JP2019171814A - 積層体、空気入りタイヤ用インナーライナー材、および空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

積層体、空気入りタイヤ用インナーライナー材、および空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ナイロン6等の高融点フィルムと160℃以下の加硫温度でも良好な接着性を示すゴム組成物を用いた高融点フィルムとゴム組成物の層との積層体を提供する。【解決手段】融点200℃以上の熱可塑性樹脂を含むフィルムとゴム組成物の層との積層体であって、ゴム組成物が、ゴム成分(A)100質量部、式(1)(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数が1〜8個のアルキル基または炭素原子数が1〜8個のアルコキシ基である。)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)2〜8質量部、およびメチレンドナー(C)を含み、ゴム成分(A)100質量部中のイソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体とイソブチレン−イソプレン共重合体の合計量が40質量部以上であり、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量が10質量部以上であり、(C)/(B)質量比が1〜3である。【選択図】なし

Description

本発明は、積層体、空気入りタイヤ用インナーライナー材、および空気入りタイヤの製造方法に関する。より具体的には、本発明は、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物のフィルムとゴム組成物の層との積層体、その積層体からなる空気入りタイヤ用インナーライナー材、およびその積層体を用いた空気入りタイヤの製造方法に関する。
空気入りタイヤのインナーライナー材として、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物のフィルムに、フェノール樹脂およびメチレンドナーを配合したゴム組成物を積層した積層体が知られている(特許文献1)。
ナイロン6などの高融点ナイロンは剛性が高く、耐熱性に優れる。しかし、ナイロン6などの高融点ナイロンからなるフィルムを空気入りタイヤのインナーライナー材として使用する場合、ゴム組成物との間の十分な接着を得るためには、ナイロン6/66共重合体などに比べて、加硫温度を高くする必要がある。
特許第4858654号公報
しかし、高温加硫は、諸物性の変化のみならず低環境負荷の観点からも好ましくなく、ナイロン6などの高融点ナイロンからなるフィルムをより低温条件で接着可能な技術が求められる。
本発明は、ナイロン6などの高融点熱可塑性樹脂を含むフィルムと160℃以下などの低い加硫温度でも良好な接着性を示すゴム組成物を用いた高融点フィルムとゴム組成物の層との積層体を提供することを目的とする。
本発明者は、フェノール樹脂およびメチレンドナーを配合したゴム組成物に、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体を、またはイソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体およびイソブチレン−イソプレン共重合体を配合すると、ナイロン6などの高融点熱可塑性樹脂からなるフィルムと、低い加硫温度でも良好な接着性を示すことを見いだし、本発明を完成した。
本発明は、熱可塑性樹脂のフィルムまたは熱可塑性樹脂成分中にエラストマー成分が分散してなる熱可塑性エラストマー組成物のフィルムとゴム組成物の層との積層体であって、
前記フィルム中の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂成分の50質量%以上が融点200℃以上の熱可塑性樹脂であり、
ゴム組成物が、ゴム成分(A)、式(1)
Figure 2019171814
(式中、R、R、R、RおよびRは、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数が1〜8個のアルキル基または炭素原子数が1〜8個のアルコキシ基である。)
で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)、およびメチレンドナー(C)を含み、
ゴム成分(A)は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体を含み、またはイソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体およびイソブチレン−イソプレン共重合体を含み、
ゴム成分(A)がイソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体およびイソブチレン−イソプレン共重合体を含む場合は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体とイソブチレン−イソプレン共重合体の合計量がゴム成分(A)100質量部を基準として40〜100質量部であり、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量がゴム成分(A)100質量部を基準として10質量部以上であり、
ゴム成分(A)がイソブチレン−イソプレン共重合体を含まない場合は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量がゴム成分(A)100質量部を基準として40〜100質量部であり、
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)の量がゴム成分100質量部を基準として2〜8質量部であり、
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)に対するメチレンドナー(C)の質量比(C/B)が1.0〜3.0であることを特徴とする。
本発明は、また、前記積層体からなる空気入りタイヤ用インナーライナー材である。
本発明は、また、前記積層体をインナーライナー材として含むグリーンタイヤを作製する工程、および前記グリーンタイヤを160℃以下の温度で加硫する工程を含む空気入りタイヤの製造方法である。
本発明は、次の態様を含む。
