JP5958903B2 - 発光材料 - Google Patents

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Description

本発明は、優れた発光特性を有する新規な発光材料に関する。
現在、様々な発光材料が、それらが有する特異的な性質を利用して、試薬、材料などとして多くの分野で使用されている。
また、このような発光材料には、効率、輝度、発光寿命および耐久性のような発光特性が、より高いレベルで求められるようにもなっている。
このため、このような特性を満たす発光材料として、特開2000−26851号公報(特許文献1)には、正電荷輸送能を有する有機ポリマーと、負電荷輸送能を有する無機ポリマーとからなり、特定の空孔部と厚みを有する発光型有機・無機複合材料が記載されている。また、特開2007−161673号公報(特許文献2)には、イリジウム源と特定の配位子とからなる発光性金属錯体が記載されている。
特開2000−26851号公報 特開2007−161673号公報
しかしながら、特許文献1に記載の複合材料は、固体状態では発光特性が著しく低下してしまうことがあった。これは、固体状態での分子間のエネルギーの移動、いわゆる濃度消光と呼ばれる現象のためと考えられる。また、特許文献1に記載の複合材料は、有機ポリマーと無機ポリマーを多段階に亘る複雑な工程を用いて製造される。このため、それらを製造する際、多くの製造コストが必要となり、その結果それらを安価に提供することができないことがあった。
他方、特許文献2には、固体状態でも発光し得る金属錯体として、イリジウムのようなレアメタルを金属源として使用したものが記載されている。しかしながら、このようなレアメタルを使用した場合、資源的な制約を受けることが多い。また、このような事情により、レアメタルは極めて高価なものでもある。このため、このような金属錯体には高い発光特性が期待されるものの、それらを安価に提供することはできなかった。
特に、発光材料をLED(light emitting diode)の用途で使用する場合、現在その需要が急激に増加している関係上、固体状態での優れた発光特性とそれらを安価に提供することとの両立は必須である。
したがって、特許文献1および2に記載の材料は一定の技術的効果が認められるものの、安価で発光特性に優れた発光材料という観点からは、これらは必ずしも満足のいくものではなかった。
本発明は、前記のような問題に鑑みてなされたものであり、LED用発光材料として使用することができるような安価で発光特性に優れた発光材料を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、亜鉛塩と特定の配位子を含む発光性金属錯体、特定の配位性化合物をさらに含む発光性金属錯体が安価で発光特性に優れた発光材料であることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、亜鉛塩、および式(I):
(式中、
Spは、炭素数1〜4のアルキレン基であり、
Eは、メチレン基、エチレン基、O、SeおよびNHからなる群から選択され、
Lは、ヘテロアリール基であり、そして
Rは、炭素数1〜4の炭化水素基である)
で表される配位子を含む発光性金属錯体からなることを特徴とする発光材料が提供される。
本発明によれば、安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができる。具体的には、安価であり、埋蔵量も豊富な亜鉛を用い、また非常に簡便な製造方法を用いることで、固体状態で優れた発光特性を示す発光材料を容易に得ることができる。また、得られた発光材料は水や空気に非常に安定であり、その取り扱いも容易である。さらに、式(I)で表されるような配位子と亜鉛塩とを組み合わせた構造体を用いることで、高い量子収率と長い蛍光寿命を有する発光材料を得ることができる。
また、本発明によれば、Spがエチレン基である場合、Eがメチレン基およびOからなる群から選択される場合、Lがピリジル基、イミダゾリル基およびそれらのアルキル基置換体からなる群から選択される場合、ならびにRがメチル基またはエチル基である場合に、より安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができる。
さらに、本発明によれば、亜鉛塩がZnCl2、ZnBr2、Zn(OAc)2およびZn(ClO42からなる群から選択される場合に、より安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができる。
また、本発明によれば、発光性金属錯体が、式(II):
1 m2 nX=E’
(式中、R1は、置換基を有していてもよいアリール基であり、R2は、置換基を有していてもよいアルキル基であり、Xは、P、SおよびCからなる群から選択され、E’は、Oであり、mおよびnは、同一または異なって0〜3の整数でありかつm+nが2または3である)
で表される配位性化合物をさらに含む場合に、より安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができる。
本発明の発光性金属錯体(実施例1)のX線構造解析を示す図である。 本発明の発光性金属錯体(実施例4)のX線構造解析を示す図である。 本発明の発光性金属錯体(実施例7)のX線構造解析を示す図である。
本発明の発光性金属錯体は、亜鉛塩、および式(I):
(式中、
Spは、炭素数1〜4のアルキレン基であり、
Eは、メチレン基、エチレン基、O、SeおよびNHからなる群から選択され、
Lは、ヘテロアリール基であり、そして
Rは、炭素数1〜4の炭化水素基である)
で表される配位子を含むことを特徴とする。
本発明において、発光性金属錯体とは、紫外線のような光線の照射に応答して発光性を示す金属錯体を意味する。具体的には、溶媒の非存在下またはその存在下で紫外線のような光線を照射した際に、それに応答して高発光性を示すような金属錯体を意味する。以下、本発明を詳説する。
<亜鉛塩>
亜鉛塩とは、亜鉛イオンをカチオンとして含む塩を意味する。金属源として亜鉛塩を使用することで、レアメタルを使用した場合と比べて、発光材料を安価でかつ大量に製造することができる。
亜鉛塩に含まれるアニオンとしては、所望の発光特性を得ることができる限り、特に限定されない。具体的には、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、CN-、NO3 -、NO2 -、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、MnO4 -、CH3COO-(OAc-)、HCO3 -、CO3 2-、H2PO4-、HPO4 2-、PO4 3-、SO4 2-、HSO4 -、HS-、SCN-、O2 -、S2 -、S23 2-、CF3SO3 -などを挙げることができ、Cl-、Br-、OAc-およびClO4 -が特に好ましい。
