JP7052378B2 - 積層体、インナーライナー材、グリーンタイヤおよび空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、積層体、インナーライナー材、グリーンタイヤおよび空気入りタイヤに関する。より詳しくは、本発明は、熱可塑性フィルムとタイゴム層との積層体、その積層体からなる空気入りタイヤ用インナーライナー材、その積層体を含むグリーンタイヤ、およびそのグリーンタイヤを加硫してなる空気入りタイヤに関する。
熱可塑性フィルムとタイゴム層との積層体を空気入りタイヤ用インナーライナー材として用いることは知られている(特許文献1、特許文献2)。
国際公開第2006/121140号 国際公開第2007/100021号
熱可塑性フィルムとタイゴム層との積層体を空気入りタイヤ用インナーライナー材として用いてグリーンタイヤを作製する際、スプライス部の密着性がタイヤ成形性に与える影響が大きい。熱可塑性フィルムに粘着成分を配合すると所望のフィルム物性が得られず、タイゴムに熱可塑性フィルムとの十分な粘着性を付与するとゴムの配混合、タイゴムのシート成形性が悪化するという問題がある。
本発明は、空気入りタイヤ用インナーライナー材として用いられる熱可塑性フィルムとタイゴム層との積層体において、スプライス部の密着性に優れる積層体を提供することを課題とする。
本発明者は、熱可塑性フィルムとタイゴム層の積層体の熱可塑性フィルム面にタック層を配置することによって、スプライス部の密着性が改善されることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、熱可塑性フィルムと、熱可塑性フィルムの一方の面の全体に積層されたタイゴム層と、熱可塑性フィルムの他方の面の全体または一部に積層されたタック層とからなる積層体であって、
タック層は、10~100μmの厚みを有し、タック試験により測定した粘着力が500~2000gである物質または組成物からなることを特徴とする。
本発明は、次の態様を含む。
[1]熱可塑性フィルムと、熱可塑性フィルムの一方の面の全体に積層されたタイゴム層と、熱可塑性フィルムの他方の面の全体または一部に積層された第1のタック層とからなる積層体であって、
第1のタック層は、10~100μmの厚みを有し、タック試験により測定した粘着力が500~2000gである物質または組成物からなる、積層体。
[2]熱可塑性フィルムとタイゴム層とが、第2のタック層を介して積層されている、[1]に記載の積層体。
[3]第1のタック層および/または第2のタック層が粘着付与剤を含む、[1]または[2]に記載の積層体。
[4]第1のタック層および/または第2のタック層が粘着付与剤を含む水溶液または水性分散液の塗布膜である、[1]~[3]のいずれかに記載の積層体。
[5]第1のタック層および/または第2のタック層が粘着付与剤または粘着付与剤を含む組成物の溶融押出層である、[1]~[4]のいずれかに記載の積層体。
[6]タイゴム層が、ゴム成分、フェノール・ホルムアルデヒド縮合物およびメチレンドナーを含む、[1]~[5]のいずれかに記載の積層体。
[7]熱可塑性フィルムが熱可塑性エラストマー組成物または熱可塑性樹脂を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の積層体。
[8]前記熱可塑性エラストマー組成物が熱可塑性樹脂成分からなるマトリックスと前記マトリックスの中に分散したエラストマー成分からなる分散相を含む、[7]に記載の積層体。
[9][1]~[8]のいずれかに記載の積層体からなる空気入りタイヤ用インナーライナー材。
[10][1]~[8]のいずれかに記載の積層体を含むグリーンタイヤ。
[11]第1のタック層がスプライス部に配置されている、[10]に記載のグリーンタイヤ。
[12]第1のタック層のタイヤ周方向の長さが5~20mmである、[11]に記載のグリーンタイヤ。
[13][10]~[12]のいずれかに記載のグリーンタイヤを加硫してなる空気入りタイヤ。
本発明の積層体は、空気入りタイヤのインナーライナー材として用いたときに、スプライス部の密着性に優れる。
図1は、本発明の第1の実施形態の積層体の断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態の積層体の断面図である。 図3は、本発明の第3の実施形態の積層体の断面図である。 図4は、本発明の第4の実施形態の積層体の断面図である。 図5は、本発明の第2の実施形態の積層体を成形ドラムに巻き付けた例を模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明を説明するが、本発明は図面に示されたものに限定されない。
図1は、本発明の第1の実施形態の積層体の断面図である。
積層体1は、熱可塑性フィルム2と、熱可塑性フィルム2の一方の面の全体に積層されたタイゴム層3と、熱可塑性フィルム2の他方の面の全体に積層された第1のタック層4とからなる。
図2は、本発明の第2の実施形態の積層体の断面図である。
積層体1は、熱可塑性フィルム2と、熱可塑性フィルム2の一方の面の全体に積層されたタイゴム層3と、熱可塑性フィルム2の他方の面の一部に積層された第1のタック層4とからなる。
図3は、本発明の第3の実施形態の積層体の断面図である。
積層体1は、熱可塑性フィルム2と、熱可塑性フィルム2の一方の面の全体に第2のタック層5を介して積層されたタイゴム層3と、熱可塑性フィルム2の他方の面の全体に積層された第1のタック層4とからなる。
図4は、本発明の第4の実施形態の積層体の断面図である。
積層体1は、熱可塑性フィルム2と、熱可塑性フィルム2の一方の面の全体に第2のタック層5を介して積層されたタイゴム層3と、熱可塑性フィルム2の他方の面の一部に積層された第1のタック層4とからなる。
図5は、本発明の第2の実施形態の積層体を成形ドラム6に巻き付けた例を模式的に示す断面図である。スプライス部7において、熱可塑性フィルム2とタイゴム層3は第1のタック層4を介して重ね合わされる。
図示は省略するが、本発明の第1、第3、第4の実施形態の積層体を成形ドラム6に巻き付けたときも、同様に、スプライス部において、熱可塑性フィルムとタイゴム層は第1のタック層を介して重ね合わされる。