[1]熱可塑性樹脂のフィルムまたは熱可塑性樹脂成分中にエラストマー成分が分散してなる熱可塑性エラストマー組成物のフィルムとゴム組成物の層との積層体であって、
前記フィルム中の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂成分の50質量%以上が融点200℃以上の熱可塑性樹脂であり、
ゴム組成物が、ゴム成分(A)、式(1)
Figure 2019171814
(式中、R、R、R、RおよびRは、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数が1〜8個のアルキル基または炭素原子数が1〜8個のアルコキシ基である。)
で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)、およびメチレンドナー(C)を含み、
ゴム成分(A)は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体を含み、またはイソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体およびイソブチレン−イソプレン共重合体を含み、
ゴム成分(A)がイソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体およびイソブチレン−イソプレン共重合体を含む場合は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体とイソブチレン−イソプレン共重合体の合計量がゴム成分(A)100質量部を基準として40〜100質量部であり、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量がゴム成分(A)100質量部を基準として10質量部以上であり、
ゴム成分(A)がイソブチレン−イソプレン共重合体を含まない場合は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量がゴム成分(A)100質量部を基準として40〜100質量部であり、
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)の量がゴム成分100質量部を基準として2〜8質量部であり、
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)に対するメチレンドナー(C)の質量比(C/B)が1.0〜3.0である、積層体。
[2]融点200℃以上の熱可塑性樹脂が、ナイロン6、ナイロンMXD6およびナイロン6Tからなる群から選ばれた少なくとも1種である、[1]に記載の積層体。
[3]前記フィルムが熱可塑性樹脂成分中にエラストマー成分が分散してなる熱可塑性エラストマー組成物のフィルムであり、エラストマー成分が臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体および無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種である、[1]または[2]に記載の積層体。
[4]メチレンドナーが、変性エーテル化メチロールメラミン、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミン、ペンタメチレンテトラミンおよびヘキサメトキシメチルメラミンからなる群から選ばれた少なくとも1種である、[1]〜[3]のいずれかに記載の積層体。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の積層体からなる空気入りタイヤ用インナーライナー材。
[6][1]〜[4]のいずれかに記載の積層体をインナーライナー材として含むグリーンタイヤを作製する工程、および
前記グリーンタイヤを160℃以下の温度で加硫する工程
を含む空気入りタイヤの製造方法。
本発明の積層体は、160℃以下などの低い加硫温度でも、高融点の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物のフィルムとゴム組成物の層との接着性に優れる。
本発明は、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物のフィルムとゴム組成物の層との積層体であって、前記フィルム中の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂成分の50質量%以上が融点200℃以上の熱可塑性樹脂であるものに関する。熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物のフィルムであって、前記フィルム中の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂成分の50質量%以上が融点200℃以上の熱可塑性樹脂であるものを、以下、単に「高融点フィルム」ともいう。本発明において、熱可塑性エラストマー組成物とは、熱可塑性樹脂成分中にエラストマー成分が分散してなるもの、より詳しくは、熱可塑性樹脂成分からなるマトリックスと、そのマトリックスの中に分散したエラストマー成分からなる分散相とからなるものをいう。
融点200℃以上の熱可塑性樹脂は、融点が200℃以上である限り限定されないが、好ましくは、ナイロン6(融点:215℃)、ナイロンMXD6(融点:237℃)およびナイロン6T(融点:260℃)からなる群から選ばれた少なくとも1種である。
フィルムを構成する熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂成分中、融点200℃以上の熱可塑性樹脂の割合は、50質量%以上であり、好ましくは60〜100質量%であり、より好ましくは80〜100質量%であり、最も好ましくは100質量%である。融点200℃以上の熱可塑性樹脂の割合が高いほど、フィルム剛性が高くなり補強性の高いタイヤが得られる。
フィルム中の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂成分が融点200℃以上の熱可塑性樹脂以外の熱可塑性樹脂を含む場合、融点200℃以上の熱可塑性樹脂以外の熱可塑性樹脂は、融点が200℃未満である限り限定されないが、好ましくは、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66共重合体などである。