よって、亜鉛塩は、ZnCl2、ZnBr2、Zn(OAc)2およびZn(ClO42からなる群から選択されることが好ましい。この場合、より安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができる。また、所望の発光特性を得ることができる限り、少量の他の金属塩を含んでいてもよい。
<配位子>
本発明の配位子は、前記のような式(I)を用いて表される。
具体的には、配位子は、ベンゼン環をコアとし、その置換基として−E−Rと−Sp−Lが交互に配置した構造を有する。また、配位子が以下のようなSp、E、LおよびRの組み合わせを有することで、この置換基の配置は、ベンゼン環に対し、3つの−E−Rが環に対して上側に、3つの−Sp−Lが環に対して下側に配置するababab構造(a:above,b:below)の構造をとり、これが特異なネットワーク構造と発光特性の発現に効果がある。このネットワーク構造では発光部位である亜鉛錯体が、固体状態で亜鉛同士のエネルギー遷移が生じない適度な距離に配置されるため、固体状態で優れた発光特性を示すことができる。
具体的には、配位子として、1,3,5−トリメトキシ−2,4,6−トリス(ピリジン−2−イルエチル)ベンゼン、1,3,5−トリメトキシ−2,4,6−トリス(6−メチルピリジン−2−イルエチル)ベンゼン、1,3,5−トリメトキシ−2,4,6−トリス(1−メチルイミダゾール−2−イルエチル)ベンゼンなどが挙げられる。
Spは、炭素数1〜4のアルキレン基である。
Spの炭素数が4を超えると、金属錯体が前記のようなネットワーク構造を形成できず、金属錯体の発光特性が低下することがある。一方、Spの炭素数が2未満では、亜鉛同士のエネルギー遷移が生じ、この場合も金属錯体の発光特性が低下することもある。Spのアルキレン基の炭素数は、2〜4が好ましく、2がより好ましい。
アルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチレン基、テトラブチレン基などが挙げられる。
本発明においては、Spがエチレン基であることが特に好ましい。この場合、より安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができる。
Eは、メチレン基、エチレン基、O、SeおよびNHからなる群から選択される。
Eが炭素数3のプロピレン基、トリメチレン基になると、金属錯体が前記のようなネットワーク構造を形成できず、金属錯体の発光特性が低下することがある。Eは、メチレン基がより好ましい。
本発明においては、Eがメチレン基およびOからなる群から選択されることが特に好ましい。この場合、より安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができる。
Lはヘテロアリール基である。このため、この配位子はLを介して亜鉛塩に配位することができ、その結果、金属錯体は良好な発光特性を有することができる。
本発明において、ヘテロアリール基とは、S、NおよびOから選択される1〜4のヘテロ原子を含む、1、2または3環式の芳香族基をいう。また、良好な発光特性を有することができるため、ヘテロ原子としてNが好ましい。
ヘテロアリール基の具体例としては、特に限定されず、チエニル、ベンズチエニル、フリル、ベンズフリル、ピロリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、チアゾリル、ベンズチアゾリル、イソチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、ベンズオキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、ベンズトリアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニリル、インドリルおよびインダゾリルなどが挙げられる。また、Lはピリジル基およびイミダゾリル基からなる群から選択されることが好ましく、この場合、より安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができる。
他方、ヘテロアリール基は、所望の発光特性を得ることができる限り、任意の位置を1以上のアルキル基で置換されていてもよい。また、アルキル基は、特に限定はされないが、通常、その炭素数は1〜4、好ましくは1〜3であり、直鎖状、分枝鎖状のいずれであってもよい。
Rは、炭素数1〜4の炭化水素基である。
Rの炭素数が4を超えると、金属錯体が前記のようなネットワーク構造を形成できず、金属錯体の発光特性が低下することがある。Rの炭化水素基の炭素数は、1がより好ましい。
Rの炭化水素基は、特に限定されず、その内部に環状構造、不飽和結合を有していてもよいが、メチル基またはエチル基であることが好ましい。この場合、より安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができる。
また、所望の発光特性を得ることができる限り、Sp、EおよびRは、直鎖状であってよく、分枝鎖状であってよいが、より高い発光特性を期待することができるため、これらは直鎖状であることが好ましい。同様に、これらの基はその他の置換基を含んでいてもよい。
配位子はその内部にSp、E、LおよびRをそれぞれ3つ有するが、それらは、所望の発光特性を有することができる限り、同一であってよく、異なっていてもよいが、それぞれ同一であることが好ましい。この場合、前記のようなネットワーク構造をより容易に構築することができ、また配位子の合成もより容易となる。
他方、亜鉛塩と配位子との間の使用割合は、特に限定はされず、亜鉛塩1モルに対して、通常、0.50〜1.5モル、好ましくは0.66〜1.0モルである。
本発明の発光性金属錯体は、式(II):
1 m2 nX=E’
(式中、
1は、置換基を有していてもよいアリール基であり、
2は、置換基を有していてもよいアルキル基であり、
Xは、P、SおよびCからなる群から選択され、
E’は、O、S、NR’(R’は置換基である)およびなしからなる群から選択され、
mおよびnは、同一または異なって0〜3の整数でありかつm+nが2または3である)
で表される配位性化合物をさらに含むのが好ましい。
式(II)で表される配位性化合物は配位子として存在しても外添されていてもよい。
1のアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基など炭素数6〜12のアリール基が挙げられ、その置換基の具体例としては、Clなどのハロゲン原子、下記の炭素数1〜4の直鎖および分岐鎖のアルキル基が挙げられる。
2のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基などの炭素数1〜4の直鎖および分岐鎖のアルキル基が挙げられ、その置換基の具体例としては、Clなどのハロゲン原子が挙げられる。
mおよびnは、同一または異なって0〜3の整数でありかつm+nが2または3である。
Xは、P、SおよびCからなる群から選択される。
E’は、O、S、NR’およびなしからなる群から選択され、R’の置換基の具体例としては、H、ハロゲン原子、上記の炭素数1〜4の直鎖および分岐鎖のアルキル基が挙げられる。
式(II)で表される配位性化合物としては、例えば、下式で表される化合物が挙げられ、これらの中でも、トリフェニルホスフィンオキシド(下式、上段左から1番目)、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンジオキシド(下式、上段左から2番目)、ジフェニルスルフィド(下式、上段右から2番目)、ジフェニルスルホキシド(下式、下段左から1番目)およびベンゾフェノン(下式、下段左から3番目)が特に好ましい。
上記の化合物以外にも、配位性化合物としては、例えば、下式で表される化合物が挙げられる。
式(II)で表される配位性化合物の含有量は、特に限定はされず、亜鉛塩1モルに対して、通常、0.5〜3.0モル、好ましくは0.9〜2.2モルである。
<発光性金属錯体の製造方法>
発光性金属錯体は、公知の方法により製造することができる。
例えば、発光性金属錯体は、
(a)1,3,5−トリメトキシベンゼンと臭化水素酢酸とを反応させる工程、
(b)工程aで得られた1,3,5−トリス(ブロモメチル)−2,4,6−トリメトキシベンゼンと、ヘテロアリール化合物とを反応させることで配位子を得る工程、および
(c)亜鉛塩を含む溶液に工程bで得られた配位子を含む溶液を添加することで発光性金属錯体を得る工程
を含む製造方法により得ることができる。
また、式(II)で表される配位性化合物をさらに含む発光性金属錯体は、
(d)工程cで得られた発光性金属錯体および式(II)で表される配位性化合物を反応させる工程により得ることができる。
以下、この製造方法の各工程について詳説する。
<工程a>
工程aでは、例えば、1,3,5−トリメトキシベンゼンと臭化水素酢酸とを、酢酸中、パラホルムアルデヒドの存在下に反応させることで1,3,5−トリス(ブロモメチル)−2,4,6−トリメトキシベンゼンを得ることができる。本発明で使用する原料は、特段の記載がされていない限り、公知の方法により製造することができ、また商業的に入手可能でもある。
本発明においては、1,3,5−トリメトキシベンゼンと臭化水素酢酸との使用割合は、モル比で1:0.9〜1.1であることが好ましく、1:1であることがより好ましい。1,3,5−トリメトキシベンゼンが臭化水素酢酸1モルに対して0.9モル未満である場合や1.1モルを超える場合には、目的化合物の収率が低下するおそれがあり、製造コストが高くなるおそれがある。
反応条件は、原料の種類や量などにより適宜設定すればよい。
反応温度は、通常、50〜120℃、好ましくは60〜90℃である。反応温度が50℃未満では、反応効率が低下するおそれがある。一方、反応温度が120℃を超えると、目的化合物の収率が低下するおそれ、製造コストが高くなるおそれがある。
また、反応時間は反応温度により最適時間は変化するが、通常、12〜36時間、好ましくは18時間である。反応時間が12時間未満では、反応が不十分となるおそれがある。一方、反応時間が36時間を超えると、製造コストが高くなるおそれがある。
さらに、反応圧力は、特に限定されず、例えば大気圧下が挙げられる。また、雰囲気は、特に限定されず、例えば空気中および窒素雰囲気が挙げられる。
<工程b>
工程bでは、例えば、工程aで得られた1,3,5−トリス(ブロモメチル)−2,4,6−トリメトキシベンゼンと、2−メチルピリジン、2,6−ジメチルピリジンおよび1,2−ジメチルイミダゾールのようなヘテロアリール化合物とを、THF(テトロヒドロフラン)中、n−BuLi(n−ブチルリチウム)の存在下に反応させることで配位子を得ることができる。
本発明においては、1,3,5−トリス(ブロモメチル)−2,4,6−トリメトキシベンゼンとヘテロアリール化合物との使用割合は、モル比で1:3〜3.6であることが好ましく、1:3.6であることがより好ましい。1,3,5−トリス(ブロモメチル)−2,4,6−トリメトキシベンゼンがヘテロアリール化合物1モルに対して3モル未満である場合や3.6モルを超える場合には、目的化合物の収率が低下するおそれがあり、製造コストが高くなるおそれがある。
反応条件は、原料の種類や量などにより適宜設定すればよい。
反応温度は、通常、−60〜−100℃、好ましくは−80℃である。反応温度が−100℃未満では、反応効率が低下するおそれがある。一方、反応温度が−60℃を超えると、目的化合物の収率が低下するおそれ、製造コストが高くなるおそれがある。
また、反応時間は反応温度により最適時間は変化するが、通常、6〜24時間、好ましくは12時間である。反応時間が6時間未満では、反応が不十分となるおそれがある。一方、反応時間が24時間を超えると、製造コストが高くなるおそれがある。
さらに、反応圧力は、特に限定されず、例えば大気圧下が挙げられる。また、雰囲気は、特に限定されず、例えば空気中および窒素雰囲気が挙げられる。
<工程c>
工程cでは、例えば、亜鉛塩を含むアセトン溶液に工程bで得られた配位子を含むアセトン溶液を添加することで発光性金属錯体を含む溶液を得、次いで発光性金属錯体を濾別して発光性金属錯体を回収することができる。本発明で使用する原料は、特段の記載がされていない限り、公知の方法により製造することができ、商業的に入手可能である。
本発明においては、亜鉛塩と配位子との使用割合は、モル比で1:0.6〜1.5であることが好ましく、1:1.0であることがより好ましい。配位子が亜鉛塩1モルに対して0.6モル未満である場合や1.5モルを超える場合には、目的化合物の収率が低下するおそれがあり、製造コストが高くなるおそれがある。
反応条件は、原料の種類や量などにより適宜設定すればよい。
反応温度は、通常、0〜40℃、好ましくは25℃である。反応温度が0℃未満では、反応効率が低下するおそれがある。一方、反応温度が40℃を超えると、目的化合物の収率が低下するおそれ、製造コストが高くなるおそれがある。