スプライス部7において、熱可塑性フィルム2とタイゴム層3が第1のタック層4を介して重ね合わされることによって、スプライス部7の密着性が改善される。
以下、単に「タック層」という場合は、第1のタック層および第2のタック層の両方を意味するものとする。
タック層は、10~100μmの厚みを有し、タック試験により測定した粘着力が500~2000gである物質または組成物からなる。
タック層の厚みは、10~100μmであり、好ましくは15~90μmであり、より好ましくは20~80μmである。タック層の厚みが薄すぎるとタイヤ成形中にフィルムをタイヤ内面に保持できなくなり、厚すぎるとフィルムとの接着性が悪化する。
タック層を構成する物質または組成物は、タック試験により測定した粘着力が500~2000gであり、好ましくは800~2000gであり、より好ましくは1000~2000gである。粘着力が小さすぎるとタイヤ成形中にフィルムをタイヤ内面に保持できなくなり、大きすぎると密着しすぎて作業性が悪化する。
なお、タック試験により測定した粘着力とは、東洋精機株式会社製PICMAタックテスターを使用し、室温25℃、湿度60%の雰囲気下で圧着速度500mm/min条件で測定した粘着力をいう。
タック試験により測定した粘着力が500~2000gである物質または組成物としては、粘着付与剤または粘着付与剤を含む組成物が挙げられる。粘着付与剤の具体例としては、液状ゴム、C9石油樹脂、C5石油樹脂、テルペン樹脂、クマロン樹脂、クマロンインデンオイル、ロジンエステル、水添ロジンエステル、アルキルフェノール樹脂、DCPDが挙げられる。粘着付与剤を含む組成物としては、上記粘着付与剤を熱可塑性樹脂あるいは熱可塑性エラストマーに配合することが挙げられる。すなわち、タック層は、好ましくは、粘着付与剤を含む。
タック層は、たとえば、熱可塑性フィルムに粘着付与剤を含む水溶液もしくは水分散液を塗布することにより、または粘着付与剤もしくは粘着付与剤を含む組成物を溶融押出することにより、作製することができる。すなわち、タック層は、好ましくは、粘着付与剤を含む水溶液もしくは水分散液の塗布膜または粘着付与剤もしくは粘着付与剤を含む組成物の溶融押出層である。
熱可塑性フィルムの一部に粘着付与剤を含む水溶液もしくは水分散液を塗布することにより第1のタック層を形成する場合は、熱可塑性フィルムとタイゴム層の積層体を、タイヤ成形ドラムに巻き付ける際に、スプライス部に相当する部分に粘着付与剤を含む水溶液もしくは水分散液を塗布してもよい。
タック層を塗布により作製する場合に用いられる粘着付与剤は、好ましくは、エマルジョンの粘着付与剤である。
粘着付与剤を含む水溶液を用いる場合、水溶液中の粘着付与剤の濃度は、好ましくは5~30質量%であり、より好ましくは5~20質量%であり、さらに好ましくは10~20質量%である。濃度が低すぎると均一な塗布が難しく、高すぎると厚みの制御が困難となる。
粘着付与剤を含む水分散液の具体例としては、ポリビニルアルコールとポリエステルが挙げられる。水分散液中の粘着付与剤の濃度は、好ましくは5~30質量%であり、より好ましくは5~20質量%であり、さらに好ましくは10~20質量%である。濃度が低すぎると均一な塗布が難しく、高すぎると厚みを制御することが困難になる。
タック層を溶融押出により作製する場合に用いられる粘着付与剤は、好ましくは、テルペンフェノール樹脂である。
溶融押出の方法は、特に限定するものではないが、たとえば、溶融した粘着付与剤または溶融した粘着付与剤を含む組成物をTダイから熱可塑性フィルムの上に押し出せばよい。
第1のタック層と第2のタック層は、同一であってもよいし、異なってもよい。
熱可塑性フィルムは、空気入りタイヤのインナーライナー材として機能することができる限りにおいて、限定されないが、好ましくは、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルムである。
熱可塑性樹脂としては、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリニトリル系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂、ポリビニル系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂、イミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等を挙げることができる。
ポリアミド系樹脂としては、ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66(N6/66)、ナイロン6/66/12(N6/66/12)、ナイロン6/66/610(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T、ナイロン9T、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体等が挙げられる。
ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレートテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル等が挙げられる。
ポリニトリル系樹脂としては、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体等が挙げられる。
ポリメタクリレート系樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル等が挙げられる。
ポリビニル系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体等が挙げられる。
セルロース系樹脂としては、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース等が挙げられる。
フッ素系樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体(ETFE)等が挙げられる。
