JP5960828B2 - 音響発生器、音響発生装置および電子機器 - Google Patents

音響発生器、音響発生装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、音響発生器、音響発生装置および電子機器に関するものである。
従来、アクチュエータを用いた音響発生器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。かかる音響発生器は、振動板に取り付けたアクチュエータに電圧を印加して振動させることによって振動板を振動させて音響を出力するものである。
特開2009−130663号公報
しかしながら、上記した従来の音響発生器は、振動板の共振を積極的に利用するが故に、音圧の周波数特性においてピーク(周囲よりも音圧が高い部分)およびディップ(周囲よりも音圧が低い部分)が生じやすく、良質な音質を得にくいという問題があった。
本発明はこのような従来の技術における問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、良好な音圧の周波数特性を有する音響発生器、音響発生装置および電子機器を提供することを目的とする。
本発明の音響発生器は、電気信号が入力されて振動する励振器と、該励振器が取り付けられており、該励振器の振動によって振動する振動体とを含み、平面視したときに隣接する互いに剛性の異なる2つの部分のペアを少なくとも1つ有しており、前記ペアの両方に接触するように設けられた少なくとも1つのダンピング材を有していることを特徴とするものである。
本発明の音響発生器によれば、良好な音圧の周波数特性を得ることができる。
図1Aは、基本的な音響発生器の概略構成を示す模式的な平面図である。 図1Bは、図1AのA−A’線断面図である。 図2は、音圧の周波数特性の一例を示す図である。 図3Aは、本発明の実施形態の例の音響発生器の構成を示す模式的な平面図である。 図3Bは、図3AのB−B’線略断面図である。 図4Aは、音響発生器を平面視したダンピング材の配置説明図(その1)である。 図4Bは、音響発生器を平面視したダンピング材の配置説明図(その2)である。 図4Cは、音響発生器を平面視したダンピング材の配置説明図(その3)である。 図5Aは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その1)である。 図5Bは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その2)である。 図5Cは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その3)である。 図6Aは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その4)である。 図6Bは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その5)である。 図6Cは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その6)である。 図7Aは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その7)である。 図7Bは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その8)である。 図8Aは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な断面図(その1)である。 図8Bは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な断面図(その2)である。 図8Cは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な断面図(その3)である。 図9Aは、ダンピング材の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その9)である。 図9Bは、図9AのC−C’線断面図である。 図10Aは、本発明の実施形態の例の音響発生装置の構成を示す図である。 図10Bは、本発明の実施形態の例の電子機器の構成を示す図である。 図11Aは、本発明の実施形態の例の音響発生器の音圧の周波数特性を示すグラフである。 図11Bは、比較例の音響発生器の音圧の周波数特性を示すグラフである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態の例である音響発生器、音響発生装置および電子機器を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