熱可塑性樹脂には、加工性、分散性、耐熱性、酸化防止性などの改善のために、充填剤、補強剤、加工助剤、安定剤、酸化防止剤などの、樹脂組成物に一般的に配合される配合剤を、本発明の効果を阻害しない範囲で、配合してもよい。可塑剤は、空気遮断性および耐熱性の観点から、配合しない方がよいが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、配合してもよい。
熱可塑性エラストマー組成物を構成するエラストマー成分としては、ジエン系ゴムおよびその水添物、オレフィン系ゴム、含ハロゲンゴム、シリコーンゴム、含イオウゴム、フッ素ゴム等を挙げることができる。
ジエン系ゴムおよびその水添物としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)(高シスBRおよび低シスBR)、アクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBR等が挙げられる。
オレフィン系ゴムとしては、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、無水マレイン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体(変性EEA)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニルまたはジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー等が挙げられる。
含ハロゲンゴムとしては、臭素化ブチルゴム(Br−IIR)や塩素化ブチルゴム(Cl−IIR)等のハロゲン化ブチルゴム、臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体(BIMS)、ハロゲン化イソブチレン−イソプレン共重合ゴム、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM)等が挙げられる。
シリコーンゴムとしては、メチルビニルシリコーンゴム、ジメチルシリコーンゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム等が挙げられる。含イオウゴムとしては、ポリスルフィドゴム等が挙げられる。フッ素ゴムとしては、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコーン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム等が挙げられる。
なかでも、臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体が、空気遮断性の観点から、好ましい。
エラストマー成分には、カーボンブラックやシリカなどのその他の補強剤(フィラー)、軟化剤、老化防止剤、加工助剤などの、ゴム組成物に一般的に配合される配合剤を、本発明の効果を阻害しない範囲で、配合してもよい。
熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分とを、たとえば2軸混練押出機等で、溶融混練し、マトリックスを形成する熱可塑性樹脂成分中にエラストマー成分を分散相として分散させることにより、製造することができる。熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分の質量比率は、限定するものではないが、好ましくは10/90〜90/10であり、より好ましくは15/85〜90/10である。
熱可塑性エラストマー組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、各種添加剤を含むことができる。
熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物のフィルムの厚さは、特に限定するものではないが、好ましくは0.02〜1mm、より好ましくは0.04〜0.5mm、さらに好ましくは0.05〜0.3mmである。厚さが薄すぎると空気遮断性が不十分となるおそれがあり、逆に厚すぎると高い空気遮断性によりタイヤ重量を低減できるという利点が失われてしまう。
ゴム組成物は、ゴム成分(A)、式(1)
Figure 2019171814
(式中、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数が1〜8個のアルキル基または炭素原子数が1〜8個のアルコキシ基である。)
で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)、およびメチレンドナー(C)を含む。
ゴム成分(A)はイソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体を含む。
イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体は、イソブチレンとp−アルキルスチレンの共重合体である。イソブチレンとp−アルキルスチレンの混合比、重合率、平均分子量、重合形態(ブロック共重合体、ランダム共重合体等)、粘度等は、特に限定されず、ゴム組成物に要求される物性等に応じて任意に選択することができる。p−アルキルスチレンとしては、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−プロピルスチレン、p−ブチルスチレン等が挙げられるが、好ましくはp−メチルスチレンである。イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体は、ハロゲン化されていてもよく、ハロゲン化されていることが好ましい。ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられるが、好ましくは臭素である。特に好ましいイソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体は、臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体である。
臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体は、式(4)
Figure 2019171814
で表される繰り返し単位を有するイソブチレン−p−メチルスチレン共重合体を臭素化したものであり、典型的には式(5)
Figure 2019171814