イミド系樹脂としては、芳香族ポリイミド(PI)等が挙げられる。ポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレン(PS)等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が挙げられる。
なかでも、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66、ナイロンMXD6、ナイロン6Tが、耐疲労性と空気遮断性の両立という点で、好ましい。
熱可塑性樹脂には、加工性、分散性、耐熱性、酸化防止性などの改善のために、充填剤、補強剤、加工助剤、安定剤、酸化防止剤などの、樹脂組成物に一般的に配合される配合剤を、本発明の効果を阻害しない範囲で、配合してもよい。可塑剤は、空気遮断性および耐熱性の観点から、配合しない方がよいが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、配合してもよい。
本発明において、熱可塑性エラストマー組成物とは、熱可塑性樹脂成分中にエラストマー成分が分散してなるもの、より詳しくは、熱可塑性樹脂成分からなるマトリックスと、そのマトリックスの中に分散したエラストマー成分からなる分散相とからなるものをいう。
熱可塑性エラストマー組成物を構成する熱可塑性樹脂成分としては、前記の熱可塑性樹脂と同一のものが使用できる。
熱可塑性エラストマー組成物を構成するエラストマー成分としては、ジエン系ゴムおよびその水添物、オレフィン系ゴム、含ハロゲンゴム、シリコーンゴム、含イオウゴム、フッ素ゴム等を挙げることができる。
ジエン系ゴムおよびその水添物としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)(高シスBRおよび低シスBR)、アクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBR等が挙げられる。
オレフィン系ゴムとしては、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M-EPM)、無水マレイン酸変性エチレン-α-オレフィン共重合体、エチレン-グリシジルメタクリレート共重合体、無水マレイン酸変性エチレン-エチルアクリレート共重合体(変性EEA)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニルまたはジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー等が挙げられる。
含ハロゲンゴムとしては、臭素化ブチルゴム(Br-IIR)や塩素化ブチルゴム(Cl-IIR)等のハロゲン化ブチルゴム、ハロゲン化イソモノオレフィン-p-アルキルスチレン共重合体(たとえば臭素化イソブチレン-p-メチルスチレン共重合体(BIMS))、ハロゲン化イソブチレン-イソプレン共重合ゴム、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M-CM)等が挙げられる。
シリコーンゴムとしては、メチルビニルシリコーンゴム、ジメチルシリコーンゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム等が挙げられる。含イオウゴムとしては、ポリスルフィドゴム等が挙げられる。フッ素ゴムとしては、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン-プロピレン系ゴム、含フッ素シリコーン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム等が挙げられる。
なかでも、ハロゲン化イソモノオレフィン-p-アルキルスチレン共重合体、無水マレイン酸変性エチレン-α-オレフィン共重合体、エチレン-グリシジルメタクリレート共重合体、無水マレイン酸変性エチレン-エチルアクリレート共重合体が、空気遮断性の観点から、好ましい。
エラストマー成分には、カーボンブラックやシリカなどのその他の補強剤(フィラー)、軟化剤、老化防止剤、加工助剤などの、ゴム組成物に一般的に配合される配合剤を、本発明の効果を阻害しない範囲で、配合してもよい。
熱可塑性エラストマー組成物を構成するエラストマー成分と熱可塑性樹脂成分との組み合わせは、限定するものではないが、ハロゲン化ブチルゴムとポリアミド系樹脂、臭素化イソブチレン-p-メチルスチレン共重合ゴムとポリアミド系樹脂、ブタジエンゴムとポリスチレン系樹脂、イソプレンゴムとポリスチレン系樹脂、水素添加ブタジエンゴムとポリスチレン系樹脂、エチレンプロピレンゴムとポリオレフィン系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴムとポリオレフィン系樹脂、非結晶ブタジエンゴムとシンジオタクチックポリ(1,2-ポリブタジエン)、非結晶イソプレンゴムとトランスポリ(1,4-イソプレン)、フッ素ゴムとフッ素樹脂等が挙げられるが、空気遮断性に優れたブチルゴムとポリアミド系樹脂の組み合わせが好ましく、なかでも、変性ブチルゴムである臭素化イソブチレン-p-メチルスチレン共重合ゴムとナイロン6/66もしくはナイロン6またはナイロン6/66とナイロン6のブレンド樹脂との組み合わせが、耐疲労性と空気遮断性の両立という点で特に好ましい。
熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分とを、たとえば2軸混練押出機等で、溶融混練し、マトリックス相を形成する熱可塑性樹脂成分中にエラストマー成分を分散相として分散させることにより、製造することができる。熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分の質量比率は、限定するものではないが、好ましくは10/90~90/10であり、より好ましくは15/85~90/10である。
熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、各種添加剤を含むことができる。
タイゴム層は、熱可塑性フィルムと、カーカス層等の通常のタイヤの製造に用いられるゴム部材との接着を向上させるために、熱可塑性フィルムとゴム部材との間に介在させる層である。
