JP5959454B2 - 蒸気タービンシステム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、蒸気タービンシステムに関する。
火力発電プラントの蒸気タービンシステムでは、化石燃料を燃焼させて生ずる熱で蒸気を発生させ、その蒸気を作動流体として蒸気タービンに供給し駆動させることにより、発電が行われる。
上記のような蒸気タービンシステムにおいては、定格負荷以下の「通常運転」の他に、定格負荷を超える「過負荷運転」を行うものが、知られている。この蒸気タービンシステムでは、主蒸気加減弁が設けられた主蒸気管の他に、過負荷弁が設けられた過負荷蒸気管が設置されている。「過負荷運転」を行うときには、主蒸気管を流れる蒸気が主蒸気加減弁を介して蒸気タービンの初段に供給されると共に、その主蒸気管を流れる蒸気が主蒸気加減弁をバイパスして過負荷蒸気管に流入し、過負荷弁を介して、蒸気タービンの中段に供給される(たとえば、特許文献1,2参照)。
特開2006−161698号公報 特開2010−14114号公報
蒸気タービンシステムにおいて、「過負荷運転」を行うときには、「通常運転」のときに全閉状態であった過負荷弁が開かれる。このため、過負荷蒸気管において過負荷弁が設置された位置よりも下流側の部分は、その流入した高温の蒸気との温度差が大きいので、大きな熱応力が加わって、損傷する可能性がある。
また、その大きな温度差に起因して、ハンマー現象が発生する場合がある。その他、蒸気が配管で冷却されて凝縮(液化)し、その凝縮された水が、蒸気タービンに流入する場合がある。
このような事情により、上記の蒸気タービンシステムにおいては、過負荷運転を安定に行うことが困難な場合がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、過負荷運転を安定に行うことを容易に実現可能な、蒸気タービンシステムを提供することである。
本実施形態の蒸気タービンシステムは、主蒸気管と主蒸気加減弁と過負荷蒸気管と過負荷弁と蒸気タービンとウォーミング管とを備える。主蒸気管は、ボイラから蒸気が供給され、当該供給された蒸気が内部を流れる。主蒸気加減弁は、主蒸気管に設置されており、その主蒸気管を流れる蒸気の流量を調整する。過負荷蒸気管は、主蒸気管にて主蒸気加減弁が設置された位置よりもボイラに近い上流側の部分において、ボイラから主蒸気管を流れる蒸気が分岐して流入し、当該分岐して流入した蒸気が内部を流れる。過負荷弁は、過負荷蒸気管に設置されており、その過負荷蒸気管を流れる蒸気の流量を調整する。蒸気タービンは、主蒸気管を流れる蒸気が、主蒸気加減弁を介して、初段の入口から作動流体として流入すると共に、過負荷蒸気管を流れる蒸気が、過負荷弁を介して、中段の入口から作動流体として流入する。ウォーミング管は、主蒸気管にて主蒸気加減弁が設置された位置よりも蒸気タービンに近い下流側の部分に、一端が連結されていると共に、過負荷蒸気管にて過負荷弁が設置された位置よりも蒸気タービンに近い下流側の部分に、他端が連結されている。
図1は、第1実施形態に係る蒸気タービンシステムについて要部を模式的に示す系統図である。 図2は、第1実施形態に係る蒸気タービンシステムについて要部を模式的に示す系統図である。 図3は、第2実施形態に係る蒸気タービンシステムについて要部を模式的に示す系統図である。
実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
[A]構成
図1,図2は、第1実施形態に係る蒸気タービンシステムについて模式的に示す系統図である。
図1では、蒸気タービンシステムにおいて定格負荷以下の「通常運転」を行うときに流れる流体を、矢印で併記している。また、図2では、蒸気タービンシステムにおいて定格負荷を超える「過負荷運転」を行うときに流れる流体を、矢印で併記している。なお、図1,図2において、弁の記号の一部を塗りつぶしている部分は、弁の開度を全閉にしていることを示している。