また、反応時間は反応温度により最適時間は変化するが、通常、3〜24時間、好ましくは12時間である。反応時間が3時間未満では、反応が不十分となるおそれがある。一方、反応時間が24時間を超えると、製造コストが高くなるおそれがある。
さらに、反応圧力は、特に限定されず、例えば大気圧下が挙げられる。また、雰囲気は、特に限定されず、例えば空気中および窒素雰囲気が挙げられる。
<工程d>
工程dでは、例えば、工程cで得られた発光性金属錯体および式(II)で表される配位性化合物としてのトリフェニルホスフィンオキシドをテトラヒドロフラン(THF)中で反応させ、反応混合物から溶媒を留去しかつ反応混合物のジクロロメタン溶液にヘキサンを添加し、ジクロロメタンを除去して再沈殿させるか、反応混合物から固体を濾別する工程により、トリフェニルホスフィンオキシドをさらに含む発光性金属錯体を得ることができる。本発明で使用する原料は、特段の記載がされていない限り、公知の方法により製造することができ、商業的に入手可能である。
本発明においては、トリフェニルホスフィンオキシドの使用割合は、特に限定はされず、亜鉛塩1モルに対して、通常、0.5〜3.0モル、好ましくは1.5〜2.5モルである。トリフェニルホスフィンオキシドが亜鉛塩1モルに対して0.5モル未満である場合や3.0モルを超える場合には、目的化合物の収率が低下するおそれがあり、製造コストが高くなるおそれがある。
反応条件は、原料の種類や量などにより適宜設定すればよい。
反応温度は、通常、0〜50℃、好ましくは25℃である。反応温度が0℃未満では、反応効率が低下するおそれがある。一方、反応温度が50℃を超えると、目的化合物の収率が低下するおそれ、製造コストが高くなるおそれがある。
また、反応時間は反応温度により最適時間は変化するが、通常、6〜24時間、好ましくは12時間である。反応時間が6時間未満では、反応が不十分となるおそれがある。一方、反応時間が24時間を超えると、製造コストが高くなるおそれがある。
さらに、反応圧力は、特に限定されず、例えば大気圧下が挙げられる。また、雰囲気は、特に限定されず、例えば空気中および窒素雰囲気が挙げられる。
工程温度、工程圧力、工程時間および製造設備のような製造条件は、使用原料などにより適宜設定される。また、所望の物性を得ることができる限り、使用原料は単独で使用してもよく、複数の原料を組み合わせて使用してもよい。
<発光性金属錯体>
本発明の金属錯体は好適な発光特性を有する。具体的には、270nm、310nmおよび365nmのレーザーを励起光源として用いたときに優れた発光波長を示す。より具体的には、270nm、310nmおよび365nmレーザーを励起光源として用いたときに優れた発光量子収率を示す。
本発明においては、安価かつ埋蔵量の豊富な亜鉛を原料として使用し、非常に簡便な方法を用いて固体状態で優れた発光特性を示す発光材料を得ることができる。また得られる発光材料は水や空気に非常に安定であり、取り扱いが容易である。したがって、本発明によれば、安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができる。また、本発明の発光性金属錯体をLED用発光材料として使用することもできる。
本発明を以下の実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。実施例の各工程で得られた化合物を以下の機器および条件で分析して同定し、またそれらの物性を評価した。
1H−NMRおよび13C−NMR)
1H−NMRおよび13C−NMRスペクトルを核磁気共鳴分析装置(日本電子社製、型式:LAMBDA400)を用いて測定した。テトラメチルシランを0.05質量%含む重クロロホルムに試料を溶解し、室温で測定した。
(IR)
IRスペクトルを赤外分光光度計(日本分光社製、型式:FT/IR−420)を用いて測定した。油状の試料はそのまま塩化ナトリウム板に挟んで測定し、粉末試料は臭化カリウムと混合してペレットを作成し、測定した。
(FAB−MS)
MSスペクトルを質量分析計(日本電子社製、型式:Tandem MStation JMS―700/700S)を用いて測定した。試料を3−ニトロベンジルアルコール(NBA)と混合して、FABイオン化法により正イオンモードで測定した。
(発光性金属錯体の固体発光スペクトル測定(蛍光・燐光分光光度計測定)
発光スペクトル測定を蛍光・燐光分光光度計(Ocean Photpnics社製、型式:QE65000)を用いて測定した。スペクトルは、サンプルステージに厚さ2mmに固体粉末を敷き詰め、積分球を被せて測定した。
(X線構造解析)
X線構造解析を(リガク社製、型式:RAXIS―RAPID)を用いて行った。
製造例1(1,3,5−トリス(ブロモメチル)−2,4,6−トリメトキシベンゼンの製造)
100mL 2口フラスコに回転子を入れ、亜鉛(0.51g,7.9ミリモル)、パラホルムアルデヒド(1.52g)、酢酸4mLを入れ、還流冷却管を取り付けて撹拌した。臭化水素酢酸溶液(25%)12mLを加えて撹拌しながら油浴で溶液が60℃になるまで加熱した。パラホルムアルデヒドが溶けたことを確認した後、1,3,5−トリメトキシベンゼン(1.01g,6.005ミリモル)を加えた、酢酸1mLで器壁に付着した1,3,5−トリメトキシベンゼンを落とした。油浴で60℃に保ちつつ5時間撹拌した。反応溶液は黄色から紫色、茶色へと変化した。TLC(シリカゲル,展開溶媒クロロホルムCHCl3)でRf値0.8に1,3,5−トリメトキシベンゼン、0.9に生成物のスポットがあることで反応の進行具合を確認した。反応溶液を室温程度まで放冷し、蒸留水40mLを加えると白色固体が析出した。濾過によって固体を集め、クロロホルム30mLに溶かした。この溶液に蒸留水30mLを入れ、撹拌しながら炭酸水素ナトリウムを加えていき、溶液中に残る酢酸を中和した。100mL分液漏斗に溶液を移し、クロロホルム(30mL×3回)によって抽出を行い、有機層を集め、エバポレーターで濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで分離した(Rf=0.9,シリカゲル,展開溶媒:CHCl3:ヘキサン=3:1)。得られた有機層をエバポレーターで濃縮し、白色の固体を得た(収量:1.45g、収率:55%)。
Data for 2: IR (KBr): 3049(m, sp2C-H), 2944(m, sp3C-H), 2843, 1575, 1458, 1412, 1217, 1196, 1155, 1095, 1000; 1H NMR (400.1 MHz, CDCl3): δ 4.15 (s, 9H, O-CH3), 4.60 (s, 6H, CH2Br).
