、第2のスライドパターンである熱回避パターンに従ってスライドテーブル50をスライドさせることができるようになっている。そしてこれらスライドパターンの選択は、図示しない駆動制御手段で行うようになっている。
図4はエア駆動回路の構成を示している。図4に示すように、このエア駆動回路では、2ポートのエアシリンダ60の第1ポート61に加圧エアを供給して第2ポート62から排気することで、スライドテーブル50を反排出側(実線矢印A方向)にスライドさせることができ、第2ポート62に加圧エアを供給して第1ポート61から排気することで、スライドテーブル50を排出側(点線矢印B方向)にスライドさせることができるようになっている。両側のエアシリンダ60が同期して動くように、ソレノイド切換バルブ67で給排切換が行われるエア給排路が並列に両側のエアシリンダ60に接続されている。
このエア駆動回路は、駆動制御手段100からの信号によってソレノイド切換バルブ67を切り換えることにより、エアシリンダ60によるスライドテーブル50のスライド動作を制御する。
駆動制御手段100は、例えば、レーザ加工中のある条件のときに、前記熱回避パターン(第2のスライドパターン)を選択することにより、スライドテーブル50を適宜の速度(レーザ光6の照射を受けて上スライダ40に悪影響が生じないような速度)で水平移動させる。具体的には、レーザ加工ヘッド5との間にレーザ加工ヘッド5の移動速度を超える速度差を持つように、レーザ加工ヘッド5に対してスライドテーブル50を相対移動させる。
例えば、レーザ加工ヘッド5がY軸プラス方向(Y軸方向一方側)に速度Vで移動するとき、スライドテーブル50をY軸プラス方向に速度Vs(但し0<Vs<2V)で移動したとすると、スライドテーブル50に対するレーザ光の照射点の移動速度がレーザ加工ヘッド5の移動速度Vよりも小さくなってしまい、反って不都合(熱集中)を来すことになる。そこで、Y軸プラス方向にスライドテーブル50を移動する際には、最低でも、スライドテーブル50を、レーザ加工ヘッド5の移動速度Vの2倍を超える速度(Vs>2V)で移動させる。
そうすることにより、スライドテーブル50とレーザ加工ヘッド5との間に、レーザ加工ヘッド5の移動速度Vを超える速度差(Vs−V>V)を持つように設定することができる。また、スライドテーブル50をレーザ加工ヘッド5の移動方向と逆のY軸マイナス方向に移動させる場合は、スライドテーブル50とレーザ加工ヘッド5との間の速度差は当然、レーザ加工ヘッド5の移動速度を超えることになる。
以上のように制御することにより、ワーク8及びテーブルを通過してスライドテーブル50表面(上スライダ40のテーブル底面板41の上面)に照射されるレーザ光6をスライドテーブル50上の1点に集中しないように分散させることができる。そのため、上スライダ40のテーブル底面板41上の局部的な熱集中を回避することができて、その結果、上スライダ40の厚みを増大させずに、スライドテーブル50の軽量化を図りながら、上スライダ40の熱耐久性を向上させることができるようになる。
特に、スライドテーブル50をレーザ加工ヘッド5の移動方向と逆方向に移動させるときには、速度に拘わらずスライドテーブル50上のレーザ光の照射点の移動速度を、レーザ加工ヘッド5の移動速度Vよりも大きくすることができるので、スライドテーブル50のダメージを容易に軽減することができる。
また、スライドテーブル50を動かすことで、上スライダ40へのレーザ光6の集中を回避することができるので、レーザ光6を上スライダ40への熱集中を避けるために無用に速い速度で移動させる必要がなくなり、加工製品に応じた適正速度でレーザ光6を移動させればよくなる。
ここで、駆動制御手段100では、第2のスライドパターンである熱回避パターンを選択する条件として、「レーザ加工ヘッド5の移動速度が所定の閾値以下である」という条件を設定している。これは、ワークやテーブルを通過してスライドテーブル50(トレイ)上にレーザ光6が到達する場合、レーザ加工ヘッド5の移動速度が遅いほど、スライドテーブル50(トレイ)の表面がダメージを受けやすくなるからである。