で表される繰り返し単位を有するものである。臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体は、エクソンモービル・ケミカル社(ExxonMobil Chemical Company)から、EXXPRO(登録商標)の商品名で入手することができる。
ゴム成分(A)は、さらに、イソブチレン−イソプレン共重合体を含んでもよい。ゴム成分(A)は、イソブチレン−イソプレン共重合体を含まなくてもよい。
イソブチレン−イソプレン共重合体は、イソブチレンとイソプレンの共重合体である。イソブチレンとイソプレンの混合比、重合率、平均分子量、重合形態(ブロック共重合体、ランダム共重合体等)、粘度等は、特に限定されず、ゴム組成物に要求される物性等に応じて任意に選択することができる。イソブチレン−イソプレン共重合体は、ハロゲン化されていてもよく、ハロゲン化されていることが好ましい。ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられるが、好ましくは臭素である。イソブチレン−イソプレン共重合体は、いわゆるブチルゴム(IIR)やハロゲン化ブチルゴムとして市販されているものを使用することができる。イソブチレン−イソプレン共重合体の市販品としては、エクソンモービル・ケミカル社製のEXXON BROMOBUTYL 2255、ランクセス株式会社製X ブチル BB 2030等が挙げられる。
ゴム成分(A)がイソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体およびイソブチレン−イソプレン共重合体を含む場合は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体とイソブチレン−イソプレン共重合体の合計量は、ゴム成分(A)100質量部を基準として40〜100質量部であり、より好ましくは50〜90質量部であり、さらに好ましくは60〜80質量部である。イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体およびイソブチレン−イソプレン共重合体の合計量が少なすぎると良好な接着性が得られず、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体およびイソブチレン−イソプレン共重合体の合計量が多すぎると隣接するゴム材料と良好な接着性を得るのが難しくなる。イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量はゴム成分(A)100質量部を基準として10質量部以上であり、好ましくは30〜90質量部であり、より好ましくは40〜80質量部である。イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量が少なすぎると良好な接着性が得られず、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量が多すぎると隣接するゴム材料と良好な接着性を得るのが難しくなる。
ゴム成分(A)がイソブチレン−イソプレン共重合体を含まない場合は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量は、ゴム成分(A)100質量部を基準として40〜100質量部であり、好ましくは50〜90質量部であり、より好ましくは60〜80質量部である。イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量が少なすぎると良好な接着性が得られず、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量が多すぎると隣接するゴム材料と良好な接着性を得るのが難しくなる。
本発明は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体と、式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)およびメチレンドナー(C)とを併用することにより、高融点フィルムとゴム組成物の層との界面の接着強度を効果的に向上することができるという顕著な効果を奏する。さらにイソプレン−イソブチレン共重合体を併用すると、高融点フィルムとゴム組成物の層との界面の接着強度をさらに向上することができる。
ゴム組成物を構成するゴム成分(A)のうち、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体およびイソブチレン−イソプレン共重合体以外のゴム成分としては、特に限定されないが、ジエン系ゴムおよびその水添物、オレフィン系ゴム、含ハロゲンゴム、シリコーンゴム、含イオウゴム、フッ素ゴム等を挙げることができる。
ジエン系ゴムおよびその水添物としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)(高シスBRおよび低シスBR)、アクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBR等が挙げられる。
オレフィン系ゴムとしては、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、無水マレイン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体(変性EEA)、イソブチレンと芳香族ビニルまたはジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー等が挙げられる。
含ハロゲンゴムとしては、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM)等が挙げられる。
シリコーンゴムとしては、メチルビニルシリコーンゴム、ジメチルシリコーンゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム等が挙げられる。含イオウゴムとしては、ポリスルフィドゴム等が挙げられる。
フッ素ゴムとしては、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコーン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム等が挙げられる。