タイゴム層を構成するゴム組成物としては、従来より空気入りタイヤにおいてタイゴム層として用いられているゴム組成物を使用することができるが、好ましくは、ゴム成分、フェノール・ホルムアルデヒド縮合物およびメチレンドナーを含むゴム組成物である。
ゴム組成物を構成するゴム成分としては、特に限定されないが、ジエン系ゴムおよびその水添物、オレフィン系ゴム、含ハロゲンゴム、シリコーンゴム、含イオウゴム、フッ素ゴム等を挙げることができる。
ジエン系ゴムおよびその水添物としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)(高シスBRおよび低シスBR)、アクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBR等が挙げられる。
オレフィン系ゴムとしては、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M-EPM)、無水マレイン酸変性エチレン-α-オレフィン共重合体、エチレン-グリシジルメタクリレート共重合体、無水マレイン酸変性エチレン-エチルアクリレート共重合体(変性EEA)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニルまたはジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー等が挙げられる。
含ハロゲンゴムとしては、臭素化ブチルゴム(Br-IIR)や塩素化ブチルゴム(Cl-IIR)等のハロゲン化ブチルゴム、ハロゲン化イソモノオレフィン-p-アルキルスチレン共重合体(たとえば臭素化イソブチレン-p-メチルスチレン共重合体(BIMS))、ハロゲン化イソブチレン-イソプレン共重合ゴム、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M-CM)等が挙げられる。
シリコーンゴムとしては、メチルビニルシリコーンゴム、ジメチルシリコーンゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム等が挙げられる。含イオウゴムとしては、ポリスルフィドゴム等が挙げられる。
フッ素ゴムとしては、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン-プロピレン系ゴム、含フッ素シリコーン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム等が挙げられる。
なかでも、隣接ゴム材料との共架橋性の観点から、ジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、含ハロゲンゴムが好ましく、より好ましくは、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、それらの混合物であり、さらに好ましくは、天然ゴムとスチレンブタジエンゴムの組み合わせ、天然ゴムとブタジエンゴムの組み合わせ、天然ゴムとブチルゴムの組み合わせ、天然ゴムとハロゲン化ブチルゴムの組み合わせなどである。
本発明において、フェノール・ホルムアルデヒド縮合物とは、式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物をいう。
Figure 0007052378000001
式(1)中、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数が1~8個のアルキル基、または炭素原子数が1~8個のアルコキシ基である。
式(1)で表される化合物の1つの好ましい例は、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1つが炭素原子数が1~8個のアルキル基で、残りが水素または炭素原子数が1~8個のアルキル基であるものである。式(1)で表される化合物の好ましい具体例はクレゾールである。
式(1)で表される化合物のもう1つの好ましい例は、R、R、R、RおよびRのうち少なくとも1つが水酸基で、残りが水素または炭素原子数が1~8個のアルキル基であるものである。式(1)で表される化合物の好ましい具体例のもう1つはレソルシノール(「レゾルシン」ともいう。)である。
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物としては、クレゾール・ホルムアルデヒド縮合体、レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合体等が挙げられる。また、これらの縮合物は、本発明の効果を損なわない範囲で、変性されていてもよい。たとえば、エポキシ化合物で変性された変性レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合体も本発明に使用することができる。これらの縮合物は、市販されており、本発明に市販品を使用することができる。
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物は、好ましくは、式(2)または式(3)で表される化合物である。
Figure 0007052378000002
式(2)中、nは1~20の整数であり、好ましくは1~10の整数であり、より好ましくは1~5の整数である。
Figure 0007052378000003
式(3)中、mは1~20の整数であり、好ましくは1~10の整数であり、より好ましくは1~3の整数である。
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(以下、単に「縮合物」ともいう。)の配合量は、ゴム成分100質量部に対して0.5~20質量部であり、好ましくは1~10質量部である。縮合物の配合量が少なすぎると、良好な接着を得るのに必要な熱量、時間が増大するため加硫効率が悪化し、逆に多すぎると、得られるゴム組成物の加硫伸びが損なわれ、破断しやすくなる。