蒸気タービンシステムは、火力発電プラントに設置されるものであって、図1,図2に示すように、ボイラ11と、蒸気タービン21と、復水器31と、ポンプ41とを有する。また、蒸気タービンシステムにおいては、主蒸気管P11A(主蒸気リード管)と、過負荷蒸気管P12と、ウォーミング管P13と、低温再熱蒸気管P21Aと、高温再熱蒸気管P11Bと、復水管P31と、給水管P41とが設けられている。
本実施形態の蒸気タービンシステムを構成する要部について、詳細に説明する。
[A−1]蒸気タービン21
蒸気タービンシステムにおいて、蒸気タービン21は、第1タービン21A(高圧タービン)と第2タービン21B(中圧タービン)とを含む。
第1タービン21Aと第2タービン21Bとのそれぞれは、ケーシング(図示省略)の内部にタービンロータ(図示省略)が収容されている。第1タービン21Aと第2タービン21Bとのそれぞれは、多段式の軸流タービンであって、静翼(図示省略)と動翼(図示省略)とによって構成されるタービン段落が、タービンロータの回転軸に沿って、複数段、設けられている。そして、ケーシングの内部に作動媒体として流入した蒸気が、各タービン段落において膨張し仕事を行うことによって、タービンロータが回転する。
第1タービン21Aと第2タービン21Bとの間において、タービンロータは、同軸であって、互いに連結されており、そのタービンロータは、発電機22の回転軸に連結されている。このため、タービンロータの回転によって、発電機22が駆動して、発電が行われる。
第1タービン21Aと第2タービン21Bとのそれぞれにおいて、作動媒体として流入した蒸気は、一端側から他端側へ流れるに従って、圧力および温度が低下し、他端側に位置する最終段のタービン段落を通過した後に、出口から排出される。
詳細については後述するが、本実施形態では、蒸気タービン21は、再熱タービンであって、第1タービン21Aから排出された蒸気F21Aが再加熱された後に、その再加熱された蒸気F11Bが第2タービン21Bに流入する。
[A−2]主蒸気管P11A
主蒸気管P11Aは、一端がボイラ11の加熱部(加熱器)の出口に連結されている。これと共に、主蒸気管P11Aは、第1タービン21Aにおいて初段に位置する入口に、他端が連結されている。
主蒸気管P11Aには、主蒸気止め弁V11a(MSV)と主蒸気加減弁V11b(CV)とが設けられている。
[A−3]過負荷蒸気管P12
過負荷蒸気管P12は、主蒸気管P11Aにて主蒸気加減弁V11bが設置された位置よりもボイラ11に近い上流側の部分P111に、一端が連結されている。これと共に、過負荷蒸気管P12は、第1タービン21Aにおいて中段に位置する入口に、他端が連結されている。
過負荷蒸気管P12には、過負荷弁V12が設けられている。
[A−4]ウォーミング管P13
ウォーミング管P13は、主蒸気管P11Aにおいて主蒸気加減弁V11bが設置された位置よりも第1タービン21Aに近い下流側の部分P112に、一端が連結されている。これと共に、ウォーミング管P13の他端は、過負荷蒸気管P12において過負荷弁V12が設置された位置よりも第1タービン21Aに近い下流側の部分P122(過負荷弁下流配管)に連結されている。
ここでは、ウォーミング管P13の他端は、過負荷蒸気管P12の下流側の部分P122のうち、過負荷弁V12に近い部分に設置されている。
ウォーミング管P13には、流量調整部V13が設置されている。
流量調整部V13は、たとえば、オリフィスであって、他の部分よりも流路を狭く制限しており、ウォーミング管P13を流れる蒸気F13(ウォーミング蒸気)が流れにくくなるようにしている。
なお、流量調整部V13は、オリフィス以外に、弁を用いて構成してもよく、その場合には、その弁の開度を調節することで、ウォーミング管P13を流れる蒸気F13(ウォーミング蒸気)の流量を調整する。
[A−5]その他の詳細構成