まず、本発明の実施形態の例の音響発生器1の説明に先立って、基本的な音響発生器1’の概略構成について、図1Aおよび図1Bを用いて説明する。図1Aは、音響発生器1’の概略構成を示す模式的な平面図であり、図1Bは、図1AのA−A’線断面図である。
なお、説明を分かりやすくするために、図1Aおよび図1Bには、鉛直上向きを正方向とし、鉛直下向きを負方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を図示している。かかる直交座標系は、後述の説明に用いる他の図面でも示す場合がある。また、図1Aにおいては、樹脂層7の図示を省略している。
また、同じく説明を分かりやすくするために、図1Bは、音響発生器1’を厚み方向(Z軸方向)に大きく誇張して示している。
図1Aに示すように、音響発生器1’は、枠体2と、振動板3と、圧電素子5とを備える。なお、図1Aに示すように、以下の説明では、明記しない限り圧電素子5が1個である場合を例示するが、圧電素子5の個数を限定するものではない。
枠体2は、矩形の枠状の同じ形状を有する2枚の枠部材によって構成されており、振動板3の周縁部を挟み込んで振動板3を支持する支持体として機能している。振動板3は、板状やフィルム状の形状を有しており、その周縁部が枠体2に挟まれて固定されている。すなわち、振動板3は、枠体2の枠内に張った状態で支持されている。なお、振動板3のうち枠体2よりも内側に位置する部分、すなわち、振動板3のうち枠体2に挟まれておらず自由に振動することができる部分を振動体3aとする。したがって、振動体3aは、枠体2の枠内において略矩形状をなす部分である。
また、振動板3は、樹脂や金属等の種々の材料を用いて形成することができる。例えば、厚さ10〜200μm程度のポリエチレン、ポリイミド等の樹脂フィルムで振動板3を構成することができる。
枠体2を構成する枠部材の厚みや材質などは、特に限定されるものではない。金属や樹脂など種々の材料を用いて形成することができる。例えば、機械的強度および耐食性に優れるという理由から、厚さ100〜1000μm程度のステンレス製のものなどを枠体2として好適に用いることができる。
なお、図1Aには、その内側の部分の形状が略矩形状である枠体2を示しているが、平行四辺形、台形および正n角形といった多角形であってもよい。
圧電素子5は、振動体3aの表面に貼り付けられるなどして設けられ、電気信号が加えられて振動することによって振動体3aを励振する励振器である。
かかる圧電素子5は、図1Bに示すように、たとえば、4層のセラミックスからなる圧電体層5a、5b、5c、5dと、3層の内部電極層5eが交互に積層された積層体と、かかる積層体の上面および下面に形成された表面電極層5f、5gと、内部電極層5eが露出した側面に形成された外部電極5h、5jとを備える。また、外部電極5h、5jには、リード端子6a、6bが接続される。
なお、圧電素子5は板状であり、上面側および下面側の主面が長方形状または正方形状といった多角形をなしている。また、圧電体層5a、5b、5c、5dは、図1Bに矢印で示すように分極されている。すなわち、ある瞬間に加えられる電界の向きに対する分極の向きが厚み方向(図のZ軸方向)における一方側と他方側とで逆転するように分極されている。
そして、リード端子6a、6bを介して圧電素子5に電圧が印加されると、たとえば、ある瞬間において、振動体3aに接着された側の圧電体層5c、5dは縮み、反対側の圧電体層5a、5bは延びるように変形する。よって、圧電素子に交流信号を与えることにより、圧電素子5が屈曲振動し、振動体3aに屈曲振動を与えることができる。
また、圧電素子5は、その主面が、振動体3aの主面と、エポキシ系樹脂等の接着剤により接合されている。
なお、圧電体層5a、5b、5cおよび5dを構成する材料としては、PZT(lead zirconate titanate)、Bi層状化合物、タングステンブロンズ構造化合物等の非鉛系圧電体材料等、従来から用いられている圧電セラミックスを用いることができる。
また、内部電極層5eの材料としては、種々の金属材料を用いることができる。例えば、銀とパラジウムとからなる金属成分と、圧電体層5a、5b、5c、5dを構成するセラミック成分とを含有する場合、圧電体層5a、5b、5c、5dと内部電極層5eとの熱膨張差による応力を低減することができるので、積層不良のない圧電素子5を得ることができる。
また、リード端子6a、6bは、種々の金属材料を用いて形成することができる。例えば、銅またはアルミニウムなどの金属箔を樹脂フィルムで挟んだフレキシブル配線を用いてリード端子6a、6bを構成すると、圧電素子5の低背化を図ることができる。
また、図1Bに示すように、音響発生器1’は、枠体2の枠内において圧電素子5および振動体3aの表面に被せるように配置されて、振動体3aおよび圧電素子5と一体化された樹脂層7をさらに備える。なお、振動体3aおよび圧電素子5と一体化された樹脂層7とは、振動体3aおよび圧電素子5に接合されて、振動体3aおよび圧電素子5と一体的に振動する状態になっている樹脂層を意味する。