メチレンドナーとは、加熱等によりホルムアルデヒドを発生する塩基化合物をいい、たとえば、ヘキサメチレンテトラミン、ペンタメチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミン、メチロールメラミン、エーテル化メチロールメラミン、変性エーテル化メチロールメラミン、エステル化メチロールメラミン、ヘキサメトキシメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサキス(エトキシメチル)メラミン、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、N,N′,N″-トリメチル-N,N′,N″-トリメチロールメラミン、N,N′,N″-トリメチロールメラミン、N-メチロールメラミン、N,N′-ビス(メトキシメチル)メラミン、N,N′,N″-トリブチル-N,N′,N″-トリメチロールメラミン、パラホルムアルデヒド等が挙げられる。なかでも、ホルムアルデヒドの放出温度の観点から、変性エーテル化メチロールメラミンが好ましい。
メチレンドナーの配合量は、ゴム成分100質量部に対して0.25~200質量部であり、好ましくは0.5~80質量部であり、さらに好ましくは1~40質量部である。メチレンドナーの配合量が少なすぎると、ゴム組成物系内における樹脂反応にメチレンドナーが消費されて界面反応での反応が進まなくなり接着が悪化する。逆に多すぎると、ゴム組成物系内での反応が促進されすぎたり、被着対象樹脂系内での架橋反応を誘発して接着が悪化する。
メチレンドナーの配合量/縮合物の配合量の比は、好ましくは0.5~10であり、より好ましくは1~4質量部であり、さらに好ましくは1~3である。この比が小さすぎると、ゴム組成物系内における樹脂反応にドナーが消費されて界面反応での反応が進まなくなり接着が悪化する。逆に大きすぎると、ゴム組成物系内での反応が促進されすぎたり、被着対象樹脂系内での架橋反応を誘発して接着が悪化する。
ゴム組成物は、好ましくは、加硫剤を含む。
加硫剤としては、無機系加硫剤と有機系加硫剤があり、無機系加硫剤としては、硫黄、一塩化硫黄、セレン、テルル、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、一酸化鉛等が挙げられ、有機系加硫剤としては、含硫黄有機化合物、ジチオカルバミン酸塩、オキシム類、テトラクロロ-p-ベンゾキノン、ジニトロソ化合物、変性フェノール樹脂、ポリアミン、有機過酸化物等が挙げられる。なかでも、硫黄、1,3-ビス(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンのような有機過酸化物、臭素化アルキルフェノール・ホルムアルデヒド縮合体のような変性フェノール樹脂、酸化亜鉛、含硫黄有機化合物が好ましい。
加硫剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部であり、より好ましくは0.5~8質量部であり、さらに好ましくは0.5~5質量部である。加硫剤の配合量が少なすぎると、ゴムの強度が低減し、結果として良好な接着性を示さない。加硫剤の配合量が多すぎると、ゴムとフィルムの接着反応を阻害する。
ゴム組成物はさらに加硫促進剤を含んでもよい。
加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニア系、アルデヒド・アミン系、チオウレア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオカルバミン酸塩系、キサントゲン酸塩系が挙げられ、好ましくはチアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系である。
加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部であり、より好ましくは0.5~8質量部であり、さらに好ましくは0.5~5質量部である。加硫促進剤の配合量が少なすぎると、所望の加硫時間以内に加硫反応が完了しないためゴム強度が低減し、結果として良好な接着性を示さない。加硫促進剤の配合量が多すぎると、ゴムとフィルムの接着反応を阻害する。
本発明の積層体は、熱可塑性フィルムにタイゴム層用ゴム組成物を、タック層を介して積層することによって製造することができる。限定するものではないが、より具体的には、次のようにして製造することができる。まず、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物を、インフレーション成形装置、Tダイ押出機等の成形装置でフィルム状に成形して、熱可塑性フィルムを作製する。タイゴム層用ゴム組成物を、カレンダー加工して、シート状に成形し、ゴム組成物シートを作製する。熱可塑性フィルムに、粘着付与剤を含む水溶液もしくは水分散液を塗布するか、または粘着付与剤もしくは粘着付与剤を含む組成物を溶融押出して、タック層を形成する。または、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマー組成物と、粘着付与剤もしくは粘着付与剤を含む組成物を共押出して、タック層を有する熱可塑性フィルムを作製することもできる。次いで、熱可塑性フィルムのタック層形成面にゴム組成物シートを積層することにより、積層体を得ることができる。
本発明の積層体は、空気入りタイヤのインナーライナー材として使用することができる。
本発明は、また、前記積層体からなる空気入りタイヤ用インナーライナー材である。
本発明は、また、前記積層体を含むグリーンタイヤである。
本発明のグリーンタイヤは、次のようにして製造することができる。たとえば、タイヤ成形用ドラム上に、インナーライナー材として本発明の積層体を、熱可塑性フィルム側をタイヤ成形用ドラムの方に向けて、かつスプライス部において熱可塑性フィルムとタイゴム層が第1のタック層を介して重なり合うように配置し、その上に未加硫ゴムからなるカーカス層、ベルト層、トレッド層等の通常のタイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、成形後、ドラムを抜き去ることにより、グリーンタイヤを得る。
本発明のグリーンタイヤは、第1のタック層がスプライス部に配置されている。