そこで、実際の運用に際しては、例えば、サンプルワークに対する加工状況を観察することによって、スライドテーブル50(トレイ)にダメージを与えるレーザ加工ヘッド5の移動速度の閾値を求めておく。その際、レーザ光の出力に応じてその閾値が変わることになるので、レーザ光の出力毎の閾値を求めておくのが望ましい。
そして、本加工時に加工内容に応じて設定されるレーザ加工ヘッド5の移動速度が、その閾値に対してどういう関係にあるかを判断して、スライドテーブル50(トレイ)を動かすかどうか決定する。
例えば、熱回避のための第2のスライドパターンを実行する場合の1つの例として、ピアス加工時を挙げることができる。
一般に、レーザ切断加工を行う場合、まずスタート孔としてピアス孔を貫通加工(ピアス加工という)し、その後に切断加工に移行する。このピアス加工は、レーザ加工ヘッド5を固定した状態でワークの所定位置に連続的にレーザ光6を照射して貫通孔を明ける加工動作であり、スライドテーブル50(トレイ)に対するダメージが最も大きくなりやすい。
ピアス加工を行う場合、レーザ光の反射光の変化などによりピアス孔が明いたと認識してレーザ出力を止める等の技術があるが、その場合でも検出精度や検出タイミングのずれなどにより、実際にピアス孔が貫通した後も、レーザ加工ヘッドを移動させずにその位置でレーザ照射がなされることで、トレイの同じ位置にレーザ光によるダメージが与えられやすい。また所定時間レーザ出力することでピアス加工を行う場合も同様の問題が起こりやすい。
そこで、ピアス加工を施すときには自動的に、レーザ加工ヘッド5の移動速度が所定の閾値以下であると判断して、第2のスライドパターンでスライドテーブル50(トレイ)を動かす。そうすることで、スライドテーブル50(トレイ)上の1点に対するレーザ光6の集中を緩和することができ、スライドテーブル50(トレイ)へのダメージ防止効果を発揮できる。
また、第2のスライドパターンを実行する場合のもう1つの例として、所定以上の板厚のワークを切断加工するときを挙げることができる。
厚板をレーザ切断加工する場合、薄板をレーザ切断加工する場合に比べて、レーザ加工ヘッド5の移動速度が極端に遅くなり、レーザ光6で切断しながら(常にレーザ光6をワークに貫通させながら)、レーザ光6が移動するため、スライドテーブル50(トレイ)に対するダメージはピアス加工時に次いで大きくなりやすい。
例えば、厚さ1mm以下の薄板の場合は加工速度が10〜16m/分であるのに対し、厚さ10mm前後の厚板の場合は加工速度が1m/分程度であり、このような遅い加工速度で切断加工する場合、スライドテーブル50(トレイ)上に到達するレーザ光による熱集中により、スライドテーブル50(トレイ)表面にダメージが発生しやすくなる。
そこで、所定板厚以上の厚板加工時には自動的に、レーザ加工ヘッド5の移動速度が所定の閾値以下であると判断して、第2のスライドパターンでスライドテーブル50(トレイ)を動かす。そうすることで、スライドテーブル50(トレイ)上の1点に対するレーザ光6の集中を緩和することができ、スライドテーブル50(トレイ)へのダメージ防止効果を発揮できる。この場合の所定板厚の大きさは、サンプルワーク等により予め求めておく。
なお、このように第2のスライドパターンを選択した場合のスライドテーブル50の動かし方は、Y軸方向の一方側へのスライド動作であってもよいし、Y軸方向の両側への往復スライド動作であってもよい。
また、第2のスライドパターンを選択する場合の条件として、レーザ光の出力や出力デューティのいずれか一方や両方が所定の閾値よりも大きいときに限定する条件を加えてもよい。
なお、熱回避のためにスライドテーブル50を動かす排出装置10は、レーザ加工ヘッド50のX軸方向の位置に対応するものだけで十分であり、レーザ加工ヘッド50のX軸方向の位置に応じて、スライドテーブル50を動かす排出装置10を選択する。
また、レーザ加工ヘッド50がX軸方向のみに移動する場合(Y軸方向の移動速度が0の場合)は、レーザ加工ヘッド50の移動位置に該当する排出装置10のスライドテーブル50をY軸方向に往復動あるいは一方向に移動させることで、スライドテーブル50のダメージを軽減することができる。
また、トレイに相当する上スライダ40を1枚の剛性板で構成して、それを水平にスライドさせるようにしているので、コンベアのような大がかりな駆動機構を必要とせず、構造が簡単であり、無用な装備費の高騰を防ぐことができる。