製造例2(配位子1,3,5−トリメトキシ−2,4,6−トリス(ピリジン−2−イルエチル)ベンゼン(HL2Py)の製造)
100mL 2口フラスコに回転子を入れ、三方コックを接続し、もう一方の口をセプタムで封をし、フラスコ内をN2ガスで置換した。THF(dry)10mLを入れ、2−メチルピリジン(0.37mL,3.8ミリモル)を入れた。−80℃まで冷やしたアセトン浴中でn−BuLi−ヘキサン溶液(1.6M)(2.6mL)を滴下し、そのまま2時間放置した。溶液は黄色から濃赤色に変化した。別の100mL 2口フラスコに回転子を入れ、三方コックを接続し、化合物(2)(0.50g,1.1ミリモル)を入れ、もう一方の口をセプタムで封をし、フラスコ内をN2ガスで置換した。THF(dry)10mLを入れ、2が溶けた後、キャヌラーを用いて先ほど調製した2−メチルピリジン溶液を−80℃まで冷やしたアセトン浴中で滴下し、そのまま一夜放置した。蒸留水20mLを入れてn−BuLiをクエンチし、100mLナス型フラスコに溶液を移し、エバポレーターで濃縮した。クロロホルム20mLと蒸留水10mLを加え、撹拌しつつアンモニア水(25%)20mLを入れた。100mL分液漏斗に溶液を移し、クロロホルム(30mL×3回)によって抽出を行い、有機層を集め、エバポレーターで濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで分離した(Rf=0.3〜0.4,シリカゲル,展開溶媒:酢酸エチル)。得られた有機層をエバポレーターで濃縮し、薄黄色の固体を得た(収量:0.52g、収率:96%)。
Data for HL2Py: IR (KBr): 3074 , 3046 , 3006 , 2971 , 2935 , 1589 , 1567 , 1473 , 1455 , 1432 , 1413 , 1216 , 1101 , 991; 1H NMR (400.1 MHz, CDCl3): δ 3.00-3.12 (m, 12H, CH2CH2), 3.77 (s, 9H, O-CH3), 7.08-7.17 (m, 6H, 3-Py-CH, 5-Py-CH), 7.57 (ddd, 3H, 3JHH = 5.6, 5.9 Hz, 4JHH = 1.9 Hz, 4-Py-CH), 8.57 (d, 3H, 3JHH = 4.8 Hz, 6-Py-CH); 13C・NMR (100.6 MHz, CDCl3): δ 25.15, 38.68, 61.56, 120.91, 122.73, 124.46, 136.08, 149.20, 156.84, 162.13; FAB-MS: m/z = 484 ([M+H]+), HRMS (FAB): m/z = 484.2603 ([M+H]+), calcd. for C30H33N3O3 483.2522.
製造例3(配位子1,3,5−トリメトキシ−2,4,6−トリス(6−メチルピリジン−2−イルエチル)ベンゼン(MeL2Py)の製造)
100mL 2口フラスコに回転子を入れ、三方コックを接続し、もう一方の口をセプタムで封をし、フラスコ内をN2ガスで置換した。THF(dry)10mLを入れ、2,6−ジメチルピリジン(1.54mL,13.2ミリモル)を入れた。−80℃まで冷やしたアセトン浴中でn−BuLi−ヘキサン溶液(1.6M)(8.5mL)を滴下し、そのまま2時間放置した。溶液は黄色から橙色に変化した。別の100mL 2口フラスコに回転子を入れ、三方コックを接続し、化合物(2)(1.788g,4.0ミリモル)を入れ、もう一方の口をセプタムで封をし、フラスコ内をN2ガスで置換した。THF(dry)10mLを入れ、2が溶けた後、キャヌラーを用いて先ほど調製した2,6−ジメチルピリジン溶液を−80℃まで冷やしたアセトン浴中で滴下し、そのまま一夜放置すると溶液は赤色に変化した。蒸留水20mLを入れてn−BuLiをクエンチし、100mLナス型フラスコに溶液を移し、エバポレーターで濃縮した。クロロホルム20mLと蒸留水10mLを加え、撹拌しつつアンモニア水(25%)20mLを入れた。100mL分液漏斗に溶液を移し、クロロホルム(30mL×3回)によって抽出を行い、有機層を集め、エバポレーターで濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで分離した(Rf=0.4〜0.5,シリカゲル,展開溶媒:酢酸エチル)。得られた有機層をエバポレーターで濃縮し、黄色の油状物質を得た(収量:2.07g、収率:98%)。
Data for MeL2Py; 1H NMR (400.1 MHz, CDCl3): δ 2.55 (s, 9H, 6-Py-C-CH3), 2.96-3.05 (m, 12H, CH2CH2), 3.74 (s, 9H, O-CH3), 6.90 (d, 3H, 3JHH = 7.7 Hz, 5-Py-CH), 6.96 (d, 3H, 3JHH = 7.6, 3-Py-CH), 7.45 (t, 3H, 3JHH = 7.6 Hz, 4-Py-CH); 13C・NMR (100.6 MHz, CDCl3): δ 24.54, 25.31, 38.65, 61.41, 119.42, 120.30, 124.40, 136.21, 156.84, 157.59, 161.50; FAB-MS: m/z = 526 ([M+H]+), HRMS (FAB): m/z = 526.3065 ([M+H]+), calcd. for C33H39N3O3 525.2991.