なかでも、隣接ゴム材料との共架橋性の観点から、ジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、含ハロゲンゴムが好ましく、より好ましくは、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、それらの混合物であり、さらに好ましくは、天然ゴムとスチレンブタジエンゴムの組み合わせ、天然ゴムとブタジエンゴムの組み合わせなどである。
ゴム組成物は、式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)を含む。
Figure 2019171814
式(1)中、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数が1〜8個のアルキル基、または炭素原子数が1〜8個のアルコキシ基である。
式(1)で表される化合物の1つの好ましい例は、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1つが炭素原子数が1〜8個のアルキル基で、残りが水素または炭素原子数が1〜8個のアルキル基であるものである。式(1)で表される化合物の好ましい具体例はクレゾールである。
式(1)で表される化合物のもう1つの好ましい例は、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1つが水酸基で、残りが水素または炭素原子数が1〜8個のアルキル基であるものである。式(1)で表される化合物の好ましい具体例のもう1つはレソルシノール(「レゾルシン」ともいう。)である。
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)としては、クレゾール・ホルムアルデヒド縮合体、レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合体等が挙げられる。また、これらの縮合物は、本発明の効果を損なわない範囲で、変性されていてもよい。たとえば、エポキシ化合物で変性された変性レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合体も本発明に使用することができる。これらの縮合物は、市販されており、本発明に市販品を使用することができる。
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)は、好ましくは、式(2)または式(3)で表される化合物である。
Figure 2019171814
式(2)中、nは1〜20の整数であり、好ましくは1〜10の整数であり、より好ましくは1〜5の整数である。
Figure 2019171814
式(3)中、mは1〜20の整数であり、好ましくは1〜10の整数であり、より好ましくは1〜3の整数である。
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(以下、単に「縮合物」ともいう。)の配合量は、ゴム成分(A)100質量部を基準として2〜8質量部であり、好ましく3〜7質量部であり、さらに好ましくは4〜6質量部である。縮合物(B)の配合量が少なすぎると、良好な接着を得るのに必要な熱量、時間が増大するため加硫効率が悪化し、逆に多すぎると、得られるゴム組成物の加硫伸びが損なわれ、破断しやすくなる。
ゴム組成物はメチレンドナー(C)を含む。
メチレンドナーとは、加熱等によりホルムアルデヒドを発生する塩基化合物をいい、たとえば、ヘキサメチレンテトラミン、ペンタメチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミン、メチロールメラミン、エーテル化メチロールメラミン、変性エーテル化メチロールメラミン、エステル化メチロールメラミン、ヘキサメトキシメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサキス(エトキシメチル)メラミン、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、N,N′,N″−トリメチル−N,N′,N″−トリメチロールメラミン、N,N′,N″−トリメチロールメラミン、N−メチロールメラミン、N,N′−ビス(メトキシメチル)メラミン、N,N′,N″−トリブチル−N,N′,N″−トリメチロールメラミン、パラホルムアルデヒド等が挙げられる。なかでも、ホルムアルデヒドの放出温度の観点から、変性エーテル化メチロールメラミンが好ましい。
縮合物(B)に対するメチレンドナー(C)の質量比(C/B)は、好ましくは1.0〜3.0であり、より好ましくは1.0〜2.5であり、好ましくは1.0〜2.0である。この比が小さすぎると、ゴム組成物系内における樹脂反応にドナーが消費されて界面反応での反応が進まなくなり接着が悪化する。逆に大きすぎると、ゴム組成物系内での反応が促進されすぎたり、被着対象樹脂系内での架橋反応を誘発して接着が悪化する。
ゴム組成物は、好ましくは、加硫剤を含む。
加硫剤としては、無機系加硫剤と有機系加硫剤があり、無機系加硫剤としては、硫黄、一塩化硫黄、セレン、テルル、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、一酸化鉛等が挙げられ、有機系加硫剤としては、含硫黄有機化合物、ジチオカルバミン酸塩、オキシム類、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ジニトロソ化合物、変性フェノール樹脂、ポリアミン、有機過酸化物等が挙げられる。なかでも、硫黄、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンのような有機過酸化物、臭素化アルキルフェノール・ホルムアルデヒド縮合体のような変性フェノール樹脂、酸化亜鉛、含硫黄有機化合物が好ましい。
加硫剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部であり、より好ましくは0.5〜8質量部であり、さらに好ましくは0.5〜5質量部である。加硫剤の配合量が少なすぎると、ゴムの強度が低減し、結果として良好な接着性を示さない。加硫剤の配合量が多すぎると、ゴムとフィルムの接着反応を阻害する。
ゴム組成物はさらに加硫促進剤を含んでもよい。
加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニア系、アルデヒド・アミン系、チオウレア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオカルバミン酸塩系、キサントゲン酸塩系が挙げられ、好ましくはチアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系である。