次に加工処理品Wを回収する場合の動作(第1のスライドパターンである送り移動パターンでのスライド動作)について述べる。
エア駆動回路を制御する駆動制御手段100は、加工処理品の回収に際して、前記送り移動パターン(第1のスライドパターン)を選択することにより、ソレノイド切換バルブ67をラダーシーケンスで制御する。即ち、ソレノイド切換バルブ67に指令信号を送ることで、エアシリンダ60のロッドの伸縮動作(ピストン66の動作)を制御し、ロッドのストローク途中に、往動動作から復動動作に急反転する急反転動作点を設けると共に、その急反転動作の加速度を、スライドテーブル50上の加工処理品Wが滑り出す条件を満たすように設定する。
具体的には、加工処理品Wの回収ボックス70への移動時には、エアシリンダ60を駆動して、反排出側〔図1(b)の実線矢印A方向〕及び排出側〔図1(b)の点線矢印B方向〕にスライドテーブル50を往復スライドさせ、その往復スライド動作の途中で動作方向をUターンさせるときに、スライドテーブル50上の加工処理品Wをスライドテーブル50に対して相対的に滑り移動させる。そしてその動作の繰り返しで、スライドテーブル50の加工処理品Wを、スライドテーブル50上から排出側に装着された回収ボックス70まで送り移動させる。つまり、ストローク途中でのエアシリンダ60の往動動作から復動動作への反転のさせ方によって、加工処理品Wとスライドテーブル50との間に滑りを発生させ、加工処理品Wを回収ボックス70に向けて移動させる。
図4において、いま、加工処理品Wを回収ボックス70のある矢印C方向に移動するものとした場合、駆動制御手段は、一方のストロークエンド60Aから他方のストロークエンド60Bに向けて矢印B方向にピストン66を移動(往動動作)させているストローク途中(つまり、他方のストロークエンド60Bに到達する手前)に、往動動作(一方のストロークエンド60Aから他方のストロークエンド60Bに向かう矢印B方向の動作)から復動動作(他方のストロークエンド60Bから一方のストロークエンド60Aに向かう矢印A方向の動作)に急反転する急反転動作点を設ける。即ち、矢印Dのように、ピストン66をストローク途中で急にUターンさせる。
そして、一方のストロークエンド60Aを発してから急反転動作点までに至る間の速度条件(特に加速度)と、急反転動作点で反転してから再び一方のストロークエンド60Aまでに至る間の速度条件(特に加速度)とを、加工処理品Wが滑り移動しない条件(加工処理品Wとスライドテーブル50の間の最大静止摩擦力より小さい範囲の慣性力しか発生しない加速度で移動する条件)に設定した上で、急反転動作点において急反転する際の加速度(減速度)を、スライドテーブル50上の加工処理品Wが滑り出す条件(加工処理品Wとスライドテーブル50の間の最大静止摩擦力を超える慣性力が発生する減速度で反転する条件)を満たすように設定する。
例えば、あまり遅い速度でスライドテーブル50を往動させておいて復動側に反転させても、反転時に発生する慣性力は加工処理品Wの滑りを発生するほどに大きくならない可能性があるが、ある程度の速い速度でスライドテーブル50を往動させておいて復動側に反転させた場合は、反転時に大きな慣性力を発生させることができて、加工処理品Wを滑り移動させることができる。特に、等速で往動させておいて復動側に反転させる場合よりも、加速しながらの往動動作状態においてソレノイド切換バルブ67の切り換えにより動作方向を復動側に反転させた場合は、より大きな慣性力を発生させることができ、確実に加工処理品Wを滑り移動させることができる。
図5及び図6を参照して更に詳しく説明する。
スライドテーブル50を往復スライドさせるエアシリンダ60は、駆動制御手段100によって、ピストン66が当たる一方のストロークエンド60Aを基点にして、ピストン66をストローク途中で急反転して折り返すように駆動制御される。