低温再熱蒸気管P21Aは、一端が第1タービンF21Aの出口に連結され、他端がボイラ11に設けられた再熱部(再熱器)の入口に連結されている。高温再熱蒸気管P11Bは、一端がボイラ11に設けられた再熱部の出口に連結され、他端が第2タービン21Bの入口に連結されている。復水管P31は、一端が復水器31の出口に連結されており、他端がポンプ41の入口に連結されている。給水管P41は、一端がポンプ41の出口に連結されており、他端がボイラ11の加熱部(加熱器)の入口に連結されている。
[B]動作
上記の蒸気タービンシステムにおいて運転を行うときの主な動作について、説明する。
ここでは、定格負荷以下の「通常運転」を行う場合と、定格負荷を超える「過負荷運転」を行う場合とに分けて、説明を行う。
なお、蒸気タービンシステムにおいて運転を行う際には、蒸気タービンシステムの制御部(調速装置)(図示省略)から出力された開度指令に応じて、各弁の開度などの調節が行われる。
[B−1]「通常運転」の場合
図1に示すように、定格負荷以下の「通常運転」を行うときには、過負荷弁V12を全閉の状態にする。そして、主蒸気止め弁V11aが全開の状態で、主蒸気加減弁V11bの開度が負荷に応じて調節される。
具体的には、「通常運転」では、ボイラ11から蒸気F11A(主蒸気)が主蒸気管P11Aに流入し、主蒸気管P11Aの内部を流れる。その蒸気F11A(主蒸気)は、主蒸気止め弁V11aと主蒸気加減弁V11bとを順次介して、第1タービン21Aにおいて初段に位置する入口に入る。ここでは、蒸気F11A(主蒸気)は、主蒸気止め弁V11aを通過した後に、主蒸気加減弁V11bによって流量が調整されて、第1タービン21Aに作動媒体として流入する。
このとき、蒸気F11A(主蒸気)は、主蒸気管P11Aにおいて主蒸気止め弁V11aを通過した後であって主蒸気加減弁V11bを通過する前に、一部が分岐して過負荷蒸気管P12に流入する。「通常運転」では、過負荷弁V12が全閉であるので、過負荷蒸気管P12に流入した蒸気F12は、過負荷弁V12で流れが止められる。つまり、過負荷蒸気管P12に流入した蒸気F12は、過負荷蒸気管P12において過負荷弁V12が設置された位置よりも上流側の部分P121(過負荷弁上流配管)を流れるが、過負荷弁V12が設置された位置よりも下流側の部分P122(過負荷弁下流配管)を流れない。
この他に、蒸気F11A(主蒸気)は、主蒸気管P11Aにおいて主蒸気止め弁V11aと主蒸気加減弁V11bとを順次通過した後に分岐して、ウォーミング管P13に流入する。
このウォーミング管P13に流入した蒸気F13(ウォーミング蒸気)は、過負荷蒸気管P12において過負荷弁V12が設置された位置よりも下流側の部分P122(過負荷弁下流配管)へ流れる。ここでは、そのウォーミング管P13を流れる蒸気F13(ウォーミング蒸気)は、流量調整部V13により流量が調節されて、その過負荷蒸気管P12の下流部分P122(過負荷弁下流配管)へ流出する。
そして、その蒸気F13(ウォーミング蒸気)が過負荷蒸気管P12の下流部分P122(過負荷弁下流配管)の内部を流れることにより、過負荷蒸気管P12の下流部分P122(過負荷弁下流配管)がウォーミング(暖機)される。その後、その蒸気F13(ウォーミング蒸気)は、過負荷蒸気管P12の下流部分P122(過負荷弁下流配管)から、第1タービン21Aにおいて中段に位置する入口に入る。
第1タービン21Aに流入した蒸気F11A,F13は、第1タービン21Aで膨張して仕事を行った後に出口から排出される。第1タービン21Aの出口から排出された蒸気F21A(排気蒸気)は、低温再熱蒸気管P21Aを介して、ボイラ11の再熱部(再熱器)に流入し、再加熱される。その後、その再加熱された蒸気F11B(再熱蒸気)は、高温再熱蒸気管P11Bを介して、第2タービン21Bの入口に作動媒体として流入する。