樹脂層7は、たとえば、アクリル系樹脂,シリコーン系樹脂等の樹脂やゴムなどを用いることができ、ヤング率が1MPa〜1GPaの範囲程度となるように形成されることが好ましい。なお、かかる樹脂層7によって圧電素子5を埋設することで、適度なダンピング効果を誘発させることができるので、共振現象を抑制して、音圧の周波数特性におけるピークやディップを小さく抑えることができる。
また、図1Bには、樹脂層7が、枠体2と同じ高さとなるように形成された状態を示しているが、同じ高さでなくても良く、圧電素子5が埋設されていればよい。たとえば、樹脂層7が枠体2の高さよりも高くなるように形成されてもよい。
ところで、本例の音響発生器は、図1Aおよび図1Bに示したように、振動体3aに圧電素子5が取り付けられるとともに樹脂層7で被覆されて、振動体3a,圧電素子5および樹脂層7が一体化されており、その振動体3a,圧電素子5および樹脂層7が一体的に振動する。
そして、音響発生器を、振動体3aの主面に垂直な方向(振動体3aの厚み方向であり、図のZ軸方向)から平面視したときに、隣接して存在する互いに剛性の異なる部分のペアが複数存在している。この剛性の異なる部分とは、例えば、音響発生器を平面視したときに、枠体2が存在する部分、振動体3aと樹脂層7のみが存在する部分(励振器が存在しない部分)、振動体3aと樹脂層7と圧電素子5が存在する部分(励振器が存在する部分)などである。
なお、平面視したときに振動体3aと樹脂層7と圧電素子5が存在する部分とは、振動体3aの主面に垂直な方向において振動体3aと樹脂層7と圧電素子5が存在する部分を意味する。このような場合、振動体3aが屈曲振動するにあたり、かかる剛性の異なる部分において歪みが大きく生じやすい。
なお、本明細書において、何かを平面視する場合は、振動体3aの厚み方向(振動体3aの主面に垂直な方向であり、図のZ軸方向)から俯瞰して平面視するものとする。
図2は、音圧の周波数特性の一例を示す図である。前述の図1Aに示したように、たとえば、圧電素子5を含めた振動体3a,圧電素子5および樹脂層7によって構成される複合振動体が全体として対称性を有しているような場合、図2に示すように、特定の周波数にピークが集中して縮退し、急峻なピークやディップが生じやすい。
一例として、図2において破線の閉曲線PDで囲んで示した部分に着目する。このようなピークが生じる場合、周波数によって音圧にばらつきが生じるため、良好な音質を得にくくなる。
かかる場合、図2に示すように、ピークPの高さを下げ(図中の矢印201参照)、かつ、ピーク幅を広げ(図中の矢印202参照)ピークを小さくするような方策をとることが有効である。
そこで、本実施形態では、まず、振動体3aに対して、ダンピング材8による機械的な振動損失を与えることによって、ピークPの高さを下げることとした。
また、本実施形態の音響発生器は、平面視したときに隣接する互いに剛性の異なる2つの部分のペアを少なくとも1つ有しており、平面視したときに隣接する互いに剛性の異なる2つの部分の両方に接触するように設けられた少なくとも1つのダンピング材8をさらに有している。これにより、音圧の周波数特性におけるピークやディップのレベルをさらに小さくすることができる。
例えば、ダンピング材8を、音響発生器を平面視したときの励振器(圧電素子5)が存在する部分と、それに隣接する励振器(圧電素子5)が存在しない部分との両方に接触するように設けることにより、音圧の周波数特性におけるピークやディップのレベルを小さくすることができる。
また、ダンピング材8を、音響発生器を平面視したときに励振器(圧電素子5)が存在する部分と、それに隣接する励振器(圧電素子5)が存在しない部分(振動体3aと樹脂層7が存在する部分)との両方に跨るように設けることにより、さらに効果的に音圧の周波数特性におけるピークやディップのレベルを小さくすることができる。
また、ダンピング材8を、音響発生器を平面視したときの支持体(枠体2)が存在する部分と、それに隣接する支持体(枠体2)が存在しない部分(振動体3aと樹脂層7が存在する部分)との両方に接触するように設けることにより、音圧の周波数特性におけるピークやディップのレベルを小さくすることができる。
また、ダンピング材8を、音響発生器を平面視したときに支持体(枠体2)が存在する部分と、それに隣接する支持体(枠体2)が存在しない部分(振動体3aと樹脂層7が存在する部分)との両方に跨るように設けることにより、さらに効果的に音圧の周波数特性におけるピークやディップのレベルを小さくすることができる。
また、ダンピング材8を、励振器(圧電素子5)および励振器(圧電素子5)が取り付けられた振動体3aの表面に被せるように配置されて、振動体3aおよび励振器(圧電素子5)と一体化された樹脂層7の表面に取り付けるようにすると良い。これにより、ダンピング材の効果を高めることができるとともに、ダンピング材の取り付けを容易にすることができる。また、ダンピング材8を、電気信号が入力されて振動を発生させる励振器(圧電素子5)と、振動板3との、両方に直接接触しないように設けることにより、音圧特性におけるピークやディップのレベルを小さくしつつ、音圧レベルが広い周波数範囲に渡って全体的に低下するのを低減することができる。