チアゾール系加硫促進剤は、チアゾール構造を有する化合物であり、たとえば、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾチアジルジスルフィド、メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、(ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、(N,N−ジエチルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾール等が挙げられるが、なかでもジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィドが好ましい。
スルフェンアミド系加硫促進剤は、スルフェンアミド構造を有する化合物であり、たとえば、N−シクロヘキシルベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチルベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレンベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシルベンゾチアゾールスルフェンアミド、(モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等が挙げられるが、なかでもN−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドが好ましい。
チウラム系加硫促進剤は、チウラム構造を有する化合物であり、たとえば、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド等が挙げられるが、なかでもテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドが好ましい。
加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部であり、より好ましくは0.5〜8質量部であり、さらに好ましくは0.5〜5質量部である。加硫促進剤の配合量が少なすぎると、所望の加硫時間以内に加硫反応が完了しないためゴム強度が低減し、結果として良好な接着性を示さない。加硫促進剤の配合量が多すぎると、ゴムとフィルムの接着反応を阻害する。
ゴム組成物の層の厚さは、好ましくは0.1〜2.0mmであり、より好ましくは0.1〜1.5mmであり、さらに好ましくは0.2〜1.0mmである。ゴム組成物の層の厚さが薄すぎると隣接部材からの配合剤移行による接着不良が発生する虞があり、逆に厚すぎるとフィルム強度に対して接着層の強度が不足する事により故障発生する虞がある。
本発明の積層体は、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物のフィルムにゴム組成物を積層することによって製造することができる。限定するものではないが、より具体的には、次のようにして製造することができる。まず、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物を、インフレーション成形装置、Tダイ押出機等の成形装置でフィルム状に成形して、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物のフィルムを作製する。次に、ゴム組成物を、Tダイ押出機等で、前記フィルムの上に押出すと同時に積層して、積層体を製造する。
本発明の積層体は空気入りタイヤ用インナーライナー材として用いることができる。
本発明の積層体は空気入りタイヤを製造するのに用いることができる。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、前記積層体をインナーライナー材として含むグリーンタイヤを形成する工程、および前記グリーンタイヤを160℃以下の温度で加硫する工程を含む。より具体的には、たとえば、タイヤ成形用ドラム上に、インナーライナー材として本発明の積層体を、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物のフィルム側がタイヤ成形用ドラムの方を向くように置き、その上に未加硫ゴムからなるカーカス層、ベルト層、トレッド層等の通常のタイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、成形後、ドラムを抜き去ってグリーンタイヤとし、次いで、このグリーンタイヤを160℃以下の温度で加硫することにより、空気入りタイヤを製造することができる。加硫温度が160℃以下であれば、ポリマーの熱による分解を防ぐのでゴム物性が良いままとなる。一方、加硫温度が高いと、ゴムの加硫度がタイヤ外側ほど早く高くなって物性が低下する。他の言い方をすれば、低温加硫であれば、ゴムへの熱履歴が低減するため、分子鎖の切断や酸化による変化を防ぎ、タイヤ性能向上に寄与する。
(1)ゴム組成物の調製
下記の原料を表1〜表5に示す配合比率で配合し、未加硫ゴム組成物を調製した。
イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体: エクソンモービル・ケミカル社製臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体「EXXPRO」(登録商標)3745
イソブチレン−イソプレン共重合体: エクソンモービル・ケミカル社製「Butyl」065
臭素化イソブチレン−イソプレン共重合体: エクソンモービル・ケミカル社製「EXXON BROMOBUTYL」2255
天然ゴム: SIR−20
変性レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合体: 田岡化学工業株式会社製「スミカノール」620
メチレンドナー: 変性エーテル化メチロールメラミン(田岡化学工業株式会社製「スミカノール」507AP)
カーボンブラック: 東海カーボン株式会社製「シーストV」
ステアリン酸: 工業用ステアリン酸
アロマオイル: 昭和シェル石油株式会社製「デソレックス3号」
酸化亜鉛: 正同化学工業株式会社製「亜鉛華3号」