第2タービン21Bに流入した蒸気F11B(再熱蒸気)は、第2タービン21Bで膨張して仕事を行った後に出口から排出される。第2タービン21Bの出口から排出された蒸気F21B(排気蒸気)は、復水器31に流入した後に、復水器31において冷却されて凝縮(復水)する。そして、その凝縮水F31(復水)は、ポンプ41に流入した後、そのポンプ41で加圧されて移送される。そして、そのポンプ41によって移送された凝縮水F41(給水)は、ボイラ11に流入した後に、ボイラ11の加熱部(加熱器)で加熱される。そして、その加熱により生じた蒸気F11Aが、上記したように、第1タービン21Aに作動媒体として流入する。
[B−2]「過負荷運転」の場合
図2に示すように、定格負荷を超える「過負荷運転」を行うときには、主蒸気止め弁V11aおよび主蒸気加減弁V11bの開度を全開の状態にする。そして、この状態で、過負荷弁V12の開度を全閉から、負荷に応じた開度に調整する。
具体的には、「過負荷運転」では、「通常運転」の場合と同様に、ボイラ11で発生した蒸気F11A(主蒸気)が、主蒸気止め弁V11aと主蒸気加減弁V11bとを順次介して、主蒸気管P11Aを流れる。そして、その蒸気F11A(主蒸気)が、第1タービン21Aにおいて初段に位置する入口に作動媒体として流入する。
このとき、蒸気F11A(主蒸気)は、主蒸気管P11Aにおいて主蒸気止め弁V11aを通過した後であって主蒸気加減弁V11bに流入する前に、一部が分岐して過負荷蒸気管P12に流入する。上記のように、「過負荷運転」のときには、「通常運転」の場合と異なり、過負荷弁V12は、全閉ではなく、負荷に応じた開度に調整される。このため、過負荷蒸気管P12に分岐して流入した蒸気F12(過負荷蒸気)は、過負荷弁V12の開度の調節により、流量が調節されて、第1タービン21Aにおいて中段に位置する入口に作動媒体として流入する。つまり、過負荷蒸気管P12に流入した蒸気F12は、過負荷蒸気管P12において過負荷弁V12が設置された位置よりも上流側の部分P121(過負荷弁上流配管)を流れた後に、過負荷弁V12が設置された位置よりも下流側の部分P122(過負荷弁下流配管)を流れる。
そして、「通常運転」の場合と同様に、第1タービン21Aに流入した蒸気F11A,F12により第1タービン21Aが駆動すると共に、第2タービン21Bに流入した蒸気F11Bにより第2タービン21Bが駆動して、発電が行われる。
「過負荷運転」を行う前においては、上述した「通常運転」のときにウォーミング管P13を流れる蒸気F13(ウォーミング蒸気(バイパス主蒸気))によって、過負荷蒸気管P12の下流側の部分P122がウォーミングされる。そして、過負荷蒸気管P12の下流側の部分P122(過負荷弁下流配管)がウォーミングされた後に、上記のように、「過負荷運転」が行なわれる。
このため、本実施形態において「過負荷運転」を行うときには、過負荷蒸気管P12の下流側の部分P122(過負荷弁下流配管)と、その部分P122(過負荷弁下流配管)に流入する蒸気F12(過負荷蒸気)との間の温度差が低減された状態になる。
[C]まとめ
以上のように、本実施形態の蒸気タービンシステムには、ウォーミング管P13が設けられている。そして、本実施形態では、「過負荷運転」を行う前の「通常運転」のときに、過負荷蒸気管P12の下流側の部分P122(過負荷弁下流配管)が、主蒸気管P11Aからウォーミング管P13を介して流れる蒸気F13(ウォーミング蒸気)によって、ウォーミングされる。
このため、本実施形態では、上述したように、「過負荷運転」の際には、過負荷蒸気管P12の下流側の部分P122(過負荷弁下流配管)と、その部分P122に流入する蒸気F12(過負荷蒸気)との間の温度差が低減される。
そして、これに伴って、その部分P122(過負荷弁下流配管)に大きな熱応力が加わることを抑制できるので、損傷を効果的に防止できる。また、温度差の低減により、ハンマー現象の発生を防止できる。さらに、その部分P122(過負荷弁下流配管)において蒸気F12が冷却されて凝縮することを抑制できるので、凝縮水が第1タービン21Aに流入することを防止できる。
したがって、本実施形態の蒸気タービンシステムにおいては、「過負荷運転」を安定に行うことを、容易に実現できる。