製造例4(配位子1,3,5−トリメトキシ−2,4,6−トリス(1−メチルイミダゾール−2−イルエチル)ベンゼン(HL2Im)の製造)
100mL 2口フラスコに回転子を入れ、三方コックを接続し、もう一方の口をセプタムで封をし、フラスコ内をN2ガスで置換した。THF(dry)10mLを入れ、1,2−ジメチルイミダゾール (0.952g,9.9ミリモル)を入れた。−80℃まで冷やしたアセトン浴中でn−BuLi−ヘキサン溶液(1.6M)(6.4mL)を滴下し、そのまま2時間放置した。溶液は黄色から橙色に変化した。別の100mL 2口フラスコに回転子を入れ、三方コックを接続し、化合物(2)(1.341g,3.0ミリモル)を入れ、もう一方の口をセプタムで封をし、フラスコ内をN2ガスで置換した。THF(dry)10mLを入れ、2が溶けた後、キャヌラーを用いて先ほど調製した1,2−ジメチルイミダゾール溶液を−80℃まで冷やしたアセトン浴中で滴下し、そのまま一夜放置した。蒸留水20mLを入れてn−BuLiをクエンチし、100mLナス型フラスコに溶液を移し、エバポレーターで濃縮した。クロロホルム20mLと蒸留水10mLを加え、撹拌しつつアンモニア水(25%)20mLを入れた。100mL分液漏斗に溶液を移し、クロロホルム(30mL×3回)によって抽出を行い、有機層を集め、エバポレーターで濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで分離した(Rf=0.4〜0.5,シリカゲル,展開溶媒:酢酸エチル)。得られた有機層をエバポレーターで濃縮し、黄色の油状物質を得た(収量:0.488g、収率:33%)。
Data for HL2Im; 1H NMR (400.1 MHz, CDCl3): δ 2.82-3.14 (m, 12H, CH2CH2), 3.56 (s, 9H, 1-Im-N-CH3), 3.77 (s, 9H, O-CH3), 6.80 (d, 3H, 3JHH = 1.2,3-Im-CH), 6.96 (d, 3H, 3JHH = 1.2 Hz, 4-Im-CH); 13C・NMR (100.6 MHz, CDCl3): δ 23.37, 27.37, 32.29, 61.81, 120.29, 124.34, 127.05, 148.26, 157.03; FAB-MS: m/z = 493.5 ([M+H]+), HRMS (FAB): m/z = 493.2947 ([M+H]+), calcd. for C27H36N6O3 492.2849.
(配位子)
以下に実施例で実際に使用した配位子を示す。
実施例1(ZnIICl2錯体(HL1Py))
塩化亜鉛27.3mgのアセトン溶液にHL1Py95.5mgのアセトン溶液を添加し、12時間室温にて撹拌した。生じた白色固体を濾別して錯体を111.0mg得た。図1は実施例1で得られた錯体のX線構造解析を示す図である。
実施例2(ZnIICl2錯体(MeL2Py))
塩化亜鉛27.3mgのアセトン溶液にMeL2Py103.9mgのアセトン溶液を添加し、12時間室温にて撹拌した。生じた白色固体を濾別して錯体を55.8mg得た。
実施例3(ZnIICl2錯体(HL1Im))
塩化亜鉛40.9mgのアセトン溶液にHL1Im146.0mgのアセトン溶液を添加し、12時間室温にて撹拌した。生じた白色固体を濾別して錯体を126.4mg得た。
実施例4(ZnIIBr2錯体(HL1Py))
臭化亜鉛45.0mgのアセトン溶液にHL1Py95.5mgのアセトン溶液を添加し、12時間室温にて撹拌した。生じた白色固体を濾別して錯体を98.1mg得た。図2は実施例4で得られた錯体のX線構造解析を示す図である。
実施例5(ZnIIBr2錯体(MeL1Py))
臭化亜鉛45.0mgのアセトン溶液にHL1Py103.9mgのアセトン溶液を添加し、12時間室温にて撹拌した。生じた白色固体を濾別して錯体を76.3mg得た。
実施例6(ZnIIBr2錯体(HL1Im))
臭化亜鉛67.6mgのアセトン溶液にMeL1Im146.0mgのアセトン溶液を添加し、12時間室温にて撹拌した。生じた白色固体を濾別して錯体を161.2mg得た。
実施例7(ZnIICl2錯体(HL2Py))
HL2Py(40mg,0.083ミリモル)をサンプル瓶に秤り取り、アセトン(2mL)を加えて撹拌した。ZnCl2(11mg,0.083ミリモル)を別のサンプル瓶に秤り取り、アセトン(1mL)を加えて撹拌すると溶液は白色になった。ZnCl2溶液をHL2Py溶液に撹拌しながら滴下した。一夜放置した後、反応溶液をろ過し白色固体を36mg得た。図3は実施例7で得られた錯体のX線構造解析を示す図である。
実施例8(ZnIICl2錯体(MeL2Py))
MeL2Py(150mg,0.2ミリモル)をサンプル瓶に秤り取り、アセトン(3mL)を加えて撹拌した。ZnCl2(27mg,0.2ミリモル)を別のサンプル瓶に秤り取り、アセトン(3mL)を加えて撹拌した。ZnCl2溶液をMeL2Py溶液に撹拌しながら滴下した。一夜放置した後、反応溶液をろ過し白色固体55mgを得た。
実施例9(ZnIICl2錯体(HL2Im))
MeL2Im(99mg,0.2ミリモル)をサンプル瓶に秤り取り、アセトン(3mL)を加えて撹拌した。ZnCl2(27mg,0.2ミリモル)を別のサンプル瓶に秤り取り、アセトン(3mL)を加えて撹拌した。ZnCl2溶液をHL2Im溶液に撹拌しながら滴下した。一夜放置した後、反応溶液をろ過し白色固体122mgを得た。