図6(d)に示すように、まず1回の動作サイクルの最初において、ソレノイド切換バルブ67は、エアシリンダ60を往動するためのA位置(A状態)に切り換え保持される。この段階で、ピストン66(スライドテーブル50)の速度は図6(b)に示すように変化し、ピストン66の加速度は図6(c)に示すように変化する。そして、ピストン66のストロークは、ゼロ(一方のストロークエンド60Aにピストン66が当たっている位置)から急反転動作点まで徐々に変化し、この間、スライドテーブル50上の加工処理品Wは滑りを発生せず(加速度が滑り出し条件の内側の範囲にあるから)、スライドテーブル50と一緒に移動する。
次に急反転動作点に近づいた時点で、ソレノイド切換バルブ67がA位置(A状態)からB位置(B状態)に切り換わる。そうすると、エアシリンダ60に対するエアの流れが逆転することにより、図6(b)に示すように、ピストン66の動作方向が往動側から復動側に急激に切り換わる。
このとき、図6(c)に示すように、大きな減速度が発生することになり、それにより、加工処理品Wに作用する慣性力が最大静止摩擦力を超え(加速度が滑り出し条件を超え)、復動側にスライドしようとするスライドテーブル50の上を加工処理品Wが往動側に滑り移動する。従って、この動作サイクルを繰り返すことにより、加工処理品Wを回収ボックス70に向けて送り移動することができる。
以上のように、本実施形態のレーザ加工機の排出装置10によれば、スライド駆動機構によるスライドテーブル50の往復スライド動作により、スライドテーブル50上に載ったスクラップや製品などの加工処理品Wを排出側に装着した回収ボックス70に矢印Cのように送り移動することができる。そして、回収ボックス70が加工処理品Wで一杯になったところで、回収ボックス70をメインボックス10Aから取り外すことで、加工処理品を外部へ容易に排出することができる。また、排出後に空となった回収ボックス70を再びメインボックス10Aに装着することにより、引き続きの加工処理品の排出に備えることができる。
このように、加工処理品の排出を、メインボックス10Aに装着した回収ボックス70によって行うことができるので、大きく重たいメインボックス10Aをわざわざ動かす必要がなく、人力作業の軽減を図ることができる。また、スライドテーブル50を往復スライドさせる構造は、ベルトコンベアのように大がかりな構造にする必要がなく簡単な構造で済ませることができるので、メンテナンス時などの対応も容易に行うことができる。
また、回収ボックス70はメインボックス10Aから切り離せるものであるから、加工機本体1の加工作業中に回収ボックス70だけ取り外して加工処理品を外部に排出することができ、加工作業の効率を損なわない。
また、スライドテーブル50上に落下したスクラップや製品などの加工処理品は、自動的に回収ボックス70まで送り移動されるので、加工機本体1の内部側に加工処理品が溜まるのを避けることができ、加工機本体1の内部にスクラップ等が散乱する問題を解消することができる。
また、回収ボックス70をチェックするだけでよいので、排出忘れによる加工処理品の山積によりスクラップボックスが引き出せなくなるようなトラブルも無くすことができる。
また、エアシリンダ60がストローク途中で往動動作から復動動作に急反転する動きによって、スライドテーブル50上の加工処理品Wを回収ボックス70側に滑り移動させるので、面倒な速度制御をする必要がなくなり、エア駆動回路のコスト低減が可能となる。
また、加工処理品の移動は、スライドテーブル50の往復スライド動作つまりストローク動作により行うので、振動フィーダのように振動を利用して加工処理品を移動するのと違い、排出のための振動が加工機本体1側に伝わるのを極力防止することができ、レーザ加工による加工品位の悪化を回避することができる。
また、スライドテーブル50の往復スライドをエアシリンダ60によって行うので、環境にやさしい条件で駆動することができる。
また、メインフレーム20に設けた滑り材25によって、スライドテーブル50をスムーズにスライドできるように案内するので、構成の単純化によるコストダウンを図ることができる。
また、メインフレーム20の下部に車輪28を取り付けているので、排出装置10全体の加工機本体1への挿入・引き出し作業を容易に行うことができる。
なお、図4では、1個の排出装置10のエア駆動回路についてのみ示したが、8個の排出装置10を動かす場合には、幾つかの運用例を挙げることができる。