図3A〜図4Cを用いて具体的に説明する。図3Aは、本発明の実施形態の例の音響発生器1の構成を示す模式的な平面図であり、図3Bは、図3Aに示すB−B’線略断面図である。また、図4A〜図4Cは、音響発生器1を平面視したダンピング材8の配置説明図(その1)〜(その3)である。
図3Aに示すように、音響発生器1は、図1Aおよび図1Bに示した音響発生器1’に加えて、ダンピング材8を備える。なお、図3Aには、略矩形状の4個のダンピング材8を例示しているが、その形状や個数を限定するものではない。
ダンピング材8は、機械的損失を有するものであればよいが、機械的損失係数が高い、言い換えれば、機械的品質係数(いわゆる、メカニカルQ)が低い部材であることが望ましい。
このようなダンピング材8は、たとえば、種々の弾性体を用いて形成することができるが、柔らかく変形しやすいことが望ましいため、ウレタンゴム等のゴム材料や、シリコーン樹脂等の軟質な樹脂材料などを用いて好適に形成することができる。
特に、ウレタンフォーム等の多孔質なゴム材料を好適に用いることができる。また、ダンピング材8は、図1Bに示した樹脂層7の表面に取り付けられて、振動体3a、圧電素子5および樹脂層7と一体化されている。
そして、このようにダンピング材8を設けることによって、振動体3aにおけるダンピング材8が取り付けられた部分は、樹脂層7を介してダンピング材8による振動損失を受け、これにより共振現象が抑制されることとなる。
また、ダンピング材8は、振動板3の平面方向において存在する、隣接して剛性の異なる部分の両方に接触するように設けられる。ここで、かかる「隣接して剛性の異なる部分」について説明する。
図4Aに示すように、音響発生器1を平面視した場合(図の+z方向から俯瞰した場合)、音響発生器1は、たとえば、振動体3aおよび樹脂層7が存在する部分S1と、枠体2が存在する部分S2と、圧電素子5,樹脂層7および振動体3aが存在する部分S3とに大別することができる。これら部分S1〜S3は、枠体2や圧電素子5の存在の有無によって、それぞれ剛性が異なるものとなっている。
なお、図4A〜図4Cを用いた説明では、説明を分かりやすくする観点から、剛性の異なる部分を矩形の組み合わせによって簡略的に示している。また、同様に、説明を分かりやすくする観点から、同一部分内の剛性は均一であるものと仮定する。
ここで、「隣接して剛性の異なる部分」とは、たとえば、部分S1と部分S2とを、あるいは、部分S1と部分S3とを指す。そして、このように隣接して剛性の異なる部分の境界近傍では、振動体3aが屈曲振動する際に、その剛性の違い故に歪みが大きくなりやすい。そこで、本実施形態の音響発生器1は、ダンピング材8を、その歪みが大きい部分に接触するように設けることによって、より効果的にピークやディップを小さくすることができる。
たとえば、本実施形態では、図4Bに示すように、音響発生器1を平面視した場合に、部分S1と部分S2との境界(すなわち、振動体3aの輪郭)の少なくとも一部に接するように配置する配置パターンP1でダンピング材8を設ける。なお、配置パターンP1は、部分S1と部分S3との境界(すなわち、平面視したときに圧電素子5が存在する部分の輪郭)の少なくとも一部に接するように配置されていてもよい。
また、本実施形態では、部分S1と部分S3とに跨るように、すなわち、部分S1と部分S3との境界(すなわち、平面視したときに圧電素子5が存在する部分の輪郭)の少なくとも一部を跨ぐように配置する配置パターンP2でダンピング材8を設ける。なお、配置パターンP2は、部分S1と部分S2とに跨るように、すなわち、部分S1と部分S2との境界(すなわち、振動体3aの輪郭)の少なくとも一部を跨ぐように配置してもよい。
また、本実施形態では、図4Cに示すように、音響発生器1を平面視した場合に、部分S1と部分S2との両方に接触するとともに、部分S1と部分S3との両方に接触する配置パターンP3でダンピング材8を設ける。
このような配置パターンP1〜P3を組み合わせてダンピング材8を設けることによって、ダンピング材8による機械的な振動損失を歪みの大きい箇所に効率的に与えることによって、より効果的に、ピークやディップを小さくすることができる。
これにより、共振周波数のピークやディップを小さくして、変動のなだらかな、良好な音圧の周波数特性を得ることができる。
なお、図4Cに破線の閉曲線Cで囲んで示すように、振動体3aの四隅とその近傍については、ダンピング材8を必ずしも設けなくてもよい。かかる四隅およびその近傍は、平面視した場合の枠体2の内側の直交する2辺によって支持されており、歪みにくいためである。