実施例10(ZnIIBr2錯体(HL2Py))
HL2Py(97mg,0.2ミリモル)をサンプル瓶に秤り取り、アセトン(3mL)を加えて撹拌した。ZnBr2(45mg,0.2ミリモル)を別のサンプル瓶に秤り取り、アセトン(3mL)を加えて撹拌した。ZnBr2溶液をHL2Py溶液に撹拌しながら滴下した。一夜放置した後、反応溶液をろ過し白色固体を121mg得た。
実施例11(ZnIIBr2錯体(MeL2Py))
MeL2Py(105mg,0.2ミリモル)をサンプル瓶に秤り取り、アセトン(3mL)を加えて撹拌した。ZnBr2(45mg,0.2ミリモル)を別のサンプル瓶に秤り取り、アセトン(3mL)を加えて撹拌した。ZnBr2溶液をMeL2Py溶液に撹拌しながら滴下した。一夜放置した後、反応溶液をろ過し白色固体を62mg得た。
実施例12(ZnIIBr2錯体(HL2Im))
HL2Im,(99mg,0.2ミリモル)をサンプル瓶に秤り取り、アセトン(3mL)を加えて撹拌した。ZnBr2(45mg,0.2ミリモル)を別のサンプル瓶に秤り取り、アセトン(3mL)を加えて撹拌した。ZnBr2溶液をHL2Im溶液に撹拌しながら滴下した。一夜放置した後、反応溶液をろ過し白色固体を105mg得た。
(発光量子収率)
270nm(サンドハウスデザイン社製、型式:LLS−270)、310nm(サンドハウスデザイン社製、型式:LLS−310)および365nm(サンドハウスデザイン社製、型式:LLS−365)のレーザーを励起光源としたときの発光波長は下表の通りである((サリチル酸ナトリウムで補正、270nmおよび310nm励起光源で96%、365nm励起光源で76%))。
得られた励起光源に対する発光量子収率を、配位子および金属源と共に表1に示す。
表1の発光量子収率の結果より、本発明の金属錯体は固体状態で高い発光特性を示していることが分かる。したがって、本発明によれば、安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができ、本発明の発光性金属錯体は、LED用発光材料としての応用が期待できる。
実施例13(トリフェニルホスフィンオキシドを含むZnIICl2錯体(HL1Py))
撹拌子を入れた容量10mLのサンプル瓶に、実施例1と同様にして得られたZnIICl2錯体(HL1Py)(またはHL1Py−ZnCl2錯体)55mgおよびトリフェニルホスフィンオキシド22mg(亜鉛塩1モルに対して1.0モル)を加え、テトラヒドロフラン(THF)5mLを加え、12時間撹拌を行った。反応終了後、溶媒を留去して、CH2Cl2/n−ヘキサンで再沈殿を行い、白色固体59mgを得た。
実施例14(トリフェニルホスフィンオキシドを含むZnIICl2錯体(HL1Im))
撹拌子を入れた容量10mLのサンプル瓶に、実施例3と同様にして得られたZnIICl2錯体(HL1Im)(またはHL1Im−ZnCl2錯体)55mgおよびトリフェニルホスフィンオキシド22mg(亜鉛塩1モルに対して1.0モル)を加え、テトラヒドロフラン(THF)5mLを加え、12時間撹拌を行った。反応終了後、白色固体を濾別し、白色固体61mgを得た。
実施例15(1、2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンジオキシドを含むZnIICl2錯体(HL1Py))
撹拌子を入れた容量10mLのサンプル瓶に、実施例1と同様にして得られたZnIICl2錯体(HL1Py)(またはHL1Py−ZnCl2錯体)40mgおよび1、2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンジオキシド52mg(亜鉛塩1モルに対して1.0モル)を加え、テトラヒドロフラン(THF)5mLを加え、12時間撹拌を行った。反応終了後、溶媒を留去して、CH2Cl2/n−ヘキサンで再沈殿を行い、白色固体97mgを得た。
実施例16(1、2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンジオキシドを含むZnIICl2錯体(HL1Im))
撹拌子を入れた容量10mLのサンプル瓶に、実施例3と同様にして得られたZnIICl2錯体(HL1Im)(またはHL1Im−ZnCl2錯体)55mgおよび1、2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンジオキシド52mg(亜鉛塩1モルに対して1.0モル)を加え、テトラヒドロフラン(THF)5mLを加え、12時間撹拌を行った。反応終了後、反応終了後、溶媒を留去して、CH2Cl2/n−ヘキサンで再沈殿を行い、白色固体48mgを得た。
実施例17(ジフェニルスルフィドを含むZnIICl2錯体(HL1Py))
撹拌子を入れた容量10mLのサンプル瓶に、実施例1と同様にして得られたZnIICl2錯体(HL1Py)(またはHL1Im−ZnCl2錯体)54mgおよびジフェニルスルフィド44mg(亜鉛塩1モルに対して2.0モル)を加え、テトラヒドロフラン(THF)5mLを加え、24時間撹拌を行った。反応終了後、反応終了後、溶媒を留去して、CH2Cl2/ジエチルエーテルで再沈殿を行い、白色固体48mgを得た。
実施例18(ジフェニルスルフィドを含むZnIICl2錯体(HL1Im))