第1のタック層のタイヤ周方向の長さは、好ましくは5~20mmである。第1のタック層のタイヤ周方向の長さが短すぎるとスプライス端部より剥がれやすく、長すぎるとタイヤの周方向ばらつきを生じさせる。
本発明は、また、前記グリーンタイヤを加硫してなる空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤは、前記グリーンタイヤを常法に従って加熱加硫することにより、製造することができる。
(1)熱可塑性フィルム用組成物の調製
下記の原料を表1に示す比率で配合して熱可塑性フィルム用組成物a1およびa2を調製した。
BIMS: エクソンモービルケミカル社製臭素化イソブチレン-p-メチルスチレン共重合体「EXXPRO」(登録商標)3035
酸化亜鉛: 正同化学工業株式会社製亜鉛華3号
ステアリン酸: 新日本理化株式会社製工業用ステアリン酸
ステアリン酸亜鉛: 日油株式会社製ステアリン酸亜鉛
ナイロン6/66: 宇部興産株式会社製「UBEナイロン」5033B
変性EEA: アルケマ社製無水マレイン酸変性エチレン-エチルアクリレート共重合体「リルサン」(登録商標)BESN O TL
可塑剤: 大八化学工業株式会社製N-ブチルベンゼンスルホンアミド「BM-4」
粘着付与剤: ヤスハラケミカル株式会社製テルペンフェノール樹脂「YSポリスターT100」
Figure 0007052378000004
(2)タイゴム層用組成物の調製
下記の原料を表2に示す比率で配合し、タイゴム層用組成物b1およびb2を調製した。
スチレンブタジエンゴム: 日本ゼオン株式会社製「Nipol 1502」
天然ゴム: SIR-20
カーボンブラック: 東海カーボン株式会社製「シーストV」
ステアリン酸: 新日本理化株式会社製工業用ステアリン酸
アロマオイル: 昭和シェル石油株式会社製「デソレックス3号」
酸化亜鉛: 正同化学工業株式会社製亜鉛華3号
変性レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合体: 田岡化学工業株式会社製「スミカノール620」
メチレンドナー: 田岡化学工業株式会社製変性エーテル化メチロールメラミン「スミカノール507AP」
粘着付与剤: ヤスハラケミカル株式会社製テルペンフェノール樹脂「YSポリスターT100」
硫黄: 鶴見化学工業株式会社製5%油展処理硫黄
加硫促進剤: 大内新興化学工業株式会社製ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド「ノクセラーDM」
Figure 0007052378000005
(3)タック層用組成物の調製
下記の原料を表3に示す比率で配合し、2種類のタック層用組成物c1およびc2を調製した。
NH-18: 日本合成化学工業株式会社製『ゴーセノールNH-18』
タフプレンA: 旭化成株式会社製『タフプレンA』
YSポリスターT100: ヤスハラケミカル株式会社製テルペンフェノール樹脂系粘着付与剤
スーパーエステルE-720: 荒川化学工業株式会社製『スーパーエステルE-720』
Figure 0007052378000006
実施例1
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タイゴム層用組成物b1をカレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を形成した。熱可塑性フィルムA1の他方の面の全体にタック層用組成物c1を塗布し、乾燥し、厚さ80μmの第一のタック層C11を形成し、積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表4に示す。
実施例2
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。タイゴム層用組成物b1を、カレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タック層用組成物c1を塗布し、乾燥し、厚さ80μmの第2のタック層C21を形成した。次いで、第2のタック層C21の面の全体にタイゴム層B1を積層し、三層積層体を作製した。三層積層体の熱可塑性フィルムA1の面の全体にタック層用組成物c1を塗布し、乾燥し、厚さ80μmの第1のタック層C11を形成し、目的の積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表4に示す。
実施例3
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。タイゴム層用組成物b1を、カレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タック層用組成物c2を溶融押出し、厚さ80μmの第2のタック層C22を形成した。次いで、第2のタック層C22の面の全体にタイゴム層B1を積層し、三層積層体を作製した。三層積層体の熱可塑性フィルムA1の面の全体にタック層用組成物c1を塗布し、乾燥し、厚さ80μmの第一のタック層C11を形成し、目的の積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表4に示す。
実施例4
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タイゴム層用組成物b1をカレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を形成した。熱可塑性フィルムA1の他方の面の一部(長手方向の一方の端部から2cmまでの部分)にタック層用組成物c1を塗布し、乾燥し、厚さ80μmの第一のタック層C11を形成し、積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表4に示す。
実施例5
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。タイゴム層用組成物b1を、カレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タック層用組成物c1を塗布し、乾燥し、厚さ80μmの第2のタック層C21を形成した。次いで、第2のタック層C21の面の全体にタイゴム層B1を積層し、三層積層体を作製した。三層積層体の熱可塑性フィルムA1の面の一部(長手方向の一方の端部から2cmまでの部分)にタック層用組成物c1を塗布し、乾燥し、厚さ80μmの第一のタック層C11を形成し、目的の積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表4に示す。