次に、図4A〜図4Cに示した配置パターンP1〜P3を前提とするダンピング材8の具体的な配置例について、図5A〜図8Cを用いて順次説明する。なお、図5A〜図8Cでは、圧電素子5をはじめとする音響発生器1の各部材を、ごく簡略化して図示する場合がある。
まず、図5A〜図5Cは、ダンピング材8の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その1)〜(その3)である。図5Aに示すように、ダンピング材8は、平面視したときに圧電素子5が存在する部分の輪郭の長手方向の辺に接するように配置することができる。なお、1個のダンピング材8のみを、かかる長手方向の辺の一方にのみ配置することとしてもよい。
また、図5Bに示すように、ダンピング材8は、平面視した際に圧電素子5が存在する部分と、それに隣接する圧電素子5が存在しない部分とに跨るように、すなわち、平面視したときに圧電素子5が存在する部分の輪郭の長手方向の辺を跨ぐように圧電素子5へ重畳させて配置することができる。なお、一対のダンピング材8のうち、一方のみを圧電素子5へ重畳させ、他方のダンピング材8は、長手方向の辺に接するように配置することとしてもよい。
また、図5Aおよび図5Bでは、平面視したときに圧電素子5が存在する部分の輪郭の長手方向の辺についてダンピング材8を配置する配置例を挙げたが、図5Cに示すように、平面視したときに圧電素子5が存在する部分の輪郭の短手方向の辺について配置できることは言うまでもない。
つづいて、図6A〜図6Cは、ダンピング材8の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その4)〜(その6)である。図6Aに示すように、ダンピング材8は、枠体2の内側の短手方向の辺に接するように配置することができる。なお、1個のダンピング材8のみを、かかる短手方向の辺の一方にのみ配置することとしてもよい。
また、図6Bに示すように、ダンピング材8は、平面視した際に枠体2が存在する部分と、それに隣接する枠体2が存在しない部分とに跨るように、すなわち、枠体2の内側の短手方向の辺を跨ぐように枠体2へ重畳させて配置することができる。なお、一対のダンピング材8のうち、一方のみを重畳させ、他方のダンピング材8は、短手方向の辺に接するように配置することとしてもよい。
また、図6Aおよび図6Bでは、枠体2の内側の短手方向の辺についてダンピング材8を配置する配置例を挙げたが、図6Cに示すように、枠体2の内側の長手方向の辺について配置できることは言うまでもない。
つづいて、図7Aおよび図7Bは、ダンピング材8の具体的な配置例を示す模式的な平面図(その7)および(その8)である。これまで図5A〜図6Cを用いて説明した配置例を組み合わせることによって、図7Aに示すように、たとえば、1個の圧電素子5を取り囲むように4個のダンピング材8を配置することができる。
また、かかる場合、図7Aに示すように、たとえば枠体2の短手方向に沿った枠体2および圧電素子5の間の空隙を埋めるように、ダンピング材8を配置してもよい。なお、このとき、ダンピング材8’のように圧電素子5などに重畳させて配置されるものがあってもよい。
この点、図7Bに示すように、圧電素子5を2個以上備えるような中型あるいは大型の音響発生器1についても、同様に枠体2および圧電素子5によって形成された空隙を埋めるようにダンピング材8を配置することができる。
このように、振動板3の平面方向に沿って枠体2および圧電素子5により形成された空隙を埋めるようにダンピング材8を配置することで、連続的に剛性の異なる部分が続いて歪みの変化が激しいような場合でも、適切なダンピング効果を誘発して、良好な音圧の周波数特性を得ることができる。
つづいて、図8A〜図8Cは、ダンピング材8の具体的な配置例を示す断面図(その1)〜(その3)である。なお、図8A〜図8Cは、音響発生器1のA−A’線(図1A参照)断面図となっている。
図8Aおよび図8Bに示すように、ダンピング材8は、圧電素子5が設けられた振動板3の主面側とは反対の主面側に設けてもよい。かかる場合、ダンピング材8の配置位置はこれまでと同様に、平面視した場合に隣接して剛性の異なる部分の両方に接触するようにダンピング材8を配置することが好適である。
なお、図8Aには、ダンピング材8が、平面視した場合の圧電素子5が存在する部分の輪郭を跨ぐように配置された配置例を示している。また、図8Bには、ダンピング材8が、枠体2の内壁に接して配置された配置例を示している。
なお、このように、ダンピング材8を、圧電素子5とは反対側の振動板3の主面に設けることによって、音響発生器1の低背化に資することができる。また、ダンピング材8を、音響を発生する振動板3に直接接触するように配置することにより、ダンピング材によるダンピング効果を高めることができる。
また、図8Cに示すように、たとえば、ユニモルフ型の圧電素子5が、振動板3を両面から挟みつけて取り付けられるような場合、振動板3の下面側にも樹脂層7を形成し、かかる樹脂層7の表面にダンピング材8を設けてもよい。