撹拌子を入れた容量10mLのサンプル瓶に、実施例3と同様にして得られたZnIICl2錯体(HL1Im)(またはHL1Im−ZnCl2錯体)55mgおよびジフェニルスルフィド44mg(亜鉛塩1モルに対して2.0モル)を加え、テトラヒドロフラン(THF)5mLを加え、24時間撹拌を行った。反応終了後、反応終了後、溶媒を留去して、CH2Cl2/ジエチルエーテルで再沈殿を行い、白色固体48mgを得た。
実施例19(ジフェニルスルホキシドを含むZnIICl2錯体(HL1Py))
撹拌子を入れた容量10mLのサンプル瓶に、実施例1と同様にして得られたZnIICl2錯体(HL1Py)(またはHL1Im−ZnCl2錯体)55mgおよびジフェニルスルホキシド48mg(亜鉛塩1モルに対して2.0モル)を加え、テトラヒドロフラン(THF)5mLを加え、24時間撹拌を行った。反応終了後、反応終了後、溶媒を留去して、CH2Cl2/ジエチルエーテルで再沈殿を行い、白色固体62mgを得た。
実施例20(ジフェニルスルホキシドを含むZnIICl2錯体(HL1Im))
撹拌子を入れた容量10mLのサンプル瓶に、実施例3と同様にして得られたZnIICl2錯体(HL1Im)(またはHL1Im−ZnCl2錯体)55mgおよびジフェニルスルホキシド48mg(亜鉛塩1モルに対して2.0モル)を加え、テトラヒドロフラン(THF)5mLを加え、24時間撹拌を行った。反応終了後、反応終了後、溶媒を留去して、CH2Cl2/ジエチルエーテルで再沈殿を行い、白色固体61mgを得た。
実施例21(ベンゾフェノンを含むZnIICl2錯体(HL1Py))
撹拌子を入れた容量10mLのサンプル瓶に、実施例1と同様にして得られたZnIICl2錯体(HL1Py)(またはHL1Im−ZnCl2錯体)55mgおよびベンゾフェノン44mg(亜鉛塩1モルに対して2.0モル)を加え、テトラヒドロフラン(THF)5mLを加え、24時間撹拌を行った。反応終了後、反応終了後、溶媒を留去して、CH2Cl2/ジエチルエーテルで再沈殿を行い、白色固体54mgを得た。
実施例22(ジフェニルスルホキシドを含むZnIICl2錯体(HL1Im))
撹拌子を入れた容量10mLのサンプル瓶に、実施例3と同様にして得られたZnIICl2錯体(HL1Im)(またはHL1Im−ZnCl2錯体)55mgおよびベンゾフェノン44mg(亜鉛塩1モルに対して2.0モル)を加え、テトラヒドロフラン(THF)5mLを加え、24時間撹拌を行った。反応終了後、反応終了後、溶媒を留去して、CH2Cl2/ジエチルエーテルで再沈殿を行い、白色固体55mgを得た。
(発光量子収率)
270nm(サンドハウスデザイン社製、型式:LLS−270)および365nm(サンドハウスデザイン社製、型式:LLS−365)のレーザーを励起光源としたときの発光波長は下表の通りである((サリチル酸ナトリウムで補正、270nm励起光源で96%、365nm励起光源で76%))。
トリフェニルホスフィンオキシド有でかつ365nm励起光源の場合のみ、パルス光源(オーシャンオプティクス社製、型式:PX−2)、波長フィルター(オーシャンオプティクス社製、型式:LVF−UV−HL)を使用した。
得られた励起光源に対する発光量子収率を、配位子、金属源および添加剤(添加剤の有無)と共に表2に示す。なお、添加剤無は、実施例1および3に対応する。
表2の発光量子収率の結果より、本発明の金属錯体は、式(II)で表される配位性化合物を添加した場合に、固体状態でさらに高い発光特性を示していることが分かる。したがって、本発明によれば、安価で発光特性に優れた発光材料を提供することができ、本発明の発光性金属錯体は、LED用発光材料としての応用が期待できる。

Claims (7)

  1. 亜鉛塩、および式(I):
    (式中、
    Spは、炭素数1〜4のアルキレン基であり、
    Eは、メチレン基、エチレン基、O、SeおよびNHからなる群から選択され、
    Lは、ヘテロアリール基であり、そして
    Rは、炭素数1〜4の炭化水素基である)
    で表される配位子を含む発光性金属錯体からなることを特徴とする発光材料
  2. 前記Spが、エチレン基である請求項1に記載の発光材料
  3. 前記Eが、メチレン基およびOからなる群から選択される請求項1または2に記載の発光材料
  4. 前記Lが、ピリジル基、イミダゾリル基およびそれらのアルキル基置換体からなる群から選択される請求項1〜3のいずれか1つに記載の発光材料
  5. 前記Rが、メチル基またはエチル基である請求項1〜4のいずれか1つに記載の発光材料
  6. 前記亜鉛塩が、ZnCl2、ZnBr2、Zn(OAc)2およびZn(ClO42からなる群から選択される請求項1〜5のいずれか1つに記載の発光材料
  7. 前記発光性金属錯体が、式(II):
    1 m2 nX=E’
    (式中、
    1は、置換基を有していてもよいアリール基であり、
    2は、置換基を有していてもよいアルキル基であり、
    Xは、P、SおよびCからなる群から選択され、
    E’は、Oであり
    mおよびnは、同一または異なって0〜3の整数でありかつm+nが2または3である)
    で表される配位性化合物をさらに含む請求項1〜6のいずれか1つに記載の発光材料
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