JP5958585B2 - ポリアミド系樹脂フィルムとゴムの積層体およびタイヤ - Google Patents
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Description
ゴム組成物のゴム成分は、好ましくは、エポキシ化天然ゴムまたはハロゲン化ブチルゴムである。
ゴム組成物は、好ましくは、式(1)
で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物、およびメチレンドナーを含み、前記縮合物の配合量がゴム成分100質量部に対して0.5〜20質量部であり、メチレンドナーの配合量がゴム成分100質量部に対して0.5〜80質量部であり、メチレンドナーの配合量/前記縮合物の配合量の比が1〜4である。
ポリアミド樹脂は、好ましくは、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66、ナイロンMXD6、およびナイロン6Tからなる群から選ばれた少なくとも1種である。
前記エラストマー成分は、好ましくは、臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体および無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種である。
ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂は、好ましくは、ポリビニルアルコールおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種である。
本発明は、また、タイヤ用であることを特徴とする前記の積層体である。
本発明は、また、前記の積層体を含むタイヤである。
なかでもナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66、ナイロンMXD6、およびナイロン6Tからなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
なかでも、ポリビニルアルコールおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体が、空気遮断性の点で、好ましい。
なかでも、臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体などのハロゲン化イソオレフィンパラアルキルスチレン共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体が、空気遮断性の観点から、好ましい。
臭素化イソブチレンパラメチルスチレン共重合体は、式(4)で表される繰り返し単位
|可塑剤のSP値−ポリアミド樹脂のSP値|≦3
溶解度パラメーターが上記の要件を満足する可塑剤であれば、特に限定されるものではないが、使用することができる可塑剤の例としては、N−ブチルベンゼンスルホンアミド(SP値:10.5)、トリクレジルホスフェート(SP値:9.6)、ビス(ブチルジグリコール)アジペート(SP値:9.5)、ジイソデシルフタレート(SP値:9.0)などの疎水性可塑剤が挙げられる。なかでも、スルホンアミド系であるN−ブチルベンゼンスルホンアミドが好ましい。
ポリアミド樹脂がナイロン6(SP値:11.6)、ナイロン66(SP値:11.6)、ナイロン6/66(SP値:11.6)の場合には、可塑剤はN−ブチルベンゼンスルホンアミド(SP値:10.5)であることが特に好ましい。
で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物、およびメチレンドナーを含むことが好ましい。この縮合物およびメチレンドナーを含むことにより、ポリアミド系樹脂のフィルムとゴム組成物の層との界面の接着強度をさらに向上させることができる。
式(1)で表される化合物のもう1つの好ましい例は、R1、R2、R3、R4およびR5のうち少なくとも1つが水酸基で、残りが水素または炭素原子数が1〜8個のアルキル基であるものである。式(1)で表される化合物の好ましい具体例のもう1つはレゾルシンである。
本発明のタイヤは、前記の積層体を含む空気入りタイヤであり、特に前記の積層体をインナーライナー材として含む空気入りタイヤである。
次の原料を表1に示す配合比率で配合し、9種類のゴム組成物を調製した。
スチレンブタジエンゴム: 日本ゼオン株式会社製「Nipol 1502」
天然ゴム: SIR−20
カーボンブラック: 東海カーボン株式会社製「シーストV」
ステアリン酸: 工業用ステアリン酸
酸化亜鉛: 正同化学工業株式会社製「亜鉛華3号」
変性レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合体: 田岡化学工業株式会社製「スミカノール620」
メチレンドナー: 変性エーテル化メチロールメラミン(田岡化学工業株式会社製「スミカノール507AP」)
硫黄: 5%油展処理硫黄
加硫促進剤: ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーDM」)
可塑剤(1): N−ブチルベンゼンスルホンアミド(大八化学工業株式会社製「BM−4」、SP値:10.5)
可塑剤(2): 芳香族系プロセスオイル(昭和シェル石油株式会社製「デソレックス3号」、SP値:8.5)
臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体(エクソンモービルケミカル社製「Exxpro」(登録商標)3035)100質量部、酸化亜鉛(正同化学工業株式会社製「亜鉛華3号」)0.5質量部、ステアリン酸(工業用ステアリン酸)0.2質量部、ステアリン酸亜鉛(日油株式会社製「ステアリン酸亜鉛」)1質量部、ナイロン6/66(宇部興産株式会社製「UBEナイロン」5033B、SP値:11.6)100質量部、および無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体(アルケマ社製「リルサン」(登録商標)BESN O TL)10質量部を配合してポリアミド系樹脂組成物を調製し、そのポリアミド系樹脂組成物をインフレーション成形装置で成形し、0.2mmのポリアミド系樹脂フィルムを作製した。
上記(2)で作製したポリアミド系樹脂フィルムの上に、上記(1)で調製したゴム組成物をそれぞれ0.7mmの厚さで押出積層し、9種類の積層体を作製した。
作製した積層体について、接着性および貯蔵性を評価した。評価結果を表1に示す。なお、各評価項目の評価方法は次のとおりである。
積層体の試料を、加硫後、幅25mmに切断し、その短冊状試験片の剥離強度をJIS−K6256に従い測定した。測定された剥離強度(N/25mm)を次の基準で指数化した。指数1以外はすべて良好の範囲である。
指数 剥離強度(N/25mm)
1 25未満
2 25以上 50未満
3 50以上 75未満
4 75以上100未満
5 100以上200未満
6 200以上
「貯蔵性」とは、JIS−T9233の規定に準拠し、ピクマタックテスタ((株)東洋精機製作所製)を用いて測定されたタック値により評価した。指数1以外はすべて良好の範囲である。
指数 タック(g)
1 200未満
2 200以上 400未満
3 400以上 600未満
4 600以上 800未満
5 800以上 1000未満
Claims (7)
- ポリアミド系樹脂のフィルムとゴム組成物の層との積層体であって、ポリアミド系樹脂が、ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂とポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂との混合物、ポリアミド樹脂にエラストマー成分を分散させた熱可塑性エラストマー、およびポリアミド樹脂とポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂との混合物にエラストマー成分を分散させた熱可塑性エラストマーからなる群から選ばれた少なくとも1種であり、ゴム組成物が、ゴム成分100質量部およびポリアミド樹脂の溶解度パラメーター(SP値)との差の絶対値が3以下である溶解度パラメーターを有する可塑剤1〜20質量部を含み、ゴム組成物のゴム成分がエポキシ化天然ゴムであることを特徴とする積層体。
- 可塑剤がスルホンアミド系可塑剤であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
- ポリアミド樹脂が、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66、ナイロンMXD6、およびナイロン6Tからなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
- エラストマー成分が臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体および無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
- ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂がポリビニルアルコールおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
- タイヤ用であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体を含むタイヤ。
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