図9Aは、ダンピング材8の具体的な配置例を示す平面図(その9)であり、図9Bは、図9Aに示す音響発生器1のC−C’線断面図である。
図9Aおよび図9Bにおいて、ダンピング材8は、平面視した場合に隣接して剛性の異なる2つ部分(振動板3の厚み方向において振動板3および樹脂層7のみを含む部分と、振動板3の厚み方向において振動板3および樹脂層7に加えて圧電素子5を含む部分)の両方に接触するように配置されている。また、図9Aおよび図9Bにおいて、ダンピング材8は、振動板3および圧電素子5の両方に接触するように配置されている。このように、ダンピング材8を、電気信号が入力されて振動する圧電素子5に接触するように配置することにより、ダンピング材によるダンピング効果を高めることができる。
なお、ダンピング材8の配置については、上述したものに限定されるものではなく、他の様々な方法で配置しても構わない。例えば、樹脂層7の表面と枠体2の表面とに接するように1つのダンピング材8が配置されているとともに、樹脂層7の内部に、振動体3aと圧電素子5とに接するように他のダンピング材8が配置されているようにしても構わない。
次に、これまで説明してきた本発明の実施形態の例の音響発生器1を搭載した音響発生装置および電子機器について、図10Aおよび図10Bを用いて説明する。図10Aは、本発明の実施形態の例の音響発生装置20の構成を示す図であり、図10Bは、本発明の実施形態の例の電子機器50の構成を示す図である。なお、両図には、説明に必要となる構成要素のみを示しており、音響発生器1の詳細な構成や一般的な構成要素についての記載を省略している。
音響発生装置20は、いわゆるスピーカのような発音装置であり、図10Aに示すように、たとえば、筐体30と、筐体30に取り付けられた音響発生器1とを備える。筐体30は、直方体の箱状の形状を有しており、1つの表面に開口30aを有している。このような筐体30は、例えば、プラスチック、金属、木材などの既知の材料を用いて形成することができる。また、筐体30の形状は、直方体の箱状に限定されるものではなく、例えば、円筒状や錐台状など、種々の形状とすることができる。
そして、筐体30の開口30aに音響発生器1が取り付けられている。このような構成を有する音響発生装置20によれば、音響発生器1から発生する音を筐体30の内部で共鳴させることができるので、例えば低周波数帯域における音圧を高めることができる。なお、音響発生器1が取り付けられる場所は自由に設定することができる。また、音響発生器1が他の物を介して筐体30に取り付けられるようにしても構わない。
また、音響発生器1は、種々の電子機器50に搭載することができる。たとえば、次に示す図10Bでは、電子機器50が、携帯電話やタブレット端末のような携帯端末装置であるものとする。
図10Bに示すように、電子機器50は、電子回路60を備える。電子回路60は、たとえば、コントローラ50aと、送受信部50bと、キー入力部50cと、マイク入力部50dとから構成される。電子回路60は、音響発生器1に接続されており、音響発生器1へ音声信号を出力する機能を有している。音響発生器1は電子回路60から入力された音声信号に基づいて音響を発生させる。
また、電子機器50は、表示部50eと、アンテナ50fと、音響発生器1とを備える。また、電子機器50は、これら各デバイスを収容する筐体40を備える。
なお、図10Bでは、1つの筐体40にコントローラ50aをはじめとする各デバイスがすべて収容されている状態をあらわしているが、各デバイスの収容形態を限定するものではない。本実施形態では、少なくとも音響発生器1が筐体40に直接または他の物を介して取り付けられていればよく、他の構成要素の配置は自由に設定できる。
コントローラ50aは、電子機器50の制御部である。送受信部50bは、コントローラ50aの制御に基づき、アンテナ50fを介してデータの送受信などを行う。
キー入力部50cは、電子機器50の入力デバイスであり、操作者によるキー入力操作を受け付ける。マイク入力部50dは、同じく電子機器50の入力デバイスであり、操作者による音声入力操作などを受け付ける。
表示部50eは、電子機器50の表示出力デバイスであり、コントローラ50aの制御に基づき、表示情報の出力を行う。
そして、音響発生器1は、電子機器50における音響出力デバイスとして動作する。なお、音響発生器1は、電子回路60のコントローラ50aに接続されており、コントローラ50aによって制御された電圧の印加を受けて音響を発することとなる。
ところで、図10Bでは、電子機器50が携帯用端末装置であるものとして説明を行ったが、電子機器50の種別を問うものではなく、音響を発する機能を有する様々な民生機器に適用されてよい。たとえば、薄型テレビやカーオーディオ機器は無論のこと、音響や音声を発生させる機能を有する製品、例を挙げれば、掃除機や洗濯機、冷蔵庫、電子レンジなどといった種々の製品であってもよい。