また、本実施形態においては、流量調整部V13がウォーミング管P13に設置されている。流量調整部V13は、主蒸気管P11Aから分岐してウォーミング管P13を流れる蒸気F13(ウォーミング蒸気)の流量を制限して調整する。このため、本実施形態では、発電効率の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、ウォーミング管P13は、過負荷蒸気管P12において過負荷弁V12が設置された位置よりも下流側の部分P122(過負荷弁下流配管)のうち、過負荷弁V12に近い部分に設置されている。このため、本実施形態では、過負荷蒸気管P12の下流側の部分P122(過負荷弁下流配管)を、効果的にウォーミングすることができる。特に、過負荷弁V12の出口付近において、ウォーミング管P13を過負荷蒸気管P12に接続させることが好適である。
[D]変形例
上記のように、本実施形態では、蒸気タービン21として、第1タービン21Aと第2タービン21Bとを含み、2つの車室で構成されているが、これに限らない。単一の車室で構成されていてもよく、また、3以上の車室で構成されていてもよい。その他、蒸気タービン21は、種々の形式であってもよい。
<第2実施形態>
[A]構成
図3は、第2実施形態に係る蒸気タービンシステムについて要部を模式的に示す系統図である。
図3では、蒸気タービンシステムの「タービンウォーミング時」に流れる流体を、一点鎖線の矢印で併記している。
本実施形態においては、図3に示すように、補助蒸気系統51とドレン管P113とが設けられている。本実施形態は、この点、および、関連する点を除き、第1実施形態の場合と同様である。このため、本実施形態において、この実施形態と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
[A−1]補助蒸気系統51
補助蒸気系統51は、図3に示すように、低温再熱蒸気管P21Aとの間に配管P51が設けられており、配管P51の一端が補助蒸気系統51に連結されており、配管P51の他端が低温再熱蒸気管P21Aの途中に連結されている。
[A−2]ドレン管P113
ドレン管P113は、たとえば、主蒸気加減弁V11bの弁座後ドレン管である。図3に示すように、このドレン管P113には、ドレン弁V113(弁座後ドレン弁)が設置されている。
なお、ドレン管P113は、主蒸気加減弁V11bの弁座後ドレン管以外に、主蒸気管P11Aから分岐して設置されたものであってもよい。この場合には、ドレン管P113は、主蒸気管P11Aにて主蒸気加減弁V11bの設置位置よりも下流側の部分P112(過負荷弁下流配管)に、一端が連結される。ここでは、ドレン管P113は、主蒸気管P11Aの下流側の部分P112(過負荷弁下流配管)において、ウォーミング管P13が連結された位置よりも主蒸気加減弁V11bに近い位置に、一端を連結される(図3参照)。
[B]動作
上記の蒸気タービンシステムにおいて運転を行うときの主要な動作について、説明する。
ここでは、「タービンウォーミング時」のときの動作について説明を行う。つまり、「通常運転」や「過負荷運転」などの負荷運転を行う前のウォーミング(始動)段階の動作に関して説明する。
「タービンウォーミング時」においては、補助蒸気系統51から排出された蒸気S51(タービンウォーミング蒸気)を、配管P51と低温再熱蒸気管P21Aとを順次介して、第1タービン21Aの出口から内部に供給する。これにより、第1タービン21Aについて、ウォーミングを行う。
このとき、補助蒸気系統51から第1タービン21Aに流入した蒸気S51(タービンウォーミング蒸気)は、第1タービン21Aにおいて初段の入口から主蒸気管P11Aに流出し、主蒸気管P11Aを逆流する。すなわち、その蒸気S51(タービンウォーミング蒸気)は、「通常運転」等の運転のときにボイラ11から第1タービン21Aに流れる蒸気F11A(主蒸気)(図1などを参照)とは反対の方向に向かって、主蒸気管P11Aを流れる。この主蒸気管P11Aを逆流する蒸気S21aによって、主蒸気管P11Aのウォーミングが行われる。