まず、第1の例は、各排出装置をそれぞれ単独で動かすことができるように、図4のエア駆動回路を排出装置10ごとに設ける場合である。この例では、加工機の加工プログラムから、切断している領域やスクラップ・製品が落下する排出装置10を判断する。そして、該当する排出装置10だけを動かす。このように1個1個の排出装置を独立して動かすことによって、ランニングコストの削減が可能となる。
第2の例は、8個の排出装置10のエアシリンダ60をエア回路で並列に接続し、全部のエアシリンダ60を1個のソレノイド切換バルブ67で動かすようにした例である。この例では、ソレノイド切換バルブ67が1台で済む利点がある。
第3の例は、8個の排出装置をいくつかのグループに分け、グループ内には1個のソレノイド切換バルブ67を設けて、グループごとに排出装置のエアシリンダ60をエア回路で並列に接続した例である。この例では、グループの分割数が増えると、ソレノイド切換バルブ67の使用個数が増えるが、第1の例よりもソレノイド切換バルブ67の使用個数を減らすことができる。また、使用しないグループは休みにすることで、エア消費量も減らすことができる。
また、安定した稼働を実現するために、図3に示すように、回収ボックス70に、回収ボックス70内に送り込まれた加工処理品が満杯になったら振動を出す満載センサ(光電センサなど)80を取り付けてもよい。そうした場合は、加工処理品が満杯になったことを作業者に知らせることができるので、加工処理品の排出作業のし忘れ防止を図ることができる。
また、スライドテーブル50上に落下センサ90(振動により落下を検知するセンサ)を取り付けてもよい。そうした場合、加工処理品の落下の有無を確認することができるようになるため、加工機本体1側の可動部との干渉のおそれについて注意喚起することができ、安定加工に寄与することができる。
なお、エアシリンダ60以外に油圧シリンダや電動シリンダを用いることによっても、同様にスライドテーブル50を駆動させることは可能であり、このようなシリンダ機構をスライド駆動機構の主要素として使用することにより、簡単な構造で加工処理品の排出を行うことができる。
また、上記実施形態では、エアシリンダ60によりスライドテーブル50を往復スライドさせる場合を説明したが、カム機構やリンク機構を用いてスライドテーブル50を往復スライドさせるように構成することもできる。
図7は、スライド駆動機構(トレイ移動機構を含む)としてカム機構を用いた排出装置の構成例を示している。この場合は、メインフレーム20に固定されたモータ取付ブラケット101に回転駆動機構であるモータ102が取り付けられ、モータ102の回転軸に、スライドテーブル50のスライド方向と平行な面内で回転するカムプレート103が取り付けられている。また、スライドテーブル50に固定されたローラ取付ブラケット150に、カムフォロアとしてのローラ155が取り付けられ、ローラ155がカムプレート103のカム溝104に摺動自在に嵌っている。
このカム機構では、カムプレート103が一定速度で回転すると、カム溝104に嵌ったローラ155がカム溝104に沿って相対移動することにより、スライドテーブル50が往復スライドする。
この場合、カム機構のカムプロフィールにより、スライドテーブル50が往動動作から復動動作に急反転する急反転動作点を設けると共に、その急反転動作の加速度を、スライドテーブル50上の加工処理品Wが滑り出す条件を満たすように設定すればよい。また、レーザ加工中にトレイ表面の熱集中を避ける動作を行う場合は、例えば、カム機構をもっとゆっくり動かすようにすればよい。このようにカム機構でスライドテーブル50をスライドさせる場合は、面倒な制御が必要なく、設備の簡素化を図ることができる。
また、スライドテーブル50の案内手段としては、滑り材25以外に、転がり案内などのリニアガイド、フリーベア、ローラ等の転がり要素を採用することも可能である。
1 加工機本体
5 レーザ加工ヘッド
6 レーザ光
8 ワーク
10 排出装置(スクラップボックス)
10A メインボックス
20 メインフレーム
25 滑り材
28 車輪
50 スライドテーブル
40 上スライダ
41 テーブル底面板(トレイ)