硫黄: 5%油展処理硫黄
加硫促進剤: ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーDM」)
(2)熱可塑性樹脂フィルムの作製
ナイロン6(宇部興産株式会社製「UBEナイロン」1030B,融点215℃)をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmのフィルムを作製した。作製したフィルムをフィルムAという。
ナイロン6(宇部興産株式会社製「UBEナイロン」1030B,融点215℃)75質量部とナイロン6/66共重合体(宇部興産株式会社製「UBEナイロン」5033B,融点196℃)25質量部とを二軸混合し、インフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmのフィルムを作製した。作製したフィルムをフィルムBという。
ナイロン6(宇部興産株式会社製「UBEナイロン」1030B,融点215℃)50質量部とナイロン6/66共重合体(宇部興産株式会社製「UBEナイロン」5033B,融点196℃)50質量部とを二軸混合し、インフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmのフィルムを作製した。作製したフィルムをフィルムCという。
(3)積層体の作製
上記(2)で作製したフィルムA、フィルムBおよびフィルムCの上に、上記(1)で調製した未加硫ゴム組成物をそれぞれ1.2mmの厚さでカレンダー成形、積層し、積層体を作製した。
(4)剥離試験
作製した積層体について、剥離試験を行った。
剥離試験の方法は次のとおりである。
積層体を150℃で40分加硫し、幅25mmに切断し、その短冊状試験片のフィルムとゴムの界面の剥離強度をJIS−K6256に従い測定した。剥離強度が150N/25mm以上のときを◎、100N/25mm以上150N/25mm未満のときを〇、100N/25mm未満のときを×で示す。
試験結果を表1〜表5に示す。
Figure 2019171814
Figure 2019171814
Figure 2019171814
Figure 2019171814
Figure 2019171814
本発明の積層体は空気入りタイヤを製造するのに好適に利用することができる。

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂のフィルムまたは熱可塑性樹脂成分中にエラストマー成分が分散してなる熱可塑性エラストマー組成物のフィルムとゴム組成物の層との積層体であって、
    前記フィルム中の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂成分の50質量%以上が融点200℃以上の熱可塑性樹脂であり、
    ゴム組成物が、ゴム成分(A)、式(1)
    Figure 2019171814
    (式中、R、R、R、RおよびRは、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数が1〜8個のアルキル基または炭素原子数が1〜8個のアルコキシ基である。)
    で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)、およびメチレンドナー(C)を含み、
    ゴム成分(A)は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体を含み、またはイソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体およびイソブチレン−イソプレン共重合体を含み、
    ゴム成分(A)がイソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体およびイソブチレン−イソプレン共重合体を含む場合は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体とイソブチレン−イソプレン共重合体の合計量がゴム成分(A)100質量部を基準として40〜100質量部であり、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量がゴム成分(A)100質量部を基準として10質量部以上であり、
    ゴム成分(A)がイソブチレン−イソプレン共重合体を含まない場合は、イソブチレン−p−アルキルスチレン共重合体の量がゴム成分(A)100質量部を基準として40〜100質量部であり、
    式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)の量がゴム成分100質量部を基準として2〜8質量部であり、
    式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(B)に対するメチレンドナー(C)の質量比(C/B)が1.0〜3.0である、積層体。
  2. 融点200℃以上の熱可塑性樹脂が、ナイロン6、ナイロンMXD6およびナイロン6Tからなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記フィルムが熱可塑性樹脂成分中にエラストマー成分が分散してなる熱可塑性エラストマー組成物のフィルムであり、エラストマー成分が臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体および無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求項1または2に記載の積層体。
  4. メチレンドナーが、変性エーテル化メチロールメラミン、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミン、ペンタメチレンテトラミンおよびヘキサメトキシメチルメラミンからなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体からなる空気入りタイヤ用インナーライナー材。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体をインナーライナー材として含むグリーンタイヤを作製する工程、および
    前記グリーンタイヤを160℃以下の温度で加硫する工程
    を含む空気入りタイヤの製造方法。
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