これと共に、補助蒸気系統51から第1タービン21Aに供給された蒸気S51(タービンウォーミング蒸気)は、第1タービン21Aにおいて中段の入口から流出し、過負荷蒸気管P12を逆流する。この過負荷蒸気管P12を逆流する蒸気S21bによって、過負荷蒸気管P12の下流側の部分P122について、ウォーミングが行われる。
また、図3に示すように、「タービンウォーミング時」には、過負荷弁V12を開けた状態にする。たとえば、過負荷弁V12は、全開の状態にされる。このため、過負荷蒸気管P12を逆流する蒸気S21bは、過負荷蒸気管P12において下流側に位置する部分P122(過負荷弁下流配管)から、過負荷弁V12を介して、過負荷蒸気管P12において上流側に位置する部分P121(過負荷弁上流配管)を流れる。その結果、過負荷蒸気管P12を逆流する蒸気S21b(タービンウォーミング蒸気)によって、過負荷弁V12と、過負荷蒸気管P12の上流側の部分P121とについて、ウォーミングが行われる。
この他に、「タービンウォーミング時」において、過負荷蒸気管P12を逆流する蒸気S21bが、過負荷蒸気管P12の下流側の部分P122をウォーミングしたときには、その蒸気S21bが冷却されて凝縮し、ドレンS13(ドレン水)が生ずる。このドレンS13は、ウォーミング管P13と主蒸気管P11Aとを介して、ドレン管P113に流入する。そして、そのドレン管P113に流入したドレンS13が、ドレン管P113から、ドレン弁V113を介して、外部へ排出される。
[C]まとめ
以上のように、本実施形態の蒸気タービンシステムには、補助蒸気系統51が設けられている。補助蒸気系統51は、「タービンウォーミング時」に、第1タービン21Aの出口から内部に蒸気S51(タービンウォーミング蒸気)を供給することによって、第1タービン21Aのウォーミングを行う。
その蒸気S51(タービンウォーミング蒸気)は、第1タービン21Aにおいて初段の入口から主蒸気管P11Aを逆流して、主蒸気管P11Aをウォーミングする。これと共に、その蒸気S51(タービンウォーミング蒸気)は、第1タービン21Aにおいて中段の入口から過負荷蒸気管P12を逆流して、過負荷蒸気管P12の下流側の部分P122(過負荷弁下流配管)をウォーミングする。さらに、本実施形態では、「タービンウォーミング時」には、過負荷弁V12が開けられた状態である。このため、過負荷蒸気管P12を逆流する蒸気S21bによって、過負荷弁V12と、過負荷蒸気管P12の上流側の部分P121(過負荷弁上流配管)とのそれぞれが、ウォーミングされる。
そして、本実施形態では、「タービンウォーミング時」に各部がウォーミングされた後に、「通常運転」や「過負荷運転」などの運転を行って、発電を行う。
このため、本実施形態では、「通常運転」や「過負荷運転」などの運転を行う際に、上記のようにウォーミングされた各部と、その各部に流入する蒸気との間の温度差が、低減される。
その結果、各部に大きな熱応力が加わることを抑制できるので、損傷を効果的に防止できる。また、温度差の低減により、ハンマー現象の発生を防止できる。さらに、その各部において蒸気が冷却されて凝縮することを抑制できるので、その凝縮水が第1タービン21Aに流入することを防止できる。
この他に、本実施形態の蒸気タービンシステムには、ドレン管P113が設置されている。上記したように、ドレン管P113は、「タービンウォーミング時」に過負荷蒸気管P12の下流側の部分P122をウォーミングしたときに生ずるドレンS13が、ウォーミング管P13と主蒸気管P11Aとを介して流入し、その流入したドレンS13を外部へ排出する。このため、本実施形態においては、ドレンS13が第1タービン21Aに流入することを防止できる。また、ドレンS13を既存の設備にて排出することができるので、機器の追加が不要であり、設備費の増加を抑制することができる。