実施例6
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。タイゴム層用組成物b1を、カレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タック層用組成物c2を溶融押出し、乾燥し、厚さ80μmの第2のタック層C22を形成した。次いで、第2のタック層C22の面の全体にタイゴム層B1を積層し、三層積層体を作製した。三層積層体の熱可塑性フィルムA1の面の一部(長手方向の一方の端部から2cmまでの部分)にタック層用組成物c1を塗布し、乾燥し、厚さ80μmの第一のタック層C11を形成し、目的の積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表4に示す。
実施例7
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タイゴム層用組成物b1をカレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を形成した。熱可塑性フィルムA1の他方の面の全体にタック層用組成物c2を溶融押出し、厚さ80μmの第一のタック層C12を形成し、積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表5に示す。
実施例8
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。タイゴム層用組成物b1を、カレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タック層用組成物c1を塗布し、乾燥し、厚さ80μmの第2のタック層C21を形成した。次いで、第2のタック層C21の面の全体にタイゴム層B1を積層し、三層積層体を作製した。三層積層体の熱可塑性フィルムA1の面の全体にタック層用組成物c2を溶融押出し、厚さ80μmの第一のタック層C12を形成し、目的の積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表5に示す。
実施例9
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。タイゴム層用組成物b1を、カレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タック層用組成物c2を溶融押出し、厚さ80μmの第2のタック層C22を形成した。次いで、第2のタック層C22の面の全体にタイゴム層B1を積層し、三層積層体を作製した。三層積層体の熱可塑性フィルムA1の面の全体にタック層用組成物c2を溶融押出し、厚さ80μmの第一のタック層C12を形成し、目的の積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表5に示す。
実施例10
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タイゴム層用組成物b1をカレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を形成した。熱可塑性フィルムA1の他方の面の一部(長手方向の一方の端部から2cmまでの部分)にタック層用組成物c2を塗布し、乾燥し、厚さ80μmの第一のタック層C12を形成し、積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表5に示す。
実施例11
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。タイゴム層用組成物b1を、カレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タック層用組成物c1を塗布し、乾燥し、厚さ80μmの第2のタック層C21を形成した。次いで、第2のタック層C21の面の全体にタイゴム層B1を積層し、三層積層体を作製した。三層積層体の熱可塑性フィルムA1の面の一部(長手方向の一方の端部から2cmまでの部分)にタック層用組成物c2を溶融押出し、厚さ80μmの第一のタック層C12を形成し、目的の積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表5に示す。
実施例12
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。タイゴム層用組成物b1を、カレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タック層用組成物c2を溶融押出し、乾燥し、厚さ80μmの第2のタック層C22を形成した。次いで、第2のタック層C22の面の全体にタイゴム層B1を積層し、三層積層体を作製した。三層積層体の熱可塑性フィルムA1の面の一部(長手方向の一方の端部から2cmまでの部分)にタック層用組成物c2を溶融押出し、厚さ80μmの第一のタック層C12を形成し、目的の積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表5に示す。
比較例1
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。熱可塑性フィルムA1の一方の面の全体に、タイゴム層用組成物b1をカレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を形成し、積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表6に示す。第一のタック層を設けないと、タイヤ成形性が悪い。
比較例2