なお、上述した実施形態では、振動体3aの一方の主面に圧電素子5を設けた場合を主に例示して説明を行ったが、これに限られるものではなく、振動体3aの両面に圧電素子5が設けられてもよい。
また、上述した実施形態では、枠体の内側の部分の形状が略矩形状である場合を例に挙げ、多角形であればよいこととしたが、これに限られるものではなく、円形や楕円形であってもよい。
また、上述した実施形態では、枠体2の枠内において圧電素子5および振動体3aを覆ってしまうように樹脂層7を形成する場合を例に挙げたが、かかる樹脂層を必ずしも形成しなくともよい。
また、上述した実施形態では、樹脂フィルムなどの薄膜で振動板を構成する場合を例に挙げたが、これに限られるものではなく、たとえば、板状の部材で構成することとしてもよい。
また、上述した実施形態では、振動体3aを支持する支持体が枠体2であり、振動体3aの周縁を支持する場合を例に挙げたが、これに限られるものではない。たとえば、振動体3aの長手方向あるいは短手方向の両端のみを支持することとしてもよい。
また、上述した実施形態では、励振器が圧電素子5である場合を例に挙げて説明したが、励振器としては、圧電素子に限定されるものではなく、電気信号が入力されて振動する機能を有しているものであれば良い。例えば、スピーカを振動させる励振器としてよく知られた、動電型の励振器や、静電型の励振器や、電磁型の励振器であっても構わない。なお、動電型の励振器は、永久磁石の磁極の間に配置されたコイルに電流を流してコイルを振動させるようなものであり、静電型の励振器は、向き合わせた2つの金属板にバイアスと電気信号とを流して金属板を振動させるようなものであり、電磁型の励振器は、電気信号をコイルに流して薄い鉄板を振動させるようなものである。
本発明は、上述した実施形態の例に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更および改良が可能である。
次に、本発明の音響発生器1の具体例について説明する。図7Bに示すようにダンピング材8を配置した本発明の実施の形態の例の音響発生器1と、ダンピング材8を全く配置していない比較例の音響発生器とを作製して、その電気特性を測定した。
まず、Zrの一部をSbで置換したチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含有する圧電粉末と、バインダーと、分散剤と、可塑剤と、溶剤とをボールミル混合により24時間混練してスラリーを作製した。そして、得られたスラリーを用いてドクターブレード法によりグリーンシートを作製した。このグリーンシートにAgおよびPdを含有する導体ペーストをスクリーン印刷法により所定形状に塗布して、内部電極層5eとなる導体パターンを形成した。そして、導体パターンが形成されたグリーンシートおよびその他のグリーンシートを積層して加圧し、積層成形体を作製した。そして、この積層成形体を500℃で1時間、大気中で脱脂し、その後、1100℃で3時間、大気中で焼成して、積層体を得た。
次に、得られた積層体の長手方向の両端面部をダイシング加工によりカットし、内部電極層5eの先端を積層体の側面に露出させた。そして、積層体の両側主面にAgとガラスを含有する導体ペーストをスクリーン印刷法により塗布して、表面電極層5f,5gを形成した。その後、積層体の長手方向の両側面に、Agとガラスを含有する導体ペーストをディップ法により塗布し、700℃で10分間、大気中で焼き付けて、一対の外部電極5h、5jを形成した。これによって、積層体を作製した。作製された積層体の主面の寸法は、幅を18mm、長さを46mmとした。積層体の厚みは100μmとした。そして、一対の外部電極5h、5jを通して100Vの電圧を2分間加えて分極を行い、バイモルフ型の積層型圧電素子である励振器(圧電素子)5を得た。
次に、厚み25μmのポリイミド樹脂からなるフィルム(振動板)3を準備し、張力を与えた状態で、枠体2を構成する2つの枠部材で周縁部を挟持して固定した。枠体2を構成する2つの枠部材は、それぞれ厚さ0.5mmのステンレス製のものを用いた。枠体2内のフィルム3の寸法は、長さが110mmで、幅が70mmとした。そして、固定されたフィルム3の一方主面の長さ方向の中央に、アクリル樹脂からなる接着剤にて2つの励振器5を接着した。この後、励振器5にリード端子6a,6bを接合して配線を行った。そして、フィルム3の一方主面側の枠部材の内側に、枠部材と同じ高さとなるように、固化後のヤング率が17MPaとなるアクリル系樹脂を充填して固化させて、樹脂層7を形成した。
次に、樹脂層7の表面に、アクリル樹脂からなる接着剤にてダンピング材8を貼り付けた。ダンピング材8は、厚さ0.25mmのウレタンフォームを使用した。ダンピング材8を取り付ける位置は、図7Bに示す位置とした。比較例の音響発生器は、ダンピング材8が全く取り付けられていないこと以外は同一構造の音響発生器とした。