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…ボイラ、21…蒸気タービン、21A…第1タービン、21B…第2タービン、22…発電機、31…復水器、41…ポンプ、51…補助蒸気系統、P113…ドレン管、P11A…主蒸気管、P11B…高温再熱蒸気管、P12…過負荷蒸気管、P13…ウォーミング管、V11b…主蒸気加減弁、V12…過負荷弁、V13…流量調整部

Claims (7)

  1. ボイラから蒸気が供給され、当該供給された蒸気が内部を流れる主蒸気管と、
    前記主蒸気管に設置されており、前記主蒸気管を流れる蒸気の流量を調整する主蒸気加減弁と、
    前記主蒸気管にて前記主蒸気加減弁が設置された位置よりも前記ボイラに近い上流側の部分において、前記ボイラから前記主蒸気管を流れる蒸気が分岐して流入し、当該分岐して流入した蒸気が内部を流れる過負荷蒸気管と、
    前記過負荷蒸気管に設置されており、前記過負荷蒸気管を流れる蒸気の流量を調整する過負荷弁と、
    前記主蒸気管を流れる蒸気が、前記主蒸気加減弁を介して、初段の入口から作動流体として流入すると共に、前記過負荷蒸気管を流れる蒸気が、前記過負荷弁を介して、中段の入口から作動流体として流入する蒸気タービンと、
    前記主蒸気管にて前記主蒸気加減弁が設置された位置よりも前記蒸気タービンに近い下流側の部分に、一端が連結されていると共に、前記過負荷蒸気管にて前記過負荷弁が設置された位置よりも前記蒸気タービンに近い下流側の部分に、他端が連結されているウォーミング管と
    を具備することを特徴とする、蒸気タービンシステム。
  2. 定格負荷を超える過負荷運転を行う前に、前記過負荷蒸気管において前記過負荷弁が設置された位置よりも前記蒸気タービンに近い下流側の部分が、前記主蒸気管から前記ウォーミング管を介して流れる蒸気でウォーミングされる、
    請求項1に記載の蒸気タービンシステム。
  3. 前記ウォーミング管を流れる蒸気の流量を調整する流量調整部が、前記ウォーミング管に設置されている、
    請求項1または2に記載の蒸気タービンシステム。
  4. 前記ウォーミング管は、前記過負荷蒸気管において前記過負荷弁が設置された位置よりも前記蒸気タービンに近い下流側の部分のうち、前記過負荷弁に近い部分に設置されている、
    請求項1から3のいずれかに記載の蒸気タービンシステム。
  5. タービンウォーミング時に、前記蒸気タービンの出口から内部に蒸気を供給することによって、前記蒸気タービンのウォーミングを行う補助蒸気系統
    を備え、
    前記タービンウォーミング時に前記補助蒸気系統から前記蒸気タービンに供給した蒸気は、前記蒸気タービンにおいて初段の入口から前記主蒸気管を逆流することによって前記主蒸気管をウォーミングすると共に、前記蒸気タービンにおいて中段の入口から前記過負荷蒸気管を逆流することによって、前記過負荷蒸気管において前記過負荷弁が設置された位置よりも前記蒸気タービンに近い下流側の部分をウォーミングする、
    請求項1から4のいずれかに記載の蒸気タービンシステム。
  6. 前記過負荷弁は、前記タービンウォーミング時に、開けられた状態にされ、
    前記過負荷蒸気管を逆流する蒸気によって、前記過負荷弁と、前記過負荷蒸気管において前記過負荷弁が設置された位置よりも前記ボイラに近い上流側の部分とのそれぞれが、ウォーミングされる、
    請求項5に記載の蒸気タービンシステム。
  7. 前記タービンウォーミング時に、前記過負荷蒸気管において前記過負荷弁が設置された位置よりも前記蒸気タービンに近い下流側の部分をウォーミングしたときに生ずるドレンが、前記ウォーミング管と前記主蒸気管とを介して流入し、当該流入したドレンを外部へ排出するドレン管
    を更に含む、
    請求項5または6に記載の蒸気タービンシステム。
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