60 エアシリンダ(スライド駆動機構、トレイ移動機構)
70 回収ボックス
100 駆動制御手段
102 モータ(回転駆動機構)
103 カムプレート(カム)
155 ローラ(カムフォロア)
W 加工処理品

Claims (8)

  1. ワークが載置されるテーブルの上方に、該テーブル上に載置されたワークに下向きにレーザ光を照射して該ワークに所定の加工を施すレーザ加工ヘッドが前記テーブルに対し水平方向移動可能に配設され、前記テーブルの下方に、加工に伴って落下するスクラップや製品などの加工処理品を受けて回収する排出装置が配設されたレーザ加工機において、
    前記排出装置に、前記加工に伴って落下する加工処理品を受けるトレイが設けられる共に、
    前記ワークに加工を施すレーザ光が前記ワーク及びテーブルを通過して前記トレイ上に到達した際に該トレイ上のレーザ光の到達点を移動させるために該トレイを水平方向に移動させるトレイ移動機構と、前記レーザ加工ヘッドの移動速度が所定の閾値以下であるときに、前記トレイ移動機構に指令を送って前記トレイを、前記レーザ加工ヘッドとの間に該レーザ加工ヘッドの移動速度を超える速度差を持つように、該レーザ加工ヘッドに対して相対移動させる駆動制御手段と、が装備されていることを特徴とするレーザ加工機。
  2. 請求項1に記載のレーザ加工機であって、
    前記駆動制御手段が、前記レーザ加工ヘッドがワークに対してピアス加工を施すときに、前記レーザ加工ヘッドの移動速度が所定の閾値以下であると判断することを特徴とするレーザ加工機。
  3. 請求項1に記載のレーザ加工機であって、
    前記駆動制御手段が、前記レーザ加工ヘッドが所定以上の板厚のワークを切断加工するときに、前記レーザ加工ヘッドの移動速度が所定の閾値以下であると判断することを特徴とするレーザ加工機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ加工機であって、
    前記排出装置が、前記加工に伴って落下する加工処理品を受けるメインボックスと、該メインボックスの加工処理品の排出側に着脱可能に装着された回収ボックスとから構成され、
    前記メインボックスが、
    メインフレームと、
    該メインフレーム上に、前記排出側と反排出側とを結ぶ直線方向にスライド自在に装備され、前記加工に伴って落下する加工処理品を受ける前記トレイとしてのスライドテーブルと、
    該スライドテーブルを、前記排出側と反排出側とに往復スライドさせることで、加工処理品を、前記スライドテーブル上から前記排出側に装着された前記回収ボックスまで送り移動させるスライド駆動機構と、
    を備えており、
    前記スライド駆動機構の少なくとも一部の要素を共用して前記トレイ移動機構が構成されていることを特徴とするレーザ加工機。
  5. 請求項4に記載のレーザ加工機であって、
    前記スライド駆動機構のアクチュエータとして、前記スライドテーブルを前記排出側と反排出側とに往復スライドさせるシリンダ機構が設けられ、このシリンダ機構を共用して前記トレイ移動機構が構成されていることを特徴とするレーザ加工機。
  6. 請求項5に記載のレーザ加工機であって、
    前記スライド駆動機構として、前記メインフレームに設置されてカムを回転させる回転駆動機構と、前記スライドテーブルに連結されて前記カムと係合することで前記カムの回転運動を前記スライドテーブルの往復スライド運動として取り出すカムフォロアと、を備えるカム機構が設けられ、このカム機構によって前記トレイ移動機構が構成されていることを特徴とするレーザ加工機。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載のレーザ加工機であって、
    前記メインフレームに、前記スライドテーブルをスライド自在に案内する滑り材が設けられていることを特徴とするレーザ加工機。
  8. 請求項4〜7のいずれか1項に記載のレーザ加工機であって、
    前記メインフレームの下部に、床面上を走行可能な車輪が取り付けられていることを特徴とするレーザ加工機。
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