そして、作製した音響発生器の音圧の周波数特性を、JEITA(電子情報技術産業協会規格)EIJA RC−8124Aに準じて測定した。測定においては、音響発生器のリード端子6a,6b間に、実効値5Vの正弦波信号を入力し、音響発生器の基準軸上0.1mの点にマイクを設置して音圧を測定した。本発明の実施の形態の例の音響発生器1の測定結果を図11Aに示し、ダンピング材8を取り付けていない比較例の音響発生器の測定結果を図11Bに示す。なお、図11A,図11Bのグラフにおいて、横軸は周波数を示し、縦軸は音圧を示す。
図11Bに示す比較例の音響発生器の音圧の周波数特性と比較すると、図11Aに示す実施の形態の例の音響発生器1の音圧の周波数特性では、ピーク・ディップが低減された滑らかな音圧特性が得られていることが判る。これにより本発明の有効性が確認できた。
1、1’:音響発生器
2:枠体
3:振動板
3a:振動体
5:圧電素子
5a、5b、5c、5d:圧電体層
5e:内部電極層
5f、5g:表面電極層
5h、5j:外部電極
6a、6b:リード端子
7:樹脂層
8:ダンピング材
20:音響発生装置
30、40:筐体
50:電子機器
50a:コントローラ
50b:送受信部
50c:キー入力部
50d:マイク入力部
50e:表示部
50f:アンテナ
60:電子回路
P:ピーク

Claims (10)

  1. 電気信号が入力されて振動する励振器と、
    該励振器が取り付けられており、該励振器の振動によって振動する振動体と
    を含み、
    平面視したときに隣接する互いに剛性の異なる2つの部分のペアを少なくとも1つ有しており、前記ペアの両方に接触するように設けられた少なくとも1つのダンピング材を有していることを特徴とする音響発生器。
  2. 前記ペアの1つは、平面視したときの、前記励振器が存在する部分と、前記励振器が存在しない部分とのペアであり、
    前記ダンピング材の少なくとも1つは、
    平面視したときの、前記励振器が存在する部分と、前記励振器が存在しない部分との両方に接触するように設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の音響発生器。
  3. 前記ペアの1つは、平面視したときの、前記励振器が存在する部分と、前記励振器が存在しない部分とのペアであり、
    前記ダンピング材の少なくとも1つは、
    平面視したときの、前記励振器が存在する部分と、前記励振器が存在しない部分との両方に跨るように設けられていること
    を特徴とする請求項2に記載の音響発生器。
  4. 前記励振器および該励振器が取り付けられた前記振動体の表面に被せるように配置されて、前記振動体および前記励振器と一体化された樹脂層
    をさらに備え、
    前記ダンピング材の少なくとも1つは、
    前記樹脂層の表面に取り付けられていること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の音響発生器。
  5. 前記振動体を支持する支持体をさらに有しており、
    前記ペアの1つは、平面視したときの、前記支持体が存在する部分と、前記支持体が存在しない部分とのペアであり、
    前記ダンピング材の少なくとも1つは、
    平面視したときの、前記支持体が存在する部分と、前記支持体が存在しない部分との両方に接触するように設けられていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の音響発生器。
  6. 前記ペアの1つは、平面視したときの、前記支持体が存在する部分と、前記支持体が存在しない部分とのペアであり、
    前記ダンピング材の少なくとも1つは、
    平面視したときの、前記支持体が存在する部分と、前記支持体が存在しない部分との両方に跨るように設けられていること
    を特徴とする請求項5に記載の音響発生器。
  7. 前記ダンピング材の少なくとも1つは、前記振動体に接触して設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の音響発生器。
  8. 前記ダンピング材の少なくとも1つは、前記励振器に接触して設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の音響発生器。
  9. 筐体と、
    該筐体に取り付けられた請求項1〜8のいずれか1つに記載の音響発生器と、
    を備えることを特徴とする音響発生装置。
  10. 筐体と、
    該筐体に取り付けられた請求項1〜8のいずれか1つに記載の音響発生器と、
    該音響発生器に接続された電子回路と、
    を備え、
    前記音響発生器から音響を発生させる機能を有すること
    を特徴とする電子機器。
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