熱可塑性フィルム用組成物a1をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA1を作製した。タイゴム層用組成物b2をカレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B2を作製したが、タイゴム層用組成物b2をバンバリーミキサーから取り出すのが難しく、かつ、タイゴム層用組成物b2がカレンダーロールにくっついて、取るのが難しかった。熱可塑性フィルムA1とタイゴム層B2を積層し、積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表6に示す。タイゴム層に粘着付与剤を添加した場合は、タック層を設けなくても、タイヤ成形性は良好であるが、粘着付与剤を添加したタイゴム層用組成物は加工性が悪い。
比較例3
熱可塑性フィルム用組成物a2をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA2を作製したが、インフレーション成形が非常に難しかった。タイゴム層用組成物b1をカレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B1を作製した。熱可塑性フィルムA2とタイゴム層B1を積層し、積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表6に示す。熱可塑性フィルムに粘着付与剤を添加した場合は、タック層を設けなくても、タイヤ成形性は良好であるが、粘着付与剤を添加した熱可塑性フィルム用組成物は成形性が悪い。
比較例4
熱可塑性フィルム用組成物a2をインフレーション成形装置で成形し、厚さ0.1mmの熱可塑性フィルムA2を作製したが、インフレーション成形が非常に難しかった。タイゴム層用組成物b2をカレンダー加工によりシート状に成形し、厚さ0.7mmのタイゴム層B2を作製したが、タイゴム層用組成物b2をバンバリーミキサーから取り出すのが難しく、かつ、タイゴム層用組成物b2がカレンダーロールにくっついて、取るのが難しかった。熱可塑性フィルムA2とタイゴム層B2を積層し、積層体を作製した。得られた積層体について、タイヤ成形性を評価した。評価結果を表6に示す。熱可塑性フィルムおよびタイゴム層に粘着付与剤を添加した場合は、タック層を設けなくても、タイヤ成形性は良好であるが、粘着付与剤を添加した熱可塑性フィルム用組成物は成形性が悪く、粘着付与剤を添加したタイゴム層用組成物は加工性が悪い。
[タック試験]
東洋精機株式会社製PICMAタックテスターを使用し、室温25℃、湿度60%の雰囲気下で圧着速度500mm/min条件で粘着力を測定した。
[熱可塑性フィルム成形性の評価]
熱可塑性フィルム用組成物をインフレーション成形装置で成形し、熱可塑性フィルムを作製する際に、支障なく成形を実施できた場合を〇で示し、インフレーション成形が困難であった場合を×で示す。
[タイゴム層加工性の評価]
タイゴム層用組成物をバンバリーミキサーで混錬し、カレンダー加工によりシート状に成形する際に、支障なく成形を実施することができた場合を〇で示し、タイゴム層用組成物をバンバリーミキサーから取り出すのが困難であったり、タイゴム層用組成物がカレンダーロールにくっついて、取るのが困難であったりした場合を×で示す。
[タイヤ成形性の評価]
作製した積層体の端部をつなぎ合わせて20本タイヤを作製し、成形から加硫までの間で端部が成形時の伸張に耐えて捲れあがらなかったものを〇で示し、捲れあがったものを×で示す。
Figure 0007052378000007
Figure 0007052378000008
Figure 0007052378000009
本発明の積層体は、空気入りタイヤのインナーライナー材として、好適に利用することができる。
1 積層体
2 熱可塑性フィルム
3 タイゴム層3
4 第一のタック層
5 第2のタック層
6 成形ドラム
7 スプライス部

Claims (13)

  1. 熱可塑性フィルムと、熱可塑性フィルムの一方の面の全体に積層されたタイゴム層と、熱可塑性フィルムの他方の面の全体または一部に積層された第1のタック層とからなる積層体であって、
    第1のタック層は、10~100μmの厚みを有する、積層体。
  2. 熱可塑性フィルムとタイゴム層とが、第2のタック層を介して積層されている、請求項1に記載の積層体。
  3. 第1のタック層および/または第2のタック層が粘着付与剤を含む、請求項1または2に記載の積層体。
  4. 第1のタック層および/または第2のタック層が粘着付与剤を含む水溶液または水性分散液の塗布膜である、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 第1のタック層および/または第2のタック層が粘着付与剤または粘着付与剤を含む組成物の溶融押出層である、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体。
  6. タイゴム層が、ゴム成分、フェノール・ホルムアルデヒド縮合物およびメチレンドナーを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の積層体。
  7. 熱可塑性フィルムが熱可塑性エラストマー組成物または熱可塑性樹脂を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の積層体。
  8. 前記熱可塑性エラストマー組成物が熱可塑性樹脂成分からなるマトリックスと前記マトリックスの中に分散したエラストマー成分からなる分散相を含む、請求項7に記載の積層体。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の積層体からなる空気入りタイヤ用インナーライナー材。
  10. 請求項1~8のいずれか1項に記載の積層体を含むグリーンタイヤ。
  11. 第1のタック層がスプライス部に配置されている、請求項10に記載のグリーンタイヤ。
  12. 第1のタック層のタイヤ周方向の長さが5~20mmである、請求項11に記載のグリーンタイヤ。
  13. 請求項10~12のいずれか1項に記載のグリーンタイヤを加硫してなる空気入りタイヤ。
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